JP4445153B2 - 蛇籠を使った床面形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛇籠に関し、更に河川や海岸等の護底や護岸における基礎床面に施工される床面形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、河川や海岸において、川底や岸壁の保護又は形成のために、基礎床面にコンクリートブロックが使用されている。
コンクリートブロックは、外見上、人造的な印象を与えるため自然感に劣る。
そのため、近年では、植生用のコンクリートブロックを使って外見的に自然な印象を与える方法が採用されるようになった。
しかし、コンクリート面が露出する欠点は避けられないことから、コンクリートブロックを使用しない全く異なる他の方法も開発されている。
【0003】
いわゆる「蛇籠(又はふとん籠)」といわれている、例えば、特許第2919404号公報等に示すような金網製の籠を使う方法である。
この蛇籠による施工方法は、金属網製の籠の中に、石を詰め、それを川底や岸壁の底面に敷設するものである。
蛇籠は、周囲を金属網により区画し内部に空間を作る構造なので、極めて軽量である。
また多くの間隙を有することから、水や空気を自由に通過させ、植物等の育成には最適な場を提供できる。
そのため、海岸や河岸の護岸の根固めに、或いは川岸、川底、海岸等の浸食防止のために使用されている。
【0004】
ところで、上記の特許第2919404号公報に記載されている蛇籠は、胴網(素材として菱形金網、亀甲金網等の網状素材が用いられる)と菱網でなり、概略、籠状に形成されているものである。
ところで、この蛇籠を河川や海岸等にの基礎床面設置する方法としては2通りがある。
【0005】
第1の方法は、各施工現場以外の場所にて、前もって蛇籠を組み立てる方法である。
この方法は、本体金網を組み立てて籠状に形成し、その内部に石等を詰めて蓋をする。
その後、直接、施工現場に搬送して各必要箇所に敷設する。
しかし、この場合、詰石をした後は、蛇籠の重量が増し、それを運ぶ際に歪みや曲がりを生じ易く、極端には途中で破損することもある。
また運ぶ際に詰石が蛇籠の中で移動したり、また詰石が一か所に傾重したりして搬送が不安定となる。
また現場では蛇籠にワイヤー等を掛けてクレーン等で吊り下げ、必要となる所定(施工場所)に移動し敷設するが、この際、蛇籠の歪みや曲がりが生ずる。
【0006】
他の第2の方法は、蛇籠を必要とする施工現場において、直接、蛇籠を組み立てる方法である。
この方法は、敷設箇所への移動距離が少なくてよく、安全性や搬送性の観点から有利であり、蛇籠を使った護岸(護底)においては、この方法が多く採用されている。
【0007】
この方法では、施工現場に一定の領域に作業フロアを確保し、準備された蛇籠の各パーツを組み立てて籠状に形成し、その後内部に石等を詰めて蓋をする。
そして、蛇籠にワイヤを掛け、これをクレーンで吊り下げて必要となる所定の箇所に移動し、敷設するのである。
そして、これらの第1の方法も第2の方法も、石詰めを行う際に、現場によっては、手当てできる石の大きさが異なるため、金網目の違った蛇籠を用意しておく必要がある。
【0008】
何故なら、蛇籠の金網目より大きい石を選択して詰めなければ石がこぼれ落ちてしまうからである。
また、両方法とも、連続して敷設する際に、各々を連結するのに手間がかかり、更には、蛇籠を並設した場合、蛇籠の外周面で固定された蛇籠の動きには限界があるため、並設する際の調整の自由度が少なく熟練を要する。
また、敷設した後も、蛇籠が変形し易いため施工後の形が安定しない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる問題的を解決するためになされたものある。
すなわち、発明の目的は、施工現場にて、詰石の大きさに対応して調整が可能となる蛇籠を使った床面形成方法を提供することである。
更には変形が少なく施工安定性のある蛇籠を使った床面形成方法を提供することである。
更には、連続して敷設する際、簡単且つ確実に施工できる蛇籠を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
しかして、本発明者等は、このような課題に対して、鋭意研究を重ねた結果、蛇籠に螺旋状の伸縮自在となる枠体を用いることにより、網目の大きさを調整することができること、更に螺旋状のために径方向の変形が極めて少ないことをを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成させたものである。
【0012】
即ち、本発明は、()、護岸護床の床面を形成する方法であって、施工対象となる基礎床面に螺旋状枠体を有する蛇籠を載置し、その後、基礎床面にコンクリートを打設して蛇籠の底部を埋め込み、更にその後、蛇籠に石を含む充填物を充填した床面形成方法に存する。
【0013】
そしてまた、()、その後、蛇籠に上蓋を取り付けた上記(1)記載の床面形成方法に存する。
【0015】
そしてまた、()、護岸護床の床面を形成する方法であって、施工対象となる基礎床面に下網蓋体を備えた螺旋状枠体を有する蛇籠を載置し、その後、基礎床面にコンクリートを打設して蛇籠の底部を埋め込み、更にその後、蛇籠に石を含む充填物を充填した床面形成方法に存する。
【0016】
そしてまた、()、その後、蛇籠に上蓋を取り付けた上記(3)記載の床面形成方法に存する。
【0018】
そしてまた、(5)、護岸護床の床面を形成する方法であって、上網蓋体と下網蓋体を備えた螺旋状枠体を有する蛇籠に石を含む充填物を充填し、その後、施工対象となる基礎床面に蛇籠を載置し、その後、基礎床面にコンクリートを打設して蛇籠の底部を埋め込む床面形成方法に存する。
【0020】
本発明は、この目的に沿ったものであれば、上記1〜の中から選ばれた2つ以上を組み合わせた構成も採用可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の底面形成方法に使用する蛇籠について述べる。
図1〜図3は、本発明の各蛇籠を外観的に示した図であり、図4は、特に図3における蛇籠の部品展開図である。
【0022】
蛇籠Aは、四方を間隙を有する部材で囲まれ立体形状を呈する。
具体的には、鉄筋11がコイル状に巻かれた螺旋状枠体1を少なくとも有するものである(図1参照)。
また、必要に応じては、蛇籠Aは、螺旋状枠体1の他に、該螺旋状枠体1の開放された底面を閉鎖する下網蓋体2と、同じく開放された上面を閉鎖する上網蓋体3とを選択的に備える場合もある。
【0023】
これらは、後述する床面形成方法によって使い分けられる。
この螺旋状枠体1は、弾性を有する鉄筋11を螺旋状に巻回することにより、軸方向に伸縮自在となっている。
そのため螺旋状枠体1は通常形態状態においては、コイルバネのような形に維持されている。
螺旋状枠体1の通常形態状態より伸長した状態では、螺旋状枠体1の鉄筋11の間隔が大きくなり、通常形態状態より収縮した状態では螺旋状枠体1の鉄筋11の間隔が小さくなる。
【0024】
そして、螺旋状枠体自体が有する弾性力により、伸長した状態から通常形態状態へ、また収縮した状態から通常形態状態へ復帰することができる。
鉄筋11としては、比較的、バネ弾性を有する鋼材が使用され、その寸法としては、好ましくは、φ8〜16mm程度のものが採用される。
【0025】
ここで、螺旋状枠体1としては、図1〜図3に断面が長円形のものを示したが、例えば、鉄筋11を円形状に巻けば、外形が円筒形の蛇籠に、矩形状に巻けば矩形の蛇籠に、三角状等に巻けば三角形の蛇籠にそれぞれ形成することができ、通常形態状態の鉄筋11の巻き方により、種々な断面形状の蛇籠が製造可能となる。
このように構成された螺旋状枠体1は、その鉄筋11の間から海水、河水等を容易に通過させることができる。
また、螺旋状枠体1は、鉄筋11がコイル状に巻回されて形成されているので、強度が出るため、力を受けた場合、変形、特に径方向の変形が極めて少ないものとなる。
【0026】
一方、上網蓋体3は、螺旋状枠体1の上面に対応した形状となっており、周囲枠31とそれらに架設された網体32よりなり、螺旋状枠体1の上面を閉鎖すべく対応した形状(ここでは長円形)となっている。
この網体32は菱形金網や亀甲金網等よりなるが、海水、河水等を通過させて螺旋状枠体1の上面を閉鎖できるものであれば、必ずしもそれに限定されるものではない。
【0027】
また、下網蓋体2は、周囲枠21とそれらに架設された網体22よりなり、螺旋状枠体1の下面を閉鎖すべく対応した形状(ここでは長円形)となっている。
この下網蓋体2は、必ずしも、海水、河水等を通過させるものでなくても、例えばコンクリートブロック板を採用してもよい。
ところで、蛇籠Aを組み立てるには、想定される詰石が逃げ出さないように、螺旋状枠体1の鉄筋11の間隔を設定する。
そのため螺旋状枠体1の鉄筋11の間にスペーサ4を装着して鉄筋11の間隔を固定する(図3においては、スペーサ4が1つの場合を示したが、複数用いる場合が多い)。
【0028】
まず、通常形態状態より伸長した螺旋状枠体1を作る場合を説明する。
この場合、スペーサ4としては、例えば、図5に示した収縮阻止タイプのものを用いるとよい。
スペーサ4は凹部が形成されており、螺旋状枠体1の鉄筋11の間にそこを嵌め込んで装着することができる。
(A)は、直方体のプラスチック製ブロックに凹部41を設けたスペーサ4の例であり、(B)は、凹部42を設けた細い金属製のスペーサ4の例である。
なお、スペーサの材料は、螺旋状枠体を支持できる強度を有するものであれば、その種類は問わない。
【0029】
そのためスペーサ4を装着した場合、図6に示すように、スペーサ4の各凹部に螺旋状枠体1の鉄筋11が嵌合してスペーサ4は確実に固定される。
スペーサ4の配置位置は、螺旋状枠体1の鉄筋11の間に任意の箇所から装着して、スライドさせれば適宜位置に固定でき極めて便利である(図6矢印)。
また螺旋状枠体1は、一か所にてスペーサ4を装着だけで、螺旋状枠体全体の間隔が設定できるので、間隔の調整が極めて簡単である。
【0030】
ここで、後述するように蛇籠をクレーン等を使って吊り上げて移送する場合、螺旋状枠体1の鉄筋11の間隔が重量により拡大する現象が生ずることがある。
この点を配慮して、鉄筋11の間隔の拡大を防止するための伸長防止部材5である引掛け具を取り付けるとよりよい(図6参照)。
さて、このようにスペーサ4により、鉄筋11の間が一定の間隔に固定され、螺旋状枠体1の軸方向の長さが決定した蛇籠ができる。
後述する川底形成方法3におけるように、上蓋が必要な蛇籠を使用する場合は、上蓋として上網蓋体を取り付けた蛇籠を使う。
【0031】
また、川底形成方法5及び川底形成方法6におけるように、底面が必要な蛇籠を使用する場合は、開口した底面に下網蓋体2を取り付けた蛇籠(図2参照)を使用する。
また、川底形成方法7〜川底形成方法10におけるように、底面と上蓋とが必要な蛇籠を使用する場合は、底面に下網蓋体2を、また上蓋として上網蓋体を取り付けた蛇籠を使う(図3参照)。
【0032】
螺旋状枠体1に対する下網蓋体と上網蓋体との取り付け手法は、螺旋状枠体1の鉄筋11に下網蓋体2又は上網蓋体3の周囲枠21又は周囲枠31を、例えば金属細線を使って結び付ける。
このように蛇籠は、原則として螺旋状枠1を備えており、施工敷設する方法により下網蓋体と上網蓋体とを適宜加えて使用する。
蛇籠は、最終的には石を含む充填物7が充填されるが、該充填物7は、螺旋状枠体1の開放された上面から適宜量、充填する(すなわち詰石する)。
充填する充填物7の量は、必ずしも満杯になる必要はなく施工敷設する海岸や河川の状態により異なるもので、それに適合した量とする。
また、充填物7は、主として石であるが、石の他に、コンクリート材、木材、水質浄化材(例えば、カーボンセラミックス、活性炭等)のいずれか、或いはそれらを組み合わせたものでも、当然、採用可能である。
【0033】
本発明の蛇籠は、螺旋状枠体1の鉄筋11の間隔を充填物の詰石の大きさより小さく設定させれば、詰石は逃げ出さない。
本発明では、施工現場にて、前述したようなスペーサ4の装着によって、手当てできる充填物7の詰石の大きさに合わせて、螺旋状枠体1の鉄筋11間隔を調整し、最適な蛇籠を作ることができる。
つまり、異なった間隔用のスペーサ4を幾つか用意しておくことで、簡単に充填物7の詰石に合った間隔Hを有する蛇籠が容易に製造可能となる。
【0034】
次に、通常形態状態より収縮した螺旋状枠体1を作る場合を説明する。
この場合、スペーサ4としては、例えば、図7に示したような伸長阻止タイプのものを用いるとよい。
ここで(A)は、直方体のプラスチック製ブロックに凹部43を設けたスペーサ4の例であり、(B)は、両端に内方向のフック部44を有する細い金属製のスペーサ4の例である。
(A)においては、スペーサ4の凹部43が螺旋状枠体1の鉄筋11に嵌まり込むことで鉄筋11どうしの所定の間隔が保持される。
(B)においては、スペーサ4の両端のフック部44を螺旋状枠体1の鉄筋11に掛止させることで、同様に鉄筋11どうしの所定の間隔が保持される。
【0035】
そのため、このスペーサ4を装着した場合、図8に示すように、螺旋状枠体1の反発力によって、スペーサ4は確実に螺旋状枠体1に保持固定される。
この場合も、螺旋状枠体1は、少なくとも一か所にてスペーサ4を装着するだけで、螺旋全体の間隔が設定できるので間隔の調整が簡単である。
【0036】
次に、通常形態状態より伸長した螺旋状枠体1及び通常形態状態より収縮した螺旋状枠体1を作る場合を説明する。
この場合、スペーサ4としては、例えば、図9、図10に示したような伸長阻止タイプと収縮阻止タイプとの両方兼用のものが使用される。
ここで、(A)は、金属製の支柱に一対の掛止杆45,46が設けられ、且つ掛止杆45,46には上下に小突起45A,45B,46A,46Bが設けられているスペーサ4の例である。
この小突起45A,45B,46A,46Bが螺旋状枠体1の鉄筋11に掛止され間隔が保持される。
【0037】
通常形態状態より伸長した螺旋状枠体1に対して使用される場合は、小突起45A,46Bが機能し〔図9参照)〕、反対に、通常形態状態より収縮した螺旋状枠体1に対して使用される場合は、小突起45B,46Aが機能する〔図10参照)〕。
通常、このスペーサ4は、螺旋状枠体1の反対側に1対設けることがバランスの観点から好ましい。
【0038】
次に、蛇籠を使った床面形成方法を示すが、特に川底における床面の形成方法を例にあげて述べる。
〔川底形成方法1〕
図11は、この川底形成方法を示す図である。
施工現場の川底は、既に捨石、栗石、砕石等の石類10を打って基礎が固められ基礎床面が形成されているものとする。
また、基礎床面としてはショベルカー等で川底がならされている場合でも採用可能である。
【0039】
1.まず、螺旋状枠体1とスペーサ4とを準備する。
因みに、螺旋状枠体1は、螺旋状であるために径方向に重ねて小さくすることができ、嵩張らず搬送が効率的に行える。
2.次に、螺旋状枠体1をクレーン等で吊り下げて、施工場所である川底(護岸も含む)へ載置する(A)。
この場合、施工場所の川底は、川をせき止めても良いし、浅瀬の場合は、そのまま、直接、施工することもある。
ここで必要ならば、スペーサ4を使って螺旋状枠体1の鉄筋11の間隔を所定の長さに設定する。
すなわち、充填物の石7の大きさを想定してスペーサ4により最適な鉄筋11間隔が設定される。
【0040】
(連続施工)
ここで、蛇籠は一つよりむしろ複数個、連続して敷設することが多い。
図12は、連続して敷設される場合を概略的に示し、(A)は平面図、(B)は側面図である。
この場合は、並列した蛇籠A1の螺旋状枠体と蛇籠A2の螺旋状枠体を横方向に僅かに重ね合わせ、両螺旋状枠体の鉄筋間に空間(穴)を作る。
そして、その空間に連結棒6(例えば鉄棒等)を挿通することで、両蛇籠A1,A2は簡単に結合可能となる。
しかも、連結棒6を軸として蛇籠A1と蛇籠A2とは、相互に回動自在となるので、動きの自由度が増し敷設する際の作業が簡単である。
すなわち、全体の配置の調整が極めて容易に行える。
このように簡単に結合できるので、多数連続的に敷設していく場合には、その敷設形状を簡単に変えることができ極めて便利である。
【0041】
因みに、図14は、なだらかな曲線状に蛇籠A1〜A5を敷設していく例であり、また図15は、凹凸状に蛇籠A1〜A5を敷設していく例である。
また、図示しないが、蛇籠を略円形状に敷設することもあり、この場合は、囲まれた部分が集魚領域(すなわち棲家)として利用可能である。
このように、本発明の蛇籠を使った場合は、相互の動きに自由度が保証されるため、敷設作業が容易且つ効率的に行える。
【0042】
3.次に、螺旋状枠体1の開放された上面から一定の大きさの石を適宜量充填する(図13参照)。
なお、図13には、螺旋状枠体1の鉄筋11の間隔より石の大きさが小さいものもあるが、原則として大きいものを使用する(以下の川底形成方法における図面においても同様である)。
4.以上により詰石された蛇籠Aが敷設され床面が形成される。
【0043】
〔川底形成方法2〕
図16は、この川底形成方法を示す図である。
1.まず、螺旋状枠体1とスペーサ4とを準備する。
2.次に、螺旋状枠体1をクレーン等で吊り下げて、施工場所である川底(護岸も含む)へ載置する(A)。
なお、この場合、前もって施工場所の川底は川をせき止めてあることはいうまでもない。
必要ならば、スペーサ4を使って螺旋状枠体1の鉄筋11の間隔を所定の長さに設定する。
ここでも、蛇籠は複数個、連続して敷設することが多いが、この場合も、上述の如く〔川底形成方法1〕で述べた方法を採用すればよい。
【0044】
3.次に、川底にコンクリート9を打設すると同時に螺旋状枠体1の下端部を打設したコンクリートに埋め込む(B)。
4.コンクリートが固化したら、次に、螺旋状枠体1の開放された上面から石を適宜量充填する(C)。
5.以上により詰石された蛇籠Aが敷設され床面が形成される。
【0045】
〔川底形成方法3〕
上記川底形成方法1において、螺旋状枠体1の開放された上面から石を適宜量充填した後に、更に、上蓋である上網蓋体を取り付ける方法である(図17参照)。
上網蓋体は、例えば、図4に示すように、螺旋状枠体1を上面を確実に覆う形状に作られているものを使う。
例えば、螺旋状枠体1の上面形状が楕円であれば楕円の網蓋体を、円形であれば円形の上網蓋体を使う。
上網蓋体は、先述したように針金等により螺旋状枠体1の上面に括り付けるとよい。
川底形成方法1によっても螺旋状枠体1の中から石が逃げだすことは殆どないが、このように上網蓋体で蓋をすることにより、螺旋状枠体1の上方から石が逃げ出すことを完全に防止するものである。
【0046】
〔川底形成方法4〕
上記、川底形成方法2において、螺旋状枠体1の開放された上面から石を適宜量充填した後に、更に上蓋である上網蓋体を取り付ける方法である(図18参照)。
【0047】
〔川底形成方法5〕
上記川底形成方法1において、蛇籠に下底である下網蓋体2を備えたものを使用する方法である(図19参照)。
この場合、下網蓋体はコンクリートブロック板を採用してもよいことは前述したが、その取り付けとしては、蛇籠の底面に一体化する方法、フック等の固定手段によって固定する方法等がある。
【0048】
〔川底形成方法6〕
上記川底形成方法2において、蛇籠に下底である下網蓋体を備えたものを使用する方法である(図20参照)。
その場合、敷設したコンクリート部に螺旋状枠体1の下端部と共に下網蓋体が埋め込まれるため、打設したコンクリート自体の強度が鉄筋入るとなって増大する。
【0049】
〔川底形成方法7〕
上記の川底形成方法5において、螺旋状枠体1の開放された上面から石を適宜量充填した後に、更に上蓋である上網蓋体を取り付ける方法である(図21参照)。
この場合の網蓋体の取り付け等は上記川底形成方法3と同様に行えばよい。
【0050】
〔川底形成方法8〕
上記の川底形成方法6において、螺旋状枠体1の開放された上面から石を適宜量充填した後に、更に上蓋である上網蓋体を取り付ける方法である(図22参照)。
【0051】
〔川底形成方法9〕
図23は、この川底形成方法を示す図である。
1.まず、螺旋状枠体1とスペーサ4とを準備する。
ここでは、蛇籠には、最終的に上蓋である上網蓋体と底部である下網蓋体とを備える。
2.まず螺旋状枠体1に下網蓋体が取り付けられた蛇籠を作る。
ここで必要ならば、スペーサ4を使って螺旋状枠体1の鉄筋11の間隔を所定の長さに設定する。
すなわち、石7の大きさを想定してスペーサ4により最適な鉄筋11間隔が設定される。
【0052】
3.次に、石等を蛇籠に充填する。
4.次に蛇籠をクレーン等で吊り下げて、施工場所である川底(護岸も含む)へ載置する。
なお、施工場所の川底は前もって川をせき止めても良いし、浅瀬の場合は、そのまま施工することも可能である。
ここでも、蛇籠は複数個、連続して敷設することが多いが、この場合、上述の如く〔川底形成方法2〕で述べた方法を採用して、各蛇籠を結合してもよいが、結合しないこともある。
5.以上により詰石された蛇籠Aが川底に敷設される。
【0053】
〔川底形成方法10〕
上記川底形成方法9において、蛇籠を川底に敷設した状態にて川底にコンクリートを打設する方法である(図24参照)。
蛇籠の底部が打設したコンクリート9に埋め込まれて固定される。
【0054】
〔その他の川底形成方法〕
本発明の川底形成方法の基礎床面は、先述した栗石、捨石等の打設によりなるもの以外に、コンクリートブロック10Aを敷設することにより形成される基礎床面もある。
その場合は、図25に示すように、蛇籠の螺旋状枠体1をコンクリートブロック10Aに埋め込んであるフック(図示しない)に掛止したり、他の固着手段を使って固定することがより好ましい。
図25において(A)は、螺旋状枠体1による蛇籠Aを使って川底を形成する場合、また(B)は下網蓋体2を有する蛇籠Aを使って川底を形成する場合、更にまた、(C)は(A)のケースにおいて上網蓋体3を取り付けた場合を示す。
【0055】
以上、本発明を説明してきたが、本発明は実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質から逸脱しない範囲で、他の色々な変形例が可能であることは言うまでもない。
螺旋状枠体の鉄筋の断面は、円形、矩形、角形等、任意のものが採用可能である。
スペーサは、螺旋状枠体の伸長を阻止するもの又は収縮を阻止するためのものであれば、図のもの以外にも変更可能である。
蛇籠の上網蓋体は、水が通り抜けるものであれば、上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0056】
また、連結棒で連結しないで各蛇籠を独立して敷設できることもいうまでもない。
また、蛇籠は、複数個、重ねて敷設することも可能であり、しかも段階状に形成することもできる。
また、本実施の形態では、主として川底における床面を形成する場合を例に述べたが、河川や海岸の護岸や護床の形成(根固め形成も含む)全体に及ぶこと波当然である。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の床面形成方法によれば、螺旋状枠体を使っているので、単に、蛇籠内に詰石等を充填するだけでよく、また蛇籠の変形(湾曲)が少ない。
蛇籠内に収納される充填物の詰石の大きさに合わせて蛇籠の鉄筋の間隔を自由に且つ簡単に設定できるため、該詰石の大きさに拘束されるようなことがない。蛇籠を複数個並設する際、調整の自由度が充分にあるため、連続的な並設配置が的確に行える。
施工現場にて蛇籠を製造する場合、施工現場まで螺旋状枠体が効率良く運べるため搬送効率がよく、組み立てのための作業が小スペースですむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の床面形成方法に使用する蛇籠を外観的に示した図である。
【図2】図2は、本発明の床面形成方法に使用する別の蛇籠を外観的に示した図である。
【図3】図3は、本発明の床面形成方法に使用する別の蛇籠を外観的に示した図である。
【図4】図4は、図3の蛇籠の部品展開図である。
【図5】図5は、収縮阻止タイプのスペーサ4を示す。
【図6】図6は、スペーサ4の取り付け状態を示す。
【図7】図7は、伸長阻止タイプのスペーサ4を示す。
【図8】図8は、スペーサ4の取り付け状態を示す。
【図9】図9は、伸長阻止タイプと収縮阻止タイプとの両方兼用のスペーサを使って例を示す。
【図10】図10は、伸長阻止タイプと収縮阻止タイプとの両方兼用のスペーサを使った例を示す。
【図11】図11は、床面形成方法1における載置工程を示す図である。
【図12】図12は、床面形成方法1における連続して敷設されるを示す概略図であり、(A)は平面図、(B)は側面図を示す。
【図13】図13は、床面形成方法1における充填工程を示す図である。
【図14】図14は、曲線状に敷設していく例を示す図である。
【図15】図15は、凹凸状に敷設していく例を示す図である。
【図16】図16は、床面形成方法2における各工程を示す図である。
【図17】図17は、床面形成方法3を示す図である。
【図18】図18は、床面形成方法4を示す図である。
【図19】図19は、床面形成方法5を示す図である。
【図20】図20は、床面形成方法6を示す図である。
【図21】図21は、床面形成方法7を示す図である。
【図22】図22は、床面形成方法8を示す図である。
【図23】図23は、床面形成方法9を示す図である。
【図24】図24は、床面形成方法10を示す図である。
【図25】図25は、その他の床面形成方法をそれぞれ示す図である。
【符号の説明】
A…蛇籠
A1,A2…蛇籠
1…螺旋状枠体
11…鉄筋
2…下網蓋体
21…周囲枠
22…網体
3…上網蓋体
31…周囲枠
32…網体
4…スペーサ
41…凹部
42…凹部
43…凹部
44…フック部
45,46…掛止杆
45A,45B…小突起
46A,46B…小突起
5…伸長防止部材
6…連結棒
7…充填材(詰石)
8…ワイヤー
9…コンクリート
10…石類
10A…コンクリートブロック

Claims (5)

  1. 護岸護床の床面を形成する方法であって、施工対象となる基礎床面に螺旋状枠体を有する蛇籠を載置し、その後、基礎床面にコンクリートを打設して蛇籠の底部を埋め込み、更にその後、蛇籠に石を含む充填物を充填したことを特徴とする床面形成方法。
  2. その後、蛇籠に上蓋を取り付けたことを特徴とする、請求項記載の床面形成方法。
  3. 護岸護床の床面を形成する方法であって、施工対象となる基礎床面に下網蓋体を備えた螺旋状枠体を有する蛇籠を載置し、その後、基礎床面にコンクリートを打設して蛇籠の底部を埋め込み、更にその後、蛇籠に石を含む充填物を充填したことを特徴とする床面形成方法。
  4. その後、蛇籠に上蓋を取り付けたことを特徴とする、請求項記載の床面形成方法。
  5. 護岸護床の床面を形成する方法であって、上網蓋体と下網蓋体を備えた螺旋状枠体を有する蛇籠に石を含む充填物を充填し、その後、施工対象となる基礎床面に蛇籠を載置し、その後、基礎床面にコンクリートを打設して蛇籠の底部を埋め込むことを特徴とする床面形成方法。
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