JPH07504035A - 血液組成物用懸濁媒体及びその使用方法 - Google Patents

血液組成物用懸濁媒体及びその使用方法

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 からなる群から選択された性質であることを特徴とする請求項1記載の血液制御 用製剤。
3、前記白血球アナローブは膨潤してその容積を増大すると同時に固定される血 球を含むことを特徴とする請求項2記載の血液制御用製剤。
4、前記血漿物質は、コレステロール、コレステロールエステル、リボタンlく り質コレステロール、リポタンパク質コレステロールエステル、リン脂質と組み 合わされているコレステロール、アルブミンと組み合わされているコレステロー ル、アルブミンと組み合わされているコレステロールエステル、リン脂質と組み 合わされているリポタンパク質コレステロール、アルブミンと組み合わされてい るリポタンパク質コレステロール及びこれらの混合物からなる群から選択された 物質であることを特徴とする請求項l又は2記載の血液制御用製剤。
5、さらに、少なくとも4種の異なる白血球アナローブを含有していることを特 徴とする請求項l又は2記載の血液制御用製剤。
6、さらに、溶解可能な赤血球を含有しており、前記血漿物質水溶液は、溶解剤 が赤血球を溶解し、かつ前記溶解剤の活性を白血球アナローブによって遅延させ て、該白血球アナローブの各タイプを区別することができるようにするのに充分 な量で存在していることを特徴とする請求項5記載の血液制御用製剤。
7、前記血漿物質水溶液は、血球容積及び光散乱度に関して、前記白血球アナロ ーブのそれぞれの区別を可能にするのに有効な量で存在していることを特徴とす る請求項5記載の血液制御用製剤。
8、細胞用懸濁媒体を使用するに当り、a、血液試料と、血漿物質水溶液を含有 する細胞用懸濁媒体とを組み合わせ;。
b、生成した混合物を +11 直流(D、 C,’)電流によって測定された容積、(2)高周波(R F)の大きさ、 (3)不透明度、及び (4)光散乱 からなる群から選択された少なくとも1種の分析項目に関して、装置によって分 析して、前記装置がその仕様の範囲内で機能しているかどうかを決めることを特 徴とする細胞用懸濁媒体の使用方法。
9、前記血漿物質は、コレステロール、コレステロールエステル、リボタン/々 り質コレステロール、リポタンパク質コレステロールエステル、リン脂質と組み 合わされているコレステロール、アルブミンと組み合わされているコレステロー ル、アルブミンと組み合わされているコレステロールエステル、リン脂質と組み 合わされているリポタンパク質コレステロール、アルブミンと組み合わされてい るリポタンパク質コレステロール及びこれらの混合物からなる群から選択された 物質であることを特徴とする請求項8記載の方法。
10、血液試料が少なくとも4種の異なる白血球アナローブを含有して0ること を特徴とする請求項8記載の方法。
比前記懸濁媒体が、さらに、15より大きい親水性親浦性ノくランスを有し、力 1つ前記血液試料中の遊離コレステロールを安定化するのに有効な量で存在する 非イオン界面活性剤を含有していることを特徴とする請求項9記載の方法。
+2.前記血漿物質水溶液を、血球容積及び光散乱度に関して、前記白血球アナ ローブのそれぞれの区別を可能にするのに有効な屋で、存在させることを特徴と する請求項10記載の方法。
+3.さらに、前記血液試料に溶解可能な赤血球を含有させ、前記血漿物質水溶 液は、溶解剤が前記血液試料中の赤血球を溶解することができるのに充分な量で 存在させるが、前記溶解剤が白血球アナローブに影響を及ぼすには不充分な濃度 であることを特徴とする請求項8〜IOのいずれか一つの項に舅己載の方法。
明 細 書 血液組成物用慧濁媒体及びその使用方法本発明は、新規な血液組成物(hema Lological composiLion)用懸濁媒体、特に電子的及び光 学的手段を使用する全血測定装置に対して、基準血球アナローブ(analog )と共に特定の用途を有する新規な血液組成物用!!濁媒体、及び前記アナロー ブ及び前記墾濁媒体を製造し、使用する方法に関するものである。
品質制御は長い間臨床血液技術において必要かつ日常的な操作であった。白血球 の亜群(subpopulaLion)の間で区別を行うことを含めて、赤血球 及び白血球をカウントする際の精度は、一部には、適当な制御用製剤(cont rol product)の使用に依存している。現在入手可能な数多くのタイ プの粒子計数装置を使用する場合には、制御用製剤を使用して品質制御を行うこ とが必要である。それは、装置が機能不全になる可能性が常に存在するからであ る。自動粒子計数装置用品質制御プログラムを維持する従来方法は、全血標準と して新鮮なヒト血液を準備することであった。しかし、この新鮮な血液は僅かに 1日間使用可能であるにすぎず、従って耐久性のある血液製剤が開発された。
血球計数装置の精確さ及び精度をモニターする基準血球アナローブを含む血液制 御用製剤は、特に重要である。上述のような血球計数装置を使用する場合には、 白血球の区別及び他のパラメータの正確さを維持するには、現在新しい基準血球 アナローブが必要であることが、認められている。
制御用製剤は新鮮な全血の製剤にできるだけ近く近似させる必要がある。ブタフ サの花粉、ポリスチレン ラテックス、種々の有機物質及び固定されたヒト赤血 球を使用することにより、適当に分粒された(sized)粒子を安定な懸濁液 として供給することか試みられた。これらの懸濁液はいずれも、白血球の少なく とも4種の部分母集団について白血球を区別するための制御用製剤として使用す るのに適当ではなかった。
品質制御を維持するのに使用される物質(以下、血液制御用製剤又は制御用製剤 と称する)は、特定の環境下に、血液用装置を校正するのにも使用することがで きる。本発明の目的のために、制御用製剤は、液体媒体中に懸濁している1種以 上の血球アナローブを含をしており、血球アナローブは、分析の際に、装置によ って分析できる血液の物理的又は生物学的性質の少なくとも1種をシュミレーシ ョンする。ここに「アナローブ(analog) Jとは、目標とする群(La rgeLedpopulaLion)の物理的又は生物学的性質の少なくとも1 種をシュミレーションする粒子であると定義する。それ故、成る自動機械は制御 用製剤の成る成分のみを分析することができ、これは制御用製剤が他の機械によ って分析することができる追加パラメータ成分を含有していてもそうである。従 って、制御用製剤に使用されるアナローブ又は懸濁媒体を開発して、白血球の少 な(とも4種のサブグループ、即ち、リンパ球、単球、好中球及び好酸球に対す る照合基準(check)を提供することは、行われていない。
制御用製剤は、比較に基づいて、新鮮な血液の試験試料がこれからの測定に関し てどのように関与しているかを、正確に示す必要があるのは明らかである。さら に、制御用製剤が新鮮な血液をシミュレーションすることがいかに重要であるか も明らかである。その理由は、赤血球のような血液成分が、提供者から取り出さ れた後数時間以内にゆるやかに溶解し、大きさ及び形状に変化が生じることがあ るからである。同様に、白血球も変性する。
一般的に、アナローブを製造する従来方法は、固定前に当初の容積が維持又は減 少している赤血球を使用することに集中している。固定前に浸透圧雰囲気を操作 することによって生じる血球の収縮又は膨張には、限界があった。ヒト以外の赤 血球を予め約30〜50%以上収縮又は膨潤させると、過度の血球の会合又は血 球の溶解か起る。
フント(Hunt)の米国特許第3,873,467号明細書は、ヒト血液中の 血漿の代りをする非タンパク質の水性懸濁流体中に、洗浄し安定化されたヒト赤 血球を懸濁させた!!l!濁液を含有する基準血液制御用製剤(hemaLol ogic referencecontrol)を教示している。この基準血液 制御用製剤の安定性は、血球の平均細胞容積を実質的に変化させることなく、血 球に球形をとらせる性質を有する物質を水性懸濁流体中に含有させることによっ て血球を調整し、かつ時間の経過と共に分解する通常の傾向に対する抵抗性を血 球に付与することによって、得られる。
なお、水性懸濁流体は血球に対して生物学的活性を抑制する雰囲気を生成する。
好適例では、基準制御用製剤中に、平均血球容積が実質的に増大するように処理 された固定ヒト赤血球を、少量含有させる。固定ヒト赤血球は血球容積の変化に 対して抵抗性を有し、また安定化血球を溶解する溶解剤の作用下の溶解に対して 抵抗性を有する。基準制御用製剤中の固定赤血球は、ヒト血液内の白血球群の代 りをする。
カルバ−(Carver)等の米国特許第4.704.364号明細書には、ク ールター・カウンタ(COUTER−COUNTER(登録商標))モデルSプ ラス型分析装置によって代表される電子式粒子カウンタにおける限界値及び追加 の操作性能を制御するための制御用製剤が開示されている。しかし、現在は、ク ールター(登録商標> VCS分析装置によって代表される電子式光学的粒子カ ウンタ用の全血球制御用製剤が要望されている。このvC8分析装置によって、 白血球の少なくとも4種の群を区別することができる。
大きさの範囲、容積分布、光散乱範囲、並びに電気的不透明度及び導電性に対す る感度に基づいて、少なくとも4種の白血球群が他の血球から区別される自動的 にヒト白血球を区別して計数する計数装置はいずれも、制御用製剤が正常なヒト 血液中のそれぞれの血球の大きさの範囲、容積分布及び感度の特性をよくシュミ レーションすることを要求している。問題は、電子式光学的自動粒子計数装置に 使用される制御用製剤中に商業的に使用できるのに充分な再現性を有する量にお いて、所定の大きさ、容積及び光散乱という性質を、正確に生じさせる方法を見 い出すことにある。
ヒトのリンパ球、単球、好中球、好塩基球及び好酸球は、特定の大きさ分布範囲 及び光学的特性を存し、安定化(例えば、グルタルアルデヒドのような固定剤に よる)後には、懸濁媒体中におけるこれらの応答性が適正な識別を不可能にする ことがある。この結果、適正な粒子計数装置の動作を評価することが不可能にな る。白血球の亜群のそれぞれに対する大きさの上限および下限の両方が、基準制 御用製剤に示されている必要がある。さらに、制御用製剤中の各白血球亜群の平 均血球容積は、正常なヒト血液の値に近似している必要がある。しかも、制御用 製剤に使用される液体懸濁媒体は、血球を有意に収縮又は膨潤させないことが必 要である。さらに、制御用製剤は経時変化によって容積分布ヒストグラム特性又 は他のパラメータを悪化させてはならない。マルチパラメータ装置に使用れさる 制御用製剤中の白血球アナローブに対する追加の要件は、計数及び区別を行うに は、全血制御用製剤中のアナローブ細胞が溶解剤によって完全溶解してはならな いことである。
種々の媒体が血球アナローブと共に使用されている。米国特許第4. 299゜ 726号明細書には、多目的希釈剤及び媒体が開示されている。希釈剤は、赤血 球を予め調整するのに使用され、乳糖、アジ化ナトリウムおよび非イオン界面活 性剤を主成分とし、pHを調整し、オスモル濃度を調整する。媒体は、全血制御 用製剤のキャリアとして使用され、乳糖、殺真菌剤及び抗生物質を含有する。ま た、媒体は赤血球の細胞膜を変化させる追加の成分を含有しており、この追加の 成分としては胆汁酸塩、コール酸誘導体、抗ヒスタミン性を有するフェノチアジ ン化合物とその塩及び局部麻酔性を有する4−アミノ安息香酸エステル誘導体と その塩がある。
従来の媒体の欠点の一つは、赤血球及び固定されたヒトの白血球又は白血球アナ ローブと共に使用した場合に、制御用製剤が、白血球の少なくとも4種の部分母 集団を区別する装置において、全血試料をシミュレーションしないことである。
測定するのが望ましい赤血球及び白血球の特定パラメータは、全血基準制御用製 剤に適した媒体の必要な特性のいくつかを示している。望ましいのは赤血球の容 積を知ることである。この測定を確認しかつ赤血球をカウントすると、赤血球両 層細胞容積(packed cell volume)又は赤血球容積率を計算 することができる。
従って、制御用製剤の懸濁媒体は、試料中の赤血球の容積を平衡させかつ安定化 することができて、その平均細胞容積を測定できるようにする必要がある。
また、制御用製剤は、ヒト血小板の大きさ及び分布の下限に相当する大きさの下 限において、おそらく妨害を示す微粒状物質を含有しないようにする必要がある 。同時に、懸濁媒体には、所要に応じて、制御用製剤包装後の微生物の成長を防 止する制菌剤を含有させる。
赤血球及び白血球は名目上大きさが異なるが、これらの大きさの範囲は重なって いる傾向かあるか、或いは少なくともある健康状態下において重なっていること がある。しかも、これらの2種の血球の不透明度も重なっていることがある。
赤血球及びリンパ白血球は不幸にも細胞の大きさが可成り重なっているので、大 きさを区別することのみによって一方の存在下に他方を数えるのは実際的でない 。
従来実施されている方法では赤血球の間質を溶解する(stro■aLolys e)強力な溶解剤を使用しており、この溶解剤は赤血球を小さくして極小粒子と するか或いは膜を可溶化して計数に現われないようにし、常にではないにしても 、白血球から細胞質を取り除いて溶解に対する抵抗性の大きい白血球の核のみが 数えられるようにする。当初の白血球の細胞容積は極めて大きな影響を受けかつ 最小値まで小さくなるので、この比較的古い型式の血球大きさ分析装置によって は1個の白血球母集団のみが識別されるにすぎない。
アンスレイ(Aosley)等の米国特許第3.741,875号明細書は、区 別(diHerential)白血球カウント、即ち白血球百分率を得る方法を 開示している。
血液試料に、細胞固定剤であるモノアルデヒド、例えばホルムアルデヒドを添加 する。固定工程後に溶血剤を添加して、赤血球に含まれているヘモグロビンを赤 血球から溶液中に釈放させる。特定の細胞化学的基質(cyLoche+5ic al 5ubstrate)、発色性沈殿カップリング試薬(chromoge nic precipitating coupling reagent)、 及びpH緩衝剤を添加して、固定化酵素を含有する特定タイプの細胞中で不溶性 染料を析出させる。次いで、この染色された血球を含有する溶液を測光式カウン タに通す。特定の種類の細胞中に含まれている異なる酵素に対して異なる特定の 基質を使用して、種類の異なる細胞の絶対的および相対的なカウントを得る。細 胞固定溶液にはモノアルデヒドのみが使用されている。ジアルデヒドは架橋反応 を起こし、細胞外沈殿を生成するので、不安定であると言われている。
レゾイス(Ledis)等の米国特許第4.485,175号明細書は、溶解剤 として第四アンモニウム塩を使用し、かつ直流電界による励起(direct  currenL fieId excitaLion)のみを用いるクールター 、カウンタ(登録商標)モデルSプラス自動式血液カウンタを使用して、白血球 のリンパ球、半球、および顆粒球の母集団の三容積区別測定(differen tial determination)を行う方法、及びこれに使用する試薬 系に関するものである。
レゾイス等の米国特許第4.571,179号明細書は、溶解剤中にサポニンを 含有V、かつ固定剤としてグルタルアルデヒドのような迅速に活性を示す架橋剤 を含有する試薬系を開示している。この試薬系は全血に再規制のある影響を及ぼ して赤血球の間質を溶解させ、白血球を変性して、フロー分析装置による検出及 び分類のめたの4種の異なるクラスターを形成するためのデータを生じさせる。
これらのクラスターは、血液中に存在する4種の主要な白血球のタイプ、即ちリ ンパ球、単球、好中球及び好酸球を表わしているので、白血球の区別分析法を提 供する。レゾイス等によれば、D、 C,容積、又は種々の角度における光散乱 を使用する従来の白血球フロー分析法は、リンパ球、顆粒球及び卓球に相当する 3種の白血球クラスターを示すにすぎなかった。白血球を分類するためにレゾイ ス等によって使用されたパラメータは、DC(クールター)容積、高周波(RF )の大きさ、クールター不透明度(RFの大きさ/DC容積)、種々の角度範囲 における光散乱、及び種々の波長の照明下における蛍光のうちの2種以上の組合 せを含んでいる。
米国特許第2.656.508号明細書に最初に記載されているクールターの原 理を使用する電子式カウンタは、粒子数の真の反映を示すものである。クールタ ーの原理によれば、顕微鏡的大きさの粒子が電解液中に懸濁していて、これらの 粒子がその大きさに近い順序で大きさの小さい電界を通過する場合には、電界の 電気的インピーダンスに瞬間的な変化が起る。この電界を直流(DC)又は低周 波電流によって励起された場合には、上述の電気的変化は粒子容積に密接に比例 する。商業的装置においては、これらの変化は成る適当な手段によって検出され 、カウンタ及び分析装置を作動させるのに使用される。このような装置と組み合 わされている分析装置は、粒子容積に基いて粒子をいくつかの群に分類して分け 、得られたデータを記録する。
クールターの原理に関する発明は、クールター等の米国特許第3. 502.  974号明細書において、直流による電界励起のほかに高周波(RF)電流を使 用して、検討される粒子に関するDC容積情報だけでなく、粒子構成物質の組成 及び性質に基(情報を提供することにより、著しく拡張された。この特許明細書 は、大きさが同じでも構成物質の異なる粒子を互に区別することができる装置を 開示している。低周波il流即ち直流電流(DC)と高周波(RF)電流との両 方によって粒子検知電界を発生させることにより、2種以上の相互に関係のある 出力信号を、1個の粒子の電界通過から得ることができる。これは、血球のよう な粒子が低周波電流又は直流電流の電界に関してほとんど常に絶縁体であるが、 前記粒子が周囲の電解質から高周波電流を区別して通すか又は妨害することがで きることに起因する。これは、均質粒子の場合には誘電率の差に起因することが あり、或いは極めて薄い膜のなかに封入されていて電解質とは異なる導電性を有 する内容物を有する血球の場合には貴様構造に起因することがある。従って、す べての直流電流が血球のまわりを流れている間、RF電流はいくらか白血球を通 って流れる。RF電流が粒子を通って流れる容易さは、光の透過性と同様に、「 電流透過性」又は単に[透過性)と呼ばれているものの尺度であり、他方、RF 電流を妨害する粒子の能力はその「不透明度」と呼ばれる。最近の刊行物では、 [不透明度」は直流インピーダンスによって分割された高周波インピーダンスで あると定義されている。
粒子の相対的な電気的不透明度は、分類のために、粒子内容物、従ってその該粒 子のタイプを明らかにする特徴になる。タイプの異なる粒子がそれぞれ異なる不 透明度を有する限り、これらの差は検出可能である。しかし、有意に異なる粒子 がほとんど同じ不透明度を有することがあり、このような粒子はこの方法では効 果的に分類することができない。クールター等の米国特許第3. 836. 8 49号明細書は、粒子を処理することにより種々のタイプの粒子の不透明度を選 択的に変えることができるので、検出可能な相違が生じることを教示している。
クールター・カウンター(登録商標)モデルSプラス自動式血球カウンタは、全 血試料を希釈し、溶解剤を添加し、その直後に計数を開始するように設計されて いる。従って、希釈剤−溶解剤系は、溶解期間中に赤血球の完全な間質溶解を行 うのに十分な速さの赤血球溶解動力学(kinetics)を提供する必要があ る。さらに、白血球容積の変化はデータ収集工程の間最小である必要があり、理 想的には数分間は安定である必要がある。
クールター・モデルvC5は半自動式分析装置であって、この装置は、DC(ク ールター)容積、クールター不透明度及び種々の角度範囲における光散乱を使用 することにより血液を分析するものである。クールター・モデルVC3は、試薬 系を使用して全白血球カウントにおいて5つの部分の区別を行い、リンパ球、単 球、好中球、好酸球及び好塩基球の群の定量分析を行っている。この試薬系は、 弱「酸」が溶解作用を行った後に加えられたクエンチ(quench)を含み、 その作用は白血球に対する溶解作用を著しく低下させることにある。クエンチ直 後に、装置は残りの白血球の容積、不透明度及び光散乱といつた特性の測定を開 始する。
このモデル■C3は、溶解期間の間に赤血球の完全な間質溶解を達成するのに充 分な速い赤血球溶解動力学を提供する必要があるが、白血球の容積、クールター 不透明度及び光散乱という性質に関しては、白血球に影響を及ぼしてはならない 。
本発明において使用することができるクールター・カウンタ(登録商標)装置は VC5,5TKS及びMAXMである。しかし、モデルS及びS−プラスのタイ プは、全血制御用製剤中に存在する白血球アナログのすべての部分母集団を区別 することはできないが、白血球アナローブの全カウントを与えることができる。
S−プラスタイブのあるものは2つの白血球亜群をさらに区別することができる 。
新しい電子式光学的粒子計数装置では、白血球アナローブ、及び全血試料を一層 密接にシュミレーンヨンする安定な全血制御用製剤のための懸濁媒体を用意する 必要かあった。本願明細書は、第1に、クールター(登録商標)タイプの粒子カ ウンタの場合に有用な血液制御用製剤の具体例に関するものであるが、ここに開 示されている懸濁媒体、アナローブ及びIIIJi!II用製剤、並びにここに 記載されているこれらの使用方法は、粒子カウンタに一般的に広く適用すること ができる。
ここに「電子式光学的粒子カウンタ」とは、クールター・カウンタ(登録商標) 装置のほかに、粒子の大きさ、質量、容積、不透明度又は光散乱を示す信号に電 子的に応答する電子式区別回路(discriminaLor circuit  ) (r限界17I (threshold)J )を使用することにより、 種々の大きさの粒子を区別する他の任意のタイプの粒子カウンタを包含するもの とする。クールター及びクールター・カウンターは共にクールター社の登録商標 である。
本発明は、血漿物質水溶液及び血球の血液アナローブ組成物を特徴とする血液制 御用製剤を提供する。
本発明は、血液組成物と共に使用する血漿物質水溶液を含有する懸濁媒体に関す るしのである。この懸濁媒体は、粒子カウンタの品質制御のために使用される制 御用製剤中の赤血球、固定された白血球、白血球アナローブ、血小板又は血小板 アナローブに対するキャリアとして、主な用途を有する。さらに、この懸濁媒体 は、血球を溶解するために血漿構成成分の取り換えが必要である洗浄後のヒト血 液に対するせ濁媒体として、用途を有する。
DC(クールター)容積、高周波(RF)の大きさ、クールター不透明度(RF の大きさ/DC容積)、種々の角度範囲における光散乱、及び照明の種々の波長 下における蛍光のうちの2つ以上のパラメータによって分析を行う装置に使用す る場合には、懸濁媒体は、固定された白血球及び白血球アナローブに、本来の白 血球に類似した性質を持たせる。さらに、懸濁媒体を含有する本発明に係る全血 制御用製剤を溶解剤に加えた場合には、懸濁媒体は制御用製剤中の赤血球に溶解 反応を生起させることができる。
好適例においては、本発明は、さらに、非イオン界面活性剤と組み合わされてい る血漿物質の水溶液に関するものである。
さらに、本発明は、装置が製造者の分析に関する仕様の範囲内で作動しているか どうかを測定するために、懸濁媒体を使用する方法に関するものである。この方 法では、血液試料と、血漿物質水溶液を含有する細胞懸濁媒体とを組み合わせ、 生成した混合物を装置内で分析して装置が仕様の範囲内で作動しているかどうか を測定する。この際、前記分析を、D、 C,容積、RFの大きさ、不透明度、 及び光散乱からなる群から選択された少なくとも1つの項目、一層好ましくは2 つ以上の項目につい行う。
現在のマルチ(multiple)白血球群分析は、特定の大きさ及び容積イン クリメント、並びに特定の光散乱という特性を、品質制御に使用するために必要 としている。従って、現在では、電子式光学的粒子カウンタの限界設定を点検す るために、少なくともリンパ球、単球、好中球、及び好酸球を包含する主要な白 血球成分のそれぞれに対してアナローブを準備しておく必要がある。従来、増加 容積と増加光散乱とは互に関係付けられており、ヒト以外の白血球から少なくと も4種の異なる白血球アナローフ群を作ることを妨害していた。
アナローブ及びその分析に用いられる装置が一層復雑になるにつれて、アナロー ブに対するか濁媒体はその複雑性を尊重(complimeoL)する必要があ る。特に、懸濁媒体はこれらのアナローブ及び装置に適合している必要があり、 またアナローブの物理的及び生物学的性質を尊重する必要がある。
本発明に係る懸濁媒体は、主として、血球から作られた白血球アナローブと共に 使用される。白血球アナローブを製造する1つの方法では、異なる供給源から、 多くのタイプの血液計数装置における複数個の限界設定に適合するように処理さ れた血球を得る。血球を選択するに当って、主要な限定は原細胞の平均細胞容積 であって、それは原細胞の平均細胞容積が所望のアナローブの平均細胞容積に関 連しているからである。この方法の範囲を限定することなく、特定の動物からの 赤血球を特定の基準とすることができ、他の動物からの赤血球及び白血球を本発 明において使用することができることが理解される。
白血球アナローブの製造方法としては、赤血球と低浸透圧(hypoosmaL ic)溶液とを混合して赤血球の容積を膨張させ:赤血球のヘモグロビン含量を 変化させてヒト白血球の光散乱及び不透明度という性質をシュミレーションさせ ;赤血球が血液試験操作において使用される溶解剤による分解に対して抵抗性を 有するように赤血球を固定し、この固定された赤血球が直流(D、 C,> [ 流によって測定した容積、高周波(RF)の大きさ、不透明度及び光散乱からな る群から選択されたヒト白血球の性質に類似している少なくとも2つの性質を有 するようにする。
好酸球アナローブを作る方法は類似しているが、ヘモグロビン含量の変化に伴っ て細胞内のヘモグロビンが変性され、細胞からのヘモグロビンの漏出は起らない 。
この追加の具体例では、ヒト白血球の容積及び光散乱という特性を有するアナロ ーブが得られる。
1つの具体例においては、本発明方法は、赤血球をその原容積の50%以上膨潤 させることができ、これにより所望のアナローブを製造するための動物の選択範 囲が一層広くなる。好ましい具体例においては、赤血球はその原容積の75%以 上膨潤させる。
本発明に係る懸濁媒体と共に使用するのに適したアナローブを製造するには、七 面鳥、ニワトリ、アヒルのような鳥の赤血球、好ましくはガチョウの赤血球が、 アルデヒド安定化処理によって一層小さいリンパ球アナローグを生成させるのに 有用である、ことを見い出した。また、「魚類」、特にサメ科の魚、及び爬虫類 動物、特にアリゲータを包含する他のヒト以外のを推動物が、望ましい大きさの 範囲内の赤血球を有し、該赤血球が、適切に処理された場合に、ヒトの単球、好 中球及び好酸球の一層大きい大きさに類似しているアナローブを生成する、こと を見い出した。一般的に、これらの赤血球は、優れた懸濁安定性及び高度の再現 性を有する容積分布という特性を示す。しかし、合理的な出費で多量に入手でき るかどうかといった考慮すべき問題を、考慮に入れる必要がある。
その上、赤血球を固定して、赤血球が、全血制御用製剤中の白血球パラメータを 測定する際の血液試験操作において使用される溶解剤による分解に対して抵抗性 を示すようにする。
鳥類、アリゲータ及びテンジクザメの赤血球には核があるが、核の存在は、赤血 球の調節された溶血を可能にするここに記載されている方法を与えるヒト白血球 の代替物として前記赤血球を使用するために、不可欠でなく、また有害でもない 。赤血球中のヘモグロビンの好ましくは20〜80重量%、最も好ましくは30 〜70重量%を釈放させる。さらに、赤血球を有機アルデヒドのような固定剤に よって安定化し、細胞膜の破裂及びヘモグロビンのさらなる損失を防止する。
これらの安定化白血球アナローブ細胞は、制御用製剤において、ヒト白血球細胞 の満足できる代替物となる。
本発明の一層好ましい具体例においては、制御用製剤は、さらに、ヒトリンパ球 と類似させるための固定されているガチョウ赤血球と、ヒトの単球、好中球、及 び好酸球にw4似させるための固定されているアリゲータ赤血球との懸濁液を混 合して、これらのすべての赤血球を本発明に係る懸濁媒体中に懸濁させ、ヒト白 血球に類似した1つの組成物を提供するような割合で組み合わせることにより生 成する組成物として、具体化されている。次いで、この制御用V剤を溶解可能な ヒト赤血球、及び安定化血小板又は血小板アナローブと混合して、1つ(sin gle)のマルチ分析に用いられる制御用製剤を提供する。
捕集工程において、赤血球を、生理食塩水(塩化ナトリウム溶液)中に溶解させ たエチレンジアミン四酢酸(EDTA)のアルカリ金属塩のような凝固防止剤中 に懸濁させる。他の凝固防止剤及びその塩も、不当な溶血又は細胞会合を起こさ ない限り、使用することができる。
新鮮な赤血球は、洗浄して提供者に特異的な血漿タンパク質を除去する必要があ る。これにより、多数の血球提供者からの赤血球を混合した際に、血球の凝集の 起る可能性が小さくなる。赤血球は一緒にプールして均一な混合物とする。
プールした赤血球を処理助剤である血清物質で予備処理することができる。血清 物質による予備処理によって、赤血球を破壊することなく赤血球を膨潤させるこ とができる。赤血球を低浸透圧雰囲気に曝すことは、平均血球容積を増大し、光 散乱ヒストグラムの幅を狭めるという主要な作用を有する。血球は、血球の溶質 1度より小さい溶質1度を有する低浸透圧雰囲気の結果として、大きさが増大す る。血球内側の溶質濃度が血球外側の溶質濃度より大きい場合には、水が血球中 に入って濃度を平衡させる傾向がある。従って、血球内側の水の移動によって膨 潤が起る。低浸透圧雰囲気としては、ナトリウム化合物の溶液、カリウム化合物 の溶液、又はナトリウム及びカリウム両化合物の溶液、或いは当業者にとって望 ましい溶質濃度を与えることが知られている他の組成物がある。
ここに述べられているように、血清物質としては、コレステロール、コレステロ ールエステル、及び血清血漿中に存在する1種以上の他の化合物と組み合わされ ているコレステロール、及びこれらの混合物がある。好ましくは、このような他 の化合物としては、さらに、リポタンパク質、リン脂質及びこれらの混合物があ る。当業者によって認められているように、代表的な例において、コレステロー ルは約30%のエステルを含有している。さらに、当業者によって認められてい るように、リポタンパク質はコレステロールを水溶液中に維持する。予備処理に 使用する血清物質は、コレステロール、コレステロールエステル、リポタンパク 質コレステロール、リポタンパク質コレステロールエステル、リン脂質と組み合 わされているコレステロール及びこれらの混合物からなる群から選択するのが好 ましい。血清物質としては、リン脂質と組み合わされているコレステロールが最 も好ましい。このような好適な具体例の市場で入手できる適当な例は、ベンテッ クス<Pen(ex、登録商標))コレステロール・スーパートレードC3up er−Trate)(マイルス社(Miles Inc、)であり、これはリン 脂質と組み合わされている高密度のりボタンバク質コレステロール及びリポタン パク質コレステロールエステルである。従って、比較的小さい細胞をその原容積 の30〜50%以上膨張させた場合には、予備処理が必要である。さらに、使用 する血清物質の1度は、低浸透圧溶液によって起る血球の膨張程度、並びに赤血 球からの赤血球ヘモグロビンの漏出を許容する固定反応の処理条件の両方の関数 である、と信じられている。主として常温におけるアルデヒド濃度のために、約 2時間以内に血球が固定されるプロセスにおい、低浸透圧が約150ミリオスモ ルより大きい場合には、予備処理は不必要であると思われる。予備処理を行う場 合には、コレステロール1度を、lミクロリットル当たりl X I O’の細 胞という細胞カウントに対して0.1〜5.0I1gとするのが好ましい。使用 コレステロール濃度が大きすぎる場合には、血球は溶解する傾向を示す。低すぎ るコレステロール濃度を使用した場合には、血球は膨潤の際に破裂する。
血球を破裂させることなく膨潤させる従来技術の試みは、細胞膜を強化する作用 を有する酒石酸ナトリウムカリウムのような処理助剤を使用することに集中され ている。しかし、この方法では予期した30〜50%より大きく膨張させること ができず、また血球が調節された溶血を起こすこともない。
l工程プロセスで血球の膨潤及び固定を同時に行う点について本発明方法を説明 したが、細胞を血清物質で予備処理し、血球を膨潤させてヘモグロビンの釈放制 御を可能にし、しかる後に血球を固定するために、2工程以上を使用することも 、本発明方法の範囲内にある。しかし、このような方法には、各工程の処理条件 を制御する問題、特に血球を固定するタイミングの問題があると予想される。
本発明の好適な具体例においては、リン酸ナトリウムと固定剤とを組み合わせる ことにより、低浸透圧溶液を所望の浸透圧にする。本来の血液の正常な張度(l onicijy)に対して浸透圧が低い程、一部には水が細胞外側から細胞内側 に移動するために、血球の膨潤程度か大きくなる。浸透圧は、当初の細胞の大き さ、細胞の数、及び細胞の所要の最終的大きさによって、0〜150ミリオスモ ルの範囲であるのが好ましく;好酸球アナローブの場合には65〜95ミリオス モルであり;リンパ球アナローグの場合には5〜35ミリオスモルであり;好中 球アナローブの場合には45〜65ミリオスモルであるのが一層好ましい。上述 の好適範囲は等張食塩溶液で洗浄した血球に基くものであり、またさらに約20 .000〜50、000/μLの細胞という固定反応にお(する細胞数に基くも のである。
付随して述べると、温度は血球の膨潤速度に独立的に影響を与えるとは思われな いが、固定反応速度には影響を与える。血球が膨張するにつれて、ヘモグロビン がさらに釈放されるのを固定反応が防止するまで、ヘモグロビンは血球から制御 された速度で漏出する。大部分のヘモグロビンは、低浸透圧処理の最初の5分以 内に釈放される。従って、血球を同時に膨潤及び固定する場合に、溶液における 固定温度を低下させると、血球が膨潤しつつある間、固定プロセス及びヘモグロ ビン釈放速度を制御することができる。固定反応が完了した際に、血球は、血液 試験操作に使用される通常の溶解剤の影響下に、溶解又は分解に対して抵抗性を 有する。本発明の他の好適な具体例においては、グルタルアルデヒドを含有する チルドされた低張性溶液に血球を添加する。このチルドされた固定用溶液は温度 が0〜15℃、一層好ましくは1〜10℃である。最も好ましい具体例において は、固定処理をリンパ球及び単球のアナローブの場合には2〜8℃で行い、好中 球及び好酸球のアナローブの場合には常温で行う。温度を低くすると、クールタ ー・カウンタ(登録商標)モデルVC3分析装置のような分粒(sizing) 装置で測定されるように、定性的に相違する細胞が提供されることが分かる。定 性的な相違には、常温固定の場合より大きい平均細胞容積が含まれる。
膨潤した細胞を固定することは、細胞膜を強靭にし、細胞膜の分解を防止するの に重要である。これは、血球を、ホルムアルデヒドのようなモノアルデヒド、又 はグルタルアルデヒドのようなジアルデヒドを包含する有機アルデヒドの溶液と 、接触させることによって達成される。グルタルアルデヒドは、ホルムアルデヒ ドより速やかに反応するので、好ましいアルデヒドである。グルタルアルデヒド は、約20.000〜50.ooo、’μLの細胞という細胞数に基いて、最終 濃度が約0.05〜0.8%、一層好ましくは0.1〜0.6%の範囲である限 り、最終濃度より高い1度で添加することができる。適当なアルデヒド及びその 濃度を選択する際の実際的な限界は、固定反応を制御する際のパラメータとして の細胞数及び不当な細胞会合の消滅に関する機能上の限界である。固定反応の条 件は、使用する特定の動物の血球及び製造される白血球アナローブによって変化 する。
グルタルアルデヒドによる常温固定化は大部分の場合に2時間以内に起るが、ク ールター・カウンタ(登録商標)血液装置において使用される通常の赤血球溶解 剤に対して完全な抵抗性を示す赤血球の場合には、これより長い時間が必要であ る。赤血球を注意して選択した場合には、グルタルアルデヒドによる固定時間の 長さは、温度、グルタルアルデヒド濃度、細胞数及び所望の釈放ヘモグロビン量 によって2〜72時間、好ましくは3〜30時間である。最も好ましい具体例に おいては、約20.000〜50,000/μLの細胞という細胞数の場合の固 定時間は、単球及びリンパ球のアナローブの場合には10〜24時間であり、好 酸球及び好中球のアナローブの場合には3〜18時間である。不完全な固定は、 目標とするヒト白血球群の場合より小さい平均細胞容積ををする部分固定赤血球 を生成することがある。一般的に、固定時間の上限は製造上の便宜性に基(。固 定後に、遠心分離又は重力手段によって、血球を液相から分離し、次いでリン酸 緩衝溶液によって洗浄する。
固定用溶液のpHは7.0〜9.0の範囲である。固定用溶液のpHが低すぎる 場合には、凝集が起ることがあり、高すぎる場合には、血球が破裂することがあ る。
さらに、pHはヘモグロビンの釈放に影響を与える。固定反応が迅速すぎる場合 には、血球はヘモグロビンを漏出させることができない。従って、pH範囲は約 7.0〜9,0、好ましくは7.5〜8.5である。最も好ましい具体例におい ては、固定用溶液のpHは、好中球及び好酸球のアナローブの場合には8.0± 0.2であり、単球及びリンパ球のアナローブの場合には7.8±0.1である 。
好酸球アナローブは、低張性グルタルアルデヒド溶液が好ましくは常温であり、 低張性グルタルアルデヒド溶液が主として血球を完全固定するのではなく、血球 中のヘモグロビンを軽度に架橋させるのに使用される場合を除き、同様な方法で 製造される。従って、約20.000〜50,000/μLの細胞数の場合のア ルデヒド濃度は約0.1〜0.4%であり、一層好ましくは0.2〜0.3%で ある。ヘモグロビンを軽度に架橋させ、リン酸緩衝溶液によって洗浄した後に、 第4アンモニウム化合物のようなタンパク質変性剤、又は血球内でヘモグロビン を沈殿させることが当業者に知られている他の変性剤によって、血球をさらに処 理する。
変性用溶液のpHは9.0〜12.0である必要があり、好ましくは10.0− 11.0である。
この処理によって細胞容積が小さくなることはない。タンパク質変性剤による処 理は、膨潤細胞の光散乱特性を大きくして、ヒト好酸球に類似した所要の光散乱 特性を有する膨潤細胞を提供する。ヘモグロビンの変性及びヘモグロビンの制御 された釈放の両者は、血球内のヘモグロビン組成を変える作用を有する。しかし 、光散乱性は、単球及びリンパ球のアナローブにおけるヘモグロビンの制御され た釈放と、好酸球アナローブにおけるヘモグロビンの変性との間で、明確に相違 する。一般的に、血球からのヘモグロビンの漏出は、血球の光散乱及び不透明度 を低下させる。血球内のヘモグロビンを変性すると、血球の光散乱が大きくなる 。
好酸球アナローブを製造する好適方法では、赤血球プールを血清物質の水溶液で 予備処理し、赤血球を膨潤させ、赤血球内のヘモグロビンを変性し、次いで赤血 球を固定する。当業者によって認められているように、血清物質による予備処理 を必要とする膨潤処理が必要でない適当に分粒された赤血球を選択することも、 この製造方法の範囲内にある。この場合には、この製造方法において、赤血球内 のヘモグロビンを変性してヒト白血球の光散乱性に類似させ、この赤血球を固定 して赤血球か血液試験操作において使用される溶解剤による分解に対して抵抗性 を示すようにする。従って、処理された赤血球は、ヒト白血球に類似した光散乱 及び容積という性質を有する。しかし、赤血球が成る程度まで膨潤していない場 合には、赤血球は自然な球形ではないので、光散乱の標準偏差は目標とする細胞 群の境界内に入らないことが予想される。球形化剤の添加によりこの問題を回避 することができる。
当業者に知られている方法によって、赤血球を膨潤させ、赤血球からヘモグロビ ンを漏出させ、赤血球内のヘモグロビンを変性し、かつ赤血球を収縮させる上述 の処理工程の組合せを使用することにより、D、 C,容積、RFの大きさ、不 透明度及び光散乱という複数個の異なる物理的パラメータを有するアナローブを 製造する方法を、効果的に得ることができる。特に、赤血球の収縮及び膨潤は上 述のパラメータのすべてに影響を及ぼすことがあり、他方、赤血球内のヘモグロ ビンの変化は不透明度及び光散乱という特性に影響を及ぼすことがある。
本発明に係る懸濁媒体は広い用途を有しているので、この懸濁媒体を、当業界に おいて知られている他の方法によって製造された白血球アナローブと一緒に使用 することもできる。このような他の方法としては、後述の実施例5に記載したよ うに、ヒト白血球を固定して5種の白血球亜群に類似させる方法がある。
基準血球制御用製剤は、当業者にとって既知の方法又は上述の方法によって製造 された1種以上の白血球アナローブを含有することができる。白血球アナローブ は、リン酸緩衝溶液及び米国特許第4.213.876号、同第4.299゜7 26号、同第4.358.394号及び同第3.873.467号明細書に詳細 に記載されている媒体のような適当な媒体中に貯蔵しておくことができる。
次の特定例は米国特許第4.299.726号明細書に開示されている:赤血球 に長期安定性を与える安定化用媒体−好ましい配合1、蒸留水 500 ■L 2、パラオキシ安息香酸プロピル(プロピルパラベン)0.3〜1.0 g3、 パラオキシ安息香酸メチル(メチルパラベン)0.5〜1.0 g4塩酸プロ力 イン 0.1〜0.5g 5、デオキシコール酸 0.1〜0.9g6、乳糖 10.0〜50.0 g 7、アクチジオン(AcLidione) 0.1〜0.6 g8、クエン酸三 ナトリウム・二水和物 3.0〜8.0g9、クエン酸・−水和物 0.3〜0 .9 glo、リン酸二水素ナトリウム・−水和物 0.8〜2.5g1j、塩 酸ツウネルガン(Pbenergan) 0.1〜1.0 g12、コリスチン メタナトリウム(Colisti+1eLhate、sodium) 0.2〜 0.9 g13、ペンジルペニンジン(Penicillin G) 、ナトリ ウム0.5XIO’ 〜3 xlO“単位14、硫酸カナマイシン 0.2〜0 .8g15、硫酸ネオマイシン 0.2〜1.0 g16、5 ’ −AMP  0・4〜l・0g17、アデニン 0.2〜0.8g 18、イノシン 0.4〜1.0 g 19、硫酸ジヒドロステレプトマイシン 0,2〜1.0 g20、塩酸テトラ サイクリン 0.2〜1.0 g21、30%ウシアルブミン 100〜350  ■L22.蒸留水 全体をILにする量 上述の化学物質の多くはいくつかの商品名によって知られており、上述の名称は メルクインデックス第7版(1989)、米国ニューシャーシー州 ターウエイ (Ral+宵ay)所在のメルク・アンド・カンパニー・インク発行に記載され ている一般名である。
制御用製剤を製造する場合には、上澄液を白血球アナローブから除去し、次いで 白血球アナローブを本発明に係る懸濁媒体中に再懸濁させる。本発明に係る懸濁 媒体は、血漿物質水溶液を含有する。ここに述べるように、血漿物質水溶液は、 (上述のような)血清物質、血漿タンパク質と組み合わせれている血清物質及び これらの混合物の水溶液を含む。さらにここに述べるように、血漿タンパク質と しては、血漿に含まれているタンパク質の1種以上がある。これらの血漿タンパ ク質としては、アルブミン、リポタンパク質、グロブリン、フイブリノゲン、及 びこれらの混合物が好ましい。血漿物質は、コレステロール、コレステロールエ ステル、リポタンパク質コレステロール、リポタンパク質コレステロールエステ ル、リン脂質と組み合わされているコレステロール、アルブミンと組みあわされ ているコレステロール、アルブミンと組み合わされているコレステロールエステ ル、リン脂質と組み合わされているリポタンパク質コレステロール、アルブミン と組み合わされているリボタンパ質コレステロール及びこれらの混合物からなる から選択するのが、一層好ましい。
サポニンベースの溶解剤系における赤血球の溶解に対する血漿物質の有用性を確 認するために、血漿物質水溶液を、洗浄後の赤血球に添加した。前記水溶液はリ ン酸緩衝溶液中に3%の血漿物質を含有していた。これらの結果は次の通りであ る: 試 料 血漿物質 溶 解 1、ヒトアルブミン イエス 2、アルブミンと除去した脂肪酸 ノー3、試料2とリポタンパク質コレステロ ール イエス4、ウシ血清アルブミン ノー 5、試料4とリポタンパク質コレステロール イエス6、コレステロールと結合 したアルブミン イエス7、アルブミン単量体 イエス 8、安定化ウソアルブミン・キャバレート(capalete) ノー9、試料 8とリポタンパク質コレステロール イエスlO1重合体で強化されたウシ血清 アルブミン イエス11、 ヒトアルブミン イエス +2. ブタアルブミン イエス 13、 米国特許第4.299.726号の媒体 ノー+4. 試料13とリポ タンパク質コレステロール イエス15、 界面活性剤と結合したコレステロー ル ノー16、 リン酸緩衝溶液(PBS) ノー上述の試験結果から、洗浄後 の赤血球に血漿物質を添加すると、サポニン溶解剤系中における溶解が可能にな ることが分かる。アルブミンは赤血球及びサポニンと互に作用して溶解作用を行 うと考えられる。しかし、洗浄後の赤血球及びラン血清をさらに米国特許第4. 299.726号明細書に記載されている成分のような他の成分と組み合わせた 場合には、アルブミンは溶解を起こさせない。しかし、リポタンパク質コレステ ロールを添加した場合には、溶解が行われる。しかも、リポタンパク質コレステ ロールをPBSに添加した場合にも、溶解が行われる。
上述のように赤血球から製造した白血球アナローブを使用した場合には、血漿物 質水溶液を、装置で使用するより12時間以上前に、血液組成物に添加するのか 好ましい。
1種以上の白血球アナローブを溶解可能なヒト赤血球と組み合わせて、溶解剤を 使用する装置に用いられる1種のマルチ分析標準血球制御用製剤を提供する場合 には、血漿物質水溶液が結合コレステロールを含有しているのが最も好ましい。
最も好ましい血漿物質の適当な例は、マイルス社の米国特許第4.290,77 4号明細書に記載されたいるモデュサイt・(ModuCyLe、登録商標)で あって、これはアルブミンと結合している高富度すポタンパク質コレステロール である。懸濁媒体中の最終コレステロール濃度は、最終制御用製剤における細胞 数によって、400〜1.200■/L、好ましくは600〜1,000mg/ Lの範囲である。
ここに開示した方法によって製造された白血球アナローブを使用している制御用 製剤の場合には、本発明に係る懸濁中媒体に不充分な濃度のコレステロールを使 用した際に、基準血球制御用製剤中の赤血球は、サポニン溶解剤系を使用した時 にノイズ(noise)及び残滓か存在しないように細胞膜を溶解する程効果的 には溶解せず、溶解反応のために白血球アナローブは所要の大きさより小さい平 均細胞容積を有する。媒体か余りにも高1度のコレステロールを含有している場 合には、基準血球制御用製剤中の赤血球は、ノイズ及び残滓が存在しないように 細胞膜を溶解する程効果的には溶解しない。
特に、米国特許第4,751,179号明細書に記載されているような試薬系を 用いるクールター・モデルVC8技術を使用している装置のような装置において 、制御用製剤を使用して白血球の2種以上の群、(1)リンパ球系白血球(リン パ球)及び(2)骨髄球系白血球(好中球、単球、好酸球及び好塩基球)を区別 する場合には、本発明に係る瞥濁媒体は、作用の弱い溶解剤と固定されていない 赤血球との反応を生ヒさせることができるので、赤血球は溶解するが、白血球ア ナローブはほとんど作用を受けずに残り、白血球アナローブの各タイプをカウン トすることができる。米国特許第4.751.179号明細書によって教示され ているように、溶解剤には2種類のものかある。即ち、(+)サポニンを含有す る溶解希釈剤であって、全血試料を希釈すると同時に赤血球の間質を溶解する作 用をするもの、又は(2)非溶解性血液希釈剤と、これに続いて使用されるサポ ニン含有溶解剤とからなる二部分糸がある。
米国特許第4.123.876号、同第4.299.726号、又は同第4゜3 58.395号明細書に記載されている媒体のような従来技術の媒体を使用する 場合には、ここに開示されている方法によって製造された白血球アナローブは、 容積が目標とする白血球群にとって望ましい値より小さい。特に、本発明に係る 懸濁媒体を、赤血球又は白血球のいずれかから製造された白血球アナローブと一 緒に使用した場合には、白血球アナローブのり、C,容積は目標とする白血球群 にとって望ましい範囲内にある。
本発明に係る懸濁媒体の一層の好ましい具体例においては、懸濁媒体は、さらに 、非イオン界面活性剤を含有している。この界面活性剤は親水性−親油性バラン ス(HLB)の高いものである。代表的な例においては、HLBは15より大き い値、一層好ましくは17より大きい値である。代表的な例において、界面活性 剤は、白血球アナローブに悪影響を及はすことなく、赤血球に一層特異的な溶解 作用を及ばずのに存効な量で使用する。さらに、界面活性剤は制御用製剤中の遊 離コレステロールを安定化するので、311離コレステロールが溶液から析出す ることはない。当業者によって認められているように、界面活性剤の有効量は経 験的にめることかできるが、代表的な例においては制御用製剤の0.5重量%未 満である。
適当な非イオン界面活性剤としては、一般式:R−X−(Y)、−H(式中のR は炭素原子数C,〜C11の親油性鎖を示し;Xl!−0−、+O−,又は−C 00−を示し;Yは−CH* CHt O−又は−CHt CHI CHI O −を示し;nは15〜50の整数を示す)で表わされるアルキルポリエーテルア ルコールかある。これらの界面活性剤の適当な商業製品の例としては、GAFケ ミカル社によるジアゾパン(Diazopan、登録商標)SS−837、ロー ム・アンド・ハス社によるトリトン(TriLon、登録商標)X405、及び BASFワイアンドット社によるプルロニック(Pluronic、登録商標) F−127PRILLがある。
本発明を何らかの理論に結び付けようとするものではないが、現在、赤血球を溶 解させる本発明に係る野濁媒体中において、赤血球と、弱い溶解剤(例えば、サ ポニン)と、血漿物質との間には、相互作用があると信じられている。特に、現 在、血漿物質は細胞膜コレステロールに影響を及ぼし、このコレステロールはさ らに溶解剤に対する白血球アナローブの応答に影響を及ぼす、と信じられている 。その上、さらに、界面活性剤は溶解反応を赤血球にとって一層特異的なものに するが、測定パラメータに関しては白血球アナローブに悪影響を及ぼさないと信 じられている。また、さらに、界面活性剤は細胞膜又は血漿物質の中に存在する コレステロールに影響を及はしていることがある、と信じられている。
Gケガ間まで安定性を有する血液基準制御用製剤に用いられる本発明に係る懸濁 媒体は、血漿物質水溶液及び任意の適合性殺真菌剤と殺菌剤、及び任意の補助剤 、例えば、プリンヌクレオシド、胆汁酸、コール酸誘導体、フェノチアジン化合 物と抗ヒスタミン性を有するその塩、及び4−アミノ安息香酸と麻酔性を有する その誘導体とその塩、並びに赤血球球形化剤、又はこれらの組合わせを含有する 。既知の赤血球溶解剤と一緒に使用するために、1種以上の白血球アナローブを シングル(single)基準血球制御用製剤に混入することができるので、本 発明に係る懸濁媒体にとって配合はすべての白血球アナローブに関して同じであ る。
当業者によって認められているように、懸濁媒体は細胞の溶解を回避するのに充 分な張度を有している必要がある。懸濁媒体にとって好ましい配合は次の通りで ある。
1、蒸留水 500 mL 婁2.バラオキシ安息香酸プロピル(プロピルパラベン)0.3〜1.Og零3 .ハラオキシ安息香酸メチル(メチルパラベン)0.5〜1.0g$4.塩酸プ ロ力イン 0.1〜0.5gネ5.デオキシコール酸 0.1〜0.9gネ6. 乳糖 1O10〜50.0 g $7.7クチジオン(^cLidione) 0.1〜0.6 gtB、クエン 酸三ナトリウム・二水和物 3.0〜8.Og$9.クエン酸・−水和物 0. 3〜0.9g$10.リン酸二水素ナトリウム・−水和物 0.8〜2.5g零 11.塩酸フウネルガン(PI+energan) 0.1〜1.0 g零12 .コリスチンメチナトリウム(ColisLimeLhate、sodium)  0.2〜0.9 g零13.ベンジルペニシリン(Penicillin G ) 、ナトリウム0.5xlO” 〜3 xlO’単位$14.硫酸カナマイシ ン 0.2〜0.8g零15.硫酸ネオマイシン 0.2〜1.0 g零16. 5 ’ −AMP 0.4〜1.0 g$17.アデニン 0.2〜0.8g $18.イノシン 0.4〜1.0g $19.硫酸ジヒド硫酸ジヒドロステラブトマイシン 0.2〜1.Og番20 .塩酸テトラザイクリン 0.2〜1.0 g21、30%ウシアルブミン 1 00〜350 禦り以下に、本発明の最も好ましい具体例に従って、本発明に係 る懸濁媒体と一緒に使用される白血球アナローブの製造方法を、実施例に示す。
実施例1は、ガチョウ細胞を処理するのに好まし試薬及び技術の特定例に関する もので、配合は単に例示であるにすぎない。実施例2.3及び4は、アリゲータ 細胞を処理するのに好ましい試薬及び技術の特定例に関するもので、配合は単に 例示であるにすぎない。実施例5は、ヒト白血球を使用して、本発明に係る懸濁 媒体と一緒に使用される5種の白血球亜群アナローブを製造する例に関するもの で、白血球アナローブに関する配合は単に例示であるにすぎない。実施例6は、 4種の白血球群の集合体に関するもので、配合は単に例示であるにすぎない。実 施例に記載されている試薬及び/又は技術は、ガチョウ及びアリゲータ以外の動 物からの血球にも適用することができる。この開示に従って、他の成分及び割合 を使用することができる。
実施例1 以下に、ガチョウ赤血球を処理して、正常な分粒されたリンパ球アナローグを得 るのに好ましい試薬及び推奨される特定の操作工程に関する特定例を説明する。
これらの配合及び操作は単に例示にすぎず、他の成分、割合及び操作も本発明に おける開示に従って使用することができた。
リン酸緩衝溶液(P[1S)Iリットル中の配合1、リン酸二水素ナトリウム・ 0.2g2゜リン酸−水素ナトリウム・7 H20: 2.0 g3、アジ化ナ トリウム:0.1g 4、塩化ナトリウム:9.4g 5、蒸留水、全体をILにする量;pH約7.4.オスモル濃度315〜345 a+Osw/ kg。
リンパ球低張溶液 1、リン酸二水素すトリウム:0.2g2、リン酸−水素ナトリウム・711. 0 : 2.0 g3、蒸留水:全体をILにする量、pH約7.8;オスモル 濃度15〜25+aOsm/kg。
操作 1、平均細胞容積が約140〜170rLの範囲である鶴赤血球を選択した。洗 場(packed)鳥赤血球をリン酸緩衝溶液(PBS)で洗浄した。
2.2XIO’/μLの細胞数に対して1.0〜5.0mgのコレステロールを 添加し、常温で2〜6時間培養した。
3 チルドされたリンパ球低張溶液に25%グルタルアルデヒド市販品を添加す ることにより、グルタルアルデヒド含有量が約0.1〜0.8%であるグルタル アルデヒド固定剤を製造した。温度は2〜8℃が好ましかった。好ましいグルタ ルアルデヒド1度は約0.35%であった。
4、洗浄後の赤血球を工程3の固定剤の測定量に対してl:35の希釈割合で添 加した。密閉容器に移し、これを2〜8℃において18〜24時間ゆっくり回転 させた。ヘモグロビン含有量の減少を計算したところ、約60重量%であった。
5、上illを除去し、細胞をPBSによって数回洗浄し、次いで適当な貯蔵用 溶液中に再懸濁させた。
6、単独の(stand alone)リンパ球アナローグの場合には、洗浄後 の固定された細胞を本発明に係る懸濁媒体中に再懸濁させ、濃度を、正常ヒト血 液中のヒトリンパ球細胞の濃度に類似した値になるように調整した。
7、制御用製剤にとって多数の血液パラメータが存在する場合には、本発明に係 る懸濁媒体中に、洗浄後の固定された細胞を、他の血液組成物及びマルチパラメ ータ血液制御用製剤にとって望ましいアナローブと共に添加した。細胞数はリン パ球の割合の測定に適合させた。
8、適当な安定剤を使用することにより固定された細胞を6ケ月間を超える期間 にわたって貯蔵することができた。
他のタイプの哺乳動物の赤血球を使用して出発した点を除き、上述の実施例に従 って、匹敵する結果を得た。
以下に、アリゲータ赤血球を処理して単球細胞アナローブを得るのに好ましい試 薬及び推奨される特定の操作工程に関する特定例を説明する。これらの配合及び 操作は単に例示にすぎず、他の成分、割合及び操作も本発明における開示に従っ て、使用することができた。
単球低張溶液 1、リン酸二水素ナトリウム:0.1g2、リン酸−水素ナトリウム:1.0g 3、蒸留水:全体をILにする量;pH約7.8;オスモル1度5〜15層O3 ■/kg。
細胞洗浄溶液(PBS)は実施例1に記載した通りとした。
!−作 ■、平均細胞容積が約350〜450fLの範囲であるアリゲータ赤血球を選択 した。成層アリゲータ赤血球をリン酸緩衝溶液(PBS)で洗浄した。
2.2X10’/μLの細胞数に対して1.0〜5.0mgのコレステロールを 添加し、常温で3〜5時間培養した。
3、チルドされた単球低張溶液に25%グルタルアルデヒド市販品を添加するこ とにより、グルタルアルデヒド含有量が約0.1〜0.8%であるグルタルアル デヒド固定剤を製造した。温度は2〜8℃であるのが好ましかった。グルタルア ルデヒドの好ましい1度は約0.15%であった。
4、洗浄後の赤血球を工程3の固定剤の測定量に対して1:50の希釈割合で添 加した。密封容器に移し、これを常温において18〜24時間ゆるやかにころが した。ヘモグロビン含有量の減少を計算したところ、約40重量%であった。
5、上a液を除去し、細胞をPBSによって数回洗浄し、次いで適当な貯蔵用溶 液中に再懸濁させた。
6、単独の単球アナローブの場合には、洗浄後の固定された細胞を本発明に係る 懸濁媒体中に再懸濁させ、濃度を、正常ヒト血液中のヒト単球細胞の濃度に類似 した値になるように調節した。
7、マルチ血液制御用製剤の場合には、本発明に係る懸濁媒体中に、洗浄後の固 定された細胞を、他の血液組成物及びマルチパラメータft1lla用製剤にと って望ましいアナローブと共に、単球細胞の測定に適した濃度で添加した。
8、適当な安定剤を使用することにより、固定された細胞は6ケ月間を超える期 間にわたって貯蔵することができた。
以下に、アリゲータ赤血球を処理して好酸球アナローブを得るのに好ましい試薬 及び推奨される特定の操作の特定例を説明する。これらの配合及び操作は例示に すぎず、他の成分、割合及び操作も本発明の開示に従って使用することができた 。
好酸球低張液 1 リン酸二水素ナトリウム:0.32g2 リン酸水素二ナトリウム+ il l、 08 g3、蒸留水、全体をILにする量;pH約8.0 ;tスモ/l J1度75〜85Ilos11/g 好酸球ヘモグロビン変性処理溶液 1、塩化ジメチルジココアンモニウム:2.5g2、トリス(ヒドロキシメチル )アミノ メタン:6.06g(有機緩衝剤)3、蒸留水:全体をiLにする量 ;pH約10.5好酸球後処理洗浄溶液 1、ポリオキシエチル化 アルキルフェノール:5g(GAFケミカル社からの ジアゾパン(Diazopan、登録商標)SS−837)2、蒸留水:全体を ILにする量 細胞洗浄溶液(PBS)は実施例1に記載した通りである。
操作 1、平均細胞容積が約400〜500fLの範囲であるアリゲータ赤血球を選択 した。成層アリゲータ赤血球をPBSで洗浄した。
2、lXl0″/μLの細胞数に対してコレステロル0.25〜1.25■gを 加え、常温で2〜5時間培養した。
3、好酸球低張溶液に市販25%グルタルアルデヒド製品を加えることにより、 グルタルアルデヒド含有量が約0.1〜0.8%であるグルタルアルデヒド架橋 剤を製造した。グルタルアルデヒドの好ましい濃度は約0.2%であった。
4、洗浄後の赤血球を工程3の架橋剤の測定量に対して、l:50の希釈割合で 加えた。密閉容器に移し、これを常温で18〜24時間ゆっくり回転させた。
5、上澄液を除去し、細胞をPBSで数回洗浄した。
G、洗浄後の赤血球を好酸球ヘモグロビン変性処理溶液に対して1:10の希釈 割合で加えた。密閉容器に移し、これを常温で2〜4時間ゆっくり回転させた。
7、上澄液を除去し、細胞を好酸球後処理洗浄溶液で数回洗浄して、好酸球ヘモ グロビン変性処理溶液を除去した。次に、適当な貯蔵溶液中に再び懸濁させた。
8、単独の好酸球アナローブの場合には、洗浄後の固定された細胞を本発明に係 る懸濁媒体に再び懸濁させ、濃度を調節して正常ヒト血液中のヒト好酸球の濃度 に類似させた。
9、マルチ血液制御用製剤の場合には、洗浄後の固定された細胞を、本発明に係 るWS媒体中に、他の血液組成物及びマルチパラメータ血液制御用製剤にとって 望ましいアナローブと共に、好酸球を測定するのに適当な濃度で加えた。
10、適当な安定剤を使用することにより、固定された細胞を6ケ月を越える期 間にわたって貯蔵することができた。
実施例4 アリゲータ赤血球由来の好中球アナローブ以下に、アリゲータ赤血球を処理して 好中球アナローブを得るのに好ましい試薬及び推奨される特定の操作の操作例を 説明する。これらの配合及び操作は例示にすぎず、他の成分、割合及び操作も本 発明の開示に従って使用することができtこ。
好中球低張溶液 1、リン酸二水素ナトリウム:0.23g2、リン酸水素二ナトリウム:5.3 2g3、蒸留水:全体をILにする量、pH約8,0;オスモル濃度45〜65  mOs+a/g 細胞洗浄溶液(PBs)は実施例1に記載した通りである。
操作 1、平均細胞容積が約400〜500fLの範囲であるアリゲータ赤血球を選択 した。成層アリゲータ赤血球をPBSで洗浄した。
2、好中球低張溶液に市販25%グルタルアルデヒド製品を加えることにより、 グルタルアルデヒド含有量か約0.1〜0.8%であるグルタルアルデヒド固定 剤を製造した。グルタルアルデヒドの好ましい濃度は約0゜4%であった。
3、細胞数lXl0’の洗浄後の赤血球を工程2の固定剤の測定量に対して、1 .50の希釈割合で加えた。密閉容器に移し、これを常温で18〜24時間ゆっ くり回転させた。
4 上澄液を除去し、細胞をPBSで数回洗浄し、次に適当な貯蔵溶液中に再び 懸濁させた。
5、成層細胞を非イオン性界面活性剤溶液に加えた。前記溶液は提供者の細胞容 積を標準化する傾向があった。この溶液は蒸留水IL中にHLB約13.5を有 するオクチルフェノキシ ボリエキトシ エタノール(トリトン(Triton 、登録商標)X−1oo、ローム・アンド・ハス社)0.5gを含んでいた。
6、上a液を除去し、細胞をPBSで数回洗浄して、適当な貯蔵溶液中に再び懸 濁させた。
7、単独の好中球アナローブの場合には、洗浄後の固定された細胞を、本発明に 係る懸濁媒体中に再び懸濁させ、濃度を調節して正常ヒト血液中のヒト好中球の 濃度に類似させた。
8、ルナ血液制御用製剤の場合には、洗浄後の固定させた細胞を、本発明に係る 懸濁媒体中に、他の血液組成物及びマルチパラメータ血液制御用製剤にとって望 ましいアナローブと共に、好中球を測定するのに適当な濃度で加えた。
9、適当な安定剤を使用することにより、固定させた細胞を6ケ月を越える期間 にわたって貯蔵することができた。
実施例5 ヒト白血球由来の5種の白血球亜群のアナローグl、全血をデキストラン(分子 量100,000〜500,000)溶液にl:IOの希釈割合で加え、重力手 段によって1〜3時間沈降させた。
2、上澄液を除去した。この液には白血球、血小板及び若干の残留赤血球が含ま れていた。
3、工程2の生成物を30ORCF未満において約10分間遠心分離した。血小 板を吸出して白血球、残留赤血球及び少量の血漿をボタンに似た形状で残した。
これらの残留物を再び懸濁させた。
4、水のように適当な溶解剤を加えて、白血球から赤血球を溶解した。
5、工程4の生成物を遠心分離し、上澄液を除去して、成層白血球を残した。成 層白血球をほぼ同容積の生理食塩水中に再び懸濁した。
6、白血球を適当な等張固定剤溶液、例えば 5%ホルムアルデヒド及び95% PBS (容積%)の溶液に1.10の希釈割合で加え、密閉容器に移し、これ を常温で18〜30時間ゆっくり回転させた。
7、濃度約0.1%のグルタルアルデヒドを含有するグルタルアルデヒド固定剤 溶液を面記プールにl:1の希釈割合で加え、更に8〜12時間固定化を続けた 。
8、上111液を除去し、細胞をPBSで数回洗浄し、次いで適当な貯蔵用溶液 中に再び懸濁させた。
9、単独の5椙の白血球亜群アナローブの集合体の場合には、洗浄後の固定され た細胞を、本発明に係る懸濁媒体中に再び懸濁させ、濃度を調節して正常ヒト血 液中のヒト白血球の1度に類似させた。
10、マルチ血液制御用製剤の場合には、洗浄後の固定された細胞を、本発明に 係る懸濁媒体中に、他の血液組成物及びマルチパラメータ血液制御用製剤にとっ て望ましいアナローブと共に加えた。細胞数は白血球の割合を測定するのに適合 させた。
11、適当な安定剤を使用することにより、固定された細胞を6ケ月を越える期 間にわたって貯蔵することができた。
実施例6 正常ヒト血液試料中の白血球の所望の組成と類似させるための亜集合体(sub −assembly)において、各成分を下記の量使用した。
配合溶液 0.15OL 実m例1 ’)ンバ球 500XIO” /uL。
0.040L 実施例2 単球 500X10’/μL0.03OL 実施例3  好酸球 500XIO’/μL0.280L 実施例4 好中球 500X  I O” /aL4種の白血球亜群の最終集合体において、上澄液を除去し、次 いでコレステロルの最終1度が800mgであるモデュサイト(ModucyL e、登録商標)の水溶液1.OL中に細胞を再び懸濁させた。
この集合体は既知の適当な安定剤を添加することによって、約6ケ月まで貯蔵す ることができた。
白血球群の割合及び細胞総数を調整して、ヒト血液における病的状態並びに正常 状態を表すことができた。また、これらの組成物は、特に、クールターの原理を 使用する自動粒子分析装置の制御及び検量用製剤として有用であった。
次いで、未処理ヒト赤血球、類似白血球、及び安定化血小板又は類似血小板の懸 濁液を、最終の赤血球、白血球及び血小板の数、並びにヘモグロビン含有量及び ヘマトクリットが所望の範囲に入るような割合で加えることができた。
安定化血小板を当業界において既知の方法により得た。有用な方法としては、次 の方法がある: 1、米国特許第4.405.719号明細書に記載されているような、所定のp H及びオスモル濃度の範囲に維持されている水溶液中のヨードアセトアミド及び イミノニ酢酸又はそれらの塩と適合性#菌剤との組合せ。
2、米国特許第4,389,490号明細書に詳細に記載されているような、濃 度0.1〜5%のグルタルアルデヒド及びある直鎖異性アルコールのエトキシレ ートの混合物である非イオン性界面活性剤を含む固定−安定剤組成物。
3、米国特許第4,264,470号明細書に記載されているような、ヒト血小 板に近い大きさ範囲及び容積分布を有するように、所要に応じて安定化され、組 み合わされ、かつ混和されたヤギ赤血球を含むヒト血小板アナローブ。
各血液パラメーターに対する値を変化させて異常に低い状態及び異常に高い状態 を表すことができた。正常血液中の白血球数は5.000〜11,000/μし てあり、リンパ球の値は20〜40%であり、単核細胞の値は105未満であり 、顆粒球の値は60〜80%であり、好酸球の値は約5%未満であり、好塩基球 の値は約2%であった。ヒト血液中の赤血球の正常な範囲は4.0000.00 0〜5.000.000細胞定義する。ヒトにおける正常比は約45%であった 。平均赤血球容積とは、100万/μLの赤血球に対する血液IL当たりの成層 赤血球容積■Lの比であった。平均赤血球ヘモグロビン濃度とは、成層赤血球1 00mL当たりヘモグロビンの中間又は平均の重量を示す山数である。平均赤血 球ヘモグロビンとは、100万/μLの赤血球に対す木ヘモグロビン含有量(g /L)の比である。
制御用製剤は、比較に基づいて、新鮮な全血成分の試料が上述のすべての測定値 に関してどのような構成をしているかを正確に示す必要がある。
上述の記載では、本発明の詳細な説明を例示のために行ったが、同業者であれば 、ここに記載した詳細な説明において多くの変形を、本発明の思想及び範囲を逸 脱することなく、行うことができる。
フロントページの続き (72)発明者 ネイロー ナンシー アールアメリカ合衆国 フロリダ州 3 3023 ミラマー フラミンゴ ドライブ 264827613 ローリ−ペ アノー ウェイ6405

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.血液制御用製剤において、 血漿物質の水溶液及び血球の血液アナローダ組成物を含有することを特徴とする 血液制御用製剤。 2.前記血液アナローダ組成物が少なくとも1種の白血球アナローダを含有して おり、前記血漿物質はヒト白血球に類似している前記血液アナローダ組成物の物 理的性質の少なくとも1つを維持するのに充分な量で存在し、前記物理的性質は a.直流(D.C.)電流によって測定された容積、b.高周波(RF)の大き さ、 c.光散乱、及び d.不透明度 からなる群から選択された性質であることを特徴とする請求項1記載の血液制御 用製剤。 3.前記白血球アナローグは膨潤してその容積を増大すると同時に固定される血 球を含むことを特徴とする請求項2記載の血液制御用製剤。 4.前記血漿物質は、コレステロール、コレステロールエステル、リボタンパク 質コレステロール、リボタンパク質コレステロールエステル、リン脂質と組み合 わされているコレステロール、アルブミンと組み合わされているコレステロール 、アルブミンと組み合わされているコレステロールエステル、リン脂質と組み合 わされているリボタンパク質コレステロール、アルブミンと組み合わされている リボタンパク質コレステロール及びこれらの混合物からなる群から選択された物 質であることを特徴とする請求項1又は2記載の血液制御用製剤。 5.さらに、少なくとも4種の異なる白血球アナローダを含有していることを特 徴とする請求項1又は2記載の血液制御用製剤。 6.さらに、溶解可能な赤血球を含有しており、前記血漿物質水溶液は、溶解剤 が赤血球を溶解し、かつ前記溶解剤の活性を白血球アナローダによって遅延させ て、該白血球アナローダの各タイプを区別することができるようにするのに充分 な量で存在していることを特徴とする請求項5記載の血液制御用製剤。 7.前記血漿物質水溶液は、血球容積及び光散乱度に関して、前記白血球アナロ ーダのそれぞれの区別を可能にするのに有効な量で存在していることを特徴とす る請求項5記載の血液制御用製剤。 8.細胞用懸濁媒体を使用するに当り、a.血液試料と、血漿物質水溶液を含有 する細胞用懸濁媒体とを組み合わせ; b.生成した混合物を (1)直流(D.C.)電流によって測定された容積、(2)高周波(RF)の 大きさ、 (3)不透明度、及び (4)光散乱 からなる群から選択された少なくとも1種の分析項目に関して、装置によって分 析して、前記装置がその仕様の範囲内で機能しているかどうかを決めることを特 徴とする細胞用懸濁媒体の使用方法。 9.前記血漿物質は、コレステロール、コレステロールエステル、リボタンパク 質コレステロール、リボタンパク質コレステロールエステル、リン脂質と組み合 わされているコレステロール、アルブミンと組み合わされているコレステロール 、アルブミンと組み合わされているコレステロールエステル、リン脂質と組み合 わされているリボタンパク質コレステロール、アルブミンと組み合わされている リボタンパク質コレステロール及びこれらの混合物からなる群から選択された物 質であることを特徴とする請求項8記載の方法。 10.血液試料が少なくとも4種の異なる白血球アナローダを含有していること を特徴とする請求項8記載の方法。 11.前記懸濁媒体が、さらに、15より大きい親水性親油性バランスを有し、 かつ前記血液試料中の遊離コレステロールを安定化するのに有効な量で存在する 非イオン界面活性剤を含有していることを特徴とする請求項9記載の方法。 12.前記血漿物質水溶液を、血球容積及び光散乱度に関して、前記白血球アナ ローダのそれぞれの区別を可能にするのに有効な量で、存在させることを特徴と する請求項10記載の方法。 13.さらに、前記血液試料に溶解可能な赤血球を含有させ、前記血漿物質水溶 液は、溶解剤が前記血液試料中の赤血球を溶解することができるのに充分な量で 存在させるが、前記溶解剤が白血球アナローダに影響を及ぼすには不充分な濃度 であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一つの項に記載の方法。
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