JPH0749281B2 - サイドフラップ折込み装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、箱詰機において、物品が内部に充填された包
装箱（カートン）のサイドフラップを折り込むサイドフ
ラップ折込み装置に関するものである。

〔従来の技術〕

包装箱（カートン）の側面を開放した状態に成形し、搬
送経路中の充填ステーションに一時停止させたこのカー
トン内に、充填機構によって横方向から物品を充填した
後、フラップ折込み装置によってサイドフラップおよび
上下のフラップを順次折り曲げて封緘するようにした箱
詰機が従来から知られている。

このような従来の間欠式の箱詰機では、例えば実開昭62
-60319号に示すように、充填ステーションで物品をカー
トン内に充填した後、このカートンの移動中に、また
は、次のステーションに移動した後にサイドフラップを
折り込むようにしている。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来の装置では、物品が内部に充填されたカートン
は、フラップが開放されたまま搬送されるので、移動開
始時のカートンの揺れで内容物が脱落したりずれてしま
うおそれがあり、また、フラップの折込みを行なう際
に、その衝撃によってカートン内の物品がはみ出してし
まう等のおそれもあった。このようにカートン内に充填
された物品がずれたりはみ出したりすると、フラップを
折込む際に、フラップの閉じ込みミスが生ずるという問
題点があった。

本発明は上記欠点を除くためになされたもので、充填ス
テーションにおいて、カートン内に充填された物品を押
さえた状態でサイドフラップを閉じるようにしたことに
より、サイドフラップ折込み時の衝撃によってカートン
内の物品がずれてしまったり、次の搬送開始時に内容物
が落下あるいは移動してしまうおそれがなく、フラップ
閉じ込みミスの起こることのないサイドフラップ折込み
装置を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明に係るサイドフラップ折込み装置は、カートンの
搬送方向前方側のサイドフラップを折り込む前フラップ
折り手段と、そのカートンの搬送方向後方側のサイドフ
ラップを折り込む後フラップ折り手段とを備えており、
上記カートンを搬送する搬送手段の一側に物品充填手段
を、他側に物品受け手段をそれぞれ設け、かつ、上記物
品充填手段によってカートン内に物品が挿入される位置
の上方に昇降可能な押え手段を設け、物品充填手段によ
ってカートンの開口部から物品を挿入し、物品受け手段
によって受けることによりカートンの内部に物品を充填
し、さらに、上記押え手段を下降させてカートン内に充
填された物品を押えている間に前後のサイドフラップを
折り込むようにしたものである。

〔作用〕

本発明に係るサイドフラップ折込み装置では、カートン
内に物品を充填したその位置で、押え手段によって物品
を押えつつサイドフラップを折り込むようにしたので、
フラップ折込み時の衝撃によって物品がはみ出したり、
カートンを搬送する際に物品が落下してしまうおそれ等
がないため、フラップの閉じ込みミスが発生することが
ない。

〔実施例〕

以下図示実施例により本発明を説明する。第１図は、本
発明の一実施例に係るサイドフラップ折込み装置の平面
図、第２図はその正面図である。カートン（２）は、ス
テーション（Ａ）において上方のマガジン（図示せず）
から取出され角筒状に拡開される。この角筒状カートン
（２）は、搬送手段（４）によって矢印方向に搬送さ
れ、物品の挿入されるステーション（Ｂ）に一時停止さ
れる。

このステーション（Ｂ）の一方の側部には、角筒状カー
トン（２）の開口部から物品（６）を挿入する物品充填
機構（８）が設けられている。物品充填機構（８）は、
上記ステーション（Ｂ）に向かって進退動可能な物品押
し部材（8a）を備えており、物品供給路（10）から供給
された物品（６）を押圧してカートン（２）内に挿入す
る。物品（６）が挿入されるカートン（２）の開口部付
近の両側には、コイルスプリングによって内側へ付勢さ
れた一対の物品挿入ガイド（12）が設けられている。こ
れら物品挿入ガイド（12）は、物品（６）が挿入される
際には、その物品（６）に押されて両側へ拡開し、カー
トン（２）のサイドフラップ（2a），（2b）の内面に当
たってこれを開き（第１図の状態）、カートン（２）内
へ押し込まれる物品（６）を案内する。

上記ステーション（Ｂ）をはさんで物品充填機構（８）
の向かい側には、挿入される物品（６）を支持する物品
受け機構（14）が設けられている。この物品受け機構
（14）は、シリンダ（14a）と、このシリンダ（14a）に
よって進退動される受けプレート（14b）とを備えてお
り、カートン（２）内に物品（６）を挿入する際には、
受けプレート（14b）が前進して物品を支持し、後にサ
イドフラップ（2a），（2b）を折り込む際には後退して
折込み作業を妨げないようにする。なお、カートン搬送
手段（４）の両側には、物品（６）をカートン（２）内
に挿入する際に上下のフラップ（2c），（2d）（第３図
参照）に干渉しないようにこれらフラップ（2c），（2
d）を上下に拡開する上下フラップガイド（13），（1
5）が設けられている（第２図参照）。

カートン（２）内に物品（６）が挿入されるステーショ
ン（Ｂ）の上流側（第１図左方）には、カートン（２）
の搬送方向後方側に位置するサイドフラップ（2b）を内
側に折り曲げる後フラップ折り機構（16）が設けられて
いる。この後フラップ折り機構（16）は、上記ステーシ
ョン（Ｂ）に位置するカートン（２）の両後フラップ
（2b）に対して斜めに配置されたシリンダ（16a）によ
って進退動する押圧体（16b）を備えており、この押圧
体（16b）が前進したときには上記後フラップ（2b）を
カートン（２）の前後の面とほぼ直角になる位置迄折り
曲げるようになっている。

カートン（２）内に物品（６）が挿入される上記ステー
ション（Ｂ）の下流側には、カートン（２）の幅（前後
のサイドフラップ（2a），（2b）が折り込まれた状態の
幅）とほぼ等しい間隔で一組の固定ガイド（18）が配置
されている。これら固定ガイド（18）の上流端は、搬送
されてくるカートン（２）の角部に干渉しないようにや
や外方へ折り曲げられている。

上記両側の固定ガイド（18）とほぼ重なり合う位置に、
カートン（２）の搬送方向前方側のサイドフラップ（2
a）を折り曲げる前フラップ折り機構（20）が設けられ
ている。これら前フラップ折り機構（20）は、シリンダ
（20a）によって進退動する移動ガイド（20b）を備えて
いる。両移動ガイド（20b）の間隔は、上記固定ガイド
（18）の間隔よりも僅かに広く、また、上流側端部が、
固定ガイド（18）の上流端よりもやや大きく外方へ折り
曲げられている。これら移動ガイド（20b）は、最も前
進（カートン（２）の搬送方向下流側（図示右方）を前
と呼ぶ）したときには、その上流端が上記固定ガイド
（18）の上流端とほぼ重なり合う位置にあり（第１図の
位置）、最も後退したときには、その上流端が上記ステ
ーション（Ｂ）に位置するカートン（２）の両側に沿っ
て移動し、前方側サイドフラップ（2a）を後方へ向けて
折り込んだ後、上記後フラップ折り機構（16）によって
折り込まれている後方側サイドフラップ（2b）の端部を
押えて開かないようにすることができる位置迄達する。

上記ステーション（Ｂ）の上方には、カートン（２）内
に物品（６）を挿入した後のサイドフラップ（2a），
（2b）折込み時に、このカートン（２）の上面を押える
カートン押え機構（22）が設けられている。このカート
ン押え機構（22）は、カートン（２）の幅とほぼ等しい
間隔で一対設けられており、それぞれが、シリンダ（22
a）とシリンダ（22a）によって昇降されるパッド（22
b）とを備えている。このパッド（22b）がシリンダ（22
a）によって下降されたとき（第３図の右側を参照）に
は、カートン（２）の上面に接してカートン（２）内に
挿入された物品（６）を上方から押えることにより、物
品（６）がカートン（２）内から脱落したり、ずれてし
まうことを防止する。なお、第３図の押え機構（22）の
中間に示されているカートン上面案内ガイド（24）は、
上記ステーション（Ｂ）から下流側に向けて伸びてお
り、物品（６）充填後搬送されるカートン（２）の上面
を案内してその形状を保持するものである。

以上の構成に係るサイドフラップ折込み装置の作動につ
いて説明する。先ずステーション（Ａ）へ取り出され角
筒状に成形されたカートン（２）をステーション（Ｂ）
へ搬送しこの位置に停止させる。ステーション（Ｂ）で
停止中のカートン（２）に対し、物品受け機構（14）を
前進させるとともに、物品充填機構（８）の物品押し部
材（8a）を前進させて物品供給路（10）上の物品（６）
をカートン（２）側方の開口部からカートン（２）内に
挿入する。

物品押し部材（8a）が前進端迄達したという信号によ
り、カートン押え機構（22）のパッド（22b）を下降さ
せて、カートン（２）の両側開口部付近の物品（６）を
カートン（２）の上方から押えて安定させる。

次に、物品充填機構（８）と物品受け機構（14）を後退
させた後、前後のサイドフラップ（2a），（2b）の閉じ
込みを行う。先に後フラップ折り機構（16）を作動させ
てカートン（２）の後方側サイドフラップ（2b）を折り
込む。この後フラップ折り機構（16）の押圧体（16b）
を前進させたままの状態で、前フラップ折り機構（20）
の移動ガイド（20b）を後退（図示左方へ移動）させ
る。この移動によってカートン（２）の前方側フラップ
（2a）を折り込み、続いて、すでに折られている後方側
フラップ（2b）の先端を押え込む。移動ガイド（20b）
の後退が完了したという信号によってカートン押え機構
（22）および後フラップ折り機構（16）をそれぞれ上昇
および後退させた後、搬送手段（４）によってカートン
（２）を移動させる。また、このカートン（２）の移動
にあわせて移動ガイド（20b）も前進させ、前後のサイ
ドフラップ（2a），（2b）を開かない状態のまま固定ガ
イド（18）に挟み込ませることにより折込みが終了す
る。

このようにカートン（２）内に物品（６）を充填した
後、カートン押え機構（22）によってカートン（２）内
の物品（６）を押えつつサイドフラップ（2a），（2b）
の折込みを行うので、フラップ折込み時の衝撃によって
カートン（２）の内部の物品（６）がずれてしまうこと
がなく、フラップの折込みミスが起こるおそれがない。
また、その後の搬送中における物品（６）の脱落やはみ
出しを防止することができる。なお、上記実施例では、
カートン押え機構（22）、前後のフラップ折り機構（1
6），（20）等をいずれもシリンダによって駆動するよ
うにしたが、ガム等その他の手段で駆動するようにして
も良い。

第４図は第２の実施例を示すものであり、マガジンから
取り出された１枚のシート状カートンブランク（102）
は、搬送方向前後の側壁（102e），（102f）が起こされ
た状態で物品（106）を挿入するステーション（Ｂ）迄
搬送される。そして、このステーション（Ｂ）で物品充
填機構（108）（図示を省略）によってカートン（102）
内に物品（106）が挿入される（第４図（Ａ）参照）。

続いて、そのステーション（Ｂ）に停止中に、上記実施
例と同様の構成の物品押え機構（122）を下降させてカ
ートン（102）内の物品（106）を直接押えている間に前
フラップ折り機構（120）および後フラップ折り機構（1
16）によって前後のサイドフラップ（102a），（102b）
を折り込む（第４図（Ｂ）参照）。その後、前フラップ
折り機構（120）で前後のサイドフラップ（102a），（1
02b）を押え込んだまま、カートン（102）の搬送ととも
にこの前フラップ折り機構（120）も下流側へ移動させ
る。

第１の実施例では、角筒状カートン（２）内に物品を挿
入した後、押え機構（22）によってカートン（２）の上
から物品（６）を押えるようにしたが、本実施例では、
カートン（102）の蓋（102g）が開いた状態でサイドフ
ラップ（102a），（102b）を折るので、物品押え機構
（122）が物品（106）を直接押えるようにしたものであ
り、上記実施例と同様の効果を奏することは言う迄もな
い。

〔発明の効果〕 以上述べたように本発明によれば、物品充填後その位置
において押え手段によってカートン内の物品を押えつつ
サイドフラップの折込みを行なうので、フラップ折込み
時の衝撃による物品のはみ出しによってフラップの閉じ
込みミスが生ずることを防止することができ、また、そ
の後の搬送中における物品の脱落を防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本発明の一実施例に係るサイドフラッ
プ折込み装置を示すもので、第１図は平面図、第２図は
正面図、第３図は横断面図、第４図（Ａ），（Ｂ）は第
２の実施例を簡略化して示す斜視図である。 （２）……カートン、（2a）……前方側サイドフラッ
プ、（2b）……後方側サイドフラップ、（６）……物
品、（８）……物品充填手段、（16）……後フラップ折
り手段、（20）……前フラップ折り手段、（22）……押
え手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カートンの搬送方向前方側のサイドフラッ
   プを折り込む前フラップ折り手段と、そのカートンの搬
   送方向後方側のサイドフラップを折り込む後フラップ折
   り手段とを備えたサイドフラップ折込み装置において、
   上記カートンを搬送する搬送手段の一側に物品充填手段
   を、他側に物品受け手段をそれぞれ設け、かつ、上記物
   品充填手段によってカートン内に物品が挿入される位置
   の上方に昇降可能な押え手段を設け、物品充填手段によ
   ってカートンの開口部から物品を挿入し、物品受け手段
   によって受けることによりカートンの内部に物品を充填
   し、さらに、上記押え手段を下降させてカートン内に充
   填された物品を押えている間に前後のサイドフラップを
   折り込むことを特徴とするサイドフラップ折込み装置。