JPH0750618Y2 - 遮断弁内蔵ガスメータにおけるノズル組立構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案は、遮断弁内蔵ガスメータにおけるノズル組立
構造に関する。 （従来の技術） 遮断弁内蔵のガスメータは、一般に第３図に示す構造が
採用されている。 図において１は上ケース、２は下ケースである。上ケー
ス１にはガス入口ポート1aが形成され、この入口ポート
1aからのガス流路は、隔壁1bに形成された開口1cを伝っ
て下ケース２側の図示しないガス計量室側に連通してい
る。 ガス遮断弁３はユニット化され、上ケース１の後部側に
気密に取り付けられたフランジ3aとガス流路外にあって
フランジ3aに一体に組み付けられたソレノイド3bと、ソ
レノイド3bに出没可能に設けられ、かつ前記フランジ3a
を貫通して流路内に突出するプランジャ3cと、プランジ
ャ3cの先端に一体化された弁体3dと、弁体3dに対向して
前記開口1cにＯ−リング4aを介して気密に嵌合されたノ
ズル４を備えている。 ノズル４は単に前記開口1cに嵌合しただけでは脱落する
惧れがあるとともに、前記弁体3dに対する離間距離を精
度良く保つために、従来では第４図に示すようにフラン
ジ3aに一端をネジ止めされ、他端を前記ノズル４に設け
た接合フランジ4bにネジ止めされる複数のスペーサーロ
ッド５を介してフランジ3aに予め一体的に組み付けるよ
うにしていた。 （考案が解決しようとする課題） しかしながら、この構造にあっては、ノズル４のフラン
ジ3aに対する組み付け作業が面倒であるとともに、前記
フランジ3aに対して前記スペーサーロッド５のネジ結合
部が貫通しているため、ソレノイド3b側との気密性を保
つために、このネジ貫通部をシール剤によってシールし
なければならず、作業が面倒であった。 この考案は以上の問題を解決するものであって、ノズル
とフランジとの組み付け作業が不要であって、しかもノ
ズルを所定の位置に保持できるようにした遮断弁内蔵ガ
スメータにおけるノズル組立構造を提供することを目的
としている。 ［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 前記目的を達成するため、この考案は、ガスメータのガ
ス入口ポートに組み付けられるガス遮断弁において、該
遮断弁は、ガスメータのケースに形成された流路に向け
て気密に接合するフランジと、該フランジの流路外に一
体化されたソレノイドと、該ソレノイドに出没可能に設
けられ、かつ前記フランジを貫通して流路内に突出する
プランジャと、該プランジャの先端に一体に設けた弁体
と、該弁体に対向して前記ケースにＯ−リングを介して
嵌合固着され、かつ流路をガス上流側と下流側とに仕切
るリング状のノズルと、一端をノズルに嵌合し、他端を
前記フランジに当接し、前記ノズルをケース側に押し付
け固定する側部開口した筒状スペーサーとを備えたもの
である。 （作用） 以上の構成によれば、ネジ止め作業が省略でき、また、
ネジ貫通部などのシール作業も省略できる。 （実施例） 以下、この考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。 第１図，第２図はこの考案によるノズル組立構造を示し
ている。 図において、ガスメータの上ケース10は図示しないガス
入口ポートに連通する流路12が交差状態に形成され、こ
の交差箇所にはノズル14と、前記ケース10外にあって、
ソレノイド16を保持したフランジ18が対向配置されてい
る。 前記ノズル14は、その外周にＯ−リング24を有し、これ
を前記流路12の交差箇所に形成された係止段部12aに嵌
合することで周囲の気密性を保持するとともに、その外
周に一体に突設されたリング状の係止フランジ部14aに
よって嵌合深さが規制される。 前記フランジ18はケース10の外側部にガスケット10aを
介して密着し、図示しない取り付けボルトなどによって
固定される。 前記ソレノイド16の中心部にはプランジャ16aが出没可
能に配置され、このプランジャ16aは、フランジ18を貫
通して流路12の内部に突出している。 そして、プランジャ16aの先端には弁体20が一体化さ
れ、この弁体20は前記ノズル14に離接可能に対向してい
る。なお、22は前記弁体20を常時突出側に付勢するスプ
リングである。 さらに、前記フランジ18とノズル14との間には、筒状ス
ペーサー26が配置されている。 この筒状スペーサー26は、前記ノズル14の外周に嵌合
し、かつ係止フランジ部14aによって嵌合位置が規制さ
れる係止リング部26aと、この係止リング部26aの後部を
略半円状に切り欠くことによって側面開口したスペーサ
ー部26bと、スペーサー部26bの中央両側に折り返しなど
によって突設された一対の位置決め用突起26cとからな
っている。 以上の構成における組立順序は、次の通りである。 まず、前記ノズル14を流路12の係止段部12aに嵌合し、
次いで筒状スペーサー26の係止リング部26aをノズル14
の外周に嵌め付ける。 この状態は、前記スペーサー部26bがケース10の内周に
嵌合すべく位置決めすることによって、スペーサー部26
bの開口は流路12を閉ざすことなく装着される。 なお、スペーサー26の装着時に、前記突起26cが流路12
の内周壁に形成された位置決め溝（図示省略）に係合す
ることによって以上の位置決めがなされ、また筒状スペ
ーサー26の回転も防止される。 次いで、ケース10の外壁面にフランジ18を装着し、ボル
ト等を介して固定すれば、フランジ18の面が前記スペー
サー部26bの端面を押圧し、ノズル14を係止段部12a側に
押し付け、ノズル14を係止段部12a側に位置決めすると
ともに、スペーサー26の長さに応じて弁体20とノズル14
間の離間距離を位置決めするのである。

【考案の効果】

以上実施例によって詳細に説明したように、この考案に
よる遮断弁内蔵ガスメータにおけるノズル組立構造にあ
っては、従来のようにノズルとフランジ間を予め複数の
スペーサーロッドで連結する必要がなく、これによる部
品削減や、ネジ止め作業などの組立工数を省略でき、ま
た、ネジ貫通箇所のシールも不要となるため安価に提供
出来る。 さらには、ケースに組み付けるにあたっては、ノズル及
び遮断弁を一方側から組み付け出来るので、ケースに対
する組み付け作業も簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案によるノズル組立構造を示す分解斜視
図、第２図は同組立状態を示す断面図、第３図は従来の
ガスメータにおける遮断弁組立状態を示す断面図、第４
図は従来のノズルと遮断弁を一体化したものを示す側面
図である。 10…上ケース 12…流路 14…ノズル 16…ソレノイド 16a…プランジャ 18…フランジ 20…弁体 24…Ｏ−リング 26…筒状スペーサー 26a…係止リング部 26b…スペーサー部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ガスメータのガス入口ポートに組み付けら
   れるガス遮断弁において、該遮断弁は、ガスメータのケ
   ースに形成された流路に向けて気密に接合するフランジ
   と、該フランジの流路外に一体化されたソレノイドと、
   該ソレノイドに出没可能に設けられ、かつ前記フランジ
   を貫通して流路内に突出するプランジャと、該プランジ
   ャの先端に一体に設けた弁体と、該弁体に対向して前記
   ケースにＯ−リングを介して嵌合固着され、かつ流路を
   ガス上流側と下流側とに仕切るリング状のノズルと、一
   端をノズルに嵌合し、他端を前記フランジに当接し、前
   記ノズルをケース側に押し付け固定する側部開口した筒
   状スペーサーとを備えたことを特徴とする遮断弁内蔵ガ
   スメータにおけるノズル組立構造。