JPH0660815B2 - 荷電粒子ビームによるパターン欠陥検査方法およびその装置 - Google Patents

荷電粒子ビームによるパターン欠陥検査方法およびその装置

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JPH0660815B2
JPH0660815B2 JP62042538A JP4253887A JPH0660815B2 JP H0660815 B2 JPH0660815 B2 JP H0660815B2 JP 62042538 A JP62042538 A JP 62042538A JP 4253887 A JP4253887 A JP 4253887A JP H0660815 B2 JPH0660815 B2 JP H0660815B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体素子の製造に用いるマスクやレチクル
上に形成されたパターンの欠陥検査に係り、特に荷電粒
子ビームを用いた検査に好適な荷電粒子ビームによるパ
ターン欠陥検査方法およびその装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
半導体集積回路の製造は、原版となるマスクを製作し、
マスク上のパターンを光,X線,電子線等を用いてウエ
ハ上に転写して行われる。1つのマスクから大量のウエ
ハへ転写が行われるため、マスク上に欠陥があれば大量
の不良ウエハを生じることになる。従つて、マスク上の
パターン検査は極めて重要である。
従来、マスクパターンの欠陥検査方法としては特開昭53
-83767号に記載のように、マスク上を電子線で一定速度
で走査し、その反射電子または二次電子を検出し、その
検出信号を適当なしきい値で2値化後、所定のタイミン
グでサンプリングし、デジタル画像処理により欠陥を検
出する方法が提案されていた。
またX線露光用マスクにおいては、高加速電圧の電子ビ
ームをマスク上で走査し、マスクを透過する電子を検出
することにより、パターンを検出する方法もある。
第2図に正常なマスクパターンの1例,第3図にマスク
パターン上に生じる欠陥の例を示す。51は、マスクパタ
ーン基材,52はパターン,53は半ショート,54は欠け,
55はショート,56は断線,57はピンホール欠陥,58は孤
立欠陥である。ピンホールおよび孤立欠陥を除いて、す
べてパターン輪郭線に沿つて欠陥は生じる。検出すべき
欠陥の大きさは、一般に、パターン線幅の1/2〜1/3であ
るのでX線露光に用いるマスクでは0.1μm程度であ
る。一方、マスクパターンの厚さは1μm程度である。
パターン輪郭線に沿つて生じるパターン欠陥は、主にパ
ターン描画およびパターニング時に発生し、しばしば0.
1μm程度の微細欠陥は発生する。しかし、ピンホール
や孤立欠陥は、パターン成膜時またはパターニング時
に、パターン表面に付着した異物がパターン転写されて
生じるもので異物の輪郭線は一般にパターンに比べてあ
いまいであるため、転写された場合にはシャープなエツ
ジが形成されにくい。従つて、0.1μm程度の微小なピ
ンホールや孤立欠陥は極めて生じにくい。
しかし従来方式では、第4図に示すように、マスク全面
に対し電子線を一定のビーム径,一定の速度およびビー
ム径と等しいピツチのラスタ走査により、その検出信号
をビーム径に等しい一定の間隔でサンプリングしてい
る。そのため、パターン輪郭線付近をのぞいた、ほとん
ど微小欠陥の生じない部分でも微小欠陥を検出すべく細
かく検号をサンプリングすることとなり、莫大な検査時
間が必要となるという課題を有していた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術は、微小欠陥の発生しやすい部分も微小欠
陥の発生しにくい部分も、同一のビーム条件でラスタ走
査し、同一条件でパターン検出を行うため、微小欠陥の
ほとんど発生しない部分については不必要に高い分解能
で検査する結果となり、マスク全面を検査するには莫大
な検査時間を要するという課題があつた。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決すべく、集
束荷電粒子ビームを用いて被検査対象物上に形成された
パターンの輪郭に存在する微小凹凸欠陥を見逃すことな
く、しかもパターンの内外に存在する孤立欠陥をも、欠
陥検出能力を低下させることなく、高速に検査できるよ
うにした荷電粒子ビームによるパターン欠陥検査方法お
よびその装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するために、荷電粒子源から
出射されてコンデンサレンズ系で集束された集束荷電粒
子ビームを被検査対象物上に形成されたパターンに照射
してパターンの欠陥を検査する荷電粒子ビームによるパ
ターン欠陥検査方法において、前記集束荷電粒子ビーム
を、予め被検査対象物上に形成されたパターンの情報に
基づいて設定された第1の偏向信号に基づいて駆動制御
される静電型偏向器により前記パターンの輪郭に沿った
限定された微小走査領域について2次元に走査して前記
パターンの輪郭から得られる透過または反射または2次
の荷電粒子を荷電粒子検出手段で検出して前記第1の偏
向信号に基づいて前記パターンの輪郭を示す荷電粒子の
画像信号を検出し、該検出された画像信号から前記パタ
ーンの微小な凹凸を算出してパターンの輪郭に存在する
微小凹凸欠陥を検出するパターンの輪郭微小凹凸欠陥検
出工程と、前記集束荷電粒子ビームを、第2の偏向信号
に基づいて駆動制御される前記静電型偏向器と同一粒子
軸線上に配設された電磁偏向器により被検査対対象物上
を2次元に走査して前記パターンの内外から得られる透
過または反射または2次の荷電粒子を前記荷電粒子検出
手段で検出して前記第2の偏向信号に基づいて前記パタ
ーンの内外を示す荷電粒子の画像信号を検出し、該検出
された画像信号から前記パターンの内外に存在する孤立
部分を算出してパターンの内外に存在する孤立欠陥を検
出する孤立欠陥検出工程とを備えたことを特徴とする荷
電粒子ビームによるパターン欠陥検査方法である。また
本発明は、前記荷電粒子ビームによるパターン欠陥走査
方法において、前記パターンの輪郭微小凹凸欠陥検出工
程における集束荷電粒子ビーム径を前記孤立欠陥検出工
程における集束荷電粒子ビーム径よりも小さくしたこと
を特徴とする。また本発明は、荷電粒子を出射する荷電
粒子源と、該荷電粒子源から出射された荷電粒子を集束
させるコンデンサレンズ系とを備え、該コンデンサレン
ズ系により集束された集束荷電粒子ビームを被検査対象
物上に形成されたパターンに照射してパターンの欠陥を
検査する荷電粒子ビームによるパターン欠陥検査装置に
おいて、予め被検査対象物上に形成されたパターンの情
報に基づいて設定された第1の偏向信号に基づいて駆動
制御され、前記コンデンサレンズ系で集束させた集束荷
電粒子ビームを前記パターンの輪郭に沿った限定された
微小走査領域について2次元に走査する静電型偏向器
と、該静電型偏向器と同一粒子軸線上に配設され、第2
の偏向信号に基づいて駆動制御され、前記コンデンサレ
ンズ系で集束させた集束荷電粒子ビームを前記被検査対
象物上を2次元に走査する電磁偏向器と、前記静電型偏
向器により前記微小走査領域について2次元に走査され
る集束荷電粒子ビームにより前記パターンの輪郭から得
られる得られる透過または反射または2次の荷電粒子を
検出して前記第1の偏向信号に基づいて前記パターンの
輪郭を示す荷電粒子の画像信号を検出し、更に前記電磁
偏向器により2次元に走査される集束荷電粒子ビームに
より前記パターンの内外から得られる透過または反射ま
たは2次の荷電粒子を検出して前記第2の偏向信号に基
づいて前記パターンの内外を示す荷電粒子の画像信号を
検出する荷電粒子検出手段と、該荷電粒子検出手段で検
出されるパターンの輪郭を示す画像信号から前記パター
ンの微小な凹凸を算出してパターンの輪郭に存在する微
小凹凸欠陥を検出し、更に前記荷電粒子検出手段で検出
されるパターンの内外を示す画像信号から前記パターン
の内外に存在する孤立部分を算出してパターンの内外に
存在する孤立欠陥を検出する欠陥検出手段とを備えたこ
とを特徴とする荷電粒子ビームによるパターン欠陥検査
装置である。また本発明は、前記荷電粒子ビームによる
パターン欠陥検査装置において、前記コンデンサレンズ
系は、集束荷電粒子ビームを前記静電型偏向器により2
次元に走査する場合と前記電磁偏向器により2次元に走
査する場合とで集束荷電粒子ビーム径を変えるように切
替えて制御する切替制御手段を有することを特徴とす
る。
〔作用〕
前記構成により、集束荷電粒子ビームを用いて被検査対
象物上に形成されたパターンの輪郭に存在する微小凹凸
欠陥を見逃すことなく、しかもパターンの内外に存在す
る孤立欠陥をも、欠陥検出能力を低下させることなく、
高速に検査して検査時間の短縮を達成することができ
る。
〔実施例〕
まず本発明の原理について、第5図、第6図、第8図、
第9図および第12図に基づいて説明する。即ち第5図
に本発明による電子光学系の一構成例を示す。同図中、
57は電子銃,58はコンデンサレンズ,59は静電偏向によ
る微小偏向器,60は電磁主偏向器,61は対物レンズ,62
はX線マスク,63は検出視野絞り,64はシンチレータ,
65はライトガイド,67は光電子増倍管である。
電子銃57から放出された電子はコンデンサレンズ58およ
び対物レンズ61により、試料62上に微小スポツトとして
収束される。主偏向器60により、電子ビームは理想パタ
ーン輪郭線に沿つて偏向され、微小偏向器3は常に主偏
向器とは直角方向に一定の走査幅で電子ビームを偏向す
る。その結果、第6図に示すように電子ビームを偏向す
る。主偏向器は、数100 μm〜数mmの走査幅を走査す
る必要があるので、走査幅の大きくとれる電磁型偏向器
でなければならない。しかし、走査幅の大きい電磁型偏
向器は、ステツプ応答速度が遅いため、走査開始点と終
点付近で走査速度むらを生じ、検出パターンが歪んでし
まい、その結果、パターン検出歪を欠陥と誤判定してし
まう。これをさけるには、助走区間を設けて、走査速度
が一定になつてからパターン検出を行う必要がある。ラ
スタ走査の場合に比べ、第6図に示した走査方法では、
パターン走査回数が大幅に増大するため助走を行う回数
が多く、パターン検査に寄与しない無駄時間が多くなつ
てしまう。本発明は、第6図に示した走査を理想パター
ン輪郭線に沿つた成分と、パターンと直交する成分に分
け、パターン輪郭線に沿つた成分を主偏向器が担当し、
パターンと直交する成分を静電型偏向器が担当する。静
電型偏向器は大きな走査幅を得ることができないが、ス
テツプ応答速度が速いため、電磁型に必要な助走区間が
不要となり、パターン検査に寄与しない無駄時間を削減
できる。
パターン輪郭線に沿つた走査は、微小偏向器が1回走査
するごとに1ステツプだけビーム位置を進めればよいの
で応答速度が遅い電磁型偏向器で十分である。
X線マスク62を透過した電子は、シンチレータ64に入射
し、光子を発生させる。光子はライトガイド65を通つて
光電子増倍管で検出されパターン検出信号を得る。理想
パターン輪郭線に対し、一定の距離Dの位置からパター
ン内側に向つて微小走査を行うとパターン部分で電子線
がさえぎられるので、第7図に実線で示す検出信号が得
られる。図中、縦軸は信号レベル,横軸は時間である。
さらに、これを一定のしきい値TH0 で2値化すると第8
図に示す信号が得られる。ビームがパターン輪郭線を横
切ると2値化信号は1から0に変化する。ビーム走査速
度が一定であれば、常に走査開始から一定時間d後に信
号レベルが変化するはずである。パターンに欠陥59があ
れば、パターン輪郭線の位置が理想パターン輪郭線の位
置からずれ、もし、第6図中59で示したような欠陥があ
ると第8図中、破線で示すように信号レベルが変化する
時刻がずれる。従つて、信号レベルが1から0に変化す
る時刻のずれdtがある許容値以上である場合を検出する
ことにより欠陥が検出できる。
パターン輪郭線以外の部分は微小欠陥はほとんど存在し
ないので、ビーム径を太くして、主偏向器のみを使用し
てラスタ走査してパターン検出する。走査ピツチ,サン
プリング間隔もビーム径に合せて大きくする。第9図に
その例を示す。ビーム径を太くすると分解能が低下する
が、微小欠陥はほとんど存在しないので欠陥検出性能は
低下しない。一回の走査により、(ビーム径)×(走査
幅)分の領域が検査できるので、ビーム径を太くするこ
とにより、同一面積を少ない走査回数で検査できる。ビ
ーム径はコンデンサレンズの励磁電流を下げることによ
り容易に太くすることができる。また続点ビーム径を太
くすると試料照射電流が増加するため、S/N比の良い
画像が得られる。従つて、より高速にビーム走査して
も、良好なS/N比が得られる。以上から、ビーム径を
太くすることにより高速に走査可能であり、かつ、少な
い走査回数で検査できるので検査時間が大幅に短縮され
る。
ラスタ走査時の欠陥検出は以下のように行う。
従来のマスク検査装置と同様に、マスクパターン設計デ
ータをもとに、ビーム走査と同期して、理想パターン検
出信号を発生させる。ビームがパターン内部を走査して
いるときは、ビームはマスクを透過しないから、本来的
に低いレベルの検出信号が得られるはずである、ピンホ
ール欠陥60上を走査すると、欠陥部分ではビームが透過
するため、第10図に示すように、欠陥部分で高いレベル
の信号が検出される。従つて、あるレベルのしきい値TH
1 より高いレベルの信号を検出することにより欠陥が検
出される。ビームは、パターン外側を走査しているとき
とは逆に、ビームの透過をさまたげるものが欠陥61であ
るから、パターン外側を走査中に欠陥が存在すると、第
12図のように、欠陥部分でレベルの低い信号が得られ
る。従つて、あるしきい値TH2 より低いレベルの信号を
検出することにより、欠陥が検出できる。
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。
本実施例は、電子銃1,コンデンサレンズ2,X方向微
小静電偏向器3,Y方向微小静電偏向器4,X方向主電
磁偏向器5,Y方向主電磁偏向器6,対物レンズ7,X
線マスク8,試料台9,XYステージ10,シンチレータ1
1,ライトガイド12,光電子増倍管(以下ホトマルと略
す)13,ホトマル増幅器14,偏向アンプ15,16,17,1
8,偏向方法切替器19,マルチプレクサ20,輪郭線付近
走査信号発生器22,微小走査クロツク発振器23,X方向
ラスタ走査信号発生器24,Y方向ラスタ走査信号発生器
25,2値化回路26,27,28, 輪郭線位置判定回路29,マル
チプレクサ30,インバータ31,ビーム径変更回路32,設
計データ34,制御回路35から成る。
本実施例では、X線露光に用いるマスクを検査する。X
線マスクはX線を透過する厚さ数μmの低原子番号,低
密度の物質から成る基材上に厚さ1μm程度の高分子番
号,高密度の物質でパターンが形成されている。そのた
め、十分に高い加速電圧の電子ビームをマスクに照射す
れば、マスク基材部では電子はほとんど散乱せずに透過
し、パターン部分では電子は透過しないか、または、大
きく散乱される。従つて、ある散乱角以内のマスク透過
電子を検出すれば、基材部は明るく、パターン部は暗い
透過電子像が得られる。
電子銃1から発生する電子源は、コンデンサレンズ2、
および対物レンズ7によつて、X線マスク8上にスポツ
ト状に収束される。電子の加速電圧は、マスク8の基材
部を透過するのに十分な程高く、スポツトの大きさは検
出しようとする欠陥の大きさ程度に小さいとする。電子
線は、微小静電偏向器3,4および主電磁偏向器5,6
によりマスク上を2次元に走査される。マスクを透過し
た電子は、マスクの下に設置されている透過電子検出用
シンチレータ11で光子に変換されたあと、ライトガイド
12を通じてホトマル13に導びかれ、ホトマルにより光子
は電気信号に変換され、X線マスクのパターン検出信号
を得る。
試料台9はXYテーブル10の上に固定されており、マス
ク8とXYテーブル10の間に透過電子検出用シンチレー
タ11およびライトガイド12を配置するスペースを確保す
る。また、試料台9の上面は電子ビームが透過するよう
に穴があけられている。電子ビームの経路は電子の通過
のさまたげとならないように真空に保たれている。
制御回路35は、マイクロコンピユータで構成され、検査
対象物の設計データ(マスク上に形成されたパターンの
情報)34を読み込み、電磁偏向器5,6で走査可能な範
囲のパターン輪郭線の方向θと輪郭線の長さl,輪郭線
原点(X0,Y0)を計算し、輪郭線付近走査信号発生器22
にθ,l,X0,Y0を与える。第15図にθ,l,X0,Y0
定義を示す。さらに、偏法方向切替器19を輪郭線付近走
査信号検出器22側に切り換える。
第14図に示すように、輪郭線付近走査信号発生器22はコ
サイン変換器36,サイン変換器37,カウンタ38,45,D
/A変換器39,46,乗算器41〜43,加算器71,72,イン
バータ73から成る。
制御回路35から出力された輪郭線方向θのデータはコサ
イン変換器36,サイン変換器37によりそれぞれcos θ,
sin θの値が求められる。走査開始パルスCsが出力され
ると、カウンタ38は0にクリアされ、カウンタ45は−d
(マイナスd)にセツトされる。カウンタ45は、クロ
ツク発振器23の出力パルスを2d回カウントする。カウ
ント値はD/A変換器46によりアナログ値に変換され
る。カウント値がdになると再び−dがセツトされ、計
数を繰り返す。その結果、D/A変換器46の出力は、第
16図に示すような0を中心に±dの振幅をもつ鋸状態と
なる。D/A変換器46の出力とサイン変換器37の出力を
乗算器41で乗算し、偏向アンプ15を介してX方向微小静
電偏向器3に加え、コサイン変換器36の出力をインバー
タ73で符号反転したあと、D/A変換器46の出力とイン
バータ37の出力を乗算器42で乗算した後、偏向アンプ16
を介してY方向微小静電偏向器4に加えると、電子ビー
ムは、パターン輪郭線に直角で幅2dで繰り返し走査さ
れる。また、クロツク発振器23のパルス間隔は、電子ビ
ームがビーム径分だけ動くのに要する時間とする。さら
に、このときのビーム径は最小検出欠陥サイズより小さ
く絞る。
カウンタ45がdまでカウントするたびにカウンタ38の値
は1インクリメントされ、カウンタ38がlまで計数する
と、制御回路にパルスCeを返えす。D/A変換器39の出
力は、lステツプの階段状波形となる。D/A変換器39
の出力と、コサイン変換器36,サイン変換器37の出力を
乗算器43,44でそれぞれ乗算し、乗算器43の出力にX原
点データX0を加算器71で加えた結果を偏向アンプ17を介
してX方向主電磁偏向器5,乗算器44の出力にY原点Y0
を加算器72で加えた結果を偏向アンプ18を介してY方向
電磁偏向器6に加えると、第15図に示したθ方向へlだ
けビームが偏向される。静電偏向器34による偏向を合わ
せると、第6図に示した走査が行われる。制御回路35
は、カウンタ38からのカウント終了パルスCeを受け取る
と、次の輪郭線についてθ,l,X0,Y0を求め、同様に
走査を行う。輪郭線沿いの走査を行つている間は、マル
チプレクサ20により、ホトマル増幅器14の出力は2値化
回路26に与えられる。2値化回路26は入力信号をしきい
値TH0で2値化する。輪郭線位置判定回路29は、ラツチ
回路47,差分回路48,絶対値回路49,比較回路50から成
る。輪郭線走査信号発生回路22内のカウンタ45の値を、
2値化回路26の出力が1から0に変化したときラツチし
て保持する。差分回路48は、ラツチ47の出力とdとの差
を求める。さらに、絶対値回路49でその絶対値を求め
る。ここでdtは最小検出欠陥サイズの長さを走査する間
に出力される発振器23のパルス数とする。比較回路50
は、さらに絶対値回路49の出力とdtを比較し、絶対値回
路出力の値の方が大きいとき、欠陥があつたと判定す
る。
電磁偏向器5,6により走査可能な範囲のすべての輪郭
線の走査が終了したら、走査方法切替器19をラスタ走査
信号発生器24,25側に、マルチプレクサ20を、マルチプ
レクサ30側に切替える。さらに、ビーム径変更回路32に
より、コンデンサレンズ2の励磁電流を弱め、ビーム径
を輪郭線近く以外の領域で発生しうる欠陥サイズ程度ま
でに大きくする。
制御回路35は、ラスタ走査信号発生器24,25により、主
電磁偏向器5,6により走査可能な範囲を第9図に示し
たようにラスタ走査する。ラスタ走査中、静電偏向器
3,4は走査しない。ラスタ走査と同期して、制御回路
35は、設計データ34のデータをもとに、電子ビームが理
想パターンの内側にある場合、マルチプレクサ30の出力
を2値化回路27に出力し、理想パターンの外側(基板
上)にある場合は、2値化回路28に出力し、理想パター
ンの輪郭線上にあるときはどこにも出力しない。2値化
回路27は、しきい値TH1で入力信号を2値化することに
より、パターン中のピンホールを検出する。また、2値
化回路28は、入力信号をしきい値TH2で2値化し、さら
にインバータ31で論理を反転することにより孤立欠陥を
検出する。
制御回路35は、輪郭線上を走査しているときは輪郭線位
置判定回路29の出力を、輪郭線内側(パターン上)をラ
スタ走査しているときは2値化回路27の出力を、輪郭線
外側を走査しているときはインバータ31の出力を、それ
ぞれ欠陥検出信号として採用することにより欠陥を正し
く判定する。
主電磁偏向器5,6で走査可能な範囲をすべて検査終了
した後、制御回路35はXYステージ10を駆動して、X線
マスク8上の未検査領域を検査する。
以上の動作を繰り返し行い、X線マスク8上の全検査範
囲を検査する。
本実施例では、X線マスクを対象とし、透過電子を検出
することによりパターンを検出したがガラスマスクなど
の電子が透過しない対象物を検査する場合には、透過電
子のかわりに反射電子または、2次電子を検出すればよ
い。その場合、パターンの濃淡が反転するのでインバー
タによりホトマル増幅器出力を反転させてから同様の欠
陥判定を行えばよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、集束荷電粒子ビームを用いて被検査対
象物上に形成されたパターンの輪郭およびパターンの内
外を示す透過または反射または2次荷電粒子の画像信号
を検出して被検査対象物上に形成されたパターンの輪郭
に存在する微小凹凸欠陥を見逃すことなく、しかもパタ
ーンの内外に存在する孤立欠陥をも、欠陥検出性能を高
精度に保ちながら高速に検査して検査時間の大幅な短縮
をはかることができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成図、第2図は正常マス
クパターンの一例を示す図、第3図はマスクパターン上
に生ずる欠陥の例を示す図、第4図は従来技術によるビ
ーム走査の一例を示す図、第5図は本発明に係る電子光
学系の一構成例を示す図、第6図は本発明によるビーム
走査の一例を示す図、第7図はパターン部分で遮られた
電子線強度を走査距離に対応した時間の関数で表わした
グラフ、第8図は第7図を2値化して表わしたグラフ、
第9図はビーム径を太くしたときの主偏向器による走査
を示す図、第10図はピンホール欠陥を走査したときの透
過電子線の強度信号を示す図、第11図は第10図の信号を
2値化した信号を示す図、第12図は残留欠陥を走査した
ときの透過電子線の強度信号を示す図、第13図は第12図
の信号を2値化した信号を示す図、第14図は第1図の輪
郭線付近走査信号発生器22の詳細を説明するための図、
第15図は走査に関するパラメータを示す図、第16図は本
発明に係る電子線の走査を与える鋸歯状波の一例を示す
図、第17図は第1図の輪郭線位置判定回路29の詳細を説
明するための図である。 1……電子銃,2……電子ビーム、 3……コンデンサレンズ、 4……偏向コイル、5……対物レンズ、 7……マスク、9……透過電子検出器、 11……CADデータテープ、 12……CADデータ読出器、 13……フオーマツト変換器、 14……輪郭線付近信号発生器、 15……ビーム径変調器、16……ビーム偏向器、 18……マルチプレクサ、19……エツジ検出回路、 22……輪郭線付近走査信号発生器、 29……輪郭線位置判定回路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子源から出射されてコンデンサレン
    ズ系で集束された集束荷電粒子ビームを被検査対象物上
    に形成されたパターンに照射してパターンの欠陥を検査
    する荷電粒子ビームによるパターン欠陥検査方法におい
    て、前記集束荷電粒子ビームを、予め被検査対象物上に
    形成されたパターンの情報に基づいて設定された第1の
    偏向信号に基づいて駆動制御される静電型偏向器により
    前記パターンの輪郭に沿った限定された微小走査領域に
    ついて2次元に走査して前記パターンの輪郭から得られ
    る透過または反射または2次の荷電粒子を荷電粒子検出
    手段で検出して前記第1の偏向信号に基づいて前記パタ
    ーンの輪郭を示す荷電粒子の画像信号を検出し、該検出
    された画像信号から前記パターンの微小な凹凸を算出し
    てパターンの輪郭に存在する微小凹凸欠陥を検出するパ
    ターンの輪郭微小凹凸欠陥検出工程と、前記集束荷電粒
    子ビームを、第2の偏向信号に基づいて駆動制御される
    前記静電型偏向器と同一粒子軸線上に配設された電磁偏
    向器により被検査対象物上を2次元に走査して前記パタ
    ーンの内外から得られる透過または反射または2次の荷
    電粒子を前記荷電粒子検出手段で検出して前記第2の偏
    向信号に基づいて前記パターンの内外を示す荷電粒子の
    画像信号を検出し、該検出された画像信号から前記パタ
    ーンの内外に存在する孤立部分を算出してパターンの内
    外に存在する孤立欠陥を検出する孤立欠陥検出工程とを
    備えたことを特徴とする荷電粒子ビームによるパターン
    欠陥検査方法。
  2. 【請求項2】前記パターンの輪郭微小凹凸欠陥検出工程
    における集束荷電粒子ビーム径を前記孤立欠陥検出工程
    における集束荷電粒子ビーム径よりも小さくしたことを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の荷電粒子ビーム
    によるパターン欠陥検査方法。
  3. 【請求項3】荷電粒子を出射する荷電粒子源と、該荷電
    粒子源から出射された荷電粒子を集束させるコンデンサ
    レンズ系とを備え、該コンデンサレンズ系により集束さ
    れた集束荷電粒子ビームを被検査対象物上に形成された
    パターンに照射してパターンの欠陥を検査する荷電粒子
    ビームによるパターン欠陥検査装置において、予め被検
    査対象物上に形成されたパターンの情報に基づいて設定
    された第1の偏向信号に基づいて駆動制御され、前記コ
    ンデンサレンズ系で集束させた集束荷電粒子ビームを前
    記パターンの輪郭に沿った限定された微小走査領域につ
    いて2次元に走査する静電型偏向器と、該静電型偏向器
    と同一粒子線軸上に配設され、第2の偏向信号に基づい
    て駆動制御され、前記コンデンサレンズ系で集束させた
    集束荷電粒子ビームを前記被検査対象物上を2次元に走
    査する電磁偏向器と、前記静電型偏向器により前記微小
    走査領域について2次元に走査される集束荷電粒子ビー
    ムにより前記パターンの輪郭から得られる得られる透過
    または反射または2次の荷電粒子を検出して前記第1の
    偏向信号に基づいて前記パターンの輪郭を示す荷電粒子
    の画像信号を検出し、更に前記電磁偏向器により2次元
    に走査される集束荷電粒子ビームにより前記パターンの
    内外から得られる透過または反射または2次の荷電粒子
    を検出して前記第2の偏向信号に基づいて前記パターン
    の内外を示す荷電粒子の画像信号を検出する荷電粒子検
    出手段と、該荷電粒子検出手段で検出されるパターンの
    輪郭を示す画像信号から前記パターンの微小な凹凸を算
    出してパターンの輪郭に存在する微小凹凸欠陥を検出
    し、更に前記荷電粒子検出手段で検出されるパターンの
    内外を示す画像信号から前記パターンの内外に存在する
    孤立部分を算出してパターンの内外に存在する孤立欠陥
    を検出する欠陥検出手段とを備えたことを特徴とする荷
    電粒子ビームによるパターン欠陥検査装置。
  4. 【請求項4】前記コンデンサレンズ系は、集束荷電粒子
    ビームを前記静電型偏向器により2次元に走査する場合
    と前記電磁偏向器により2次元に走査する場合とで集束
    荷電粒子ビーム径を変えるように切替えて制御する切替
    制御手段を有することを特徴とする特許請求の範囲第3
    項記載の荷電粒子ビームによるパターン欠陥検査装置。
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