JPH0750557Y2 - ロールスクリーン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、生布の一端を巻取パイプに取付け該生布の他
端にウエイトバーを取付け、該生布を巻取パイプに巻取
り或いは巻戻すことによって生布を昇降させるようにし
たロールスクリーンに関するものである。

［従来の技術］ 一般に、ロールスクリーンは生布を所望の高さまで巻取
パイプを回転して巻戻し、その位置に停止させ、ウエイ
トバーの重量によって生布を垂直に垂れ下がった状態に
保持するように構成されているが、このような通常のロ
ールスクリーンは、傾斜した窓或いは水平の窓に取付け
ることはできない。このような傾斜窓または水平窓にロ
ールスクリーンを取付けるためには、ウエイトバーが垂
直方向に移動するのでなく、傾斜窓または水平窓に沿っ
て移動するものであるから、該傾斜窓または水平窓に沿
って張設された２本またはそれ以上のガイドワイヤによ
って案内するようにしなければならないからである。ま
た、風によって生布があおられるのを防止するために
も、このようなガイドワイヤによってウエイトバーを案
内する構造が有効である。

［考案が解決しようとする課題］ しかし、上述のようにロールスクリーンの生布の昇降方
向に平行に複数本のガイドワイヤを張設し、ロールスク
リーン生布の自由端に取付けたウエイトバーに設けた小
さな貫通孔に該ガイドワイヤを挿通させて案内するよう
にしたロールスクリーンにおいては、複数本のガイドワ
イヤが互いに正確に平行となっていないと、ウエイトバ
ーがうまく移動されない。

また、ガイドワイヤは通常その両端において窓の上下縁
に固定具により固定されて張設されるが、このガイドワ
イヤの両端の固定位置と、ウエイトバーに固定的に設け
られたガイドワイヤの挿通孔の位置との平行性が正確に
一致していないと、ウエイトバーがその昇降の端位置ま
で移動できず、生布が昇降の途中で止まつてしまう事態
も生じ得る。

本考案は、上記のような従来のロールスクリーンにおけ
る課題を解決しようとするものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は上記のような課題を解決する手段として、ロー
ルスクリーンの生布の昇降方向に概ね平行な複数本のガ
イドワイヤを張設し、ロールスクリーンの生布の自由端
に取付けたウエイトバーに、上記のガイドワイヤが遊び
なく挿通されることで該ガイドワイヤによりウエイトバ
ーの長手方向に案内される案内片を該ウエイトバーの長
手方向に摺動自在に装着したことを特徴とするロールス
クリーンを提供する。

さらに、生布の昇降を支障なく行なわせるという条件を
満足しながら複数本のガイドワイヤを張設する際の作業
性をより緩和するために、本考案においては、ロールス
クリーンを設置する個所の側縁にセットフレームを固定
すると共に、このセットフレームの長手方向に移動が自
由に取付けられた固定部材によって、上記の複数本の各
ガイドワイヤの巻取パイプ側の端部を固定して該ガイド
ワイヤの張設方向についての緩みがないようにするのが
好ましい。

［作用］ 本考案によるロールスクリーンは傾斜窓にも水平窓にも
設置でき、また、風を受けてバタつくこともない。然し
て、ウエイトバーを案内する複数本のガイドワイヤがた
とえ平行となっていなくても、ウエイトバーを支持する
ために取付けられた案内片が、その位置を自動調整しな
がらガイドワイヤに案内されて移動するので生布の昇降
はスムースに行われる。

また、ガイドワイヤを所定の張設状態とするために必要
な巻取パイプ側の端部を固定する固定部材をセットフレ
ームの長手方向に移動できるように設けることによっ
て、複数本のガイドワイヤが最初の設定において厳密に
正しく平行性を有するように設けられていなくとも、概
ね平行である程度で、十分に生布の昇降を保証すること
ができる。

［実施例］ 以下、図示の実施例について説明する。

第１図は、２本のガイドワイヤを設けたロールスクリー
ン、第２図は３本のガイドワイヤを設けたロールスクリ
ーンを示し、図中、１はロールスクリーン生布、２は巻
取パイプ、３はウエイトバーを示す。４は複数本のガイ
ドワイヤを示し、これらは生布の昇降方向に概ね平行に
それぞれ各一対の固定部材、すなわち上部固定具５と下
部固定具６との間で張設される。７は該ガイドワイヤ４
によって案内される案内片７であり、上記のガイドワイ
ヤが通る小さな孔を有していると共に、ウエイトバー３
の長手方向の全長に渡るように設けられた係止溝８に沿
って摺動自在に装着されている。

また上記の上部固定具５は、ロールスクリーンを設置す
る個所の側縁に固定されたセットフレーム９に対して、
そのセットフレーム９に設けた係止溝10に沿って長手方
向に移動可能に取付けられている。

図示の実施例は、巻取パイプ２の中にコイルスプリング
（図示せず）が設けられて、常に生布１を巻取パイプ２
上に巻取るようになっており、生布を降ろすためには操
作コード11によって該コイルスプリングの力に抗して生
布を引き降ろすようになっていて、引き降ろした位置で
ストッパー12により生布を所望の位置に止めるようにな
っている。この機構自体は本考案の特徴的構成とは直接
関係がなく既知のものと同様に構成できるので、ここで
はその詳細な説明は省略する。

上記した本実施例のロール既述においては、ガイドワイ
ヤ４によりウエイトバー３の長手方向に案内される案内
片７が、該ウエイトバー３の長手方向に沿って摺動自在
に設けられているので、複数本のガイドワイヤが厳密に
平行でなくともガイドワイヤ４による案内片７を介した
ウエイトバー３の支持を行ないながら、長手方向に案内
片７がその位置を自己調整することになり、生布の昇降
はスムースに行われる。

つまり、上部固定具５が正しい位置（複数本のガイドワ
イヤを厳密に平行にする位置）にない場合においても、
概ねガイドワイヤの平行性が保持されていれば生布の昇
降操作はスムースになされる。

［考案の効果］ 本考案によれば、案内片がウエイトバーの係止溝に沿っ
てウエイトバーの長手方向に自由に移動できるので、ガ
イドワイヤをウエイトバーの両端部分だけでなく中間部
分にも張設可能である。よって、これらのガイドワイヤ
が正しく平行に配設されてなくても、生布はスムースに
案内されて昇降する。然して、従来、窓枠等のコーナー
部に固定具を取付ける場合には、その加工にドリル，ド
ライバー或いは 電動工具を使うことができないため、
極めて施工性が悪く、特に天窓等にこのようなロールス
クリーンを取付ける場合には作業者に重労働が強いられ
るが、本考案においては、ガイドワイヤの案内片をウエ
イトバー両端より内側に設け、これに合わせて下部固定
具もコーナー部より内側とすることができて施工性が向
上する。また、ウエイトバーに設けた案内片が係止溝に
沿って移動可能なため、あまりガイドワイヤの平行度に
こだわらずにガイドワイヤの下部固定具を取付けること
ができ、施工性がよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は２本のガイドワイヤを設けた本考案ロールスク
リーンを示す正面図、第２図は３本のガイドワイヤを設
けた本考案ロールスクリーンの正面図、第３図は本考案
ロールスクリーンの他の実施例を示す正面図、第４図は
第１図に示すロールスクリーンの斜視図である。 １……生布、２……巻取パイプ、３……ウエイトバー、
４……ガイドワイヤ、５……上部固定具、６……下部固
定具、７……案内片、８……係止溝、９……セットフレ
ーム、10……係止溝、11……操作コード、12……ストッ
パー。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ロールスクリーンの生布の昇降方向に概ね
   平行な複数本のガイドワイヤを張設し、ロールスクリー
   ンの生布の自由端に取付けたウエイトバーに、上記のガ
   イドワイヤが実質的に遊びなく挿通されることで該ガイ
   ドワイヤによりウエイトバーの長手方向に案内される案
   内片を該長手方向に摺動自在に装着したことを特徴とす
   るロールスクリーン。
2. 【請求項２】ロールスクリーンを設置する個所の側縁に
   セットフレームを固定し、上記の複数本のガイドワイヤ
   の巻取パイプ側の端部を上記のセットフレームに取付け
   られた固定部材に固定し、かつこの固定部材は該セット
   フレームの長手方向に移動可能に取付けたことを特徴と
   する請求項１記載のロールスクリーン。