JPH0754687B2 - パターン検査方法およびその装置 - Google Patents

パターン検査方法およびその装置

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JPH0754687B2
JPH0754687B2 JP10008487A JP10008487A JPH0754687B2 JP H0754687 B2 JPH0754687 B2 JP H0754687B2 JP 10008487 A JP10008487 A JP 10008487A JP 10008487 A JP10008487 A JP 10008487A JP H0754687 B2 JPH0754687 B2 JP H0754687B2
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electrons
pattern
electron beam
inspection
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体素子などの製造のさいに使用されるマス
クに形成された回路パターンとくにX線リソグラフイに
使用されるマスクに形成された回路パターンの検査に好
適なパターン検査方法およびその装置に関する。
〔従来の技術〕
従来より微細な構造を検出する装置として走査透過電子
顕微鏡(STEM)が使用されている。STEMには、例えばマ
イクロビームアナリシス第199頁から第206頁において論
じられているように、明視野像、暗視野像、Z−コント
ラスト法、元素像の結像法がある。
明視野像は、検出器の開き角を10-4rad程度とし散乱し
ていない電子を検出するものである。基板より、パター
ンで電子は散乱されやすいため、パターンが暗く検出さ
れる。
暗視野像は、被検査物で散乱した電子のみを検出する方
法である。パターンで散乱した電子を検出するため、パ
ターンが明るく検出される。
Z−コントラスト法は、散乱した電子と散乱されなかつ
た電子をそれぞれ別々に検出してその検出信号の比から
原子番号に依存したコントラストを得るものである。パ
ターンを構成する元素と基板を構成する元素のそれぞれ
の原子番号の比でコントラストが与えられる。
元素像は、電子が被検査物中で失なつたエネルギーの分
布を検出するものである。特定のエネルギー損失値をも
つ元素を検出できる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記のSTEMの結像法は、厚さが1μm程度以下の薄い被
検査物に対しては、被検査物内で一部の電子は散乱さ
れ、一部の電子は散乱されないので良好なコントラスト
を得るが、厚さが1μm程度以上の厚い被検査物に対し
ては、被検査物内で大部分の電子が散乱されるため良好
なコントラストで像を得られないという問題があつた。
本発明の目的は、被検査物が厚く、大部分の電子が被検
査物内で散乱される場合において、被検査物のパターン
を高コントラストに検出し、高速の外観検査を可能とす
るパターン検査方法およびその装置を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、(i)被検査物に入射する電子線を、入射
電子が該被検査物を透過するのに十分な高い電圧まで加
速するとともに、被検出欠陥の大きさと同等かそれより
小径のスポット状に集束し、 (ii)上記電子線を被検査物上に走査し、該被検査物内
で散乱をしながら被検査物を透過させ、 (iii)該被検査物の基板を透過して散乱した電子と、
該被検査物のパターンを透過して散乱した電子との内、
所定の散乱角の電子を検出し、 (iv)パターン形状に対応した電気信号を得る ことを特徴とするパターン検査方法。および、 2次元的に移動可能なXYステージ上に載置された被検査
物に対して、発生した電子線をスポット状に入射する手
段と、前記電子線を被検査物上で走査させる偏向手段
と、被検査物を透過した電子を検出して電気信号を得る
手段とを備えたパターン検査装置において、 (i)前記被検査物に入射する電子線を、入射電子が該
被検査物を透過するのに十分な高い電圧まで加速する電
子銃と、 (ii)前記被検査物に入射する電子線を、被検出欠陥の
大きさと同等かそれより小径のスポット状に集束する収
束レンズ群と、 (iii)前記被検査物の基板を透過して散乱した電子
と、該被検査物のパターンを透過して散乱した電子との
内、入射電子の加速電圧および被検査物の構成に応じて
所定の散乱角の電子を検出する手段と、 を備えたことを特徴とするパターン検査装置により達成
される。
〔作用〕
第5図にパターン及び基板における電子の散乱角分布を
示す。電子は基板よりパターンで大きく散乱される。以
下このパターンおよび基板における電子の散乱角分布の
違いを利用してパターンを良好なコントラストで検出す
る方法を述べる。検出器で散乱角が0〜Θまでの電子線
を検出する(以下、検出角がΘと言う)ときその検出信
号は散乱分布曲線を0からΘまで積分した値、即ちパタ
ーンの検出信号は曲線OB′Aと直線OA′と直線AA′とで
囲まれた面積となり、基板の検出信号は曲線OBAと直線O
A′と直線AA′とで囲まれた面積となる。このときのコ
ントラストは、基板の検出信号とパターンの検出信号と
の差即ち曲線OBAと曲線OB′Aとで囲まれた面積に相当
する。
以上の結果から検出角がΘのときコントラストが最大と
なることがわかつた。故に散乱角が0〜Θの電子を検出
することでパターンを良好なコントラストで検出でき
る。
次に検出角Θの具体例を述べる。被検査物としてX線露
光用マスクを考えたとき、モンテカルロ法による電子散
乱シミユレーシヨンより得たパターンと基板の散乱角分
布を第4図に示す。シミシュレーシヨンは、入射電子の
加速電圧を200KVとして、X線露光用マスクは2種につ
いて計算した。X線露光用マスクの断面を第3図に示
す。X線を透過しやすい物質から成る基板24上に、X線
を透過しにくい物質から成るパターン25を有し、場合に
よつてはパターン25を保護する目的で表面をポリイミド
の薄膜26で覆つている。第4図のシミユレーシヨンは基
板が2μm厚のBNと3μm厚のポリイミドの複合膜であ
り、パターンが1μm厚のAuであるX線露光用マスク
(以下BN系X線マスクと略す)および基板が2μm厚の
SiNでありパターンが0.75μm厚のTaであるX線露光用
マスク(以下SiN系X線マスクと略す)について、それ
ぞれポリイミド保護膜厚さ2μmと0.5μmとしたとき
について行なつた。第4図から明らかなようにコントラ
ストが最大となる検出角Θは0.2rad程度であり、これは
従来のSTEMの検出角に比べ格段に大きい。この検出角Θ
は電子の加速電圧に依存し、加速電圧が高いとΘは小さ
くなり、低いとΘは大きくなる。
また、検出信号のSINはコントラストの向上にともない
改善され、本発明により従来に比較して10乃至100倍程
度向上することを確かめた。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を示す第1図および第2図につ
いて説明する。
第1図に示すように本発明によるパターン欠陥検査装置
は電子銃1と、コンデンサレンズ群2と、対物レンズ3
と、ビーム偏向コイル群4と、被検査マスク5と、試料
台7と、射出絞り6と、電子線検出部8と、XYステージ
9と、試料室10と、偏向制御装置11と、増幅部12と、設
計データ読出装置13と、パターン発生器14と、比較回路
15と、欠陥半定回路16と、XYステージ制御装置17と、タ
イミング制御装置18とから構成されている。
前記電子銃1から発生する電子線19はコンデンサ群2お
よび対物レンズ3によつて被検査マスク5上にスポツト
状に収束される。この場合の電子の加速電圧は被検査マ
スク5を透過しうるのに十分な程高く、かつスポツト径
は検出しようとする欠陥の大きさと同等かそれより小さ
くなるように設定されている。
また前記電子線19は偏向制御装置11により駆動される偏
向コイル群4により前記被検査マスク5上を2次元に走
査され、前記被検査マスク5を透過した電子は、検出信
号のコントラストが最大となるような最適検出角を得る
ために前記射出絞り6で制限されこれを前記電子線検出
器8で検出するとともに検出信号を得る。
前記試料台7は、前記XYステージ9上に固定され、上面
に保持する前記被検査マスク5と、前記XYステージ9と
の間に前記射出絞り6および電子線検出部8を配置し、
前記被検査マスク5を透過した電子が通過しうるように
穴7aを形成している。
前記射出絞り6は通過する電子の散乱角を5°乃至25°
以下に制限するため、射出絞り径を可変にするか、絞り
径の異なる数種類を用意して交換可能にするかあるい
は、上下方向に移動可能に形成されている。なお、前記
射出絞り6を設けずに前記電子線検出器8の検出面の大
きさあるいは検出面と、前記被検査マスク5との距離を
コントロールして最適の検出角を得るようにすることも
可能である。
前記電子線検出器8は、第2図に示すように、シンチレ
ータ20と、ライドガイド21と、光電子増幅管(図示せ
ず)とを有し、前記電子線19が前記被検査マスク5に入
射して散乱し、前記射出絞り6で規定される検出角23以
下に制限された散乱角22でシンチレータ20に達したと
き、電子を光に変換し、ライドガイド21を伝わつて前記
光電子増幅管で電気信号に変換されるように形成されて
いるが、これに限定されるものでなく、たとえば放射線
を検出する半導体検出器などを使用するも可能である。
また前記検出角23は、電子の加速電圧、被検査マスク5
の構成により検出コントラストが最大になる最大値は異
なるが、5°乃至25°程度が最適である。
前記増幅器12は前記電子線検出器8からの電子信号を適
当なレベルに増幅して前記比較回路15に出力するように
形成されている。
パターン発生器14は、記憶手段13から読み出したマスク
設計データを基に、欠陥のないパターン信号である基準
パターン信号を出力するように形成されている。比較回
路15は、上記基準パターン信号と前記増幅器12からの検
出パターン信号とを位置合わせするとともに、両者の画
像信号の不一致部分を出力するように形成されている。
この場合、前記増幅器12からの認識信号と前記パターン
発生器14からの基準パターン信号とを比較する方法は、
2値画像比較および濃淡画像比較などが使用される。
前記欠陥判定回路16は、前記比較回路15からの不一致信
号のうち、不一致部分が許容値以上の大きさのもののみ
を検出して欠陥と判定するように形成されている。
前記タイミング制御装置18はXYステージ制御装置17を作
動させて前記XYステージ9をある間隔移動させて停止さ
せる毎にタイミング信号を発生し、偏向制御装置11を作
動させて前記射出絞り6から前記被検査マスク5に入射
する電子線の非常に狭い範囲に亘つての走査と、前記記
憶手段13からの基準パターン信号の読出及び前記パター
ン発生器14からの基準パターン信号の発生とを同期さ
せ、常に実際に検出しているマスクパターンと、これに
対応する欠陥のないマスクパターンとの位置合せおよび
画像の不一致部分の検出を行いうるように形成されてい
る。
前記XYステージ制御装置17は、前記電子線が前記被検査
マスク5上の偏向可能な領域(約0.1〜0.2mm程度)の検
査を終了したとき、前記タイミング制御装置18の指令に
より前記XYステージ9を駆動して前記被検査マスク5を
その偏向領域に隣接した位置まで所定の間隔(約0.1〜
0.2mm程度)で移行させて停止させる。このように偏向
領域毎比較手段で認識信号と基準パターン信号とを比較
し、XYテーブルのステツプアンドリピートを繰返し、前
記被検査マスク5の全面を検査する。
本発明によるパターン欠陥検査装置は、前記の如く構成
されているから、つぎにその動作について説明する。
電子銃1からの電子線19は、コンデンサ群2および対物
レンズ3によつて被検査マスク5上にスポツト状に収束
されるが、このとき、偏向制御装置11により駆動される
偏向コイル群4により電子線19が被検査マスク5上に走
査されながら入射し、被検査マスク5内で散乱しながら
該被検査マスク5を透過し、射出絞り6により最適検出
角23に制限されて電子線検出器8のシンチレータ20上に
達すると、電子が光に変換し、ライドガイド21を伝わつ
て光電子増幅管で光が電気信号に変換される。
この場合、前記シンチレータ20で検出する検出角23を電
子の加速電圧および被検査マスク5の構成により異なる
最適な5°乃至25°程度になるように前記射出絞り6に
よつて制限されているので、前記電子線検出器8で電子
を検出するさい、検出コントラストを最大にすることが
でき、かつ前記シンチレータ20の最適検出角23を従来の
最適検出角104rad程度に比較して桁違いに大きい5°乃
至25°程度すなわち101rad程度にすることができるの
で、前記シンチレータ20に照射した電子のうち、検出す
る電子の割合を増加することができる。
したがつて、前記電子線検出器8からの電気信号のS/N
比を従来に比較して10乃至100倍程度まで改善すること
ができ、これによつて前記電子線検出器8の検出速度を
高速化することができる。
このように検出速度を高速化された前記電子線検出器8
からの電気信号は、増幅器12で適当なレベルに増幅され
て比較回路15に出力される。
一方、タイミング制御装置18からの指令により設計デー
タ読出装置13から読出したマスク設計データをもとにパ
ターン発生器14から欠陥のないパターン信号を前記増幅
器12からの電気信号と同期して前記比較回路15に出力す
る。比較回路15は、前記の両信号の位置合せを行なうと
ともに両者の画像の不一致部分の信号を欠陥判定回路16
に出力すると、欠陥判定回路16は前記比較回路からの不
一致信号のうち許容値以上の不一致信号のみを検出して
欠陥と判定する。
しかるのち、前記電子線が前記被検査マスク5上を走査
しうる領域のパターンの検査を終了すると、前記タイミ
ング制御装置18の指令によりXYステージ制御装置17が駆
動し、前記XYステージ9が前記被検査マスク5をその未
検査領域まで走査し、以下前記の動作を繰返して前記被
検査マスク5の全面を検査する。
〔発明の効果〕
本発明によれば、X線露光用マスクの回転パターン検査
等において高コントラストでパターンの検出を行なうこ
とができ、かつ検出信号のS/N比を格段(10乃至100倍程
度)に向上することができるので、パターン検査を高速
化することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるパターン欠陥検査装置
の要部断面図、第2図は第1図に示す電子線検出器の拡
大断面図、第3図はX線露出用マスクの断面図、第4図
(a)乃至(d)はX線露光用マスクの電子線散乱分布
図、第5図は検出コントラストが最大となる最大検出角
の説明図である。 1……電子銃、2……コンデンサレンズ群、3……対物
レンズ、4……ビーム偏向コイル群、5……被検査マス
ク、6……射出絞り、7……試料台、8……電子線検出
器、9……XYステージ、10……試料室、11……偏向制御
装置、12……増幅器、13……設計データ読出装置、14…
…パターン発生器、15……比較回路、16……欠陥判定回
路、17……XYステージ制御装置、18……タイミング制御
装置、19……電子線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 37/244 H01L 21/027 (56)参考文献 特開 昭60−223124(JP,A) 特開 昭60−98342(JP,A) 特開 昭57−196530(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)被検査物に入射する電子線を、入射
    電子が該被検査物を透過するのに十分な高い電圧まで加
    速するとともに、被検出欠陥の大きさと同等かそれより
    小径のスポット状に集束し、 (ii)上記電子線を被検査物上に走査し、該被検査物内
    で散乱をしながら被検査物を透過させ、 (iii)該被検査物の基板を透過して散乱した電子と、
    該被検査物のパターンを透過して散乱した電子との内、
    所定の散乱角の電子を検出し、 (iv)パターン形状に対応した電気信号を得る ことを特徴とするパターン検査方法。
  2. 【請求項2】2次元的に移動可能なXYステージ上に載置
    された被検査物に対して、発生した電子線をスポット状
    に入射する手段と、前記電子線を被検査物上で走査させ
    る偏向手段と、被検査物を透過した電子を検出して電気
    信号を得る手段とを備えたパターン検査装置において、 (i)前記被検査物に入射する電子線を、入射電子が該
    被検査物を透過するのに十分な高い電圧まで加速する電
    子銃と、 (ii)前記被検査物に入射する電子線を、被検出欠陥の
    大きさと同等かそれより小径のスポット状に集束する収
    束レンズ群と、 (iii)前記被検査物の基板を透過して散乱した電子
    と、該被検査物のパターンを透過して散乱した電子との
    内、入射電子の加速電圧および被検査物の構成に応じて
    所定の散乱角の電子を検出する手段と、 を備えたことを特徴とするパターン検査装置。
  3. 【請求項3】前記所定の散乱角の電子を検出する手段
    が、所定の散乱角以下の透過電子を通過させる射出絞り
    を有する電子線検出器からなる特許請求の範囲第2項記
    載のパターン検査装置。
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