JPH0753006Y2 - メタル式軸シール - Google Patents
メタル式軸シールInfo
- Publication number
- JPH0753006Y2 JPH0753006Y2 JP1992003701U JP370192U JPH0753006Y2 JP H0753006 Y2 JPH0753006 Y2 JP H0753006Y2 JP 1992003701 U JP1992003701 U JP 1992003701U JP 370192 U JP370192 U JP 370192U JP H0753006 Y2 JPH0753006 Y2 JP H0753006Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seal
- seal ring
- shaft
- slit
- present
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案はメタル式軸シールに関
し、詳しくはバルブ等の軸のシール構造に関する。
し、詳しくはバルブ等の軸のシール構造に関する。
【０００２】
【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】従来の
軸のシールには、アスベストなどの繊維状のパッキング
を軸の間に詰める方法が一般的であった。しかし、この
ような従来のパッキング方式では、 油、黒鉛等の含浸剤が無くなると流体の浸透漏れを起
こす。 温度サイクルに追従する弾性、復元性がないので定期
的にパッキング押えで増締めをする手間が必要であっ
た。 軸の芯ぶれや偏心、熱変形にも追従できない。 軸との接面摩擦が大きく、駆動力のロスになる。 などの欠点があった。
軸のシールには、アスベストなどの繊維状のパッキング
を軸の間に詰める方法が一般的であった。しかし、この
ような従来のパッキング方式では、 油、黒鉛等の含浸剤が無くなると流体の浸透漏れを起
こす。 温度サイクルに追従する弾性、復元性がないので定期
的にパッキング押えで増締めをする手間が必要であっ
た。 軸の芯ぶれや偏心、熱変形にも追従できない。 軸との接面摩擦が大きく、駆動力のロスになる。 などの欠点があった。
【０００３】
【課題を解決するための手段】斯かる従来技術の欠点に
鑑み、本考案者は先に新規なメタル式軸シールを考案
し、実願平３−４１９７２号として出願した。該考案の
内容を図１、図２を参照して簡単に説明する。該考案に
おいては、図１に示す如く、サラバネ状のシールプレー
ト（１）は、軸（１０）に密着して嵌め合わせたスリッ
トを入れた多段のシールリング（２）を介してグランド
押え（５）によってケーシング（９）側の座板（４）に
圧着されている。圧着量はボルト（７）により、流体の
気密に必要な寸法にカラー（６）によって制限され、グ
ランド押え（５）シールリング（２）押えリング（３）
の順でシールプレート（１）を押える。又、シールリン
グ（２）は図２に示す如く、それぞれ円周方向１カ所に
スリットを入れた、軸（１０）の直径より小さい内径の
シールリング内輪（２−１）、（２−３）および外輪
（２−２）、（２−４）よりなり、それぞれのスリット
が重ならない様にピン（８）で固定し、組合わさってい
る。斯かる構成のメタル式軸シールは、メタルの無浸透
性と耐熱性等の利点から理想的な軸シールを提供するも
のである。
鑑み、本考案者は先に新規なメタル式軸シールを考案
し、実願平３−４１９７２号として出願した。該考案の
内容を図１、図２を参照して簡単に説明する。該考案に
おいては、図１に示す如く、サラバネ状のシールプレー
ト（１）は、軸（１０）に密着して嵌め合わせたスリッ
トを入れた多段のシールリング（２）を介してグランド
押え（５）によってケーシング（９）側の座板（４）に
圧着されている。圧着量はボルト（７）により、流体の
気密に必要な寸法にカラー（６）によって制限され、グ
ランド押え（５）シールリング（２）押えリング（３）
の順でシールプレート（１）を押える。又、シールリン
グ（２）は図２に示す如く、それぞれ円周方向１カ所に
スリットを入れた、軸（１０）の直径より小さい内径の
シールリング内輪（２−１）、（２−３）および外輪
（２−２）、（２−４）よりなり、それぞれのスリット
が重ならない様にピン（８）で固定し、組合わさってい
る。斯かる構成のメタル式軸シールは、メタルの無浸透
性と耐熱性等の利点から理想的な軸シールを提供するも
のである。
【０００４】本考案は上記考案の改良に係わるものであ
り、本考案者は更に研究を進めた結果、シールリングの
スリットの構造に着目し、本考案を成すに到った。即ち
本考案は、サラバネ状のシールプレート（１）を、軸
（１０）に密着した嵌め合わせたスリットを入れた多段
のシールリング（２）を介して、軸方向に圧着して成る
メタル式軸シールであって、該スリットを入れた多段の
シールリング（２）として、Ｚ状のスリット（１１）が
入れられ、該スリットにより形成された二つの突出部
（２−Ａ）、（２−Ｂ）の間に摺動ピース（１２）が挿
入されたシールリングを用いることを特徴とするメタル
式軸シールである。本考案の全体構造は上記した実願平
３−４１９７２号と同様であるが、図３の側断面図に示
すように、後述の如く図１と異なり外輪が不要となる。
り、本考案者は更に研究を進めた結果、シールリングの
スリットの構造に着目し、本考案を成すに到った。即ち
本考案は、サラバネ状のシールプレート（１）を、軸
（１０）に密着した嵌め合わせたスリットを入れた多段
のシールリング（２）を介して、軸方向に圧着して成る
メタル式軸シールであって、該スリットを入れた多段の
シールリング（２）として、Ｚ状のスリット（１１）が
入れられ、該スリットにより形成された二つの突出部
（２−Ａ）、（２−Ｂ）の間に摺動ピース（１２）が挿
入されたシールリングを用いることを特徴とするメタル
式軸シールである。本考案の全体構造は上記した実願平
３−４１９７２号と同様であるが、図３の側断面図に示
すように、後述の如く図１と異なり外輪が不要となる。
【０００５】本考案の特徴部分であるシールリング
（２）の平面図を図４に示す。本考案に用いるシールリ
ング（２）ではスリット（１１）がＺ状に切られ、突出
部（２−Ａ）と突出部（２−Ｂ）が形成される。この突
出部の長さは特に限定されないが、９〜11mm程度とする
のが後述の効果の点から好ましい。又、スリットのカッ
ト幅は、上記突出部（２−Ａ）と突出部（２−Ｂ）の間
はできるだけ小さく、例えば0.2mm 以下とするのが良
い。又、もう一方の、突出部先端側のスリット（図のＹ
部分）の幅（カット幅＋軸しめシロ）は0.6 〜0.8mm 程
度となる。突出部（２−Ａ）と突出部（２−Ｂ）の間の
スリットには、突出部の長さとほぼ同じ長さの摺動ピー
ス（１２）が挿入される。本考案のシールプレートは低
摩擦金属等のメタルで構成されるが、金属に近い剛性、
膨張係数、耐熱性等を有する素材（セラミック、カーボ
ン等）を用いてもよい。又、前記摺動ピース（１２）は
リングと同種又は他種の低摩擦金属、セラミック等で構
成される。
（２）の平面図を図４に示す。本考案に用いるシールリ
ング（２）ではスリット（１１）がＺ状に切られ、突出
部（２−Ａ）と突出部（２−Ｂ）が形成される。この突
出部の長さは特に限定されないが、９〜11mm程度とする
のが後述の効果の点から好ましい。又、スリットのカッ
ト幅は、上記突出部（２−Ａ）と突出部（２−Ｂ）の間
はできるだけ小さく、例えば0.2mm 以下とするのが良
い。又、もう一方の、突出部先端側のスリット（図のＹ
部分）の幅（カット幅＋軸しめシロ）は0.6 〜0.8mm 程
度となる。突出部（２−Ａ）と突出部（２−Ｂ）の間の
スリットには、突出部の長さとほぼ同じ長さの摺動ピー
ス（１２）が挿入される。本考案のシールプレートは低
摩擦金属等のメタルで構成されるが、金属に近い剛性、
膨張係数、耐熱性等を有する素材（セラミック、カーボ
ン等）を用いてもよい。又、前記摺動ピース（１２）は
リングと同種又は他種の低摩擦金属、セラミック等で構
成される。
【０００６】本考案ではシールリングを上記の如く構成
しているため、実願平３−４１９７２号と同様の優れた
効果を有し、更に外径方向のリークがなく（隙間を０に
近くすることができる）、該考案のシールリング外輪が
不要となって構造の簡略化が可能になる。又、軸径の熱
膨張はＸ方向に逃げ、軸とシールリングに温度差（膨張
差）があっても追従し、気密性に優れている。特に、図
５に示すように、軸が偏心した場合でもＺ状スリットの
効果により楕円状のシールが可能になるという利点があ
る。
しているため、実願平３−４１９７２号と同様の優れた
効果を有し、更に外径方向のリークがなく（隙間を０に
近くすることができる）、該考案のシールリング外輪が
不要となって構造の簡略化が可能になる。又、軸径の熱
膨張はＸ方向に逃げ、軸とシールリングに温度差（膨張
差）があっても追従し、気密性に優れている。特に、図
５に示すように、軸が偏心した場合でもＺ状スリットの
効果により楕円状のシールが可能になるという利点があ
る。
【０００７】
【考案の効果】本考案は上記した構成をなすものである
から、メタルの無浸透性と、耐熱性、高弾性から温度サ
イクルによる軸の伸縮や偏心、軸直角方向への移動や撓
み等に極めて良く追従して洩れを生ぜず、しかもメタル
とメタルの低摩擦により駆動力のロスを少なくした理想
的な軸シール機構を提供することができる。
から、メタルの無浸透性と、耐熱性、高弾性から温度サ
イクルによる軸の伸縮や偏心、軸直角方向への移動や撓
み等に極めて良く追従して洩れを生ぜず、しかもメタル
とメタルの低摩擦により駆動力のロスを少なくした理想
的な軸シール機構を提供することができる。
【図１】実願平３−４１９７２号の実施例を示す側断面
図である。
図である。
【図２】図２(a) 、(b) は夫々、図１のＡ方向矢視で見
た実願平３−４１９７２号のシールリングの平面図であ
る。
た実願平３−４１９７２号のシールリングの平面図であ
る。
【図３】本考案の実施例を示す側断面図である。
【図４】本考案のシールリングの一部切り欠け平面図で
ある。
ある。
【図５】本考案のシールリングの効果を示す状態図であ
る。
る。
１ シールプレート ２−１ シールリング内輪 ２−２ シールリング外輪 ２−３ シールリング内輪 ２−４ シールリング外輪 ２−Ａ 突出部 ２−Ｂ 突出部 ３ 押えリング ４ 座板 ５ グランド押え ６ カラー ７ ボルト ８ ピン ９ ケーシング １０ 軸 １１ スリット １２ 摺動ピース
Claims (1)
- 【請求項１】 サラバネ状のシールプレート（１）を、
軸（１０）に密着した嵌め合わせたスリットを入れた多
段のシールリング（２）を介して、軸方向に圧着して成
るメタル式軸シールであって、該スリットを入れた多段
のシールリング（２）として、Ｚ状のスリット（１１）
が入れられ、該スリットにより形成された二つの突出部
（２−Ａ）、（２−Ｂ）の間に摺動ピース（１２）が挿
入されたシールリングを用いることを特徴とするメタル
式軸シール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992003701U JPH0753006Y2 (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | メタル式軸シール |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992003701U JPH0753006Y2 (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | メタル式軸シール |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0562769U JPH0562769U (ja) | 1993-08-20 |
| JPH0753006Y2 true JPH0753006Y2 (ja) | 1995-12-06 |
Family
ID=11564677
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1992003701U Expired - Fee Related JPH0753006Y2 (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | メタル式軸シール |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0753006Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54160954A (en) * | 1978-06-12 | 1979-12-20 | Arai Pump Mfg | Seal ring |
-
1992
- 1992-02-04 JP JP1992003701U patent/JPH0753006Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0562769U (ja) | 1993-08-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |