JPH075469A - 液晶パネルとその製造方法およびそれを用いた投写型表示装置 - Google Patents

液晶パネルとその製造方法およびそれを用いた投写型表示装置

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JPH075469A
JPH075469A JP6035654A JP3565494A JPH075469A JP H075469 A JPH075469 A JP H075469A JP 6035654 A JP6035654 A JP 6035654A JP 3565494 A JP3565494 A JP 3565494A JP H075469 A JPH075469 A JP H075469A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光回折状態の変化として光学像を形成する液
晶パネルおよびそれを用いた投写型表示装置に関するも
ので、明るくかつ高コントラストの表示画像を得ること
を目的とする。 【構成】 液晶層13を2つの透明板11、12で狭持
し、前記液晶層13の互いに隣合う部分AとBの液晶分
子の配向方向が異なり、これが規則的な周期性を持って
形成されている。 【効果】 液晶層の配向によって生じる屈折率差が位相
回折格子となるので、入射光線の偏光によらない、光利
用効率が高く、明るい液晶パネルを提供できる。また入
射光線の光の波長ならびに入射角度の影響もなく、コン
トラストが良好な高品位な画像を表示する液晶パネルを
提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光の回折状態の変化と
して光学像を形成する液晶パネルとその製造方法及びを
れを用いた投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年ホームシアター、プレゼンテーショ
ンと大画面表示がにわかに注目を集めてきている。従来
よりライトバルブを用いた投写装置は多くの方式が提案
されてきたが、最近では小型の液晶パネルの表示画像を
投写レンズなどにより拡大投影し大画面の表示画像を得
る液晶投写装置が商品化されている。
【0003】液晶パネルは主に電気的にその光学特性を
変化させて表示を行うもので、その動作原理には多くの
種類がある。現在商品化されている液晶投写装置に用い
られているツイストネマチック(以降TNと呼ぶ)液晶
パネルは、液晶の旋光性が電界により変化する現象を利
用したものである。ところがTN液晶パネルは、光の変
調のために入射側と出射側に偏光板が必要であり、その
ために光利用効率が低いという問題があった。
【0004】偏光板を用いずに光を制御する方法として
散乱現象あるいは回折現象を用いる方法がある。光散乱
状態の変化により光学像を形成する液晶パネルとして、
例えば相変化(PC)、動的散乱(DSM)、高分子分
散液晶等があげられる。中でも近年、特公平3−528
43号公報等に示されるような高分子分散液晶パネルが
盛んに研究されている。ところがこの高分子分散液晶パ
ネルを用いた液晶投写装置は、画像の明るさとコントラ
ストにトレードオフの関係があり(Tomita.Pr
oc.of SID.P579.1992)、明るさと
コントラストの両方の性能を満足するものは現在のとこ
ろ得られていない。
【0005】一方、光の回折状態の変化により光学像を
形成する液晶パネルはその一例として特公昭53−39
28号公報に示される。回折方式液晶パネルの基本構成
と動作のモデルを(図13(a))、(図13(b))
に示す。液晶パネルのガラス基板131と132の内側
には透明電極135と136が形成され、そのうち少な
くとも一方の基板の液晶層133に相対する面上に凹凸
断面形状層134を形成する。前記凹凸断面形状層13
4は周期的な凹凸を持っており、回折格子として作用す
る。この凹凸断面形状層134の屈折率は液晶137の
常光屈折率noとほぼ等しい。液晶層133に電界を印
加しない場合は、(図13(a))に示すように、液晶
137はその分子長軸方向を凹凸断面形状層134のス
トライプの方向と平行に向きを揃えて、ホモジニアスな
状態に配向している。このとき偏光138がこの液晶パ
ネルに入射すると、凹凸断面形状層134の凸部分では
その屈折率はnoとなるが、凹部分では紙面と垂直な方
向に振動する光線138は液晶の異常光屈折率neを感
じ、位相回折格子となり光線138は変調される。液晶
層133に十分な電界を印加すると(図13(b))に
示すように、正の誘電異方性を持った液晶137はガラ
ス基板131、132と垂直な方向に配向する。そのた
め凹部分では液晶137の常光屈折率noとなり、凸部
分との屈折率差がなくなり、入射した偏光138は回折
されることなく直進して出射する。
【0006】回折方式液晶パネルを用いた投写型表示装
置の構成例を(図14)に示す。ランプ141から出た
光は、凹面鏡142により集光され、偏光板145を通
って液晶パネル143に入射する。ランプ141から出
た自然光は、偏光板145により約半分の光が吸収さ
れ、偏光となって液晶パネル143へ入射する。液晶パ
ネル143に入射した光は何等変調されない場合は全て
投写レンズ144に入射するよう構成されている。液晶
パネル143は回折方式液晶パネルであり、ガラス基板
131、132により液晶層133が狭持されている。
一方のガラス基板131、132の液晶層133側の面
にはマトリクス状の画素電極ならびに回折格子が設けら
れており、映像信号に応じて回折状態の変化として液晶
パネル143に光学像を形成することができる。十分な
電圧を印加された画素から出る光は全て投写レンズ14
4に入射してスクリーン148上に到達するので、スク
リーン148上の対応する位置には明るい画素が表示さ
れる。電圧の印加されない画素からは回折光が出射し、
投写レンズ144から外れてスクリーン148には到達
せず、スクリーン148上の対応する位置には暗い画素
が表示される。このようにして、液晶パネル143上に
回折状態の変化として形成された光学像は、投写レンズ
によりスクリーン148上に拡大投写される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述の(図13)に示
した回折方式液晶パネルについてその課題を説明する。
先にも説明した通り液晶パネルが回折状態の時に入射し
た自然光138のうち紙面と垂直な方向に振動する光線
138aは液晶の異常光屈折率neを感じ、光線は回折
し変調される。ところが紙面と平行な方向に振動する光
線138bは液晶の常光屈折率noを感じるので回折格
子134との屈折率差は発生せず光線は変調されない。
これはすなわち入射する自然光のうち50%しか回折変
調せず、残りの50%の光はそのまま透過する。この課
題を解決するためにUSP4251137では上下2枚
の基板に回折格子を形成し、その格子方向が直行するよ
うに配したり、また特開昭62−237423号公報で
は2枚の回折格子液晶パネルをその格子方向が直行する
ように重ね合わせて配置する発明がなされている。
【0008】しかしながら回折格子はおよそ数μmの高
さのものが必要で、そのピッチも数μmからせいぜい2
0μm程度までである。このような回折格子を表示領域
全体に均一に形成するのは極めて困難なことである。
【0009】また液晶と誘電率の異なる物質で回折格子
を形成すると、上下の電極間に十分な電界を印加しても
電気力線の向きが誘電率の低い方へ向くため、液晶がそ
の電気力線の方向へ並び、液晶の屈折率が回折格子と一
致しないという課題がある。
【0010】また屈折率の波長分散により、ある光の波
長では液晶と回折格子の屈折率が一致していても、別の
波長の光に対しては液晶と回折格子の間に屈折率差が発
生し回折するという課題がある。
【0011】また同様に温度による屈折率変化により、
ある温度では液晶と回折格子の屈折率が一致していて
も、温度変化により液晶と回折格子の間に屈折率差が発
生して回折するという課題がある。
【0012】本発明は、回折状態の変化として光学像を
形成する液晶パネル、およびこの液晶パネルを用いた投
写型表示装置の光利用効率ならびにコントラストを改善
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の液晶パネルは、光透過性を有する互いに対向す
る第1の基板および第2の基板と、前記第1と第2の基
板に相対する面に形成した電極層と、前記第1と第2の
基板間に狭持された液晶層からなり、前記液晶層の互い
に隣合う部分の配向方向が異なり、これを規則的な周期
性を持って形成したものである。
【0014】なかでも規則的な周期性を持って形成され
ている液晶層の互いに隣合う部分の配向方向が90゜異
なることが好ましい。このとき位相回折格子として最も
屈折率差を大きくすることができ、液晶層の厚みを薄く
できる。
【0015】本発明の投写型表示装置は、上記液晶パネ
ルと、光発生手段と、前記光発生手段が発生した光を前
記液晶パネルに導く第1の光学要素部品と、前記液晶パ
ネルで変調された光を投影する第2の光学要素部品を具
備したものである。
【0016】
【作用】本発明の液晶パネルは、電界により回折状態を
制御し、光を変調できる回折格子として作用する。本発
明の回折方式液晶パネルのモデルを(図12(a))、
(図12(b))に示す。(図12)を例にして、その
動作原理について説明する。
【0017】2枚の透明基板121、122の間に液晶
層123が挟持されている。2枚の透明基板121、1
22の液晶層123と相対する側に透明電極124、1
25が形成されている。この液晶パネルの入射側から自
然光126を照射する場合について考える。
【0018】(図12(a))では液晶パネルには電界
は印加されていない。電界無印加の状態ではパネル内の
液晶層123の液晶分子127の配向方向はホモジニア
スであり、図中Aの部分の液晶は紙面と垂直方向に分子
長軸を向けて並んでいる。またこれと隣合ったBの部分
では液晶は紙面と平行方向に分子長軸を向けて並んでい
る。この液晶分子の配向方向が異なるAの部分とBの部
分は基板と垂直な方向から見るとストライプ状であり、
これらが同じ間隔をもって交互に繰り返している。この
ときこの液晶パネルは屈折率の異なる部分が規則的な周
期を持って繰り返している位相回折格子として作用す
る。この互いに隣合う屈折率の異なる部分AおよびBの
屈折率の差をΔn、入射光126の波長をλ、液晶層1
23の厚みをtとすると、0次の透過回折光の回折効率
ηつまり直進光の透過率は
【0019】
【数1】
【0020】と近似して表わすことができる。液晶パネ
ルに入射する自然光126は紙面と垂直な方向に振動す
る光線128と紙面に平行な方向に振動する光線129
に分けられる。紙面と垂直な方向に振動する光線128
はAの部分では液晶の異常光屈折率neを感じ、Bの部
分では液晶の常光屈折率noを感じる。一方紙面と平行
な方向に振動する光線129はAの部分では液晶の常光
屈折率noを感じ、Bの部分では液晶の異常光屈折率ne
を感じる。光線128、129のどちらにおいても屈折
率差Δn=ne−noを生じるので、自然光126は(数
1)の屈折率差Δn=ne−noで示される効率に応じて
回折して出射する。
【0021】一方液晶パネルに電界を印加すると、(図
12(b))に示すように液晶127の配向方向が変化
し、ホメオトロピック状態になる。正の誘電異方性を持
つ液晶127に電界を印加すると液晶分子はその長軸方
向を電界方向に、つまり基板と垂直な方向に向きを揃え
る。そうなると液晶層123のAの部分もBの部分も液
晶の状態は同じで、紙面と垂直な方向に振動する光線1
28に対しても紙面に平行な方向に振動する光線129
に対しても、液晶層A、Bの屈折率は常光屈折率no
あるから、屈折率差Δn=no−no=0となり、(数
1)より0次回折効率ηは1となる。つまり回折は起こ
らず、入射光線はそのまま出射する。
【0022】またパネルが回折状態の時の回折光の回折
角度は、次のように表わせる
【0023】
【数2】
【0024】但し、mは回折次数、λは光線波長、nは
透明基板122の屈折率、Pは回折格子ピッチである。
【0025】以上、Aの部分の液晶の配向方向に対して
Bの部分の液晶の配向方向がなす角度が基板方向から見
て90゜である場合の作用について述べたが、この角度
がθである場合の作用について考える。Aの部分では液
晶パネルに入射する自然光126のうち、紙面と垂直な
方向に振動する光線128は液晶の異常光屈折率ne
感じ、紙面と平行な方向に振動する光線129は液晶の
常光屈折率noを感じることは先に述べたのと同様であ
る。ところがBの部分では紙面と垂直な方向に振動する
光線128が感じる液晶の屈折率ns
【0026】
【数3】
【0027】で表され、紙面と平行な方向に振動する光
線129が感じる液晶の屈折率np
【0028】
【数4】
【0029】で表される。このnsとneとの屈折率差、
ならびにnpとnoとの屈折率差を(数1)に代入した効
率でそれぞれ回折する。電界を印加した際は全く同様な
ので省略する。
【0030】
【実施例】本発明の実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。
【0031】本発明の液晶パネルの第1の実施例の構成
を(図1(a))、(図1(b))に示す。(図1
(a))は本発明の液晶パネルの断面図であり、(図1
(b))は本発明の液晶パネルの基板方向から液晶の配
向方向を模式的に示す平面図である。本発明の液晶パネ
ルは2枚の透明な基板11、12の間に液晶層13を狭
持している。基板11、12の液晶層側には透明な電極
としてそれぞれ対向電極16、画素電極17が形成され
ている。画素電極17はマトリクス状に形成され、各画
素電極17の近傍にはスイッチング素子としてTFT1
8が設けられている。各TFT18はソース信号線(図
示せず)ならびにゲート信号線(図示せず)に接続さ
れ、それぞれ信号供給回路ならびに走査回路に接続され
ており、各画素に信号電圧が供給される。ブラックマト
リクス19は各信号線ならびにTFT18を遮蔽してい
る。
【0032】液晶層13は液晶分子の配向方向が異なる
AおよびBの部分からなり、これが規則的に周期性を持
って繰り返している。すなわちAの部分では液晶分子1
4はホモジニアスな状態で紙面と垂直な方向にその分子
長軸を向けた状態に配向している。一方Bの部分ではホ
モジニアスな状態ではあるが、その分子長軸が紙面と垂
直な方向とはある角度θだけ傾いて配向している。くわ
しくは(図1(b))において透明な基板11を通して
液晶層13の液晶分子14、15の配向方向を見ると、
Aの部分の液晶分子14に対してBの部分の液晶分子1
5は図で示されるように角度θ傾いた方向に配向してお
り、それぞれストライプ状のある幅を持った部分Aおよ
びBが同じ間隔で周期的に繰り返して形成されている。
このような構成にすることで本発明の液晶パネルは屈折
率の異なる部分が周期的に繰り返す、いわゆる位相型回
折格子として働く。
【0033】以下、本発明の液晶パネルの動作を簡単に
説明する。入射光線20は自然光であり、紙面と垂直な
方向に振動する光線(偏光成分20a)と紙面に平行な
方向に振動する光線(偏光成分20b)に分けられる。
紙面と垂直な方向に振動する光線20aは液晶層13の
A部分では屈折率neを感じ、B部分では(数3)で示
される屈折率nsを感じる。紙面と平行な方向に振動す
る光線20bは液晶層13のA部分では屈折率noを感
じ、B部分では(数4)で示される屈折率npを感じ
る。この結果それぞれ屈折率差に応じて(数1)で求め
られる回折効率で入射光線を変調できる。回折した光は
(数2)で求められる角度で1次回折光から高次の回折
光までに分かれて出射する。一方電極16、17間に電
界が印加されると、A部分の液晶14もB部分の液晶1
5も基板と垂直な方向へ向きを揃えるため液晶層13は
均一なモノドメインとなり、入射光線はまっすぐ進み変
調されない。すなわち液晶13は、十分な電界が印加さ
れるとA部分の液晶14とB部分の液晶15の屈折率差
がなくなって入射光を直進させ、電界が印加されない場
合にはA部分の液晶14とB部分の液晶15の屈折率差
によって入射光を回折させるので、各画素の液晶層は印
加電圧により光回折状態を制御することができる。こう
して、本発明の液晶パネルは映像信号に応じて回折状態
の変化として光学像を形成することができる。しかも偏
光成分によらず全ての自然光において変調することが可
能である。
【0034】次に本発明の液晶パネルの第2の実施例の
構成を(図2(a))、(図2(b))に示す。(図2
(a))は本発明の液晶パネルの断面図であり、(図2
(b))は本発明の液晶パネルの基板方向から液晶の配
向方向を模式的に示す平面図である。なお、先に説明し
た実施例との重複を避けるため、主として異なる事項も
しくは箇所についてのみ説明する。このことは以下の他
の実施例についても同様である。本発明の液晶パネルで
は液晶層13のB部分の液晶15の配向方向が紙面と平
行である。これは実施例1の角度θが90゜の場合であ
る。このとき紙面と垂直な方向に振動する光線20aは
Aの部分では液晶の異常光屈折率neを感じ、Bの部分
では液晶の常光屈折率noを感じる。一方紙面と平行な
方向に振動する光線20bはAの部分では液晶の常光屈
折率noを感じ、Bの部分では液晶の異常光屈折率ne
感じる。光線20a、20bのどちらにおいても屈折率
差Δn=ne−noを生じるので、自然光20は(数1)
の屈折率差Δn=ne−noで示される効率に応じて回折
して出射する。このことは光線の偏光方向によらず同じ
効率で回折される。またこの場合が最も屈折率差を大き
くとれるので、同じ回折効率を得ようとすれば最も液晶
層の厚みを薄くできる。このことは液晶の駆動電圧を小
さくできることになる。ネマチック液晶を例にとるとそ
の常光屈折率noは大体1.4乃至1.5であり、異常
光屈折率neは1.5乃至1.8の範囲にあり、neとn
oの差が最も大きいシアノビフェニル系のネマチック液
晶でその差は約0.2である。
【0035】実際にこの液晶を用いて液晶パネルを構成
し、液晶層の厚みを約1.5μmにすれば電界無印加時
に入射光を回折させ直進出射光を0にする、つまり0次
回折効率を0にできた。このとき液晶層の配向方向が9
0゜異なるストライプ状の領域のピッチは約100μm
であり、1次回折光の回折角度はパネル法線方向に対し
て約0.2゜であった。さらにこの液晶パネルに電界を
印可すれば回折を消滅させ、透過率約80%が得られ
た。
【0036】次に本発明の液晶パネルの第3の実施例の
構成を(図3)に示す。(図3)は本発明の液晶パネル
の断面図であり、2枚の透明な基板11、12の間に液
晶層13を狭持している。基板11、12の液晶層側に
は透明な電極としてそれぞれ対向電極16、画素電極1
7が形成されている。この電極16、17上には液晶の
配向方向を制御するための配向膜31、32がそれぞれ
形成されている。ただし、C部分の配向膜の配向制御方
向とD部分の配向膜の配向制御方向とは角度θだけ異な
っており、これが規則正しく周期性を持って繰り返され
ている。
【0037】このような配向膜の形成方法の1例を(図
4)を用いて以下に説明する。まず(図4(a))に示
すような透明なガラス基板41の表面に透明な電極層4
2を形成する。場合によっては信号線やスイッチング素
子を形成してもよい。さらに(図4(b))に示す基板
の電極層表面に配向膜43を形成する。配向材として一
般的に用いられているポリイミド樹脂を用いる。基板4
1の有効表示領域内の電極42上に溶剤で溶かしたポリ
イミド溶液、もしくはポリイミドの前駆体であるポリア
ミック酸溶液を印刷法などで塗布し、その後焼成して
(図4(c))に示すようにポリイミド樹脂薄膜43を
形成する。この上にレジスト膜44を形成し、写真法に
より幅1μm〜10μmのストライプ状の開口をピッチ
2μm〜20μmで周期的に形成する。(図4(d))
に示すようにこの基板の表面を布などを巻き付けたロー
ラー45で一方向にこすりつけラビング処理を行う。そ
の後レジスト膜44を剥離して、再度新たなレジスト膜
46を形成し、先ほどとは反対にラビング処理を行った
部分を遮蔽し、先ほど遮蔽した部分を開口する。(図4
(e))に示すようにこの基板をローラー45で先ほど
とは異なる方向へ再度ラビング処理を行う。その後レジ
スト膜46を剥離して(図4(f))に示すような本発
明で用いる基板を得る。本発明では1例としてレジスト
膜でマスクをしたが、別の材料でマスクをしても構わな
い。
【0038】(図4(f))で示すような基板を上下2
枚用いて、その配向膜の配向方向が一致するよう2枚の
基板の位置を合わせてその間に液晶層を狭持すれば(図
4(g))に示すような本発明の液晶パネルが得られ
る。パネルの動作は実施例1と同様であるので省略す
る。
【0039】次に本発明の液晶パネルの第4の実施例の
構成を(図5)に示す。(図5)は本発明の液晶パネル
の断面図であり、2枚の透明な基板11、12の間に液
晶層13を狭持している。基板11、12の液晶層側に
は透明な電極としてそれぞれ対向電極16、画素電極1
7が形成されている。この電極16、17上には液晶の
配向方向を制御するための配向膜51、52がそれぞれ
形成されている。ただし、C部分の配向膜の配向制御方
向とD部分の配向膜の配向制御方向とは90゜異なって
おり、これが規則正しく周期性を持って繰り返されてい
る。これは(図4(c))に示すラビング処理のローラ
ー45の方向を(図4(b))に示す方向と90゜異な
る方向に擦ればよい。パネルの動作は実施例2と同様で
あるので省略する。
【0040】本発明の投写型表示装置の第1の実施例の
構成を(図6)に示す。61は本発明の液晶パネル、6
2は光源、65は投写レンズ、66はスクリーンであ
る。
【0041】液晶パネル61は、2枚のガラス基板1
1、12とシール部材により密閉容器を構成し、内部に
液晶13を封入したもので、本発明の実施例2の(図
2)で示したものである。液晶13は、十分な電界が印
加されると電界方向に立ち上がり、ホメオトロピック状
態になり屈折率差がなくなって入射光を直進させ、電界
が印加されない場合には液晶13の配向方向が異なる部
分の屈折率差によって入射光を回折させるので、各画素
の液晶層は印加電圧により光回折状態を制御することが
できる。こうして、液晶パネル61に映像信号に応じて
回折状態の変化として光学像を形成することができる。
【0042】光源62はランプ63と凹面鏡64で構成
され、ランプ63から出た光は凹面鏡64により集光さ
れて、指向性の比較的狭い光が出射する。光源62から
の出射光は、フィールドレンズ67、液晶パネル61の
順に透過し、投写レンズ65に入射する。投写レンズ6
5の瞳の大きさは、液晶パネル61の画面中心にある画
素が透過状態の場合に、その画素から拡がって出射する
光のうち光量で約90%が入射する大きさにしている。
フィールドレンズ67は、液晶パネル61の表示領域の
周辺部を通過する光を内側に屈折させて投写レンズ65
の瞳に入射させ、投写画像の周辺部が暗くならないよう
にするために用いる。投写画像のフォーカス調整は、投
写レンズ65を光軸68に沿って移動することにより行
う。
【0043】液晶パネル61には映像信号に応じて回折
状態の変化として光学像が形成される。投写レンズ65
は、各画素から出射する光のうちある立体角に含まれる
光を取り込む。各画素からの出射光の回折状態が変化す
れば、その立体角に含まれる光量が変化するので、液晶
パネル61上に回折状態の変化として形成された光学像
はスクリーン66上で照度の変化に変換される。こうし
て、液晶パネル61に形成された光学像は、投写レンズ
65によりスクリーン66上に拡大投写される。
【0044】本発明の投写型表示装置の液晶パネル61
を(図2)に示した構成にすると、光源62より発せら
れて液晶パネル61に入射する光線の偏光状態によら
ず、自然光であっても液晶パネル61によって変調でき
るので光の利用効率が高まる。また入射光の波長、光線
の入射角度に依らず、電圧無印加時には0次回折光すな
わち黒表示の光量を0にすることができ、表示画像のコ
ントラスト向上に寄与する。
【0045】また液晶パネル61について、図2のA部
分とB部分のストライプの幅は0.5μm〜20μmが
好ましい。すなわち数式(2)の回折格子のピッチが1
μm〜40μmが好ましい。回折格子ピッチが大きいと
回折する角度が小さくなり、反対にピッチが小さいと回
折する角度は大きくなる。これは特に投写型表示装置に
おいて本発明の液晶パネルをライトバルブとして用いる
場合に、回折角度があまり小さいと光線を分離できず、
また回折角度があまり大きいと投写レンズで光線を拾う
ことができないためである。
【0046】本発明の投写型表示装置の第2の実施例を
(図7)に示す。61は液晶パネル、62は光源であ
る。液晶パネル61は(図2)に示した構成と同様であ
る。
【0047】さらにシュリーレンレンズ71とシュリー
レンストップである入力マスク72と出力マスク73を
配置し、液晶パネル61が回折状態の時に白表示を、非
回折状態の時に黒表示を行うものである。第1の実施例
に説明した投写型表示装置の光学系では液晶パネル61
が回折状態の時に黒表示を、非回折状態の時に白表示を
行うものであり、本発明では全く反対である。本発明の
投写型表示装置であれば、液晶パネル61に電界印加時
に黒表示となるため、安定して高品位の黒表示を行うこ
とができる。多数の開口部を有する入力マスク72と出
力マスク73の間にシュリーレンレンズ71を設置し
て、入力マスク72の像を出力マスク73上に結像させ
るようにした構造のシュリーレン光学系を構成し、本発
明の液晶パネル61をシュリーレン光学系の中に配置す
る。液晶パネル61を直進する光線は出力マスク73の
遮光部で遮られ、回折した光線のみ出力マスク73の開
口部より投写レンズ65を用いてスクリーン66に到達
する。図示していないが光源62と入力マスク72の間
にフライアイレンズならびに入力マスク73近傍にフィ
ールドレンズアレイを配置してもよい。フライアイレン
ズにより光源像が入力マスク72の開口部に形成され、
微小光源アレイを形成する役割をする。これらを配置す
ることにより光源の光利用効率を高める。
【0048】本発明の第3の実施例の構成を(図8)に
示す。61a、61b、61cは液晶パネル、62は光
源、65は投写レンズ、81、82、83、84はダイ
クロイックミラー、85、86は平面ミラーである。
【0049】液晶パネル61a、61b、61cは本発
明の回折方式液晶パネルであり、いずれも(図2)に示
したものと同一である。
【0050】光源62はランプ63、凹面鏡64、フィ
ルタ87で構成される。ランプ63は、メタルハライド
ランプであり、赤、緑、青の3原色の色成分を含む光を
出射する。凹面鏡64はガラス製で、反射面に可視光を
反射し赤外光を透過させる多層膜を蒸着したものであ
る。フィルタ87は、ガラス基板の上に可視光を透過し
赤外光と紫外光を反射する多層膜を蒸着したものであ
る。ランプ63からの放射光に含まれる可視光は、凹面
鏡64の反射面により反射し、その反射光は平行に近い
光になる。凹面鏡64から出射する反射光は、フィルタ
87により赤外光と紫外光とが除去されて出射する。
【0051】光源62からの光はダイクロイックミラー
81、82と平面ミラー85を組み合わせた色分解光学
系に入射し、3つの原色光に分解される。各原色光は、
それぞれフィールドレンズとして機能する正レンズ88
a、88b、88cを透過して液晶パネル61a、61
b、61cに入射する。液晶パネル61a、61b、6
1cから出射する光は、ダイクロイックミラー83、8
4と平面ミラー86とを組み合わせた色合成光学系によ
り1つの光に合成された後、投写レンズ65に入射す
る。液晶パネル61a、61b、61cは、それぞれ映
像信号に応じて回折状態の変化として光学像が形成さ
れ、その光学像は投写レンズ74によりスクリーン上に
拡大投写される。
【0052】また、3つの液晶パネル61a、61b、
61cをそれぞれ赤用、緑用、青用として用いるので、
明るさと解像度の良好な投写画像が得られる。3つの液
晶パネル61a、61b、61cのうち少なくとも1枚
のパネルの液晶層の厚みあるいは屈折率の異なる部分の
ピッチのいずれかを他のパネルと異なる構成にするのが
好ましい。数式(1)および数式(2)より明らかなよ
うに、回折効率ならびに回折角度は光線の波長に依存す
る。したがって回折効率を最大にする液晶層厚み、ある
いは回折効率を0にする液晶層厚みは赤用、緑用、青用
のパネルでそれぞれ少しづつ異なってくる。例えば屈折
率差が0.2のときに0次回折効率を0にするためには
それぞれの液晶層厚みが1.5μm、1.3μm、1.
1μmとなる。同様に回折角度についても赤用、緑用、
青用のパネルでそれぞれ少しづつ異なってくる。例えば
1次回折光角度が2゜のときには液晶の配向方向の異な
る領域のピッチはそれぞれの液晶パネルで12μm、1
0μm、8μmとなる。
【0053】本発明で色分解および色合成光学系に用い
たダイクロイックミラーは単に吸収型色フィルターであ
ってもよいし、また色合成光学系を用いずに3本の投写
レンズを用いてスクリーン上に重ね合わせて投写しても
よい。
【0054】以下、3本の投写レンズを用いた本発明の
第4の投写型表示装置の例を説明する。(図9)は本発
明の投写型表示装置の構成図である。ただし、説明に不
要な構成要素は省略している。(図9)において、91
は集光光学系であり、内部に凹面鏡および光発生手段と
して250Wのメタルハライドランプを有している。ま
た凹面鏡は有視光のみを反射させるように構成されてい
る。さらに集光光学系91の出射端には紫外線カットフ
ィルタが配置されている。92は赤外線を透過させ有視
光のみを反射させる赤外線カットミラーである。ただ
し、赤外線カットミラー92は集光光学系91の内部に
配置してもよいことは言うまでもない。また、93aは
青反射ダイクロイックミラー(BDM)、93bは緑反
射ダイクロイックミラー(GDM)、93cは赤反射ダ
イクロイックミラー(RDM)である。なお、BDM9
3aからRDM93cの配置は前記の順序に限定するも
のではなく、また、最後のRDM93cは全反射ミラー
におきかえてもよいことは言うまでもない。
【0055】97a、97bおよび97cは液晶パネル
である。なお、液晶パネルのうちR光を変調する液晶パ
ネル97cの液晶層の厚みdを他の液晶パネルの液晶層
の厚みdよりも0.2μm〜1.0μm厚く形成してい
る。これは、回折度合が変調する光の波長に依存するた
めである。また、必要に応じて青光変調用の液晶パネル
97aの液晶層の厚みも緑用に比較して0.2μm〜
1.0μm低く形成する。95a、95b及び95cは
入力マスク、98a、98bおよび98cは出力マス
ク、96a、96bおよび96cはシュリーレンレンズ
である。なお、94a、94bおよび94cはフライア
イレンズ、99a、99bおよび99cは投写レンズで
ある。
【0056】フライアイレンズ94a、94b、94c
及び入力マスク95a、95b、95cは1つにまとめ
て集光光学系91とダイクロイックミラー93aの間に
設置しても良い。またシュリーレンレンズ96a、96
b、96cは液晶パネル97a、97b、97cと出力
マスク98a、98b、98cの間に設置しても良い。
【0057】また、本発明の投写型表示装置において、
光は液晶パネルの対向基板側から入射させるとしたが、
これに限定するものではなく、アレイ基板から入射させ
ても同様の効果が得られることは明らかである。以上の
ように、本発明の投写型表示装置は光の入射方向に左右
されるものではない。
【0058】また、本実施例3ならびに4の投写型表示
装置においては、R,GおよびB光の変調系においてR
・G・B光それぞれを変調する液晶パネルを設けるとし
たが、これに限定するものではない。例えば、一枚の液
晶パネルにモザイク状のカラーフィルタを取付け、前記
パネルの画素を投影する実施例1ならびに2に示す単パ
ネル投写装置でもよい。
【0059】(図6)〜(図9)に示した構成におい
て、液晶パネルの構成を(図1)、(図3)、(図5)
に示した液晶パネルに置き換えることもできる。液晶パ
ネルはは、投写型表示装置の用途、制約条件などを考慮
して最適な構成を選択するとよい。
【0060】本発明の投写型表示装置の第5の実施例の
構成を(図10)に示す。62は光源、101は液晶パ
ネル、104は投写レンズである。光源62は(図6)
に示したものと同一である。
【0061】液晶パネル101は反射型の液晶パネルで
ある。液晶パネル101は、第1のガラス基板112と
第2のガラス基板111とシール部材により密閉空間を
形成し、内部に液晶113を封入したものである。(図
11)に示すように、第1のガラス基板112の上に
は、マトリックス状にTFT114が形成され、その上
には絶縁層115を挟んでアルミニウムによる画素電極
116が形成されている。各画素電極116は各TFT
114のドレイン電極117に接続されている。第2の
ガラス基板111の上には透明導電膜による共通電極1
18が形成されている。液晶層113は(図2)に示し
たと同様に隣合う部分の液晶の配向方向が90゜異な
り、これが規則正しく周期的に繰り返している。
【0062】投写レンズ104は液晶パネル101側の
第1レンズ群105とスクリーン側の第2レンズ群10
6とで構成され、第1レンズ群105と第2レンズ群1
06との間には平面ミラー107が配置されている。液
晶パネル101の画面中心にある画素から出射する散乱
光は、第1レンズ群105を透過した後、約半分が平面
ミラー107に入射し、残りが平面ミラー107に入射
せずに第2レンズ群106に入射する。平面ミラー10
7の反射面の法線は投写レンズ104の光軸103に対
して45°傾いている。光源62からの光は平面ミラー
107で反射されて第1レンズ群105を透過し、液晶
パネル101に入射する。液晶パネル101からの反射
光は、第1レンズ群105、第2レンズ群106の順に
透過してスクリーンに到達する。また、投写レンズ10
4の絞りの中心から出て液晶パネル101に向かう光線
は、液晶層113にほぼ垂直に入射するように、つまり
テレセントリックとしている。
【0063】回折方式液晶パネルを用いた投写型表示装
置において投写画像のコントラストを良好にするには0
次回折効率を小さく、できるだけ0に近くする必要があ
る。(数1)より回折格子の深さdが一定ならば液晶層
の屈折率差Δnをできるだけ大きくすることが望まし
い。しかしながら現在知られている液晶はその異常光屈
折率neが1.7乃至1.8が最大であり、Δn=ne
o=0.2程度である。するとこの屈折率差で0次光
を0にする液晶層の厚みは2μm必要である。液晶パネ
ルが反射型の場合、光は液晶層を2回通過するので、透
過型液晶パネルの場合に比較して、液晶層厚みを約半分
にすることができる。そのため、投写画像のコントラス
トは、反射型の方が透過型の場合より有利である。つま
り、液晶層の厚みを薄くして、低電圧駆動のコントラス
トの良好な投写画像を得ることができる。
【0064】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、回折状態
の変化として光学像を形成する液晶パネルにおいて、液
晶層の配向によって屈折率差を有する位相回折格子を形
成するために、入射光線の偏光によらず光変調でき、光
利用効率の高い、明るい液晶パネルを提供できる。また
入射光線の光の波長ならびに入射角度の影響もなく、コ
ントラストが良好な高品位な画像を表示する液晶パネル
を提供することができる。回折格子を別に形成する必要
がないので、簡単にしかも安価に液晶パネルを製造でき
る。この液晶パネルを用いることにより明るく高コント
ラストの画像を表示できる投写型表示装置を提供するこ
とができ、非常に大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶パネルの第1の実施例を示す概略
【図2】本発明の液晶パネルの第2の実施例を示す概略
【図3】本発明の液晶パネルの第3の実施例を示す概略
【図4】本発明の液晶パネル作成を説明する工程図
【図5】本発明の液晶パネルの第4の実施例を示す概略
【図6】本発明の投写型表示装置の第1の実施例におけ
る概略構成図
【図7】本発明の投写型表示装置の第2の実施例におけ
る概略構成図
【図8】本発明の投写型表示装置の第3の実施例におけ
る概略構成図
【図9】本発明の投写型表示装置の第4の実施例におけ
る概略構成図
【図10】本発明の投写型表示装置の第5の実施例にお
ける概略構成図
【図11】(図10)に示した液晶パネルの要部拡大断
面図
【図12】本発明の回折方式液晶パネルの作用を説明す
るための概略図
【図13】従来の回折方式液晶パネルの作用を説明する
ための概略図
【図14】従来の投写型表示装置の構成を示す概略構成
【符号の説明】
11、12 透明基板 13 液晶層 14、15 液晶分子 16 対向電極 17 画素電極 18 TFT 31、32、43、51、52 配向膜 61 液晶パネル 62 光源 65、99、104 投写レンズ 66 スクリーン 67 フィールドレンズ 71、96 シュリーレンレンズ 72、95 入力マスク 73、98 出力マスク 81、82、83、84、93 ダイクロイックミラー 85、86 平面ミラー 101 反射型液晶パネル 105、106 レンズ 107 平面ミラー

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方は光透過性を有する互いに
    対向する第1の基板および第2の基板と、前記第1と第
    2の基板に相対する面に形成した電極層と、前記第1と
    第2の基板間に狭持された液晶層からなり、前記液晶層
    は複数の領域に分割され、前記領域内ではその液晶分子
    の配向方向は一様であるが、互いに隣合う領域ではその
    液晶分子の配向方向が異なり、これが規則的な周期性を
    持って形成されていることを特徴とする液晶パネル。
  2. 【請求項2】液晶層の互いに隣合う領域の配向方向が9
    0゜異なり、これが規則的な周期性を持って形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  3. 【請求項3】少なくとも一方は光透過性を有する互いに
    対向する第1の基板および第2の基板と、前記第1と第
    2の基板に相対する面に形成した電極層と、前記電極層
    上に形成した配向膜と、前記第1と第2の基板間に狭持
    された液晶層からなり、前記配向膜は複数の領域に分割
    され、前記領域内ではその液晶分子の配向方向は一様で
    あるが、互いに隣合う領域ではその液晶分子の配向方向
    が異なり、これが規則的な周期性を持って形成されてい
    ることを特徴とする液晶パネル。
  4. 【請求項4】配向膜の互いに隣合う領域のラビング方向
    が90゜異なり、これが規則的な周期性を持って形成さ
    れていることを特徴とする請求項3記載の液晶パネル。
  5. 【請求項5】光透過性を有する基板上に電極層を形成す
    る工程と、前記電極層上に配向膜を形成する工程と、前
    記配向膜は複数のストライプ状の領域に分割され、その
    奇数番目のラインをラビングする工程と、さらに前記ラ
    ビング方向とは異なる方向に偶数番目のラインをラビン
    グする工程と、これら2枚の基板を相対する配向膜のラ
    ビング方向が同じになるように貼り合わせる工程と、液
    晶を注入する工程とからなることを特徴とする液晶パネ
    ルの製造方法。
  6. 【請求項6】配向膜は複数のストライプ状の領域に分割
    され、その奇数番目のラインをラビングする工程と、さ
    らに前記ラビング方向とは90゜異なる方向に偶数番目
    のラインをラビングする工程を特徴とする請求項5記載
    の液晶パネルの製造方法。
  7. 【請求項7】少なくとも1枚の液晶パネルと、光発生手
    段と、前記光発生手段が発生した光を前記液晶パネルに
    導く第1の光学要素部品と、前記液晶パネルで変調され
    た光を投影する第2の光学要素部品を具備し、前記液晶
    パネルの液晶層は複数の領域に分割され、前記領域内で
    はその液晶分子の配向方向は一様であるが、互いに隣合
    う領域ではその液晶分子の配向方向が異なり、これが規
    則的な周期性を持って形成されている液晶パネルを用い
    ることを特徴とする投写型表示装置。
  8. 【請求項8】液晶層の互いに隣合う領域の配向方向が9
    0゜異なることを特徴とする請求項7記載の投写型表示
    装置。
  9. 【請求項9】液晶層の配向方向が異なる領域が規則的な
    周期性を持って形成されている液晶パネルにおいて、前
    記液晶層の周期のピッチが1μm〜40μmである液晶
    パネルを用いることを特徴とする請求項7記載の投写型
    表示装置。
  10. 【請求項10】液晶パネルと光発生手段との間に第1の
    マスクを具備し、液晶パネルと第2の光学要素部品との
    間に第2のマスクを具備し、前記第1のマスクと第2の
    マスクとの間にシュリーレンレンズを配置し、前記シュ
    リーレンレンズによる第1のマスクの像が第2のマスク
    上に形成されることを特徴とする請求項7記載の投写型
    表示装置。
  11. 【請求項11】光発生手段と第1のマスクとの間にフラ
    イアイレンズを配置し、前記フライアイレンズによる光
    源の像が第1のマスクの開口部に形成されることを特徴
    とする請求項10記載の投写型表示装置。
  12. 【請求項12】光発生手段が発生する光は色フィルタで
    青色光、緑色光および赤色光の3つの所定範囲の波長の
    光に分離され、かつ液晶パネルは前記3つの所定範囲の
    波長の光の少なくとも1つに対して配置されており、そ
    れぞれに対して配置された液晶パネルのうち少なくとも
    1枚の液晶パネルの液晶層の厚みが他の液晶パネルとは
    異なることを特徴とする請求項7記載の投写型表示装
    置。
  13. 【請求項13】光発生手段が発生する光は色フィルタで
    青色光、緑色光および赤色光の3つの所定範囲の波長の
    光に分離され、かつ液晶パネルは前記3つの所定範囲の
    波長の光の少なくとも1つに対して配置されており、そ
    れぞれに対して配置された液晶パネルのうち少なくとも
    1枚の液晶パネルの規則的な周期性をもった配向方向の
    異なる部分のピッチが他の液晶パネルとは異なることを
    特徴とする請求項7記載の投写型表示装置。
  14. 【請求項14】少なくとも1枚の液晶パネルと、光発生
    手段と、前記光発生手段が発生した光を前記液晶パネル
    に導く第1の光学要素部品と、前記液晶パネルで変調さ
    れた光を投影する第2の光学要素部品を具備し、前記液
    晶パネルの配向膜は複数の領域に分割され、前記領域内
    ではその液晶分子の配向方向は一様であるが、互いに隣
    合う領域ではその液晶分子の配向方向が異なり、これが
    規則的な周期性を持って形成されている液晶パネルを用
    いることを特徴とする投写型表示装置。
  15. 【請求項15】液晶層の互いに隣合う領域の配向方向が
    90゜異なり、これが規則的な周期性を持って形成され
    ている液晶パネルを用いることを特徴とする請求項14
    記載の投写型表示装置。
  16. 【請求項16】配向膜のラビング方向が異なる領域が規
    則的な周期性を持って形成されている液晶パネルにおい
    て、前記配向膜の周期のピッチが1μm〜40μmであ
    る液晶パネルを用いることを特徴とする請求項14記載
    の投写型表示装置。
  17. 【請求項17】液晶パネルと光発生手段との間に第1の
    マスクを具備し、液晶パネルと第2の光学要素部品との
    間に第2のマスクを具備し、前記第1のマスクと第2の
    マスクとの間にシュリーレンレンズを配置し、前記シュ
    リーレンレンズによる第1のマスクの像が第2のマスク
    上に形成されることを特徴とする請求項14記載の投写
    型表示装置。
  18. 【請求項18】光発生手段と第1のマスクとの間にフラ
    イアイレンズを配置し、前記フライアイレンズによる光
    源の像が第1のマスクの開口部に形成されることを特徴
    とする請求項17記載の投写型表示装置。
  19. 【請求項19】光発生手段が発生する光は色フィルタで
    青色光、緑色光および赤色光の3つの所定範囲の波長の
    光に分離され、かつ液晶パネルは前記3つの所定範囲の
    波長の光の少なくとも1つに対して配置されており、そ
    れぞれに対して配置された液晶パネルのうち少なくとも
    1枚の液晶パネルの液晶層の厚みが他の液晶パネルとは
    異なることを特徴とする請求項14記載の投写型表示装
    置。
  20. 【請求項20】光発生手段が発生する光は色フィルタで
    青色光、緑色光および赤色光の3つの所定範囲の波長の
    光に分離され、かつ液晶パネルは前記3つの所定範囲の
    波長の光の少なくとも1つに対して配置されており、そ
    れぞれに対して配置された液晶パネルのうち少なくとも
    1枚の液晶パネルの規則的な周期性をもった配向方向の
    異なる部分のピッチが他の液晶パネルとは異なることを
    特徴とする請求項14記載の投写型表示装置。
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