JPH074947U - サイレントチエーン - Google Patents

サイレントチエーン

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JPH074947U
JPH074947U JP3493693U JP3493693U JPH074947U JP H074947 U JPH074947 U JP H074947U JP 3493693 U JP3493693 U JP 3493693U JP 3493693 U JP3493693 U JP 3493693U JP H074947 U JPH074947 U JP H074947U
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JP3493693U
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English (en)
Inventor
幸雄 冨村
Original Assignee
ボーグ・ワーナー・オートモーティブ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サイレントチエーンにおて、ばねとそのばね
に接する部材との間の相対回転を防止してばねの接触部
における局部的な摩耗を防止し、それによってチエーン
内部の摩擦力を比較的低い水準に保ちながら低騒音性能
を長期に亙って維持できるようにする。 【構成】 サイレントチエーンは、一対のピボット穴及
び一対の歯を有する複数のリンクプレートプレートを横
に並べて形成した複数のリンク列を、該リンク列のリン
クプレートの間に他の隣接するリンク列のリンクプレー
トが挿入されるようにしてかつ該ピボット穴が横方向に
整合するようにして、長手方向に配置し、該ピボット穴
内にピボット装置を挿入して該隣接するリンク列を互い
に枢動可能に連結されている。任意のリンク列の少なく
とも一つのリンクプレートは、該ピボット装置が挿入さ
れる一対の穴を有する板ばねと該板ばねの両側に配置さ
れていて該ピボット装置が挿入される一対の穴を有する
一対のばね受け板とを有するばねセットで、置き換えら
れている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はサイレントチエーンに関し、更に詳細には、リンクプレート間に板ば ねを挿入してチエーンの屈曲運動に抵抗を与えて騒音の発生を少なくしたサイレ ントチエーンに関する。
【0002】
【従来の技術】
サイレントチエーンにおいてリンクプレート間又はリンクプレートとチエーン の側部に配置されたガイドプレートとの間に板ばねを挿入してチエーンの屈曲運 動に抵抗を与え、それによって騒音の発生を少なくすることは、従来から種々行 われている。このような従来のサイレントチエーンとして、例えば、実開昭61 −7645号公報、特公平1−12978号公報、実公平4−88749号公報 及び米国特許第1,352,017号に記載さえたものがある。
【0003】 上記実開昭61−7645号公報には、チエーンの幅方向に複数枚のリンクプ レートが並べられてその両外側部にガイドリンクが配置されたガイド付きリンク 列とガイドリンクのないガイドなしリンク列とを長手方向に交互に配置してそれ らを互いにピボット装置で枢動可能に連結し、ガイド付きリンク列のガイドリン クとそのガイドリンクに関して枢動するガイドなしリンク列のリンクプレートと の間に眼鏡状の板ばねを装着したサイレントチエーン、及びガイド付きリンク列 の中間の一枚のリンクプレートを除いてその代わりにガイドリンク及びその両側 に配置された一対の板ばねを有するばねセットを配置したものが示されている。
【0004】 また、特公平1−12978号公報には、ガイド付きリンク列のガイドリンク とそのガイドリンクに関して枢動するガイドなしリンク列のリンクプレートとの 間に板ばねを装着したサイレントチエーンが示され、実公平4−88749号公 報にはリンク列の中間の位置においてそのリンク列のリンクプレートと隣接する 隣のリンク列のリンクプレートとの間に板ばねを配置したサイレントチエーンが 示されている。
【0005】 上記各公報に示されたサイレントチエーンは、板ばねと、その板ばねと接触す るリンクプレートとが相対的に枢動運動するようになっておりしかもそれらの間 の接触区域が狭くなっているため、チエーンの使用によりチエーンプレート及び (又は)板ばねが経時的に摩耗する問題がある。
【0006】 一方、上記米国特許第1,352,017号には、リンク列の中間の一枚のリ ンクプレートを、中央部に円弧状突部を有する一対の板ばねを互いに向かい合わ せて配置して構成したばねセットで置き換えたサイレントチエーンが示されてい るが、このような構造では、板ばねが実際にばねとして機能する円弧状突部の両 端近傍でそのばねセットに関して相対的に枢動運動するリンクプレートと局部的 に接触すため、上記と同じ摩耗の問題がある。
【0007】 ところで、騒音低減の効果を得るためには、板ばねのばね定数を所定以上の大 きさにしてばねによるリンクプレートの押圧力を一定の水準以上にする必要があ るが、上記従来のサイレントチエーンでは前述のようにリンクプレート及び(又 は)板ばねが局部的に摩耗するため板ばねの押圧力を長い期間に亙って一定値以 上に維持することは困難である。仮に長期間に亙って一定値以上の押圧力を維持 するために初期押圧力を高く設定すると、騒音を抑制することはできてもチエー ンの屈曲不整による別の騒音が発生したり、摩擦力が大きいため動力損失が大き くなるという問題が発生する。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
本考案が解決しようとする課題は、サイレントチエーンにおて、ばねとそのば ねに接する部材との間の相対回転を防止してばねの接触部における局部的な摩耗 を防止し、それによってチエーン内部の摩擦力を比較的低い水準に保ちながら低 騒音性能を長期に亙って維持できるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、一対のピボット穴及び一対の歯を有する複数のリンクプレートを横 に並べて形成した複数のリンク列を、該リンク列のリンクプレートの間に隣接す る他のリンク列のリンクプレートが挿入されるようにしてかつ該ピボット穴が横 方向に整合するようにして、長手方向に配置し、該ピボット穴内にピボット装置 を挿入して該隣接するリンク列を互いに枢動可能に連結したサイレントチエーン において、任意の該リンク列の少なくとも一つのリンクプレートを、該ピボット 装置が挿入される一対の穴を有する板ばねと該板ばねの両側に配置されていて該 ピボット装置が挿入される一対の穴を有する一対のばね受け板とを有するばねセ ットで、置き換えて構成されている。
【0009】
【作用】
上記のように構成されたサイレントチエーンは駆動スプロケット及び被駆動ス プロケットに掛けられ、駆動スプロケットの回転運動をサイレントチエーンを介 して被駆動スプロケットに伝達する。板ばねはその板ばねに関して相対的に枢動 しないばね受け板を介してリンクプレートを押圧するため、ばね受け板の局部摩 耗は防止される。したがってリンクプレートの経時的摩耗が少なく、ばねの初期 押圧力を比較的低くしても長期間にわたって一定の押圧力を確保でき、動力損失 の減少及び低騒音性能の維持という効果を奏することができる。
【0010】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案の実施例について説明する。 図1ないし図3において第1の実施例のサイレントチエーン1が示されている 。このサイレントチエーン1は、複数のリンクプレート3をチエーンの幅方向に 並べ両側部にガイドリンク4を配置した第1のリンク列2と、複数のリンクプレ ート3をチエーンの幅方向に並べ両側部にガイドリンクを配置していない第2の リンク列2’とを、第1のリンク列2のリンクプレート3の間及びリンクプレー トとガイドプレートとの間に第2のリンク列2’のリンクプレート3を差し込む ようにして、チエーンの長手方向に交互に配置されている。リンクプレート3は 図2に示されるように、一対のピボット穴31と、一対の歯32が形成された通 常のサイレントチエーン用のリンクプレートでよい。上記第1のリンク列2のリ ンクプレート3のピボット穴31と隣接する第2のリンク列2’のリンクプレー ト3のピボット穴31とは横方向すなわちチエーンの幅方向に整列されその中に ピボット装置5が通されて第1のリンク列2と隣接する第2のリンク列2’とが 互いに枢動運動するように連結されている。
【0011】 この実施例のピボット装置5は、図2に仮想線で示されるように、互いに揺動 運動する一対のロッカーピン51及び52で構成され、一方のロッカーピン51 の両端がガイドプレート4に形成された穴41内に公知の方法で嵌合固定された 構造になっているが、1本の丸ピンで構成してもよい。本実施例のサイレントチ エーン1においては、第1のリンク列2の中央にあるリンクプレートはばねセッ ト6で置き換えられている。なお、ガイドリンク4通常のサイレントチエーンの それと同様に歯が設けられていない。
【0012】 ばねセット6は一対のばね受け板61と、そのばね受け板61の間に置かれた 板ばね66とで構成されている。ばね受け板61は、図3に示されるように、ピ ボット装置5の両ロッカーピン51、52を緩く受ける一対の穴62が形成され たほぼ長円形の平面形状になっている。板ばね66は、図4に示されるように、 ピボット装置5の両ロッカーピン51、52を緩く受ける一対の穴67が形成さ れたほぼ眼鏡形の平面形状になっている。ばね66の側面形状は、図1[A]か ら明らかなように、弓形に曲がっている。ばね受け板61は、平面形状を、図5 に示されるように、リンクプレート3の平面形状とほぼ同じにして一対の歯63 を設け、リンクプレートと同様に動力の伝達に関与させてもよい。なお、ばね受 け板及び板ばねの平面形状は上記のものに限らず任意の形状にし得る。
【0013】 上記構成のサイレントチエーンは無端状に形成されて駆動スプロケットと被駆 動スプロケットに掛けられ、公知の方法で駆動スプロケットから被駆動スプロケ ットに動力を伝達する。チエーンのリンクプレートは板ばね61によって横方向 に押圧されているため隣接するリンク列間の枢動運動、したがってチエーンの屈 曲運動に抵抗が与えられる。したがって、チエーンの弦振動を抑制して騒音の発 生を少なくすることができる。また板ばね65はそれに接触しているばね受け板 61に関して相対回転運動をしないので、それらの間の相対運動よる経時的な摩 耗も少ない。したがって、サイレントチエーンの製造時に従来のようにリンクプ レートの摩耗を予め想定して板ばねを多く変形させておく必要はなくなり、板ば ねの初期押圧力を騒音防止に最低限必要な低い水準にすることができ、チエーン の動力損失を小さくできる。
【0014】 図6において、本考案の第2の実施例のサイレントチエーン1aが示されてい る。この実施例では、図1の実施例のように第1のリンク列2の一つのリンクプ レートをばねセット6で置き換えると共に、幾つかの第2のリンク列2’のリン クプレートをばねセット6で置き換えて構成されている。そしてリンクプレート がばねセットで置き換えられた第2のリンク列2’はチエーンの長手方向にラン ダムに配置されている。またガイドリンク4aは第1の実施例のそれに比較して 薄くなっている。
【0015】 図7において、本考案の第3の実施例のサイレントチエーン1bが示されてい る。この実施例ではチエーンの長手方向にランダムな位置の第1のリンク列と第 2のリンク列の一つのリンクプレートがばねセット6で置き換えられて構成され ている。
【0016】 図8において、本考案の第4の実施例のサイレントチエーン1cが示されてい る。この実施例のサイレントチエーンはばねセットの配置方法は第1の実施例と 同じであるが、ばねセット自体が前の各実施例のものと異なる。すなわち、この 実施例のばねセット6cは、一対のばね受け板61c及び62cを有しその間に ばね66を有する点ではばねセット6と同じであるが、一方のばね受け板61c が他方のばね受け板62cに比較して厚くなり、ばね受け板61cの平面形状が リンクプレートの平面形状と同じでばね受け板62cの平面形状が図1のガイド リンク4と同じである点で異なる。したがってばね受け板62cがガイドリンク としての機能を発揮し、第1のリンク列2の両側部にはガイドリンクが配置され ていない。この実施例のサイレントチエーンと共に使用するスプロケットには、 図9に示されるように、スプロケット10の歯11のほぼ中央にガイドプレート として機能するばね受け板62cを受ける溝12が形成されている。なおピボッ ト装置5の一方のロッカーピン51はばね受け板62cに固定される。
【0017】 前記第2ないし第4の実施例のサイレントチエーンにおいても、サイレントチ エーンの製造時に従来のようにリンクプレートの摩耗を予め想定して板ばねを多 く変形させておく必要はなくなり、板ばねの初期押圧力を騒音防止に最低限必要 な低い水準にすることができ、チエーンの動力損失を小さくできる点では、第1 の実施例のサイレントチエーンと同じである。なお、第4の実施例において、一 対のばね受け板をガイドリンクと同じ形状にしてもよい。
【0018】
【発明の効果】
本考案によれば、以下のような効果を奏することが可能である。 (イ)チエーンの伝動を長期間に亙って静寂な状態に保つことができる。 (ロ)経時的摩耗を見込んでばね定数を予め大きくする必要がないのでチエー ンの動力損失を小さくできる。 (ハ)ばね定数が小さくてよいのでばねの設計、製造が容易である。 (ニ)ばねの押圧力の設定が敏感でなくなくのでチエーンの組み立てが容易に なる。 (ホ)ばねをランダムに配置することが容易になるので、より静寂なチエーン を容易に製造できる。 (ヘ)強度バランスの優れたチエーンを設計できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】[A]は本考案によるサイレントチエーンの第
1の実施例の上面図であり、[B]はその側面図であ
る。
【図2】リンクプレートの平面図である。
【図3】ばね受け板の平面図である。
【図4】板ばねの平面図である。
【図5】ばね受け板の変形例の平面図である。
【図6】本考案によるサイレントチエーンの第2実施例
の上面図である。
【図7】本考案によるサイレントチエーンの第3実施例
の上面図である。
【図8】本考案によるサイレントチエーンの第3実施例
の上面図である。
【図9】図8のサイレントチエーンの横断面図であって
スプロケットと共に示す図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c サイレントチエーン 2、2’ リンク列 3 リンクプレ
ート 4、4a ガイドプレート 5 ピボット装
置 6、6c ばねセット 66 板ばね 61、61c、62、62c ばね受け板

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のピボット穴及び一対の歯を有する
    複数のリンクプレートを横に並べて形成した複数のリン
    ク列を、該リンク列のリンクプレートの間に隣接する他
    のリンク列のリンクプレートが挿入されるようにしてか
    つ該ピボット穴が横方向に整合するようにして、長手方
    向に配置し、該ピボット穴内にピボット装置を挿入して
    該隣接するリンク列を互いに枢動可能に連結したサイレ
    ントチエーンにおいて、任意の該リンク列の少なくとも
    一つのリンクプレートを、該ピボット装置が挿入される
    一対の穴を有する板ばねと該板ばねの両側に配置されて
    いて該ピボット装置が挿入される一対の穴を有する一対
    のばね受け板とを有するばねセットで、置き換えたこと
    を特徴とするサイレントチエーン。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のサイレントチエーンに
    おいて、該ばね受け板の少なくとも一方が該リンクプレ
    ートの歯と同じ形状の一対の歯を有するサイレントチエ
    ーン。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のサイレントチエ
    ーンにおいて、該リンク列が該リンクプレートと並べら
    れたガイドプレートを有する第1のリンク列と、該ガイ
    ドプレートがない第2のリンク列とを備え、該任意のリ
    ンク列が該第1のリンク列であるサイレントチエーン。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載のサイレントチエ
    ーンにおいて、該リンク列が該リンクプレートと並べら
    れたガイドプレートを有する第1のリンク列と、該ガイ
    ドプレートがない第2のリンク列とを備え、該任意のリ
    ンク列が第1のリンク列及び第2のリンク列を含みかつ
    チエーンの長手方向にランダムに配置されているサイレ
    ントチエーン。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のサイレントチエーンにお
    いて、該リンク列が該リンクプレートと並べられたガイ
    ドプレートを有する第1のリンク列と、該ガイドプレー
    トがない第2のリンク列とを備え、該任意のリンク列が
    該第1のリンク列であり、該ばね受け板の少なくとも一
    方が該ガイドプレートであるサイレントチエーン。
JP3493693U 1993-06-28 1993-06-28 サイレントチエーン Pending JPH074947U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011012696A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Borgwarner Inc チェーン

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