JPH0752346B2 - 電子楽器の楽音制御信号発生装置 - Google Patents

電子楽器の楽音制御信号発生装置

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JPH0752346B2
JPH0752346B2 JP62136801A JP13680187A JPH0752346B2 JP H0752346 B2 JPH0752346 B2 JP H0752346B2 JP 62136801 A JP62136801 A JP 62136801A JP 13680187 A JP13680187 A JP 13680187A JP H0752346 B2 JPH0752346 B2 JP H0752346B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は電子楽器の楽音制御信号発生装置に関し、特
に演奏者が楽音制御用操作子を操作したとき一段と操作
し易くするようにしたものである。
〔発明の概要〕
この発明は、演奏者が楽音制御用操作子を操作したとき
これに応じて発音すべき楽音を制御するようにした電子
楽器の楽音制御信号発生装置において、1つの楽音制御
用操作子を操作するだけで楽音制御信号の変化方向及び
変化幅の両方を演奏者が設定し得るようにすることによ
り、楽音の制御を一段と容易にかつ迅速にし得るように
したものである。
〔従来の技術〕
この種の楽音制御信号発生装置として、自動復帰型の楽
音制御用操作子によつていわゆるピツチベンドの効果を
楽音に付与するための楽音制御信号を発生するものがあ
る(特公昭61-47433号公報)。
例えば第12図に示す手持演奏型電子楽器1において、ボ
デイ部2の前面側部分に左右方向に延長するように鍵盤
部3を設け、ボデイ部2の左側端から左方に突出するネ
ツク部4の先端部における後面側部分に楽音制御用操作
子としてピツチベンド用操作子5を設け、ボデイ部2に
取り付けられたストラツプ6を演奏者の肩に掛けた手持
ち状態において、右手で鍵盤部3を押鍵操作すると共
に、左手でネツク部4を把持しながら人差指、又は中
指、又は薬指によつてピツチベンド用操作子5を後面側
から回動操作することにより、押鍵されたキーに対応し
て発生される楽音の音高すなわちピツチをピツチベンド
用操作子5の回動位置に対応して変更するようになされ
ている。
ここでピツチベンド用操作子5は、第12図及び第2図に
示すように、ホイール11の一部をネツク部4のパネル面
から突出させた構成を有し、ホイール11の周囲に形成さ
れた滑止め用刻み目12に指をこすりつけることにより演
奏者がホイール11を往復回動させ得るようになされてい
る。
ホイール11の回動軸は可変抵抗器でなるピツチベンドボ
リユーム28に連結されると共に、ホイール11の外周面上
に窪み13が形成され、窪み13が矢印aで示すように、下
限操作位置MINから上限操作位置MAXに向かう方向に回動
操作し得る(これを順方向操作と呼ぶ)と共に、矢印b
で示すように上限操作位置MAXから下限操作位置MINに向
かう方向に回動操作し得る(これを逆方向操作と呼ぶ)
ようになされている。
なお、ホイール11には復帰用ばね(図示せず)が取り付
けられ、演奏者がホイール11から指を離したとき復帰用
ばねによつてホイール11が予め決められた所定の操作位
置に自動復帰するようになされている(この自動復帰位
置を中立操作位置と呼ぶ)。
実際上かかるホイール11の自動復帰動作は、窪み13が上
限操作位置MAX及び下限操作位置MINの中間点に予め決め
られた中立操作位置MIDに戻ることにより演奏者が容易
に確認し得るようになされている。
かくして、演奏者は楽音にピツチベンド効果を付与する
必要がなくなつたときには、ピツチベンド用操作子5か
ら指を離すことによつてホイール11を中立操作位置MID
に復帰させるようになされている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが従来のこの種の制御信号発生装置においては、
楽音制御用操作子の操作方向に対して制御信号に生ずる
変化方向及び変化可能幅(ダイナミツクレンジ)が予め
固定されているため、操作子の操作状態と楽音制御状態
との関係を演奏者が好みに応じて変更し得ない不便さが
あつた。
例えば、第12図の手持演奏型電子楽器1の場合、ピツチ
ベンド用操作子5は後方回動位置に上限操作位置MAXが
予め割り当てられていると共に前方回動位置に下限操作
位置MINが予め割り当てられており、演奏者がホイール1
1を下限操作位置MINから上限操作位置MAXの方向に操作
したとき楽音のピツチを高めるようなピツチベンド効果
を付与するようになされている。
そこで、演奏者は電子楽器1を手持演奏する場合、楽音
のピツチを高めるようなピツチベンド効果を付与しよう
とする際には指を前面側から後面側に移動させる必要が
ある。この指の動きは、左手がネツク部4を後面側から
把持する状態になつているので、演奏者の手の感覚は
「指を手前に引く」操作をしているとの印象を受ける。
ところが、第12図の構成の電子楽器1は、ストラツプ6
を使用せずに、ボデイ部3を卓上に載置するような状態
に据え置いて、右手で鍵盤部3のキーを押鍵操作すると
共に左手の指でピツチベンド用操作子5を操作するよう
に演奏することもできる。
このように据置演奏をする場合でも、ピツチベンド用操
作子5に対する指の動きは、前面側から後面側に移動さ
せることになるのに対して、このとき左手はネツク部4
を把持していないので、演奏者の手の感覚は「指を向側
に押し出す」操作をしているとの印象を受ける。この手
の感覚は一般に手持演奏時の感覚とは逆の印象を与える
ので、誤操作の原因になるおそれがあると共に、手持演
奏と据置演奏とを頻繁に繰り返すような場合には、誤操
作をしないように注意する必要がある分演奏者に無用な
負担をかけるおそれがある。
しかも、この場合、楽音制御用操作子の操作可能範囲
(下限操作位置MINから上限操作位置MAXまでの範囲)に
対する楽音制御信号の変化可能幅(ダイナミツクレン
ジ)も固定されていると、例えば上述のピツチベンド効
果においてピツチを僅かに微妙に変化させる場合には、
ピツチベンド用操作子5を中立操作位置MID付近で微少
量操作しなければならず、微妙なピツチ制御をすること
が困難になり、結局操作子の操作性が悪くなる。
この発明は以上の点を考慮してなされたもので、楽音制
御用操作子の操作に対する楽音制御の方向及び制御量を
演奏者の好みに応じて任意に選定し得るようにした楽音
制御信号発生装置を提案しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
かかる問題点を解決するためこの発明においては、演奏
者によつて、下限操作位置MINから上限操作位置MAXへ向
かう第1の方向に、又は上限操作位置MAXから下限操作
位置MINへ向かう第2の方向に操作される楽音制御用操
作子5と、演奏者の操作によつて1つのパラメータBRAN
GEを設定し、該設定された1つのパラメータに応じて楽
音制御信号の変化可能幅及び変化方向を指定し得る指定
手段(21A、21B、23、28)と、楽音制御用操作子の操作
位置に対応して当該楽音制御用操作子5が第1又は第2
の方向に操作されたとき、指定手段(21A、21B、23、2
8)によつて指定された変化方向にかつ指定された変化
可能幅に対応して増加又は減少するような楽音制御信号
を送出する楽音制御信号発生手段(28、29、23)とを設
け、楽音制御信号によつて発生すべき楽音を制御するよ
うにする。
〔作用〕
楽音制御用操作子5が第1の方向又は第2の方向に操作
されたとき発生される楽音制御信号は、指定手段(21
A、21B、23、28)によつて指定された変化方向にかつ指
定された変化可能幅に対応して変化する。
かくして演奏者は、楽音制御用操作子5を操作する際
に、演奏操作上の好みに従つて1つの楽音制御用操作子
5の操作に応じて楽音制御の方向及び可能幅の両方を選
定し得、かくして演奏操作が一段と容易かつ迅速な電子
楽器を得ることができる。
〔実施例〕
以下図面について、楽音に対してピツチベンド効果を付
与するための楽音制御信号を発生するようにした第12図
の手持演奏型電子楽器1に、この発明を適用した場合の
実施例を詳述する。
〔1〕実施例の構成 第12図との対応部分に同一符号を付して示す第1図及び
第2図において、電子楽器1は鍵盤部3から入力された
キー情報KINとパネル操作部21から入力された操作子情
報PINとを、ROM構成のプログラム及びデータメモリ22に
格納されているプログラムデータを実行する中央処理ユ
ニツト(CPU)23によつて、データバス24を介してRAM構
成のデータ及びワーキングメモリ25に取り込む。
CPU23はこれらの入力情報についての所定のデータ処理
を実行し、その結果得られるキーデータKD及びパラメー
タデータPRDをデータバス24を介して楽音信号発生部(T
G)26に与える。楽音信号発生部26はキーデータKD及び
パラメータデータPRDによつて指定された楽音信号を発
生してサウンドシステム27に送出し、サウンドシステム
27はこれを楽音に変換する。
ピツチベンド用操作子5は第2図に示すように、ピツチ
ベンドボリユーム28の可変操作子28Aに機械的に連結さ
れ、かくして可変操作子28Aの操作位置に対応する電圧
出力をアナログ/デイジタル変換回路29によつて7ビツ
トのピツチベンド操作子データDATAに変換する。
かくして、ピツチベンド操作子5、ピツチベンドボリユ
ーム28、アナログ/デイジタル変換回路29によつて、演
奏者の操作に応じてピツチベンド操作子データDATAを発
生する操作子データ発生手段30を構成する。
この実施例の場合可変操作子28Aは、ピツチベンド用操
作子5に対する操作が解除されたとき、例えば上限操作
位置MAX及び下限操作位置MINの中点位置にある中立操作
位置MIDに自動復帰するようになされている。
またアナログ/デイジタル変換回路29(第2図)は、可
変操作子28Aが中立操作位置MIDにあるとき、ピツチベン
ド操作子データDADAとして中立操作位置データDMID(=
63(10進数))を送出し、これに対して可変操作子28A
が上限操作位置MAXに操作されたときピツチベンド操作
子データDATAとして上限操作位置データDMAX(=126(1
0進数))を送出し、さらに可変操作子28Aが下限操作位
置MINに操作されたときピツチベンド操作子データDATA
として下限操作位置データDMIN(=0(10進数))を送
出する。
これに対して、可変操作子28Aが自動復帰したとき正し
い中立操作位置MIDからオフセツト操作位置OFSにオフセ
ツトしたとき、ピツチベンドボリユーム28はピツチベン
ド操作子データDATAとしてオフセツト位置データD
MID(OFFSET)を送出し、これにより正しい中立装置位置
データDMID(=63)に対してピツチオフセツトデータPO
FFST(=DMID(OFFSET)−DMID)の分だけ可変操作子28A
の新しい中立操作位置が移動したことを表すピツチベン
ド操作子データDATAがCPU23によつてデータ及びワーキ
ングメモリ25に書き込まれる。
パネル操作部21は、ボデイ部2(第12図)の後面部に鍵
盤部3に隣接するように配設され、アツプスイツチ21
A、ダウンスイツチ21B、デイスプレイ21C、テンポ設定
操作スイツチ21D、トランスポーズ設定操作スイツチ21
E、チユーニング設定操作スイツチ21F、その他の操作子
群21G(音色選択スイツチ、音量指定スイツチ、リズム
選択スイツチ等でなる)とを含んでなる。
この実施例の場合、アツプスイツチ21A及びダウンスイ
ツチ21Bは、テンポ設定操作スイツチ21Dによつて自動演
奏時のテンポを設定する場合、トランスポーズ設定操作
スイツチ21Eによつて移調データを入力する場合、チユ
ーニング設定操作スイツチ21Fによつて基準ピツチの微
調整をする際、及びピツチベンドの変化可能幅及び変化
方向を設定する際に共通に用いられる。
データ及びワーキングメモリ25は第3図に示す各種のレ
ジスタを有する。
現在ピツチベンド操作位置データ取込用レジスタ25A
は、ピツチベンド用操作子5の現在の操作位置を表す現
在ピツチベンド操作位置データWHEELNを記憶する。実際
上このデータWHEELNはCPU23が操作子データ発生手段30
からデータバス24に供給されたピツチベンド操作子デー
タDATAを所定の周期で繰り返しスキヤンすることにより
取り込まれる。
前回ピツチベンド操作位置データレジスタ25Bは、CPU23
がスキヤンを繰り返すことによつて現在のピツチベンド
操作子データDATAを順次取り込んで来る間に、前回のス
キヤンによつて現在ピツチベンド操作位置データ取込用
レジスタ25Aに取り込まれたピツチベンド操作子データD
ATAでなる前回ピツチベンド操作位置データWHEELDを記
憶する。
ピツチオフセツトデータレジスタ25Cは、ピツチベンド
ボリユーム28(第2図)において、ピツチベンド用操作
子5を中立操作位置MIDから上限操作位置MAX又は下限操
作位置MINの方向に操作している状態において指を離し
た際に、正しい中立操作位置MIDからのオフセツト量を
表すピツチオフセツトデータPOFFSTを記憶する。
ピツチベンドデータレジスタ25Dは、ピツチベンドボリ
ユーム28から得られるピツチベンド操作子データDATAの
値、すなわち現在ピツチベンド操作位置データWHEELNを
ピツチオフセツトデータPOFFSTによつて補正して得られ
る補正後のピツチベンドデータWHEELP(=WHEELN+POFF
ST)を記憶する。この補正後のピツチベンドデータWHEE
LPは現在楽音信号発生部26において発生すべき楽音につ
いてのピツチベンド制御データを形成するための基礎デ
ータとして用いられる。
レンジデータレジスタ25Eは、ピツチベンドの変化可能
幅及び変化方向を表す補正係数データBRANGEを記憶す
る。補正係数データBRANGEは、楽音信号のピツチ変化方
向を「+」又は「−」符号で表す符号データ部と、付与
すべきピツチベンドのダイナミツクレンジを係数値
「1」〜「12」で表す係数値データ部とでなる。
実際上楽音に対する制御信号を形成するには、ピツチベ
ンドボリユーム28から得られるピツチベンド操作子デー
タDATAの変化幅「0」〜「126」を正しい中立操作位置
の値「63」を中心とした変化「−63」〜「0」又は
「0」〜「+63」に変換した後、補正係数データBRANGE
の内容「+1」〜「+12」、又は「−1」〜「−12」を
選択的に乗算する。
その乗算結果は、第4図において変換直線RANGE(+1
2)、RANGE(+11)……RANGE(+1)と、RANGE(−
1)……RANGE(−11)、RANGE(−12)とで示すよう
に、ピツチベンド操作子データDATAの値を増大させるよ
うにピツチベンド用操作子5を操作したとき、下限値RM
IN=(+12)×(−63)、(+11)×(−63)……(+
1)×(−63)から上限値RMAX=(+12)×(+63)、
(+11)×(+63)……(+1)×(+63)へ正の勾配
で変化するデータと、下限値RMIN=(−1)×(−63)
……(−11)×(−63)、(−12)×(−63)から上限
値RMAX=(−1)×(+63)……(−11)×(+63)、
(−12)×(+63)へ負の勾配で変化するデータとを得
る。
そこで変換直線RANGE(+12)、RANGE(+11)……RANG
E(+1)、RANGE(−1)……RANGE(−11)、RANGE
(−12)の上限値RMAX=(+12)×(+63)、(+11)
×(+63)……(+1)×(+63)、(−1)×(+6
3)……(−11)×(+63)、(−12)×(+63)に対
してピツチベンド制御データとして100セント単位のデ
ータ「+1200」セント、「+1100」セント……「+10
0」セント、「−100」セント……「−1100」セント、
「−1200」セントを割り当てれば、結局ピツチベンド用
操作子5が下限操作位置MINから中立操作位置MIDを通つ
て上限操作位置MAXまで操作されたとき、補正係数デー
タBRANGEとして「+12」〜「+1」、「−1」〜「−1
2」のうちの1つを選定することにより、ピツチベンド
制御データとして、(「−1200」セントから「+1200」
セントまで)〜(「−100」セントから「+100」セント
まで)、(「+100」セントから「−100」セントまで)
〜(「+1200」セントから「−1200」セントまで)変化
するようなピツチベンド制御データを発生することがで
きる。
第4図の変換直線RANGE(+12)〜RANGE(+1)、RANG
E(−1)〜RANGE(−12)から分かるように、補正係数
データBRANGEのうち、符号データ部の符号を「+」に選
定すれば、ピツチベンド用操作子5が下限操作位置MIN
から上限操作位置MAXまで操作される(これを順方向操
作と呼ぶ)間にピツチベンドデータのセント値を上昇し
て行くように制御し得るのに対して、符号データ部の符
号を「−」に選定すれば、ピツチベンド用操作子5が上
限操作位置MAXから下限操作位置MINまで操作される(こ
れを逆方向操作と呼ぶ)間にピツチベンド制御データの
セント値を上昇して行くように制御し得る。
従つて補正係数データBRANGEの符号データ部の符号を、
演奏者が電子楽器1(第12図)のピツチベンド用操作子
5を後面側から前面側に順方向に操作した場合ピツチベ
ンド制御データの値が上昇するように設定したとき、ピ
ツチベンド用操作子5を前面側から後面側に逆方向に操
作しようとする場合には、符号データ部の符号を反転し
て設定すれば、同じようにピツチベンド制御データの値
が上昇するように設定し直すことができる。
不変化時間データレジスタ25Fは、ピツチベンド用操作
子5が一旦操作されない状態になつてから所定の時間の
間に操作されたか否かを判断するための判断基準データ
として不変化時間データWCNTを記憶する。この不変化時
間データWCNTは、ピツチベンド用操作子5が中立操作位
置に自動復帰した後、不変化時間データWCNTによつて表
される時間の間操作されずに放置されたとき、当該放置
された状態のピツチベンド用操作子5の自動復帰位置を
新たな中立操作位置とするような処理をするために用い
られる。
設定状態データレジスタ25Gは、パネル操作部21のアツ
プスイツチ21A及びダウンスイツチ21B、デイスプレイ21
Cが、現在どのデータを設定するために用いられている
かを表す設定状態データSTATEを記憶するもので、この
実施例の場合設定状態データSTATEが状態番号「0」、
「1」、「2」のときそれぞれ設定操作スイツチ21D、2
1E、21Fを用いてテンポ設定状態、トランスポーズ設定
状態、チユーニング設定状態にあることを記憶する。
発音割当用レジスタ25Hは、楽音信号発生部26において
同時に発生し得る複数Nチヤンネル分の楽音について、
現在鍵盤部3において押鍵操作されているキーの周波数
データFDATAを記憶する。
その他のデータレジスタ25Iは、その他のデータ、例え
ば音色、テンポ、トランスポーズ、チユーニング等に関
するその他のデータANDATAを記憶する。
〔2〕実施例の動作 以上の構成において電子楽器1は、電源投入時(すなわ
ちパワーオン時)にCPU23を応動動作させることにより
第5図のステツプSP1から楽音発生処理プログラムのメ
インルーチンに入る。
このときCPU23は次のステツプSP2においてデータ及びワ
ーキングメモリ25(第3図)を含む各種のレジスタをイ
ニシヤライズした後、ステツプSP3においてピツチベン
ドボリユーム28から送出されているピツチベンド操作子
データDATAをスキヤンして前回ピツチベンド操作位置デ
ータWHEELDとして前回ピツチベンド操作位置データレジ
スタ25Bに取り込む。
その後CPU23はステツプSP4に移つて取り込んだ前回ピツ
チベンド操作位置データWHEELDを用いて正しい中立操作
位置データDMID(=63)からの差のデータをピツチオフ
セツトデータレジスタ25CにピツチオフセツトデータPOF
FST(=63−WHEELD)として書き込む。
このステツプSP3及びSP4の処理は、パワーオン時におい
て未だピツチベンド用操作子5が操作されていない状態
のとき、当該ピツチベンド用操作子5の位置を表すピツ
チベンド操作子データDATAを用いて正しい中立操作位置
データDMIDとの差データをピツチオフセツトデータPOFF
STとしてピツチオフセツトデータレジスタ25Cに初期設
定することを意味する。
かくして、初期条件の設定処理が終了し、続いてCPU23
はステツプSP5に移つてピツチベンドボリユーム28のス
キヤン処理を実行する。この処理はCPU23が第6図に示
すサブルーチンを実行することにより、ピツチベンド用
操作子5が操作されなくなつてから所定時間の間放置さ
れたとき現在の自動復帰位置を新たな中立操作位置とし
て置き換える処理をすると共に、ピツチベンド用操作子
5が操作されたとき楽音信号発生部26に送出すべき楽音
制御信号にピツチベンド効果を付与する処理を実行す
る。
CPU23は続いてステツプSP6に移つて、ピツチベンド関連
操作子のスキヤン処理を実行する。この処理は、アツプ
スイツチ21A及びダウンスイツチ21B、デイスプレイ21C
をピツチベンド処理と共通に使用するテンポ設定操作ス
イツチ21D、トランスポーズ設定操作スイツチ21E、チユ
ーニング設定操作スイツチ21Fについて、CPU23が第7
図、第8図、第9図に示すサブルーチンを実行する。
第7図のステツプSP11においてテンポ設定操作スイツチ
21Dがオンイベント状態になつたことを確認すると、CPU
23は次のステツプSP12に移つて設定状態データSTATE=
「0」を設定状態データレジスタ25Gに書き込んだ後、
ステツプSP13からメインルーチンに戻る。
第8図のステツプSP14においてトランスポーズ設定操作
スイツチ21Eがオンイベント状態になつたことを確認す
ると、CPU23は次のステツプSP15に移つて設定状態デー
タSTATE=「1」を設定状態データレジスタ25Gに書き込
んだ後、ステツプSP16からメインルーチンに戻る。
第9図のステツプSP17においてチユーニング設定操作ス
イツチ21Fがオンイベント状態になつたことを確認する
と、CPU23は次のステツプSP18に移つて設定状態データS
TATE=「2」を設定状態データレジスタ25Gに書き込ん
だ後、ステツプSP19からメインルーチンに戻る。
続いてCPU23は、ステツプSP7において、パネル操作部21
のその他の操作子群21Gに含まれる各操作子の出力をス
キヤン処理した後、ステツプSP8に移つて鍵盤部3にお
いて押鍵操作されたキーの出力をスキヤンしてキーデー
タを取り込んだ後、当該キーデータに発音チヤンネルを
割り当てて周波数データFDATAとして発音割当用レジス
タ25Hに書き込む処理を実行する。
その後CPU23は上述のステツプSP5に戻つて以後ステツプ
SP5-SP6-SP7-SP8-SP5のループLOOP1を通る処理を繰り返
し、かくして演奏者が新たな演奏操作をするごとにこれ
を処理してデータ及びワーキングメモリ25に取り込んで
行く。
第6図のサブルーチンのステツプSP21からピツチベンド
ボリユームスキヤン処理サブルーチンに入つたCPU23
は、次のステツプSP22においてピツチベンドボリユーム
28のピツチベンド操作子データDATAをスキヤンして現在
ピツチベンド操作位置データ取込用レジスタ25Aに現在
ピツチベンド操作位置データWHEELNとして書き込む。
続くステツプSP23においてCPU23は現在ピツチベンド操
作位置データ取込用レジスタ25A及び前回ピツチベンド
操作位置データレジスタ25BからデータWHEELN及びWHEEL
Dを読み出してこれらのデータが互いに等しいか否かの
判断をする。ここで否定結果が得られればこのことはピ
ツチベンド用操作子5が操作されたことを意味し、逆に
肯定結果が得られればこのことはピツチベンド用操作子
5が操作されなかつたことを意味する。
CPU23は、ステツプSP23において肯定結果が得られる
と、ステツプSP24に移つてピツチベンド用操作子5が操
作されない状態で放置されている時間、すなわち不変化
時間をカウントし、当該不変化時間が所定の時間以上に
なつたら現在のピツチベンド用操作子5のピツチオフセ
ツトデータPOFFSTを求めるピツチオフセツト演算処理手
順に入る。
因に、演奏者がピツチベンド用操作子5から指を離すこ
とにより戻る自動復帰位置(第2図)は、正しい中立操
作位置MIDになるとは限らず、一般にはオフセツト操作
位置OFSになるおそれがある。CPU23は先ずこのピツチオ
フセツト演算処理を実行することによりピツチオフセツ
トデータPOFFSTを求める。
すなわちCPU23はステツプSP24において不変化時間デー
タレジスタ25FのデータWCNTに「+1」加算をした後、
ステツプSP25に移つて当該「+1」加算後の不変化時間
データWCNTが所定の基準時間データTMAX(例えば1
〔秒〕)と等しくなつたか否かを判断し、否定結果が得
られたときには直ちにステツプSP28からメインルーチン
に戻る。
このときCPU23はループLOOP1(第5図)の処理を繰り返
すのでこれに応じてステツプSP21-SP22-SP23-SP24-SP25
-SP28-SP21のループLOOP2を通る処理を繰り返す。かく
して不変化時間データレジスタ25Fの不変化時間データW
CNTはCPU23の演算クロツクの周期で増大して行く。
やがて不変化時間データWCNTが基準時間データTMAXと等
しくなると、CPU23は、ステツプSP25において肯定結果
を得ることによりステツプSP26に移つて、正しい中立操
作位置データDMID(=63)(第2図)から前回ピツチベ
ンド操作位置データレジスタ25BのデータWHEELDを減算
することによりピツチオフセツトデータPOFFST(=63−
WHEELD)を求めてこれをピツチオフセツトデータレジス
タ25Cに書き込んだ後、ステツプSP27に移つて不変化時
間データレジスタ25FのデータWCNTを「0」にリセツト
する。
かくして自動復帰した後操作されずに放置された状態に
あるピツチベンド用操作子5の現在の操作位置がオフセ
ツト位置OFSになつたときこのオフセツト位置OFSについ
て、正しい中立操作位置データDMID(=63)に対するピ
ツチオフセツトデータPOFFSTをピツチオフセツトデータ
レジスタ25Cに保持した状態が得られる。
その後CPU23はステツプSP28からメインルーチンに戻る
ことにより再度ステツプSP21に入るが、ピツチベンド用
操作子5が新たに操作されない限りステツプSP23におい
て肯定結果が得られることにより、ループLOOP2によつ
て不変化時間データWCNTのカウント動作を繰り返す。か
くしてCPU23は所定の基準時間データTMAXが表す時間
(すなわち1〔秒〕)ごとに、操作されずに放置された
状態にあるピツチベンド用操作子5のピツチオフセツト
データPOFFSTを確認してピツチオフセツトデータレジス
タ25Cに更新して行く。
この状態において、演奏者がピツチベンド用操作子5を
操作することによりピツチベンドボリユーム28から得ら
れるピツチベンド操作子データDATAが変化すると、CPU2
3はこの変化したデータをステツプSP22において現在ピ
ツチベンド操作位置データ取込用レジスタ25Aに取り込
む。従つてこの現在ピツチベンド操作位置データWHEELN
の値が前回ピツチベンド操作位置データWHEELDの値とは
異なる状態になるので、CPU23はステツプSP23において
否定結果を得る。
このときCPU23はステツプSP29に移つて現在ピツチベン
ド操作位置データ取込用レジスタ25Aに格納されている
データWHEELNを、前回ピツチベンド操作位置データレジ
スタ25Bに前回ピツチベンド操作位置データWHEELDとし
て書き換えると共に、不変化時間データレジスタ25Fの
不変化時間データWCNTを「0」にリセツトする。
かくしてCPU23はピツチベンド用操作子5が操作された
とき、前回ピツチベンド操作位置データWHEELDを前回ピ
ツチベンド操作位置データレジスタ25Bに保持すると共
に、不変化時間データレジスタ25Fを新たにカウント開
始し得る待受け状態にリセツトする。
続いてCPU23はステツプSP30に移つて、前回ピツチベン
ド操作位置データレジスタ25B及びピツチオフセツトデ
ータレジスタ25CからデータWHEELD及びPOFFSTを読み出
して加算演算をした後、当該加算結果をピツチベンドデ
ータレジスタ25DにピツチベンドデータWHEELP(=WHEEL
D+POFFST)として書き込む。
かくしてピツチベンドデータレジスタ25Dに保持された
補正後のピツチベンドデータWHEELP(=WHEELD+POFFS
T)は、正しい中立操作位置データDMID(=63)(第2
図)を中心にして最小位置データDMIN(=0)から最大
位置データDMAX(=126)までの範囲で変化する基準の
ピツチベンド操作子データDATAを、ピツチオフセツトデ
ータPOFFSTだけシフトさせることにより、当該オフセツ
トした中立操作位置DMID(OFFSET)を中心にして変化する
ピツチベンドデータWHEELPに変換するようになされてい
る。
続いて、CPU23はステツプSP31に移つてピツチベンド用
操作子5の操作に応じて楽音の音高に変化を与えるべき
ピツチ変化量データPBCENTを次式 のように演算し、かくしてセント値で表されたピツチ変
化量データPBCENTを得る。
(1)式において、右辺(WHEELP−63)は、オフセツト
した中立操作位置データDMID(OFFSET)を中心として、上
限操作位置データDMAXまでの範囲を正の値としかつ下限
操作位置データDMINまでの範囲を負の値としたデータを
得ることを意味する。
また(1)式の右辺(BRANGE×100/63)は、レンジデー
タレジスタ25Eに格納されている補正係数データBRANGE
に基づいて新たな中立操作位置OFSから上限操作位置MAX
又は下限操作位置MINまでの範囲について、1単位デー
タ当たりのセント数を表している。
例えば補正係数データBRANGEが「+1」の場合には、第
4図において変換直線RANGE(+1)として上述したよ
うに、中立操作位置MIDから上限操作位置MAXまで変化し
たときのピツチベンドの変化幅は「+100」セント(す
なわち半音分)になる。また中立操作位置MIDから下限
操作位置MINまでの範囲については「−100」セントのピ
ツチ変化になる。
これに対して補正係数データBRANGEとしてBRANGE=「−
12」が設定されている場合には、中立操作位置MIDから
上限操作位置MAXまでの間に「−1200」セントの変化が
あり、また中立操作位置MIDから下限操作位置MINまでの
間に「+1200」セントの変化があることを表している。
かくして、(1)式のピツチ変化量データPBCENTは、補
正後の新たな中立操作位置OFS(第2図)からピツチベ
ンド用操作子5の現在の操作位置PPBまでの操作量をセ
ント単位で表すことになる。
CPU23は続くステツプSP32において、ピツチ変化量デー
タPBCENTを現在発音中の周波数データに加算することに
より、ピツチベンド効果を付与した周波数データを作成
し、続くステツプSP33において加算演算後の周波数デー
タに基づいてプログラム及びデータメモリ22に格納され
ているFナンバテーブルを読み出すことにより、当該F
ナンバデータを楽音信号発生部26に送出する。
かかるステツプSP32及びSP33の処理は、発音中の全ての
チヤンネルについて実行し、当該処理が終了したときCP
U23はステツプSP34からメインルーチンに戻る。
レンジデータレジスタ25Eの補正係数データBRANGEの書
込み又はその更新は、パネル操作部21のアツプスイツチ
21A又はダウンスイツチ21Bを操作することにより、CPU2
3が第10図又は第11図の処理手順に従つて実行する。
補正係数データBRANGEの値を大きくさせようとする場
合、演奏者はアツプスイツチ21Aを必要に応じて複数回
繰り返しオン操作する。このときCPU23は第10図のステ
ツプSP41からアツプスイツチオンイベント処理プログラ
ムに入り、次のステツプSP42において前回ピツチベンド
操作位置データレジスタ25BのデータWHEELDが最大値「1
26」になつているか、又は最小値「0」になつているか
否かを判断する。
肯定結果が得られると、CPU23はステツプSP43に移つて
レンジデータレジスタ25Eに書き込まれている補正係数
データBRANGEに「+1」加算したとすれば最大限界デー
タ「+12」を超えるか否かの判断をし、否定結果が得ら
れたときステツプSP44に移つて補正係数データBRANGEに
「+1」加算してレンジデータレジスタ25Eに書き込
む。
その後CPU23はステツプSP45に移つてレンジデータレジ
スタ25Eの補正係数データBRANGEをデイスプレイ21C上に
表示させることにより演奏者に目視確認させた後、ステ
ツプSP46においてメインルーチンに戻る。
これに対して上述のステツプSP43において肯定結果が得
られると、このことはレンジデータレジスタ25Eに保持
されている補正係数データBRANGEの値がすでに最大限界
データ「+12」になつているためにさらに「+1」加算
をなし得ないことを意味しており、このときCPU23はス
テツプSP45にジヤンプして「+1」加算される前の補正
係数データBRANGEをデイスプレイ21Cに表示して演奏者
に注意を促す。
これに対してレンジデータレジスタ25Eに保持されてい
る補正係数データBRANGEの値を小さくしようとする場合
には、演奏者はダウンスイツチ21Bを操作する。
このときCPU23は第11図のステツプSP51においてダウン
スイツチオンイベント処理プログラムに入り、ステツプ
SP52において前回ピツチベンド操作位置データレジスタ
25Bに保持されているデータWHEELDが最大値「126」又は
最小値「0」になつているか否かの判断をし、肯定結果
が得られたときステツプSP53に移つて補正係数データBR
ANGEに「−1」減算をしたとすれば最小データ「−12」
以下になるか否かの判断をし、否定結果が得られたとき
ステツプSP54において補正係数データBRANGEに「−1」
減算をしてレンジデータレジスタ25Eに書き込む。
続いてCPU23はステツプSP55に移つて当該「−1」減算
された補正係数データBRANGEをデイスプレイ21Cに表示
した後、ステツプSP56においてメインルーチンに戻る。
これに対して上述のステツプSP53において肯定結果が得
られたとき、CPU23は補正係数データBRANGEに「−1」
減算をせずにステツプSP55にジヤンプして現在の補正係
数データBRANGEが下限値データであることを演奏者に報
知する。
このようにすればレンジデータレジスタ25Eの補正係数
データBRANGEの値をピツチベンド用操作子5を上限操作
位置MAX又は下限操作位置MINに操作した後、アツプスイ
ツチ21A又はダウンスイツチ21Bを操作することにより、
1段階ずつ変化させることができる。
その結果第4図の変換曲線RANGE(+12)〜RANGE(+
1)、RANGE(−1)〜RANGE(−12)について上述した
ように、ピツチベンド用操作子5を下限操作位置MINか
ら上限操作位置MAXまで可変操作したとき、楽音のピツ
チを変更制御し得る量(すなわちピツチベンドの変化可
能幅)をレンジデータレジスタ25Eの補正係数データBRA
NGEを可変することにより容易に変更することができ
る。
かくするにつき、ピツチベンド用操作子5を上限操作位
置MAX又は下限操作位置MINに操作することを条件として
アツプスイツチオンイベント処理プログラム(第10図)
又はダウンスイツチオンイベント処理プログラム(第11
図)によつて補正係数データBRANGEを加減演算するよう
に構成したことにより、パネル操作部21上にピツチベン
ド選択専用のスイツチを設けることなくこれを省略し
得、この分全体としての構成を簡易化し得る。
CPU23はアツプスイツチオンイベント処理プログラム
(第10図)又はダウンスイツチオンイベント処理プログ
ラム(第11図)において、ピツチベンド用操作子5が上
限操作位置MAX又は下限操作位置MINに操作されていない
ときには、補正係数データBRANGEの設定以外の設定処理
モードを実行する。
すなわちCPU23はアツプスイツチ21Aが操作されたとき、
第10図のステツプSP41からアツプスイツチオンイベント
処理プログラムに入り、ステツプSP42において否定結果
が得られることにより、ステツプSP61に移る。このステ
ツプSP61はデータ及びワーキングメモリ25の設定状態デ
ータレジスタ25GのデータSTATEが「0」、「1」、
「2」のどれであるかを判断し、「0」のときステツプ
SP62に移つてテンポスピードアツプ処理を実行し、また
「1」であるときにはステツプSP63に移つてトランスポ
ーズアツプ処理を実行し、また「2」であるときステツ
プSP64に移つてチユーニングアツプ処理を実行する。
これらの処理ステツプSP62、SP63、SP64は、補正係数デ
ータBRANGEの処理手順についてステツプSP47で示すよう
に、ステツプSP43及びSP44と全く同様にしてデータが上
限値ではないことを確認した後「+1」加算をするよう
な演算を実行する。
これらのデータはデータ及びワーキングメモリ25のその
他のデータレジスタ25IのデータANDATAの一部として書
き込まれる。
これらの処理ステツプSP62、SP63、SP64の処理が終了す
ると、CPU23はステツプSP65において当該「+1」加算
したデータをディスプレイ21C上に表示して演奏者に確
認させると共に、ステツプSP66からメインルーチンに戻
る。
これに対して演奏者がダウンスイツチ21Bを操作したと
き、CPU23は第11図のステツプSP51からダウンスイツチ
オンイベント処理プログラムに入つてステツプSP52にお
いて前回ピツチベンド操作位置データWHEELDが最大値
「126」又は最小値「0」ではないことを確認した後、
ステツプSP71に移つて設定状態データレジスタ25Gのデ
ータSTATEの内容を判別し、「0」のときステツプSP72
においてテンポスピードダウン処理を実行し、「1」の
ときステツプSP73においてトランスポーズダウン処理を
実行し、「2」のときステツプSP74においてチユーニン
グダウン処理を実行する。このときの処理は、ステツプ
SP57に含まれるステツプSP53及びSP54について上述した
ように、最小値「0」以下にならないことを確認した後
「−1」減算処理をする。
CPU23はかかる処理が終了した後ステツプSP75に移つて
当該処理結果をデイスプレイ21Cに表示した後、ステツ
プSP76からメインルーチンに戻る。
〔3〕実施例の効果 以上の構成によれば、演奏者がピツチベンド用操作子5
から指を離すことによりピツチベンド用操作子5が中立
操作位置に自動復帰したとき、その後所定の時間(例え
ば1〔秒〕)の間演奏者が当該ピツチベンド用操作子5
を操作しないで放置し続けたときには、CPU23がステツ
プSP21-SP22-SP23-SP24-SP25-SP26-SP27-SP28(第6
図)のループによつて現在のピツチベンド用操作子5の
中立操作位置と正しい中立操作位置との偏差を表すピツ
チオフセツトデータPOFFSTを求めた後、ステツプSP21-S
P22-SP23-SP29-SP30-SP31-SP32-SP33-SP34(第6図)の
ループによつて当該ピツチオフセツトデータPOFFSTを用
いて前回ピツチベンド操作位置データWHEELDの値をピツ
チオフセツトデータPOFFSTの分だけ補正することによ
り、現在の中立操作位置から得られるデータを新たな中
立操作位置データとして用いて、以後ピツチベンド用操
作子5の操作位置に応じたピツチベンド制御データを形
成することができる。
従つて例えば機械的な疲労に基づいてピツチベンド用操
作子5が正しい中立操作位置に自動復帰できなくなつた
場合にも、発生する楽音のピツチをオフセツトさせるよ
うなおそれを有効に回避し得る。
また上述の実施例によれば、補正係数データBRANGEとし
て「+」及び「−」符号部分のデータと、係数値部分の
データとで構成するようにし、かかる構成の補正係数デ
ータBRANGEをピツチベンド用操作子5の操作位置データ
WHEELDに乗算することによつてピツチベンド制御データ
を形成するようにしたことにより、補正係数データBRAN
GEの符号部分のデータの内容に応じてピツチベンド用操
作子5の操作方向を逆にしても、楽音のピツチベンドの
増大方向(又は減少方向)を一致させるようにし得る。
従つて例えば第1図の手持演奏型電子楽器1を卓上に置
いて前面側にある鍵盤部3のキーを右手で演奏しなが
ら、左手の指でピツチベンド用操作子5を手前方向(上
限操作位置MAXから下限操作位置MINの方向)に回動操作
しても、補正係数データBRANGEの符号部分のデータを手
持演奏する場合と逆符号例えば「−」に設定しておけ
ば、楽音のピツチの変化を好みに応じて手持演奏時の操
作感覚と一致するように合わせるように制御することが
できる。
またこのような使い方に限らず、同じように手持演奏又
は据置演奏をする場合でも、補正係数データBRANGEの符
号部データの符号及び係数値データ部の数値を演奏者の
好みに応じて選定することにより、種々のピツチベンド
操作モードで、楽音をピツチベンド制御し得る。
〔4〕他の実施例 (1)上述の実施例においてはピツチベンド操作子デー
タDATAを発生する手段として、可変抵抗器構成のピツチ
ベンドボリユーム28を用いてピツチベンド用操作子5の
操作位置に対応したアナログ電圧を発生し、このアナロ
グ電圧をアナログ/デイジタル変換回路29においてデイ
ジタル値に変換するように構成した場合について述べた
が、これに代え、ピツチベンド用操作子5の操作位置に
対応したデイジタルデータを直接発生するようにした構
成のものを適用しても上述の場合と同様の効果を得るこ
とができる。
(2)上述の実施例においては、ピツチベンド効果を楽
音に付与するための構成にこの発明を適用した実施例を
述べたが、この発明はこれに限らず、例えば楽音の音
色、音量、変調信号のスピード、深さなどの制御信号を
形成する場合などのように、楽音制御用操作子の操作量
に応じて楽音を制御するための制御信号を形成する場合
にも広く適用し得る。
(3)上述の実施例においてはピツチベンドボリユーム
の操作位置に対応する効果制御信号を得るにつき、操作
位置をセント値に変換した後当該セント値をFナンバデ
ータに変換するように構成した(第6図のステツプSP3
1、SP32、SP33)が、これに限らず操作子の操作位置に
対応して直接周波数比を表す制御データを形成するよう
にしても良い。
(4)上述の実施例においては楽音制御用操作子の操作
位置に対応する楽音制御信号を得るにつき、ソフトウエ
アの処理プログラムによつてこれを実現するように構成
したが、これに代え、専用のハードウエアによつて実現
するようにしても良い。
(5)上述の実施例においては、レンジデータレジスタ
25Eに補正係数データBRANGEを設定するにつき、ピツチ
ベンドボリユーム28が上限操作位置MAXに対応する最大
値「126」及び下限操作位置MINに対応する最小値「0」
のときいずれの場合にも、補正係数データBRANGEとして
上限操作位置MAXに対応する値RMAXを補正係数データBRA
NGEとして設定するように構成した場合について述べた
が(第4図)、下限操作位置MINに対応する値RMINを設
定するようにしても良い。さらにピツチベンドボリユー
ム28が上限操作位置MAXに操作されたときには最大値RMA
Xを設定し、これに対して下限操作位置MINに操作された
ときには最小値RMINを設定するように構成しても良い。
このように最小値RMINを設定する場合には、補正係数デ
ータBRANGEの符号部データの値を、最大値を設定する場
合と逆符号にすれば良い。
(6)上述の実施例においては補正係数データBRANGEを
設定する手段として、アツプスイツチ21A又はダウンス
イツチ21Bを用いるように構成したが、入力手段として
はこれに限らずテンキー、専用ボリユームなどの他の構
成を用いるようにしても良い。
(7)上述の実施例においてはピツチベンド用操作子5
を下限操作位置MINから中立操作位置MIDを通つて上限操
作位置MAXまで変化させる際に、第4図に示すように1
本の直線で表される変換曲線RANGE(+12)〜RANGE(+
1)、RANGE(−1)〜RANGE(−12)を設定することに
より、下限操作位置MINから中立操作位置MIDまでの範囲
の操作位置データと、中立操作位置MIDから上限操作位
置MAXまでの範囲の操作位置データとを一挙に設定する
ように構成したが、これに代え、中立操作位置MIDから
下限操作位置MINまでの変換曲線と、中立操作位置MIDか
ら上限操作位置MAXまでの変換曲線とを別個に設定でき
るように構成しても良い。
(8)上述の実施例においてはピツチベンドの補正係数
データBRANGEを設定する手段として、ピツチベンドボリ
ユーム28から出力されるピツチベンド操作子データDATA
に基づいて、演奏者が上限操作位置MAX又は下限操作位
置MINに設定したことを条件として補正係数データBRANG
Eの設定モードになつたと判断するように構成した場合
について述べたが、これに代え、テンポ設定操作スイツ
チ21D、トランスポーズ設定操作スイツチ21E、チユーニ
ング設定操作スイツチ21Fと同様にピツチベンド設定操
作スイツチを設けるように構成しても良い。
(9)上述の実施例においては、楽音の変化方向を制御
するために、アツプスイツチ21A及びダウンスイツチ21B
を操作することによつて「+」、「−」のデータを入力
するように構成したが、これに代え、符号切換専用のス
イツチを設けるようにしても上述の場合と同様の効果を
得ることができる。
(10)上述の実施例においては、中立操作位置の位置デ
ータを置き換える必要があると判断するための不変化時
間のデータWCNTを固定の一定値(例えば1〔秒〕)に選
定した場合について述べたが、当該不変化時間を変更し
得るように構成しても良い。
(11)上述の実施例においては、ピツチベンド用操作子
5の操作を解除したとき、上限操作位置MAX及び下限操
作位置MINの中点位置の中立操作位置MIDに自動復帰する
ように構成された場合について述べたが、自動復帰位置
は中点に限らず、上限操作位置MAXから下限操作位置MIN
までのどの位置でも良い。
(12)上述の実施例においては、楽音制御用操作子とし
て自動復帰型のものを適用したが、この発明は自動復帰
型のものに限らず、他の形式のものに広く適用し得る。
(13)上述の実施例においては、CPU23によつてレンジ
データレジスタ25Eの補正係数データBRANGEの符号部デ
ータ及び係数値データの内容を可変することにより楽音
制御信号の変化方向及び変化可能幅を変更し得るように
したが、これに代え、操作子データ発生手段30におい
て、ピツチベンドボリユーム28に与える電源電圧Vccの
値及び極性を直接変更することにより、ピツチベンド操
作子データの変化方向及び変化可能幅を制御するように
構成しても、上述の場合と同様の効果を得ることができ
る。
〔発明の効果〕
上述のようにこの発明によれば、1つの楽音制御用操作
子の操作によつて、楽音制御信号の変化方向及び変化可
能幅の両方を演奏者によつて指定できるようにしたこと
により、演奏時楽音を制御するにつき操作が容易かつ迅
速な電子楽器を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による楽音制御信号発生装置を用いた
電子楽器の一実施例を示す系統的ブロツク図、第2図は
その操作子データ発生手段の詳細構成を示す略線的接続
図、第3図はデータ及びワーキングメモリの詳細構成を
示す略線図、第4図は補正係数データBRANGEの説明に供
する特性曲線図、第5図はメインルーチンを示すフロー
チヤート、第6図はそのピツチベンドボリユームスキヤ
ン処理サブルーチンを示すフローチヤート、第7図、第
8図、第9図はテンポ設定操作スイツチ21D、トランス
ポーズ設定操作スイツチ21E、チユーニング設定操作ス
イツチ21Fのデータ処理手順を示すフローチヤート、第1
0図及び第11図はアツプスイツチ21A、ダウンスイツチ21
Bの入力データの処理手順を示すフローチヤート、第12
図は電子楽器の外観を示す平面図である。 1……電子楽器、2……ボデイ部、3……鍵盤部、4…
…ネツク部、5……ピツチベンド用操作子、21……パネ
ル操作部、21A、21B……アツプ、ダウンスイツチ、21C
……デイスプレイ、21D、21E、21F……テンポ、トラン
スポーズ、チユーニング設定操作スイツチ、22……プロ
グラム及びデータメモリ、23……CPU、25……データ及
びワーキングメモリ、28……ピツチベンドボリユーム。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)演奏者によつて、下限操作位置から
    上限操作位置へ向かう第1の方向に、又は上限操作位置
    から下限操作位置へ向かう第2の方向に操作される楽音
    制御用操作子と、 (b)演奏者の操作によつて1つのパラメータを設定
    し、該設定された1つのパラメータに応じて楽音制御信
    号の変化可能幅及び変化方向を指定する指定手段と、 (c)上記楽音制御用操作子の操作位置に対応して当該
    楽音制御用操作子が上記第1又は第2の方向に操作され
    たとき、上記指定手段によつて指定された変化方向にか
    つ指定された変化可能幅に対応して増加又は減少するよ
    うな楽音制御信号を送出する楽音制御信号発生手段と を具え、上記楽音制御信号によつて発生すべき楽音を制
    御することを特徴とする電子楽器の楽音制御信号発生装
    置。
  2. 【請求項2】上記指定手段は、上記楽音制御用操作子の
    下限操作位置又は上限操作位置の少なくとも一方の操作
    位置に対応して送出される上記楽音制御信号の値を正、
    負の符号を付して任意に設定するものであり、上記符号
    が楽音制御信号の変化方向を決定するようにしてなる特
    許請求の範囲第1項に記載の電子楽器の楽音制御信号発
    生装置。
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JPS63300292A (ja) 1988-12-07

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