JPH0754323A - 蛇篭連結体及びその施工方法 - Google Patents

蛇篭連結体及びその施工方法

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JPH0754323A
JPH0754323A JP22213893A JP22213893A JPH0754323A JP H0754323 A JPH0754323 A JP H0754323A JP 22213893 A JP22213893 A JP 22213893A JP 22213893 A JP22213893 A JP 22213893A JP H0754323 A JPH0754323 A JP H0754323A
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Junichi Shirai
井 諄 一 白
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の蛇篭を、地盤の変動に追随して十分に
変移可能なるように、大きな自由度を持って相互に連結
できるようにする。 【構成】 蛇篭1における胴網2の外周の任意の位置に
連結用輪線5を巻着し、隣接する蛇篭1,1の輪線5,
5同士を、該輪線に沿って移動自在の連結部材6により
相互に連結した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、護岸工事や河床工事等
において好適に使用される蛇篭連結体とその施工方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、蛇篭工法は、緊急時における応
急工法として最適であり、勝れた屈撓性、透水性、緩衝
性を持つ故に河川の防災工事等に多く利用されている。
また、最近では、河川特に一級河川における護岸工事や
河床工事等において、生物の良好な成育環境や自然の景
観の保全という観点から、耐久性蛇篭が奨励されるよう
になった。
【0003】このような蛇篭工法においては、一般に円
筒形又は角形の蛇篭が使用され、これらの蛇篭が所定の
場所に順次並べられて相互に連結されたあと、内部に詰
め石されるが、設置された蛇篭は、激流に耐え得ること
は勿論のこと、土砂の流動による地盤沈下等が生じた場
合でも、隣接する蛇篭が一体となったまま変形した地形
に応じて変移し、その地形に良く馴染んで安定すること
により、護岸等の機能を十分に果し得るものでなければ
ならず、このような機能は、角形蛇篭より円筒形蛇篭の
方がより勝れているといえる。特に、斜面に設置する場
合にその傾向は顕著に現れる。
【0004】上記円筒形蛇篭は、通常、菱形金網からな
る円筒形の胴網と、該胴網の内部に所要間隔で配設する
ことにより該胴網を円筒形に保つ保形用の丸輪と、胴網
の両端部を閉じる蓋網とからなっていて、斜面等に設置
するに当って蛇篭同士を相互に連結する場合、胴網にお
ける金網の列線同士を針金で結着したり、丸輪同士を網
目を通して結着する等の方法がとられていたが、列線同
士を一定の位置で結着した場合、隣接する蛇篭間の自由
度が小さくなって動きが拘束され、地盤沈下等に追随し
て十分に変移することができないため、不安定な状態と
なって本来の機能を十分に発揮することができないとい
う欠点があり、丸輪同士を連結した場合でも、連結用の
針金を丸輪に移動自在に結着してあったとしても、それ
が丸輪に沿って移動できる範囲は菱形金網の網目の内部
だけであるため、上記列線同士を連結する場合よりはい
くらか自由度が増す程度で、地盤の変動に追随して十分
に変移することはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、複数
の蛇篭を、地盤の変動に追随して十分に変移可能なるよ
うに、大きな自由度を持って相互に連結した状態で設置
できるように構成することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明によれば、円筒形の胴網と、針金により円環
状に形成され、胴網の内部に所要間隔で配設することに
より該胴網を円筒形に保つ保形用の丸輪と、胴網の両端
部を閉じる蓋網とからなっていて、上記胴網の外周の所
要の位置に針金により円環状に形成された連結用輪線を
巻着してなる複数の蛇篭を、相互に近接させて並設し、
隣接する蛇篭の輪線同士を、該輪線に沿って移動自在の
連結部材により相互に連結してなる蛇篭連結体が提供さ
れる。
【0007】また、本発明によれば、円筒形の胴網と、
針金により円環状に形成され、胴網の内部に所要間隔で
配設することにより該胴網を円筒形に保つ保形用の丸輪
と、胴網の両端部を閉じる蓋網とからなる蛇篭の上記胴
網の外周に、針金により円環状に形成された連結用輪線
を巻着する工程;上記蛇篭を所定の位置に相互に近接さ
せて並設し、隣接する蛇篭の連結用輪線同士を該輪線に
沿って移動自在の連結部材により相互に連結する工程;
各蛇篭に詰め石をする工程;を有することを特徴とする
蛇篭連結体の施工方法が提供される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明するに、図1及び図2に示す蛇篭連結体は、複
数の蛇篭1を河岸等の斜面に沿って順次並べて配置する
と共に、これらの蛇篭1を相互に連結し、各蛇篭1の内
部に詰め石をすることにより設置されている。
【0009】上記蛇篭1は、図3からも明らかなよう
に、菱形金網からなる円筒形の胴網2と、針金により円
環状に形成され、該胴網2の内部に所要間隔で配設する
ことにより該胴網2を円筒形に保つ保形用の丸輪3と、
該胴網2の両端部を閉じる蓋網4とからなるもので、上
記胴網2の外周の所要位置には、針金により円環状に形
成された連結用輪線5が巻着され、隣接する蛇篭1,1
の輪線5,5同士が、該輪線5,5に沿って移動自在の
連結部材6により相互に連結されている。
【0010】上記輪線5は、保形用の丸輪3とほぼ同様
の形状及び大きさを有するように形成され、胴網2の適
当な位置に適当な間隔で取り付けられるが、好ましく
は、図示したように胴網2の両端部に近い位置と中間部
とに、2〜4mの間隔をおいて取り付けることである。
この場合、各輪線5の両側に丸輪3を近接させて配置す
ることが望ましく、特に、図4に詳細に示すように、二
つの丸輪3,3を網目1つ分の間隔を置いて金網の列線
7の絡合部7aに配置し、これらの丸輪3,3の中間部
に輪線5を配置することが望ましく、これにより、丸輪
3,3間に輪線5を安定的に取り付けることができる。
なお、胴網2の両端部に円環状の枠線8が取り付けられ
ている場合には、これらの枠線8を丸輪3の代用とする
ことができる。上記輪線5は、丸輪3と同じ素材で形成
しても良いが、大きな連結強度が要求されるため、丸輪
3より強度の大きい素材で形成するのが望ましい。
【0011】また、上記輪線5,5同士を連結する連結
部材6は、針金など任意の素材により形成することがで
き、その構造も、両方の輪線5,5に沿って移動自在で
あればどのようなものでも良く、例えば、針金を両方の
輪線5,5に直接巻き付けたものであっても、輪線5,
5にそれぞれ移動自在に取り付けたリング同士を適宜部
材で相互に連結したものであっても良い。
【0012】上記構成を有する蛇篭連結体は、設置現場
において、蛇篭1の胴網2内の所定の位置に丸輪3を挿
入することにより該胴網2を円筒形に保持させると共
に、胴網2の両端部に蓋網4を取り付け、胴網2の外周
の所定の位置に連結用輪線5を巻着したあと、各蛇篭1
を相互に近接させて並設し、隣接する蛇篭1,1の輪線
5,5同士を、上記連結部材6により該連結部材6が輪
線5,5に沿って移動できるような状態で相互に連結す
る。そして、胴網2に設けた詰め石穴から詰め石をした
あと、該詰め石穴を閉じることにより設置される。
【0013】かくして設置された蛇篭1は、図5に示す
ように、輪線5,5同士を連結することにより相互に一
体化され、地盤9上に安定的に位置することになるが、
図6に示すように、地盤9の一部が沈下した場合には、
その部分に位置する蛇篭1が該地盤9の沈下に応じて変
形又は変移し、地形に良く馴染んで安定を保つことにな
る。このとき、隣接する蛇篭1,1間においては、輪線
5,5同士を連結する連結部材6が該輪線5,5に沿っ
て自由に移動できるようになっていて、蛇篭1の変移量
に応じて連結位置を変えるため、蛇篭1の動きが隣接す
る蛇篭により該連結部材6を介して必要以上に規制され
ることがなく、地盤9の形状に応じて各蛇篭1を確実に
変移させることができる。
【0014】
【発明の効果】このように本発明によれば、蛇篭におけ
る胴網の外周に連結用輪線を巻着し、隣接する蛇篭の輪
線同士を該輪線に沿って移動自在の連結部材により相互
に連結するようにしたので、各蛇篭を、地盤の変動に追
随して十分に変移可能なるように大きな自由度を持って
相互に連結することができ、この結果、地盤沈下を生じ
た場合でも、蛇篭をその地形に十分馴染んだ状態に変移
させて安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蛇篭連結体の一実施例を示す側面
図である。
【図2】図1の蛇篭連結体の部分平面図である。
【図3】蛇篭の分解斜視図である。
【図4】図3の蛇篭の要部拡大図である。
【図5】蛇篭連結体の各蛇篭が変移していない状態を輪
線により示す模式図である。
【図6】蛇篭連結体の一部の蛇篭が変移した状態を輪線
により示す模式図である。
【符号の説明】
1 蛇篭 2 胴網 3 丸輪 4 蓋網 5 輪線 6 連結部材 9 地盤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形の胴網と、針金により円環状に形
    成され、胴網の内部に所要間隔で配設することにより該
    胴網を円筒形に保つ保形用の丸輪と、胴網の両端部を閉
    じる蓋網とからなっていて、上記胴網の外周の所要の位
    置に針金により円環状に形成された連結用輪線を巻着し
    てなる複数の蛇篭を、相互に近接させて並設し、隣接す
    る蛇篭の輪線同士を、該輪線に沿って移動自在の連結部
    材により相互に連結してなることを特徴とする蛇篭連結
    体。
  2. 【請求項2】 円筒形の胴網と、針金により円環状に形
    成され、胴網の内部に所要間隔で配設することにより該
    胴網を円筒形に保つ保形用の丸輪と、胴網の両端部を閉
    じる蓋網とからなる蛇篭の上記胴網の外周に、針金によ
    り円環状に形成された連結用輪線を巻着する工程;上記
    蛇篭を所定の位置に相互に近接させて並設し、隣接する
    蛇篭の連結用輪線同士を該輪線に沿って移動自在の連結
    部材により相互に連結する工程;各蛇篭に詰め石をする
    工程;を有することを特徴とする蛇篭連結体の施工方
    法。
JP22213893A 1993-08-13 1993-08-13 蛇籠連結体及びその施工方法 Expired - Fee Related JPH081052B2 (ja)

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JP6445106B1 (ja) * 2017-07-27 2018-12-26 瀬戸内金網商工株式会社 円筒形蛇篭及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6445106B1 (ja) * 2017-07-27 2018-12-26 瀬戸内金網商工株式会社 円筒形蛇篭及びその製造方法
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