JPH0749576B2 - 水分にて硬化可能な一剤式シーリング材組成物 - Google Patents

水分にて硬化可能な一剤式シーリング材組成物

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JPH0749576B2
JPH0749576B2 JP27364689A JP27364689A JPH0749576B2 JP H0749576 B2 JPH0749576 B2 JP H0749576B2 JP 27364689 A JP27364689 A JP 27364689A JP 27364689 A JP27364689 A JP 27364689A JP H0749576 B2 JPH0749576 B2 JP H0749576B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、室温に於て水分にて硬化可能な有機重合体シ
ーリング材組成物に係り、更に詳細にはシリルにて置換
されたグアニジン硬化促進剤を含有し改善された硬化速
度を有する室温に於て硬化可能な一剤式のポリウレタン
シーリング材組成物に係る。
従来の技術 シーリング材は未硬化状態に於ては注ぐことが可能であ
り或いは容易に押出し得るパテ状のマスチックを構成す
る合成エラストマ重合体(顔料を含むものも含まないも
のもある)より成っている。シーリング材はそれが硬化
すると、粘弾性を有しそれが互いに接続しシールする構
造要素の相対運動に対応することができるエラストマ物
質に転換される。またシーリング材は水分、気体、化学
物質に対し密な障壁を形成する。かかるシーリング材は
建築工業や自動車工業に於て広く適用されており、特に
後者の用途に於ては塗装された乗用車、トラック、バス
の車体に対し固定ウインドのパネルをシールやテールラ
イトのガラスパネルをシールするために広く利用されて
いる。
かかるシーリング材はポリシロキサン重合体及びポリウ
レタン重合体又はポリアクリレート重合体の如き他の重
合体をベースとする組成物を含んでいる。更に現在のシ
ーリング材組成物には種々の化学的メカニズムにて硬化
する一剤式の組成物及び二剤式の組成物がある。一剤式
のシーリング材組成物は一般にエンドキャップされたベ
ース重合体に加えて反応性を有する架橋剤、及び加熱さ
れ又は大気中の水分に曝されると架橋反応を促進する硬
化触媒を含有している。一剤式のシーリング材はそれが
通常の温度及び水分の条件下にて適用されると、反応し
て頑丈で柔軟なエラストマシールを形成する。
これに対し二剤式のシーリング材組成物は別々に包装さ
れ適用の直前又は適用時に混合されることにより反応し
て半ば剛固なシーリング材ビードを形成する二つの反応
成分を含んでいる。
二剤式のシーリング材組成物に於ては、使用に先立って
その成分を正確に計量して混合したり、シーリング材ビ
ードを形成するために二つの成分が同時に適用される場
合には適正な混合比が確保されるよう適用に当り二つの
成分を正確に計量することが必要であるので、二剤式の
シーリング材組成物の適用性は一剤式に比べて劣る。か
かる理由から、一剤式のシーリング材が広く利用されて
いる。多数のかかる一剤式の水分にて硬化可能なシーリ
ング材組成物が知られている。一剤式のシーリング材組
成物は適宜に且容易に使用可能であるので、特に良好な
保管寿命及び迅速な硬化速度を有する一剤式のシーリン
グ材組成物に対する需要が増大している。
水分にて硬化可能なシーリング材の硬化速度を向上させ
るべく、従来より種々の硬化触媒や硬化促進剤が一剤式
のシーリング材組成物に添加されている。下記の米国特
許にはポリウレタンをベースとして水分にて硬化可能な
一剤式のシーリング材組成物及び硬化触媒が開示されて
おり、特に米国特許第3,779,794号には1,2,4−トリメチ
ルピペラジンが記載されており、米国特許第3,979,344
号にはジブチルジアセテートスズが記載されており、米
国特許第4,038,239号にはスズ、鉛、水銀、又は鉄の如
き第VIII族の金属塩、有機スズ(IV)化合物及び有機鉛
化合物、トリアルキルアミン、N−置換されたピペラジ
ン、N,N′−置換されたピペラジン、ピリジンの如き有
機アミンが記載されており、米国特許第4,469,831号に
は脂肪族又は芳香族カルボキシル酸、トルエンスルホン
酸が記載されており、米国特許第4,672,003号にはシラ
ン又はシロキサンに置換されたモルホリンが記載されて
おり、米国特許第4,707,515号には有機酸及び無機酸、
ナフテン酸スズ、オクタン酸スズ、ブチル酸スズ、ジブ
チルジオクタン酸スズ、ジブチルジラウリルスズ、ジブ
チルジアセテートスズ、ステアリン酸鉄、オクタン酸
鉛、有機アミンの如き有機酸の塩が記載されている。
ポリシロキサンをベースとし、硬化促進剤、接着促進
剤、架橋剤、又は末端基として窒素含有化合物を使用す
る硬化可能なシーリング材組成物として、米国特許第3,
471,434号(ケイ素にて置換されたオキシミノ末端
基)、米国特許第3,622,529号及び同第3,665,026号(イ
ミダトシラン)、米国特許第3,839,386号(オキシミノ
にてエンドキャップされたジシロキサン)に記載された
ものがある。
本発明の組成物に特に関連するものとして、置換された
グアニジル促進剤化合物を含有する有機ポリシロキサン
組成物を開示する米国特許第4,180,642号、同第4,248,9
93号、同第4,395,526号がある。
発明の概要 本発明によれば、水分の存在下に於ける室温にて迅速な
硬化速度を有するポリウレタンをベースとする一剤式の
シーリング材組成物は、シランにて重合停止されたポリ
ウレタン重合体と、重量で100部のポリウレタン重合体
当り約0.2〜1.0部のアミノシランと、重量で100部のポ
リウレタン重合体当り約0.2〜1.0部のシリルにて置換さ
れたグアニジン硬化促進剤とを含んでいる。
シランにてエンドキャップされたポリウレタン重合体は ここにRは1〜6炭素原子の低級アルキルであり、R1
2価の炭化水素基、2価の炭化水素エーテル基、2価の
炭化水素アミノ基よりなる群より選択された2価の架橋
基であり、基Aは−S−及び−NR2−(R2は水素又は1
〜6の炭素原子のアルキルである)より選択される なる構造を有している。
アミノシランは ここにxは1〜3の整数であり、R3及びR4は互いに同一
又は異っていてよく、1〜4炭素原子のアルキルより選
択され基、R5は1〜4炭素原子のアルキル又は1〜4炭
素原子のアルコキシルであり、R6は水素又は−(CH2y
NHR7であり、R7は水素又は−(CH2zNH2である。y及
びzは互いに同一又は異る値であってよく、1〜3の整
数である の構造を有している。
本発明の組成物に於けるシリルにて置換されたグアニジ
ン硬化促進剤は下記の構造を有する化合物よりなる群よ
り選択される。
ここに x及びRは前述の通りであり、R8は水素又は であり、R3、R4、R5及びxは前述の通りであり、R9及び
R10は水素又は、それらが結合された炭素原子と共に考
慮される場合には飽和した6個の部分を含む炭素環であ
り、R11、R12、R13及びR14は各々水素又は1〜4炭素原
子のアルキルである。
またシーリング材組成物は顔料、チクソトロピー剤、充
填材、酸性又は塩基性重合剤等の如く重合体シーリング
材組成物の構成成分として一般に知られている他の成分
を含んでいてよい。
これより本発明を更に一層詳細に説明する。
本明細書に於て、「アルキル」なる用語は一つの水素原
子を除去することにより分枝を有し或いは有しないアル
カンより誘導された炭化水素残留物質を意味する。「ア
ルコキシル」なる用語は親分子の残りの部分に酸素エー
テル結合を介して結合されたアルキル基を意味する。ま
た「2価のヒドロカルビル」なる用語は飽和又は未飽和
の非環式炭化水素より二つの水素原子を除去することに
より誘導された分枝を有する或いは分枝を有しない炭化
水素基を意味する。また「2価のヒドロカルビル」なる
用語はフェニル、アルキルフェニル、フェニルアルキル
等の如く1又はそれ以上の炭素環式芳香族炭素環を含む
炭化水素より二つの水素原子を除去することにより誘導
された基を意味する。更に「二価のシクロヒドロカルビ
ル」なる用語はシクロヘキサン、アルキルシクロヘキサ
ン等の炭素環式非芳香族炭化水素環より二つの水素原子
を除去することにより誘導された基を意味する。
本発明のシーリング材組成物は、ベースとして約10,000
〜30,000の範囲の平均分子量を有し、下記の構造を有す
るシランにてエンドキャツプされたポリウレタン重合体
を含んでいる。
ここにR、R1、Aは前述の如く定義される。かかるシラ
ンにてエンドキャップされたポリウレタン重合体は、1
分子当り少くとも二つの自由ヒドロキシル基を有するポ
リエーテルポリオールを1分子当り少くとも二つのイソ
シアネート反応基を有するイソシアネート化合物と反応
させることによる従来の重合法により形成される。ポリ
エーテルポリオール及びイソシアネート化合物は約8:1
〜約12:1の重量比にて反応される。出発原料としてのポ
リエーテルポリオールは約1000〜5000の平均分子量を有
していることが好ましい。一つのかかる好ましい出発原
料はアメリカ合衆国ニューヨーク州、ニューヨーク、パ
ーク・アヴェニュー270所在のUnion Carbide Corp.より
ポリプロピレングリコール2025として販売されているポ
リプロピレングリコールである。
出発原料としてのイソシアネート化合物はかかる用途に
使用されることが当技術分野に於て知られている種々の
材料より選定されてよいが、一つのかかる好ましい物質
はトルエンジイソシアネートである。
これら二つの単量体の反応により形成される共重合体は
−A−R1−Si−(OR)なる構造を有するシラン基にて
エンドキャップされる。基Aは硫黄、>NH、又はアルキ
ル部分が1〜6の炭素原子を含むアルキルアミノ基であ
る。架橋基R1は2価の炭化水素基、1又はそれ以上の酸
素エーテル結合を含む2価の炭化水素基、又は1又はそ
れ以上の>NH結合を含む2価の炭化水素基であってよ
い。ポリウレタン重合体のエンドキャップ処理はポリエ
ーテルポリオール及びイソシアネート化合物を含有する
反応混合物に前述のUnion Carbide Corp.より販売され
ているγアミノプロピルトリメトキシシラン(A1110)
の如きアミノシラン化合物を混入することにより達成さ
れる。
シランにてエンドキャップされたポリウレタン重合体は
重量で100部のポリウレタン重合体当り約20〜50部のカ
ーボンブラックの如き顔料若しくは充填材と混合され
る。重量で100部のポリウレタン重合体当り約0.25〜0.7
5部の少量のチクソトロピー剤がシーリング材組成物の
流動性を調整するために添加されてよい。かかる目的に
適した一つの典型的なチクソトロピー剤はアメリカ合衆
国ニュージャージー州、ハイツタウン所在のNL Chemica
ls,Inc.より販売されているThixseal 1085である。
追加のアミノシランが重量で100部のポリウレタン重合
体当り約0.2〜1.0部(好ましくは0.4〜0.8部)の量にて
シーリング材組成物に添加される。使用されるアミノシ
ランは ここにxは1〜3の整数であり、R3及びR4は互いに同一
又は異っていてよく、1〜4炭素原子のアルキルより選
択される。基R5は1〜4炭素原子のアルキル又は1〜4
炭素原子のアルコキシルであり、R6は水素又は−(C
H2yNHR7である。R7は水素又は−(CH2zNH2であり、
y及びzは互いに同一又は異る値であってよく、1〜3
の整数である の化学式を有する化合物より選択される。かかる目的に
適した物質は前述のUnion Carbide Corp.より販売され
ているA1110、A1120、A1130の如きアミノシランであ
る。
本発明のシーリング材組成物は重量で100部のポリウレ
タン重合体当り約0.2〜1.0部(好ましくは約0.2〜0.8
部)の下記の構造を有する化合物より選択されたシリル
にて置換されたグアニジン硬化促進材を含有している。
ここに x及びRは前述の通りであり、R8は水素又は であり、R3、R4、R5及びxは前述の通りであり、R9及び
R10は水素又は、それらが結合された炭素原子と共に考
慮される場合には飽和した6個の部分を含む炭素環であ
り、R11、R12、R13及びR14は各々水素又は1〜4炭素原
子のアルキルである。
本発明のシーリング剤組成物に使用されるに適した置換
されたグアニジン化合物の例として以下の如きものがあ
る。
N″−[2−ヒドロキシ−3−[3−(トリメトキシシ
リル)プロポキシ]プロピル]−′,′−
テトラメチルグアニジン N″−[2−ヒドロキシ−3−[3−(エトキシジメチ
ルシリル)プロポキシ]プロピル]−′,
′−テトラメチルグアニジン N″−[2−ヒドロキシ−3−[3−(ジエトキシメチ
ルシリル)プロポキシ]プロピル]−′,
′−テトラメチルグアニジン [3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバミド
酸,[2−[[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]アミ
ノ]−1−[[3−(トリメトキシシリル)プロポキ
シ]メチル]エチル]エステル [3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバミド
酸,[2−[[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]アミ
ノ]−1−[[3−(エトキシジメチルシリル)プロポ
キシ]メチル]エチル]エステル [3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバミド
酸,[2−[[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]アミ
ノ]−1−[[3−(ジエトキシメチルシリル)プロポ
キシ]メチル]エチル]エステル 本発明のシーリング剤組成物に使用されるに適したシリ
ルにて置換されたグアニジン化合物は、還流温度に於て
1,1,1−トリクロロエタンの如きアプロチックな不活性
の極性有機溶媒中にて所望の出発原料としてのグアニジ
ン化合物を適当なアルキルアルコキシシラン化合物のグ
リシジルエーテルと反応させることにより形成される。
この反応は二つの出発原料を実質的に完全に反応させる
に十分な時間に亙り、典型的には約2〜6時間に亙り行
われる。
出発原料としてのアルキルアルコキシシランのグリシジ
ルエーテルはアメリカ合衆国ペンシルバニア州、ブリス
トル、バートラム・ロード所在のDynamit Nobel Chemic
als,Silanes & Silicones Groupより販売されている。
また出発原料としての置換されたグアニジン化合物はア
メリカ合衆国ウイスコンシン州、ミルウォーキー、ウエ
スト・セント・ポール・アヴェニュー 940所在のAldri
ch Chemical Co.等より販売されており、また有機化学
の従事者に知られている従来の方法により容易に合成さ
れる。
特定の理論に固執し他の理論を排除する訳ではないが、
シリルにて置換されたグアニジン化合物の機能は少くと
も三つあるものと考えらえる。まず第一にシリルにて置
換されたグアニジン化合物は重合体組成物の硬化を促進
することを補助するものと考えられ、第二に形成される
エラストマの接着性を向上させ、第三に置換されたグア
ニジン化合物中に存在するアミン基はシーリング材組成
物中に於て酸捕捉剤として作用し、これによりシーリン
グ材組成物の保管寿命を長くするものと考えられる。
本発明によれば、シーリング材組成物に上述の如き置換
されたグアニジン硬化促進剤を混入することにより、下
記の表Aに示されたデータより明らかである如く、かか
る促進剤化合物を含有しない同様のシーリング材組成物
に於ける硬化速度に比して硬度速度を大きく増大させる
ことができる。かくして硬化速度が増大されることによ
り、本発明のシーリング材が例えば固定ウインドパネル
やテールライトガラスパネルを自動車の車体に対しシー
ルする(かかる領域に於ては緩慢にしか硬化しないシー
リング材は連続生産組立ラインの運転に於て種々の問題
を生じる)ことに使用される場合に多大な利点が得られ
る。
以下の例は当業者が本発明を実施することを可能にする
ためのものである。即ちこれらの例は本発明を説明する
ためのものであり本発明の範囲を制限するものではな
い。
出発原料の準備 例 1 ベースとなるポリウレタン重合体の形成 米国特許第3,632,557号に記載された種類のシランにて
エンドキャップされたポリウレタン重合体が以下の如く
形成された。
A.Niax PPG 2025 ONE(Union Carbide Corp.製の分子量
2000のポリエーテルポリオール) 2001.00g Hylene(登録商標)(E.I.duPont de Nemours & Co.製
の80:20グレードのトルエンジイソシアネート 204.00g 氷酢酸 0.55g ジブチルジアセテートスズ 0.45g B.無水トルエン 110.00g C.無水トルエン 81.00g シランA1110(Union Carbide Corp.製の(γ−アミノプ
ロピル)トリメトキシシラン 68.30g D.無水トルエン 273.00g まず上述の成分Aが混合され、無水条件下にて155゜F
(68.3℃)に加熱され、55分間その温度に維持された。
前記55分間が経過した時点に於て上述のBが添加され
た。次いで45分間かけて混合物の温度が105゜F(40.6
℃)に徐々に低下され、2時間15分間加熱が継続され
た。2時間15分が経過した時点に於てCが混合物に添加
され、得られた混合物が更に2時間15分間150〜165゜F
(65.6〜73.9℃)に加熱された。この時間中に反応混合
物のサンプルが自由イソシアネート官能基について試験
された。試験により残留する自由イソシアネートが存在
しないことが認められた時点に於てDが添加され、混合
物は還流条件下にて短時間加熱された。次いで混合物は
脱ガスされ、室温に冷却された。
例 2 N″−[2−ヒドロキシ−3−[3−(トリメトキシシ
リル)プロポキシ]プロピル]−N,,N′,N′−テトラ
メチルグアニジン促進剤の形成 温度計、凝縮器、アルゴンガス導入用チューブ、適下用
漏斗が装着され、4つのネック部を有する2のフラス
コ内に200gの乾燥トリクロロエタン及び230.36g(2モ
ル)の1,1,3,3−テトラメチルグアニジンが導入され
た。次いでその混合物が還流温度に加熱され、しかる後
234.6g(1モム)のγ−グリシドオキシプロピルトリメ
トキシシランが少量ずつフラスコ内に添加された。添加
が完了した段階で混合物が攪拌され、更に6時間加熱さ
れた。
6時間の加熱が終了した時点に於て混合物は室温にまで
冷却され、溶媒が大気圧にて混合物より蒸発せしめられ
た。次いで残留物質が減圧下にて蒸溜され、これにより
11mmHg(1.47kPa)に於て50〜55℃の沸点を有し主とし
て1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(廃棄される)よ
りなる物質が生成された。更に減圧下にて蒸溜が行われ
ることにより、5mmHg(0.67kPa)に於て120〜154℃の沸
点を有する標題の化合物の原料が生成された。再度この
原料が蒸溜されることにより、無色の液体であり5mmHg
(0.67kPa)に於て145〜154℃の沸点を有する149g(理
論生成量の43%)のN″−[2−ヒドロキシ−3−[3
−(トリメトキシシリル)プロポキシ]プロピル]−
′,′−テトラメチルグアニジンが生成さ
れた。
かくして得られた物質の赤外線スペクトル分析により、
3300cm-1(ヒドロキシル)、1040cm-1(−Si−OCH3)、
1624cm-1(−C≡N)、1200cm-1(−N−CH3)に吸収
ピークが存在することが認められた。
例 3 [3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバミド
酸,[2−[[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]アミ
ノ]−1−[[3−(トリメトキシシリル)プロポキ
シ]メチル]エチル]エステルの形成 例2に於て形成された10gのN″−[2−ヒドロキシ−
3−[3−(トリメトキシシリル)プロポキシ]プロピ
ル]−′,′−テトラメチルグアニジンの
サンプルが5gのトルエンに溶解された。この溶液にアル
ゴンガス流下にて7.1gの3−イソシアナトプロピルトリ
エトキシシランが添加された。得られた混合物は室温に
於て1時間攪拌された。1時間の攪拌が完了した時点に
於て赤外線スペクトル分析により反応混合物を分析した
ところ、ヒドロキシルは存在しないことが認められた。
71wt%の[3−(トリエトキシシリル)プロピル]カル
バミド酸,[2−[[ビス(ジメチルアミノ)メチレ
ン]アミノ]−1−[[3−(トリメトキシシリル)プ
ロポキシ]メチル]エチル]エステルを含有するこの反
応混合物はそれに対し更に精製を行うことなく促進剤と
して使用された。
シーリング材組成物の形成 例4 例2の硬化促進剤を含有するシーリング材組成物の形成 二重の混合ブレードを有する5ガロン(19)メイヤー
ズ(Meyers)ミキサに、100重量部の例1のシランにて
重合停止されたポリウレタン重合体組成物が装入され、
8重量部の無水メタノールと共に僅かに減圧された状態
で5分間完全に攪拌された。
次いでこの混合物に対し接着促進剤である0.5重量部の
N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン(Union Carbide Corp.製)、0.5重量部のレオ
ロジー制御剤(NL Chemicals,Inc.製のThixseal 108
4)、0.5重量部の酸化防止剤(American Cyanamide Co.
製のDBTDA)、0.1重量部のジブチルジアセテートスズが
添加された。得られた混合物が僅かに減圧された状態で
10分間攪拌され、しかる後硬化促進剤として0.1重量部
のN″−[2−ヒドロキシ−3−[3−(トリメトキシ
シリル)プロポキシ]プロピル]−′,
−テトラメチルグアニジンが添加された。水分含有量が
0.05wt%未満になるよう予め乾燥された40重量部のカー
ボンブラックが添加され、得られた混合物が1時間混合
された。得られた混合物が僅かに減圧された状態で10分
間攪拌され、室温にまで冷却され、無水条件下にてパッ
ケージ詰めされた。最終的に得られたシーリング材は下
記の組成を有していた。成 分 重量部 ポリウレタン重合体 100 溶媒(メタノール) 8 カーボンブラック 40 チクソトロピー剤 0.5 アミノシランA 1120 0.5 酸化防止剤AO 2246 0.5 ジブチルジアセテートスズ 0.1 N″−[2−ヒドロキシ−3−[3−(トリメトキシシ
リル)プロポキシ]プロピル]−′,′−
テトラメチルグアニジン促進剤 0.4 例5 例3の硬化促進剤を含有するシーリング材組成物の形成 例4と同一のプロセスを使用して下記の組成を有するシ
ーリング材が形成された。成 分 重量部 ポリウレタン重合体 100 溶媒(メタノール) 8 カーボンブラック 40 チクソトロピー剤 0.5 アミノシランA 1120 0.5 酸化防止剤AO 2246 0.5 ジブチルジアセテートスズ 0.1 [3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバミド
酸,[2−[[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]アミ
ノ]−1−[[3−(トリメトキシシリル)プロポキ
シ]メチル]エチル]エステル促進剤 0.4 例6 本発明の硬化促進剤を含有しないシーリング材組成物の
形成 例4と同一のプロセスを使用して、シリルにて置換され
たグアニジン硬化促進剤が添加されなかった点で除き例
4の組成と同一の組成を有するシーリング材組成物が形
成された。この組成物は以下の組成を有していた。成 分 重量部 ポリウレタン重合体 100 溶媒(メタノール) 8 カーボンブラック 40 チクソトロピー剤 0.5 アミノシランA 1120 0.5 酸化防止剤AO 2246 0.5 ジブチルジアセセートスズ 0.1 促進剤 なし 例7 接着促進剤含有量の少ない例4のシーリング材組成物の
形成 形成されるシーリング材組成物の性質に対するアミノシ
ランA 1120接着促進剤の省略の影響を検討すべく、例4
と同一のプロセスを使用して、アミノシランA 1120接着
促進剤が添加されなかった点を除き例4の組成と同一の
組成を有するシーリング材組成物が形成された。この組
成物は以下の組成を有していた。成 分 重量部 ポリウレタン重合体 100 溶媒(メタノール) 8 カーボンブラック 40 チクソトロピー剤 0.5 アミノシランA 1120 なし 酸化防止剤AO 2246 0.5 ジブチルジアセテートスズ 0.1 N″−[2−ヒドロキシ−3−[3−(トリメトキシシ
リル)プロポキシ]プロピル]−′,′−
テトラメチルグアニジン促進剤 0.4 例8 促進剤含有量の少ない例4のシーリング材組成物の形成 例4と同一のプロセスを使用して、シリルにて置換され
たグアニジン硬化促進剤含有量が少ない点を除き例4の
組成と同一の組成を有するシーリング材組成物が形成さ
れた。この組成物は以下の組成を有していた。成 分 重量部 ポリウレタン重合体 100 溶媒(メタノール) 8 カーボンブラック 40 チクソトロピー剤 0.5 アミノシランA 1120 0.5 酸化防止剤AO 2246 0.5 ジブチルジアセテートスズ 0.1 N″−[2−ヒドロキシ−3−[3−(トリメトキシシ
リル)プロポキシ]プロピル]−′,′−
テトラメチルグアニジン促進剤 0.2 例9 促進剤含有量の多い例4のシーリング材組成物の形成 例4と同一のプロセスを使用して、シリルにて置換され
たグアニジン硬化促進剤含有量が多い点を除き例4の組
成と同一の組成を有するシーリング材組成物が形成され
た。この組成物は以下の組成を有していた。成 分 重量部 ポリウレタン重合体 100 溶媒(メタノール) 8 カーボンブラック 40 チクソトロピー剤 0.5 アミノシランA 1120 0.5 酸化防止剤AO 2246 0.5 ジブチルジアセテートスズ 0.1 N″−[2−ヒドロキシ−3−[3−(トリメトキシシ
リル)プロポキシ]プロピル]−′,′−
テトラメチルグアニジン促進剤 0.8 試験方法 本発明に従って形成された幾つかのシーリング材のラッ
プ剪断強さが下記の方法に従って試験された。各場合に
於て、それぞれ1インチ×4インチ×0.32インチ(2.54
cm×10.16cm×0.81cm)の寸法を有する数対のガラス板
及び鋼板を、米国特許第3,979,344号に開示された種類
のプライマーにて処理することにより剪断強さ試験板が
形成された。次いで長さインチ(2.54cm)、幅0.25イン
チ(0.64cm)、厚さ5/16インチ(0.79cm)のシーリング
材ビードが各試験板の1インチ(2.54cm)のエッジの一
方に沿ってプライマー上にて各試験板に対し適用され
た。次いで各対の試験板はシーリング材ビードの厚さが
約0.25インチ(0.64cm)になるように互いに押付けられ
た。
互いに接合される試験板に適用されたシーリング材ビー
ドは室温及び50%の相対湿度の条件下にて3時間〜7日
間に亘り硬化された。各場合に於て適当な硬化時間が経
過した後、各シーリング材ビードの剪断強さが接合され
た試験板の面に平行な方向に試験板を引張ることにより
Instron試験機上にて試験された。これらの試験の結果
を試験された組成物の他の特性と共に下記の表Aに示
す。
例6(比較基準例、促進剤を含有せず)及び例4、5、
7、8、9(種々の濃度にて促進剤を含有)のデータの
比較より解る如く、シーリング材は本発明の促進剤が組
成物の一成分である場合に遥かに高い硬化速度を有す
る。例えば例4の組成物は本発明の好ましい促進剤を含
有し、例6の組成物は促進剤が含まれていない点を除き
例4の組成物と同一であった。3時間の硬化後の例4の
材料のラップ剪断強さは例6の材料のほぼ7倍であっ
た。この差は例9と例6との間に於ては更に一層大き
い。例9の組成物は重量で100部のベース重合体組成物
を基準に0.8重量部の比較的高い濃度にて本発明の好ま
しい促進剤を含有していた。室温及び50%の相対湿度に
て3時間の硬化後に於ける例9の組成物は促進剤を含有
しない比較基準の組成物のほぼ10倍のラップ剪断強さを
有していた。
例7に於ては、アミノシラン接着促進剤が含まれていな
いことの影響を試験すべくアミノシラン接着促進剤が省
略され、その試験の結果によれば得られる組成物の硬化
速度や他の特性(例えば伸び)についてはアミノシラン
接着促進剤が含まれていないことの差異は軽微であった
(但し最終的なシーリング材組成物の接着性の如き他の
望ましい性質を向上させるためにはアミノシランが含ま
れていることが好ましい)。
以上に於ては本発明を幾つかの例について詳細に説明し
たが、本発明はこれらの例に限定されるものではなく、
本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であること
は当業者にとって明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/10 G F16J 15/14 C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ここに Rは1〜6炭素原子の低級アルキルであり、 R1は2価の炭化水素基、2価の炭化水素エーテル基、2
    価の炭化水素アミノ基よりなる群より選択された2価の
    架橋基であり、 Aは−S−及び−NR2−(R2は水素又は1〜6の炭素原
    子のアルキル)よりなる群より選択される の化学式を有するシランにて重合停止されたポリウレタ
    ン重合体と、 b)重量で100部の前記ポリウレタン重合体当り0.2〜1.
    0部のアミノシランであって、 ここに xは1〜3の整数であり、 R3及びR4は同一又は互いに異っていてよく、1〜4炭素
    原子のアルキルより選択され、 R5は1〜4炭素原子のアルキル又は1〜4炭素原子のア
    ルコキシルであり、 R6は水素又は−(CH2yNHR7 (R7は水素又は−(CH2zNH2であり、y及びzは同一
    又は異る値であり、1〜3の整数である の構造を有するアミノシランと、 c)重量で100部の前記ポリウレタン重合体当り0.2〜1.
    0部の硬化促進剤であって、 ここに x及びRは前記の通りであり、 R8は水素又は であり、R3、R4、R5及びxは前記の通りであり、 R9及びR10は水素又は、それらが結合された炭素原子と
    共に考慮される場合には飽和した6個の部分を含む炭素
    環であり、 R11、R12、R13及びR14は各々水素又は1〜4炭素原子の
    アルキルである の構造を有する化合物及びその混合物よりなる群より選
    択された硬化促進剤と、 を含む水分にて硬化可能な一剤式シーリング材組成物。
  2. 【請求項2】 ここに xは1〜3の整数であり、 Rは1〜6炭素原子のアルキルであり、 R8は水素又は であり、xは前記の通りであり、R3、R4、R5は1〜4炭
    素原子のアルキルであり、 R9及びR10は水素又は、それらが結合された炭素原子と
    共に考慮される場合には飽和した6個の部分を含む炭素
    環であり、 R11、R12、R13及びR14は各々水素又は 1〜4炭素原子のアルキルである の構造を有する化合物より選択された硬化促進剤化合
    物。
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US9102780B2 (en) * 2008-10-13 2015-08-11 Bluestar Silicones France Sas Catalysts for reaction between an isocyanate and an alcohol
DE102013216787A1 (de) * 2013-08-23 2015-02-26 Evonik Degussa Gmbh Guanidingruppen aufweisende semi-organische Siliciumgruppen enthaltende Verbindungen

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