JPH0753590Y2 - 浴室における機能ボックス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、浴室における機能ボックスに関するものであ
る。

（従来の技術） 昨今における生活様式の変化により、浴室の高級化が行
われている。すなわち、浴室を単なる入浴するだけの空
間とする従来の位置付けから、心身をリフレッシュさせ
てより豊かな空間とする傾向が目立つようになってき
た。このため、従来浴室に備えられてきた小物の収縮
棚、鏡、洗い場水栓、シャワーといった機能の他に、多
色照明を含む間接照明、洗い場の暖房、BGM（バックグ
ラウンドミュージック）など、より多くの機能が要求さ
れている。

（考案が解決しようとする課題） ところで、このような浴室においては、要求された機能
に合わせて現場工事を行う必要があることから作業が複
雑となるばかりでなく、それぞれの機能が独立して設置
されるためそれぞれの設置位置において立ったり座った
りして操作しなければならず、使用が煩雑となる欠点が
あった。

本考案はこのような問題点に鑑みてなされたもので、予
め多くの機能を集約して複合化するとともにその操作部
を集中して配置することにより、施工が容易で操作性に
優れた浴室における機能ボックスを提供するものであ
る。

（課題を解決するための手段） 本考案は、浴室の一壁面に座った姿勢の入浴者が対向す
るように取り付けられた機能ボックスであって、この機
能ボックスの下部には給湯口および通気口を備えるとと
もに照明機器を配置し、また、その前面には開閉自在な
鏡を上向き状に傾斜して設けるとともに給湯、通気およ
び照明の操作部を配置したことを特徴とするものであ
る。

（作用） 浴室を構成する一の壁パネルには座った姿勢の入浴者が
対向する位置に機能ボックスが取り付けられており、そ
の下部には給湯口、通風口および照明機器が配置され、
一方、その前面には上向き状に傾斜した鏡が開閉自在に
配設されるとともに給湯、通風および照明の操作部が設
けられている。

したがって、鏡を開放することにより、その背面空間と
の間で小物を出し入れすることができる他、操作部を操
作することにより給湯口および通風口からそれぞれ給湯
および通風したり、照明機器を点灯することができる。
このように、入浴者は座ったままの姿勢で種々の作業を
行うことが可能となる他、機能ボックスの施工に際して
は収容されている各機能の配管や配線の接続だけでよ
く、現地作業は極めて簡単かつ短時間で行うことができ
る。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

まず、第１図には浴室１が示されており、この浴室１
は、洗い場２と、この洗い場２に隣接して設置された浴
槽３と、これらの洗い場２および浴槽３の周囲を包囲す
る壁パネル4a,4bおよび4cと、これらの壁パネル4a,4bお
よび4cなどによって形成される天井開口部を被う図示し
ない天井パネルで構成されている。

ところで、一の壁パネル4aには、後述するように給湯口
を始めとして照明機器や音響機器などを収容するととも
に、入浴者が座った姿勢でこれらを操作できる機能ボッ
クス５が設けられている。

この機能ボックス５は、全体として横長の箱状体に形成
されており、その前面にはその上縁に比べて下縁が手前
側に突出するように上向き状に傾斜する鏡６が設けられ
ている。そして、この鏡６はスライド式に開閉自在とな
っており、その内奥部は小物の収容空間6aに形成されて
いる。この場合、鏡６は撥ね上げ式に開閉させるように
してもよい。さらに、機能ボックス５の前面にはその左
右にBGM用スピーカ7,7が設けられている他、後述する照
明機器８の点灯や電動混合栓9aの開閉および温度調節な
どを集中して行うことのできる複数個の操作スイッチ10
…が配置されている。

また、その上部には内部にホースを収納して引き出し自
在なシャワーヘッド11が配設され、一方、その下部には
照明機器８や図示しない給湯配管に連通され、電動混合
栓9aを備えた給湯口９（第２図参照）および空気配管に
連通された通気口12（第３図参照）が設けられている。

したがって、機能ボックス５の取り付けに際しては、壁
パネル4aの外側に導いた配管や配線に機能ボックス５の
給湯口９や通気口12および操作スイッチ10の制御部を接
続するだけでよく、簡単にかつ短時間に作業することが
できる。

また、機能ボックス５に設けられた各機能、すなわち、
照明、音響、給湯および通風などは、その前に座った姿
勢のまま動くことなく各操作スイッチ10…を制御すれば
よい。

なお、本考案においては、機能ボックス５内に電動混合
栓9aなどを設けたものを例示したが、屋外に設けたもの
であってもよい。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、小物の収納、給湯や通
風、照明あるいは鏡といった浴室に必要な機能を集約し
て備えるとともに、それらの各機能の操作部をその前面
に設けた機能ボックスを座った姿勢の入浴者が対向する
ように一の壁パネルに取り付けたことにより、使用目的
に応じて座った姿勢のままそれらを制御することが可能
となり、さらに、その取り付けに際しては各機能の配管
や配線に接続するだけでよく、作業を簡単かつ短時間に
行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の浴室における機能ボックスの実施例を例
示するもので、第１図は機能ボックスを備えた浴室の全
体斜視図、第２図は機能ボックスの縦断面図、第３図は
同機能ボックスの他の縦断面図である。 １……浴室 ５……機能ボックス ６……鏡 ８……照明機器 ９……給湯口 10……操作スイッチ 12……通風口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴室の一壁面に座った姿勢の入浴者が対向
   するように取り付けられた機能ボックスであって、この
   機能ボックスの下部には給湯口および通気口を備えると
   ともに照明機器を配置し、また、その前面には開閉自在
   な鏡を上向き状に傾斜して設けるとともに給湯、通気お
   よび照明の操作部を配置したことを特徴とする浴室にお
   ける機能ボックス。