JPH0754916A - 防振装置 - Google Patents
防振装置Info
- Publication number
- JPH0754916A JPH0754916A JP22054193A JP22054193A JPH0754916A JP H0754916 A JPH0754916 A JP H0754916A JP 22054193 A JP22054193 A JP 22054193A JP 22054193 A JP22054193 A JP 22054193A JP H0754916 A JPH0754916 A JP H0754916A
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- JP
- Japan
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- magnetic poles
- vibration
- damping mechanism
- rigidity
- horizontal
- Prior art date
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- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 小型の比較的搭載重量が小さい機械に対して
十分な防振効果が得られるように、より低い水平方向の
剛性と、より高い鉛直方向の剛性を有する防振装置を提
供する。 【構成】 ゴム2と金属板3を交互に積層接着した積層
ゴム型の減衰機構10と、該減衰機構の上下面にそれぞ
れ接着固定されたフランジ部6,7と、該両フランジ部
6,7に磁極が対向するように固定された永久磁石4と
からなる。
十分な防振効果が得られるように、より低い水平方向の
剛性と、より高い鉛直方向の剛性を有する防振装置を提
供する。 【構成】 ゴム2と金属板3を交互に積層接着した積層
ゴム型の減衰機構10と、該減衰機構の上下面にそれぞ
れ接着固定されたフランジ部6,7と、該両フランジ部
6,7に磁極が対向するように固定された永久磁石4と
からなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防振装置に係り、特に
振動を嫌う構造物、機械設備等の水平方向の振動を防振
するのに好適な防振装置に関する。
振動を嫌う構造物、機械設備等の水平方向の振動を防振
するのに好適な防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物等の比較的大型の構造物に使用さ
れる防振装置の一例として、図8に示すように、ゴム板
と金属板を交互に積層して柱状にした積層ゴム型の減衰
機構が知られている(例えば特開平4−337114号
公報)。積層ゴム型減衰機構10は、例えば円環状のゴ
ム板又はゴム層2と金属板3とが積層され相互に接着さ
れている。減衰機構10の下フランジ板6は設置床に固
定されており、減衰機構10の上フランジ板7の上に
は、防振対象の構造物又は機械1が搭載されている。
れる防振装置の一例として、図8に示すように、ゴム板
と金属板を交互に積層して柱状にした積層ゴム型の減衰
機構が知られている(例えば特開平4−337114号
公報)。積層ゴム型減衰機構10は、例えば円環状のゴ
ム板又はゴム層2と金属板3とが積層され相互に接着さ
れている。減衰機構10の下フランジ板6は設置床に固
定されており、減衰機構10の上フランジ板7の上に
は、防振対象の構造物又は機械1が搭載されている。
【0003】このような積層ゴム型の減衰機構10は、
鉛直方向の剛性に比べて、水平方向の剛性を極めて低く
設定することができることが特徴であり、重量物を支持
する場合には、全体の固有振動数を極めて低くすること
ができ、水平方向の振動に対して優れた除振特性が得ら
れる。即ち、鉛直方向の力によっては積層ゴム型の構造
は、ゴムの横方向への動きが金属板との接着により拘束
されるため、鉛直方向にはほとんど変形しない。これに
対して水平方向振動に起因する水平方向の力について
は、金属板との接着が拘束条件とならずゴム特有の柔ら
かい特性のため、積層ゴム型の減衰機構10の構造は容
易に変形し、復元力が発生する。
鉛直方向の剛性に比べて、水平方向の剛性を極めて低く
設定することができることが特徴であり、重量物を支持
する場合には、全体の固有振動数を極めて低くすること
ができ、水平方向の振動に対して優れた除振特性が得ら
れる。即ち、鉛直方向の力によっては積層ゴム型の構造
は、ゴムの横方向への動きが金属板との接着により拘束
されるため、鉛直方向にはほとんど変形しない。これに
対して水平方向振動に起因する水平方向の力について
は、金属板との接着が拘束条件とならずゴム特有の柔ら
かい特性のため、積層ゴム型の減衰機構10の構造は容
易に変形し、復元力が発生する。
【0004】ところで、積層ゴム型の減衰機構によって
防振支持した時の系の固有振動数は、対象物の質量と積
層ゴムのばね定数より式(1)で与えられる。
防振支持した時の系の固有振動数は、対象物の質量と積
層ゴムのばね定数より式(1)で与えられる。
【数1】 fn : 固有振動数(Hz ) K : 積層ゴムの動的ばね定数(kgf/cm) g : 重力加速度(980cm/s2 ) M : 搭載荷重(kgf) つまり、同じ剛性を持って大きな搭載荷重を可能にする
積層ゴム型の構造は、とくに水平方向に小さな固有振動
数を持つ(柔らかいバネとして働く)ことが可能とな
る。
積層ゴム型の構造は、とくに水平方向に小さな固有振動
数を持つ(柔らかいバネとして働く)ことが可能とな
る。
【0005】外部振動の防振対象物への伝達は式(2)
により表される。
により表される。
【数2】 T : 振動伝達率 f : 外部振動の振動数(Hz ) fn : 系の固有振動数(Hz ) すなわち、防振効果を得るためには、予想される外部振
動の振動数に対して、系の固有振動数を十分小さくする
必要がある。
動の振動数に対して、系の固有振動数を十分小さくする
必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、防振対
象の構造物又は機械の重量が小さい場合には、振動系の
固有振動数が高くなり、従来の積層ゴム型減衰機構でも
固有振動数を十分低くすることができない。このため、
比較的小型の搭載重量が小さい機械では、防振効果があ
まり得られないという問題点を有している。
象の構造物又は機械の重量が小さい場合には、振動系の
固有振動数が高くなり、従来の積層ゴム型減衰機構でも
固有振動数を十分低くすることができない。このため、
比較的小型の搭載重量が小さい機械では、防振効果があ
まり得られないという問題点を有している。
【0007】係る従来技術の問題点に鑑み、本発明は小
型の比較的搭載重量が小さい機械でも十分な防振効果が
得られるように、より低い水平方向の剛性と、より高い
鉛直方向の剛性を有する防振装置を提供することを目的
とする。
型の比較的搭載重量が小さい機械でも十分な防振効果が
得られるように、より低い水平方向の剛性と、より高い
鉛直方向の剛性を有する防振装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の防振装置は、ゴ
ムと金属板を交互に積層接着した積層ゴム型の減衰機構
と、該減衰機構の上下面にそれぞれ接着固定されたフラ
ンジ部と、該両フランジ部に磁極が対向するように固定
された永久磁石とからなることを特徴とする。
ムと金属板を交互に積層接着した積層ゴム型の減衰機構
と、該減衰機構の上下面にそれぞれ接着固定されたフラ
ンジ部と、該両フランジ部に磁極が対向するように固定
された永久磁石とからなることを特徴とする。
【0009】更に、磁極が対向する永久磁石間のギャッ
プ部には、非磁性の導電性部材を配置する。
プ部には、非磁性の導電性部材を配置する。
【0010】
【作用】上記のように構成された防振装置においては、
同極の磁極が鉛直方向に対向するように固定された永久
磁石により、鉛直方向に関しては正の復元剛性Kzが作用
するが、水平方向に関しては負の復元剛性Krが作用す
る。すなわち、もともとの積層ゴム型の減衰機構の鉛直
方向剛性と水平方向剛性をそれぞれKv、Khとすると、本
発明の防振装置の鉛直方向剛性はKv+Kzとなり、水平方
向剛性はKh−Krとなる。従って、永久磁石の構成しだい
で鉛直方向剛性を大きくするとともに、水平方向剛性を
任意に小さくすることが可能になる。
同極の磁極が鉛直方向に対向するように固定された永久
磁石により、鉛直方向に関しては正の復元剛性Kzが作用
するが、水平方向に関しては負の復元剛性Krが作用す
る。すなわち、もともとの積層ゴム型の減衰機構の鉛直
方向剛性と水平方向剛性をそれぞれKv、Khとすると、本
発明の防振装置の鉛直方向剛性はKv+Kzとなり、水平方
向剛性はKh−Krとなる。従って、永久磁石の構成しだい
で鉛直方向剛性を大きくするとともに、水平方向剛性を
任意に小さくすることが可能になる。
【0011】さらに、前記同極の磁極が対向する永久磁
石のギャップ部に非磁性の導電性部材を配置することに
より、永久磁石の振動に伴い導電性部材には渦電流が発
生し渦電流ダンパを構成することができ、減衰特性を更
に改善する。
石のギャップ部に非磁性の導電性部材を配置することに
より、永久磁石の振動に伴い導電性部材には渦電流が発
生し渦電流ダンパを構成することができ、減衰特性を更
に改善する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照し
ながら説明する。
ながら説明する。
【0013】図1は、本発明の第1実施例の防振装置の
断面図である。ゴム板2と金属板3を交互に積層接着し
た積層ゴム型の減衰機構10の上部フランジ7上に、防
振対象の構造物又は機械が搭載される防振装置の基本的
な構造は、従来の技術と同様であり、同一の構成要素に
は同一の符号を付してその動作の説明を省略する。
断面図である。ゴム板2と金属板3を交互に積層接着し
た積層ゴム型の減衰機構10の上部フランジ7上に、防
振対象の構造物又は機械が搭載される防振装置の基本的
な構造は、従来の技術と同様であり、同一の構成要素に
は同一の符号を付してその動作の説明を省略する。
【0014】本実施例の装置においては、減衰機構10
の上下面にそれぞれ接着固定されたフランジ部6,7
に、同極の磁極が対向するように固定された永久磁石
4,4を備えている。永久磁石4,4は同極の磁極、例
えばN極同士が対向するように配置されているので、同
極の磁極間に反発力が働き、鉛直方向に復元力が働く。
の上下面にそれぞれ接着固定されたフランジ部6,7
に、同極の磁極が対向するように固定された永久磁石
4,4を備えている。永久磁石4,4は同極の磁極、例
えばN極同士が対向するように配置されているので、同
極の磁極間に反発力が働き、鉛直方向に復元力が働く。
【0015】図2は、可動側(防振対象の構造物又は機
械)の固定側(設置床)に対する水平方向変位量Xと発
生する水平方向の復元力Fxの関係を示すグラフである。
積層ゴム型減衰機構10自体の水平方向復元力Fhは、ゴ
ム材の水平方向の弾性力に基づくため、固定側に対する
可動側の変位Xに対して正方向の直線的な関係となる。
これに対して、永久磁石4は同極の磁極(本実施例にお
いてはN極)が対向するように設けられていることか
ら、反発力が発生し、固定側に対する可動側の変位Xに
対して負方向の復元力Frが作用する。従って、積層ゴム
型の減衰機構10自体の復元力と同極の磁極が対向する
ように配置された永久磁石4,4の反発力による合成さ
れた復元力は図示するようにFhr となる。このように同
極の磁極が対向するように永久磁石が配置されたことに
より、積層ゴム型の減衰機構の水平方向剛性を更に低く
することができる。
械)の固定側(設置床)に対する水平方向変位量Xと発
生する水平方向の復元力Fxの関係を示すグラフである。
積層ゴム型減衰機構10自体の水平方向復元力Fhは、ゴ
ム材の水平方向の弾性力に基づくため、固定側に対する
可動側の変位Xに対して正方向の直線的な関係となる。
これに対して、永久磁石4は同極の磁極(本実施例にお
いてはN極)が対向するように設けられていることか
ら、反発力が発生し、固定側に対する可動側の変位Xに
対して負方向の復元力Frが作用する。従って、積層ゴム
型の減衰機構10自体の復元力と同極の磁極が対向する
ように配置された永久磁石4,4の反発力による合成さ
れた復元力は図示するようにFhr となる。このように同
極の磁極が対向するように永久磁石が配置されたことに
より、積層ゴム型の減衰機構の水平方向剛性を更に低く
することができる。
【0016】図3は、可動側(防振対象の構造物又は機
械)との固定側(設置床)に対する鉛直方向変位量Zと
発生する鉛直方向の復元力Fzの関係を示すグラフであ
る。積層ゴム型減衰機構10自体の鉛直方向復元力Fv
は、薄いゴム材が金属板に接着拘束されている鉛直方向
の弾性力に基づくため、固定側に対する可動側の変位Z
に対して正方向の直線的な関係となる。これに対して、
永久磁石4は同極の磁極(本実施例においてはN極)が
対向するように設けられていることから、反発力が発生
し固定側に対する可動側の変位Zに対して同様に正方向
の復元力Fzが作用する。従って、積層ゴム型の減衰機構
10自体の復元力と同極の磁極が対向するように配置さ
れた永久磁石4,4の反発力による合成された復元力は
加え合わされ図示するようにFvz となる。このように同
極の磁極が対向するように永久磁石が配置されたことに
より、積層ゴム型の減衰機構の鉛直方向剛性をより高く
することができる。
械)との固定側(設置床)に対する鉛直方向変位量Zと
発生する鉛直方向の復元力Fzの関係を示すグラフであ
る。積層ゴム型減衰機構10自体の鉛直方向復元力Fv
は、薄いゴム材が金属板に接着拘束されている鉛直方向
の弾性力に基づくため、固定側に対する可動側の変位Z
に対して正方向の直線的な関係となる。これに対して、
永久磁石4は同極の磁極(本実施例においてはN極)が
対向するように設けられていることから、反発力が発生
し固定側に対する可動側の変位Zに対して同様に正方向
の復元力Fzが作用する。従って、積層ゴム型の減衰機構
10自体の復元力と同極の磁極が対向するように配置さ
れた永久磁石4,4の反発力による合成された復元力は
加え合わされ図示するようにFvz となる。このように同
極の磁極が対向するように永久磁石が配置されたことに
より、積層ゴム型の減衰機構の鉛直方向剛性をより高く
することができる。
【0017】図4は、本発明の第2実施例の防振装置の
断面図である。本実施例においては、同極の磁極が対向
する永久磁石のギャップ部に非磁性の導電性部材5が配
置されている。導電性部材5は本実施例においては銅板
から成っている。防振対象の機械装置等を搭載する上部
フランジ板7が水平方向に振動すると、導電性部材5に
鎖交する磁束が変化することになり、導電性部材5には
渦電流が生じる。この渦電流はフランジ7の水平方向
(X方向)の振動を妨げるように作用するので、渦電流
ダンパとして機能し、水平方向の振動を減衰させること
ができる。この振動の減衰力は、ゴムの弾性変形による
減衰力に加え、減衰特性を更に改善することができる。
断面図である。本実施例においては、同極の磁極が対向
する永久磁石のギャップ部に非磁性の導電性部材5が配
置されている。導電性部材5は本実施例においては銅板
から成っている。防振対象の機械装置等を搭載する上部
フランジ板7が水平方向に振動すると、導電性部材5に
鎖交する磁束が変化することになり、導電性部材5には
渦電流が生じる。この渦電流はフランジ7の水平方向
(X方向)の振動を妨げるように作用するので、渦電流
ダンパとして機能し、水平方向の振動を減衰させること
ができる。この振動の減衰力は、ゴムの弾性変形による
減衰力に加え、減衰特性を更に改善することができる。
【0018】図5は、本発明の第3実施例の防振装置の
断面図である。本実施例においては、永久磁石のギャッ
プ部に配置される非磁性の導電性部材は、上側フランジ
板7に固定された永久磁石4をカバーするように配置さ
れている。このように可動側の永久磁石4に取り付けら
れた非磁性の導電性部材も、前述と同様の原理により渦
電流ダンパを構成することができ、同様に減衰特性を改
善することができる。
断面図である。本実施例においては、永久磁石のギャッ
プ部に配置される非磁性の導電性部材は、上側フランジ
板7に固定された永久磁石4をカバーするように配置さ
れている。このように可動側の永久磁石4に取り付けら
れた非磁性の導電性部材も、前述と同様の原理により渦
電流ダンパを構成することができ、同様に減衰特性を改
善することができる。
【0019】図6は、本発明の第4実施例の防振装置の
断面図である。本実施例においては、同極の磁極が鉛直
方向に対向するようにフランジ板6,7に固定された永
久磁石は、左右それぞれ2対づつ配置されている。ここ
で1対はN極同士が、他の1対はS極同士が対向するよ
うに配置されている。これらの永久磁石の磁極はすべて
鉛直方向に復元力を発生させる。導電性部材5は、それ
ぞれフランジ板6に固定された2個の永久磁石をカバー
するように配置されている。本実施例の動作は、前述の
実施例と同様であるが、対向する磁極の数が2倍に増加
したことから単位体積あたりの剛性(Kz, Kr)が大きく
なり、水平方向にはより低い復元剛性を、鉛直方向には
より高い復元剛性を与えることができる。又、導電性部
材5には同様に鎖交する磁束数が増加することから、導
電流ダンパとしてより強い減衰力を与えることができ
る。
断面図である。本実施例においては、同極の磁極が鉛直
方向に対向するようにフランジ板6,7に固定された永
久磁石は、左右それぞれ2対づつ配置されている。ここ
で1対はN極同士が、他の1対はS極同士が対向するよ
うに配置されている。これらの永久磁石の磁極はすべて
鉛直方向に復元力を発生させる。導電性部材5は、それ
ぞれフランジ板6に固定された2個の永久磁石をカバー
するように配置されている。本実施例の動作は、前述の
実施例と同様であるが、対向する磁極の数が2倍に増加
したことから単位体積あたりの剛性(Kz, Kr)が大きく
なり、水平方向にはより低い復元剛性を、鉛直方向には
より高い復元剛性を与えることができる。又、導電性部
材5には同様に鎖交する磁束数が増加することから、導
電流ダンパとしてより強い減衰力を与えることができ
る。
【0020】図7は、本発明の第5実施例の防振装置の
断面図である。本実施例においては、異極の磁極が水平
方向に対向するようにフランジ板6,7に永久磁極が固
定されている。フランジ板6に固定された永久磁極8の
N極は、フランジ板7に固定された永久磁石9のS極
に、永久磁石8のS極は永久磁石9のN極にそれぞれ水
平方向に磁気吸引力が働くように配置されている。この
水平方向の磁気吸引力は、積層ゴム型減衰機構10自体
の水平方向復元力Fxに対して、負方向の復元力Frとして
作用する。又、鉛直方向には、永久磁石8,9間に受動
剛性が作用し、これは積層ゴム型減衰機構10自体の鉛
直方向復元力Fvに対して、正方向の復元力Fzとして作用
する。従って、前述の第1〜第4実施例と同様に、積層
ゴム型の減衰機構の水平方向剛性を更に低くし、鉛直方
向剛性をより高くすることができる。尚、導電性部材5
が渦電流ダンパとして機能することも第2〜第4実施例
と同様である。
断面図である。本実施例においては、異極の磁極が水平
方向に対向するようにフランジ板6,7に永久磁極が固
定されている。フランジ板6に固定された永久磁極8の
N極は、フランジ板7に固定された永久磁石9のS極
に、永久磁石8のS極は永久磁石9のN極にそれぞれ水
平方向に磁気吸引力が働くように配置されている。この
水平方向の磁気吸引力は、積層ゴム型減衰機構10自体
の水平方向復元力Fxに対して、負方向の復元力Frとして
作用する。又、鉛直方向には、永久磁石8,9間に受動
剛性が作用し、これは積層ゴム型減衰機構10自体の鉛
直方向復元力Fvに対して、正方向の復元力Fzとして作用
する。従って、前述の第1〜第4実施例と同様に、積層
ゴム型の減衰機構の水平方向剛性を更に低くし、鉛直方
向剛性をより高くすることができる。尚、導電性部材5
が渦電流ダンパとして機能することも第2〜第4実施例
と同様である。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように本発明の防振装置
は、積層ゴム型の減衰機構の上下のフランジ板に、磁極
が対向するように永久磁石を配置したものである。従っ
て、永久磁石により鉛直方向に関しては正の復元剛性が
作用するが、水平方向に関しては負の復元剛性が作用す
る。これにより、より低い水平剛性とより高い鉛直方向
の剛性を持つ防振装置を提供することができ、小型の重
量の小さい機械でも固有振動数を低減することができ、
十分な防振効果が得られるようになる。
は、積層ゴム型の減衰機構の上下のフランジ板に、磁極
が対向するように永久磁石を配置したものである。従っ
て、永久磁石により鉛直方向に関しては正の復元剛性が
作用するが、水平方向に関しては負の復元剛性が作用す
る。これにより、より低い水平剛性とより高い鉛直方向
の剛性を持つ防振装置を提供することができ、小型の重
量の小さい機械でも固有振動数を低減することができ、
十分な防振効果が得られるようになる。
【図1】本発明の第1実施例の防振装置の断面図。
【図2】固定側に対する可動側の水平方向変位量Xと発
生する水平方向復元力Fxの関係を示すグラフ。
生する水平方向復元力Fxの関係を示すグラフ。
【図3】固定側に対する可動側の鉛直方向変位量Zと発
生する鉛直方向復元力Fzの関係を示すグラフ。
生する鉛直方向復元力Fzの関係を示すグラフ。
【図4】本発明の第2実施例の防振装置の断面図。
【図5】本発明の第3実施例の防振装置の断面図。
【図6】本発明の第4実施例の防振装置の断面図。
【図7】本発明の第5実施例の防振装置の断面図。
【図8】従来の防振装置の断面図。
1 構造物又は機械 2 ゴム 3 金属板 4,8,9 永久磁石 5 導電性部材 6 下側フランジ板 7 上側フランジ板 10 積層ゴム型減衰機構
Claims (4)
- 【請求項1】 ゴムと金属板を交互に積層接着した積層
ゴム型の減衰機構と、該減衰機構の上下面にそれぞれ接
着固定されたフランジ部と、該両フランジ部に磁極が対
向するように固定された永久磁石とからなることを特徴
とする防振装置。 - 【請求項2】 前記磁極が対向する永久磁石間のギャッ
プ部には、非磁性の導電性部材が配置されていることを
特徴とする請求項1記載の防振装置。 - 【請求項3】 前記磁極は、同極の磁極が鉛直方向に対
向するように配置されたものであることを特徴とする請
求項1乃至2記載の防振装置。 - 【請求項4】 前記磁極は、異極の磁極が水平方向に対
向するように配置されたものであることを特徴とする請
求項1乃至2記載の防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22054193A JPH0754916A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22054193A JPH0754916A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 防振装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0754916A true JPH0754916A (ja) | 1995-02-28 |
Family
ID=16752613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22054193A Pending JPH0754916A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 防振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0754916A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008132245A1 (en) * | 2007-05-01 | 2008-11-06 | Arcelik Anonim Sirketi | A compressor |
JP2014139465A (ja) * | 2013-01-21 | 2014-07-31 | Bridgestone Corp | 防振装置 |
-
1993
- 1993-08-11 JP JP22054193A patent/JPH0754916A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008132245A1 (en) * | 2007-05-01 | 2008-11-06 | Arcelik Anonim Sirketi | A compressor |
JP2014139465A (ja) * | 2013-01-21 | 2014-07-31 | Bridgestone Corp | 防振装置 |
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