JPH0751566B2 - 2−ピペラジノピリミジン誘導体 - Google Patents

2−ピペラジノピリミジン誘導体

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JPH0751566B2
JPH0751566B2 JP62195268A JP19526887A JPH0751566B2 JP H0751566 B2 JPH0751566 B2 JP H0751566B2 JP 62195268 A JP62195268 A JP 62195268A JP 19526887 A JP19526887 A JP 19526887A JP H0751566 B2 JPH0751566 B2 JP H0751566B2
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恵一 横山
穂慈 加藤
巧 北原
淳一 伊牟田
三幸 武居
昭 粟屋
卓雄 中野
和利 堀込
忠之 佐々木
彰 水智
昶 小林
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三井石油化学工業株式会社
三井製薬工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は動物の末梢神経系及び中枢神経系の神経疾患の
治療剤として有用な新規2−ピペラジノピリミジン誘導
体に関する。
〔従来の技術・その問題点〕
本出願人の出願に係る特許協力条約に基づく国際特許出
願(出願番号JP 87/00120:国際公開番号WO 87/04928)
の明細書にも記載の如く、神経疾患、即ち中枢神経系及
び末梢神経系疾患の治療において、後者の治療剤は世界
的にわずかしか実用に供されていないのが現状である。
また特開昭61-87672号公報および該国際出願で引用され
ている特開昭59-144765号、同59-144766号、同59-15531
6号、国際公開WO85/00168号の各公報にはある種のピペ
ラジニルピリミジン誘導体が開示されているが、これら
の公知文献には本発明の2−ピペラジノピリミジン誘導
体が神経細胞再生の効果を有しあるいは末梢神経障害、
精神病ではない中枢神経障害等へ適用し得ることは何ら
記載も示唆もなされていない。
それ故、本発明の目的は、神経疾患用治療薬として有用
な新規化合物を提供することにある。
本発明の他の目的は、神経細胞再生、修復の効果を有す
る神経疾患用治療薬として有用な化合物を提供すること
にある。
本発明のさらに他の目的は、末梢神経の障害疾患へ適用
し得る神経疾患治療薬として有用な化合物を提供するこ
とにある。
本発明のさらに他の目的は、神経伝達物質の作用系、代
謝系などの異常が第一義的関与を行つているとみなされ
ている精神病とは異なる中枢神経の障害疾患へ適用しう
る神経疾患治療薬として有用な化合物を提供することに
ある。
〔発明の概要〕
本発明は一般式〔I〕 〔式中、R1は水素又はベンジル基であり、R2はモノ低級
アルキルアミノ基であり、R3はヒドロキシエチル基であ
り、あるいはR2とR3は連結して下記式〔II〕ないし〔VI
I〕 A−O−(CH22−B 〔II〕 A−O−C(CH3)=CH−B 〔III〕 A−CH2−OCO−B 〔IV〕 A−N(CH3)−(CH22−B 〔V〕 A−CH2−CH(CH3)OCO−B 〔VI〕 A−OCOCH2−B 〔VII〕 (式中、AおよびBはそれぞれ一般式〔I〕中のピリミ
ジン環の位および位に結合することを示す。) のいずれかの基であり、R4は水素又は低級アルキル基で
ある。〕で表わされる2−ピペラジノピリミジン誘導体
又はその薬学的に許容される塩を要旨とする。
一般式〔I〕において、R2のモノ低級アルキルアミンを
構成する低級アルキル基およびR4の低級アルキル基とし
ては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、sec−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル等を例示
でき、中でも各々メチルであることが好ましい。
前記化合物〔I〕の薬学的に許容しうる塩類としては塩
酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸
性リン酸塩、蓚酸、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸
塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸、安息香
酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、糖酸塩、メタンスル
ホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ナフタレンスル
ホン酸塩などの薬学的に許容しうるアニオンを含む非毒
性酸付加塩を形成する酸から形成される塩類もしくはそ
れらの水和物および第4級アンモニウム(又はアミン)
塩類もしくはそれらの水和物を含む。
一般式〔I〕で表わされる化合物の中で好ましいものと
しては次表に示すものを挙げることができる。なお表中
の化合物番号が100番以上のものは前記国際出願(出願
番号JP 87/00120:国際公開番号WO 87/04928)において
用いられている化合物番号と同じである。
前表に記載以外の他の物性のいくつかについては、国際
出願(出願番号JP 87/00120:国際公開番号WO 87/0492
8)に記載されている。
〔製法〕
本発明の化合物の製法は国際出願(出願番号JP 87/0012
0:国際公開番号WO 87/04928)に記載されている。該国
際出願に記載のない化合物についても該記載に準じて合
成することができる。
実施例1 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−6
−オキソフロ[2,3−d]ピリミジン(化合物番号92
0): (1)、2−(4−ベンジルピペラジノ)−4−ヒドロ
キシピリミジン−5−酢酸エチルエステル(特開昭61-1
40568号の参考例70に従って製造した)20g(56.1mmo
l)、85%KOH錠剤7.5g(114mmol)およびエタノール320
mlの混合物を1時間還流し、反応混合物を濃縮して固型
物を得た。これに塩酸および飽和重曹水を加えてpH4と
し、再び濃縮した。得られた粗結晶を水から再結晶して
2−(4−ベンジルピペラジノ)−4−ヒドロキシピリ
ミジン−5−酢酸17g(収率92%)を無色固体として得
た。1 H−NMRスペクトル(CDCl3-CD3OD)溶液、δppm): 2.62(4H、m)、3.36(2H、s)、3.65(6H、m)、7.
38(5H、m)、7.60(1H、s)。
(2)、上記(1)で得た化合物3,28g(10mmol)を40m
lのクロロホルムに溶かし、得られた溶液にトリフルオ
ロ酢酸無水物4.2g(20mmol)を加えて室温で2時間撹拌
した。反応混合物を濃縮したのち、飽和重曹水および酢
酸エチルを加えて抽出した。有機層を乾燥および濃縮し
て得た紫色固体を酢酸エチルでリスラリーして、表記化
合物を無色結晶(1.42g、収率46%)として得た。
融点:164.5〜166.5℃(分解) 赤外線吸収スペクトル(CHCl3溶液、cm-1): 1821、1631、1559。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.52(4H、m)、3.58(2H、s)、3.70(2H、2本の
s)、3.86(4H、m)、7.36(5H、m)、8.12(1H、
s)。
実施例2 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−6
−オキソフロ[2,3−d]ピリミジンのp−トルエンス
ルホン酸塩(化合物番号922): 実施例1 で得られた化合物(920)0.16g(0.5mmol)
に30mlの酢酸エチルを加えて加熱し、溶液とした。この
溶液にp−トルエンスルホン酸0.086g(0.5mmol)の酢
酸エチル(5ml)溶液を加え、析出した結晶を過する
ことによって表記化合物の結晶0.23g(収率96%)を得
た。
融点:214〜218℃(分解) 実施例3 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,7−ジ
ヒドロ−5−オキソフロ[3,4−d]ピリミジン(化合
物番号924) (1).2−(4−ベンジルピペラジノ)−4−クロロメ
チルピリミジン−5−カルボン酸エチルエステル5.0g
(13.3mmol、特開昭61-140568参考例41に従つて製造し
た)に、エタノール80ml、85%水酸化カリウム2.64g(4
0.0mmol)を加えて、30分間還流した。エタノールを減
圧下濃縮し、水を加え残渣を溶解し、濃塩酸でpH約4に
した。生成した結晶を過し、アセトンで洗浄すること
により2−(4−ベンジルピペラジノ)−4−ヒドロキ
シメチルピリミジン−5−カルボン酸1.93gを結晶とし
て得た(収率44%)。
融点:252〜253℃(分解)1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 3.16(4H,m)、4.00(6H,m)、4.80(2H,s)、7.54(5
H,m)、8.79(1H,s)。
(2).上記(1)で得たカルボン酸0.40g(1.22mmo
l)に、ベンゼン50ml、無水酢酸0.15g(1.48mmol)、酢
酸ナトリウム0.12g(1.46mmol)、を加えて、10.5時間
還流した。10%炭酸ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチ
ルで抽出した。酢酸エチル層を乾燥後濃縮し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイーで精製することによ
り標記化合物0.15gを得た(収率40%)。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.54(4H,m)、3.58(2H,s)、4.00(4H,m)、5.04(2
H,s)、7.36(5H,s)、8.75(1H,s)。
実施例4 5,7−ジヒドロ−5−オキソ−2−ピペラジ
ノフロ[3,4−d]ピリミジン(化合物番号908) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,7−ジヒドロ−5
−オキソフロ[3,4−d]−ピリミジン1.5g(4.8mmol、
実施例3の化合物924)、10%Pd−C0.2g、エタノール60
mlの混合物を水素雰囲気下70℃で、4時間撹拌した。反
応終了後、Pd−Cを別し、エタノールを減圧留去し
て、目的物1.0g(収率94%)を得た。
融点:159〜160℃1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.05(1H,s)、2.95(4H,m)、3.97(4H,m)、5.03(2
H,s)、8.74(1H,s)。
実施例5 5,7−ジヒドロ−5−オキソ−2−ピペラジ
ノフロ[3,4−d]ピリミジンのマレイン酸塩(化合物
番号910) 5,7−ジヒドロ−5−オキソ−ピペラジノフロ[3,4−
d]ピリミジン0.22g(1.0mmol、実施例4の化合物90
8)のエタノール(30ml)溶液に、マレイン酸0.12g(1.
0mmol)のエタノール(15ml)溶液を加えて、室温で1
時間撹拌した。析出した結晶を取して、目的物0.20g
(収率60%)を得た。融点:183〜185℃、1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 3.28(4H,m)、4.12(4H,m)、5.25(2H,s)、6.03(2
H,s)、8.92(1H,s)。
実施例6 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジ
ヒドロフロ[2,3−d]ピリミジン(化合物番号926) (1).エタノール360mlに2−ヒドロキシメチレンブ
チロラクタンナトリウム塩10.0g[73.5mmol、J.O.Fisse
kis et al.,J.Org.,Chem.29、2670(1964)に記載の方
法で合成]、1−アミジノ−4−ベンジルピペラジン硫
酸塩19.6g(73.3mmol)を加え5時間還流した。エタノ
ールを留去後、水を加えてクロロホルムで抽出した。ク
ロロホルム層を乾燥後、濃縮し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製することにより、2−(4−ベン
ジルピペラジノ)−4−ヒドロキシ−5−(2−ヒドロ
キシエチル)ピリミジン6.66gを結晶として得た(収率2
9%)。
融点:166〜170℃1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.56(6H,m)、3.56(2H,s)、3.60-3.90(6H,m)、7.3
5(5H,s)、7.67(1H,s)。
(2).上記(1)で得た化合物2.0g(6.36mmol)に、
0℃で塩化チオニル40mlを加え、0℃で4時間、室温で
12時間撹拌した。過剰の塩化チオニルを減圧下留去し、
水を加えて残渣を溶解し、2N−水酸化ナトリウム水溶液
でアルカリ性にしてクロロホルムで抽出した。クロロホ
ルム層を乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フイーで精製することにより標記化合物1.03gを結晶と
して得た(収率55%)。
融点:121〜123℃1 H−NMRスペクトル(CDCL3溶液、δppm): 2.48(4H,m)、3.09(2H,t,J=7Hz)、3.55(2H,s)、
3.81(4H,m)、4.60(2H,t,J=7Hz)、7.34(5H,s)、
7.99(1H,s)。
実施例7 2−(4−ベンジルピペラジノ)−4,6−ジ
メチルフロ[2,3−d]ピリミジン(化合物番号928) 1−アミジノ−4−ベンジルピペラジン硫酸塩14,45g
(54.1mmol)にDMSO15ml、85%水酸化カリウム3.57g(5
4.1mmol)、3−カルボメトキシ−5−ヘキシン−2−
オン10.0g[64.9mmol、K.E.Schulte et al.,Arch.Phar
m.,295、627(1962)に記載の方法で合成]を加え、140
℃で4.5時間加熱した。水を加えて、クロロホルムで抽
出し、クロロホルム層を水および飽和食塩水で洗浄後、
乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーで精製することにより標記化合物を黄色油状物
として、4.84g得た(収率28%)。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.36(3H,d,J=1Hz)、2.47(3H,s)、2.51(4H,m)、
3.55(2H,s)、3.87(4H,m)、6.17(1H,d,J=1Hz)、
7.34(5H,s)。
実施例8 4,6−ジメチル−2−ピペラジノフロ[2,3−
d]ピリミジン(化合物番号904) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−4,6−ジメチルフロ
[2,3−d]ピリミジン4.23g(13.1mmol、実施例7の化
合物928)を、エタノール50mlに溶解し、10%パラジウ
ム−炭素0.40gの存在下、常圧70℃で水素添加した。5
時間後触媒を過し、触媒をクロロホルムで洗浄した。
エタノール層とクロロホルム層を合わせて濃縮し、エタ
ノールより再結晶することにより標記化合物1.94gを結
晶として得た(収率64%)。
融点:>300℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3−DMSO−d6溶液、δppm): 2.40(3H,d,J=1Hz)、2.50(3H,s)、3.19(4H,m)、
4.12(4H,m)、6.35(1H,d,J=1Hz)。
実施例9 4,6−ジメチル−2−ピペラジノフロ[2,3−
d]ピリミジンの塩酸塩(化合物番号906) 4,6−ジメチル−2−ピペラジノフロ[2,3−d]ピリミ
ジン0.81g(3.49mmol、実施例8の化合物904)をエタノ
ール200mlに加熱して、溶解し、農塩酸0.39g(3.84mmo
l)を加え、室温で30分間撹拌した。エタノールを減圧
下留去し、残渣をアセトンで洗浄することにより標記化
合物0.88gを結晶として得た(収率94%)。
融点:>300℃、1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 2.36(3H,d,J=1Hz)、2.50(3H,s)、3.12(4H,m)、
3.98(4H,m)、6.57(1H,d,J=1Hz)、9.60(2H,br)。
実施例10 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジ
ヒドロ−7−メチル(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジ
ン(化合物番号930) (1) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒ
ドロ−7−メチル−6−オキソ(7H)ピロロ[2,3−
d]ピリミジン(特開昭61-140568号の参考例54に従っ
て製造した)8.0gとエタノール400mlに水素化ホウ素ナ
トリウム2.24gを加え、1.5時間加熱還流した。反応液を
濃縮した後、残渣に水と酢酸エチルを加えて抽出した。
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去し
た。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフイー(メ
タノール:クロロホルム=1:10)で精製し、さらにトル
エンで再結晶することによって、2−(4−ベンジルピ
ペラジノ)−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチ
ルアミノピリミジンの無色結晶2.4gを得た。融点119〜1
20℃、収率30%。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.3〜2.7(6H、m)、2.94(3H、d、J=4.3Hz)、3.5
5(2H、s)、3.6〜3.9(6H、m)、5.50(1H、brd、J
=4.3Hz)7.2〜7.5(5H、m)、7.61(1H、s)。
(2) 上記(1)で得られた化合物8.0gとピリジン80
mlを−10〜0℃に冷却し、この中にp−トルエンスルホ
ニルクロライド5.3gのピリジン100mlの溶液を滴下し
た。滴下後、0〜5℃で6時間反応した。反応液に炭酸
水素ナトリウム2.5gの水30mlの溶液を徐々に加え、さら
に15分間攪拌した。これに水200mlと酢酸エチル300mlを
加え、抽出した後酢酸エチル層を水200mlで洗浄した。
酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸
エチルを留去した。この残渣をテトラヒドロフラン100m
lに懸濁した中に60%水素化ナトリウム2.4gをヘキサン
で洗浄した物を、テトラヒドロフランに懸濁して加え
た。室温で5時間反応後、氷水10mlを徐々に加え、次ぎ
に溶媒を留去した。残渣に水200mlと酢酸エチル300mlを
加え、水層を分離した後、酢酸エチル層を水200mlで洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、
残渣をシリカゲルクロマトグラフイー(アセトン:ヘキ
サン=1:1)で精製し目的物の茶褐色結晶1.6gを得た。
収率21%、融点:105〜107℃。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.48(4H、m)、2.84(2H、t、J=9Hz)、3.50(2
H、t、J=9Hz)、3.55(2H、s)、3.78(4H、m)、
7.34(5H、s)、7.60(1H、s)。
実施例11 5,6−ジヒドロ−7−メチル−2−ピペラジ
ノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物番号91
2) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−7
−メチル(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例1
0の化合物930)1.4gと10%pd/c 0.14gにエタノール15ml
を加え、水素雰囲気下、60℃で8時間攪拌した。冷却
後、10% pd/cを別し、溶媒を留去して、無色結晶の
目的物0.94gを得た。融点:63〜65℃、収率95%。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.90(2H、t、J=9Hz)、2.92(4H、m)、3.48(2
H、t、J=9Hz)、3.74(4H、m)、7.62(1H、s)。
実施例12 5,6−ジヒドロ−7−メチル−2−ピペラジ
ノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジンの2−ナフタレ
ンスルホン酸塩(化合物番号914) 5,6−ジヒドロ−7−メチル−2−ピエラジノ(7H)ピ
ロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例11の化合物912)0.
25gのエタノール10mlの溶液に、2−ナフタレンスルホ
ン酸1水和物0.26gのエタノール10mlの溶液を加えた。
溶媒を留去して、無色結晶の目的物0.49gを得た。
融点:160〜162℃、収率100%。1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶媒、δppm): 2.88(3H、s)、2.7〜3.7(8H、m)、7.4〜8.1(7H、
m)、8.14(1H、s)。
実施例13 2−(4−ベンジルピペラジノ)−7,8−ジ
ヒドロ−7−メチル−5−オキソ(5H)ピラノ[4,3−
d]ピリミジン(化合物番号932) 4,6−ジオキソ−2−メチルオキサン0.5gとオルトギ酸
メチル2.0mlと無水酢酸50mlを130℃で3時間攪拌した。
反応後、エバポレーターで溶媒を留去し、液体状の物質
を得た。1−アミジノ−4−ベンジルピペラジン硫酸塩
1.04gを2%KOH溶液10mlに加え室温で30分攪拌した後、
この溶液に上記液体状の物質を加え、室温で1時間攪拌
した。反応後、メタノールを留去し、水30mlを加え、塩
化メチレン50mlで抽出した。塩化メチレン層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥後シリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー(塩化メチレン:酢酸エチル=2:1)を行い、白色固
体状の標記化合物0.82gを得た(収率62%)。
実施例14 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−オキソ−
2−ピペラジノ(5H)ピラノ[4,3−d]ピリミジン
(化合物番号916) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−7,8−ジヒドロ−7
−メチル−5−オキソ(5H)ピラノ[4,3−d]ピリミ
ジン(実施例13の化合物932)0.15gをエタノール30mlに
溶かし、10% pd/c 30mgを窒素雰囲気下で加え50℃で2
時間攪拌した。反応後、pd−cを過し、溶液を濃縮し
て0.12gの固体を得た(収率99%)。
実施例15 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−オキソ−
2−ピペラジノ(5H)ピラノ[4,3−d]ピリミジンの
塩酸塩(化合物番号918) 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−オキソ−2−ピペラ
ジノ(5H)ピラノ[4,3−d]ピリミジン(実施例14の
化合物916)0.12gに塩酸飽和エタノール溶液5mlを加
え、10分間室温で攪拌した後、濃縮して0.13gの固体状
の標記化合物を得た。融点274〜276℃(分解)。
実施例16 2−ピペラジノ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−
メチルアミノピリミジン(化合物番号138) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5−2(ヒドロキシ
エチル)−4−メチルアミノピリミジン0.8g(2.54mmo
l)、10%Pd−C 0.1g、エタノール10mlの混合物を水素
雰囲気下60℃で7時間かくはんした。反応混合物を放冷
後、過で触媒を除き、液を濃縮して表記化合物0.56
g(収率96%)を結晶として得た。
融点:195〜197℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3−DMSO−d6溶液、δppm): 2.50(2H、t、J=7Hz)、2.92(3H、s)、2.98(4
H、m)、3.62(2H、t、J=7Hz)、3.84(4H、m)、
6.45(1H、br)、7.58(1H、s)。
実施例17 2−ピペラジノ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−
メチルアミノピリミジンの2−ナフタレンスルホン酸塩
(化合物番号140) 2−ピペラジノ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−
メチルアミノピリミジン0.19g(0.8mmol)のエタノール
30ml溶液に、2−ナフタレンスルホン酸0.18g(0.8mmo
l)のエタノール10ml溶液を加え、室温で30分かくはん
した。反応混合物を濃縮後、析出した固体をエーテル−
トルエン−エタノールの混合溶媒でスラリーした。固体
を過し、減圧乾燥して表記化合物0.2g(収率54%)を
無色結晶として得た。
融点:215〜217℃。
〔有用性・発明の効果〕
本発明の一般式〔I〕で表わされる化合物の有用性につ
いては、国際出願(出願番号JP 87/00120:国際公開番号
WO 87/04928)の明細書36頁ないし38頁、80頁ないし108
頁に記載のように神経疾患用治療薬として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 491/052 7019−4C (72)発明者 武居 三幸 山口県岩国市装束町5丁目12番2号 (72)発明者 粟屋 昭 神奈川県横浜市戸塚区矢部町1541番地 (72)発明者 中野 卓雄 神奈川県横浜市戸塚区上郷町2231番地の20 (72)発明者 堀込 和利 千葉県茂原市萩原町1丁目103番地 (72)発明者 佐々木 忠之 千葉県茂原市東郷2142番地 (72)発明者 水智 彰 千葉県茂原市東郷2141番地 (72)発明者 小林 昶 千葉県茂原市東郷2141番地

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕 (式中、R1は水素又はベンジル基であり、R2はモノ低級
    アルキルアミノ基であり、R3はヒドロキシエチル基であ
    り、あるいはR2とR3は連結して下記式〔II〕ないし〔VI
    I〕のいずれかの基であり、R4は水素又は低級アルキル
    基である。)で表わされる2−ピペラジノピリミジン誘
    導体又はその薬学的に許容される塩。 A−O−(CH22−B 〔II〕 A−O−C(CH3)=CH−B 〔III〕 A−CH2−OCO−B 〔IV〕 A−N(CH3)−(CH22−B 〔V〕 A−CH2−CH(CH3)OCO−B 〔VI〕 A−OCOCH2−B 〔VII〕 (式中、AおよびBはそれぞれ一般式〔I〕中のピリミ
    ジン環の位および位に結合することを示す。)
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