JPH1062503A - 欠陥検査装置 - Google Patents

欠陥検査装置

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JPH1062503A
JPH1062503A JP8231522A JP23152296A JPH1062503A JP H1062503 A JPH1062503 A JP H1062503A JP 8231522 A JP8231522 A JP 8231522A JP 23152296 A JP23152296 A JP 23152296A JP H1062503 A JPH1062503 A JP H1062503A
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charged particle
particle beam
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sample
potential
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Mamoru Nakasuji
護 中筋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料に形成されたパターンの欠陥を高速かつ
高精度に検査できるようにする。 【解決手段】 電子銃12から放射状に放出される電子
線をコンデンサレンズ14で光軸AXに平行なビームに
変換し、マスク16に照射することにより孔16Aを通
過して複数のマルチビームMBが形成される。マルチビ
ームMBは、偏向器18,20で偏向されつつ、電磁レ
ンズ24,26で1/4に縮小されて試料32上に照射
される。マルチビームMBが電磁レンズ24,26を通
過する際は、金属円筒部材28,30あるいは制限開口
部材29,31に加速電位が印加されているため、高エ
ネルギー化されて、色収差や回折収差の影響が小さくな
り、ビームを細く収束することができる。試料32から
放出される2次電子は、マルチレンズ34、マルチ開口
板36を経て検出器38A,38B,38Cで検出する
ことによって、試料32上のパターンの欠陥が検査され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、欠陥検査装置に係
り、更に詳しくは、試料に荷電粒子線を照射して試料か
らの荷電粒子線を検出することにより試料の欠陥を検査
する欠陥検査装置に関するものであって、特に、フォト
マスクやレチクルあるいはウエハ(以下、これらを「試
料」と称する)に形成された回路パターン等の欠陥を検
査するのに好適な欠陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子等の製造工程にお
いては、ウエハ上に回路パターン等を順次転写するため
のマスク又はレチクルが多数使用されている。そして、
例えばマスク自体の製造時には、そのマスクに形成され
ている転写用のパターンが設計データ通りに正確に形成
されているかどうかを検査するため、そのパターンの欠
陥の有無を検査する欠陥検査装置が使用されている。
【0003】また、この欠陥検査装置は、マスクやレチ
クルを使ってウエハ上に転写された回路パターンの欠陥
の有無等も同様に検査することができる。
【0004】例えば、従来の欠陥検査装置としては、電
子線等を収束させて1本のプローブを形成し、欠陥検査
の対象である試料上のパターンに照射して、試料から発
生する2次電子を検出器で検出し、その検出信号を処理
することによって欠陥検査を行っていた。特に、試料上
の一定領域(例えば、パターン領域)の欠陥を検査する
場合は、上述した1本のプローブを偏向させて検査範囲
内をラスタ走査させ、試料の各地点から順次発生する2
次電子を検出器で検出することにより、欠陥検査を行っ
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の欠陥
検査装置においては、電子線等を収束させた1本の電子
ビームをプローブとして用いているため、例えば、0.
1μm程度のパターンの欠陥を検出するには、試料に対
してプローブを隙間無く走査させる必要があり、走査に
長時間を要することから、欠陥検査のスループットが低
下するという不都合があった。
【0006】そこで、プローブの走査時間を短縮するべ
く、プローブを高速走査させることも考えられるが、検
出器で得られる試料からの2次電子信号のS/N比が小
さくなり、誤検出が増加するおそれがあった。
【0007】また、プローブとしての電子ビームを試料
に導く電子光学系には、電場を用いた静電レンズや磁場
を用いた電磁レンズなどを含む電子レンズが用いられて
いる。欠陥検査装置の電子光学系にこれらの電子レンズ
を用いた場合は、例えば開口(アパーチャ)等で起きる
回折収差や幾何光学的収差及び電場や磁場の不安定性に
基づく収差(光学上の色収差に対応するもので、本明細
書中では「色収差」と称する)によって電子線等をどの
程度細く収束できるかが決まり、欠陥検査の分解能(欠
陥の検出能力)を決める要因となる。
【0008】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、請求項1ないし7に記載の発明の目的は、試料に形
成されたパターンの欠陥を高速かつ高精度に検査するこ
とができる欠陥検査装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、パターンが形成された試料(32)に荷電粒子線
(MB)を照射し、前記試料(32)からの荷電粒子線
(SB)を検出して前記パターンの欠陥を検査する欠陥
検査装置であって、前記荷電粒子線を複数形成する荷電
粒子線形成手段(12,14,16)と;前記荷電粒子
線形成手段(12,14,16)で形成された複数の荷
電粒子線(MB)を前記パターンに導く荷電粒子線光学
系(24,26)と;前記荷電粒子線光学系(24,2
6)を通過する荷電粒子線の光路の周囲に設けられ、所
定の電位を印加して前記荷電粒子線光学系(24,2
6)を通過する荷電粒子線を加速する荷電粒子線加速手
段(28,29,30,31)と、前記パターンに導か
れる複数の荷電粒子線(MB)を走査させる荷電粒子線
走査手段(18,20)と;前記走査により前記試料
(32)から発生する荷電粒子線(SB)を収束させる
複数の開口部(34A,34B,34C)が形成された
荷電粒子線収束手段(34)と;前記荷電粒子線収束手
段(34)の各開口部(34A,34B,34C)で収
束された荷電粒子線(SB)を検出する検出手段(38
A,38B,38C)とを備えている。
【0010】これによれば、荷電粒子線形成手段により
荷電粒子線が複数形成され、その複数の荷電粒子線が荷
電粒子線光学系によって試料上のパターンに導びかれ、
荷電粒子線走査手段によって荷電粒子線が試料上で走査
される。試料に荷電粒子線が照射されて試料から発生し
た荷電粒子線は、荷電粒子線収束手段により各開口部で
収束されて検出手段で検出される。また、荷電粒子線加
速手段は、荷電粒子線光学系内を通過する荷電粒子線を
加速して高エネルギー化させる。
【0011】このように、試料に形成されたパターンを
欠陥検査する場合は、1本の荷電粒子線を走査させて検
査していた従来例と比べると、複数の荷電粒子線を使っ
て同時に試料上を走査させるため、走査時間(検査時
間)が大幅に短縮される。また、試料上の複数の照射点
からほぼ同時に発生する複数の荷電粒子線は、荷電粒子
線収束手段の各開口部で個別に収束されて、検出手段に
入射するため、試料上の複数箇所の欠陥検査を同時に行
うことが可能となり、検査が高速化され、これによりス
ループットを向上させることができる。さらに、荷電粒
子線光学系を通過する複数の荷電粒子線は、荷電粒子線
加速手段に印加された電位により荷電粒子線が加速され
て、高エネルギー化されるため、荷電粒子線光学系で生
じる収差が小さくなって荷電粒子線を細く収束すること
ができ、分解能の向上に伴って高精度な欠陥検査を行う
ことが可能になる。
【0012】ここで、荷電粒子線光学系としては、荷電
粒子線形成手段によって形成された複数の荷電粒子線を
試料上のパターンに導くことのできる種々の電子光学系
を採用することができる。例えば、荷電粒子線を収束す
る作用を持った光学系としては、電場を使った静電レン
ズや磁場を使った電磁レンズなどの電子レンズがある。
電子光学理論によれば、回転対称を持つ電場又は磁場が
近軸線に対してレンズ作用を有することから、これを利
用した光学系や、回転対称性を持たない電場又は磁場が
作る円柱レンズを重ねた、いわゆる多極子レンズ等の光
学系であってもよい。
【0013】上記したように、荷電粒子線光学系として
は種々のものを採用することができるが、請求項2に記
載の発明の如く、荷電粒子線形成手段において複数の荷
電粒子線が形成される位置と試料との間を荷電粒子線光
学系の縮小比で案分した位置であるクロスオーバー(C
O)位置を中心として、縮小比に対応した光軸方向位置
にそれぞれ配置された相似形の2つの電子レンズ(2
4,26)から成る対称磁気タブレット型レンズを採用
しても良い。この対称磁気タブレット型レンズは、2つ
の電子レンズの配置がクロスオーバー(CO)位置を中
心として対称性を保っているため、一方の電子レンズを
荷電粒子線が通過する際に収差が生じても、他方の電子
レンズを通過する際に逆方向の収差が表れて収差を打ち
消すように作用する。その結果、収差の影響が殆ど無く
なるため、荷電粒子線を細く収束させることが可能とな
り、欠陥検査の分解能を向上させることができる。
【0014】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の欠陥検査装置において、前記荷電粒子線
加速手段(28,29,30,31)に印加する電位と
同程度以上の電位を前記荷電粒子線収束手段(34)に
印加する第1の印加手段(40)をさらに備えているこ
とを特徴とする。これによれば、第1の印加手段によ
り、荷電粒子線収束手段に荷電粒子線加速手段と同程度
以上の電位を印加するようにしたため、試料から放出さ
れた荷電粒子線を荷電粒子線収束手段で効率良く捉えら
れるようになり、欠陥検査を正確に行うことができる。
【0015】さらに、請求項4に記載の発明は、請求項
3に記載の欠陥検査装置において、前記荷電粒子線収束
手段(34)と前記検出手段(38A,38B,38
C)との間に、前記荷電粒子線収束手段(34)の各開
口部(34A,34B,34C)で収束された前記試料
(32)からの各荷電粒子線(SB)を前記検出手段
(38A,38B,38C)に導く複数の開口部(36
A,36B,36C)が形成された開口部材(36)が
設けられ、前記荷電粒子線収束手段(34)に印加する
電位と同程度以上の電位を前記開口部材(36)に印加
する第2の印加手段(40)をさらに備えていることを
特徴とする。
【0016】これによれば、荷電粒子線収束手段と検出
手段との間に、荷電粒子線収束手段の各開口部で収束さ
れた試料からの各荷電粒子線を検出手段に導く複数の開
口部が形成された開口部材が設けられ、この開口部材に
第2の印加手段により前記荷電粒子線収束手段と同程度
以上の電位を印加するようにしたため、荷電粒子線収束
手段で収束された各荷電粒子線は、前記開口部材の各開
口部に効率良く導かれて、欠陥検査をより正確に行うこ
とが可能になる。
【0017】請求項5に記載の発明は、請求項2ないし
4のいずれか一項に記載の欠陥検査装置において、前記
荷電粒子線収束手段(34)と相似形で、かつ前記対称
磁気タブレット型レンズの倍率の逆数倍の大きさの金属
板(22)が、前記クロスオーバー(CO)位置を中心
として前記荷電粒子線収束手段(34)の光軸方向の対
称位置に配置されていることを特徴とする。
【0018】これによれば、荷電粒子線収束手段と相似
形な金属板がクロスオーバー位置を中心として、光軸方
向の対称位置に配置され、荷電粒子線収束手段と金属板
とがクロスオーバー位置を中心として対称性の条件を満
たしている。このため、より低収差の荷電粒子線が得ら
れるようになって、荷電粒子線を細く収束させることが
できるので、分解能が向上して高精度な欠陥検査を行う
ことが可能になる。
【0019】請求項6に記載の発明は、請求項1ないし
5のいずれか一項に記載の欠陥検査装置において、前記
荷電粒子線形成手段は、荷電粒子線を発生させる荷電粒
子線源(12)と、該荷電粒子線源(12)で発生させ
た荷電粒子線(PB)を分岐させて複数の荷電粒子線
(MB)を形成するマスク(16)とを含み、前記マス
ク(16)と前記試料(32)とをほぼ同電位とする電
位調整手段(40)をさらに備えていることを特徴とす
る。
【0020】これによれば、荷電粒子線形成手段を構成
するマスクと前記試料とを、電位調整手段によりほぼ同
電位としたため、クロスオーバー位置を中心とした対称
位置に配置されているとともに、クロスオーバー位置と
マスクとの電位差とクロスオーバー位置と試料との電位
差が等しくなり、電位に関する対称の条件が満される。
このため、より低収差の荷電粒子線が得られるようにな
り、荷電粒子線を細く収束させることができるので、分
解能が向上して高精度な欠陥検査を行うことが可能とな
る。
【0021】請求項7に記載の発明は、請求項1ないし
6のいずれか一項に記載の欠陥検査装置において、前記
荷電粒子線加速手段(28,29,30,31)は、前
記荷電粒子線光学系(24,26)の内側に設けられた
非磁性金属から成る金属円筒部材(28,30)と、該
金属円筒部材(28,30)の端面に設けられ前記荷電
粒子線を制限しながら通過させる開口が形成された制限
開口部材(29,31)とを含み、前記金属円筒部材
(28,30)と前記制限開口部材(29,31)の少
なくとも一方に所定の電位を印加する第3の印加手段
(40)をさらに備えていることを特徴とする。
【0022】これによれば、荷電粒子線加速手段は、荷
電粒子線光学系の内側に非磁性金属で構成された金属円
筒部材と、その端面に開口が形成された制限開口部材と
を備えており、第3の印加手段により金属円筒部材に所
定の電位が印加されると、荷電粒子線光学系の内部を通
過する荷電粒子線は、印加された電位(加速電位)によ
り加速されて高エネルギーを持つため、荷電粒子線光学
系で発生する色収差の影響が小さくなって、荷電粒子線
を細く収束させることが可能になる。
【0023】また、荷電粒子線は、質量m、電気素量e
を持つ粒子であるとともに、ド・ブロイ波としてふるま
うため、荷電粒子線光学系の制限開口部材の開口を通過
する際に回折現象が起きる。しかし、この制限開口部材
の開口を通過する荷電粒子線は、制限開口部材に所定の
電位が印加されると、加速されて高エネルギー化されて
ド・ブロイ波の波長が短くなる(電子波の波長は加速電
圧の平方根に逆比例する)ため、回折が小さくなり、従
って回折収差が小さくなる。荷電粒子線の回折収差が小
さくなると、荷電粒子線を細く収束させることが可能に
なる。
【0024】このように、荷電粒子線加速手段を構成す
る金属円筒部材と制限開口部材の少なくとも一方に所定
の電位が印加されると、色収差や回折収差が小さくなっ
て、ここを通過する荷電粒子線を細く収束させることが
可能となり、分解能が向上して、高精度な欠陥検査を行
うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
ないし図2に基づいて説明する。
【0026】図1には、本実施形態に係る欠陥検査装置
10の概略構成が示されている。この欠陥検査装置10
は、ウエハ(以下、「試料」と称する)上に形成される
半導体素子の微細な回路パターンの欠陥を電子線を用い
て検査する欠陥検査装置である。
【0027】この欠陥検査装置10は、荷電粒子線源と
しての電子銃12、コンデンサレンズ14、マスク16
(電子銃12とコンデンサレンズ14とマスク16とで
荷電粒子線形成手段が構成されている)、荷電粒子線走
査手段としての偏向器18,20、金属板22、対称磁
気タブレット型レンズとしての電磁レンズ24,26
(荷電粒子線光学系を構成している)、金属円筒部材2
8,30、制限開口部材29,31、(金属円筒部材2
8,30と制限開口部材29,31とで荷電粒子線加速
手段が構成されている)、試料32、荷電粒子線収束手
段としてのマルチレンズ34、開口部材としてのマルチ
開口板36、検出器38、第1ないし第3の印加手段及
び電位調整手段としての電位制御部40、信号処理回路
42、比較回路44、記憶部46等を備えている。
【0028】前記電子銃12は、欠陥検査用のプローブ
を形成する電子線を放出する荷電粒子線源であって、赤
熱したフィラメント等から電場によって熱電子が取り出
される。ここでは、荷電粒子線源として電子銃12を用
いているが、電子線以外に陽子やイオンなどの荷電粒子
線を使って欠陥検査を行う場合は、その荷電粒子線に応
じた荷電粒子線源が使われる。例えば、イオンにより欠
陥検査を行う場合は、気体の放電によって原子や分子を
イオン化し、それを適当な電磁場により取り出すイオン
源が荷電粒子線源となる。
【0029】コンデンサレンズ14は、電子銃12から
放射状に放出された電子線をレンズの光軸AXにほぼ平
行な電子ビームPBに変えるレンズである。
【0030】マスク16は、ここではドーピングされた
導電性を有するシリコン板に複数の孔16Aが形成され
ていて、コンデンサレンズ14でほぼ平行にされた電子
ビームPBが照射されると、それぞれの孔16Aから電
子ビームが通過して複数の電子ビームMBを形成する。
例えば、本実施形態では、マスク16に0.4μm角の
孔16Aが400μmピッチで紙面と直交方向(これを
Y軸方向とする)に6行、紙面方向(これをX軸方向と
する)に3列設けられ、合計18個の孔16Aがマトリ
クス状に形成されている。なお、複数の荷電粒子線を形
成する荷電粒子線形成手段は、上述した電子銃12とコ
ンデンサレンズ14とマスク16とで構成されている。
【0031】偏向器18,20は、上述したマスク16
の試料32側寄りに、電子ビームMBの光路の周囲を囲
うようにして、光軸AX方向に2段に分けて配置されて
いる。マスク16で形成された複数の電子ビームMB
は、この偏向器18,20によって同時偏向されて、試
料32上の検査領域でラスタ走査される。
【0032】電磁レンズ24,26は、マスク16で形
成された複数の電子ビームMBが交差する光軸の点であ
るクロスオーバーCO位置を中心とし、アンペアターン
(AT:電流×コイル巻数)が互いに等しく、発生する
磁場の向きが互いに逆方向となるように配置された相似
形の2つの電磁レンズから成る、いわゆる対称磁気タブ
レット型レンズで構成されている。電磁レンズ24は、
クロスオーバーCO位置よりもマスク16側に設けら
れ、磁場を発生させるコイルが光路の周囲を囲うように
配置されている。また、電磁レンズ26は、クロスオー
バーCO位置よりも試料32側に設けられ、電磁レンズ
24と相似形のコイルが光路の周囲を囲うように配置さ
れている。この電磁レンズ24,26を通過する複数の
電子ビームMBは、縮小比(ここでは、1/4)に応じ
て縮小され、試料32上に照射される。
【0033】金属円筒部材28,30は、上述した電磁
レンズ24,26のそれぞれの内側に配置された円筒状
のアルミニウムや銅などの非磁性金属から成り、その非
磁性金属に対して後述する電位制御部40から加速電位
が印加されると、ここを通過する電子ビームMBを加速
して、高エネルギー化する。
【0034】制限開口部材29は、上述した金属円筒部
材28の図1における下端面に一体的に形成された非磁
性金属から成り、ほぼ中心部に電子ビームMBを制限的
に通過させる開口(アパーチャ)が形成されている。ま
た、制限開口部材31は、上述した金属円筒部材30の
図1における上端面に一体的に形成された非磁性金属か
ら成り、電子ビームMBを制限的に通過させる開口(ア
パーチャ)がほぼ中心部に形成されている。これらの制
限開口部材29,31は、後述する電位制御部40から
加速電位が印加されると、ここを通過する電子ビームM
Bを加速させて、高エネルギー化させる。上述した金属
円筒部材28,30及び制限開口部材29,31は、荷
電粒子線加速手段を構成している。
【0035】試料32は、ここでは欠陥検査を行う回路
パターンが形成されたウエハであるが、フォトマスクや
レチクルなどの欠陥を検査する場合は、これらが試料と
なる。
【0036】マルチレンズ34は、ここでは電磁レンズ
26と試料32との間の空間に設けられ、試料側の面が
開口した半球状の非磁性金属板から成り、その非磁性金
属板には複数のレンズアパーチャ(開口部)34A,3
4B,34Cが形成されている。図1は、断面図である
ため、3個のレンズアパーチャしか図示されていない
が、実際には電子ビームMBの本数に応じた数のレンズ
アパーチャが対応する位置に形成されている。本実施形
態中の説明では、3個のレンズアパーチャを例にとって
説明することにする。また、マルチレンズ34には、後
述する電位制御部40から所定の電位(収束電位:ここ
では20kV)が印加されるため、レンズアパーチャ3
4A,34B,34Cの各部分に不図示の等ポテンシャ
ル面が形成され、ここでは凸レンズとして作用する。こ
のため、複数の電子ビームMBが試料32上の各照射点
に照射されると、各照射点から2次電子が放出され、そ
の2次電子が各レンズアパーチャ34A,34B,34
Cを通過する際に凸レンズ作用により個別に収束され、
後述する検出器38に入射される。
【0037】金属板22は、上述したマルチレンズ34
と相似形(半球状の非磁性金属板から成るが、マルチレ
ンズ34のレンズアパーチャ34Aに相当する孔は形成
されていない)であって、電子ビームMBが交差するク
ロスオーバーCO位置を中心として、電磁レンズ24,
26の縮小比1/4に応じた光軸方向位置に逆向きに配
置されている。すなわち、例えば、クロスオーバーCO
位置とマルチレンズ34までの距離を「1」とすると、
クロスオーバーCO位置から金属板22までの距離は
「4」となり、また、そのときのマルチレンズ34の大
きさを「1」とすると、金属板22の大きさは「4」と
なる。これは、クロスオーバーCO位置を中心としてレ
ンズの縮小比(等倍も含まれる)に応じた対称性を確保
することにより、収差(回転収差・回折収差など)の影
響をキャンセルするためである。
【0038】マルチ開口板36は、マルチレンズ34と
検出器38との間に配置され、ここではマルチレンズ3
4と球面が同心であって、マルチレンズ34より大なる
半径を有している。このマルチ開口板36は、後述する
電位制御部40から、上述したマルチレンズ34(20
kV)よりも高い電位(ここでは、30kV)が印加さ
れる。このマルチ開口板36に一定の電位が印加される
と、複数形成された開口36A,36B,36Cには不
図示の等ポテンシャル面が形成され、ここでは凸レンズ
として作用する。このため、例えば、マルチレンズ34
のレンズアパーチャ34Aを通過して収束された2次電
子は、開口36Aで再度収束されて、確実に検出器38
Aに入射するようになる。また、他の開口36B,36
Cについても同様であって、検出器38B,38Cに2
次電子が確実に入射される。なお、図1は、断面図であ
るため、上述したレンズアパーチャと同様に、マルチ開
口板36の開口36A,36B,36Cも3個しか図示
されていないが、実際には電子ビームMBの本数に応じ
た数の開口がそれぞれ対応する位置に形成されている。
本実施形態中の説明では、上述した3個の開口を例にあ
げて説明することにする。
【0039】検出器38A,38B,38Cは、例えば
試料32に形成された回路パターンに複数の電子ビーム
が照射され、試料32の各照射点から発生した2次電子
が入射されると、入射した電子線量に応じた検出信号を
発生する電子増倍管などで構成されている。また、この
検出器38A,38B,38Cについても、図1が断面
図であることから、上述したマルチレンズ34のレンズ
アパーチャやマルチ開口板36の開口と同様に3個しか
図示されていないが、実際には電子ビームMBの本数に
応じた数の検出器がそれぞれ対応する位置に形成されて
いる。本実施形態中の説明では、上述した3個の検出器
を例にあげて説明することにする。
【0040】電位制御部40は、上述した欠陥検査装置
10の各部(マスク16、金属円筒部材28,30、制
限開口部材29,31、マルチレンズ34、マルチ開口
板36、試料32等)に印加される電位を個別に制御可
能としたものである。
【0041】信号処理回路42は、検出器38A,38
B,38C等から出力される2次電子の検出信号を設計
値通りのパターンの参照データと比較するためのデジタ
ル信号に変換する回路である。
【0042】比較回路44は、デジタル信号に変換され
た2次電子の検出信号と設計値通りのパターンの参照デ
ータと比較することによって、欠陥の有無及び欠陥の位
置を検出するものである。
【0043】記憶部46は、欠陥の無い設計値通りに形
成されたパターンを検査した場合に得られる参照データ
を予め記憶している。
【0044】次に、上述のようにして構成された欠陥検
査装置10の動作について説明する。
【0045】まず、オペレータは、欠陥検査すべき試料
(回路パターンが形成されたウエハ)32を2次元平面
(X,Y平面)内で移動可能な不図示の試料台上に載置
するとともに、電位制御部40に対しては欠陥検査装置
10の各部を所定の電位に保つように制御するための制
御データを入力する。
【0046】例えば、本実施形態の電位制御部40で
は、欠陥検査装置10における金属板22、金属円筒部
材28,30、制限開口部材29,31、マルチレンズ
34に対して20kVを印加し、マルチ開口板36に対
してそれよりも高い30kVを印加するように設定す
る。また、マスク16と試料32とは、クロスオーバー
CO位置を中心としてレンズの縮小比に応じた対称位置
に配置されており、クロスオーバーCOと試料32間の
電位差と、クロスオーバーCOとマスク16間の電位差
とが等しくなるようにして、電位面での対称性を確保し
ている。ここでは、電位制御部40によってマスク16
と試料32とが同じグラウンド電位(0V)となるよう
に電位制御が行われている。
【0047】本実施形態の欠陥検査装置10では、以上
のような電位制御を各部について行った後、欠陥検査の
動作が開始される。なお、電子銃12の電位は、電位制
御部40で制御されるものではないが、ここでは(−1
kV)に保たれている。
【0048】図1に示されるように、電子銃12から放
射状に放出された電子線は、コンデンサレンズ14によ
って光軸にほぼ平行な電子ビームPBとされ、複数の孔
16Aが形成されたマスク16に照射される。マスク1
6に照射された平行な電子ビームPBは、孔16A(1
8個の孔)を通過することによって18本の電子ビーム
MB(以下、「マルチビームMB」と称する)が形成さ
れる。
【0049】このマスク16で形成されるマルチビーム
MBは、0.4μm角のビーム幅を持ち、400μmピ
ッチで(6行×3列)のマトリックス状に配列されてい
る。そして、このマルチビームMBは、対称磁気タブレ
ット型の電磁レンズ24,26を通過する際に1/4に
縮小されて、照射対象である試料32上の回路パターン
上に結像される。
【0050】マルチビームMBが試料32上の回路パタ
ーンに照射されると、試料32の各照射点から2次電子
が放出される。各照射点から放出される2次電子は、試
料上に形成されたパターンの状態(例えば、パターンの
有無やパターンの厚み等)に応じて電子の放出量が異な
ってくる。このため、図1に示されるように、試料32
上の一照射点から放出された2次電子は、例えば、マル
チレンズ34のレンズアパーチャ34Aのレンズ作用に
よって収束され、マルチ開口板36の開口36Aを通っ
て分別されて、検出器38Aで検出される。また、これ
と同様に、他の照射点から放出された2次電子は、レン
ズアパーチャ34B→開口36B→検出器38Bという
経路を経て検出され、さらに、その他の照射点から放出
された2次電子は、レンズアパーチャ34C→開口36
C→検出器38Cという経路を経て、個別に検出され
る。
【0051】このように、各照射点から放出された2次
電子は、照射点に対応する検出器38A,38B,38
Cで検出され、その検出信号が信号処理回路42で検出
位置に対応させて信号処理が行われる。信号処理された
検出信号は、比較回路44で記憶部46に記憶されてい
る設計値通りのパターンに関する参照データと比較する
ことにより、欠陥検査対象である回路パターンの欠陥の
有無や欠陥位置等を検出することができる。
【0052】以上説明した本実施形態の欠陥検査装置1
0によると、欠陥検査を行うプローブとしてマルチビー
ムMBが使用されている。図2は、電磁レンズ24,2
6側から試料32を見た図であり、この図2では試料3
2面上に結像された18本のマルチビームMB11〜M
B36の照射パターンが示されている。ここでは電磁レ
ンズ24,26の縮小比が1/4であるため、試料32
上に結像されるマルチビームMB11〜MB36のビー
ム幅が0.1μm角となり、ビーム間ピッチが100μ
mとなる。そして、偏向器18,20の偏向量を試料3
2上でX,Y方向にそれぞれ100μmとすると、試料
32上において300.1μm×600.1μm角の領
域Rがラスタ走査される。この領域R内のラスタ走査が
終了すると、不図示の試料台の駆動機構により試料台が
XまたはY方向に所定距離移動され(試料台に載置され
た試料32も一体駆動される)、再度上記と同様のラス
タ走査が行われる。このように、領域R内のラスタ走査
を試料32を順次移動させながら繰り返し行うことによ
り、試料32上の所定領域の欠陥検査が終了する。
【0053】上述したように、本実施形態の欠陥検査装
置10では、プローブとしてマルチビームMB11〜M
B36が使用され、これらをラスタ走査させながら欠陥
検査を行っているため、従来のように1本の電子ビーム
を走査させて検査する場合と比べると、走査範囲が少な
くて済むことから走査時間が短縮され、欠陥検査のスル
ープットを大幅に向上させることができる。
【0054】また、本実施形態では、上述したマルチビ
ームMBが電磁レンズ24,26を通過する際に、その
内側に配置されている非磁性金属から成る金属円筒部材
28,30に電位制御部40から加速電位(ここでは、
20kV)が印加されているため、マルチビームMBが
加速されて高エネルギー化される。このため、電磁レン
ズ24,26を通過するマルチビームMBは、電磁レン
ズの磁場(静電レンズの場合は電場)の不安定性に基づ
く色収差の影響が小さくなって、ビームを細く収束でき
ることから、高精度(高解像度)の欠陥検査を行うこと
ができる。
【0055】さらに、本実施形態では、マルチビームM
Bが図1に示される電磁レンズ24,26内の制限開口
部材29,31の開口(アパーチャ)を通過する際に、
非磁性金属から成る制限開口部材29,31に電位制御
部40によって加速電位(ここでは、20kV)が印加
されるため、マルチビームMBが加速されて高エネルギ
ー化される。このように、制限開口部材29,31の開
口を通過する際のマルチビームMBは、高エネルギー化
されたことにより、ド・ブロイ波の波長が短くなり、開
口における回折を小さくすることができる。従って、回
折収差が小さくなって、ビームを細く収束できることか
ら、高精度(高解像度)の欠陥検査を行うことができ
る。
【0056】また、本実施形態では、欠陥検査を行う試
料32上の検査領域にマルチビームMBを照射し、各照
射点から放出される2次電子を各照射点に対応したマル
チレンズ34のレンズアパーチャ34A,34B,34
Cと、マルチ開口板36の開口36A,36B,36C
とによって確実に分別され、各照射点に対応した検出器
38A,38B,38C等により検出されるため、マル
チビームMBを偏向器18,20で同時偏向させながら
試料32上をラスタ走査させて欠陥検査を行う場合であ
っても、各照射点から連続的に発生する2次電子をリア
ルタイムで確実に検出することができる。
【0057】また、電位制御部40は、マルチレンズ3
4を20kV、マルチ開口板36を30kVの電位に保
つように電位制御を行っている。このため、マルチビー
ムMBの照射により試料32から放出される負の電荷を
持った2次電子は、まず、高い電位を持ったマルチレン
ズ34の方向に引かれて凸レンズ作用を有する各レンズ
アパーチャ34A,34B,34Cで収束される。次
に、この収束された2次電子は、上述したマルチレンズ
34よりもさらに電位の高いマルチ開口板36の開口3
4A,34B,34C方向に引かれるため、各検出器3
8A,38B,38Cで2次電子を効率良く確実に検出
することができる。
【0058】さらに、本実施形態の欠陥検査装置10で
は、クロスオーバーCO位置を中心として種々の対称の
条件を満たすことにより、以下のような種々の効果を得
ている。すなわち、
【0059】電磁レンズ24,26は、クロスオーバ
ーCO位置を中心として、アンペアターン(AT:電流
×コイル巻数)が互いに等しく、発生する磁場の向きが
互いに逆方向となるように配置された相似形の2つの電
磁レンズから成る対称磁気タブレット型レンズとして、
一方の電磁レンズで発生した収差を他方の電磁レンズで
打ち消し合うことにより、収差を低減させることができ
る。
【0060】マルチレンズ34と金属板22とは、相
似形をしていて、クロスオーバーCO位置を中心とし
て、電磁レンズ24,26の縮小比(1/4)に応じた
距離(1:4)と大きさ(1:4)とを満足するように
欠陥検査装置10内に配置されている。さらに、電位制
御部40から両者に印加される電位についても、同じ2
0kVの電位(ポテンシャル)を印加することによっ
て、電位面での対称の条件を満足するため、一方で発生
した収差が打ち消されることから、収差を低減させるこ
とができる。
【0061】上記した,では、種々の対称の条件を
満たすことにより、収差(色収差、回折収差等)を低減
することができるため、プローブとしての電子ビームを
細く収束することが可能となり、高精度(高解像度)に
欠陥検査を行うことができる。
【0062】以上述べたように、本実施形態の欠陥検査
装置は、複数の電子ビーム(マルチビームMB)を試料
上の回路パターンに照射して、これをラスタ走査させ、
試料から発生する2次電子を検出することによって、ス
ループットの高い欠陥検査を行うことができる。
【0063】また、本実施形態の欠陥検査装置は、電子
ビームを加速することによって色収差や回折収差の影響
が小さくなり、種々の対称の条件を満たすことによって
電子光学系を介して電子ビームを試料上に照射する際に
生じる収差が互いに打ち消されて低減することから、マ
ルチビームを細く収束することが可能となり、従って、
欠陥検査の分解能が向上して、高精密な欠陥検査を行う
ことができる。
【0064】なお、上記実施形態の説明では、荷電粒子
線として電子線を用いて説明したが、これに限定される
ものではなく、イオンあるいは陽子等の荷電粒子線を用
いて欠陥検査装置を構成することも可能である。
【0065】また、上記実施形態の説明では、電位制御
部40によって制御される欠陥検査装置の各部の好適な
電位の一例をあげたものであって、電位の対称の条件、
あるいは、試料から放出される2次電子線を効率良く検
出器に入射させるための電位設定条件等を満たすもので
あれば種々の電位の組み合わせを採用することができ
る。
【0066】さらに、上記実施形態の説明では、(6行
×3列)の18個の孔16Aが形成されたマスク16に
電子線を照射し、孔16Aを通過した18本のビームを
マルチビームMBとして用いているが、必ずしもこれに
限定されるものではなく、ビーム本数やビームの大きさ
あるいはその配列について任意に選択することができ
る。また、マルチビームMBの形成方法についても、電
子線をマスクで分岐させる方法に限定されるものではな
く、複数の電子線源を用いて個々にビームを形成するよ
うにしてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1〜
7に記載の発明によれば、試料上に形成されたパターン
の欠陥を高速かつ高精度に検査することができるという
従来にない優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る欠陥検査装置の構成を概略的
に示す図である。
【図2】試料上に照射されたマルチビームの照射パター
ン例を示す図である。
【符号の説明】
10 欠陥検査装置 12 電子銃 14 コンデンサレンズ 16 マスク 18,20 偏向器 22 金属板 24,26 電磁レンズ 28,30 金属円筒部材 29,31 制限開口部材 32 試料 34 マルチレンズ 34A,34B,34C レンズアパーチャ 36 マルチ開口板 36A,36B,36C 開口 38A,38B,38C 検出器 40 電位制御部 CO クロスオーバー MB マルチビーム(電子ビーム) AX 光軸

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターンが形成された試料に荷電粒子線
    を照射し、前記試料からの荷電粒子線を検出して前記パ
    ターンの欠陥を検査する欠陥検査装置であって、 前記荷電粒子線を複数形成する荷電粒子線形成手段と;
    前記荷電粒子線形成手段で形成された複数の荷電粒子線
    を前記パターンに導く荷電粒子線光学系と;前記荷電粒
    子線光学系を通過する荷電粒子線の光路の周囲に設けら
    れ、所定の電位を印加して前記荷電粒子線光学系を通過
    する荷電粒子線を加速する荷電粒子線加速手段と、 前記パターンに導かれる複数の荷電粒子線を走査させる
    荷電粒子線走査手段と;前記走査により前記試料から発
    生する荷電粒子線を収束させる複数の開口部が形成され
    た荷電粒子線収束手段と;前記荷電粒子線収束手段の各
    開口部で収束された荷電粒子線を検出する検出手段とを
    備えていることを特徴とする欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】 前記荷電粒子線光学系は、前記複数の荷
    電粒子線が形成される位置と前記試料との間を前記荷電
    粒子線光学系の縮小比で案分した位置であるクロスオー
    バー位置を中心として、前記縮小比に対応した光軸方向
    位置にそれぞれ配置された相似形の2つの電子レンズか
    ら成る対称磁気タブレット型レンズであることを特徴と
    する請求項1に記載の欠陥検査装置。
  3. 【請求項3】 前記荷電粒子線加速手段に印加する電位
    と同程度以上の電位を前記荷電粒子線収束手段に印加す
    る第1の印加手段をさらに備えていることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の欠陥検査装置。
  4. 【請求項4】 前記荷電粒子線収束手段と前記検出手段
    との間に、前記荷電粒子線収束手段の各開口部で収束さ
    れた前記試料からの各荷電粒子線を前記検出手段に導く
    複数の開口部が形成された開口部材が設けられ、前記荷
    電粒子線収束手段に印加する電位と同程度以上の電位を
    前記開口部材に印加する第2の印加手段をさらに備えて
    いることを特徴とする請求項3に記載の欠陥検査装置。
  5. 【請求項5】 前記荷電粒子線収束手段と相似形で、か
    つ前記対称磁気タブレット型レンズの倍率の逆数倍の大
    きさの金属板が、前記クロスオーバー位置を中心として
    前記荷電粒子線収束手段の光軸方向の対称位置に配置さ
    れていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか
    一項に記載の欠陥検査装置。
  6. 【請求項6】 前記荷電粒子線形成手段は、荷電粒子線
    を発生させる荷電粒子線源と、該荷電粒子線源で発生さ
    せた荷電粒子線を分岐させて複数の荷電粒子線を形成す
    るマスクとを含み、 前記マスクと前記試料とをほぼ同電位とする電位調整手
    段をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし
    5のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
  7. 【請求項7】 前記荷電粒子線加速手段は、前記荷電粒
    子線光学系の内側に設けられた非磁性金属から成る金属
    円筒部材と、該金属円筒部材の端面に設けられ前記荷電
    粒子線を制限しながら通過させる開口が形成された制限
    開口部材とを含み、 前記金属円筒部材と前記制限開口部材の少なくとも一方
    に所定の電位を印加する第3の印加手段をさらに備えて
    いることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項
    に記載の欠陥検査装置。
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