JPH0751052A - スポロルミエラ・インテルメディアとそれを利用するプロセス - Google Patents

スポロルミエラ・インテルメディアとそれを利用するプロセス

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JPH0751052A
JPH0751052A JP4210630A JP21063092A JPH0751052A JP H0751052 A JPH0751052 A JP H0751052A JP 4210630 A JP4210630 A JP 4210630A JP 21063092 A JP21063092 A JP 21063092A JP H0751052 A JPH0751052 A JP H0751052A
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solution
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Gerald F Bills
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Matas Maria T Diez
ティー.ディエス−マタス マリア
Mary N Omstead
ナリン オムステッド メアリ
Fernando Pelaez
ペラエス フェルナンド
Yu Lin Kong
リン コング ユ
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Merck and Co Inc
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    • C12P17/00Preparation of heterocyclic carbon compounds with only O, N, S, Se or Te as ring hetero atoms
    • C12P17/18Preparation of heterocyclic carbon compounds with only O, N, S, Se or Te as ring hetero atoms containing at least two hetero rings condensed among themselves or condensed with a common carbocyclic ring system, e.g. rifamycin
    • C12P17/181Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring heteroatoms in the condensed system, e.g. Salinomycin, Septamycin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記式 【化1】 の化合物を発酵生産できるスポロルミエラ・インテルメ
ディアを複数株、草食動物の糞から単離し、株として確
立した。 【効果】 上記微生物は、スクワレンシンセターゼ活性
を阻害する活性を有し、抗コレステロール血漿の治療に
有用な上記化合物の発酵生産を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】過コレステリン血症は、動脈硬化症等の虚
血性心臓血管疾患の主要な危険因子の1つとして知られ
る。胆汁酸金属イオン封鎖物がこの症状の治療に用いら
れてきたが、これらは中程度に効果的であると思われる
が、大量に、すなわち1回に数グラム用いる必要があ
り、あまり味がよくない。現在市販されているMEVA
COR(商標)(ロバスタチン)は、酵素HMG−Co
Aリダクターゼを阻害することでコレステロールの生体
内合成を抑制して作用する一群の非常に活性のある抗過
コレステリン血症剤の1つである。スクアレンシンセタ
ーゼは、デノボのコレステロール生体内合成経路の最初
の始動反応において酵素に関わる。この酵素は、2分子
のファルネシルピロリン酸を還元二量体化してスクアレ
ンを形成するのを触媒する。コレステロール合成におけ
るこの開始反応の阻害は、ユビキノン、ドリコール及び
イソペンテノイルt−RNAへの経路を妨げないことが
必要とされる。これまでのスクアレンシンセターゼを阻
害する努力は、P.Ortiz de Montellano ら、J.M
ed. Chem. ,20,243(1977)及び E.J.
CoreyとR.Volante, J.Am.Chem.Soc.,9
8,1291(1976)に述べられているような化合
物を含んだピロリン酸又はピロリン酸類似体を用いてい
た。S.Biller(米国特許第4,871,721号)
は、スクアレンシンセターゼの阻害剤としてイソプレノ
イド(ホスフィニルメチル)ホスホン酸塩について述べ
ている。
【0002】要約するに本発明は、リンを全く含まない
スクアレンシンセターゼ阻害剤を生産するスポロルミエ
ラ・インテルメディア(Sporormiella intermedia)の
株を提供する。
【0003】以下本発明を詳細に説明する。本発明は、
スクアレンシンセターゼ阻害剤である構造式(I);
【化4】 を有する化合物を生産する新奇な微生物を目的とする。
構造式(I)の化合物は、コレステロール降下剤及び抗
真菌剤として有用である。構造式(I)の化合物はSpo
rormiella intermediaの好気発酵によって調製する。さ
らに特定すると、用いる株は、MF5651、MF56
52、MF5655、MF5656、MF5657、M
F5663又はその変異体から選ばれる。
【0004】MF5651の培養物は、ヘラジカ(アリ
ゾナ)の糞から単離した糞生菌Sporormiella intermed
iaの培養株である。この培養は、MD 20852、R
ockville、12301 Park-lawn Drive にあるAme
rican Type Culture Collection(ATCC)に、A
TCC 74072として寄託されている。MF565
2の培養物は、キリン(ケニア)の糞から単離した糞生
菌Sporormiella intermediaの培養株である。この培養
は、ATCC 74073として寄託されている。MF
5655の培養物は、ヤギ(ギリシャ)の糞から単離し
た糞生菌スポロルミエラ・インテルメディアの培養株で
ある。この培養株は、ATCC 74074として寄託
されている。MF5656の培養物は、ヤギ(ギリシ
ャ)の糞から単離した糞生菌スポロルミエラ・インテル
メディアの培養株である。この培養株は、ATCC 7
4075として預けられている。培養株MF5655
は、ヤギ(ギリシャ)の糞から単離した糞生菌スポロル
ミエラ・インテルメディアの培養株である。この培養株
は、ATCC 74076として預けられている。MF
5663の培養物は、ヤギ(ギリシャ)の糞から単離し
た糞生菌スポロルミエラ・インテルメディアの培養株で
ある。この培養株は、ATCC 74083として預け
られている。
【0005】一般に、本発明のスポロルミエラ・インテ
ルメディアの株は、糞生菌である。多くの糞生菌は糞の
中で特異的に生育し伝播していくのに適応しており、他
の基質中にはあまり生じない。糞生菌コミュニティーの
内部では、時間の経過につれてはっきりした種の交代が
生じるためいろいろな菌を収集することができる。糞生
菌は、進化系統的に多岐の種類にわたる。糞生菌のうち
で最も特徴的な群の1つは、スポロルミア(Sporormi
a)、スポロルミエラ(Sporormiella)及びプロイシア
(Preussia)属中に様々に分類される子嚢菌類(Asco
mycetes)である。これらの腐生菌は、とくに草食性動
物の糞中に多くみられるが、必ずしもそこに限定されな
い。これら菌類は、乾燥地帯の糞中に高頻度に見出され
るが、この理由は、糞の分解速度が遅いためにこれら糞
生菌が糞中に蓄積できる時間が長いからである(S.
I.Ahmed と R.F.Cain、1972、Revision o
f the genera Sporormia and Sporormiella(スポロ
ルミア及びスポロルミエラ属の改訂)Canadian Journ
al of Botany、50:419〜447;D.T.Wick
low、1981、The coprophilous community:a myco
logical community for examining ecological ideas
(糞生コミュニティー:エコロジーの概念を調べるため
の菌類学的コミュニティー)pp.47〜76.The f
ungal community,its organization and role in the e
cosystem(菌類コミュニティー、そのエコシステムにお
ける構成と役割)に収録、D.T.Wicklow とG.
C.Carroll 編、Marcel Dekker, Inc.)。これら
の菌類は、頻度はずっと低くなるが、土壌腐生菌及び木
本の宿主非特異的内生菌でもある。
【0006】これらの菌類がしばしば乾燥した環境での
草食動物の糞にコロニーを作ることを知っていれば、確
実にそれらを純粋な培養へと単離できる。これは、乾燥
地帯の糞を集めることにより行なうことができる。この
ような地帯は、もっぱら砂漠の植物、地中海性タイプの
植物で占められており、砂漠の低木地域、草原地域又は
サバンナである。糞はモイストチャンバーで、100%
又はそれに近い相対湿度で、子嚢果が発達してくるまで
約1〜8週間インキュベートすることができる。その後
成熟した子嚢胞子を、細い針で実体顕微鏡下で子嚢内か
ら切り出して、各種の標準菌類培地に移して、培養を開
始する。別の方法としては、木本の生きた幹の細片をあ
つめ、この幹の表面を滅菌して、抗生物質を含んだ標準
イースト−麦芽エキス寒天培地にこの細片を置くことに
よりこれらの菌を得ることもできる。(Petrini, O.
1986, Taxonomy of endophytic fungi of aerial
plant tissue(気性植物の内生菌の分類学)、Microbi
ology of Phyllosphere(葉圏の微生物学)収録、N.
J.Fokkema と J. van den Heuval編、Cambridge
Univ. Press)。
【0007】これら菌類のより直接的な単離方法は、少
量(0.5〜2g)の乾燥した糞を粉状にして、滅菌水
で段階希釈してから、0.1〜1.0mlの懸濁液を、
DPY培地及びCMC培地等の選択的菌類培地に適用す
ることである。より選択的な方法は、流水下で糞の懸濁
液を2枚の金属メッシュを通して濾過することである。
粉状にした糞をまずポアサイズ105μmの上段のメッ
シュを通して洗浄し、次に90μmの下段のメッシュを
通す。粒子は15〜30分間水で連続的に洗浄する。上
段のメッシュは通過するが下段のメッシュにより保持さ
れる粒子を、次に選択的菌類培地の表面にひろげて、こ
れを菌のコロニーが発達するまでインキュベートする。
スポロルミエラのコロニーは、一般に、その灰色ないし
黒い色、ビロード状の表面、及びゆっくりした生育速度
を特徴とする。次に、これらの最初のコロニーの菌糸断
片を新しい寒天培地に移して、純粋培養を得ることがで
きる。
【0008】
【表1】選択的菌類培地の組成を以下に示す:DPY培地 デキストロース 5.0 g ペプトン 1.0 g イースト抽出物 2.0 g NH4OH 1.0 g K22PO4 1.0 g MgSO4・7H2O 0.5 g FeCl3・6H2O 0.5mlの1%(w/v)溶液 Oxgall(乾燥したウシ胆汁) 5.0 g プロピオン酸ナトリウム 1.0 g 寒 天 20.0 g 水 1000 ml オートクレーブ20分(121℃、15psi) オートクレーブ後に以下を加える: クロロテトラサイクリン 50.0 mg 硫酸ストレプトマイシン 50.0 mg (又は他のどのような適当な抗細菌抗生物質でもよい)
【表2】CMC培地 ナトリウムカルボキシメチルセルロース 10.0 g イースト抽出物 0.5 g (NH42SO4 1.0 g NaNO3 2.0 g KH2PO4 1.0 g MgSO4・7H2O 0.5 g KCl 0.5 g CaCl2 0.05g FeSO4・7H2O 0.01g CuSO4 0.01g MnSO4・4H2O 0.005g ZnSO4・7H2O 0.001g 寒 天 15.0 g 水 1000 ml オートクレーブ20分(121℃、15psi) オートクレーブ後に以下を加える: クロロテトラサイクリン 50.0 mg 硫酸ストレプトマイシン 50.0 mg (又は他のどのような適当な抗細菌抗生物質でもよい)
【0009】スポロルミエラ・インテルメディアの株
は、以下の形態学的特徴を示す。コロニーは比較的生育
が遅い:2週間で、コーンミール寒天(Difco Labora
tories)上では10〜15mm;オートミール寒天(D
ifco Laboratories)上では10〜15mm;V8ジュ
ース寒天(200mリットルのV8ジュース、Campbel
l Soup Co. とCaCO33gと寒天20gを蒸留水で
1lにしたもの)上では15〜20mmの直径に達す
る。オートミール寒天上では、わずかに盛り上がり、約
0.5〜1mmの深さがあって、周辺部は培地中に入っ
ている。表面はフェルト状ないしビロード状、若いうち
はクリーム色で、やがて灰色から暗灰色、あるいは最終
的に暗いオリーブがかった灰色ないしほとんど黒色とな
る。CartridgeBuff(大文字の色名はRidgway. Rの
Color Standards and Nomenclature(色見本と命名
法)、Washington, D.C.1912より)、Margue
rite Yellow Olive, Buff, Light Grayish Oliv
e, Grayish Olive, DeepGrayish Olive, Iron G
ray, Olivaceous Black となってゆく。裏面はにぶい
黄色がかったオリーブ色から、オリーブがかった灰色、
そして暗いオリーブがかった灰色である。臭気と分泌物
は見られない。2〜3週後にはしばしば広範囲にわたる
つやなしないし光沢がある、黒色子座(ストロマ)領域
がコロニーに発達する。子座領域には多くの密集〜簇生
する偽子のう殻原基が埋め込まれている。多くの株では
コロニーは、異常で生育の悪いセクターが生じる傾向が
強く、とくに継代をくりかえしたあとはそうである。こ
れらのセクターは、一般に、色がより淡く、ストロマ及
び/又は偽子嚢殻を分化する能力を失なうか低下してい
る。
【0010】子嚢果は偽子嚢殻である。偽子嚢殻は、蛍
光灯連続照射下25℃のオートミール寒天培地上では2
〜3週間で目に見えるようになり、4〜5週間で成熟す
る。偽子嚢殻は単独ないしぎっしりと簇生しており、上
部の10〜50%が表面から出て埋め込まれている。直
径200〜300μmで球状ないしほぼ球状で、先端パ
ピラ(乳頭)のあるものとないものがあり、孔口はな
く、無毛で、光沢がなく、一様に黒色である。人工培養
では偽子嚢殻は4〜8週間以内にしばしば消滅しかかっ
て、完全に成熟することがない。発達は、子嚢原基と側
糸の形成だけで止まる。子嚢殻は薄く、1〜2個の細胞
の厚さであり、多角形組織である。子嚢壁細胞は等直径
形で、直径4〜8μmで、KOH中で灰色ないし暗いオ
リーブがかった灰色である。子嚢は多く、共通基底部か
ら生じており、二重壁構造で、8つの胞子があり、円筒
状で直線又はわずかに湾曲している。頂端は広く丸く、
120〜180×20〜35μmではっきりとした基部
ストークを持ち、基部ストークは7〜11μmの長さが
ある。側糸は多く、子嚢と相互にからみ合っていて、糸
状で幅1〜3μmで隔壁の間隔は子嚢の長さとほぼ同じ
である。子嚢内の子嚢胞子は2段に生じ、42〜58×
10〜12μmであり、4細胞から成り、隔壁は深くく
びれている。頂端細胞は先端が丸いか、細くなり、中央
の細胞は長円形ないし樽形であって、各細胞にはっきり
しない発芽スリットがあって、子嚢胞子全体が薄く、光
を屈折する透明な鞘につつまれており、細胞はしばしば
容易にバラバラになる。KOH中では暗いオリーブがか
った灰色である。
【0011】本出願書で請求するスポロルミエラ・イン
テルメディアの生物学的純粋培養とは、自然環境から単
離され、生存する混入微生物が存在しないものと定義す
る。本出願書で請求するスポロルミエラ・インテルメデ
ィアの培養とは、自然環境から単離され構造式(I)の
化合物の発酵に有害な生存混入微生物が存在しないもの
と定義する。本出願書で述べる微生物の活性突然変異体
は、1つ又はそれ以上の突然変異を持ち、構造式(I)
の化合物を生産し得る培養であると定義する。一般に、
特定の二次中間代謝物の形成は予測不可能であるのだ
が、出願者らは、スポロルミエラ・インテルメディアの
株がスクアレンシンセターゼの阻害物質で構造式(I)
の化合物を生産する能力に関して、化学的分類学上類似
していることを発見した。これらの株は、迅速な2工程
のスクリーニングによって容易に検出できる。株を単離
して液体栄養培地で培養する。少量のサンプルを経時的
にとり出し、最終発酵ブロスは凍結保存する。第1のス
クリーニング工程では、少量のサンプルを用いる。これ
らのサンプルは、有機溶媒で抽出する。有機相を濃縮し
て、後述のスクアレンシンセターゼアッセイでテストす
る。スクアレンシンセターゼの活性を阻害する化合物の
存在は、サンプルのスクアレンシンセターゼの活性を、
コントロールのスクアレンシンセターゼの活性と比較し
て決定する。スクアレンシンセターゼアッセイで陽性の
結果を示す発酵ブロスを、スクリーニングの第2の工程
でテストする。凍結した発酵ブロスを解凍して、有機溶
媒で抽出する。有機相を濃縮して高速液体クロマトグラ
フィー(HPLC)で分析する。構造式(I)の化合物
の存在を、純粋な(I)のクロマトグラムと抽出したサ
ンプルのクロマトグラムの比較により決定する。抽出物
中の(I)の存在の確認は、分離した成分のUVスペク
トル及び分離した成分とその誘導体のMSデータにより
行なう。
【0012】MF5651の培養物は、スポロルミエラ
・インテルメディアと同定されて、前掲の一般的記述及
びS.I.Ahmed とR.F.Cain のRevision of th
e genera Sporormia and Sporormiella(スポロルミ
ア及びスポロルミエラ属に関する改訂)(Canadian J
ournal of Botany 50:419〜477、(197
2))の記述において説明されているようなこの種に本
質的な形態学的特徴を示す。これらの標徴的形態学上の
特徴には以下が含まれる:比較的遅い生育、ポテトデキ
ストロース、オートミール、又は麦芽−イーストエキス
寒天等の標準的真菌類培地上で淡灰色、暗灰色ないし黒
色のコロニーを作る、培養物中に分生子状態が見られな
い;2〜5週間後にコロニー表面に黒色のストロマ状組
織及び/又は偽子嚢殻を形成する;球ないしほぼ球状の
偽子嚢殻を形成するが、無毛で孔口を持たない、あるい
はかすかな孔口を持つ;偽子嚢殻の、空間内に子嚢と一
緒に条状の側糸を形成する;二重壁構造の子嚢は円筒状
であり、短い柄状基部を持つ;子嚢胞子は子嚢内に2段
に配置されていて、長さ45〜60μmで幅10〜12
μmの大きさであり、4細胞で隔壁でくびれており、薄
くゼラチン状のオリーブグレイ色の鞘につつまれてお
り、各細胞は横長の湾曲した発芽スリットを持ってい
る。
【0013】MF5652の培養物は、スポロルミエラ
(Sporormiella intermedia)と同定されて、前掲の一
般的記述及びS.I.Ahmed とR.F.Cain のRevi
sionof the genera Sporormia and Sporormiella(ス
ポロルミア及びスポロルミエラ属に関する改訂)(Can
adian Journal of Botany 50:419〜477、
(1972))の記述において説明されているようなこ
の種に本質的な形態学的特徴を示す。これらの標徴的形
態学上の特徴には以下が含まれる:比較的おそい生育、
ポテトデキストロース、オートミール、又は麦芽−イー
ストエキス寒天等の標準的真菌類培地上で淡灰色、暗灰
色ないし黒色のコロニーを作る、培養物中に分生子状態
が見られない;2〜5週間後にコロニー表面に黒色のス
トロマ状組織及び/又は偽子嚢殻を形成する;球ないし
ほぼ球状の偽子嚢殻を形成するが、無毛で孔口を持たな
い、あるいはかすかな孔口を持つ;偽子嚢殻の、空間内
に子嚢と一緒に糸状の側糸を形成する;二重壁構造の子
嚢は円筒状であり、短い柄状基部を持つ;子嚢胞子は子
嚢内に2段に配置されており、長さ45〜60μmで幅
10〜12μmの大きさであり、4細胞で隔壁部でくび
れており、薄くゼラチン状のオリーブグレイ色の鞘につ
つまれており、各細胞は横長の湾曲した発芽スリットを
持っている。
【0014】MF5655、MF5656、MF565
7及びMF5663の培養は、同じ環境から単離され
た。MF5655、MF5656及びMF5657の培
養物はスポロルミエラ・インターメディアと同定され
て、前掲の一般的記述及びS.I.Ahmed とR.F.
Cain のRevisionof the genera Sporormia and Spo
rormiella(スポロルミア及びスポロルミエラ属に関す
る改訂)(Canadian Journal of Botany 50:41
9〜477、(1972))の記述において説明されて
いるようなこの種に本質的な形態学的特徴を示す。これ
らの標徴的形態学上の特徴には以下が含まれる:比較的
おそい生育、ポテトデキストロース、オートミール、又
は麦芽−イーストエキス寒天等の標準的真菌類培地上で
淡灰色、暗灰色ないし黒色のコロニーを作る、培養物中
に分生子状態が見られない;2〜5週間後にコロニー表
面に黒色のストロマ状組織及び/又は偽子嚢殻を形成す
る;球ないしほぼ球状の偽子嚢殻を形成するが、無毛で
孔口を持たない、あるいはかすかな孔口を持つ;偽子嚢
殻の内部に子嚢と一緒に糸状の側糸を形成する;二重壁
構造の子嚢は円筒状であり、短い柄状基部を持つ;子嚢
胞子は子嚢内に2段に配置されており、長さ45〜60
μmで幅10〜12μmの大きさであり、4細胞で隔壁
部でくびれており、薄くゼラチン状のオリーブグレイ色
の鞘につつまれており、各細胞は横長の湾曲した発芽ス
リットを持っている。
【0015】構造式(I)の化合物を、資化性炭素及び
窒素源を含んだ水性栄養培地中で、好ましくは好気条件
下に、前記微生物を培養することによって得ることがで
きる。また、栄養培地は、鉱物塩類と消泡剤を含んでも
よい。
【0016】栄養培地中の好ましい炭素源は、グルコー
ス、グリセリン、デンプン、デキストリン、その他の炭
水化物である。含まれていてもよい他の炭素源は、マル
トース、マンノース、スクロース等である。さらに、オ
ート麦粉、コーンミール、キビ、トウモロコシ等の複合
栄養源でも利用できる炭素を供給できる。培地に用いる
炭素源の正確な量は、一部分は、培地中の他の成分にも
よるが、通常0.5ないし5重量パーセントの範囲にあ
る。これら炭素源を当該培地にそれぞれ用いてもよい
し、同培地にいくつかの炭素源を組み合わせて用いるこ
ともできる。
【0017】好ましい窒素源は、グリシン、プロリン、
トレオニン、その他のアミノ酸、又同様に、イースト抽
出物(加水分解物、自己分解物)、乾燥イースト、トマ
トペースト、大豆ミール、ペプトン、コーンスティープ
リカー、ディスチラーズソルブルズ、麦芽抽出物、その
他のような複合源である。アンモニウム塩(たとえば、
硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニ
ウム等)の無機窒素源を用いることもできる。種々の窒
素源は、培地中の0.2ないし9重量パーセントの範囲
の量で、単独に、又は組み合わせて用いることができ
る。炭素及び窒素源は、一般に組み合わせて用いるが、
純粋な形態である必要はない。微量の生育因子、ビタミ
ン及び鉱物栄養を含むより純度の低いものを用いてもよ
い。また、(これらに限定はされないが)炭酸カルシウ
ム、リン酸ナトリウム又はカリウム、塩化ナトリウム又
はカリウム、マグネシウム塩、銅塩、コバルト塩、その
他のような鉱物塩類を培地に加えてもよい。又、マンガ
ン、鉄、モリブデン、亜鉛、その他の微量金属が含まれ
る。さらに、必要ならば、とくに培養培地がかなり泡立
つならば、ポリエチレングリコール又はシリコン等の消
泡剤を加えてもよい。この発明の化合物の好ましい生産
方法は、生産性微生物の胞子か菌糸体を適当な培地に接
種した後に好気条件下に培養することから成る。
【0018】一般に発酵工程は、まず保存しておいた培
養株を栄養種培地に接種して、時には2段階で活性化合
物の生産用の種菌となる微生物を増殖させる。接種後、
フラスコを振とうしながら20ないし30℃、好ましく
は25ないし28℃の範囲の温度でインキュベートす
る。振とう速度は、400rpmまでの範囲、好ましく
は200ないし220rpmでよい。種フラスコは、2
ないし10日、好ましくは4日間インキュベートする。
通常は2ないし4日であるが、生育が十分になったら、
培養物を生産培地フラスコに接種するのに用いる。第2
段階の種培養は、とくにより大きな容器に移行させる場
合に行ってもよい。これを行なう場合、培養物の一部
を、第2の種フラスコに接種して同種の条件下であるが
より短時間インキュベートする。接種後、発酵生産培地
を5ないし25日間、好ましくは7ないし22日間、
(液体又は固体どちらの発酵培地を用いるかによって)
振とうするか、あるいは振とうせずにインキュベートす
る。発酵は20ないし40℃の温度範囲で好気的に行な
う。振とうする場合には、200ないし400rpmの
速度でよい。最適な結果を得るためには22ないし28
℃、もっとも好ましくは24ないし26℃の範囲であ
る。活性化合物を生成するのに適した栄養培地のpH
は、3.5ないし8.5、もっとも好ましくは4.5な
いし7.0の範囲である。所望の化合物の生成を適当な
時間行なった後に、発酵フラスコを回収して活性化合物
を単離する。
【0019】エステル又はケトン等の非アルコール性酸
素化溶媒と混合することもできるアルコール溶媒を用い
て、固体発酵培地から本発明の化合物を抽出する。この
混合物をはげしくかくはんして濾過し、濾液を減圧下に
濃縮する。濃縮物に水を加えて、鉱酸で1ないし4の範
囲、好ましくは1.5ないし2.5の範囲にpHを調整
する。次に水性濃縮物を水と混和しない酸素化溶媒でく
りかえし抽出する。この水と混和しない有機層をとり出
して、蒸発乾固させる。次に一般には、残渣を、吸着、
分配クロマトグラフィー、及び沈殿等のいくつかの分離
工程にかける。各分離工程において、生物学的アッセイ
及び/又はHPLC/TLC分析の結果にもとづいて、
フラクションを集めてひとまとめにする。
【0020】固体発酵の抽出に用いる好ましい溶媒は、
メタノールと2−ブタノンの1:1混合物である。最初
の抽出物を濃縮して水で希釈した後の、好ましい分配溶
媒はジクロロメタン又は酢酸エチルである。液体発酵か
ら化合物(I)を抽出するには、アルコール性溶媒又は
非アルコール性酸素化溶媒を用いることができる。好ま
しいアルコール性溶媒はメタノールであり、この場合
は、液体発酵物を2ないし4倍体積のメタノールで処理
した後、はげしくかくはんする。次に混合物を濾過して
濾液を減圧下に濃縮する。水を濃縮物に加えて、鉱酸で
pHを1ないし4の範囲、もっとも好ましくは1.5な
いし2.5の範囲に調整する。次にこの水性濃縮物を水
と混和しない酸素化溶媒又は塩素化炭化水素溶媒でくり
かえし抽出する。水と混和しない有機層をデカントし
て、濃縮乾固する。次に、固体発酵からの有機抽出物の
蒸発に関して前に述べたように、残渣をさらに精製す
る。
【0021】液体発酵からの抽出に好ましい酸素化溶媒
は、酢酸エチルである。液体発酵物をまず鉱酸によっ
て、pH1ないし4、もっとも好ましくはpH1.5な
いし2.5の範囲に調整する。次に混合物を酢酸エチル
又は2−ブタン等の酸素化溶媒でくりかえし抽出する。
水に混和しない有機層をデカントして、濃縮乾固する。
残渣は、固体発酵からの有機抽出物の蒸発乾固物に関し
て前に述べたようにさらに精製する。また、液体発酵物
を、ブロスを酸性にすることなく2−ブタノンで抽出で
きる。この場合、有機抽出物を水性層になるまで濃縮し
て、pH1.5〜2.5まで酸性にして、酢酸エチル等
の酸素化溶媒で抽出する。
【0022】クロマトグラフィーによる分離は、イオン
性又は非イオン性樹脂を用いた従来のカラムクロマトグ
ラフィーを使って行なうことができる。E.Merk から
市販されているようなシリカゲルは、有用な吸着剤であ
る。シリカゲルが吸着剤の場合、溶離液としてはメタノ
ール/クロロホルム/酢酸/水等のアルコール/塩素化
炭化水素/有機酸混合物が有用である。逆相クロマトグ
ラフィーには、より長い又はより短かいアルキル残基を
有する固着シリカゲルやMitsubkshi DianionHP−2
0、あるいはポリアクリル酸バックボーンを有するもの
を用いることもできるが、好ましい吸着剤はC8 固着シ
リカゲルである。逆相クロマトグラフィーに好ましい溶
離液は、アセトニトリルと0.1%リン酸又はトリフル
オロ酢酸等で低pHに緩衝した水との混合物がある。D
owex−1(Cl-)またはDowex−50(Ca++)等の
イオン性樹脂もまた、精製に有用である。とくに有用な
のは、BioRADAG4×4(ギ酸塩)及びAmberlyst
A21(酢酸塩)等のアニオン交換樹脂である。活性
化合物を、キニーネ塩として、非極性溶媒から沈殿させ
ることができる。沈殿のための好ましい溶媒は、ジエチ
ルエーテルである。また、活性化合物(I)を、メタノ
ール等の極性溶媒から、アンモニウム塩として沈殿させ
ることもできる。
【0023】本発明の微生物の発酵で形成した化合物に
固有のスクアレンシンセターゼ阻害活性を、以下に述べ
る標準的なインビトロのプロトコールで測定した。
【0024】ラット肝臓ミクロソームの調製 オスCharles River CDラット(120ないし150
g)を、0.1%ロバスタチンを含む規定食で4日間飼
育した。これらラットからの肝臓を5容(ml/g)の
氷冷した50mM HEPES(4−(2−ヒドロキシ
エチル)−1−ピペラジン−エタンスルホン酸)、5m
M EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、pH7.5
に加えて、Potter-Elvehjer型 ライシューグラインダ
ーでホモジネートにした。このホモジネートを2回、2
0,000×gで15分間4℃で遠心分離して、そのた
びにペレットをとりのぞいた。次に上澄みを100,0
00×gで1時間4℃で遠心分離した。得られたミクロ
ソームペレットを、はじめのホモジネートの1/5容の
前記ホモジネート用バッファーに再懸濁した。このミク
ロソーム調製物は約7mg/mlのタンパク質濃度を有
している。ミクロソーム懸濁液は、分注して−70℃で
保存した。これら分注物のスクアレンシンセターゼ活性
は、少なくとも数ケ月間安定である。
【0025】プレニルトランスフェラーゼの部分的精製 放射線でラベルしたピロリン酸ファルネシルの酵素的合
成に用いるためのプレニルトランスフェラーゼを精製し
た。プレニルトランスフェラーゼは、Rilling(Metho
d in Enzymology 110、125〜129(198
5))の方法によりアッセイして、活性の単位は、標準
的アッセイにおいて30℃1分間で1μmolのピロリ
ン酸ファルネシルを生成する酵素の量として定義した。
5%コレスチラミンに0.1%ロバスタチンを加えたも
ので飼育しておいた生後40日のオスのラット23匹の
肝臓を、1mlあたりアプロチニンを0.1トリプシン
阻害剤単位含んだpH7.0の10mMメルカプトエタ
ノール、2mMEDTA、25μMロイペプチン、0.
005%フッ化フェニルメチルスルホニル溶液1リット
ルに入れてWaringブレンダーでホモジネートした。ホ
モジネートは20,000xgで20分間遠心分離し
た。上澄みを6N HOAcでpH5.5に調整して、
100,000xgで1時間遠心分離した。この上澄み
を3N KOHでpH7.0に調整して、35〜60%
硫酸アンモニウムフラクションをとった。60%ペレッ
トを、10mMリン酸カリウム、10mMメルカプトエ
タノール、1mM EDTAのpH7.0の溶液(バッ
ファーA)60mlに再溶解して、バッファーA1リッ
トルを2回とりかえて透析した。この透析したフラクシ
ョンを、バッファーAで平衡化したDEAE−Sepharo
se 4Bの12.5×5cmのカラムにかけた。このカ
ラムを700mlのバッファーA、及びバッファーAか
ら100mMリン酸カリウム、10mMメルカプトエタ
ノール、1mM EDTA、pH7.0への勾配1リッ
トルで洗浄した。0.2単位/mgより大きな比活性を
持つフラクションを合して、固体硫酸アンモニウムを加
えて60%で飽和させてペレットにした。ペレットを1
0mMトリス、10mMβ−メルカプトエタノールのp
H7.0の溶液(バッファーB)8mlに溶解した。ペ
レットの再溶解物に、バッファーB中飽和硫酸アンモニ
ウム1.5容を加えて、硫酸アンモニウム60%飽和と
した。この硫酸アンモニウム懸濁液は0.23単位/m
gの比活性のある3.5単位/mlを含み、ピロリン酸
イソペンテニルイソメラーゼ活性はなかった。この硫酸
アンモニウム懸濁液を〔4−14C〕ピロリン酸ファルネ
シルの合成に用いたが、活性は少なくとも6ケ月間4℃
で保存していて安定であった。
【0026】〔4−14C〕ピロリン酸ファルネシルの酵
素的合成 ロータリーエバポレーターで55μCiの〔4−14C〕
ピロリン酸イソペンテニル(47.9μCi/μmo
l)から溶媒(エタノール・0.15N NH4OH1:
1)を除去した。600マイクロリットルの100mM
トリス10mMMgCl2、4mMジチオスレイトール
pH7.5を加えて、溶液を1.5mlEppendorf遠心
用試験管にうつした。ピロリン酸ゲラニル、20mM溶
液250μlと、プレニルトランスフェラーゼの硫酸ア
ンモニウム懸濁液50μlを加えて、反応を開始させ
た。このインキュベーションは、体積900μl中にピ
ロリン酸ゲラニル5μmolピロリン酸イソペンテニル
1.15μmol、MgCl26μmol、0.18単
位のプレニルトランスフェラーゼを含んでいた。インキ
ュベーション中、混合物は、新たに形成されたピロリン
酸ファルネシルのマグネシウム錯体が溶液から沈殿する
につれて白濁した。〔4−14C〕ピロリン酸ファルネシ
ルをEppendorf遠心分離試験管中で3分間14,000
rpmで遠心分離して回収し、上澄をとりのぞいて、ペ
レットを、pH7.5で1.0mlの50mM HEP
ES、5mM EDTAに溶解した。収量は〔4−
14C〕ピロリン酸ファルネシル50.7μCi(92
%)であつた。この〔4−14C〕ピロリン酸ファルネシ
ルを分注して−70℃で保存した。
【0027】スクアレンシンセターゼアッセイ 反応は16×125mmねじぶた付試験管で行なった。
バッチアッセイ用混合物を以下の溶液から調製した:
【表3】 各アッセイ分μl 50アッセイ用の容量 1. 250mM HEPES pH7.5 20 1000 2. NaF 110mM 10 500 3. MgCl2 55mM 10 500 4. ジチオスレトール30mM 10 500 5. NADPH 10mM (用時調製) 10 500 6.〔4-14C〕ピロリン酸ファルネシル 47.9μCi/μmole、及び 0.025μCi/3.0μl 3.0 150 7. H2O 24 1200
【0028】このアッセイ用混合物を減圧下に脱気して
2を充填した。スクアレンシンセターゼ阻害剤の溶液
をDMSOがMeOHのいずれかで調製して、最初のホ
モジネート用バッファーでミクロソームタンパク質を
1:120に希釈した。各反応に対して、3μlの阻害
剤溶液(コントロール中にはDMSO又はMeOH)と
87μlのアッセイ混合物を用いて、温浴中で30℃に
あたためた後、ミクロソームタンパク質の1:120希
釈液(このアッセイで全量0.6μgのンパク質)10
μlを加えることによって反応を開始させた。反応は、
20分後に40%KOHと95%EtOHの1:1混合
物を100μl加えて停止させた。反応を停止させた混
合物を、30分間65℃に加熱して、冷却し、10ml
のヘプタンを加えて、この混合物を攪拌した。その後2
gの活性アルミナを加えて、再び混合物を攪拌して、ア
ルミナを沈降させた後5mlのヘプタン層をとり出し、
10mlのシンチレーション用液をヘプタン溶液に加え
て、放射能を液体シンチレーションカウンターで決定し
た。阻害の百分率は式: (1−(サンプル−ブランク)/(対照−ブランク)×
100
【0029】以下の実施例は、構造式(I)の化合物調
製のための本出願書の微生物の使用法を説明するもので
あるから、本出願書中の請求項に示すこの発明を制限す
るものと考えてはならない。
【0030】以下の実施例において使用される培地組成
を以下に列記する:
【表4】YME平板用培地 構成物質 酵母エキス 4.0g 麦芽エキス 10.0g グルコース 4.0g 蒸留水 1000mL 寒天 25.0g KF種培地 リットル当たり 微量元素混合物 g/L コーンスティープリカー 5g FeSO4・7H2O 1.0 トマトペースト 40g MnSO4・4H2O 1.0 オート麦粉 10g CuCl2・2H2O 0.025 グルコース 10g CaCl2・2H2O 0.1 微量元素混合物 10mL H3BO3 0.056 (NH4)6MO724・4H2O 0.019 ZnSO4・7H2O 0.2 1Lの0.6N HClに溶解 pHは6.8に調整(殺菌前) 250mK容イボなし三角フラスコに50mLの培地 20分間オートクレーブ(121℃、15psi)
【0031】生産培地 固体基質生産培地(250mL容イボなし三角フラスコ
中に調製)
【表5】 F1 F202 粉砕コーーン 10.0g/フラスコ キビ 15.0g/フラスコ 基本液#1 10.0mL/フラスコ 基本液#4 15.0mL/フラスコ 基本液#1 基本液#4 g/L g/L アルダミンpH 0.2 酵母エキス 33.3 KH2PO4 0.1 酒石酸ナトリウム 6.67 MgSO4・7H2O 0.1 シュークロース 33.3 酒石酸ナトリウム 0.1 アルファルファ 33.3 FeSO4・7H2O 0.01 コーン油 6.67 ZnSO4・7H2O 0.01 FeSO4・7H2O 0.67 蒸留水 1000mL 蒸留水 1000mL pHは無調製 pHは無調製 オートクレーブ15分間 オートクレーブ15分間 (121℃、15psi) (121℃、15psi) フラスコ当たり15.0mLの フラスコ当たり15.0mlの 蒸留水を添加 蒸留水を添加 オートクレーブ20分間 オートクレーブ20分間 (121℃、15psi) (121℃、15psi)
【0032】液体生産培地〔全ての液体培地はイボなし
250mL容三角フラスコ当たり45mL入れ、20分
間オートクレーブする(121℃、15psi)〕
【表6】 LSF1 CTS80 g/L g/L グリセロール 75.0 コーンミール(黄色) 50.0 グルコース 10.0 酵母エキス 1.0 アルダミンPH 5.0 シュークロース 80.0 大豆粉 5.0 蒸留水 1000mL トマトペースト 5.0 クエン酸ナトイウム 2.0 (NH42SO4 2.0 蒸留水 1000mL 殺菌前にpHを7.0に調整 pHは無調整
【実施例】
【0033】実施例1 化合物Iの調製 A.糸状菌MF5651の培養 殺菌した土に保存しておいた菌糸をガラス性スプーン1
かき用いて、MF5651株をKF種培地に植菌した。
KF種培地の入ったフラスコを71時間25℃、220
rpm、湿度85%で振盪培養した。培養終了後2.0
mLずつを無菌的に12個のLSF1生産培地に移植し
た。この生産培地の入ったフラスコを25℃、220r
pm、湿度85%で7日間振盪培養する。フラスコを集
め、菌体をBiohomogenizer/mixer(Biospec Produc
ts Inc.,Bartlesville,OK)を用いて高速で20
秒間ホモジナイズする。このようにして全ての培養物を
1Lの三角フラスコに貯蔵する。 B.化合物Iの単離 実施例1パートAの培養液50mL、2.5N HCl
でpHを2.5に調整し、50mLの酢酸エチルを添加
した。混合液を室温で1時間攪拌し、各々の層をIFC
臨床遠心機中で遠心により分離した。酢酸エチル層を取
り、減圧濃縮した。残渣をメタノール/水(6/4)に
溶解した40mMギ酸ナトリウム溶液(pH4.3)2
0mlに溶解した。この溶液を当量のヘキサンで手短か
に抽出操作を行い、ヘキサン層を除去することにより、
脱脂した。この脱脂したメタノール水溶液を、BioRad
AG4×4(ギ酸塩サイクル、100−200メッシ
ュ)の 3mLカラムにおよそ毎時10倍カラム量の流
速で供した。カラムをメタノール/水6/4に溶解した
40mMギ酸ナトリウム溶液(pH4.3)25mlで
洗浄し、更にCH3CN/H2O(6/4)、20mLで
洗浄した。カラムをCH3 CN/H2O(6/4)に溶
解した0.2N H2SO4溶液で溶出し、10mLづつ
分画した。画分3と4に化合物Iが存在していた。化合
物Iの存在するAG4×4の溶出画分を集め、10%
(w/v)NaClを含有する0.1N HCl、20
mLを添加した。この溶液を15mLのCH2Cl2で1
回抽出し、CH2Cl2層を取り、Na2SO4で脱水し、
減圧濃縮した。残渣を2mLのメタノールに溶解しHP
LC(Phenomenex Ultracarb 5 ODS30、15c
m×4.6mm、65%CH3CN/H2O+0.1%H
3PO4、1.0mL/分、室温、Waters 990+ダイ
オードアレイ検出装置)に分析したところ27μg/m
lの化合物Iが存在していることを確認した。tr=1
5.8分。
【0034】実施例2 化合物Iの調製 A.糸状菌MF5652の培養 殺菌した土に保存しておいた菌糸をガラス性スプーン1
かき用いて、MF5652株をKF種培地に植菌した。
KF種培地の入ったフラスコを72(時間)、25℃、
220rpm、湿度85%で振盪培養した。培養終了後
2.0mLずつを無菌的に12個のF1固形生産培地お
よび12個のLSF1液体生産培地に移植した。この生
産培地の入ったフラスコを25℃、湿度85%で、静置
(F1フラスコ)または220rpmの回転式シェーカ
ー上(LSF1フラスコ)で21日間培養した。終了後
50mLのメチルエチルケトンを各々のF1フラスコに
添加し固体菌体成分を手で小片にした。溶媒で処理した
フラスコを回転式シェーカーに移し、更に菌塊を細かく
して菌体が溶媒と接触しやすくするために220rpm
にて30分間攪拌した。攪拌後、フラスコの中身を集
め、全てのフラスコ成分(固形および全て)を1Lのフ
ラスコに移した。LSF1フラスコは、菌体をBiohomo
genizer/mixer(Biospec Products Inc.,Bartles
ville,OK)を用いて高速で20秒間ホモージナイズ
して回収した。LSF1フラスコの全ての培養物を1L
の三角フラスコに貯蔵した。 B.化合物Iの単離 実施例2パートAのLSF1液体培養液50mLを2.
5N HClでpHを2.5に調整し、50mLの酢酸
エチルを添加した。混合液を室温で1時間攪拌し、層を
IEC臨床遠心機中で遠心により分離した。酢酸エチル
層を取り、減圧濃縮した。残渣をメタノール/水(6/
4)に溶解した40mMギ酸ナトリウム溶液(pH4.
3)20mlに溶解した。この溶液を当量のヘキサンで
抽出操作を行い、ヘキサン層を除去することにより、脱
脂した。この脱脂したメタノール水溶液をBioRad A
G4×4(ギ酸塩サイクル、100−200メッシュ)
の3m Lカラムにおよそ毎時10倍カラム量の流速で
供した。カラムをメタノール/水(6/4)に溶解した
40mMギ酸ナトリウム溶液(pH4.3)25mlで
洗浄し、更にCH3CN/H2O(6/4)20mLで洗
浄した。カラムをCH3C N/H2O(6/4)中の
0.2N H2SO4溶液で溶出し、10mLづつ分画し
た。画分3と4に化合物Iが存在していた。化合物Iの
存在するAG4×4の溶出画分を集め、10%(w/
v)NaClを含有する0.1N HCl、20mLを
添加した。この溶液を15mLのCH2Cl2で1回抽出
し、CH2Cl2層を取り、Na2SO4で脱水し、減圧濃
縮した。残渣を2mLのメタノールに溶解し分析用HP
LC(Phenomenx Ultracarb5 ODS30、15cm
×4.6mm、65%CH3CN/H2O+0.1%H3
PO4、1.0mL/分、室温、Waters 990+ダイ
オードアレイ検出装置)で 分析したところ6μg/m
lの化合物Iが存在していることを確認した。tr= 1
5.8分。
【0035】実施例3 化合物Iの調製 A.糸状菌MF5655の培養 殺菌した土に保存しておいた菌糸をガラス性スプーン1
かき用いて、MF5655株をKF種培地に植菌した。
KF種培地の入ったフラスコを70時間、25℃、22
0rpm、湿度85%で振盪培養した。培養終了後2.
0mLずつを無菌的に9個のF202固形生産培地およ
び9個のCYS80液体生産培地に移植した。この生産
培地の入ったフラスコを25℃、湿度85%で、静置
(F202フラスコ)、220rpmの回転式シェーカ
ー上(CYS80フラスコ)で7日間培養した。集菌
時、メタノール45mlづつを各々のF202フラスコ
に添加し、固体菌体成分を手で小片にした。溶媒で処理
したフラスコを回転式シェーカーに移し、更に菌塊を細
かくして菌体が溶媒と接触しやすくするために220r
pmで30分間攪拌した。攪拌後、フラスコの中身を集
め、全てのフラスコ成分(固形および全て)を1Lのフ
ラスコに移した。CYS80フラスコは、菌体をBioho
mogenizer/mixer(Biospec Products Inc.,Bartl
esville,OK)を用いて高速で20秒間ホモージナイ
ズして回収した。このようにして全てのCYS80フラ
スコの培養物を1Lの三角フラスコに貯蔵した。 B.化合物Iの単離 実施例3パートAの液体培養液400mLを500mL
の2−ブタノンで処理し、混合液を激しく2時間攪拌し
た。上層を遠心により分離し、下層の水層を再度400
mLの2−ブタノンで抽出した。最初と2度目の2−ブ
タノン抽出物を併せ、減圧濃縮し、水溶液とした。この
濃縮物を水で100mLにし、混合液のpHを希塩酸を
用いて2.0に調整した。この水溶液を100mLの酢
酸エチルで2回抽出した。酢酸エチル層を併せ、濃縮乾
固した。残渣をアセトニトリル/水(6/4)に溶解し
た20mMギ酸ナトリウム溶液100mlに溶解した。
溶液のpHは4.5に調整した。この水性アセトニトリ
ル溶液をpH4.5でBioRad AG4×4(ギ酸塩サ
イクル、200−400メッシュ)の10mLカラムに
およそ4mL/分で吸着させた。カラムをアセトニトリ
ル/水(6/4)に溶解した60mMギ酸ナトリウム溶
液(pH4.5)150mlで洗浄した。化合物Iはカ
ラムをアセトニトリル/水(6/4)中の0.2N H2
SO4溶液(pH1.3)で溶出した。溶出液は10m
Lづつ分画し、化合物IをHPLCで分析した。化合物
Iが存在する画分を集め、半量の、0.1N HClを含
む10%塩化ナトリウム水溶液で希釈し、当量のメチレ
ンクロライドで抽出した。メチレンクロライド抽出層を
無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮し、化合物Iを
得た。抽出物を逆相HPLCにて精製すると本質的に純
粋な化合物Iの試料を得る。
【0036】実施例4 化合物Iの調製 A.糸状菌MF5656の培養 殺菌した土に保存しておいた菌糸をガラス性スプーン1
かき用いて、MF5656株をKF種培地に植菌した。
KF種培地の入ったフラスコを70時間、25℃、22
0rpm、湿度85%で振盪培養した。培養終了後2.
0mLずつを無菌的に15個のCYS80液体生産培地
に移植した。この生産培地の入ったフラスコを25℃、
湿度85%、220rpmで7日間培養した。フラスコ
を集め、菌体をBiohomogenizer/mixer(Biospec Pr
oducts Inc.,Bartlesville,OK)を用いて高速で
20秒間ホモジナイズする。このようにして全ての培養
物を1Lの三角フラスコに貯蔵した。 B.化合物Iの単離 実施例4パートAの液体培養液400mLを500mL
の2−ブタノンで処理し、混合液を激しく2時間攪拌し
た。上層を遠心により分離し、下層の水層を再度400
mLの2−ブタノンで抽出した。最初と2度目の2−ブ
タノン抽出物を併せ、減圧濃縮し、水溶液とした。この
濃縮物を水で100mLにし、混合液のpHを希塩酸を
用いて2.0に調整した。この水溶液を2度100mL
の酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を併せ、濃縮乾
固した。残渣をアセトニトリル/水(6/4)に溶解し
た20mMギ酸ナトリウム、100mL溶液に溶解し
た。溶液のpHは4.5に調整した。この水性アセトニ
トリル溶液をpH4.5でBioRad AG4×4(ギ酸塩
サイクル、200−400メッシュ)の10mLカラム
におよそ4mL/分で吸着させた。カラムをアセトニト
リル/水(6/4)に溶解した60mMギ酸ナトリウム
溶液(pH4.5)150mlで洗浄した。化合物Iは
カラムをアセトニトリル/水(6/4)中の0.2N
2SO4溶液(pH1.3)で溶出することにより得ら
れた。溶出液は10mLづつ分画し、化合物IをHPL
Cで分析した。化合物Iが存在する画分を集め、半量の
0.1N H2SO4を含む10%塩化ナトリウム水溶液で
希釈し、当量のメチレンクロライドで抽出した。メチレ
ンクロライド抽出層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、減
圧濃縮し、化合物Iを得た。抽出物を逆相HPLCにて
精製すると本質的に純粋な化合物Iの試料が得られた。
【0037】実施例5 化合物Iの調製 A.糸状菌MF5657の培養 殺菌した土に保存しておいた菌糸をガラス性スプーン1
かき用いて、MF5657株をKF種培地に植菌した。
KF種培地の入ったフラスコを70時間、25℃、22
0rpm、湿度85%で振盪培養した。培養終了後2.
0mLずつを無菌的に9個のF202固形生産培地およ
び10個のCYS80液体生産培地に移植した。この生
産培地の入ったフラスコを25℃、湿度85%で、静置
(F202フラスコ)、あるいは220rpmの回転式
シェーカー上(CYS80フラスコ)で14日間培養す
る。集菌時、メチルエチルケトンを50mlづつ各々の
F202フラスコに添加し、固体菌体成分を手で小片に
した。溶媒で処理したフラスコを回転式シェーカーに移
し、更に菌塊を細かくして菌体が溶媒と接触しやすくす
るために220rpmにて30分間攪拌した。攪拌後、
フラスコの中身を集め、全てのフラスコ成分(固形およ
び全て)を1Lのフラスコに移した。CYS80フラス
コは、菌体をBiohomogenizer/mixer(Biospec Prod
ucts Inc.,Bartlesville,OK)を用いて高速で2
0秒間ホモージナイズして回収した。このようにして全
てのCYS80フラスコの培養物を1Lの三角フラスコ
に貯蔵した。 B.化合物Iの単離 実施例5パートAの液体培養液400mLを500mL
の2−ブタノンで処理し、混合液を激しく2時間攪拌し
た。上層を遠心により分離し、下層の水層を再度400
mLの2−ブタノンで抽出した。最初と2度目の2−ブ
タノン抽出物を併せ、減圧濃縮し、水溶液とした。この
濃縮物を水で100mLにし、混合液のpHを希塩酸を
用いて2.0に調整した。この水溶液を100mLの酢
酸エチルで2回抽出した。酢酸エチル層を併せ、濃縮乾
固した。残渣を、アセトニトリル/水(6/4)に溶解
した20mMギ酸ナトリウム溶液100mlに溶解し
た。溶液のpHは4.5に調整した。この水性アセトニ
トリル溶液をpH4.5でBioRad AG4×4(ギ酸塩
サイクル、200−400メッシュ)の10mLカラム
におよそ4mL/分で吸着させた。カラムをアセトニト
リル/水(6/4)に溶解した60mMギ酸ナトリウム
溶液(pH4.5)150mlで洗浄した。化合物Iは
カラムをアセトニトリル/水(6/4)中の0.2N
2SO4溶液(pH1.3)で溶出した。溶出液は10
mLづつ分画し、化合物IをHPLCで分析した。化合
物Iが存在する画分を集め、2分の1量の、0.1N H
Clを含む10%塩化ナトリウム水溶液で希釈し、当量
のメチレンクロライドで抽出した。メチレンクロライド
抽出層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮し、化
合物Iを得た。抽出物を逆相HPLCにて精製すると本
質的に純粋な化合物Iの試料を得た。
【0038】実施例6 化合物Iの調製 A.糸状菌MF5663の培養 殺菌した土に保存しておいた菌糸をガラス性スプーン1
かき用いて、MF5663株をKF種培地に植菌した。
KF種培地の入ったフラスコを72時間、25℃、22
0rpm、湿度85%で振盪培養した。培養終了後2.
0mLずつを無菌的に15個のCYS80液体生産培地
に移植した。この生産培地の入ったフラスコを25℃、
湿度85%、220rpmで22日間培養した。フラス
コを集め、菌体をBiohomogenizer/mixer(Biospec
Products Inc.,Bartlesville, OK)を用いて高
速で20秒間ホモジナイズした。このようにして全ての
培養物を1Lの三角フラスコに貯蔵した。 B.化合物Iの単離 実施例6パートAの液体培養液400mLを500mL
の2−ブタノンで処理し、混合液を激しく2時間攪拌し
た。上層を遠心により分離し、下層の水層を再度400
mLの2−ブタノンで抽出した。最初と2度目の2−ブ
タノン抽出物を併せ、減圧濃縮し、水溶液とした。この
濃縮物を水で100mLにし、混合液のpHを希塩酸を
用いて2.0に調整した。この水溶液を100mLの酢
酸エチルで2回抽出した。酢酸エチル層を併せ、濃縮乾
固した。残渣をアセトニトリル/水(6/4)に溶解し
た20mMギ酸ナトリウム溶液100mlに溶解した。
溶液のpHは4.5に調整した。この水性アセトニトリ
ル溶液をpH4.5でBioRad AG4×4(ギ酸塩サイ
クル、200−400メッシュ)の10mLカラムにお
よそ4mL/分で吸着させた。カラムをアセトニトリル
/水(6/4)に溶解した60mMギ酸ナトリウム溶液
(pH4.5)150mlで洗浄した。化合物Iはカラ
ムをアセトニトリル/水(6/4)中の0.2N H2
4溶液(pH1.3)で溶出することにより得られた。
溶出液は10mLづつ分画し、化合物IをHPLCで分
析した。化合物Iが存在する画分を集め、半量の、0.
1N HClを含む10%塩化ナトリウム水溶液で希釈
し、当量のメチレンクロライドで抽出した。メチレンク
ロライド抽出層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃
縮し、化合物Iを得た。抽出物を逆相HPLCにて精製
すると本質的に純粋な化合物Iの試料が得られた。 C.化合物Iの物理化学的性状 本化合物はFAB−MS(m/z731に〔M+
H〕+、酢酸リチウムの付加による〔M・Li3+Li〕
+(即ちm/z755にトリリチウム塩であるリチウム
付加物のピーク)が観測された)により分子量は730
と決定された。化合物のヘキサ−トリメチルシラン誘導
体のHR−EI測定によって、本化合物の分子式はC39
5413と決定した(C395413+(SiC386
−CH3に対する計算値は1147.5701、実測値
は1147.5751)。 1H NMRスペクトル (400MHz)(CD3OD、
22℃):図1参照。 13C NMR化学シフト値 (CD3OD、22℃):1
4.8、15.2、18.1、25.3、27.5、3
0.1、30.3(2x)、33.2、33.5(2
x)、33.9、34.8、36.7、36.9、3
8.6、75.7、76.7、78.4、81.0、8
2.0、91.1、107.5、125.7、127.
0(2x)、127.9、129.5(2x)、13
0.2、131.0、131.9、132.57、13
2.63、139.3、168.6、170.3、17
2.6、173.6ppm。UV(MeOH) :λmaxは250nm(ε23.0
00)IR(遊離酸として;ZnSeフィルム法) :3220
br、2924、2855、2489br、1741、
1436、1417、1266、1152、1122、
1004、967、950、804、744、695c
-1
【図面の簡単な説明】
【図1】本化合物のNMRスペクトルを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/14 C12R 1:645) (C12P 17/18 D C12R 1:645) (72)発明者 マリア ティー.ディエス−マタス スペイン国,28010 マドリッド,シー /オリド,4 (72)発明者 メアリ ナリン オムステッド アメリカ合衆国,07090 ニュージャーシ ィ,ウエストフィールド,ウエストフィー ルド アヴェニュー 634 (72)発明者 フェルナンド ペラエス スペイン国,28038 マドリッド,シー /カミロデ ヴァルデリバス,110 (72)発明者 ユ リン コング アメリカ合衆国,08820 ニュージャーシ ィ,エジソン,ブライアント アヴェニュ ー 57

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクアレンシンセターゼ活性を阻害す
    る、以下の構造を有する物質を発酵ブロス中に回収可能
    な量生産できるスポロルミエラ・インテルメディア(S
    porormiella intermedia)(ATCC20985とAT
    CC20989を除く)の生物学的純粋培養。 【化1】
  2. 【請求項2】 スクアレンシンセターゼ活性を阻害す
    る、以下の構造を有する物質を発酵ブロス中に回収可能
    な量生産できるスポロルミエラ・インテルメディア(S
    porormiella intermedia)(ATCC20985とAT
    CC20989を除く)の培養。 【化2】
  3. 【請求項3】 以下の株またはこれらの活性変異株から
    選択された、請求項1記載の生物学的純粋培養。 (a)MF5651(ATCC74072) (b)MF5652(ATCC74073) (c)MF5655(ATCC74074) (d)MF5656(ATCC74075) (e)MF5657(ATCC74076) (f)MF5663(ATCC74083)
  4. 【請求項4】 以下の株またはこれらの活性変異株から
    選択された、請求項2記載の培養。 (a)MF5651(ATCC74072) (b)MF5652(ATCC74073) (c)MF5655(ATCC74074) (d)MF5656(ATCC74075) (e)MF5657(ATCC74076) (f)MF5663(ATCC74083)
  5. 【請求項5】 下記構造式(I)の化合物の製造方法で
    あって、スポロルミエラ・インテルメディア(ATCC
    20985とATCC20989を除く)をその化合物
    の発酵生産およびその回収に適切な条件下で培養するこ
    とから成る製造方法。 【化3】
  6. 【請求項6】 スポロルミエラ・インテルメディアが以
    下の株またはこれらの活性変異株から選択されたもので
    ある、請求項5記載の製造方法。 (a)MF5651(ATCC74072) (b)MF5652(ATCC74073) (c)MF5655(ATCC74074) (d)MF5656(ATCC74075) (e)MF5657(ATCC74076) (f)MF5663(ATCC74083)
  7. 【請求項7】 発酵培養を7から21日間行なう、請求
    項5記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 発酵培養を7から21日間行なう、請求
    項6記載の製造方法。
JP4210630A 1991-06-28 1992-06-29 スポロルミエラ・インテルメディアとそれを利用するプロセス Pending JPH0751052A (ja)

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US72335791A 1991-06-28 1991-06-28
US723357 1991-06-28

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5430055A (en) * 1994-04-08 1995-07-04 Pfizer Inc. Inhibitor of squalene synthase

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL97251A0 (en) * 1990-03-21 1992-05-25 Merck & Co Inc Antihypercholesterolemic 2,8-dioxabicyclo(3,2,1)octane derivatives,their preparation and pharmaceutical compositions containing them
US5026554A (en) * 1990-09-13 1991-06-25 Merck & Co., Inc. Method of inhibiting fungal growth using squalene synthetase inhibitors

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EP0525846A1 (en) 1993-02-03
CA2071655A1 (en) 1992-12-29

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