JPH0750357B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、たとえばカラー複写機等のように転写材を転
写材支持体に支持して像担持体上の画像を転写材に多重
に転写する画像形成装置に関する。

（従来の技術） 従来、多重転写型のカラー画像形成装置においては、像
担持体（たとえば感光ドラム）と同期して移動する転写
材支持体を備えており、転写材を転写材支持体に支持し
て像担持体上に形成した画像を転写材に多重に転写する
ようになっている。この多重転写時において像担持体の
空回転時に転写材に転写済みのトナーが再び像担持体に
付着するいわゆるオフセットが発生する場合がある。そ
こで、このようなオフセットを防止するために、従来か
ら転写材支持体を像担持体に対して作動位置（たとえば
像担持体と接する位置）、非作動位置（像担持体と離間
させる位置）に切換可能としておいて、像担持体の空回
転中、すなわち一色の転写工程が終わってから次色の転
写に入るまでの間は転写材支持体を像担持体に対して非
作動位置に離間させていた。

尚空回転とは転写材支持体の１回転中に次の色の画像形
成の準備（例えば現像器切換や原稿読取り走査体がスタ
ート位置に戻ること）が終了できない場合に該支持体を
さらにもう一回転させることを言う。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら斯かる従来例の場合には、多重転写時にお
いて転写材支持体に支持された転写材と像担持体上に形
成した画像との同期をとるために、空回転時の転写材支
持体の非作動位置において転写材支持体上の転写材の先
端位置を検出し、この先端位置と同期をとって像担持体
上に画像を形成していた。この場合、像担持体上に画像
を形成してから転写材支持体を作動位置に切換えると、
たとえば作動、非作動位置における転写材支持体と像担
持体との相対位置の変化により、像担持体上の画像と転
写材との相対位置がずれる場合がある。そのため転写材
に転写される第１色目の画像と第２色目以降の画像がず
れてしまうという問題があった。

そこで、転写材の長さに対して転写材支持体の周長を長
くして次色の画像形成前に現像器等の切換えを可能とす
るようにすれば空回転の必要がなくなって転写の際の画
像のずれは防止できることになる。しかしそうすると勢
い転写材支持体が大型化して画像形成装置自体も大型化
してしまう。

本発明は上記した従来技術の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、装置の大型化
を招来することなく、切換え制御のタイミングを規制す
ることにより、簡単な構成で多重転写時の転写画像のず
れを防止し得る画像形成装置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明にあっては複数の像
を順次担持する感光体と、該感光体に像露光を行なう露
光手段と、前記感光体の転写部に転写材を支持搬送する
転写材支持体と、前記転写部において前記転写材支持体
に支持された転写材に前記感光体の複数の像を順次重ね
て転写するために、前記転写材支持体に支持された転写
材の転写材支持体移動方向の位置を像転写毎に検出する
位置検出手段と、を備え、前記転写材支持体を、像転写
を行なう作動位置と、該作動位置よりも前記感光体に対
して離間した非作動位置と、に切り換え可能な画像形成
装置において、 前記転写材支持体を前記非作動位置から前記作動位置に
切り換えた後に、前記位置検出手段は前記転写材支持体
に支持された転写材の位置を検出し、この検出結果に基
づいて前記露光手段による像露光を開始することを特徴
とする。

（作用） 而して転写材支持体は像担持体の画像形成前に作動位置
に戻されるので、像担持体上の画像と転写材との同期が
正確にとられる。

（実施例） 以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明する。本発
明の一実施例に係る画像形成装置を示す第１図におい
て、本実施例においてはレーザービームにより画像を走
査するいわゆるディジタル式のカラー画像形成装置につ
いて説明するものとする。

図において、１は感光体としての感光体ドラムであり、
図中矢印方向に回転する。一方、２は感光体ドラム表面
を露光走査する露光手段としてのレーザー走査装置であ
り、ミラー３を介して感光ドラム１表面を走査して画像
を書き込むようになっている。露光部の上流側には一次
帯電器４が配設され、感光ドラム１表面を一様に帯電す
る。一方５はレーザー走査装置２によって感光体ドラム
１表面に書き込まれた静電画像を顕像化させる現像装置
であり、イエロ用、マゼンタ用、シアン用およびブラッ
ク用の各現像器Y,M,C,Bが円周上に等配されていて、駆
動用モータ６によって図中矢印方向に回動させて、各色
の現像器Y,M…を選択するようになっている。

また７は上記感光ドラム１と同期して駆動モータ８によ
って回動する転写材支持体としての転写ドラムであり、
この転写ドラム７は円筒状でその表面にシート上の転写
材９が巻装されて支持されるようになっている。転写材
９の支持はたとえば図示しない給紙部からタイミングを
取って給紙される転写材９を転写ドラム７上のグリッパ
によってその先端をくわえ、さらに転写ドラム７の回転
に伴ってドラム表面に巻きつけることによりなされ、転
写材９が転写放電器10と感光ドラム１の間を通過する間
に感光ドラム１上のトナー像が転写される。転写ドラム
７は転写材９を支持したまま所要回転数だけ回転し、所
要色数の像が多重に転写される。

一方転写後の感光ドラム１は、クリーニング装置11でそ
の表面を清掃され、次のサイクルへと進む。

また転写を終えた転写材９は図示しない除電器等によっ
て除電されて転写ドラム７との吸着が解かれ、グリッパ
から開放されて転写ドラム７から分離されると共に図示
しない搬送系を通って定着器に送られて定着され装置外
へ排出される。

ここで上記転写ドラム７は、図示しないギヤを介して感
光ドラム１と噛み合っていて感光ドラム１と同期回転す
るようになっている。一方転写ドラム１は一端が装置に
枢支された駆動用アーム12を介して揺動自在になってい
て、駆動アーム12の中途部に接する偏心カム13を回動さ
せることにより、転写ドラム７を図中実線で示す作動位
置（転写ドラム７が感光ドラム１と近接あるいは当接す
る位置）と、二点鎖線で示す非作動位置（転写ドラム７
が感光ドラム１から離間する位置）とに切換え可能とな
っている。偏心カム13の作動は駆動用モータ14により制
御される。この転写ドラム７の非作動位置においては、
転写ドラム７と感光ドラム１間のギヤの噛み合いが外れ
ない範囲で離間するようになっていて、非作動位置にお
いても転写ドラム７は感光ドラム１と同期をとって回転
し続けているが、転写材９は感光ドラム１とは接触しな
いように設定されている。

また15は、転写ドラム７の回転位置を検出する位置検出
手段としての検出器であり、転写ドラム７上に支持した
転写材９の先端位置に相当する部位を検出するようにな
っている。

感光ドラム１上のレーザ書込み位置（露光位置）から転
写位置までの距離Ｌと転写ドラム７上の検出器15から転
写位置までの距離ｌは等しくなっている。すなわち検出
器15によって転写材９の先端を検出した時点でCPU等の
制御手段Ｓによってタイミングを取ってレーザー走査装
置２を作動させて感光ドラム１上に画像書込みを開始し
て、転写材９に転写される転写位置を所定位置に位置決
めするようになっている。

一方、第２図には上記転写ドラム７の作動位置、非作動
位置間の切換えのタイミングが示されている。本実施例
ではたとえばA3サイズの転写材９に多重転写する場合に
転写ドラム７を空回転させて、その間に現像器Ｙ…を切
換えをするようにしている。この場合、レーザー走査装
置２のオン、オフによる画像書込みの開始を、転写ドラ
ム７の作動位置への切換えの後にしている。すなわち、
レーザー走査装置２のオン、オフのタイミングは転写材
９の先端位置の検出により取られるが、それ以前に転写
ドラム７を前記制御手段Ｓによって上記切換え駆動モー
タ13を作動させることにより作動位置に切換えられてい
る。尚、図中Ｔは転写ドラム７の１回転の時間である。

上記構成の画像形成装置においては、多重転写（カラー
複写）の場合には、第１色目の画像転写は空回転させ
ず、転写ドラム７は第１図中実線で示すように作動位置
にあり、転写ドラム７に支持された転写材９に第１色目
のトナー画像が転写される。

つぎに第２色目の転写に備えて転写ドラム７を非作動位
置（図中２点鎖線で示す位置）に切換えて空回転させ、
転写材９転写済みのトナーの感光ドラム１へのオフセッ
トを防止する。

さらに第２色目の転写時において、レーザー走査装置２
による画像書き込み開始前に転写ドラム７を作動位置に
切換えて、切換え終了後に画像書き込みが開始される。
したがって感光ドラム１と転写ドラム７を噛合するギヤ
のバックラッシュが作動位置と非作動位置で変化するよ
うな場合でも、作動位置において転写材９と感光ドラム
１上の画像先端の同期をとっているので、転写材９上に
転写される第２色目のトナー像が第１色目の画像とずれ
ることは無い。

尚、本実施例にあっては像担持体および転写材支持体と
して円筒状の感光ドラム１と転写ドラム７について説明
したが、ベルト状のものについても適用できる。またカ
ラー複写機について説明したが単色で多重転写するもの
についても適用できる。さらにレーザー走査だけでなく
LED、液晶シャッタ方式のものについても適用できる。
さらにまたこのようなディジタル方式の露光でなく通常
のアナログ式の露光方式のものについても同様に適用し
得るものである。

（発明の効果） 本発明では、位置検出手段による転写材支持体に支持さ
れた転写材の位置検出が、常に転写材支持体を非作動位
置から作動位置に切り換えた後に行なわれるため、転写
材支持体に支持された転写材に重ねて転写される感光体
の複数の像の相対的な位置ズレを防止できる。さらに、
本発明では、転写材支持体を非作動位置から作動位置に
切り換えた後に露光手段による像露光を開始するため、
転写材支持体を非作動位置から作動位置へと切り換える
際に発生する振動によって、像露光時に画像ズレが生じ
ることも防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略構
成を模式的に示した正面図、第２図は第１図の装置の転
写ドラムの作動切換えタイミングを示すタイムチャート
である。 符号の説明 １……感光ドラム（像担持体） ２……レーザー走査装置、５……現像装置 ７……転写ドラム（転写材支持体） ９……転写材、12……アーム 13……偏心カム、15……検出器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の像を順次担持する感光体と、該感光
   体に像露光を行なう露光手段と、前記感光体の転写部に
   転写材を支持搬送する転写材支持体と、前記転写部にお
   いて前記転写材支持体に支持された転写材に前記感光体
   の複数の像を順次重ねて転写するために、前記転写材支
   持体に支持された転写材の転写材支持体移動方向の位置
   を像転写毎に検出する位置検出手段と、を備え、前記転
   写材支持体を、像転写を行なう作動位置と、該作動位置
   よりも前記感光体に対して離間した非作動位置と、に切
   り換え可能な画像形成装置において、 前記転写材支持体を前記非作動位置から前記作動位置に
   切り換えた後に、前記位置検出手段は前記転写材支持体
   に支持された転写材の位置を検出し、この検出結果に基
   づいて前記露光手段による像露光を開始することを特徴
   とする画像形成装置。