JPH07508334A - 燃料・ガス混合気の噴射装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 燃料・ガス混合気の噴射装置 ［技術分野］ 本発明は、請求の範囲の請求項１に上位概念として記載した通り、内燃機関の燃 料噴射装置用の噴射弁、特に電磁作動式の燃料噴射弁と、１つの弁縦軸線と、可 動の弁閉鎖体と、前記噴射弁の下流側端部に設けられていて前記弁閉鎖体と協働 する弁座面を有する弁座体と、前記弁座面の下流側に配置されていて少な（とも ２つの噴出ボートを有する噴射穴付き円板と、少なくとも部分的に軸方向でかつ 少なくとも部分的には半径方向で前記噴射弁の下流側端部を前記噴射穴付き円板 と共に包囲するガス包囲体と、燃料・ガス混合気を噴出させるための混合気噴出 ポートとを備えた形式の、燃料・ガス混合気の噴射装置に関するものである。

［背景技Ｗｒ］ 混合気圧縮型火花点火式内燃機関内へ燃料・ガス混合気を噴射するための電磁作 動式の噴射弁は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第４１２１３７２号明細書に基 づいてすでに公知であり、この噴射弁では、ガス包囲筒体が燃料噴射弁のノズル 本体を包囲している。その場合、該ガス包囲筒体は、同心的な貫通口を有する底 部を燃料噴射弁の弁端部に方へ斜、めに成形するように構成されている。このよ うにして噴射穴付き円板とガス包囲筒体の底部との間にガス環状ギャップが形成 される。１１ガス環状ギヤツプから噴出するガス流は、その場合、噴射穴付き円 板から噴出する個々の燃料噴射流に対して半径方向に方位づけられているので、 個々の燃料噴射流は互いに接近することになり、遂には単一の燃料噴射流に合流 することにもなりかねない。

叉にまた、ノズル本体と保護キャップとの間に、空気量に影響を及ぼすためのス ペーサプレートを組込んだ形式の、燃料・ガス混合気を噴射するための噴射弁が 米国特許第４９５７２４１号明細書に基づいて公知になっている。ノズル本体と 保護キャップとの間のスペーサプレートは中央開口を有し、該中央開口内には、 弁ニードルの下流側ビン端部が侵入している。燃料通路から噴出する燃料に対す る空気供給は、空気通路と空気室とを介して行なわれる。その場合弁ニードルの ビンに対する半径方向の空気供給量は、前記スペーサプレートに一体成形された 例えば４つのスペーサ突起の高さによって決まる。究極的には勿論また、弁ニー ドルのピンとスペーサプレート内の中央開口の周壁との間で軸方向に延びる環状 ギャップのサイズによって、燃料・空気混合気の量及び組成が確定される。

また、２つの噴出穴の穿設されている穿穴プレートを有し、前記噴出穴から噴出 する燃料噴射流を、角柱状の偏向体の糧々のそらせ面に所期のように衝突させて 所望の方向へ偏向させるようにした噴射弁もドイツ連邦共和国特許出願公開第３ ７１６４０２号明細書に基づいて公知になっている。その場合燃料は勿論ガスに よって包囲されてはいないので、燃料噴射流が相互方向に接近運動を起こす危惧 は全くない。

ただ１つの噴出ボートの下流側にそらせ面を設け、該そらせ面に単一の燃料噴射 流を衝突させて膜状に２つの噴出通路内へ導き、その際、衝突後に形成される燃 料膜に対して空気噴流を所期のように方向づけるようにした形式の噴射弁も米国 特許第４９８２７１６号明細書に基づいて同じ（公知になっている。

［発明の開示コ 請求の範囲の請求項１に特徴部分として記載した構成手段を有する本発明による 燃料・ガス混合気の噴射装置は、組付けを簡便にすると共に、所望の２流噴射作 用を維持した状態で規定のガス量を供給することｌこよって燃料の調製を改善す るための調整の簡琳な可能性を提供するものである。本発明の構成手段によって 、楔形又はナイフェツジ形の噴射流デイノくイダとは異なって、凸面状の分割面 を有する噴射流デイノくイダでは前記分割面の上位でガスが堰き止められ、その 際のガスの堰き止め圧によって、個々の燃料噴射流が相互に外向きに押し離され 、ひいては２流噴射作用が維持されるという利点が得られる。凸面状の噴射流デ イノ（イダは流動抵抗として作用するので、これによって堰き止め流が惹起され る。該堰き止め流は、ガスによる包囲にも拘らず噴射流デイバイダの下流側領域 においても多流噴射作用を維持するため、並びにガスと燃料の混和の改善による ガス包囲体の良好な調製作用のために重要な役割を果たす。

請求の範囲の請求項２以降に記載した手段によって、請求項１に記載した装置の 有利な構成と改良が可能である。

円形横断面、半円形横断面又は楕円形横断面の凸面状分割面を有する噴射流デイ バイダを使用するのが特に有利である。特定の所望の噴射角の場合、噴射流ディ パイダが、凸面状の分割面と共にウェスト状狭窄部又は膨隆部を有しているのが 有利である。

スペーサ体、例えば一体に成形された突起を有する挿入薄板部材を、噴射穴付き 円板とガス包囲体との間に締付けるのが有利である。特別に成形された挿入薄板 部材と、寸法を正確に一体成形された突起とを用いて、燃料調製を改善するため のガスの配量が行なわれる。挿入薄板部材は、ガス包囲体の、上流側へ向かって テーパを成す截頭円錐形区分によって噴射穴付き円板に圧着され、該截頭円錐形 区分は少なくとも部分的には、挿入薄板部材の円錐形区域に当接している。挿入 薄板部材の半径方向外向きのタブを介して、挿入された挿入薄板部材の粗調整セ ンタリングが行なわれる。

微調整はガス包囲体の押圧によって得られる。挿入薄板部材とガス包囲体との間 で形成される円錐頂角の差角は、噴射穴付き円板に対する挿入薄板部材及びガス 包囲体の軸方向トレランスの補正を保証する。締付は作用及び、これに伴う円錐 頂角の差角によって、シール作用が得られるので、燃料が、ガスを導く通路及び 流動通路内へ侵入することは有り得ない。

［図面の簡単な説明コ 図１は本発明の第１実施例による燃料・ガス混合気の噴射装置の一部を示した断 面図、図２は図１の一部分の拡大断面図、図３は凸面状の分割面を有する噴射流 ディパイダの作用図、図４乃至図６はガス包囲体によって包囲された噴出室の３ つの異なった形状実施例を、円形横断面を有する噴射流ディパイダと共に示した 断面図、図４８乃至図６８は図４乃至図６に示した噴出室の平面図、図７乃至図 １７は凸面状の噴射流ディパイダを構成するための形状例の平均的な断面図、図 ７８乃至図１７ａは図７乃至図１７に示した噴射流ディパイダの平面図である。

［発明を実施するための最良の形態１ 次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。

図１には、混合気圧縮型火花点火式内燃機関の燃料噴射装置用の噴射弁として構 成した弁の１実施例が部分的に略示されている。該噴射弁は管形の弁座支持体１ を有し、該弁座支持体内には、弁縦軸線２に対して同心的に縦方向開口３が形成 されている。該縦方向開口３内には、例えば管形の弁ニードル５が配置されてお り、該弁ニードルはその下流側端部６で、例えば球形の弁閉鎖体７と結合されて おり、該弁閉鎖体の外周面に例えば５つの扁平面取り部８が設けられている。

噴射弁の作動は公知の方式で例えば電磁式に行なわれる。弁ニードル５を軸方向 に動がし、ひいては戻しばね（図示せず）のばね力に抗して噴射弁を開弁しかつ 閉弁するために、電磁コイル１０、可動磁極子１１及びコア１２を有する電磁回 路装置（略示）が使用される。可動磁極子１１は、弁閉鎖体７から離反した方の 弁ニードル５の端部に、例えばレーザー溶接継手によって接合されておりかつ前 記コア１２に整合されている。電磁コイル１０はコア１２を包囲し、該コアは例 えば、弁によって配量すべき媒体、つまり燃料を供給するための流入接続管部（ 図示せず）の、電磁コイル１０によって包囲された端部である。

軸方向運動中に弁閉鎖体７をガイドするために、弁座体１６のガイド開口１５が 使用される。弁座支持体１の、コアから離反した方の下流側端部において、弁縦 軸線２に対して同心的に延在する縦方向開口３内に、円筒形の弁座体１６が溶接 によって液密に装着されている。該弁座体１６の外周は、弁座支持体１の縦方向 開口３よりも僅かに小さな直径を有している。弁座体１６は、弁閉鎖体７から離 間した下端面１７で、例えば皿形に形成された噴射穴付き円板２１の底部２０に 同心的に固着結合されているので、該底部２０の上端面１９は弁座体１６の下端 面１７に当接している。弁座体１６と噴射穴付き円板２１との結合は、例えば底 部２０にレーザーによって形成される円環状の液密な第１の溶接継手２２によっ て行なわれる。この組立方式に基づき、打抜き加工又は腐食加工によって底部中 央区域２４内に成形された少なくとも２つ、例えば４つの噴出ポート２５の領域 において底部２０が不都合に変形する虞れは回避される。

皿形の噴射穴付き円板２１の底部２０には円環状の保持リム２６が続いており、 該保持リムは、弁座体１６から離反する軸方向に延びかつ下流側端部まで円錐形 に外向きに曲げられている。この場合前記保持リム２６の端部の直径は、弁座支 持体１の縦方向開口３の直径よりも大である。弁慶体１６の外周面の直径は弁座 支持体１の縦方向開口３の直径よりも小さいので、縦方向開口３と、噴射穴付き 円板２１のやや円錐形に外向きに曲げられた保持リム２６との間でだけ半径方向 の圧着力が生じる。これによって保持リム２６は半径方向にばね作用を縦方向開 口３の周壁に及ぼす、これに基づいて弁座支持体１の縦方向開口３内へ、弁座体 １６と噴射穴付き円板２１とから成る弁座部材を挿入する際に、弁座部材と縦方 向開口３に切屑が形成されるような事態は避けられる。

弁座体１６と皿形の噴射穴付き円板２１とから成る弁座部材を縦方向開口３内へ 挿入する場合の挿入深さは、弁ニードル５のストロークの粗調整位置を決定する 。それというのは、電磁コイル１０の消勢時における弁ニードル５の一方の終端 位置は、弁閉鎖体７が弁座体１６の弁座面２９に接触することによって確定され ているからである。電磁コイル１０の励磁時における他方の終端位置は、例えば 可動磁極子１１がコ１１２に接触することによって規定される。従って弁ニード ル５の前記両終端位置間の距離が弁ニードルのストロークとなる。

噴射穴付き円板２１の保持リム２６は、その下流側端部で、例えば円環状の液密 な第２の溶接継手３０によって縦方向開口３０に接合されている。第２の溶接継 手３０は第１の溶接継手２２と同様に、レーザー溶接によって形成されている。

互いに溶接すべき部材の加熱は、レーザー溶接の場合には僅かであり、かつ溶接 操作も安全かつ確実である。弁座体１６と噴射穴付き円板２１との液密な溶接並 びに噴射穴付き円板２１と弁座支持体１との液密な溶接は、燃料が弁座支持体１ の縦方向開口３と弁座体１６の外周面間を通って噴出ポート２５へ、或いは弁座 支持体１の縦方向開口３と皿形の噴射穴付き円板２１の保持リム２６との間を通 って内燃機関の吸気管内へ直接流れ込まないようにするために必要である。従っ て２つの溶接継手２２゜３０に基づいて、皿形の噴射穴付き円板２１には２つの 固定部位が存在している。

球形の弁閉鎖体７は、弁慶体１６の、流動方向に截頭円錐形状にテーバを成す弁 座面２９と協働し、該弁座面は軸方向で、弁座体１６のガイド開口１５と下端面 １７との開に構成されている。弁座体１６は、電磁コイル１０に対面する側に弁 慶体開口３３を有し、該弁慶体開口は弁座体１６のガイド開口１５よりも大きな 直径を有している。噴射穴付き円板２１の方へ向かって弁慶体開口３３に続く区 分３４は、該区分がガイド開口１５の直径まで截頭円錐形状に先細になっている 。弁慶体開口３３は、後続の截頭円錐形区分３４と共に、半径方向で弁座支持体 １の縦方向開口３によって制限された弁内室３５から弁座体１６のガイド開口１ ５へ媒体を流動させ得るようにするための流入口として働く。

媒体の流れを噴射穴付き円板２１の噴出ボート２５にも到達させるために、球形 の弁閉鎖体７の外周面には例えば５つの扁平面取り部８が設けられている。５つ の扁平面取り部８は、噴射弁の開弁状態において弁内室３５から噴射穴付き円板 ２１の噴出ボート２５にまで媒体を通流させることができる。軸方向運動中に弁 閉鎖体７ひいては弁ニードル５を正確に案内するために、ガイド開口１５の直径 は、球形の弁閉鎖体７がその扁平面取り部８以外の領域では僅かな半径方向間隔 で通過するように構成されている。

弁座支持体１はその下流側端部では、段付きの同心的なガス包囲体４１によって 少なくとも部分的に半径方向及び軸方向で包囲される。プラスチックから成るガ ス包囲体４１には、例えば弁座支持体１の下流側端部における本来のガス包囲部 並びにガス流入通路（図示せず）が所属しており、該ガス流入通路は、ガス包囲 体４１内へガスを供給するためのものでありかつ例えばガス包囲体４１と一体に 成形されている。ガス包囲体４１の軸方向に延びる管形区分４３は例えば、軸方 向で電磁コイル１０と弁閉鎖体７との間で超音波溶接によって噴射弁のプラスチ ック射出成形部と接合されている。前記管形区分４３には、下流側へ向かってテ ーバな成す円錐形区分４４が続いている。該円錐形区分４４は例えばやはり段部 を有するように構成されている。この領域におけるガス包囲体４１の構成は、図 示を省いた弁収容部の空間的な条件に合わせて変化させることができる。円錐形 区分４４の下流側には、ガス包囲体４１の、再び軸方向に延びる管形区分４５が 続くが、該軸方向管形区分は、前記管形区分４３の場合よりも著しく小さな直径 を有しているのは勿論のことである。該軸方向管形区分４５は弁座支持体１の下 流側端部を直接接触するように包囲すると共に、噴射穴付き円板２１の噴出ボー ト２５から噴出する燃料に到達するまでガスを供給するために半径方向間隔をお いて前記下流側端部を包囲している。それゆえにガス包囲体４１の軸方向管形区 分４５の例えば３つ又は６つの区域では壁は、その他の全周域よりも薄肉に構成 されている。軸方向管形区分４５におけるガス包囲体４１の壁厚の減少に基づい て、弁座支持体１とガス包囲体４１との間には３つ又は６つのガス流入通路４８ が形成されることになり、該ガス流入通路は例えば弁座支持体１の外周面に沿っ て規則的に等間隔をおいて、例えば、３つのガス流入通路４８の場合には１２０ ″ずつずらされて、或いは６つのガス流入通路４８の場合には６０°ずつずらさ れて、軸方向に延びている。ガス包囲体４１の軸方向管形区分４５は、ガス流入 通路４８の領域において、軸方向にガス流入通路４８の全長にわたって延在する 第１の斜め面取り部４９が成形されるように構成されている。更にまたガス包囲 体４１の軸方向管形区分４５は上流側端部に第２の斜め面取り部５０を有し、該 第２の斜め面取り部は、ガス流入通路４８の区域外の周壁にだけ成形されており 、かつ、下流側から弁座支持体１に、ひいては噴射弁にガス包囲体４１を被せ嵌 める際の組付けを容易にすることができる。軸方向管形区分４５はその上流側端 部及び下流側端部に夫々半径方向外向きのリング状の肩５２．５３を有し、両肩 は軸方向管形区分４の外周面と相俟って環状溝５５を形成している。シールリン グ５６が前記環状溝５５内に配置されており、該環状溝の側面は、肩５２の下流 側と肩５３の上流側とによって形成され、かっ又、環状溝５５の溝基底５８は、 ガス包囲体４１の軸方向管形区分４５の外周壁面によって形成される。シールリ ング５６は、噴射弁のガス包囲体４１の外周と、例えば内燃機関の吸気導管或い は所謂燃料分配導管及び又はガス分配導管に設けられた弁収容部（図示せず）と の間をシールするためのものである。

弁座支持体１はその下流側端部では外周面に円環状のテーバ部６０を、また内周 面には円環状のテーパ部６１を有し、前記の両テーパ部には、他の構成部材は接 触せず、噴射弁におけるガス包囲体４１の組付けを改善するためのものである。

また弁座支持体１の下流側端面６２には、ガス包囲体４１が半径方向区分６３に よってガス流入通路４８以外の区域で接触している。

配量横断面へのガスの流入を保証するために、軸方向に延びるガス流入通路４８ には、例えば同数の、要するに例えば３つ又は６つの半径方向に延びる流動通路 ６４が接続しており、該半径方向流動通路は、ガス包囲体４１を組付けたのちに 該ガス包囲体４１の半径方向区分６３と弁座支持体１の下流側端面６２との間に 生じかつガスを半径方向に通流させることができる。

この通流したガスは次いで軸方向上流側で、ガス包囲体４１の、上流側へ向かっ てテーバを成していて弁縦軸線に対して同心的な截頭円錐形区分６８と、弁慶支 持体１内の縦方向開口３の周壁との間の環状通路６５内へ流入し、このガス流は 、噴射穴付き円板２１の底部２０の下端面６９に沿って半径方向に変向させられ ることになる。

その場合、前記ガス包囲体４１は、噴射弁内へ、ひいては弁座支持体１内へ噴射 穴付き円板２１の方に向かって少なくとも部分的に侵入している截頭円錐形区分 ６８の外周面７０でもって、挿入薄板部材７４の円環状の円錐形区域７３の内周 面７２に圧着し、前記挿入薄板部材７４自体は複数のスペーサ体、例えば突起７ ５でもって、噴射穴付き円板２１の底部２０の下端面６９に当接している。特別 に成形された挿入薄板部材７４と、該押入薄板部材に寸法正しく一体成形された 突起７５とによって、噴射穴付き円板２２の噴出ボート２５から噴出する燃料の 調製を改善するためのガスの配量が最終的に行なわれる。前記挿入薄板部材７４ は、弁縦軸線２に対して同心的に延びる１つの混合気噴出ボート７８を中央に穿 設した半径方向区域７７と、円錐状に、つまり弁縦軸線２に対して斜向して延び る円錐形区域７３と、該円錐形区域の下流側に接続する例えば３つの半径方向外 向きのタブ８０とによって構成される。挿入薄板部材７４の半径方向区域７７に は、少なくとも３つの（この場合は１２０’ずつずらされた）部位で突起７５が 一体成形されており、該突起は噴射穴付き円板２１の方に向かって軸方向に突出 しており、かつ、ガス包囲体４１の組付は後に前記噴射穴付き円板２１の下端面 ６９に夫々点接触する。

挿入薄板部材７４の突起７５によって噴射穴付き円板２１の下端面６９と、該噴 射穴付き円板２１に対面した方の、挿入薄板部材７４の半径方向区域７７の上端 面８１との間の軸方向間隔値が固定的に設定され、該軸方向間隔値は、突起７５ の軸方向高さに等しく、従って、該軸方向高さによって形成されるガス環状ギャ ップ８３の軸方向延在寸法に相当している。押入薄板部材７４の突起７５は例え ばエンポッシング加工法によって形成される。それというのは、該エンボッシン グ加工法によって、軸方向寸法の所望の著しく僅かなトレランスを維持すること が可能だからである。前記ガス環状ギャップ８３の軸方向延在寸法は、環状通路 ６５から流入するガス例えば混合気調製用空気の配量横断面を形成する。ガス環 状ギャップ８３は、噴射穴付き円板２１の噴出ボート２５を通って放出された燃 料にガスを供給しかつ該ガスを配量するために使用される。ガス流入通路４８と 半径方向流動通路６４と環状通路６５とを通って供給されるガスは、狭いガス環 状ギャップ８３を通って混合気噴出ボート７８へ流れ、該混合気噴出ボートの部 位で、例えば２つ又は４つの噴出ボート２５を通って放出される燃料に衝突する 。突起７５によって規定されたガス環状ギャップ８３の軸方向延在寸法が微小で あることによって、供給されたガスは強く加速されて燃料を特に極微粒状に霧化 する。ガスとしては例えば、内燃機関の吸気管内の絞り弁の手前でバイパスによ って分岐された吸気、付属ファンによって圧送される空気、内燃機関の戻し排ガ ス或いは、空気と排ガスとの混合気を使用することが可能である。

挿入薄板部材７４の半径方向区域７７内の混合気噴出ボート７８は、上流側で噴 射穴付き円板２１の噴出ボート７５から噴出する燃料が、支障なく挿入薄板部材 ７４の混合気噴出ボート７８を通って流出することができ、前記燃料に対しては 、混合気調製を改善するためにガスがガス環状ギャップ８３から垂直に衝突する ことになるような大きな直径を有している。

挿入薄板部材７４は、ガス包囲体４１の、上流側へ向かってテーパを成す截頭円 錐形区分６８によって噴射穴付き円板２１に圧着され、前記截頭円錐形区分は少 なくとも部分的（こ、挿入薄板部材７４の円錐形区域７３の内周面７２に接触し ている０図１の部分的な拡大図としての図２は、前記の接触締付は区域を明示し ている。挿入薄板部材７４は、円錐形区域７３の下流側には例えば３つのタブ８ ０（図１）が続き、該タブが、弁座支持体１内における挿入薄板部材７４の粗調 整センタリングに役立つように成形されている。タブ８０は半径方向終端面８５ を有し、該半径方向終端面は、例えば平滑打抜きによって得られ、かつ優れた粗 面度品質を有している。従ってタブ８０の半径方向終端面８５は、弁座支持体１ 内の縦方向開口３の内周壁にできるだけ正確に接触することが保証される。挿入 薄板部材７４の円錐形区域７３に圧着するガス包囲体４１によって、粗調整セン タリングされた挿入薄板部材７４の微調整が行なわれる。その際にガス包囲体４ １と挿入薄板部材７４との間に線接触が生じ、該線接触は、ガス包囲体４１の截 頭円錐形区分６８を更に上流側へ向けて挿入することによって面接触に変化する 。

截頭円錐形区分６８の外周面７０と挿入薄板部材７４の円錐形区域７３の内周面 ７２との間には、必然的に円錐頂角の差角αが生じる。この円錐頂角の差角αは 、噴射穴付き円板２１に対する挿入薄板部材７４及びガス包囲体４１に関する軸 方向トレランスの補正を保証する。再構成部材つまり挿入薄板部材７４とガス包 囲体４１との締付は作用及び、これに伴う円錐頂角の差角αによってシール作用 が得られるので、燃料が、ガスを導く環状通路６５及び半径方向流動通路６４内 へ入り込むことはない。

ガス包囲体４１内では、挿入薄板部材７４の混合気噴出ボート７８の下流側に噴 射流ディパイダ８６が設けられている。該噴射流ディパイダ８６は弁縦軸線２を 横切って延びており、かつガス包囲体４１によって形成された噴出室８７を、混 合気噴出ボート７８の下流側で対称的に分割している。前記噴出室８７はガス包 囲体４１の形状に相応して、流動方向で見て先ず円筒形に、これに続いて円錐形 に形成することができ、或いは一貫した円筒形又は楕円形に形成されていてもよ い、軸方向で見て噴射流ディパイダ８６は例えば、ガス包囲体４１の半径方向区 分６３と等しいレベルに位置し、該噴射流ディバイダは、従って半径方向区分６ ３の１８０”離間して位置する２つの部位の連結部を成している。該噴射流ディ バイダ８６は、プラスチックから成るガス包囲体４１のウェブ部分として構成さ れていてもよく、また例えば別材質のビンとして付加的に組込むこともできる。

噴射流ディバイダ８６を構成する際に決定的な点は、上流側へ向かって凸面状の 分割上面８８を形成することである。

図３は、ガス包囲体を有する２流噴射式弁における凸面状の分割上面８８を有す る噴射流ディバイダ８６の作用を示そうとするものである。噴射穴付き円板２１ の２つ又は４つの噴出ボート２５によって２つ又は４つの燃料噴射流が発生され 、かつ噴射流ディパイダ８６の両側に形成される領域に分配されて噴出室８７内 へ噴出される。噴射流ディバイダ８６の本発明の構成は、個々の燃料噴射流を噴 射流ディバイダ８６に方向付ける場合に有利であるばかりでなく、個々の燃料噴 射流に噴射流ディバイダ８６に沿って擦過させる方向をとらせる場合、或いは噴 出ボート２５からの距離が増大するに伴って個々の料噴射流を次第に相互に離間 させようとする場合にも有利である。燃料噴射流には、噴出ボート２５から噴出 した直後に、ガス環状ギャップ８３から流出するガスが垂直に衝突する。その結 果、燃料噴射流の２流噴射作用がガス包囲体によって損なわれ、そればかりか両 燃料噴射流が合流するような事態が生じかねない。それというのはガスが、点線 ９０で示したように燃料噴射流相互を接近させる方向へ移動させるからである。

このような事態を惹起させることになる楔形又はナイフェツジ形の噴射流ディパ イダとは異なって、本発明のように凸面状の分割上面８８を有する噴射流ディパ イダ８６の場合には、前記分割上面８８の上位でガスは堰き止められ、しかもこ のガスの堰き止め圧によって燃料噴射流は再び外向きに互いに押し離され、これ によって明確な２流噴射作用が維持さた状態になる。ガスの堰き止め圧の前記作 用は、凸面状の分割上面８８を有する噴射流ディパイダ８６の場合にだけ発生し 、これに対して楔形又はナイフェツジ形の噴射流ディパイダでは、堰き止め圧が 場合によって形成されることはあっても、該堰き止め圧は、取るに足らないくら い小さい。凸面状の噴射流ディバイダ８６は流動抵抗として作用し、これによっ て堰き止め流が惹起される。この堰き止め流は、噴射流ディバイダ８６の領域に おいて噴射流を極めてコンパクトに分割するため、並びにガスと燃料の混和の改 善によるガス包囲体の良好な調製作用のために重要な役割を果たす。他方、楔形 又はナイフェツジ形の噴射流ディパイダを用いた場合には、ガス包囲体において 秩序正しい２流噴射作用は得られない。それというのは、個々の燃料噴射流が噴 射流ディバイダ下流側で再び相互方向へ移動するからである。楔形横断面又はナ イフェツジ形横断面を有する流動方向に著しく長い噴射流ディパイダだけが、小 さな軸方向延在寸法を有する凸面状の噴射流ディパイダ８６と同様の効果を始め て奏することができる。鎖線９１は、ガス包囲体を有していない２流噴射式弁に おける燃料噴射流の噴射経過を示す。しかし噴射流ディパイダ８６の分割上面８ ８を本発明のように凸面状に成形することによって、ガス包囲体の存在にも拘ら ず噴射流ディパイダ８６よりも軸方向下流側で、等しく良好な２流噴射作用を得 ることが可能である。点線９０から鎖線９１への移行は、このことを示そうとす ることに他ならない。

噴出室８７及び噴射流ディパイダ８６の幾何学的形状の異なったガス包囲体４１ を使用することによって、噴射弁の種々異なった噴射角を得ることが可能である 。

ガス包囲体４１又は噴射渡ディバイダ８６のバリエーションによってのみ、噴出 される燃料・ガス混合気形状の多数の可能性が得られる。図４乃至図６及び図４ ａ乃至図６ａには、ガス包囲体４１によって包囲された断面円形の噴射流ディバ イダ８６を有する噴出室８７の形状の諸実施例が略示されている。図４の実施例 は噴射流ディバイダ８６の領域における円筒形の噴出室８７を示し、図５の実施 例は図１及び図３からも判るような円錐形の噴出室８７を示し、また図６の実施 例は楕円形の噴出室８７を示す０図４８乃至図６８は、図４乃至図６に示した噴 出室８７の平面図である。

図７乃至図１７並びに図７８乃至図１７ａには、凸面状の噴射流ディパイダ８６ の形状の若干の可能変化態様が横断面図並びに平面図で示されている。噴射流デ ィバイダ８６を構成する場合の決定的なファクタは凸面状の分割上面８８である 。図示の変化態様は、燃料・ガス混合気の種々異なった噴射角度を可能にする。

円形横断面（図７１図７ａ）、半円形横断面（図８゜図８８）、楕円形横断面（ 図１２９図１２ａ）、半円形横断面（図１１１図１１ａ）又はその他の丸く面取 りされた横断面（図９１図９ａ、図１３１図１３ａ。

図１５１図１５ａ）を有する噴射流ディパイプ８６以外に、小さな噴射角のため に流動方向に対して横方向で例えば中央区域にウェスト状の狭窄部（図９２図９ ８、図１０．図１０ａ９図１４９図１４ａ９図１５゜図１５８）又は比較的大き な噴射角のために膨隆部（図１６１図１６８１図１７１図１７ａ）を有する噴射 流ディパイダ８６も考えられる。

［符号の説明コ α　円錐頂角の差角、１　弁座支持体、２弁縦軸線、　３　縦方向開口、　５　 弁ニードル、　６　下流側端部、　７　弁閉鎖体、　８扁平面取り部、１０　電 磁コイル、１１可動磁極子、１２　コア、１５　ガイド開口、１６　弁座体、１ ７　下端面、２０底部、２１　噴射穴付き円板、２２　第１の溶接継手、　２４ 　底部中央区域、　２５　噴出ポート、２６　保持リム、　２９　弁座面、３０ 　第２の溶接継手、　３３　弁座体間口、３４　截頭円錐形区分、　３５　弁内 室、　４１　ガス包囲体、　４３　管形区分、　４４円錐形区分、　４５　軸方 向管形区分、　４８ガス流入通路、　４９　第１の斜め面取り部、　５０　第２ の斜め面取り部、　５２．５３　肩、５５　環状溝、５６　シールリング、５８ 溝基底、　６０．６１　円環状のテーパ部、　６２　下流側端面、　６３　半径 方向区分、　６４半径方向流動通路、　６５　環状通路、６８截頭円錐形区分、 　７０　外局面、７２内局面、　７３　円錐形区域、７４　挿入薄板部材、７５ 　突起、　７７　半径方向区域、７８　混合気噴出ボート、　８０　タブ、　８ ３ガス環状ギヤツプ、　８５　半径方向終端面、８６　噴射流デイパイダ、　８ ７　噴出室、８８　凸面状の分割上面、　９０　点線、　９１鎖線 ＦＩＧ、７　ＦＩＧ、８　ＦＩＧ、９ ＦＩ［３，７ａ　ＦＩＧ、Ｂａ　ＦＩ［３，９ａＦＩＧ、１０　ＦＩＧ、１１　 ＦＩ［３，１２ＦＩＧ、１０ＣＬ　ＦＩＧ、１１ＣＩ　ＦＩＧ、１２（１ＦＩＧ 、１３　ＦＩＧ、１４ Ｆｌ（３，１３０ＦＩＧ、　１４ａ ＦＩＧ、　１５ａ　ＦＩＧ、　１６Ｑ　ＦＩＧ、　１７（１フロントページの続 き （７２）発明者　マイアー、マーティンドイツ連邦共和国　Ｄ−７１６９６メー クリンゲン　マイゼンヴエーク　１２ （７２）発明者　ブーフホルツ、ユルゲンドイツ連邦共和国　Ｄ−７４３４８ラ ウフエン　リースリングシュトラーセ　１１

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．内燃機関の燃料噴射装置用の噴射弁、特に電磁作動式の燃料噴射弁と、１つ の弁縦軸線と、可動の弁閉鎖体と、前記噴射弁の下流側端部に設けられていて前 記弁閉鎖体と協働する弁座面を有する弁座体と、前記弁座面の下流側に配置され ていて少なくとも２つの噴出ポートを有する噴射穴付き円板と、少なくとも部分 的に軸方向でかつ少なくとも部分的には半径方向で前記噴射弁の下流側端部を前 記噴射穴付き円板と共に包囲するガス包囲体と、燃料・ガス混合気を噴出させる ための混合気噴出ポートとを備えた、燃料・ガス混合気の噴射装置において、混 合気噴出ポート（７８）の下流側に噴射流ディバイダ（８６）が設けられており 、該噴射流ディバイダが、弁縦軸線（２）に対して横方向にかつ該弁縦軸線を通 って延びて噴射穴付き円板（２１）寄りに凸面状の分割面（８８）を有し、該分 割面が、堰き止め流を発生し、ガスによって包囲されているにも拘らず噴出ポー ト（２５）から噴出される燃料噴射流の多流噴射作用を噴射流ディバイダ（８６ ）の下流側でも維持するようにしたことを特徴とする、燃料・ガス混合気の噴射 装置。 ２．混合気噴出ポート（７８）が、ガス包囲体（４１）とは別体の構成部材であ る挿入薄板部材（７４）内に穿設されている、請求項１記載の噴射装置。 ３．挿入薄板部材（７４）が截頭円錐形に構成されており、しかも半径方向区域 （７７）内に混合気噴出ポート（７８）が配置されておりかつ噴射穴付き円板（ ２１）の方に向かってテーパを成す円錐形区域（７３）が前記半径方向区域（７ ７）の下流側に続いている、請求項２記載の噴射装置。 ４．挿入薄板部材（７４）が軸方向で噴射穴付き円板に対面した複数の突起（７ ５）を有し、該突起の軸方向高さによって噴射穴付き円板（２１）と挿入薄板部 材（７４）との間にガス環状ギャップ（８３）が形成され、該ガス環状ギャップ は、供給されるガスの配量横断面として使用される、請求項２記載の噴射装置。 ５．挿入薄板部材（７４）が、ガス包囲体（４１）と噴射穴付き円板（２１）と の間に締付けられている、請求項３記載の噴射装置。 ６．挿入薄板部材（７４）の締付けが、円錐形区域（７３）においてガス包囲体 （４１）によって行なわれる、請求項５記載の噴射装置。 ７．噴射流ディバイダ（８６）がガス包囲体（４１）のウェブ部分として構成さ れている、請求項１記載の噴射装置。 ８．噴射流ディバイダ（８６）が、別個の構成部材でありかつガス包囲体（４１ ）内に固定されている、請求項１記載の噴射装置。 ９．噴射流ディバイダ（８６）が円形横断面を有している、請求項１記載の噴射 装置。 １０．噴射流ディバイダ（８６）が半円形横断面を有している、請求項１記載の 噴射装置。 １１．噴射流ディバイダ（８６）が楕円形横断面を有している、請求項１記載の 噴射装置。 １２．噴射流ディバイダ（８６）が半楕円形横断面を有している、請求項１記載 の噴射装置。 １３．噴射流ディバイダ（８６）が少なくとも１つのウエスト状の狭窄部を有し ている、請求項１記載の噴射装置。 １４．噴射流ディバイダ（８６）が少なくとも１つの膨隆部を有している、請求 項１記載の噴射装置。 １５．混合気噴出ポート（７８）の下流側には、流動方向に円筒形に成形された 噴出室（８７）が位置し、該噴出室内に噴射流ディバイダ（８６）が配置されて いる、請求項１記載の噴射装置。 １６．混合気噴出ポート（７８）の下流側には、流動方向に末広がりに拡張成形 された噴出室（８７）が位置し、該噴出室内に噴射流ディバイダ（８６）が配置 されている、請求項１記載の噴射装置。 １７．混合気噴出ポート（７８）の下流側には、流動方向に楕円形に成形された 噴出室（８７）が位置し、該噴出室内に噴射流ディバイダ（８６）が配置されて いる、請求項１記載の噴射装置。 １８．混合気噴出ポート（７８）の下流側には、ガス包囲体（４１）によって包 囲された噴出室（８７）が位置し、該噴出室内に噴射流ディバイダ（８６）が配 置されている、請求項１記載の噴射装置。