JPH0752064Y2 - ペーパータオル用ホルダー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、積層した複数のペーパータオルを収納し、取
り出し口から一枚ずつ取り出せるようにしたペーパータ
オル用ホルダーに関する。

〈従来技術〉 従来より、複数のペーパータオルを積層して箱体に収容
し、一枚ずつ取り出せるようにしたペーパータオル用ホ
ルダーが知られている。これはペーパータオルを取り出
すと、次位のペーパータオルの一部が取り出し口から一
定の位置まで飛び出すようになっている。この動作は取
り出されたペーパータオルと次のペーパータオルとの摩
擦によって次位のペーパータオルが引き出され、その始
端部が一定の位置にくるようにしたものである。しかし
この場合、次位に現れるペーパータオルの始端部の位置
が一定しなという問題点があった。これは、両手を使わ
なければペーパータオルを引き出せないよう、ホルダー
の下部に案内部材を設け、ペーパータオルの始端部が案
内部材の中間で止まるようにした場合は特に問題となっ
た。

この問題点を解決するものとして実開昭57-110082号に
は箱体の底板上に、ペーパータオルの引き出し口を挟
み、積層ぺーパータオルの下面を支承する支承部材を突
設したペーパータオル用ホルダーが記載されている。

〈考案が解決しようとする課題〉 上記のペーパータオル用ホルダーは、ペーパータオルの
下側縁部を支承部材で支承させて、ペーパータオルどう
しに摩擦が生じる面積を小さくし、次位のペーパータオ
ルが所定の位置より下がることを防ぐものである。しか
しながらこのペーパータオル用ホルダーでは、積層した
ペーパータオルの量が多いときはよいが、量が少なくな
ると下層部のペーパータオルにかかる圧力が弱くなる。
最下層のペーパータオルを移動させると次位のペーパー
タオルだけでなく、その上方のペーパータオルにも影響
がおよんでしまい、安定して一枚ずつ取り出せなくなる
という問題点があった。

〈課題を解決するための手段〉 本考案は上記した課題を解決するためになされたもの
で、複数枚のペーパータオルを積層状態で収納し、一枚
ずつ取り出し可能としたペーパータオル用ホルダーにお
いて、前部材と後部材とを回動自在に連結してなり、底
壁に取り出し口を有する容器本体と、該容器本体の内部
に回動自在に設けた押さえ部材とからなり、前記押さえ
部材に、上方に向かうに従って容器本体の内部方向に傾
斜する突条を設けると共に、前記底壁の取り出し口付近
であって、かつ略中央部の位置に上方に突出したリブを
設けたことを特徴とするペーパータオル用ホルダーであ
る。

〈作用〉 本考案のペーパータオル用ホルダーは上記のような構成
となっており、ペーパータオルを引き出すと次位のペー
パータオルが摩擦によって一定の位置まで飛び出すよう
になっている。次位のペーパータオルはリブの位置まで
は、前に引き出されたペーパータオルの摩擦の影響をう
けるが、リブを越えたところからはその影響をうけるこ
とはなく、自然に取り出し口方向に導かれる。このとき
積層されたペーパータオルは、押さえ板の上方に向かう
に従って容器本体の内部方向に傾斜する突条と、底壁の
取り出し口付近であって、かつ略中央部の位置に上方に
突出したリブとによって横方向から押圧され、積層され
たペーパータオルが上方に凸状のアーチを描くような形
に変形した状態で収納されているから、ペーパータオル
は横方向の力によって支えられている。従って下層部の
ペーパータオルが上層部のペーパータオルの重量による
影響を受けないこととなる。

〈実施例〉 本考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。前部
材１の下部にリブ２、２′が連設しており、後部材３の
下部にはガイド４、４′及びリブ５、５′を設けてい
る。そしてこれらリブ２、２′およびリブ４、４′は第
２図に示すように、取り出し口９付近であって、かつ容
器本体の略中央側に位置している。後部材３には底部材
６を嵌合させるとともに、支軸７を中心に前部材１と後
部材３を回動自在に連結し容器本体とする。底部材６に
は後部材３のガイド４、４′に対応する位置にガイド
８、８′が設けられており、ガイド４、４′と８、８′
との間に取り出し口９を形成する。前部材１の内側には
押さえ部材10が支軸11を中心に回動自在に連結してあ
る。押さえ部材10は内側面に突条12、12′が連設してお
り、この突条12、12′は上方に向かうに従って容器本体
の内部方向に傾斜した形状を呈している。

ペーパータオル13を容器本体に収納するには第１図に示
すように、まず前部材１を、次に押さえ部材10を開く。
この状態で一定量積層されたペーパータオル13を平らな
状態で容器本体内に収納する。次に押さえ部材10をもと
に戻すように回動させ、ペーパータオル13の側端ｔに押
し当ててさらに回動させる。次に前部材１を回動させ、
押さえ部材10とともに固定位置まで回動させる。この動
作で第２図のようにペーパータオル13は上方に凸状のア
ーチを描いており、ペーパータオル13下方のリブ２、
２′とリブ５、５′の間に空間Ａが形成される。押さえ
部材10と前部材１を回動させながらペーパータオル13を
収納するので、ぺーパータオル13にしわがよることはな
い。

予め最下端のペーパータオル13aを取り出し口９より下
方にくるようにしておき、その始端部を引っ張ると一枚
ずつ取り出しが可能となる。最下端のペーパータオル13
aを引き出すと、次位のペーパータオル13bも摩擦によっ
て引き出されるが、リブ２、２′をこえた空間Ａ側では
ペーパータオル13aの摩擦の影響をうけることはなくな
る。従ってペーパータオル13aは空間Ａから取り出し口
９を通って取り出され、ペーパータオル13bはその始端
部が一定の位置で停止する。ペーパータオル13は横方向
の力によって支えられており、積層したペーパータオル
の重みが下層のペーパータオルにかかり、ペーパータオ
ル13aとペーパータオル13bの摩擦が大きくなり、円滑な
取り出しができなくなったり、ペーパータオルがちぎれ
てしまうことはない。また積層量が少なくなったとき
に、下層部のペーパータオルにかかる重みがなくなっ
て、ペーパータオル12bより上方のペーパータオルまで
動いてしまうこともなく、積層量に関係なく常に安定し
た取り出しが可能である。

〈効果〉 本考案のペーパータオルホルダーは上記のような構成に
なっているので、積層したペーパータオルを一枚ずつ取
り出すことができる。収納時は押さえ部材を回動させな
がら上方に凸状のアーチを描くように収納するので、ペ
ーパータオルにしわがよることがない。また、リブとこ
れによって生じる空間によって常にペーパータオルは一
定の位置で止まる。しかも積層されたペーパータオル
は、押さえ板の上方に向かうに従って容器本体の内部方
向に傾斜する突条と、底壁に取り出し口付近であって、
かつ略中央部の位置に上方に突出したリブとによって横
方向から押圧され、積層されたペーパータオルが上方に
凸状のアーチを描くような形に変形した状態で収納され
ているから、ペーパータオルは横方向の力によって支え
られている。このように下層部のペーパータオルが上層
部のペーパータオルの重量による影響を受けないので、
ペーパータオルが残り少なくなったときにも１枚ずつ引
き出すことができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその分解
斜視図、第２図は前部材と押さえ部材を開いた状態の断
面図、第３図は前部材と押さえ部材を閉じた状態の断面
図である。 １……前部材、２……リブ ３……後部材、５……リブ ６……底部材、９……取り出し口 10……押さえ部材、13……ペーパータオル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数枚のペーパータオルを積層状態で収納
   し、一枚ずつ取り出し可能としたペーパータオル用ホル
   ダーにおいて、前部材と後部材とを回動自在に連結して
   なり、底壁に取り出し口を有する容器本体と、該容器本
   体の内部に回動自在に設けた押さえ部材とからなり、前
   記押さえ部材に、上方に向かうに従って容器本体の内部
   方向に傾斜する突条を設けると共に、前記底壁の取り出
   し口付近であって、かつ略中央部の位置に上方に突出し
   たリブを設けたことを特徴とするペーパータオル用ホル
   ダー。