JPH0749871Y2 - バイポーラユニポーラ変換器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案はバイポーラ符号をユニポーラ符号に変換する
変換器に関する。

「従来の技術」 従来のバイポーラユニポーラ変換器は第３図に示すよう
に構成されていた。入力端子11からのバイポーラ符号は
増幅器12を通じて比較器13の非反転入力側と、比較器14
の反転入力側とへ供給される。比較器13の反転入力側に
基準電源15から正の基準電圧が与えられ、比較器14の非
反転入力側に基準電源16から負の基準電圧が与えられ
る。比較器13,14の出力は論理和回路17へ供給される。

バイポーラ符号の正側は比較器13を通過し、負側は比較
器14を通過すると共に極性が反転され、論理和回路17か
らユニポーラ符号が得られる。

この従来のバイポーラユニポーラ変換器においては入力
のバイポーラ符号の振幅が変化すると、基準電圧に対す
るマージンが変化する欠点があった。

又実公昭63−18203号公報に示すように、スレッシュホ
ールドレベルを入力レベルの変動に応じて変動させて、
入力レベルの変動に対応する方法もあるが、この方法は
第３図に示したものにおいて、固定スレッシュホールド
レベルに替えてスレッシュホールドレベルをピーク値の
２分の１にするもので、ノイズマージンが小さくなると
いう欠点があった。

「課題を解決するための手段」 この考案によれば入力端子に第１、第２差動増幅器の非
反転入力側が接続され、その第１差動増幅器の非反転出
力は第１平均値検波回路で平均値検波され、第１差動増
幅器の反転出力の正電圧は第１ピーク値検波回路でピー
ク値検波され、第１平均値検波回路の出力と第１ピーク
値検波回路の出力との差が第３差動増幅器で増幅されて
第１差動増幅器の反転入力側へ帰還され、第１差動増幅
器の非反転出力と反転出力とが第１比較器へ供給され
る。第２差動増幅器の非反転出力の正電圧が第２ピーク
値検波回路でピーク値検波され、第２差動増幅器の反転
出力が第２平均値検波回路で平均値検波され、第２ピー
ク値検波回路の出力と第２平均値検波回路の出力との差
が第４差動増幅器で増幅されて第２差動増幅器の反転入
力側に帰還され、第２差動増幅器の非反転出力と反転出
力とが第２比較器へ供給される。第１比較器の出力と第
２比較器の出力とが論理和回路へ供給されてその出力に
ユニポーラ符号が得られる。

「実施例」 第１図はこの考案の実施例を示す。入力端子21に第１、
第２差動増幅器22,23の非反転入力側が接続される。第
１差動増幅器22の非反転出力は第１平均値検波回路24で
平均値検波される。第１差動増幅器22の反転出力の正電
圧は第１ピーク値検波回路25でピーク値検波される。第
１平均値検波回路24の出力と、第１ピーク値検波回路25
の出力との差が第３差動増幅器26で増幅されて第１差動
増幅器22の反転入力側に帰還される。第１差動増幅器22
の非反転出力は第１比較器27の反転入力側へ、反転出力
は非反転入力側へそれぞれ供給される。

第２差動増幅器23の非反転出力の正電圧は第２ピーク値
検波回路28でピーク値検波され、第２差動増幅器23の反
転出力は第２平均検波回路29で平均値検波される。第２
ピーク値検波回路28の出力と、第２平均値検波回路29の
出力との差が第４差動増幅器31で増幅されて第２差動増
幅器23の反転入力側に帰還される。第２差動増幅器23の
非反転出力は第２比較器32の非反転入力側へ、反転出力
は反転入力側へそれぞれ供給される。

第１比較器27の出力と第２比較器32の出力は論理和回路
33へ供給される。

入力端子21に第２図Ａに示すようなバイポーラ符号が入
力されると、第１差動増幅器22の非反転出力、反転出力
は第２図B,Cに示すようになる。この非反転出力と反転
出力との直流レベルの差は、第１平均値検波回路24の出
力と、第１ピーク値検波回路25の出力との差分を増幅し
たもので、この第１差動増幅器22の非反転出力と反転出
力とでは片側ピーク分のオフセット電圧が発生してお
り、第２図B,Cに示すようになる。この非反転出力と反
転出力との重なり部分で第１比較器27から第２図Ｄに示
すように正の出力が発生する。

同様にして第２差動増幅器23の反転出力、非反転出力は
第２図E,Fに示すようになり、その両出力が重なった部
分で第２比較器32から第２図Ｇに示すような正の出力が
発生する。第１比較器27の出力と第２比較器32の出力と
が論理和回路33で合成されて第２図Ｈに示すような変換
されたユニポーラ符号が得られる。

「考案の効果」 以上述べたようにこの考案においては差動増幅器の非反
転出力と反転出力とでは片側ピーク分のオフセット電圧
が発生しており、これを比較器に入力するものであるか
ら、ノイズマージンが入力振幅の大きさによらなく、大
きくとれるため雑音に強いものとなる。なお大きな変動
がない場合は第１、第２平均値検波回路24,29を省略し
てその出力の代りに固定値を与えてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示すブロック図、第２図は
その動作の説明に供するための波形図、第３図は従来の
バイポーラユニポーラ変換器を示すブロック図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】入力端子に非反転入力側が接続された第
   １、第２差動増幅器と、 その第１差動増幅器の非反転出力を平均値検波する第１
   平均値検波回路と、 上記第１差動増幅器の反転出力の正電圧をピーク値検波
   する第１ピーク値検波回路と、 上記第１平均値検波回路の出力を非反転入力側に入力し
   て上記第１ピーク値検波回路の出力との差を増幅して上
   記第１差動増幅器の反転入力側へ帰還する第３差動増幅
   器と、 上記第１差動増幅器の非反転出力と反転出力とがそれぞ
   れ反転入力側、非反転入力側に供給される第１比較器
   と、 上記第２差動増幅器の非反転出力の正電圧をピーク値検
   波する第２ピーク値検波回路と、 上記第２差動増幅器の反転出力を平均値検波する第２平
   均値検波回路と、 上記第２ピーク値検波回路の出力を非反転入力側に入力
   して上記第２平均値検波回路の出力との差を増幅して上
   記第２差動増幅器の反転入力側へ帰還する第４差動増幅
   器と、 上記第２差動増幅器の非反転出力と反転出力とがそれぞ
   れ非反転入力側、反転入力側に供給される第２比較器
   と、 上記第１比較器の出力と上記第２比較器の出力とが供給
   される論理和回路とを具備するバイポーラユニポーラ変
   換器。