JPH075009A - エンジンの空気流量測定装置、燃料噴射制御装置及びこれらに用いる流量センサ - Google Patents

エンジンの空気流量測定装置、燃料噴射制御装置及びこれらに用いる流量センサ

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JPH075009A
JPH075009A JP5143333A JP14333393A JPH075009A JP H075009 A JPH075009 A JP H075009A JP 5143333 A JP5143333 A JP 5143333A JP 14333393 A JP14333393 A JP 14333393A JP H075009 A JPH075009 A JP H075009A
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Japan
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flow rate
air flow
signal
engine
air
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JP5143333A
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English (en)
Inventor
Yutaka Nishimura
豊 西村
Kaoru Uchiyama
内山  薫
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】エンジンの低回転・絞り弁全開時のように、空
気流が逆流を伴った脈動流である場合にも、その平均空
気流量を高精度に測定する。 【構成】電気絶縁体1上に上流側発熱抵抗体2,下流側
発熱抵抗体3を併設してエンジンの吸気通路に設置さ
れ、発熱抵抗体2,3に対応の流量検出回路(ホイート
ストンブリッジ)イ,ロを設ける。流量検出回路イ,ロ
の出力信号から逆流検出回路17がエンジンの吸気脈動
時の順流,逆流を判別して空気流方向を示す信号を発生
し、かつ、加算回路18により流量検出回路イ,ロの出
力信号の和(或いは平均値)を求めて流量信号とし、こ
の流量信号と空気流方向を示す信号を入力して、コンピ
ュータ100がエンジンに吸入される空気流量を演算す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンの空気流量測定
装置、燃料噴射制御装置、及びこれらに用いる流量セン
サに係り、特に温度依存抵抗特性を有する発熱抵抗体を
用いて空気流量を測定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の電子制御燃料噴射装置の空気流
量計として、熱式空気流速計の原理を用いたものは、小
形で応答性が良く、質量流量を直接測定できるので広く
用いられている。この種の空気流量計は、一般に温度依
存性を有する流量測定用の発熱抵抗体と空気温度補償抵
抗体をブリッジ回路に組み込み、空気流量の増減に伴う
発熱抵抗体の抵抗値変化によりブリッジ中点電圧が不平
衡になると、平衡に保つような電流制御(発熱抵抗体が
所定温度になるような電流制御)を行い、この制御電流
を電圧として取り出すことで空気流量値を求めている。
【0003】しかし、発熱抵抗体単独では空気の流れの
方向を検出できず、エンジンの低回転域で絞り弁全開時
(低速高負荷時)のように、空気流が逆流を伴った脈動
流である場合に大きな誤差を生じる。
【0004】この課題に対して、従来は特公昭62−1
4705号公報に開示されるように、熱式空気流量計の
出力信号に補正係数をかけて対処しようとする技術があ
る。しかし、この方法は、対症療法的で精度が悪くかつ
補正係数を求めるのに時間がかかる。
【0005】そのため、最近では、特開昭62−731
24号公報、特開平1−185416号公報、特開平4
−105018号公報等に開示されるように、測定対象
となる空気通路に上流側,下流側の位置関係を有する2
個の発熱抵抗体を設け、この発熱抵抗体に対応する2つ
の流量検出回路(一般に前記発熱抵抗体を有するホイー
トストンブリッジで構成される)を設けて、これらの流
量検出回路の信号差から吸気脈動時の空気流が順流,逆
流であるかを判別する方式が提案されている。
【0006】そのほか、エンジン吸気系以外の分野にお
いても、特開平4−29017号公報に開示されるよう
に2個(一対)の検出用発熱抵抗体を用いて、流体の流
速と流れ方向を測定する技術がある。
【0007】上記のように2つの流量測定用発熱抵抗体
及びこれに対応の流量検出回路を用いて空気流の方向を
判別するようにした場合、従来は、流量信号は、その一
方の流量検出回路の出力信号(例えば、上流側の発熱抵
抗体に対応の流量検出回路の出力信号)を流量信号とし
て利用し、これを逆流を考慮して補正したり(例えば、
特開昭62−73124号公報)、逆流発生時に吸気流
量検出信号の出力を停止するようにして吸気の逆流によ
る誤差を防止していた(例えば特開平4−105018
号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、順流,逆流
の空気流方向検出のために2つの流量測定用発熱抵抗体
を上流側,下流側に配置した場合、特開平1−1854
16号公報に開示されるように一枚の基板にこれらの発
熱抵抗体を膜式にして併設すると、設置スペースの合理
化を図り得る利点があるが、次のような改善すべき点が
あった。
【0009】すなわち、2個の発熱抵抗体に対応の各流
量検出回路は、発熱抵抗体を含めて同一仕様にして、各
流量検出回路のホイートストンブリッジ、差動増幅器、
トランジスタにより各発熱抵抗体が同じ温度に制御され
ることが望まれる。
【0010】しかし、実際にはホイートストンブリッジ
を構成する抵抗のばらつき等により発熱抵抗体の温度は
それぞれわずかに異なり、これが原因で、温度の高い方
の発熱抵抗体から温度の低い方の発熱抵抗体側に基板
(電気絶縁体)を通って熱移動が生じて熱供給され、温
度の低い方の発熱抵抗体自身の発熱量が増々小さくな
り、一方、温度の高い方の発熱抵抗体自身の発熱量は電
気絶縁体への熱逃げで必要以上に多くなり、したがっ
て、一つの発熱抵抗体から流量信号を得ようとする場合
には、発熱量(制御電流量)が正確に空気流量に対応で
きなくなる精度上の問題があった。これに対処するた
め、電気絶縁体を熱絶縁が良好なものを用いることも考
えられるが、素材が高価になり、低コスト,量産性を図
る上では実際的ではない。
【0011】本発明は以上の点に鑑みてなされ、その目
的は、上記課題を解決して、発熱抵抗体の設置スペース
の合理化、電気絶縁体上の発熱抵抗体間の熱移動による
流量信号の精度低下を防ぎ、空気流に脈動が伴う空気流
量の測定精度を高めることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、 (1)電気絶縁体上に空気流量測定用の第1,第2の発
熱抵抗体を上流側,下流側の位置関係を与えて併設して
エンジン吸気系の被測定通路に設置し、且つこれらの発
熱抵抗体に対応する2つの流量検出回路の出力信号から
エンジンの吸気脈動時の順流,逆流を判別して空気流方
向を示す信号を発生する空気流方向判別手段と、前記2
つの流量検出回路の出力信号の和或いは平均値から流量
信号を生成する手段とを備え、この流量信号及び前記空
気流方向を示す信号を空気流量演算データに用いるよう
設定した空気流量測定装置を提案する。
【0013】(2)また、その応用システムとして、エ
ンジンの回転数,吸入空気流量に関する信号を入力して
燃料噴射量に相当する噴射パルスを演算し、この噴射パ
ルスにより燃料噴射制御を行う装置において、前記
(1)の第1,第2の発熱抵抗体、流量検出回路、空気
流方向判別手段、流量信号生成手段を備えて、これらの
要素を介して求めた吸入空気流量を前記噴射パルスの演
算データとして用いるよう設定した燃料噴射制御装置を
提案する。
【0014】(3)さらに、上記空気流量測定装置に用
いる流量センサとして、エンジンの吸入空気通路の一部
となる計量ボディに、脈動吸入空気の方向と空気流量を
検知するための2個の流量測定用発熱抵抗体と、この発
熱抵抗体の空気温度補償を行う温度補償抵抗体とを備え
て成る熱式の流量センサにおいて、前記2個の流量測定
用発熱抵抗体が電気絶縁性の基板上にそれぞれ膜状に併
設され、前記温度補償抵抗体が前記流量測定用発熱抵抗
体の基板とは別の電気絶縁性の基板上に膜状に設けら
れ、且つ前記温度補償抵抗体を前記流量測定用発熱抵抗
体の上流側に位置させると共に、この温度補償抵抗体及
び流量測定用発熱抵抗体を段違いにオフセット配置した
流量センサを提案する。
【0015】
【作用】
(1)の空気流量測定装置の作用…上流側の第1発熱抵
抗体,下流側の第2発熱抵抗体、これらに対応の流量検
出回路、空気流方向判別手段によりエンジンの吸入空気
流が逆流を伴った脈動流である場合でも、逐一空気流の
方向を求めることができる。なお、空気流方向の判別の
詳細は実施例で述べてある。
【0016】また、電気絶縁体上に第1,第2の発熱抵
抗体を併設するので、発熱抵抗体の設置スペースの合理
化,設置作業の簡便化を図り得ると共に、電気絶縁体上
に第1,第2の発熱抵抗体を併設しても、従来問題とさ
れていた流量信号の精度低下は次のように解決される。
【0017】すなわち、発明が解決する課題の項でも述
べたように、第1,第2の発熱抵抗体の目標とする制御
温度は、ホイートストンブリッジ(流量検出回路)を構
成する抵抗のばらつき等により互いに異なった値をとっ
てしまい、これが原因で発熱抵抗体間に電気絶縁体を介
して温度の高い方から低い方の発熱抵抗体に熱が移動
し、各発熱抵抗体の発熱量にばらつきが生じるが、両発
熱量の和は熱の逃げる分とそれを受ける分が相殺されて
ほとんどばらつかない。したがって、前記第1,第2の
流量測定用発熱抵抗体に対応の流量検出回路(例えばホ
イートストンブリッジ)の出力の和或いは平均値を流量
信号とすれば、流量信号と空気流量の関係のばらつきを
小さくできる。
【0018】そして、この流量信号と空気流方向を示す
信号とを空気流量演算データに用いることで、吸気脈動
の伴う流量信号の方向性をとらえて、エンジンの吸入さ
れる真の空気流量を演算でき、空気流量の測定精度を高
めることができる。
【0019】この空気流量の演算は、例えば前記流量信
号と前記空気流方向を示す信号を入力して、順流の場合
は前記流量信号にプラスの符号を、逆流の場合は前記流
量信号にマイナスの符号を付加して加算してその平均空
気流量から求めたり、或いはそのほか流量信号にエンジ
ン運転条件から相当の逆流補正処理を行って空気流量を
求める等種々のものが考えられる。
【0020】(2)の燃料噴射制御装置の作用…燃料噴
射制御に用いる噴射パルスはエンジン回転数,吸入空気
流量等のデータを用いて演算されるが、この演算データ
に上記(1)の装置で求めた空気流量を用いれば、吸入
空気の脈動の影響や発熱抵抗体同士の制御温度のばらつ
き等の影響を排除して、エンジン運転状態に応じた高精
度の燃料噴射制御を実行できる。
【0021】(3)の流量センサの作用…温度補償抵抗
体を前記流量測定用発熱抵抗体(第1,第2の発熱抵抗
体)の上流側に位置させると共に、この温度補償抵抗体
及び流量測定用発熱抵抗体を段違いにオフセット配置す
ることで、脈動空気流が順流,逆流のいずれの時でも温
度補償抵抗体が流量測定用発熱抵抗体の熱的影響を避
け、温度補償精度を高める。
【0022】
【実施例】本発明の実施例を図面により説明する。
【0023】図1は本発明の第1実施例に係る回路図、
図2は本実施例に用いる流量検出部の流量測定用発熱抵
抗体及び空気温度補償抵抗体の配置構造を示す斜視図で
ある。
【0024】図1において、流量測定用の発熱抵抗体は
第1,第2の発熱抵抗体2,3により構成され、これに
対応して空気温度補償用の抵抗体6,7も2個用いる。
【0025】発熱抵抗体2,3は1枚の電気絶縁体(セ
ラミックス、プラスチック、シリコン等)1上に前者が
エンジン吸気通路の上流側、後者が下流側に位置するよ
うにして併設されて流量検出部4を構成する。さらに他
の1枚の電気絶縁体(セラミックス、プラスチック、シ
リコン等)5上に温度補償抵抗体6,7を併設すること
で空気温度検出部8が構成される。抵抗体2,3及び
6,7は温度依存性を有する感温抵抗体より成る。
【0026】このうち、上流側に位置する発熱抵抗体
2、温度補償抵抗体6、抵抗9,11を含むホイートス
トンブリッジ、トランジスタ13、差動増幅器15によ
り第1の発熱抵抗体2に対応の流量検出回路イを構成
し、発熱抵抗体3、温度補償抵抗体7、抵抗10,12
を含むホイートストンブリッジ、トランジスタ14、差
動増幅器16により第2の発熱抵抗体3に対応の流量検
出回路ロを構成する。
【0027】これらの流量検出回路イ,ロは、空気流量
に応じて各々の発熱抵抗体2,3の奪われる熱量が変化
した場合でも、発熱抵抗体2,3が温度補償を伴う所定
温度(換言すれば所定抵抗値)になるよう差動増幅器1
5,16及びトランジスタ13,14を介して電流制御
するもので、各ホイートストンブリッジの中点の電位信
号が流量検出回路イ,ロの出力信号となって、この2つ
の出力信号が逆流検出回路(空気流方向判別手段)17
に入力して、順流,逆流の空気流の方向を示す信号を得
(順流,逆流の判別の具体的内容は、図3により後述す
る)、また、この2つの出力信号は、加算回路(流量信
号生成手段)18に入力されて、加え合わされて
(和)、ゼロスパン調整回路19で空気流量と信号の関
係を所望の値に調整して流量信号として生成される。
【0028】ここで、流量信号として2つの流量検出回
路イ,ロの加算値(和)を用いる理由を説明する。流量
検出部4は前述のように1枚の電気絶縁体の表面に2個
の発熱抵抗体2,3を設けた構造で、それぞれの発熱抵
抗体2,3はホイートストンブリッジ、差動増幅器、ト
ランジスタにより同じ温度に制御される。しかし実際に
はホイートストンブリッジを構成する抵抗のばらつき等
により発熱抵抗体2,3の温度はそれぞれわずかに異な
り、温度の高い方の流量信号(ブリッジ中点の電位)
が、他方に比べて極端に高くなりやすい。これは、温度
が高い方の発熱抵抗体の発熱量の一部が熱伝導により電
気絶縁体1を通って温度が低い方の発熱抵抗体へ供給さ
れ、温度が低い方の発熱抵抗体の発熱量が小さくなり、
一方、温度の高い方の発熱量は熱が逃げる分だけ発熱量
が高くなるためである。但し、両発熱抵抗体2,3の発
熱量の和は、熱の逃げる分とそれを受ける分とが相殺さ
れるのでほとんどばらつかない。従って、2つの流量検
出回路イ,ロの出力信号(ここではブリッジ中点の電
位)の加算値を用いると流量信号と空気流量の関係のば
らつきを小さくできる。
【0029】なお、この流量検出回路イ,ロ、逆流検出
回路17、加算回路18、ゼロスパン調整回路19は、
例えば基板上に電子回路として形成して空気流量測定用
の計量ボディ(図示せず)の側壁に設けてある(ただ
し、発熱抵抗体2,3は、基板から除いて空気通路に配
置される)。
【0030】そして、この空気流の方向信号と流量信号
は、エンジン制御を行うデジタルコンピュータ100に
入力される。このデジタルコンピュータ100は、前記
流量信号と前記空気流方向を示す信号を入力して、エン
ジンの真の吸入空気流量を演算する空気流量演算手段を
備え、この空気流量演算手段と前記流量検出回路イ,
ロ、逆流検出回路17、加算回路18、ゼロスパン調整
回路19等により空気流量測定装置が構成される。さら
にデジタルコンピュータ100は、演算された空気流量
をエンジン回転数で割算することで、空気流量に応じた
必要燃料噴射量(燃料噴射パルス)を演算して燃料噴射
弁駆動系回路(図示せず)に出力する。このデジタルコ
ンピュータ100により行われる空気流量演算処理は、
図4から図8を用いて後述する。
【0031】先ず、本実施例に用いる流量検出部4と空
気温度検出部8の詳細を図2により説明する。
【0032】図2に示すように、流量検出部4と空気温
度検出部8は、それぞれ1枚の電気絶縁体1,5上に温
度依存抵抗特性を有する抵抗体2,3と抵抗体6,7を
設けて成り、これらの抵抗体は膜式の感温抵抗を用いて
いる。
【0033】図2において、エンジン吸気通路における
空気流(順流)の方向を矢印で示す。検出部4及び空気
温度検出部8は空気流に平行に配置して、通気抵抗を軽
減し、かつ、流量検出部4の発熱抵抗体2、3上に塵埃
が堆積するのを防止する。
【0034】また、空気温度検出部8は、空気流が順方
向時に流量検出部4の発熱抵抗体2,3の熱的影響を避
けるために流量検出部4の上流に配置され、かつ流量検
出部4と空気温度検出部8は、図に示すように、段違い
にオフセット配置することで、逆流の時にも空気温度検
出部8は流量検出部4の発熱の影響を受けずに、正確に
空気温度を検出できるように配慮されている。このよう
に流量検出部4と空気温度検出部8とをずらして配置す
るために、流量検出部4と空気温度検出部8との支持部
材70の支持面に段差を設けている。
【0035】図3は逆流検出回路17の一例として、コ
ンパレータ20を用いた回路図である。図1と同じ番号
を付した部分は同一の機能を持つ。2つの流量検出回路
イ,ロにおけるホイートストンブリッジ中点の電位信号
をコンパレータ20に入力して、空気流の方向を示す信
号を得る。
【0036】すなわち、流量検出部4に形成された2個
の発熱抵抗体2、3のうち、順流の場合には上流側の発
熱抵抗体2の方が下流側の発熱抵抗体3に比べて空気流
に対する放熱量が多くなるため上流側の発熱量(制御電
流量)が大きくなる。逆流の場合には、上流,下流が逆
転するので、発熱抵抗体3の方が発熱抵抗体2より発熱
量が大きくなる。従って2個のブリッジ中点電位をコン
パレータ20で比較して空気流の方向を示す信号を得る
ことができる。図3では、コンパレータ20の出力信号
がLOWの時に順流で、HIGHの時に逆流である。
【0037】図4〜図8は、デジタルコンピュータ10
0内の信号処理の説明図である。コンピュータ100に
入力する流量信号と逆流信号の波形を図4に示す。前述
した如く、従来一般に採用される熱式空気流量計のよう
に、流量測定用の発熱抵抗体を一つとした場合には、空
気の流れの向き情報は得られず、流速に対応した電圧信
号しか出力されない。従って、逆流を伴った脈動流の場
合、流量信号は図4の実線で示した波形となる。
【0038】一方、本実施例では、図4に示すように逆
流でHIGH、順流でLOWとなる逆流信号(空気流方
向を示す信号)が新たに加わり、図6の信号処理のフロ
ーチャートにより、空気流量の演算が行われ、この空気
流量を基に燃料噴射量が演算される。
【0039】すなわち、図6におけるステップ101で
流量信号、逆流信号(空気流方向を示す信号)、エンジ
ン回転数を読み込む。ステップ102で、図5のテーブ
ルを用いて流量信号を空気流量に換算する。ステップ1
03で図7または図8を用いて、逆流の生じている運転
条件か否かを判定する。図7はエンジン回転数と絞り弁
開度から逆流がある運転条件か否かを判定するテーブ
ル、図8はエンジン回転数及び平均空気流量とエンジン
回転数の比から逆流がある運転条件か否かを判定するテ
ーブルである。
【0040】ステップ103の逆流域判定では、逆流が
生じない運転条件ではステップ104、106の逆流処
理をスキップするので、逆流信号が電気ノイズ、流れの
乱れ等で誤動作した時も後述のステップ108における
平均空気流量測定に大きな誤差を生じさせない利点があ
る。
【0041】ステップ104、105、106、107
で、逆流信号がHIGHの時、演算された前記空気流量
にマイナス符号を付け、逆流信号がLOWの時、該空気
流量にプラス符号を付ける。ステップ108で重みを付
けて加算し、脈動吸気の平均空気流量を求める。ステッ
プ109、110では、従来と同様に、該平均空気流量
をエンジン回転数で割算して供給燃料量を求め燃料噴射
制御を行う。
【0042】本実施例によれば、空気流方向と流量検出
を行う流量測定用の第1,第2の発熱抵抗体2,3を電
気絶縁体1上に集約的に併設できるので、この発熱抵抗
体の設置スペースの合理化を図ることができ、しかも、
このように発熱抵抗体を一つの電気絶縁体上に併設して
発熱抵抗体間に温度ばらつきによる温度差が生じても流
量信号の精度低下を防ぎ、且つこの流量信号及び空気流
の方向を示す信号を基にして実際に吸入される空気流量
が得られるので、吸気脈動が伴う空気流量の測定精度を
高めることができる。
【0043】また、この空気流量測定装置をエンジンの
燃料噴射装置に適用することにより、エンジンの空燃比
の高精度制御が可能となり低燃費、低排気のエンジンを
提供できる。
【0044】図9は本発明の第2実施例を示す回路図
で、図1の加算回路18の変形例を示す。本実施例は、
流量検出部4と空気温度検出部8と抵抗9、10、1
1、12を含む2個のホイートストンブリッジの下端に
加算回路(流量信号生成手段)18となる抵抗21を設
ける。発熱抵抗体2、3を流れる電流の和が抵抗21を
流れるので、該ブリッジと抵抗21の間の電位は、2個
の流量検出回路イ,ロの出力信号の和として取り出すこ
とができる。なお、該電位はゼロスパン調整回路19で
空気流量と信号の関係を所望の値に調整して流量信号と
して出力する。この構成は、図1の加算回路18に比べ
オペアンプが不要で構成が簡単となる利点がある。
【0045】図10に本発明の第3実施例に係る回路
図、図11に本実施例に用いる流量検出部4及び温度検
出部8の配置構造を示す。
【0046】本実施例では、図1の第1実施例が温度補
償抵抗体が2個必要であるのを1個とするような配慮が
されている。先ず図11により本実施例の流量検出部4
と空気温度検出部8について説明する。流量検出部4
は、電気絶縁体(セラミックス、プラスチック、シリコ
ン等)31の両面に抵抗体27、28、29、30を設
け、抵抗体27、29は発熱抵抗体であり、抵抗体2
8、30は温度依存性の抵抗値をもち、それぞれ発熱抵
抗体27、29の温度検出用である。空気温度検出部8
は、電気絶縁体32の上に形成された1個の温度補償抵
抗体33からなる。
【0047】次に図10により本実施例の構成について
説明すると、流量検出回路イは、抵抗体23、24、2
7、28、33、差動増幅器15、トランジスタ13に
より構成され、流量検出回路ロは、抵抗体24、25、
29、30、33、差動増幅器16、トランジスタ14
により構成される。ただし流量測定用の第1,第2の発
熱抵抗体27,29はホイートストンブリッジの要素と
しない。
【0048】流量検出回路イでは、抵抗体23,28,
24,33から成るホイートストンブリッジで発熱抵抗
体27の温度を検出し、このホイートストンブリッジの
中点電位を差動増幅器15に入力し、トランジスタ13
を介して発熱抵抗体27が温度補償を伴う目標の温度に
なるように電流制御される回路構成としてある。同様に
流量検出回路ロでは、抵抗体24,33,25,30か
ら成るホイートストンブリッジで発熱抵抗体29の温度
を検出し、このホイートストンブリッジの中点電位を差
動増幅器16に入力し、トランジスタ14を介して発熱
抵抗体29が温度補償と伴う目標の温度になるように電
流制御される回路構成としてある。流量検出回路イ,ロ
の出力信号として発熱抵抗体27、29の上端の電位を
用いる。あとは、図1と同様に流量検出回路イ,ロの出
力信号を加算回路18、コンパレータ20に入力して流
量信号、逆流信号を得る。なおツエナダオード26は前
記各ホイートストンブリッジに加わる電圧を一定にする
機能を持つ。
【0049】本実施例によれば、図1と比較して、流量
検出回路イ,ロの発熱抵抗体27、29に直列接続の抵
抗体がなく電子回路の冷却が不要になり、かつ消費電力
が小さくなる効果がある。即ち、図1の構成では、流量
検出回路イ,ロの発熱抵抗体2、3に直列接続の抵抗体
9、10が発熱するので、発熱を抑制する工夫または空
気流で冷却する必要がある。その他に、上述のように、
温度補償抵抗体を1つにできる効果がある。
【0050】図12は本発明の第4実施例に係る逆流検
出回路(空気流方向判別手段)の回路図で、流量検出回
路イ,ロや加算回路(流量信号生成手段)等については
今まで述べた実施例と同様であるため省略してある。
【0051】本実施例は、流量検出部4の熱容量が大き
い場合の空気流方向を精度良く検出できる配慮がなされ
ている。図13に流量検出部4の熱容量が大きい場合の
上流側発熱抵抗体の流量検出回路イ,下流側発熱抵抗体
の流量検出回路ロの信号の関係を空気流の向きもわかる
コロナ流量計の信号と対比して示してある。
【0052】流量検出部4の熱容量が大きい場合は、流
量検出回路の信号応答が遅く、図13に示すように上流
側と下流側の流量検出回路イ,ロの出力信号の差(符号
aで示す部分)から逆流期間を求めようとすると、真の
逆流期間(符号bで示す部分)より短くなってしまう。
但し太線の矢印で示したように、上流側発熱抵抗体(第
1の発熱抵抗体)に対応の流量検出回路イの出力信号の
立下がり状態時に生じる下流側発熱抵抗体(第2の発熱
抵抗体)に対応の流量検出回路ロの出力信号の立上がり
から上流側流量検出回路イの出力信号の立上りまでの期
間は真の逆流期間と良く一致する。従って、これを求め
ることにより逆流期間を精度良くとらえることができ
る。
【0053】ここで、この逆流期間の求め方を図12,
図14により説明する。
【0054】上流側の流量検出回路イの信号Aは、ロー
パスフィルタ34、サンプルホールド35、バッファア
ンプ36を介してコンパレータ37に入力される。コン
パレータ37では、バッファアンプ36の出力とローパ
スフィルタ34の出力を比較して、上流側の流量検出回
路イの信号Aが減少する時、HIGHとなる信号を出力
する。さらに、この信号はローパスフィルタ39により
立上りに遅れを付加した信号Cとなる。一方、下流側の
流量検出回路ロの信号Bはローパスフィルタ40、サン
プルホールド41、バッファアンプ42を介してコンパ
レータ43に入力される。コンパレータ43では、バッ
ファアンプ42の出力とローパスフィルタ40の出力を
比較して、下流側の流量検出回路ロの信号が増加する
時、HIGHとなる信号Dを出力する。信号Cと信号D
はAND素子46に入力され信号Eとなりフリップフロ
ップ47のSET端子に入力される。RESET端子に
は信号CがNOT素子45を介して入力される。その結
果フリップフロップ47のQ端子には、信号Aの減少
(立下がり)期間でかつ信号Bの立上りから、信号Aの
立上りまでがHIGHとなる逆流信号Gが得られる。
【0055】なお、ローパスフィルタ39は、信号Aと
信号Bの極大値のタイミングが一致して両信号A,Bの
極大値付近で信号EにHIGH信号が現れるのを防ぐ目
的で設けられている。ローパスフィルタ38,44は、
コンパレータ37,43の入力オフセットの関係で発生
しやすいノイズを除去する目的で設けられている。さら
にローパスフィルタ34,40は、流量検出回路の信号
にのったノイズによる誤動作の防止が目的である。サン
プルホールド35,41は、方形波発生器48からの信
号で制御され、方形波の周期は2−10kHzが適切で
ある。
【0056】図15は本発明の第5実施例で、図12に
示した逆流検出回路の変形例である。図12と同じ番号
を付した部分は同一の機能を持つ。方形波発生器57は
同一周期でON時間T1,T2の2個の方形波を出力し
て、サンプルホールド51、52、55、56を制御す
る。上流側の流量検出回路イはバッファアンプ49、5
0、サンプルホールド51、52を介してコンパレータ
37に入力される。コンパレータ37では、時間T1、
T2の間の信号Aの平均値を比較して、即ち上流側流量
検出回路イの信号が減少の時、HIGHとなる信号を出
力する。一方、下流側の流量検出回ロの信号Bも同様に
バッファアンプ53、54、サンプルホールド55、5
6を介してコンパレータ43に入力される。コンパレー
タ43で、時間T1、T2の間の信号Aの平均値を比較
して、下流側の流量検出回路ロの信号が増加の時、HI
GHとなる信号を出力する。コンパレータ37、43以
降は図12と同様にして信号Bの立上りから信号Aの立
上りまでがHIGHとなる逆流信号Gを出力する。この
方法は、時間T1、T2の間の流量検出回路イ,ロの信
号の平均値を比較して、該信号が増加および減少を判断
するので該信号にノイズが少しのっていても誤動作しな
い効果がある。
【0057】図16〜図18は本発明の第6実施例に係
り、本実施例は、図12、図15の逆流検出をデジタル
コンピュータのソフトウヱアで行うようにしたものであ
る。
【0058】図16はその回路構成を示し、図1と同じ
番号を付した部分は同じ機能をもつ。2個の流量検出回
路イ,ロのブリッジ中点の電位(出力信号)は、それぞ
れローパスフィルタ58、59、ゼロスパン調整回路1
9を介してデジタルコンピュータ100に入力される。
図17,図18はデジタルコンピュータ100内のソフ
トウヱアのフローチャートであり、この動作を先に述べ
た図13を参照しつつ説明する。
【0059】ステップ111はイニシャライズ、ステッ
プ112で2個の流量検出回路イ,ロの出力信号、エン
ジン回転数、絞り弁開度を読み込む。
【0060】ステップ113で図6のステップ103と
同じ方法で逆流域の判定を行い、非逆流域の時はステッ
プ121で符号をプラスにしてステップ123へ進む。
【0061】逆流域の時はステップ114、115で上
流側流量検出回路イの出力信号が減少域(立下り)にあ
るか否かを判定する。具体的にはステップ114で上流
側流量検出回路イの信号を時間差を与えて2回読み込
み、これらの2個の信号の差から減少または増加を判定
する。
【0062】減少域でない時、ステップ119でj=1
としてタイマをリセットし、ステップ121で符号をプ
ラスにしてステップ123へ進む。
【0063】減少域の時はステップ116、117で、
増加から減少に転じて所定時間はステップ121で符号
をプラスにしてステップ123へ進む。該所定時間は逆
流は生じないので誤動作防止の観点からこのようにし
た。所定時間経過後は、ステップ118で下流側流量検
出回路ロの信号が増加域(立上り)にあるかを判定す
る。この判定はステップ115と同様に信号を2回読み
込み、これらの2個の信号の差から減少または増加を判
定する。
【0064】増加の時は逆流と判断してステップ122
で符号をマイナスにしてステップ123へ進む。ステッ
プ118で下流側流量検出回路ロの信号が増加域にない
時も前回符号がマイナスであれば逆流と判断してステッ
プ122で符号をマイナスにし、前回符号がプラスであ
ればステップ121で符号をプラスにしてステップ12
3へ進む。
【0065】ステップ123で、上流側及び下流側流量
検出回路イ,ロの信号の平均値を求めこれを流量信号と
する。図18のステップ124、125は図17のフロ
ーチャートに続くもので、図6のステップ102、10
7と同じで流量信号を空気流量に換算して、換算空気流
量に符号をつける作業を行う。なお、ステップ125の
後は図6のステップ108につながる。本実施例によれ
ば、大部分をソフトウエアで行うので、図13、図15
の実施例に比べて電子回路の簡略化を図り得る利点があ
る。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、 (1)の空気流量測定装置においては、空気流方向と流
量検出を行う流量測定用の第1,第2の発熱抵抗体を電
気絶縁体上に集約的に併設できるので、この発熱抵抗体
の設置スペースの合理化を図ることができ、しかも、こ
のように発熱抵抗体を一つの電気絶縁体上に併設して発
熱抵抗体間に温度ばらつきによる温度差が生じても流量
信号の精度低下を防ぎ、且つこの流量信号と空気流方向
信号をエンジンに吸入される実際の空気流量の演算デー
タとして用いるので、吸気脈動が伴う空気流量の測定精
度を高めることができる。
【0067】(2)の燃料噴射制御装置では、逆流処理
のなされた精度の良い空気流量を燃料噴射データとして
用いることで、エンジンの空燃比の高精度制御が可能と
なりエンジンの低燃費、排気浄化を図り得る。
【0068】(3)の流量センサでは、吸気脈動の空気
流方向を検知可能にした発熱抵抗体と共に温度補償抵抗
体を配置しても、順流,逆流いずれの場合でも温度補償
抵抗体が発熱抵抗体の熱的影響を避けることができ、空
気温度検出の精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る回路図
【図2】上記実施例に用いる流量検出部及び温度検出部
の配置構造を示す斜視図
【図3】上記実施例に用いる逆流検出回路17としてコ
ンパレータ20を用いた回路図
【図4】上記実施例のデジタルコンピュータ100内の
信号処理の説明図
【図5】上記実施例のデジタルコンピュータ100内の
信号処理の説明図
【図6】上記実施例のデジタルコンピュータ100内の
信号処理の説明図
【図7】上記実施例のデジタルコンピュータ100内の
信号処理の説明図
【図8】上記実施例のデジタルコンピュータ100内の
信号処理の説明図
【図9】本発明の第2実施例に係る回路図
【図10】本発明の第3実施例に係る回路図
【図11】第3実施例に用いる流量検出部と空気温度検
出部との配置構造を示す斜視図及びそのA−A断面図
【図12】本発明の第4実施例に係る逆流信号を求め方
を示す回路図
【図13】流量検出部4の熱容量が大きい場合の上流側
発熱抵抗体に対応の流量検出回路の出力信号と下流側発
熱抵抗体に対応の流量検出回路の出力信号の波形図及び
比較のために示すコロナ流量計の信号を示す波形図
【図14】第4実施例の回路の信号波形状態を示すタイ
ムチャート
【図15】本発明の第5実施例を示す回路図
【図16】本発明の第6実施例を示す回路図
【図17】第6実施例に用いる信号処理のフローチャー
【図18】第6実施例に用いる信号処理のフローチャー
【符号の説明】
1,5…電気絶縁体、2,3…第1,第2の発熱抵抗
体、4…流量検出部、6,7…温度補償抵抗体、8…空
気温度検出部、17…逆流検出回路(空気流方向判別手
段)、18…加算回路(流量信号生成手段)、19…ゼ
ロスパン調整回路、100…デジタルコンピュータ(空
気流量演算手段)、イ,ロ…流量検出回路。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁体上に空気流量測定用の第1,
    第2の発熱抵抗体を上流側,下流側の位置関係を与えて
    併設してエンジン吸気系の被測定通路に設置し、且つこ
    れらの発熱抵抗体に対応する2つの流量検出回路の出力
    信号からエンジンの吸気脈動時の順流,逆流を判別して
    空気流方向を示す信号を発生する空気流方向判別手段
    と、前記2つの流量検出回路の出力信号の和或いは平均
    値から流量信号を生成する手段とを備え、この流量信号
    及び前記空気流方向を示す信号を空気流量演算データに
    用いるよう設定したことを特徴とするエンジンの空気流
    量測定装置。
  2. 【請求項2】 電気絶縁体上に空気流量測定用の第1,
    第2の発熱抵抗体を上流側,下流側の位置関係を与えて
    併設してエンジン吸気系の被測定通路に設置し、且つこ
    れらの発熱抵抗体に対応する2つの流量検出回路と、こ
    れらの流量検出回路の出力信号からエンジンの吸気脈動
    時の順流,逆流を判別して空気流方向を示す信号を発生
    する空気流方向判別手段と、前記2つの流量検出回路の
    出力信号の和或いは平均値から流量信号を生成する流量
    信号生成手段と、前記流量信号と前記空気流方向を示す
    信号を入力して真の空気流量を演算する空気流量演算手
    段とを備えて成ることを特徴とするエンジンの空気流量
    測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記空気流量演算手
    段は、前記流量信号と前記空気流方向を示す信号を入力
    して、順流の場合は前記流量信号にプラスの符号を、逆
    流の場合は前記流量信号にマイナスの符号を付加して加
    算してその平均空気流量を求めるよう設定してあること
    を特徴とするエンジンの空気流量測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    において、前記2つの流量検出回路は、前記第1,第2
    のそれぞれの発熱抵抗体が空気温度補償を伴う所定温度
    になるように電流制御される回路より成ることを特徴と
    するエンジンの空気流量測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    において、前記空気流方向判別手段は、前記2つの流量
    検出回路の出力信号の差から空気流の方向を判別して順
    流,逆流に応じてLOW,HIGHの2値信号を発生す
    るよう設定してあることを特徴とするエンジンの空気流
    量測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    において、前記空気流方向判別手段は、前記第1の発熱
    抵抗体に対応の流量検出回路の出力信号が立下り状態の
    時に生じる前記第2の発熱抵抗体に対応の流量検出回路
    の出力信号の立上りから前記第1の発熱抵抗体に対応の
    流量検出回路の出力信号の立上がりまでの期間を空気流
    が逆流する期間として求めるよう設定してあることを特
    徴とするエンジンの空気流量測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれか1項
    において、予め逆流が発生するエンジンの運転域を記憶
    する手段と、逆流を生じない運転域では逆流処理をスキ
    ップさせる手段を備えて成ることを特徴とする空気流量
    測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれか1項
    において、前記2つの流量検出回路、前記空気流方向判
    別手段、前記流量信号生成手段は、基板上に電子回路と
    して形成して空気流量測定用の計量ボディの側壁に設け
    てあることを特徴とするエンジンの空気流量測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項7のいずれか1項
    において、前記空気流方向判別手段、前記流量信号生成
    手段、前記空気流量演算手段はデジタルコンピュータの
    演算部により構成してあることを特徴とするエンジンの
    空気流量測定装置。
  10. 【請求項10】 エンジンの回転数,吸入空気流量に関
    する信号を入力して燃料噴射量に相当する噴射パルスを
    演算し、この噴射パルスにより燃料噴射制御を行う装置
    において、請求項1ないし請求項9のいずれか1項の空
    気流量測定装置を備えて、この空気流量測定装置で求め
    た吸入空気流量を前記噴射パルスの演算データとして用
    いるよう設定したことを特徴とするエンジンの燃料噴射
    制御装置。
  11. 【請求項11】 エンジンの吸入空気通路の一部となる
    計量ボディに、脈動吸入空気の方向と空気流量を検知す
    るための2個の流量測定用発熱抵抗体と、この発熱抵抗
    体の空気温度補償を行う温度補償抵抗体とを備えて成る
    熱式の流量センサにおいて、 前記2個の流量測定用発熱抵抗体が電気絶縁性の基板上
    にそれぞれ膜状に併設され、前記温度補償抵抗体が前記
    流量測定用発熱抵抗体の基板とは別の電気絶縁性の基板
    上に膜状に設けられ、且つ前記温度補償抵抗体を前記流
    量測定用発熱抵抗体の上流側に位置させると共に、この
    温度補償抵抗体及び流量測定用発熱抵抗体を段違いにオ
    フセット配置して成ることを特徴とする流量センサ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0751377A1 (de) * 1995-06-29 1997-01-02 Pierburg Aktiengesellschaft Vorrichtung zur Bestimmung des Luftmassenstromes
EP0751378A2 (de) * 1995-06-29 1997-01-02 Pierburg Aktiengesellschaft Vorrichtung zur Bestimmung des Luftmassenstromes
JPH0933555A (ja) * 1995-07-25 1997-02-07 Yamatake Honeywell Co Ltd 流体計測方法および流体計測装置
JP2006023304A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Robert Bosch Gmbh 流量センサ用測定装置および空気流量の測定方法

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