JPH075352B2 - 霧状窯変施釉体およびその製法 - Google Patents

霧状窯変施釉体およびその製法

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JPH075352B2
JPH075352B2 JP61222853A JP22285386A JPH075352B2 JP H075352 B2 JPH075352 B2 JP H075352B2 JP 61222853 A JP61222853 A JP 61222853A JP 22285386 A JP22285386 A JP 22285386A JP H075352 B2 JPH075352 B2 JP H075352B2
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JP
Japan
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glaze
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kiln
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glazed body
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清美 大和田
良三 片山
勝美 山本
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株式会社イナックス
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Description

【発明の詳細な説明】 利用分野 本発明は、凹凸面状に分布した着色顔料粗粒子上に乳白
釉等の半透明釉成分が効果的に存在する施釉層を有す
る、新規な霧状窯変施釉タイル等の施釉体およびその製
法に関する。
従来の技術および問題点 本発明の霧状窯変施釉体のように、霧状の乳白釉等の半
透明釉模様を通して実質的に均一に分布した顔料系の着
色模様が表われる施釉体は、従来存在しなかった。
これに僅かながら似ている施釉体としては、基材上に着
色釉を施釉し、その上に白濁マット釉を施釉し、そして
該マット釉に無秩序不均一な亀裂を生じさせた施釉体が
知られている。この施釉体は、上層のマット釉の不均一
な亀裂を通して着色釉が見える外観のものであり、釉の
色調が断続的でありそしてニュアンスに乏しいものであ
った。従って、美感上の改善が望ましいとされていた。
解決するための手段 本発明者は、特定の成分組成、粒径範囲および比重等を
有する半透明釉成分および着色釉成分からなる釉薬を、
細粒滴状にて実質的に吸湿性の基材素地へ適用し、該釉
薬層中の釉薬成分の移動を生じさせ、そして焼成するこ
とによって、新規な霧状窯変施釉体を得ることに成功し
た。
上記の半透明釉成分として、乳白釉成分を用いると乳白
系の霧状模様が得られ、乳白色以外の半透明着色釉成分
を用いるとその色彩系の霧状模様が得られる。以下の記
載において、代表的に半透明釉成分として乳白釉成分を
用いる態様について記述する。
すなわち本発明によって細粒の乳白釉成分(すなわち、
一般的には乳白釉を半透明釉と読みかえるものとす
る)、相対的に粗粒の着色釉成分および水から本質的に
なる比重が1.25〜1.55g/ccの範囲の釉薬を粒滴状にて均
一に、実質的に吸湿性の基材素地上へ適用して該乳白釉
成分を実質的に浮上させ、そして該釉薬層が吸湿されて
基材上へ付着した状態にて該釉薬の熔融温度以上に焼成
する工程を特徴とする、凹凸面状に分布した該着色顔料
粒子上に該乳白釉成分が存在する釉層を有する霧状窯変
施釉体の製法が提供される。従って、凹凸面状に分布し
た相対的に粗粒の着色顔料粒子上に相対的に細粒の乳白
釉成分が存在する釉層および基材からなり、該着色顔料
成分の凹状分布部分および間隙に該乳白釉系の霧状模様
を有しそして該着色顔料成分の凸状分布部分に該顔料系
の着色模様を有する、霧状窯変施釉体が提供される。
上記の乾燥した釉薬層の上に更に釉薬プリント等の釉薬
模様を部分的に適用して焼成することによって、上記の
霧状窯変模様上に部分的なプリント状模様を有する施釉
体が容易に得られる。
なお、上記の凹凸面状の分布とは、顔料粗粒子の配列の
頂部および間隙によって形成された凹凸状態を意味す
る。
すなわち該顔料粗粒子が、少なくとも二層に重なって堆
積している凹凸面構造を意味する。
発明の詳しい記述 本発明の好ましい態様について、以下に詳しく記述す
る。
(1)釉薬 本発明にて使用される釉薬は、乳白釉成分等の半透明釉
成分および着色釉成分から本質的になる釉薬スラリーで
ある。両成分の重量比は、一般に約1対20から20対1程
度の範囲であるが、所望の霧状模様が得られる限り特に
限定されない。乳白釉成分の顔料(乳白剤)としては、
細粒(例えば平均粒径1.5〜2ミクロン程度)の珪酸ジ
ルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、またはこれらの混
合物等が例示される。このかわりに、他の色彩の半透明
顔料も同様に使用できる。なお、該乳白釉成分に必要量
の着色剤を添加した着色乳白釉成分を用いることも可能
である。着色釉成分の顔料としては、相対的に粗粒(例
えば平均粒径約5ミクロン前後)の釉薬用顔料が使用さ
れる。釉薬スラリーの比重(すなわち水分量によって調
節)は、一般に使用される釉薬よりも低いことが必要で
あり、例えば1.25〜1.55g/cc程度そして好ましくは1.3
〜1.5g/cc程度の範囲である。なお、釉薬の比重が1.25g
/cc未満または1.6g/cc以上では、本発明が達成困難であ
る。
(2)施釉する基材 施釉する素地は、実質的に吸湿性を有することが必要で
あり、一般的に吸湿性の少いものが好都合であることが
多い。好ましくは、陶器質ないし中低温度(約1300℃以
下、好ましくは1250℃以下)焼成陶器質素地程度の吸湿
性を有する基材が用いられる。具体的には陶磁器質素
地、吸湿性セラミック板、乾燥コンクリート板等、そし
て代表的には陶磁器タイル素地等が例示される。
(3)釉薬の適用 本発明において、釉薬は粒滴状にて基材上に適用するこ
とが必要である。すなわち、空気流または遠心力等の外
力を利用して釉薬を粒滴状に散布する施釉法、例えばス
プレー法、ディスク遠心法、カップ遠心法等が採用され
る。代表的な態様によれば、釉薬粒滴の平均粒径を0.5
〜2.5mm程度、好ましくは0.8〜1.5mm程度として、数回
(少くも2回)反復して基材上に実質的に均一に適用す
る。この場合、第1回の適用は幕がけ法等によって幕状
に適用することも可能ではあるが、一般的に粒滴状の適
用が望ましい。一般的に釉薬層の厚さは、焼成前の吸湿
された乾燥時にて0.5〜0.8mm程度、そして焼成後の融着
時にて0.4〜0.7mm程度で充分である。なお、粒滴状の適
用ではなく、幕がけ等の流下状の適用では本発明の達成
が困難である。
作用および効果 上記の釉薬を吸湿性基材へ上記のようにして適用する
と、釉薬の第一回の粒滴状散布において釉薬中の水分が
基材素地に吸収されて、釉薬成分は該素地上に均一に付
着する。第二回以降の粒滴状散布において、適用された
釉薬は釉薬スラリーの状態にて一時的に存在する。従っ
て、相対的に粗粒である着色釉成分は沈降しがちであ
り、そして細粒である乳白釉成分が浮上した状態とな
る。次いで、上層の釉薬スラリー中の水分が下層の釉薬
成分を通過して基材に吸収され、釉薬層は固形化して基
材に付着する。このようにして、凹凸面状に実質的に均
一に分布した着色釉粗粒子の上および間隙に乳白釉成分
が存在して、該釉薬が基材に付着した素地が得られる。
この焼成前の釉薬適用素地は通常の釉薬適用素地と外観
上大差がないが、これを釉薬の熔融温度以上に焼成する
ことによって、本発明独特の霧状窯変施釉体が得られ
る。
すなわち本発明によって、着色釉成分の凹状分布部分上
および間隙に乳白釉成分が相対的に厚く存在しそして着
色釉成分の凸状分布部分上に乳白釉成分が薄く存在す
る、霧状模様窯変施釉体が得られる。従って、釉の色調
の自然な移行、釉調の深み、霧状模様の均質な分布等の
ニュアンスに富む美感が、効果的に達成される。乳白釉
成分のかわりに他の着色半透明釉成分を用いる場合も、
その彩色に従って同様の作用効果が発現される。
実施例 平均粒径約1.5ミクロンの珪酸ジルコニウム系乳白釉成
分がZr2O3・SiO2として15重量部および平均粒径約5ミ
クロンの紺色系着色釉成分が珪酸コバルトとして1重量
部および基礎釉成分126重量部からなる釉薬成分および
水を用いて、比重1.4g/ccの釉薬スラリーを調製した。
基材としては、20×20cmの給水率約8%のせっ器質タイ
ル素地を用いた。スプレー式施釉器具を用いて、該釉薬
を平均粒径約1mmの粒滴状に3回反復して、該素地上に
均一に適用した。素地に吸湿されて付着した釉薬層の厚
さは約0.7mmであった。この釉薬適用素地を、約1150℃
にて2時間焼成しそして空冷した。霧状の乳白釉層を通
して紺色の着色釉が見える、深みのある自然な霧状模様
の窯変施釉タイルが得られた。
なお比較のために、(イ)釉薬スラリーの比重を約1.6g
/ccとした場合、(ロ)該比重を約1.2g/ccとした場合、
(ハ)スプレー式のかわりに流下幕がけ式にて釉薬を適
用した場合について、上記の態様をそれぞれ実施した。
本発明の効果は達成されなかった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性基材の表面に粒状釉薬を含む釉薬を
    塗布し焼付けしてなる施釉体において:凹凸面状に分布
    した相対的に粗粒の着色顔料粒子上に相対的に細粒の半
    透明釉成分が存在する釉層および基材からなり、該着色
    顔料成分の凹状分布部分および間隙に該半透明釉が相対
    的に厚く存在してなる霧状模様を有し、そして該着色顔
    料成分の凸状分布部分に該半透明釉が薄く存在してなる
    該顔料系の着色模様を有することを特徴とする、霧状窯
    変施釉体。
  2. 【請求項2】該半透明釉成分が乳白釉成分である、特許
    請求の範囲第1項の窯変施釉体。
  3. 【請求項3】該基材が陶磁器質タイル素地である、特許
    請求の範囲第1項または第2項の窯変施釉体。
  4. 【請求項4】細粒の半透明釉成分、相対的に粗粒の着色
    釉成分および水から本質的になる、比重が1.25〜1.55g/
    ccの範囲の釉薬を、均一に二回以上そして少なくとも最
    後には粒滴状にて耐熱性の基材素地上へ適用して該着色
    顔料粒子を凹凸面状に分布させそして該半透明釉成分を
    実質的に浮上させ、そして該釉薬層が吸湿されて該基材
    上へ付着した状態にて該釉薬の熔融温度以上に焼成する
    工程を特徴とする、凹凸面状に分布した該着色顔料粒子
    上に該半透明釉成分が該凹面には相対的に厚くそして該
    凸面には薄く存在する釉層を有する、霧状窯変施釉体の
    製法。
JP61222853A 1986-09-20 1986-09-20 霧状窯変施釉体およびその製法 Expired - Lifetime JPH075352B2 (ja)

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