JPH0753981A - 非塩素系フロン冷媒用潤滑油基油 - Google Patents

非塩素系フロン冷媒用潤滑油基油

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JPH0753981A
JPH0753981A JP19950493A JP19950493A JPH0753981A JP H0753981 A JPH0753981 A JP H0753981A JP 19950493 A JP19950493 A JP 19950493A JP 19950493 A JP19950493 A JP 19950493A JP H0753981 A JPH0753981 A JP H0753981A
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JP
Japan
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chlorine
base oil
hfc
lubricating base
molecular weight
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Pending
Application number
JP19950493A
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English (en)
Inventor
Takashi Sano
孝 佐野
Hiroshi Sugiyama
浩 杉山
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DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】重量平均分子量500〜2,000を有する下
記一般式(1)で表わされる化合物からなる非塩素系フ
ロン冷媒用潤滑油基油。 【化1】 (式中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基、Rはア
ルキル基、nは上記分子量を満足する数を示す。R
複数個あるとき、それらは同一でも異なってもよい。) 【効果】 本発明の潤滑油基油は、非塩素系フロンとの
相溶性に優れ、電気絶縁性に優れ、なおかつ耐加水分解
性などの長期安定性にも優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,1,1,2−テト
ラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1,1,
2,2−ペンタフルオロエタン(HFC−125)、ジ
フルオロメタン(HFC−32)などの非塩素系フロン
を冷媒として使用する冷凍機、空調機、冷蔵庫などの圧
縮機用の潤滑油基油に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来か
ら、冷凍機などの圧縮機用の潤滑油基油としては、ナフ
テン系鉱油、パラフィン系鉱油、アルキルベンゼン、ポ
リグリコール系油、エステル油などが使用されている。
【0003】一方、冷凍機に用いられているフロン系冷
媒としては、CFC−11、CFC−12、CFC−1
13、HCFC−22などが使用されている。これらフ
ロン系冷媒のうち、CFC−11、CFC−12、CF
C−113などの炭化水素の全ての水素を塩素を含むハ
ロゲンで置換した構造のフロンは、オゾン層破壊につな
がるとして規制の対象となっており、1995年末に全
廃されることになっている。また、HCFC−22など
の水素と塩素を含むフロンも、1995年から段階的に
廃止されることになっている。したがって、HFC−1
34a、HFC−125、HFC−32などの非塩素系
フロンが、CFC系のフロンの代替として使用されつつ
ある。
【0004】冷凍機用の潤滑油基油には種々の要求性能
があるが、冷媒との相溶性は、冷凍機の潤滑性およびシ
ステム効率の面から極めて重要である。また、家庭用冷
蔵庫、ルームエアコンなどの圧縮機に用いられる基油
は、高い電気絶縁性が要求される。しかしながら、ナフ
テン系鉱油、パラフィン系鉱油、アルキルベンゼンなど
を基油としたものは、HFC−134aなどの非塩素系
フロンとの相溶性がほとんどない。そのため、HFC−
134aなどと組み合わせて使用すると、常温において
二層分離をおこし、冷凍システム内で最も重要な油戻り
性が悪くなって冷凍効率が低下したり、潤滑性が不良と
なって圧縮機の焼付けが発生したり、実用上様々な不都
合が生じて使用に耐えない。また、ポリグリコール類も
高粘度指数を有する冷凍機用潤滑油基油として知られて
おり、例えば、特開昭61−281199号、特開平1
−259094号に記載されている。具体的には、特開
昭61−281199号には、ポリグリコール油として
ポリオキシプロピレングリコールモノエーテルが、特開
平1−259094号には、ポリオキシプロピレングリ
コールジエチルエーテルが記載されている。しかし、こ
れら先行技術に記載されているポリグリコール油では、
HFC−134aなどとの相溶性はあるものの、電気絶
縁性が劣るという欠点が明らかとなった。
【0005】そこで、HFC−134aと相溶性が良
く、電気絶縁性の優れた潤滑油基油としてエステル系の
化合物が開発されている。しかしながら、エステル系化
合物は微量の水分によって加水分解をおこしやすく、取
扱いが難しく長期間の使用が困難である。
【0006】したがって、HFC−134aなどの非塩
素系フロンとの高い相溶性と高い電気絶縁性と長期間の
安定性とを全て備えた潤滑油基油は、未だ出現していな
い。
【0007】本発明の課題は、非塩素系フロンとの相溶
性に優れ、高い電気絶縁性を有し、かつ長期間にわたっ
て安定な非塩素系フロン冷媒用潤滑油基油を提供する処
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記要求
に応え得る潤滑油基油を開発すべく研究を重ねた結果、
ジノニルフェノールを出発物質としてアルキレンオキサ
イドを付加し、さらに末端をアルキル化処理した化合物
が、HFC−134aなどの非塩素系フロンとの相溶性
に優れ、かつ高い電気絶縁性を有し、しかも耐加水分解
性などの安定性に優れていることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0009】本発明の非塩素系フロン冷媒用潤滑油基油
は、重量平均分子量500〜2,000を有する下記一
般式(1)で表わされる化合物からなる。
【0010】
【化2】 (式中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基、Rはア
ルキル基、nは上記分子量を満足する数を示す。R
複数個あるとき、それらは同一でも異なってもよい。)
【0011】上記一般式(1)において、Rは炭素数
2〜4のアルキレン基であり、繰返し単位のオキシアル
キレン基(RO)としてはオキシエチレン基、オキシ
プロピレン基、オキシブチレン基が挙げられる。1分子
中の全オキシアルキレン基は、2種以上のオキシアルキ
レン基がブロック状またはランダム状に重合した状態で
構成されていてもよい。この全オキシアルキレン基とし
ては、オキシプロピレン基を90重量%以上含むものが
好適であり、オキシプロピレン基単独のものが特に好ま
しい。オキシプロピレン基が90重量%未満だと、電気
絶縁性が急激に低下するので、好ましくない。
【0012】また、Rはアルキル基を表わし、このア
ルキル基は直鎖状、分枝鎖状、環状のいずれであっても
よい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基
(全ての異性体を含む。以下同様。)、各種ペンチル
基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル
基、各種ノニル基、各種デシル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基などを挙げることができる。このアル
キル基の炭素数が10を超えると、HFC−134aな
どとの相溶性が低下し、相分離を生じるようになる。好
ましいアルキル基の炭素数は1〜6であり、特に好まし
くはメチル基である。
【0013】上記一般式(1)の化合物の具体例として
は、下記式で表わされる化合物などが挙げられる。
【化3】
【化4】
【0014】本発明において、前記一般式(1)で表わ
される化合物の重量平均分子量を、500〜2,000
に限定する理由は次のとおりである。すなわち、かかる
重量平均分子量が500未満のものでは、潤滑性が低下
するとともに、シール材、ゴムなどに悪影響を及ぼすこ
とになる。一方、重量平均分子量が2,000を超える
と、HFC−134aなどとの相溶性が低下する。
【0015】上記一般式(1)で表わされる、ジノニル
フェノールを出発物質としたアルキレンオキサイド付加
物の末端アルキル化物を主成分とする本発明の潤滑油基
油は、非塩素系フロン(例えばHFC−134a)を冷
媒として用いる冷凍機などの圧縮機用の潤滑油基油とし
て、低温から高温までの広い温度領域で冷媒フロンと相
互に良好な溶解性を示す。さらに、一般にHFC−13
4a用冷凍機油として検討されているポリアルキレング
リコール(PAG)に比べると、はるかに電気絶縁性も
高い。従って、一般式(1)で表わされる化合物を主成
分とする冷凍機油は、従来からの課題であるHFC−1
34aなどに対する相溶性の問題を解決し得るものであ
る。一方、一般に使用されているPAGでは電気絶縁性
が低く、漏電の危険性があったが、本発明の化合物はP
AGの1,000倍以上高い電気絶縁性があることか
ら、何ら心配はない。
【0016】なお、本発明の潤滑油基油には、従来、冷
凍機油に使用されている酸化防止剤、摩耗防止剤、清浄
分散剤などの添加剤を適宜添加し得る。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例によりさ
らに詳細に説明する。
【0018】実施例1 5リットルオートクレーブに2,4−ジノニルフェノー
ルを所定量仕込み、KOHを触媒として目標とする重量
平均分子量までプロピレンオキサイドを導入し、120
〜125℃で充分反応させてジノニルフェノールプロピ
レンオキサイド付加物を得た。
【0019】次に、このプロピレンオキサイド付加物と
NaOHまたはKOHを5リットルオートクレーブに仕
込み、充分溶解させた後にアルコラート化を行なった。
アルコラート化終了後、塩化メチルまたはよう化メチル
を導入してメチル化を行ない、脱塩精製した後、ジノニ
ルフェノールプロピレンオキサイド末端メチル化物を得
た。
【0020】実施例2、5 表1に示す重量平均分子量とする以外は実施例1と同様
にして、ジノニルフェノールプロピレンオキサイド末端
メチル化物を得た。
【0021】実施例3 付加させるアルキレンオキサイドとして、プロピレンオ
キサイドとエチレンオキサイドの混合物(重量比95/
5)を用いた以外は実施例1と同様にして、ジノニルフ
ェノールアルキレンオキサイド末端メチル化物を得た。
【0022】実施例4 付加させるアルキレンオキサイドとして、プロピレンオ
キサイドとブチレンオキサイドの混合物(重量比90/
10)を用いた以外は実施例1と同様にして、ジノニル
フェノールアルキレンオキサイド末端メチル化物を得
た。
【0023】比較例1 実施例1の前半と同様にして、ジノニルフェノールプロ
ピレンオキサイド付加物を得た。
【0024】なお、重量平均分子量は、昭和電工製RI
SE−51を検出器に用い、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにて求めた。
【0025】実施例1〜5および比較例1で得た化合物
からなる潤滑油基油の性能を評価するために、以下に示
す方法で、HFC−134aとの相溶性、電気絶縁特性
および安定性を評価した。なお、比較のために、特開昭
61−281199号に記載の化合物(比較例2)、特
開平1−259094号に記載の化合物(比較例3)お
よびエステル系の化合物(比較例4)の評価結果も表1
に併記する。
【0026】(HFC−134aとの相溶性)試料油と
HFC−134aを重量比50/50にてガラスアンプ
ル中に封止し、試料油とHFC−134aの二液界面の
有無を肉眼で観察して、相溶性を判定した。
【0027】(電気絶縁特性)JIS C 2101に
準拠して、試料油の体積抵抗率を測定した。なお、測定
は25℃で行なった。
【0028】(安定性)耐加水分解性を評価するため、
製造直後の酸価と、試料油60gおよび水0.6gを2
00mlガラス製試験管にとり、劣化促進触媒として銅
板、アルミニウム板および鉄板を入れて、ステンレス製
オートクレーブ中で175℃で168時間加熱劣化させ
た後の酸価とを測定した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の潤滑油基油は、非塩素系フロン
との相溶性に優れ、電気絶縁性に優れ、なおかつ耐加水
分解性などの長期安定性にも優れている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量500〜2,000を有
    する下記一般式(1)で表わされる化合物からなる非塩
    素系フロン冷媒用潤滑油基油。 【化1】 (式中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基、Rはア
    ルキル基、nは上記分子量を満足する数を示す。R
    複数個あるとき、それらは同一でも異なってもよい。)
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、Rがプロピレ
    ン基である請求項1記載の非塩素系フロン冷媒用潤滑油
    基油。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、Rがメチル基
    である請求項1または2に記載の非塩素系フロン冷媒用
    潤滑油基油。
JP19950493A 1993-08-11 1993-08-11 非塩素系フロン冷媒用潤滑油基油 Pending JPH0753981A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06193069A (ja) * 1992-12-23 1994-07-12 Nisshoku Corp 植生用網状体
JP2002212578A (ja) * 2001-01-22 2002-07-31 Asahi Denka Kogyo Kk ポリアルキレングリコール系潤滑剤

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JPH06193069A (ja) * 1992-12-23 1994-07-12 Nisshoku Corp 植生用網状体
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