JPH07511U - ベルトコンベア乗継部の発塵防止装置 - Google Patents

ベルトコンベア乗継部の発塵防止装置

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JPH07511U
JPH07511U JP3566693U JP3566693U JPH07511U JP H07511 U JPH07511 U JP H07511U JP 3566693 U JP3566693 U JP 3566693U JP 3566693 U JP3566693 U JP 3566693U JP H07511 U JPH07511 U JP H07511U
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conveyor
belt conveyor
dust
filter cloth
cover
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JP3566693U
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Inventor
定之 山内
Original Assignee
合同製鐵株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉粒体を搬送するベルトコンベアからコンベ
アシュートを介して下段側ベルトコンベアに乗り継ぎさ
せる個所での発塵を防止すること。 【構成】 下段側ベルトコンベア4の上方を断面コ字状
の下方に開いたコンベアカバー6で覆い、サイドスカー
ト8を取り付ける。コンベアカバー6の上面に複数の沈
降用開口部10,10を形成し、濾布袋11を気密的に
接続する。濾布袋11,11間を連結ホース17で流通
可能とし、最下流側の濾布袋11Aに吹出管18を取り
付けておく。濾布袋11内では下段側ベルトコンベア4
上で浮遊する粉塵12を浮上および沈降させると共に、
自然抜気することができる。残圧のある空気は連結ホー
ス17を介して吹出管18から清浄となって放出され
る。濾布袋11を並べた発塵防止装置は安価な装置とな
り、メンテナンスフリーであって動力消費を伴うことも
ない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はベルトコンベア乗継部の発塵防止装置に係り、詳しくは、例えば製銑 原料である鉄鉱石粉や石灰粉などの粉粒体を搬送するベルトコンベアの乗継部に おいて、コンベアシュートを介して粉粒体を下段側ベルトコンベアに落下させる 際に発塵するのを防止できるようにした装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製鉄所の製銑部門などで使用される鉄鉱石,酸化鉄や石灰石などが海上輸送さ れてくる場合、陸揚げされた後に製鉄所構内を搬送される。これらの原料等は粒 径が1mm以下の粉粒体であることが多く、多数のベルトコンベアを乗り継ぐよ うにして輸送される。その乗継部では、上流側のベルトコンベアは下流側のベル トコンベアよりも高い位置にあって、コンベアシュートを介して4m程度の高さ から落下させることがある。 コンベアシュートは上段側ベルトコンベアの下流端の反転部位に位置して粉粒 体が投入されるが、このとき、粉粒体を受けた下段側ベルトコンベアでは発塵す るのが避けられない。そのために、コンベアシュートと下段側ベルトコンベアと の間には発塵防止のカバーなどが設置される。 粉粒体の落下による発塵が激しくなるのは、粉粒体の落下に伴って外気もコン ベアシュートに吸引されること、カバーの下方の下段側ベルトコンベアは例えば 1.2m/秒の速度を有し、コンベアシュートからカバーに導入された空気も移 動することに原因する。したがって、コンベアシュート近傍の下段側ベルトコン ベアをカバーで覆っても、カバー内の圧力が外気よりも若干高く、その空気の漏 出の際の粉塵の飛散を防止するのは容易でなく、下段側ベルトコンベアの側方な どからの発塵によって、工場内環境が損なわれることになる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
これを防止するために、コンベアシュートに外気が吸引されにくいようにした り乗継部に集塵機を設置して、発塵の抑制が図られる。または、乗継部において 散水することもしばしば行われる。 しかし、集塵機を設置するには装置が大掛かりとなりやすいこと、乗継部が多 数ある場合には、設置スペースの確保や設備投資の面などで難点が生じる。一個 所の乗継部に大型集塵機を設けるなどする場合には、他の乗継部へはダクトを延 ばすことができるが、それらと他の機器類との干渉や交錯を避けることは容易で ない。 また、散水する場合には、輸送されている粉粒体がコンベアベルトの表面に付 着し、ベルトコンベアのリターン側で剥離して工場内の環境を損ねたり、コンベ アシュートの内部に付着して搬送が阻害されたりする。甚だしくは、コンベアベ ルトの外面まで濡れたりすると、ベルトの蛇行が生じて搬送の安定性が害される ことになる。
【0004】 本考案は上記した問題に鑑みなされたもので、その目的は、簡易な装置構成で もってベルトコンベアの乗継部おける粉塵の飛散を防止すると共に、コンベアシ ュートから吸引される外気を放出しつつ浮遊する粉塵の下段側ベルトコンベアへ の沈降を助長し、ベルトコンベアからコンベアシュートを介して下段側ベルトコ ンベアに落下させた粉粒体の発塵を防止でき、また、長期にわたってメンテナン スフリーとすることができるベルトコンベア乗継部の発塵防止装置を提供するこ とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上段側ベルトコンベアの下流端の反転部位に設けたコンベアシュー トの下方に、落下した粉粒体を搬送する下段側ベルトコンベアが配置されている コンベア乗継部における発塵防止装置に適用される。 その特徴とするところは、図1および図2を参照して、下段側ベルトコンベア 4の上方に、コンベアシュート2の前面側で断面コ字状の下方に開いたコンベア カバー6がその下段側ベルトコンベア4に沿って配置される。そのコンベアカバ ー6の下端と下段側ベルトコンベア4の上面との間に生じる隙間を閉止してその 下段側ベルトコンベア4の側方から発塵するのを抑制するサイドスカート8が、 コンベアカバー6の側面に取り付けられる。一方、コンベアカバー6の上面に、 コンベアシュート2の内部空間に連なるシュート孔9と、下段側ベルトコンベア 4に沿って配置された複数の沈降用開口部10,10とが形成される。その沈降 用開口部10には、コンベアカバー6内を減圧すると共に、下段側ベルトコンベ ア4上で浮遊する粉塵12を浮上および沈降させるための緩衝空間13を形成し て上下方向へ延びる濾布袋11の下端が気密的に接続される。各濾布袋11は垂 直な姿勢で吊り下げられると共に、下段側ベルトコンベア4の下流に向かって上 り勾配の傾斜を有し濾布袋11,11の相互間の均圧を図る連結ホース17によ って接続され、コンベアカバー6の最下流側に位置する濾布袋11の上方部位に は、その圧抜きするための吹出管18が取り付けられる。そして、コンベアカバ ー6内およびその下流端の開口近傍には、搬送される粉粒体3と接触し下段側ベ ルトコンベア4を横切る方向に延びて粉塵12の下流方向への移動を阻止するイ ンナスカート19が垂下されていることである。 このような構成によれば、上段側ベルトコンベア1からコンベアシュート2を 介して粉粒体3を下段側ベルトコンベア4へ落下させる際に、コンベアカバー6 内で舞い上がる粉塵12と、コンベアシュート2内での粉粒体3の落下に伴いそ のコンベアシュート2に吸引された外気とを複数の濾布袋11,11へ流入させ ることができ、粉塵12を下段側ベルトコンベア4上へ沈降させかつ濾布袋11 表面から内部空気を自然漏出させると共に、吹出管18から発塵のない空気を導 出することができる。
【0006】 上記したコンベアカバー6内のインナスカート19を、隣りあう沈降用開口部 10間に配置しておくとよい。 前記の複数の沈降用開口部10,10を、コンベアカバー6の上面で千鳥配置 しておくこともできる。 下段側ベルトコンベア4の上流端の反転部位を、コンベアシュート2の背面側 に位置させ、上流端を閉止するリヤースカート21およびサイドスカート8を取 り付けたコンベアカバー6を、コンベアシュート2の背面側にも配置しておく。 そして、コンベアカバー6の上面に沈降用開口部10Bが形成されると共に、そ れには圧抜きするための吹出管18Bを上方部位に取り付けた濾布袋11Bを接 続しておくとよい。
【0007】
【作用】
上段側ベルトコンベア1によって下流端の反転部位まで搬送されてきた粉粒体 3はコンベアシュート2内を落下して下段側ベルトコンベア4に移される。コン ベアシュート2の下端は下段側ベルトコンベア4を覆うコンベアカバー6に連な り、シュート孔9を経て下段側ベルトコンベア4上に落ちた粉粒体3は、同時に 吸引された外気と下段側ベルトコンベア4のコンベアベルト5の移動による内気 の移動によって発塵する。 コンベアカバー6は下段側ベルトコンベア4の上方を覆い、その下端と下段側 ベルトコンベア4の上面との間に生じる隙間を閉止するサイドスカート8によっ て、下段側ベルトコンベア4の側方外へ発塵するのが防止される。コンベアカバ ー6内の圧力は外気よりも高くなるが、その上面に設けられた幾つかの沈降用開 口部10,10を介して、各濾布袋11に圧気が導入される。濾布繊維の僅かな 隙間を通して空気が抜けるのでコンベアカバー6から濾布袋11への空気の上昇 流も生じやすくなる。 最下流側の濾布袋11Aには吹出管18があって圧抜き度合いが高く、各濾布 袋11で抜けきれなかった空気は連結ホース17を介して下流側の濾布袋11へ 流通する。舞い上がった粉塵12はコンベアカバー6内よりも空気速度の低い減 圧状態にある濾布袋11内の緩衝空間13で沈降し、下段側ベルトコンベア4へ 戻される。 下段側ベルトコンベア4上の発塵の激しい部分はインナスカート19によって 仕切られており、その粉塵12が下流側に移動するのが抑制される。空気と粉塵 12の舞い上がりによって、コンベアカバー6の側方や前方から粉塵12の流出 することがほとんどなくなる。 濾布袋11によって発塵を抑えて粉塵12が沈降した後の空気は清浄化され、 吹出管18から放出される。濾布袋11の内面に粉塵12が付着することがあっ ても、濾布袋11が自然風を受けて少し変形すると塵片が剥離して落下する。連 結ホース17にも粉塵12が堆積することがあるが、下流に向かって上り勾配の 傾斜を有しており、粉塵12は滑落しやすくなる。
【0008】 コンベアカバー6内のインナスカート19を隣りあう沈降用開口部10間に配 置しておけば、下段側ベルトコンベア4上での発塵はインナスカート19によっ て遮られ、各沈降用開口部10から濾布袋11への舞い上がりが多くなる。 複数の沈降用開口部10,10を、コンベアカバー6の上面で千鳥配置してお くと、下段側ベルトコンベア4の幅が広い場合などでも、粉塵12の沈降を促進 できる。 下段側ベルトコンベア4の上流端の反転部位をコンベアシュート2の背面側に 位置させておくと、上流端を閉止するリヤースカート21およびサイドスカート 8を取り付けたコンベアカバー6をコンベアシュート2の背面側にも配置するこ とができ、コンベアシュート2の近傍での発塵が一層抑制される。
【0009】
【考案の効果】
本考案によれば、発塵しやすい粉粒体などを幾つかのベルトコンベアに乗り継 いで輸送するとき、とりわけ、乗継部において落下させる際の発塵が防止でき、 高い粉塵回収率が達成される。その乗継部においてはコンベアシュートを落下す る粉粒体に伴って外気が自然吸引されること、および、粉粒体を受けたベルトコ ンベアの移動速度によって空気の攪乱の発生することに原因して発塵するが、垂 直な姿勢の濾布袋を用いると粉塵の沈降と圧抜きが達成されることによってコン ベアシュートの近傍での防塵が可能となる。 また、濾布袋に粉塵が付着することもあるが、自然風を受けて変形すると剥落 させることもでき、保守の手間が著しく軽減される。しかも、発塵防止装置とし ての構成も簡素であり、安価な濾布袋の採用によって設備費の低減も図られる。 装置を稼働させるにあたっては動力を消費することはなく、さらには、散水によ る防塵のように粉粒体をコンベアベルトに付着させるといったこともなく、ベル トコンベアシステムの安価で高い稼働効率を達成することができる。
【0010】 コンベアカバー内のインナスカートを隣りあう沈降用開口部間に配置しておく と、インナスカートによって仕切られたコンベアカバー内の空間をそれぞれの濾 布袋に対応させることができ、発塵の抑制効果を上げることができる。 沈降用開口部をコンベアカバーの上面に千鳥配置としておくと、ベルトコンベ アの幅が広い場合でも発塵防止を広範囲で抑制することができる。 下段側ベルトコンベアの上流端の反転部位をコンベアシュートの背面側に位置 させておくと、粉塵の最も激しくなるコンベアシュートの近傍での発塵が確実に 防止できる。
【0011】
【実施例】
以下に、本考案に係るベルトコンベア乗継部の発塵防止装置を、その実施例を 示した図面に基づいて詳細に説明する。 図1は本考案の発塵防止装置の縦断面図で、上段側ベルトコンベアの下流端の 反転部位に設けたコンベアシュートの下方に、落下した粉粒体を搬送する下段側 ベルトコンベアが配置されているコンベア乗継部に適用されている。 これは、後述するごとく、上段側ベルトコンベアからコンベアシュートを介し て粉粒体を下段側ベルトコンベアへ落下させる際に、下段側ベルトコンベアを覆 うコンベアカバー内で舞い上がる粉塵と、コンベアシュート内での粉粒体の落下 に伴いコンベアシュートに自然吸引された外気とを複数の濾布袋へ流入させるよ うになっている。そして、粉塵を下段側ベルトコンベア上へ沈降させかつコンベ アカバー上に立設した濾布袋の表面から内部空気を自然漏出させると共に、吹出 管から発塵のない空気を導出できるようにしている。
【0012】 焼結工場や製銑工場で使用される鉄鉱石や酸化鉄などの原料および石灰粉など の副原料は粒径が1mm以下の粉粒体であって、幾つかのベルトコンベアを乗り 継いで搬送される。 ベルトコンベアの乗継部では、図1に示すように、上段側ベルトコンベア1の 下流端の反転部位にはコンベアシュート2が設置され、そのコンベアシュート2 の下方に、落下した粉粒体3を搬送する下段側ベルトコンベア4が配置されてい る。これらのベルトコンベア1,4は、約70m/分の速度でエンドレスなコン ベアベルト5を移動させ、図2に示したように必要に応じて雨避け5aなどによ って覆われている。
【0013】 上記の乗継部の近傍においては、下段側ベルトコンベア4の上方に、断面コ字 状の下方に開いたコンベアカバー6がコンベアシュート2の前面側で下段側ベル トコンベア4に沿って配置される。このコンベアカバー6は例えば鋼板を曲げた ものであって、コンベアシュート2を介して落下してきた粉粒体3を下段側ベル トコンベア4上に保持する囲いとして機能する。 そのコンベアカバー6は、側面から左右へ張り出す腕と下段側ベルトコンベア 4の設置架台4aまで延びる脚とからなるフレーム7によって支えられ、コンベ アシュート2のケーシングの下端と一体化された状態で固定されている。 このコンベアカバー6の下端と下段側ベルトコンベア4の上面との間に生じる 隙間を閉止して下段側ベルトコンベア4の側方から粉塵が漏れて発塵するのを抑 制するサイドスカート8が、コンベアカバー6の側面に金具などを介して取り付 けられている。サイドスカート8は内方へ少し湾曲した長いゴム板であり(図2 参照)、下端がコンベアベルト5と擦れたり内面が搬送されている粉粒体3と接 触するので、耐摩耗性の高いものが使用される。
【0014】 上記のコンベアカバー6の上面には、コンベアシュート2の内部空間に連なる シュート孔9と、下段側ベルトコンベア4に沿って配置された複数の沈降用開口 部10,10とが形成される。 その沈降用開口部10のそれぞれには、上下方向へ延びる濾布袋11が取り付 けられる。これは、コンベアカバー6の内圧を濾布繊維の微細な隙間から自然減 圧すると共に、下段側ベルトコンベア4上で浮遊する粉塵12を浮上および沈降 させるための上下方向へ延びた緩衝空間13を形成している。 濾布袋11は空気が充満すると円筒状をなすが、上下方向へ延びた姿勢を維持 するように、上部を梁材14などに固定して垂直な姿勢で吊り下げられる。そし て、下端にはスナップリング15などが内装され、その円形に復元しようとする 弾発力を利用して、沈降用開口部10の周囲に取り付けた円筒状フランジ16の 円筒内面に張りつけ、気密を保持して接続される。
【0015】 図2の例から分かるように、沈降用開口部10,10は一列をなしている。し かし、下段側ベルトコンベア4の幅が大きく濾布袋11の径が小さい場合などに は、沈降用開口部10を図示しないがコンベアカバー6の上面で千鳥配置とする こともできる。 このようにして配列される濾布袋11,11の相互間は、略中段の位置におい て複数の連結ホース17,17で接続される。これは、濾布袋11,11間の均 圧を図るためであり、濾布繊維の微細な隙間から自然抜気できなかった空気を最 下流側に位置する濾布袋11Aに向けて流すためである。なお、連結ホース17 内に粉塵が堆積して閉塞するのを防止するため、下段側ベルトコンベア4の下流 に向かって上り勾配の傾斜を与えており、付着した粉塵を元の濾布袋11内へ滑 落させることができるように配慮されている。
【0016】 一方、コンベアカバー6の最下流側に位置する濾布袋11Aの上方部位には、 濾布袋内を圧抜きするための吹出管18が取り付けられている。この吹出管18 の向きは図示のような下流方向でなければならないというものではなく、粉塵1 2が沈降して清浄となった空気を放出させることができるようになっていればよ い。この吹出管18も前述した連結ホース17も例えば70mm径程度のケミカ ルホースなどでよく、シリコンシーラントなどを用いて濾布袋に固定される。 連結ホース17は透明なものを採用しておくと、内部に粉塵が付着することが あっても目視確認できて都合がよい。 ちなみに、コンベアカバー6上に配置された濾布袋11は下流になるにつれて 高くしておくとよい。コンベアカバー6内の空気を濾布袋11へ導入にあたって 煙突効果を発揮させることができれば、濾布袋11,11間の空気の移動も円滑 なものとなり、圧抜きと粉塵12の沈降とをより一層促進することができる。
【0017】 一方、コンベアカバー6内およびその下流端の開口近傍には、搬送される粉粒 体3と接触し下段側ベルトコンベア4を横切る方向に延びて粉塵12の下流方向 への移動を阻止するインナスカート19が垂下されている。このインナスカート 19は適宜の間隔で配置しておけばよいが、図示の例では、そのインナスカート 19は、隣りあう沈降用開口部10,10間に配置され、粉塵12がコンベアカ バー6内を下流方向へ抜け出るのを防止している。 そのインナスカート19は、コンベアカバー6の天井面から下方へ延びる取付 板20にボルト止めなどされている。そして、幅はコンベアカバー6の内幅寸法 と略同じであり、図2に示すように、暖簾状となるように切り込みの入った下端 が、下段側ベルトコンベア4上で移動する粉粒体3の上面に接触する程度の位置 となっている。なお、下流端の開口近傍に設置されるインナスカート19Aは他 のインナスカート19よりやや長くされている。
【0018】 ところで、下段側ベルトコンベア4はコンベアシュート2の直下から下流側へ 延びるものであれば十分であるが、図1には、下段側ベルトコンベア4の上流端 の反転部位がコンベアシュート2の背面側に位置されている。 その場合、上流端を閉止するリヤースカート21および前記したサイドスカー ト8を取り付けたコンベアカバー6がコンベアシュート2よりも上流側にも配置 される。そして、コンベアカバー6の上面には沈降用開口部10Bが形成される と共に、それには圧抜きするための吹出管18Bを上方部位に取り付けた濾布袋 11Bが接続されている。 濾布袋11,11Bはいずれも例えばテトロン製濾布を円筒状に縫製したもの で、上端には周縁の形成した円板22が内挿され、その周縁に接触する濾布にバ ンド23を巻きつけ濾布袋の保形が図られている。円板22の中心部は梁材14 から吊り下げられたねじ棒24を挿通して固定され、そのねじ棒24や濾布袋1 1の上面を覆う雨避け25がチェーン26などを用いて取り付けられている。
【0019】 このように構成されたベルトコンベア乗継部の発塵防止装置によれば、上段側 ベルトコンベア1からコンベアシュート2を介して粉粒体3を下段側ベルトコン ベア4へ落下させる際に、コンベアカバー6内で舞い上がる粉塵と、コンベアシ ュート2内での粉粒体の落下に伴いコンベアシュート2に吸引された外気とを複 数の濾布袋11へ流入させ、粉塵12を下段側ベルトコンベア4上へ沈降させか つ濾布袋11の表面から内部空気を自然漏出させると共に、吹出管18から発塵 のない空気を導出することができる。 陸揚げされた原料などは、図1に示す上段側ベルトコンベア1からコンベアシ ュート2やシュート孔9を介して下段側ベルトコンベア4に落下される。その落 差が例えば3m以上といったように大きいと、上段側ベルトコンベア1から落下 する粉粒体3の動きに伴って大量の外気もコンベアシュート2に吸引される。 下段側ベルトコンベア4のコンベアベルト5の速度は1.2m/秒程度である が、吸引された空気も粉粒体3と共に移動するので、コンベアカバー6内では粉 塵12が巻きあがる。しかし、コンベアカバー6にはサイドスカート8が取り付 けられており、また、次に述べるように、濾布袋11によって圧抜きがなされる ので、下段側ベルトコンベア4の側方から粉塵12が漏出することはない。
【0020】 コンベアカバー6内の空気は沈降用開口部10を経て濾布袋11内に舞い上が る。これは、外気よりも圧力の高い空気がコンベアカバー6内から自然と逃げ出 そうとすることによるが、連結ホース17を経た最下流側に位置する濾布袋11 Aには吹出管18が設けられいることからも、その空気の移動が助長される。 濾布袋11の内部の圧力も少し上がるので、濾布袋11もやや膨れる。内部の 空気は下流側の濾布袋11へ連結ホース17を介して移動するが、濾布繊維の微 細な隙間からも空気が常時漏出し、濾布袋11の圧抜きも自然と行われる。 インナスカート19によって仕切られた空間から濾布袋11内に舞い上がった 粉塵12は圧抜きされた緩衝空間13で浮遊する。その大部分はいずれ沈降し、 沈降用開口部10からコンベアカバー6内へ戻される。
【0021】 濾布袋11の内面に粉塵12が付着することはあるが、作業員が濾布袋11を 軽く叩けば、少し変形して粉塵12が剥離し、塵片となって下段側ベルトコンベ ア4上へ落下する。しかし、それをするまでもなく、濾布袋11が風に煽られる などして少し変形すると同様の効果が発揮され、したがって、濾布繊維の目詰ま りも自ずと解消される。 濾布袋11から最下流側の濾布袋11Aへ連結ホース17を介して流れた粉塵 12さらには濾布袋11A内で舞い上がった粉塵12などは、吹出管18の開口 によって大気圧に等しい状態にある濾布袋11Aの内部で簡単に沈降する。吹出 管18からの圧抜きによってコンベアカバー6内の圧力の上昇も抑制される。そ して、粉塵12の極めて少ない清浄となった空気が吹出管18から大気に放出さ れる。 コンベアカバー6内で発塵している粉粒体3は、下段側ベルトコンベア4のコ ンベアベルト5の移動によってインナスカート19を通過するたびに発塵部分が 取り残される。したがって、コンベアカバー6の下流端の開口のインナスカート 19Aから粉塵12が漏れることもほとんどない。
【0022】 濾布袋11から下流側の濾布袋11へは連結ホース17を介して粉塵12や空 気が移動するが、連結ホース17は傾斜していて堆積する粉塵12の滑落を助成 する。連結ホース17が透明であれば、堆積状態を把握しやすく、もし、閉塞し そうであれば、濾布袋11を叩いて連結ホース17に振動を与えると、粉塵12 を払い落とすことができる。 濾布袋11の数は多いほど発塵抑制効果は高くなる。そして、下流になるにつ れて濾布袋11を高くし、吹出管18の位置を上げておけば煙突効果によって空 気の排出が促進される。
【0023】 一方、コンベアシュート2の背面側においては、空気の流れ方向と下段側ベル トコンベア4のコンベアベルト5の移動方向とは逆であるので、発塵の程度は下 流側ほどに酷くない。しかし、発塵することには変わりがなく、濾布袋11Bを 設けるなどしておくと、コンベアシュート2の背面側での発塵も防止することが できる。 図1の例では濾布袋11Bが一つであるが、下流側と同じ要領で複数本を設け ておけば、粉粒体3の発塵をより少なくすることができる。また、場合によって は、コンベアカバー6の幅をコンベアシュート2の近傍で広くしておき、その左 右に濾布袋を立設するようにすれば、最も発塵の激しい部分での速やかな防塵を 図ることができる。 本例のように複数の濾布袋11を使用すれば、コンベアカバー6内の空気の速 度を0.5m/秒といったように半減して発塵は抑制され、その粉塵の回収率は 98.3%以上にも達したことが確認された。 ベルトコンベアの停止中に濾布袋11を交換のために取り除くときは、梁材1 4からねじ棒24を外す。そして、コンベアカバー6の円筒状フランジ16から スナップリング15の一部を内方へ押し込んで弾発力を解放し、下端を抜き上げ ればよい。
【0024】 以上の説明から分かるように、動力を使用することなくまた濾布繊維と吹出管 とを通して自然減圧する作用を利用して、ベルトコンベアの乗継部で避けがたい 発塵の拡散を防止することができる。 濾布袋は自然風に任して変形し、付着した粉塵の除去もなされて、メンテナン スフリーの発塵防止装置とすることができる。しかも、動力消費を伴うこともな い。 なお、上記は製鉄所における原料などの搬送工程を例にして説明したが、粉粒 体を大気開放されたコンベア上やそのコンベアの乗継部などにおいて適用するこ とができる。また、上段側ベルトコンベアに対して下段側ベルトコンベアが交差 しない配置の場合でもその乗継部で使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る発塵防止装置の縦断面図。
【図2】 濾布袋を省いた状態を下流側から見た発塵防
止装置の斜視図。
【符号の説明】
1…上段側ベルトコンベア、2…コンベアシュート、3
…粉粒体、4…下段側ベルトコンベア、6…コンベアカ
バー、8…サイドスカート、9…シュート孔、10,1
0B…沈降用開口部、11,11A,11B…濾布袋、
12…粉塵、13…緩衝空間、17…連結ホース、1
8,18B…吹出管、19,19A…インナスカート、
21…リヤースカート。

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上段側ベルトコンベアの下流端の反転部
    位に設けたコンベアシュートの下方に、落下した粉粒体
    を搬送する下段側ベルトコンベアが配置されているコン
    ベア乗継部における発塵防止装置において、 前記下段側ベルトコンベアの上方には、前記コンベアシ
    ュートの前面側で断面コ字状の下方に開いたコンベアカ
    バーが該下段側ベルトコンベアに沿って配置され、 該コンベアカバーの下端と前記下段側ベルトコンベアの
    上面との間に生じる隙間を閉止して該下段側ベルトコン
    ベアの側方から発塵するのを抑制するサイドスカート
    が、上記コンベアカバーの側面に取り付けられ、 上記コンベアカバーの上面には、前記コンベアシュート
    の内部空間に連なるシュート孔と、前記下段側ベルトコ
    ンベアに沿って配置された複数の沈降用開口部とが形成
    され、 該沈降用開口部には、前記コンベアカバー内を減圧する
    と共に、前記下段側ベルトコンベア上で浮遊する粉塵を
    浮上および沈降させるための緩衝空間を形成して上下方
    向へ延びる濾布袋の下端が気密的に接続され、 該濾布袋は垂直な姿勢で吊り下げられると共に、前記下
    段側ベルトコンベアの下流に向かって上り勾配の傾斜を
    有し該濾布袋相互間の均圧を図る連結ホースによって接
    続され、 前記コンベアカバーの最下流側に位置する濾布袋の上方
    部位には、該濾布袋内を圧抜きするための吹出管が取り
    付けられ、 上記コンベアカバー内および該コンベアカバーの下流端
    の開口近傍には、搬送される粉粒体と接触し前記下段側
    ベルトコンベアを横切る方向に延びて粉塵の下流方向へ
    の移動を阻止するインナスカートが垂下されていること
    を特徴とするベルトコンベア乗継部の発塵防止装置。
  2. 【請求項2】 前記コンベアカバー内のインナスカート
    は、隣りあう前記沈降用開口部間に配置されていること
    を特徴とする請求項1に記載されたベルトコンベア乗継
    部の発塵防止装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の沈降用開口部は、前記コンベ
    アカバーの上面で千鳥配置となっていることを特徴とす
    る請求項1に記載されたベルトコンベア乗継部の発塵防
    止装置。
  4. 【請求項4】 前記下段側ベルトコンベアの上流端の反
    転部位は、前記コンベアシュートの背面側に位置され、 上流端を閉止するリヤースカートおよび前記サイドスカ
    ートを取り付けたコンベアカバーが、前記コンベアシュ
    ートの背面側にも配置され、 上記コンベアカバーの上面には沈降用開口部が形成され
    ると共に、該沈降用開口部には、圧抜きするための吹出
    管を上方部位に取り付けた濾布袋が接続されていること
    を特徴とする請求項1に記載されたベルトコンベア乗継
    部の発塵防止装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011518729A (ja) * 2008-04-25 2011-06-30 カレテックス エー/エス コンテナライナ及びコンテナライナの排出方法
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CN108704408A (zh) * 2018-07-05 2018-10-26 厦门宏鹭升建筑新材料有限责任公司 一种粉罐压力释放除尘器及除尘系统
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