JPH0755039Y2 - 電気および電磁波障害防止フレキシブルシート - Google Patents

電気および電磁波障害防止フレキシブルシート

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JPH0755039Y2
JPH0755039Y2 JP1993057559U JP5755993U JPH0755039Y2 JP H0755039 Y2 JPH0755039 Y2 JP H0755039Y2 JP 1993057559 U JP1993057559 U JP 1993057559U JP 5755993 U JP5755993 U JP 5755993U JP H0755039 Y2 JPH0755039 Y2 JP H0755039Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電気および電磁波障害
防止フレキシブルシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、機器カバーその他のフレキシブル
な被覆用材料として、各種合成樹脂又は合成もしくは天
然ゴムからなるフレキシブルシートが使用されており、
これらは繊維材料で補強されているものも多い。しか
し、これらのシートは、本質的には電気的に絶縁性であ
り、一般に1010〜1017Ω・cm、多くは1012Ω・cm
以上の固有抵抗値を有するものであった。このため、こ
れら従来のシートは、表面摩擦により静電気を発生し、
帯電する傾向が強かった。
【0003】近来種々の電気機器が開発され、普及する
につれて、上記フレキシブルシートの静電気発生および
帯電に伴う電気および電磁波障害の発生が多くなり、こ
の問題の抜本的解決が強く要求されるようになってき
た。
【0004】このようなフレキシブルシートの場合、通
常の非導電性シートの表面に導電性塗料等を塗布するこ
とにより目的を達成することも考えられるのであるが、
その場合には導電性塗料等のシート表面への接着性が問
題となり、フレキシブルシートでは屈曲が激しいために
容易に剥離してしまい、十分な実用的使用寿命を有する
シートを得ることは困難である。また、導電性塗料を塗
布する場合には、色相上も限定が多く、カラフルなシー
トは得られにくいなどの問題点があり、更に塗布技法や
塗布膜の性能などにおいても、厚さの大きな導電性膜を
形成することが困難であった。
【0005】また、シートの片面のみを導電性にして
も、その反対面が絶縁性である場合は、この反対面に静
電気が帯電し易く、このため、導電性片面のみによる電
磁波シールド性および帯電防止性では、静電気帯電を極
度に嫌う用途に使用することができなかった。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、静電気の発
生および帯電がなく、また電気および電磁波障害を発生
することがなく、かつ実用上十分な機械的強度を有する
電気、および電磁波障害防止フレキシブルシートを提供
しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案の電気および電磁
波障害防止フレキシブルシートは、108 Ω・cm未満の
固有抵抗値を有する2層、又は3層の導電性、又は半導
電性フレキシブルシート部と、前記2層又は3層の導電
性、又は半導電性フレキシブルシート部の間に挿入・積
層されており、かつ1010Ω・cm以上の固有抵抗値を有
する1層、又は2層の電気絶縁性フレキシブルシート部
とを有する積層体であって、前記積層体の表・裏両面が
前記導電性、又は半導電性フレキシブルシート部により
形成されており、前記導電性又は半導電性フレキシブル
シート部が、電気絶縁性ゴムおよび合成樹脂より選ばれ
た少なくとも1種からなるマトリックス成分と、このマ
トリックス成分中に含有されている導電性物質とを含ん
でなり、そして、前記絶縁性フレキシブルシート部が、
電気絶縁性非粗目繊維性基布と、それに含浸、塗布又は
貼着され、かつ電気絶縁性ゴムおよび合成樹脂から選ば
れた少なくとも1種からなる電気絶縁材料とにより形成
されている、ことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本考案の電気、および電磁波障害防止フレキシ
ブルシート(以下、本考案のフレキシブルシートと記
す)は、1層又は2層の電気絶縁性フレキシブルシート
部と、これに交互に積層接着されている2層、又は3層
の導電性又は半導電性フレキシブルシート部とを有する
積層体であって、この積層体の表裏両面は、それぞれ、
1層の前記導電性、又は半導電性フレキシブルシート部
により形成されている。本考案に用いられる絶縁性フレ
キシブルシート部の固有抵抗値は1010Ω・cm以上であ
り、1010〜1018Ω・cmであることが好ましい。
【0009】また、本考案に用いられる導電性又は半導
電性フレキシブルシート部の固有抵抗値は108 Ω・cm
未満であるが、特に105 Ω・cm以下の固有抵抗値を有
する導電性フレキシブルシート部が好ましく、この場
合、その固有抵抗値は必要に応じて、101 Ω・cm以下
であってもよい。
【0010】本考案のフレキシブルシートにおいては、
絶縁性シート、および導電性又は半導電性シートの各々
がフレキシブルであることを要する。本考案のフレキシ
ブルシートにおいて、その表裏両面が、導電性、又は、
半導電性フレキシブルシート部により形成されており、
この表面、および裏面導電性、又は半導電性フレキシブ
ルシート部の間に、1層の絶縁性フレキシブルシート部
からなるシート状基布、又は、2層の絶縁性フレキシブ
ルシート部と、それらの間に挿入積層された1層の導電
性、又は半導電性フレキシブルシート部とからなるシー
ト状基布が挾持積層されている。
【0011】本考案に用いられる導電性又は半導電性フ
レキシブルシート部は合成樹脂、合成ゴム又は天然ゴム
からなるマトリックス中に導電性材料を配合し、この配
合物の固有抵抗値を、所定値に調整して形成される。
【0012】本考案のフレキシブルシートにおいて、電
気絶縁性フレキシブルシート部は、電気絶縁性非粗目
維性基布と、それに含浸、塗布、又は貼着され、かつ電
気絶縁性ゴムおよび合成樹脂から選ばれた少なくとも1
種よりなる電気絶縁材料とからなるものである。こゝで
非粗目基布とは、透視ができない程度に高い糸密度を有
する布帛を意味し、透視可能な粗目布帛から区別され
る。
【0013】上記の如く、本考案のフレキシブルシート
を構成する導電性フレキシブルシート部のマトリックス
及び絶縁性フレキシブルシート部には、電気絶縁性合成
樹脂、合成ゴム又は天然ゴムが使用される。好ましい合
成樹脂の例としてはポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウ
レタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイソタクチ
ックポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリロニト
リル、ポリエステル及びポリアミドやその他公知の材料
がある。また、好ましい合成ゴムの例としては、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)、クロルスルホン化ポリ
エチレンゴム、ポリウレタンゴム、ブチルゴム及びイソ
プレンゴムやその他公知の材料がある。最も好ましい合
成樹脂はPVCであり、これは可塑剤、充填剤、着色
剤、安定剤、発泡剤および/又はその他の変性剤を含ん
でいてもよい。また、用途や目的により、これらのゴ
ム、又は合成樹脂材料が気泡を含有していてもよく、あ
るいは多孔質であってもよい。
【0014】これらの導電性、又は半導電性フレキシブ
ルシート部のマトリックス中に配合されて、その固有抵
抗値を所定値にコントロールするための導電性材料とし
ては、液状、粉末状、繊維状、箔状、線状又はシート状
の導電性物質、例えば、カーボンブラック、金属、例え
ばAl,Au,Ag,Pt,Cu,Cr,Ni,Zn,
Ti,Pb,Sn,Pdやこれらの化合物又はNi−C
r合金、又はその他の導電性化合物、例えば、酸化イン
ジウムがある。導電性物質の配合量は、その物質に固有
の導電性、性状や所望の導電性の程度を勘案して定めら
れるが、少なくとも5重量%であるのが好ましく、10
〜70重量%であるのが更に好ましい。勿論、導電性物
質の配合量は、70重量%以下に限定されるものではな
く、特に導電性フレキシブルシート部の場合には、所望
のフレキシブルシート性状(強度、屈曲性、外観など)
を有している限り、70重量%より多くてもよい。参考
のため、各種材料の固有抵抗値を示すと下記の如くであ
る。
【0015】 材 料 固有抵抗値(Ω・cm) 天然アスファルト 1015〜1017 加硫天然ゴム 1015〜1017 ブチルゴム 1015〜1016 SBR 1012 ポリイソプレン 1015 エチレン−プロピレンゴム 1015〜1016 ネオプレン 1010〜1012 クロルスルフォン化ポリエチレンゴム 1014 ウレタンゴム 1014〜1015 ポリエチレンテレフタレート 1019 ナイロン6 1012〜1015 ナイロン66 1013〜1014 ポリプロピレン 1016 ポリ塩化ビニル 1016〜1017 ノーメックペーパー 1016 木綿 107 〜1012 カーボンブラック、グラファイト 100 〜10-3 ステンレススチール 10-4〜10-6
【0016】絶縁性フレキシブルシート部および導電
性、又は半導電性フレキシブルシート部の各々厚さにつ
いては、本考案のフレキシブルシートのフレキシビリテ
ィを損わない限り特に限定はないが一般に1μm以上で
あることが好ましく、10〜1000μmであることが
より好ましいが、勿論これよりも厚くてもよい。
【0017】上記の如き材料からなる本考案のフレキシ
ブルシートは、前述の如く、導電性、又は半導電性フレ
キシブルシート部と絶縁性フレキシブルシート部とを組
み合せてなるものであるが、以下本考案のフレキシブル
シートの構成について添付図面により更に詳しく説明す
る。
【0018】添付図面において、図1及び図2は、それ
ぞれ、本考案に係る電気および電磁波障害防止フレキシ
ブルシートの一例を模式的に示す断面図である。図1に
示す本考案のフレキシブルシートは、絶縁性フレキシブ
ルシート部1からなるシート状基体の両面に導電性又は
半導電性フレキシブルシート部2が形成されてなるもの
である。
【0019】図2に示すフレキシブルシートにおいて
は、2層の絶縁性フレキシブルシート部1と、これらの
間に挿入積層されている1層の導電性、又は半導電性フ
レキシブルシート部2aとからシート状基体1aが構成
され、その表裏両面上に導電性、又は半導電性フレキシ
ブルシート部2が配置され、これらは一体化されてい
る。図2に示された構成を有する本考案のフレキシブル
シートは、その表裏面における使用環境条件が異って
も、その安全性や確実性を向上させることができるの
で、特に好ましい実施態様である。
【0020】図1、および図2に示されている絶縁性フ
レキシブルシート1は、電気絶縁性非粗目繊維性基布
と、電気絶縁性ゴムおよび/又は合成樹脂からなる電気
絶縁性材料とからなり、電気絶縁性材料は、非粗目繊維
性基布に含浸されていてもよく、又は皮膜状に塗布され
ていてもよく、或はフィルム状に貼着されていてもよ
い。
【0021】本考案のフレキシブルシートの製造におい
て、絶縁性フレキシブルシート部の両面上に、導電性又
は半導電性フレキシブルシート(又はフィルム)を積層
し、合体させてもよいし、絶縁性フレキシブルシート部
の両面上に、導電性又は半導電性被膜形成液を塗布し、
これを固化してもよい。
【0022】非粗目繊維性基布上に電気絶縁性材料を含
浸、塗布又は貼着して絶縁性フレキシブルシート部を形
成するために、また、絶縁性フレキシブルシート部上に
導電性、又は半導電性フレキシブルシート部を形成する
ために、カレンダー法(貼着)、トッピング法(貼
着)、ディッピング法(含浸)、コーティング法(塗
布)、ラミネート法(貼着)、押出成形法(貼着)、撒
布法(塗布)、およびその他の任意の方法を用いること
ができる。
【0023】本考案のフレキシブルシートの絶縁性フレ
キシブルシート部には電気絶縁性非粗目繊維性基布が含
まれる。有用な非粗目繊維性基布としては、天然繊維、
例えば、木綿、麻など、無機繊維、例えば、ガラス繊維
など、再生繊維、例えば、ビスコースレーヨン、キュプ
ラなど、半合成繊維、例えば、ジ−およびトリアセテー
ト繊維など、および合成繊維、例えば、ナイロン6、ナ
イロン66、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレー
ト等)繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポ
リ塩化ビニル繊維およびポリオレフィン繊維など、から
選ばれた少なくとも1種からなるものがある。基布中の
繊維は短繊維紡績糸条、長繊維糸条、スプリットヤー
ン、テープヤーンなどのいずれの形状のものでもよく、
また基布は非粗目である限り織物、編物、不織布、紙状
物或はこれらの複合布のいずれであってもよい。一般に
は、絶縁性非粗目繊維性基布を構成する繊維としてはポ
リエステル繊維を用いることが好ましく、この繊維は長
繊維(フィラメント)の形状のものが好ましい。非粗目
繊維性基布は、得られる本考案のフレキシブルシートの
機械的強度を高いレベルに維持するために有用である。
また、有用な織物としては、綾織、平織その他の一般的
な非粗目組織からなる織物をあげることができる。
【0024】本考案のフレキシブルシートにおいて図1
に示す如く、2外表面を導電性、又は半導電性フレキシ
ブルシート部2により形成し、その内部のシート状基体
を絶縁性フレキシブルシート部1のみで形成することも
できる。この場合、当該フレキシブルシートは上面、下
面の使用時の要求性能に適合した構成を有し、取扱い時
のまとわり付き等の問題を生じないのである。
【0025】また、図2に示されているように、2層の
絶縁性フレキシブルシート部1と、それらの間に挾持積
層されている1層の導電性又は半導電性フレキシブルシ
ート部2aとから構成されているシート状基体1aと、
その表裏両面を被覆している導電性、又は半導電性フレ
キシブルシート部層とからなる本考案のフレキシブルシ
ートの場合、表裏両最外表面の導電性フレキシブルシー
ト部2のそれぞれが帯電防止および電磁波遮断機能をは
たし、その下の絶縁性フレキシブルシート部1が漏電を
防止し、その下の導電性フレキシブルシート部2a(中
央層)が電磁波を遮断してその障害を防止し、その下の
絶縁性フレキシブルシート部1が更に本考案のフレキシ
ブルシートの電気絶縁性を向上させる。従って、表裏最
外表面の導電性又は半導電性フレキシブルシート部の一
方に負荷された(又は発生した)電気的条件が、他方に
連動することがなく、それぞれ独立に静電気の帯電防
止、および電磁波障害防止の効果をあげることができ
る。従って、この構成の本考案のフレキシブルシート
は、表裏両面の各々の電気的条件を互に異るものにして
使用してもよい。例えば作業用シートとして本考案のフ
レキシブルシートを使用しても、外表面の電気的変化な
いしトラブルが内表面側に接している電気機器や人体に
影響することを防止することができる。
【0026】
【実施例】以下に本考案を実施例により説明する。実施例1 実施例1において、経糸および緯糸に250デニールの
ポリエステルフィラメントヤーンをそれぞれ45本/2
5.4mmの密度で製織して非粗目平織織物を用意し、こ
の織物を、100重量部のポリ塩化ビニル樹脂、60重
量部のジオクチルフタレート、および所定量の安定剤と
を含む絶縁加工液に浸漬含浸し、加工液のピックアップ
率100%に絞り、乾燥し、180℃でゲル化加熱を施
して樹脂を固着させた。これによって補強された絶縁性
フレキシブルシートが形成された。この絶縁性フレキシ
ブルシートは、約0.25mmの厚さを有していた。上記
絶縁性フレキシブルシートの固有抵抗値は1016Ω・cm
であった。
【0027】次に、100重量部のポリ塩化ビニル樹脂
と250重量部のカーボンブラックとを含む導電加工液
を、上記絶縁性フレキシブルシートの両面に塗布し、乾
燥し、180℃でゲル化熱処理を施して、表裏各々0.
1mmの厚さと104 〜106Ω・cmの固有抵抗とを有す
る導電性フレキシブルシート部を形成した。得られた本
考案のフレキシブルシート全体の厚さは約0.5mmであ
った。
【0028】上記本考案のフレキシブルシートを用いて
実験室内に簡易ボックスを作り、その中で高周波ミシン
による縫製作業を行ったところ、すぐ外側において点灯
されていたテレビ画面に全くノイズが発生しなかった。
比較のため、従来のPVCシートを用いて同様のテスト
を行ったところ、テレビ画面に乱れを生じた、帯電防止
加工のみを施した従来のPVCシートによって行ったテ
ストにおいても同様にテレビ画面の乱れを生じた。
【0029】また、上記本考案のフレキシブルシート
は、その表裏いづれの面においても静電気の発生および
帯電がなく、両面が比較的導電性であるにも拘らず、中
間層によって、表裏両面における、例えば放電、漏電な
どのトラブルを遮断することができ、全体としては帯
電、放電、漏電などのトラブルなしに、安全かつ有効に
実用することができた。
【0030】実施例2 下記事項を除き実施例1と同様の操作およびテストを行
った。絶縁性フレキシブルシートを、実施例1に記載の
ポリエステルフィラメント非粗目平織織物の両面上に、
100重量部のポリ塩化ビニル樹脂、60重量部のジオ
クチルフタレート、および安定剤を含む厚さ0.2mmの
透明なフィルムを、カレンダー法により加熱貼着して作
製した。この絶縁性フレキシブルシートの固有抵抗値は
1016Ω・cmであった。得られた本考案のフレキシブル
シートは、実施例1と同様の電気および電磁波障害防止
効果を示した。また、導電性フレキシブルシート部を、
100重量部のポリ塩化ビニル樹脂と、10重量部の酸
化錫とを含み、0.1mmの厚さと、104 〜106 Ω・
cmの固有抵抗値を有する透明な導電性フレキシブルシー
トを、前記絶縁性フレキシブルシートの両面上に、カレ
ンダー法により加熱貼着して形成した。このようにして
作成された本考案のフレキシブルシートも、実施例1と
同様の電気、および電磁波障害防止効果を示した。
【0031】
【考案の効果】本考案の電気および電磁波障害防止フレ
キシブルシートは、表裏両面における静電気帯電を防止
し、電磁波障害を生ぜず、また裏面側への漏電の危険も
なく、かつ、表面摩擦のはげしい用途に使用しても上記
の電気特性を耐久性よく保持することができる極めて画
期的な複合的効果を奏する。従って、本考案のフレキシ
ブルシートは、それのみで多目的の用途に適合するとい
う驚くべき利点をも有し、工業的価値の大なるものであ
る。更に、本考案のフレキシブルシートは、高い屈曲性
を有するものであるから、どのような物品に対しても、
その形状に適応して被覆することができ、また任意の形
状物に縫製して使用することもできるから、極めて多種
の製品を簡易に供給することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案のフレキシブルシートの一例の断
面説明図である。
【図2】図2は本考案のフレキシブルシートの他の例の
断面説明図である。
【符号の説明】
1…絶縁性フレキシブルシート部 1a…シート状基体 2,2a…導電性又は半導電性フレキシブルシート部

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 108 Ω・cm未満の固有抵抗値を有する
    2層、又は3層の導電性、又は半導電性フレキシブルシ
    ート部と、前記2層又は3層の導電性、又は半導電性フ
    レキシブルシート部の層間に挿入・積層されており、か
    つ1010Ω・cm以上の固有抵抗値を有する1層、又は2
    層の電気絶縁性フレキシブルシート部とを有する積層体
    であって、 前記積層体の表・裏両面がそれぞれ1層の前記導電性、
    又は半導電性フレキシブルシート部により形成されてお
    り、 前記導電性又は半導電性フレキシブルシート部が、電気
    絶縁性ゴムおよび合成樹脂より選ばれた少なくとも1種
    からなるマトリックス成分と、このマトリックス成分中
    に含有されている導電性物質とを含んでなり、そして、 前記絶縁性フレキシブルシート部が、電気絶縁性非粗目
    繊維性基布と、それに含浸、塗布又は貼着され、かつ電
    気絶縁性ゴムおよび合成樹脂から選ばれた少なくとも1
    種からなる電気絶縁材料とにより形成されている、 ことを特徴とする電気および電磁波障害防止フレキシブ
    ルシート。
  2. 【請求項2】 前記導電性フレキシブルシート部の固有
    抵抗値が105 Ω・cm以下である、請求項1記載の電気
    および電磁波障害防止フレキシブルシート。
  3. 【請求項3】 前記絶縁性フレキシブルシート部の固有
    抵抗値が1010〜1018Ω・cmである、請求項1記載の
    電気および電磁波障害防止フレキシブルシート。
  4. 【請求項4】 前記絶縁性ゴムが、天然ゴム、スチレン
    ブタジエンゴム(SBR)、クロルスルホン化ポリエチ
    レンゴム、ポリウレタンゴム、ブチルゴム、およびイソ
    プレンゴムから選ばれる、請求項1記載の電気および電
    磁波障害防止フレキシブルシート。
  5. 【請求項5】 前記絶縁性合成樹脂がポリ塩化ビニル
    (PVC)、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重
    合体、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリロニ
    トリル、ポリエステル、およびポリアミドから選ばれ
    る、請求項1記載の電気および電磁波障害防止フレキシ
    ブルシート。
  6. 【請求項6】 前記導電性物質の含有量が前記導電性又
    は半導電性フレキシブルシート部に対し少なくとも5重
    量%である、請求項1記載の電気および電磁波障害防止
    フレキシブルシート。
  7. 【請求項7】 前記導電性物質の含有量が10〜70重
    量%である、請求項6記載の電気および電磁波障害防止
    フレキシブルシート。
  8. 【請求項8】 前記導電性物質が、カーボンブラック、
    導電性金属、導電性合金および導電性金属化合物から選
    ばれる、請求項1記載の電気および電磁波障害防止フレ
    キシブルシート。
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