JPH075316B2 - 結晶性メタタングステン酸アンモニウムを製造する方法 - Google Patents

結晶性メタタングステン酸アンモニウムを製造する方法

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JPH075316B2
JPH075316B2 JP61059637A JP5963786A JPH075316B2 JP H075316 B2 JPH075316 B2 JP H075316B2 JP 61059637 A JP61059637 A JP 61059637A JP 5963786 A JP5963786 A JP 5963786A JP H075316 B2 JPH075316 B2 JP H075316B2
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slurry
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タイ・ケイ・キム
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ジー・テイー・イー・プロダクツ・コーポレイシヨン
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G41/00Compounds of tungsten

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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、メタタングステン酸アンモニウムを製造する
為の改善方法に関する。特には、本発明は、出発物質と
してパラタングステン酸アンモニウムを使用して結晶形
態におけるメタタングステン酸アンモニウムを製造する
為の方法に関係する。
発明の背景 一般に酸化タングステン、WO3の形態にあるタングステ
ンは、化学反応用の様々の触媒の成分として有用であ
る。これら触媒の製造においてほとんどの場合、酸化タ
ングステンを誘導する元となる水溶性タングステン化合
物をいずれかの段階で提供することが必要である。例え
ば、或る型式の触媒は、例えばアルミナのような多孔質
担体にタングステンのような触媒元素の化合物を含浸し
て成る。そうした触媒の調製において、担体物質は、触
媒元素化合物の溶液中に浸漬されるか或いはスラリ化さ
れそして後乾燥されて、担体と緊密に結合した触媒化合
物を自身の孔内に残す。メタタングステン酸アンモニウ
ム(NH4)6H2W12O40XH2Oがそうした溶液における特に有
用な溶質である。これは水に容易に溶けるという利点を
呈し、加えて加熱に際して即ぐ分解して担体上に所望の
触媒残留物たる酸化タングステンを残す。タングステン
酸のアルカリ金属塩もまた水溶性であるが、触媒製造で
のそれらの使用は、残留アルカリ金属の存在が触媒物質
に好ましからざることが多いという事実により制限され
る。
結晶性パラタングステン酸アンモニウムを260℃のオー
ダの温度においてベーキング処理してアンモニアを駆除
しそしてベーキング操作の生成物を水に溶解することに
よりメタタングステン酸アンモニウム溶液を得ることが
提唱された。周知のように、或る量のメタタングステン
酸アンモニウムがこうしたベーキング操作により生成さ
れる。しかし、このプロセスについての熱重量分析の結
果、パラタングステン酸アンモニウムはある特定温度に
おいて或いはある特定ベーキング時間後メタタングステ
ン酸アンモニウムに全量変換されないことが判明した。
全量変換されるわけでなく、他の種分解生成物、特に不
溶性酸化タングステンもまたベーキング中連続的に形成
される。加えて、或る量の未変換パラタングステン酸ア
ンモニウムも残留している。その結果、相当量の不溶性
酸化タングステンそしてまたごく僅かしか溶けないパラ
タングステン酸アンモニウムが、ベーキング操作の生成
物を溶解せんと試みる時不溶解状態のまま残留する。こ
れは、使用前に溶液をろ過することを必要となしそして
不溶性物質を廃棄若しくは再処理することを必要とす
る。また、前述したように、溶液中に残留する少量のパ
ラタングステン酸塩は、温度変化或いは水の蒸発に伴い
析出する傾向があるために、溶液の取扱いを面倒にする
恐れがある。
米国特許第3,591,331号は、パラタングステン酸アンモ
ニウムの認めうる程の形成なくメタタングステン酸アン
モニウムを生成する為の方法を開示する。この方法は、
少くとも約9のpHを有するタングステン酸アンモニウム
水溶液と、ジ−2−エチルヘキシルリン酸及び水不溶性
炭化水素溶剤(成分は水溶液からアンモニウムイオンを
抽出するよう指定された比率にある)から成る有機抽出
剤溶液とを接触し、生成水溶液を有機溶液から分離し、
該水溶液を少くとも約60℃の温度に少くとも約1時間加
熱しそして実質的に純粋なメタタングステン酸アンモニ
ウムを回収することから成る。
米国特許第3,857,928号は、弱酸性(カルボキシル基)
陽イオン交換樹脂を収納するイオン交換カラムにタング
ステン酸アンモニウム溶液を導入しそして約3.5のpHに
達するまでカラムからの流出液を収集することによりタ
ングステン酸アンモニウム溶液から結晶性メタタングス
テン酸アンモニウムを生成する為の方法を開示する。流
出液はその後約98℃で約5時間熟成され、続いて蒸発或
いは噴霧乾燥のような従来方法によりメタタングステン
酸アンモニウムが晶出せしめられる。
米国特許第3,956,474号は、タングステン酸アンモニウ
ム溶液への約3.6重量%のシリカの添加、少くとも約90
℃の温度で少くとも約4時間の熟成、その後メタタング
ステン酸アンモニウム溶液からのシリカの除去の為のろ
過を含む、タングステン酸アンモニウムからのメタタン
グステン酸アンモニウムの製造方法を開示する。代表的
に、約0.4重量%のシリカがろ過後に残留する。生成す
るメタタングステン酸アンモニウム溶液は、蒸発或いは
噴霧乾燥によるなどして固体メタタングステン酸アンモ
ニウムを回収するべく追加処理されうる。
米国特許第3,936,362号は、タングステン酸イオンを、
陰イオン交換膜を通してアンモニウム陽イオンを含有す
る水溶液中に、電気ポテンシヤルの駆動力の下で所望の
タングステン化合物が形成する範囲内のpHを実現するに
充分の時間通すことによりメタタングステン酸アンモニ
ウムその他の種を生成する為の方法を開示する。
米国特許第3,175,881号は、パラタングステン酸アンモ
ニウムを材料の約9重量%を含有するスラリが約3〜5
のpHを示す点まで加熱し続いてスラリをその元の容積の
約1/3まで蒸発し、濃縮スラリをろ過しそして後パラタ
ングステン酸アンモニウムを晶出することにより、パラ
タングステン酸アンモニウムから結晶質メタタングステ
ン酸アンモニウムを生成する方法を開示している。パラ
タングステン酸アンモニウム出発材料及び生成するメタ
タングステン酸アンモニウムのWO3含量に基いて、収率
は約78.1%である。これよりもつと高い収率でパラタン
グステン酸アンモニウムから結晶質メタタングステン酸
アンモニウムを生成する方法が所望される。
米国特許第3,857,929号は、スルホン基を有する強酸陽
イオン交換樹脂を約3.5のpHに達するまでタングステン
酸アンモニウム溶液中にバツチ方式で導入することによ
り、タングステン酸アンモニウム溶液から結晶質メタタ
ングステン酸アンモニウムを生成する方法を開示してい
る。その後、樹脂がろ過により除去されそしてろ過され
た溶液は約98℃において少くとも約5時間熟成され、続
いて蒸発或いは噴霧乾燥のような従来方法によりメタタ
ングステン酸アンモニウムが晶出せしめられる。樹脂の
バツチ式添加から生じる樹脂の余分な取扱いを必要とし
ない結晶質メタタングステン酸アンモニウムを生成する
方法が所望される。
発明の概要 本発明の一様相に従えば、パラタングステン酸アンモニ
ウムからメタタングステン酸アンモニウムを製造する方
法が提供される。本方法は、パラタングステン酸アンモ
ニウムを約130〜400℃の温度に約1〜8時間加熱して一
部のアンモニア及び水を除去し(5.5〜7.5%の重量損失
を与える)そして生成する加熱されたパラタングステン
酸アンモニウムの水スラリを約80〜100℃においてスラ
リのpHが約5.8〜6.0において安定状態となるまで加熱す
ることを含む。生成するpH安定化スラリのpHはその後ス
ラリ中に陽イオン交換樹脂を含む多孔質容器或いは袋を
導入することにより約4.2〜3.0に調節される。樹脂の量
はこのpH調節を達成するに実質上充分とされる。その
後、容器と樹脂は生成するpH調節ずみスラリから取出さ
れ、その後スラリは約80〜100℃において約2〜6時間
比較的一定容積において熟成されて、メタタングステン
酸アンモニウムの溶液を形成する。その後、溶液はそれ
を濃縮するべくその元の容積の何分の1かにまで蒸発せ
しめられる。その後、僅かの不溶性物質が溶液から分離
されてそしてメタタングステン酸アンモニウムが溶液か
ら晶出される。
発明の具体的説明 本発明方法によつて、結晶性メタタングステン酸アンモ
ニウムがパラタングステン酸アンモニウムから高収率で
生成される。
一般的に認められている式(NH4)10H2W12O41・XH2Oを有
する市販入手しうるパラタングステン酸アンモニウムは
先ず、アンモニア及び水蒸気を駆除するべく加熱即ち焼
成(仮焼)される。
加熱条件は、ある程度まで、使用される装置の型式及び
操作態様に依存する。仮焼操作は連続式回転焼成器(ca
lciner)において実施されうる。代表的に、回転焼成器
を使用すると、約6時間のオーダの滞留時間が通常パラ
タングステン酸アンモニウムから適正量のアンモニア及
び水蒸気を駆除するに充分である。温度、滞留時間及び
装置の型式の様々の組合せが焼成において使用されうる
けれども、パラタングステン酸アンモニウムの焼成を行
う程度が比較的重要であることが見出された。詳しく
は、もし材料が過剰焼成されると、過剰量の遊離酸化タ
ングステンが生成される。この少くとも実質部は爾後の
熟成段階において可溶性メタタングステン酸塩に溶解即
ち変換されえず、従つて収率の損失を表す。他方、不充
分な焼成は、難溶性のパラタングステン酸アンモニウム
の相当の残査をもたらし、これは続いての熟成段階にお
いて酸化タングステンと共に失われるか或いは結晶性メ
タタングステン酸アンモニウム生成物の所望されざる汚
染物として残存する恐れがある。
本発明の方法により、この加熱中の組成物は約5.5〜7.5
%の重量減量を与えるように為される。この重量損失範
囲において、生成する加熱パラタングステン酸アンモニ
ウムは高効率で後の熟成段階においてメタタングステン
酸アンモニウムに変換されうる。回転焼成器を使用し
て、満足しうることが判明した加熱条件は約130〜400℃
において約1〜8時間であり、そして約140〜400℃にお
いて4〜8時間、特に130〜160℃において約1〜2時間
が好ましい。
加熱はまた多床式炉においても為しうる。この多段加熱
は材料の加熱を一層均一とするという利点を有するの
で、材料の焼成過剰及び不足部分の形成が実質上回避さ
れる。
本発明の操作において使用されうる多床式炉は、自由流
動性の、非凝結性の、分散性の粉状生成物を取扱うのに
適した連続作動式接触ドライヤであるプレートドライヤ
でらう。クラウス マツフエイ社により製造されるプレ
ートドライヤが特に適している。同社による文献に従え
ば、当該プレートドライヤは、間を置いて上下関係で配
置される多数の乾燥用プレートから成る。その特別の特
性は、機械的な生成物搬送とパーシ気体及び/或いは蒸
気の低速度であり、これら過剰の粉塵形成を回避しそし
て非常に微細な生成物及び広い粒子分布を持つ生成物の
取扱いを許容する。一般に、プレートドライヤは、湿つ
た原料がバケツトホイール等のような供給機構から最上
段プレート上に少しづつ分散されることを可能とする。
各プレート上に位置づけられるレークから成る回転式レ
ーク装置が乾燥しつつある材料を数回転を通してのらせ
ん模様において第1プレートの外側リムへとそしてそれ
を越えて搬送する。ここで、材料は次の下側のプレート
に少しづつ落下し、ここで先と同態様でプレートの中央
に搬送される。こうした移送操作がプレートの枚数に応
じて繰返される。加熱されたプレート表面との接触中、
材料は乾燥していく。蒸気はプレートを横断して流れる
パージガス(空気或いは不活性ガス)により排出され
る。各プレートは個別に加熱しえ、従つて材料及びプロ
セスに正確に適合した温度勾配を可ならしめる。加熱媒
体は、スチーム、高温水或いは熱伝達流体である。
また別の多床式炉は、特にWyssmont社により製造されて
いるターボドライヤ(Turbo Dryer)である。同社の資
料に従えば、ターボドライヤは唯2つの可動部分、即ち
トレイ/シエルフ組立体及びフアン組立体を有してい
る。湿つた供給物はハウジングの天井における供給樋を
通してドライヤに流入しそして第1シエルフ上に流動す
る。シエルフ(棚板)は円形であり、切除中央部と半径
方向スロツトとを具備している。シエルフは内側支持枠
に剛着されて、一団となつてゆつくりと回転する垂直ス
タツクを形成する。材料は各シエルフ上に上方のものか
ら流下し、堆積体を形成する。トレイ/シエルフ組立体
の回転は、新たに形成された堆積体を、それを均して一
様な高さにおいてトレイを充填するよう設定された固定
ブレードを横切つて移送する。一回転の終りにおいて、
トレイ部分はトレイから材料を掃除するべくトレイを払
拭するよう設定された第二固定ブレードと出会う。トレ
イがその回転を続ける間材料は、払拭ブレードにより静
止状態に保持される。材料は半径方向スロツトを通して
その下側のシエルフ上に流下し、ここでサイクルが繰返
される。材料はドライヤを通してシエルフからシエルフ
へと下方に進行しそしてハウジング底における樋から放
出される。空気或いは他の乾燥用媒体が制御ダンパを備
えた側部取付け垂直マニホルドを通してドライヤに送給
される。ドライヤ内部での空気の移行は単一の垂直軸に
取付けた遠心フアンにより与えられる。フアン組立体は
シエルフ組立体の中央部に嵌合しそしてシエルフとは独
立して回転する。乾燥用媒体は天井排気口を通してドラ
イヤから出ていく。
適正な加熱条件が達成されうる限り、こうした多床式炉
の任意のものが使用されうる。温度、滞留時間、床深
さ、ステージ或いは炉床の数等の加熱条件は使用される
特定の炉或いはドライヤに依存して変更しうるけれど
も、次の条件に合うことが好ましい。一般的に、加熱温
度は約200〜400℃であり、約260〜370℃が好ましい。材
料堆積床深さは、一般に約1.3〜6.4cmに維持されそして
約2〜4cmが好ましい。材料床はおだやかにそして連続
的に攪拌される。炉を通しての加熱空気の流れは、パラ
タングステン酸アンモニウムの単位kg当り約0.05〜0.12
m3の空気に厳密に調整される。滞留時間はもちろん上記
条件と共に変動する。加熱条件は既述した所望の重量減
量を与えるよう設定される。
その後、上記加熱されたパラタングステン酸アンモニウ
ムを水、好ましくは脱イオン水に混合したスラリが形成
され、一般に約80〜60部の水中にパラタングステン酸ア
ンモニウム約20〜40部とされる。本方法はもつと大きな
水比率を使用して実施されうるけれども、余剰の水を蒸
発する必要性が生ずるため効率の低下が生じる。この比
率より僅かに小さな水の量もまた使用可能ではあるが、
その場合には後の熟成段階において僅かの残留パラタン
グステン酸がメタタングステン酸に充分に変換されず、
その結果収率の低下或いは汚染生成物を生ずる。好まし
くは、水は焼成材料がそこに添加される前に約60〜80℃
に予熱される。
加熱されたパラタングステン酸アンモニウムが水に最初
に添加される時、僅かのアンモニアの放出が起つてpHの
変動を生じることがある。スラリが好ましくは約80〜10
0℃に加熱される時、pHは約5.8〜6.0において安定化さ
れる。
後の熟成段階においてメタタングステン酸構造が発現す
る為には、pHは約4.2〜3.0、好ましくは約3.9〜3.2にな
ければならない。従つて、上記安定化スラリのpHは、ス
ラリ中に強酸性化交換樹脂を導入することによりこの範
囲に調節される。樹脂の使用は鉱酸の添加より有利であ
る。何故なら、樹脂を使用すると、スラリの陰イオン汚
染が存在しないからである。好ましい樹脂はAmberlite
IR-120の商品名でローム アンド ハース社により製造
されているスルホン型陽イオン交換樹脂である。樹脂の
水素イオンがスラリ中の溶解アンモニウムイオンと交換
され従つてスラリのpHが下がる。添加される樹脂の量は
pHを所望の範囲に落すに充分とされる。もしこの目的に
必要とされる量より多くの樹脂が添加されると、pHは所
望範囲を越えて低下しそしてタングステン酸の不可逆的
形成が起り、その結果収率の損失が生ずる。従つて、適
正量の樹脂が添加されることがどうしても必要である。
一般に、約0.10〜0.20ミリ当量の樹脂がWO3のミリ当量
当り添加される。
米国特許第3,857,929号は、バツチ式の樹脂添加を教示
する。pH調節後、樹脂はろ過或いはデカンテーシヨンに
より溶液或いはスラリから取出されねばならない。この
取扱い操作は時間を喰う。
本発明によれば、適正量の樹脂は多孔容器に納めて溶液
中に導入される。容器の開口は、水素イオンとアンモニ
ウムイオンとの変換を可能ならしめるに充分大きく且つ
スラリ中への樹脂の漏出を防止するに充分小さいものと
すべきである。好ましい容器はナイロン袋である。樹脂
を納めた容器はスラリと接触状態に放置せしめられる。
スラリは好ましくは攪拌されて、樹脂交換サイトとスラ
リとの最大限の接触をもたらすように為される。陽イオ
ン交換とpH調節の過程中、適正比率のアンモニア対タン
グステンが実現されるので、爾後の熟成段階においてパ
ラタングステン酸塩が結晶質メタタングステン酸アンモ
ニウム構造に効率的に変換される。もしpH調節過程中pH
が所望の範囲より上で安定化されてしまつたなら、所望
の範囲が実現されるまで僅かの量の樹脂が添加されう
る。pHが所望の範囲内で安定化された時、消費樹脂を納
めた容器はスラリから取出される。
pH調節されたスラリ中のタングステン酸塩がメタタング
ステン酸アンモニウム構造に変換される為には、スラリ
は少くとも80℃の温度において少くとも2時間熱成され
ねばならない。一般に、熱成は約80〜100℃、好ましく
は約90〜100℃において約2〜6時間、好ましくは2.5〜
3.5時間実施される。
米国特許第3,175,881号は、蒸発に続いて加熱されたパ
ラタングステン酸アンモニウムの水溶液からの結晶性メ
タタングステン酸アンモニウムを得ることによるメタタ
ングステン酸アンモニウムの形成を教示するが、結晶性
メタタングステン酸アンモニウムの高い収率をもたらす
ような、メタタングステン酸アンモニウム構造への変換
に必要な熟成条件を教示しない。
本発明の方法により、熟成全体が比較的一定の容積にお
いて実施されうる。即ち、経済的目的に対して一層好ま
しくは、熟成のほぼ最初の3時間は比較的一定の容積に
おいて実施されうるが、変換に必要とされる残りの時間
は、熟成の一部と蒸発段階が同時的に実施されうるよう
スラリを蒸発により濃縮しつつ熟成を行いうる。熟成の
完了に際して、メタタングステン酸アンモニウムの溶液
が微量の不溶性物質と共に生成する。不溶性物質は不純
物或いは不溶性タングステン化合物である。
メタタングステン酸アンモニウム溶液はその元の容積の
何分の1か、好ましくは約1/3にまで蒸発により濃縮さ
れる。既に説明したように、蒸発は、最終容積に達する
時スラリ(溶液に変換されつつある)がメタタングステ
ン酸アンモニウム構造への変換の為の時間及び温度につ
いての所要の熟成条件下に置かれることを完了するよう
な、熟成における或る時点において開始されうる。
最終メタタングステン酸アンモニウム溶液の濃度は一般
に単位l当り約600〜800gWO3である。僅かの不溶性物質
は、ろ過のような任意の標準的技術により最終溶液から
分離されうる。不溶性物質は僅かの可溶性タングステン
を回収する為水洗しえそして生成する洗浄液は後の操作
に使用されうる。
結晶性メタタングステン酸アンモニウムはその後、追加
的蒸発或いは噴霧乾燥によるといつた任意の従来態様に
より濃縮溶液から回収されうる。
出発パラタングステン酸アンモニウム及び生成するメタ
タングステン酸アンモニウムのWO3含量に基いて、収率
は少くとも約95%である。
樹脂はアンモニウムイオンを除去することにより再使用
の為に再生されうる。これは樹脂と鉱酸ストリツピング
溶液とを接触することにより達成される。鉱酸の水素イ
オンが樹脂のアンモニウムイオンと交換される。好まし
い鉱酸は約5〜10重量%の濃度を有する塩酸である。
実施例 %、部、比率の断りのない限り重量基準である。従来型
式のオーブンにおいて加熱されそして約6%の重量減量
を生じたパラタングステン酸アンモニウム約410部が約1
500部の脱イオン水中でスラリ化された。スラリは約95
〜100℃に加熱されそしてスラリの容積が比較的一定に
保持された。スラリの加熱は、pHが約5.8〜6.0において
安定化されるまで継続された。その後、pHは、WO3単位
ミリ等量当り約0.18ミリ当量の樹脂(この例においては
約10mlの樹脂)を収納するナイロン袋を導入することに
より約3.5に調節された。樹脂は、ロームアンドハース
社により製造されたH+サイクル、アムバーライトIR120
に基く強酸性陽イオン樹脂であつた。pHは最初約3.77に
変化した。約98℃の温度で約10分後、pHは約3.89に達し
た。更に約0.09ミリ当量/タングステンミリ当量(本例
では約4mlの樹脂)がpHを約3.19に落す為に添加され
た。その後、スラリは、比較的一定容積で約計2時間の
熟成時間を与えるよう約98℃において1時間50分間熟成
された。この熟成期間後、スラリの容積は沸騰によりそ
の元の容積のほぼ1/3に減少された。生成した濃縮スラ
リはその後ろ過されそして沈殿物は水溶性メタタングス
テン酸アンモニウムを除去する為約250部の脱イオン水
で洗浄された。その後、メタタングステン酸アンモニウ
ム生成物は生成ろ液からの晶出により単離された。メタ
タングステン酸アンモニウムとしてのタングステンの回
収率は約97.5%であつた。
以上、本発明について説明したが、本発明の範囲内で多
くの改変を為しうることを銘記されたい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)パラタングステン酸アンモニウムを
    5.5〜7.5%の重量減量を与えるよう130〜400℃において
    1〜8.0時間加熱しそして加熱されたパラタングステン
    酸アンモニウムを形成する段階と、 (b)前記加熱ずみのパラタングステン酸アンモニウム
    及び水のスラリを形成する段階と、 (c)前記スラリのpHが5.8〜6.0において安定状態とな
    るまで比較的一定の容積において80〜100℃で該スラリ
    を加熱する段階と、 (d)前記pH安定化スラリのpHを、該スラリ中に強酸性
    陽イオン交換樹脂を収納する多孔質容器を導入すること
    により、4.2〜3.0に調節し、その際樹脂の量を、pH調節
    を達成するに充分の溶解アンモニウムイオンを該スラリ
    から抽出するに実質充分とする段階と、 (e)生成するpH調節スラリから容器及び樹脂を取出す
    段階と、 (f)生成するpH調節ずみスラリを80〜100℃において
    2〜6時間熟成して、メタタングステン酸アンモニウム
    の溶液を形成する段階と、 (g)前記溶液を蒸発せしめて比較的濃縮されたメタタ
    ングステン酸アンモニウム溶液を形成する段階と、 (h)前記濃縮メタタングステン酸アンモニウム溶液か
    ら僅かの不溶性物質を分離する段階と、 (i)前記濃縮メタタングステン酸アンモニウム溶液か
    らメタタングステン酸アンモニウム溶液を晶出せしめる
    段階と を包含するパラタングステン酸アンモニウムからメタタ
    ングステン酸アンモニウムを製造する方法。
  2. 【請求項2】WO3のミリ当量当り0.10〜0.20ミリ当量の
    樹脂がpHを調節するのに使用される特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
  3. 【請求項3】パラタングステン酸アンモニウム中の少く
    とも95重量%のタングステンがメタタングステン酸アン
    モニウムに変換される特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
JP61059637A 1985-03-21 1986-03-19 結晶性メタタングステン酸アンモニウムを製造する方法 Expired - Lifetime JPH075316B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US06/714,295 US4557924A (en) 1985-03-21 1985-03-21 Method of producing crystalline ammonium metatungstate
US714295 2003-11-14

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61236614A JPS61236614A (ja) 1986-10-21
JPH075316B2 true JPH075316B2 (ja) 1995-01-25

Family

ID=24869464

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61059637A Expired - Lifetime JPH075316B2 (ja) 1985-03-21 1986-03-19 結晶性メタタングステン酸アンモニウムを製造する方法

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