JPH0751560A - 熱感応型マイクロカプセルとその製造法 - Google Patents

熱感応型マイクロカプセルとその製造法

Info

Publication number
JPH0751560A
JPH0751560A JP5205386A JP20538693A JPH0751560A JP H0751560 A JPH0751560 A JP H0751560A JP 5205386 A JP5205386 A JP 5205386A JP 20538693 A JP20538693 A JP 20538693A JP H0751560 A JPH0751560 A JP H0751560A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
low molecular
core substance
microcapsules
polyethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5205386A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenori Saito
英紀 斎藤
Tetsuro Tomita
哲朗 富田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP5205386A priority Critical patent/JPH0751560A/ja
Publication of JPH0751560A publication Critical patent/JPH0751560A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
  • Colloid Chemistry (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 融解分散冷却法または相分離法で製造され、
融点が60〜160℃、分子量が500〜10000の
低分子ポリオレフィンである殻材を用いたマイクロカプ
セル。 【効果】 融解分散冷却法または相分離法によって容易
に製造することができる。そして、壁材として熱に極め
て敏感に応答する低分子ポリオレフィンを用いているの
で、低温時には芯物質を物理的に隔離して芯物質を保護
すると同時に外部に影響を与えず、高温時にはマイクロ
カプセルの壁材が速やかに溶融し、かつ低粘度になるこ
とによってマイクロカプセルの芯物質を放出して外部環
境に所望の影響を与えることを可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、融点が60〜160
℃、分子量が500〜10000の低分子ポリオレフィ
ンである殻材を用いたマイクロカプセルを融解分散冷却
法または相分離法で製造することによって熱に極めて敏
感に応答する熱感応型マイクロカプセルを提供するもの
である。
【0002】
【従来の技術】マイクロカプセルは、記録材料、医薬
品、工業材料、農業材料、表示材料、香料、化粧品、食
品など様々な分野で用いられている。そして、その中で
用いられているマイクロカプセルは、様々の要求に対し
て応答する機能を有している。その中の一つである熱感
応型のマイクロカプセルは、従来からいくつか報告され
ている。例えば、熱可塑性樹脂を壁材として液中乾燥法
などで得られるマイクロカプセルがある。このような熱
可塑性樹脂を壁材としたマイクロカプセルは温度依存性
があまり大きくないため、熱感応型マイクロカプセルと
しては十分機能しない場合が多々ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この融解分
散冷却法または相分離法を用い、熱に極めて敏感に応答
する壁材として低分子ポリオレフィンを用いたマイクロ
カプセルに関するものであり、低温時には芯物質を物理
的に隔離して芯物質を保護すると同時に外部に影響を与
えず、高温時にはマイクロカプセルの壁材が速やかに溶
融し、かつ低粘度になることによってマイクロカプセル
の芯物質をに外部に放出して外部環境に十分な影響を与
えることが可能となる。また同時に、低分子ポリオレフ
ィンは、分子量が500〜10000というオリゴマー
であり、マイクロカプセルの壁材として優れた被膜形成
能と強度といった遮断能を有するものである。
【0004】
【課題が解決するための手段】本発明は、融点が60〜
160℃、分子量が500〜10000の低分子ポリオ
レフィンである殻材を用いたマイクロカプセルを融解分
散冷却法または相分離法で作製するものである。本発明
の殻材は、融点が60〜160℃、好ましくは90〜1
50℃、さらに好ましくは110〜130℃であり、分
子量が500〜10000、好ましくは700〜500
0の低分子ポリオレフィンであり、これは直接重合や一
般成形用ポリオレフィンの分解で製造される。例えば、
低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、酸化変性
型低分子ポリエチレン、酸変性型低分子ポリエチレン等
の変性低分子ポリエチレン、などの種々の結晶化度の化
合物を例示することが出来る。
【0005】本発明のマイクロカプセルの製造法である
融解分散冷却法とは、低分子ポリエチレンを低分子ポリ
エチレンと混和しない溶剤中に分散させ、その融点以上
に加熱しエマルジョンを製造する。そこに、芯物質を分
散させ低分子ポリエチレンを集め冷却することにより、
芯物質の周りに低分子ポリエチレンが沈積しマイクロカ
プセルを製造するものである。また、相分離法とは、例
えば低分子ポリエチレンを熱溶融する溶剤に溶解し、そ
こに芯物質を分散させ、冷却することによって低分子ポ
リエチレンを芯物質の周りに析出させマイクロカプセル
を製造するものである。本発明のマイクロカプセルは、
温度依存性を必要とする様々な分野に適用が可能であ
り、その中でも特に熱硬化性樹脂の潜伏性硬化システム
への応用に極めて適している。
【0006】
【作用】本発明の熱感応型マイクロカプセルは、熱応答
性が極めて高く、常温〜100℃付近までは、芯物質を
カプセル内に封じ込み外界からの影響を殆ど受けず、ま
たは外界に影響を与えず、120〜200℃程度の温度
域においては芯物質は外界から影響を受け、または外界
に影響を与えることが可能となる。この理由は十分には
明かではないが、マイクロカプセルの壁材として用いた
低分子ポリオレフィンが100℃程度までは、その低分
子ポリオレフィンの被膜性と強度のため芯物質を十分遮
断することにより隔離し、それ以上の温度域において
は、低分子ポリオレフィンの結晶構造の崩壊により極め
て瞬時に溶融し、かつ低粘度化することによりバリヤー
機能が殆どなくなることによって外部環境に芯物質を放
出することによると考えられる。
【0007】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。ここに
おいて「部」は重量部を表す。 [実施例1] 低分子ポリエチレン(分子量1000)33部をグ
リセリン1000部と加熱撹拌し、低分子ポリエチレン
のエマルジョン溶液(1)を得た。 前記溶液(1)に芯物質として水酸化カルシウム67
部を分散させ、分散液(2)を得た。 前記分散液(2) を約5℃/時間の速度で冷却し、芯
物質表面に低分子ポリエチレンを堆積させることによっ
てカプセルを調製した。 得られたカプセルを濾別、乾燥して熱感応型マイク
ロカプセルを得た。
【0008】[実施例2] 低分子ポリエチレン(分子量1000)33部をベ
ンゼン1000部と混合し、加熱撹拌して溶液(1)を得
た。 前記溶液(1)に芯物質として水酸化カルシウム67
部を分散させ分散液(2)を得た。 前記分散液(2)を約5℃/時間の速度で冷却し、芯
物質表面に低分子ポリエチレエンを堆積することによっ
てカプセルを調整した。 得られたカプセルを濾別、乾燥して熱感応型マイク
ロカプセルを得た。
【0008】[比較例1] PMMA(分子量10万)33部とベンゼン100
部とを混合し、撹拌して溶液(1)を得た。 前記溶液(1)に芯物質として水酸化カルシウム67
部を分散させて分散液(2)を得た。 ゼラチン20部と水1000部とを混合し、加熱撹
拌して溶液(3)を得た。 前記分散液(2)を前記溶液(3)に添加し、S/O/W
型エマルジョンを作製し溶液(4)を得た。 前記溶液(4)を加熱そして/または減圧することで
脱ベンゼンを行い、芯物質表面にPMMAを堆積するこ
とによってカプセルを調整した。 得られたカプセルを濾別し、乾燥してマイクロカプ
セルを得た。
【0009】得られた各マイクロカプセルについて以下
の特性を測定し、表1に示す結果を得た。
【表1】
【0010】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明のマイクロカプセルは、融解分散冷却法または相分
離法によって容易に製造することができる。そして、壁
材として熱に極めて敏感に応答する低分子ポリオレフィ
ンを用いているので、低温時には芯物質を物理的に隔離
して芯物質を保護すると同時に外部に影響を与えず、高
温時にはマイクロカプセルの壁材が速やかに溶融し、か
つ低粘度になることによってマイクロカプセルの芯物質
を放出して外部環境に所望の影響を与えることを可能と
する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点が60〜160℃、分子量が500
    〜10000の低分子ポリオレフィンである殻材を用い
    たマイクロカプセル。
  2. 【請求項2】 融解分散冷却法で製造することを特徴と
    する請求項1記載のマイクロカプセルの製造法。
  3. 【請求項3】 相分離法で製造することを特徴とする請
    求項1記載のマイクロカプセルの製造法。
JP5205386A 1993-08-19 1993-08-19 熱感応型マイクロカプセルとその製造法 Pending JPH0751560A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5205386A JPH0751560A (ja) 1993-08-19 1993-08-19 熱感応型マイクロカプセルとその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5205386A JPH0751560A (ja) 1993-08-19 1993-08-19 熱感応型マイクロカプセルとその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0751560A true JPH0751560A (ja) 1995-02-28

Family

ID=16505965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5205386A Pending JPH0751560A (ja) 1993-08-19 1993-08-19 熱感応型マイクロカプセルとその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0751560A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002121533A (ja) * 2000-10-11 2002-04-26 Ricoh Co Ltd 感熱性粘着材料
JP2011056405A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Niigata Univ 固体粉末含有マイクロカプセルの製造方法
EP1875961A4 (en) * 2005-04-07 2013-05-22 Mitsui Chemicals Inc CAPSULAR FINE PARTICLES, COMPRISING OLEFIN POLYMER
CN113321965A (zh) * 2021-05-28 2021-08-31 清华大学 热触发微胶囊、包含其的智能自润滑复合材料及制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002121533A (ja) * 2000-10-11 2002-04-26 Ricoh Co Ltd 感熱性粘着材料
EP1875961A4 (en) * 2005-04-07 2013-05-22 Mitsui Chemicals Inc CAPSULAR FINE PARTICLES, COMPRISING OLEFIN POLYMER
JP5252915B2 (ja) * 2005-04-07 2013-07-31 三井化学株式会社 オレフィン系重合体からなるカプセル状の微粒子
JP2011056405A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Niigata Univ 固体粉末含有マイクロカプセルの製造方法
CN113321965A (zh) * 2021-05-28 2021-08-31 清华大学 热触发微胶囊、包含其的智能自润滑复合材料及制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR970008262B1 (ko) 구형 축열캡슐 및 그의 제조 방법
US4268413A (en) Bodies with reversibly variable temperature-dependent light absorbence
IE34881B1 (en) Process for the production of microcapsules containing oily liquid
JP6193378B2 (ja) サーモクロミック材料、サーモクロミック材料を含む成形品、及びその利用
JP3726217B2 (ja) 感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料
US5601761A (en) Encapsulated active materials and method for preparing same
FI64899B (fi) Foerfarande foer framstaellning av mikrosfaerer bestaoende av en polymer och ett kaernmaterial
EP0358677A4 (en) MULTIPLE WALL POLYMERIC MICROCAPSULES.
KR20050055720A (ko) 고무제품용 마이크로캡슐 및 그 제조방법
JP2020521871A (ja) 過熱防止非可逆的感温変色成形体およびその製造方法
JPH0751560A (ja) 熱感応型マイクロカプセルとその製造法
EP0376653A3 (en) Non-attritive method for making polyester, polycarbonate or polyamide particles, particles obtainable by the method and their use
US5879443A (en) Temperature-sensitive color-memorizing microencapsulated pigment
US5540927A (en) Microencapsulation process by coacervation
JP2561470B2 (ja) 温度依存性フォトクロミック組成物
JPH0569579B2 (ja)
JPS62138556A (ja) 色彩記憶性樹脂組成物
JPS61155325A (ja) マイクロカプセル型防鼠剤
DE3636023A1 (de) Thermoplastisches polymer
JPH04505878A (ja) ポリマーカプセル壁を有するマイクロカプセル
JPS62246217A (ja) ペレツト型温度ヒユ−ズ
JP2001303031A (ja) 蓄熱材マイクロカプセル固形物
JPH0226596B2 (ja)
Baxter Microencapsulation processes in modern business forms
Goodwin et al. Physical methods for preparing microcapsules

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees