JPH0748983Y2 - エンジンの吸気装置 - Google Patents

エンジンの吸気装置

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JPH0748983Y2
JPH0748983Y2 JP7017889U JP7017889U JPH0748983Y2 JP H0748983 Y2 JPH0748983 Y2 JP H0748983Y2 JP 7017889 U JP7017889 U JP 7017889U JP 7017889 U JP7017889 U JP 7017889U JP H0748983 Y2 JPH0748983 Y2 JP H0748983Y2
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JP
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duct
intake
engine
cooling
air
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伸司 神原
功 任田
義昭 中野
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Mazda Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はエンジンの吸気装置、特に、エンジンルーム内
に、インタークーラ等の冷却装置に走行風を導く冷却ダ
クトが設けられた車両におけるエンジンの吸気装置に関
する。
(従来の技術) 一般に、エンジンの燃焼室に吸気を供給する吸気ダクト
は、通常の運転状態で最も効率よく吸気が導入されるよ
うに、該ダクトに設けられるスロットル部を基準として
径が設定され、そのため比較的細長い形状とされるのが
通例である。
一方、排気ターボ過給機付きエンジン等においては、吸
気系統に吸気を冷却するインタクーラが装備される場合
があるが、このインタクーラとしては、例えば実開昭63
−58030号公報に示されているように、該インタクーラ
に向けて導入される走行風により吸気を冷却するように
した空冷式のものが多く採用される。この場合、上記イ
ンタークーラには、良好に走行風を導入するための冷却
ダクトが設けられ、この冷却ダクトは、多量の空気を導
入する必要上、上記吸気ダクトと異なって通路断面積が
大きく設定され、しかも走行に伴う動圧を利用して走行
風を効果的に導入するように構成される。
ところで、吸気ダクトは、上記のように通常の運転状態
において最も効率よく吸気が供給されるように比較的小
径に設定されるため、急加速時等の特に高出力が要求さ
れる場合に、必要とされる量の吸気を応答性よくエンジ
ンに供給できない場合が生じる。そこで、例えば、上記
のインタクーラ等の冷却装置に走行風を導入する冷却ダ
クトを利用することにより、高出力が要求される加速時
等の特定運転状態で、上記冷却ダクトに導入された走行
風の一部を吸気ダクトを介してエンジンに供給すること
により、要求に応じた量の吸気を応答性よく供給し得る
ようにすることが考えられている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、近年においては、より快適な走行感を乗員に
与えるように、吸気ダクト内に生じるスポーティなエン
ジン吸気音を積極的に車室内に伝達させることが要求さ
れる場合がある。この場合、上記のようにインタークー
ラ等の冷却装置に走行風を導入する冷却ダクトと吸気ダ
クトとを連通路により連通させることにより、該吸気ダ
クト内に生じるスポーティな吸気音を連通路および冷却
ダクトを介して車室内に効果的に伝達させることが考え
られる。しかしながら、上記のように吸気ダクトと冷却
ダクトとはそれぞれの目的に合わせて各々の通路断面積
が異なって設定されており、このため、これらの吸気ダ
クトと冷却ダクトとを唯単に連通するだけでは、該吸気
ダクトから冷却ダクトに至る通路断面積が変化する場合
が生じる。このように、通路断面積が変化した場合に
は、その部位で、上記吸気ダクト内に生じたスポーティ
な吸気音が急激に減衰されてしまうことになって、スポ
ーティな吸気音を車室内に効果的に伝達することができ
ず、このため、走行感を向上させることが困難となって
いた。
そこで本考案は、エンジンルーム内に配備されたインタ
ークーラ等の冷却装置に走行風を導入する冷却ダクトが
設けられている場合に、この冷却ダクトと吸気ダクトと
を連通路により連通することにより、高出力要求時に十
分な量の、しかもエンジンルーム外部から低温の吸気を
応答性よく供給し得る共に、スポーティなエンジン吸気
音を減衰させることなく効果的に車室内に伝達させ得る
ようにすることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記の課題を解決するために、本考案は次のように構成
したことを特徴とする。
即ち、本考案に係るエンジンの吸気装置は、エンジンル
ーム内に、エンジンに吸気を供給する吸気ダクトと、該
エンジンルーム内に配備された冷却装置に冷却用空気と
して走行風を導く冷却ダクトとが備えられた車両におい
て、上記吸気ダクトの流入開口端より下流側と上記冷却
ダクトとを連通する連通路を設けると共に、この連通路
に、高エンジン出力が要求される特定運転状態で冷却ダ
クトを吸気ダクトに連通させる制御弁を設け、且つ該連
通路と上記吸気ダクトとをほぼ同一の通路断面積に設定
したことを特徴とする。
(作用) 上記の構成によれば、通常の運転状態においては、吸気
は吸気ダクトの流入開口端から取り入れられて、該ダク
トを通ってエンジンに効率よく供給されると共に、高出
力が要求される加速時等の特定の運転状態においては、
該吸気ダクトと冷却ダクトとを連通する連通路に設けら
れた制御弁が冷却ダクトと吸気ダクトとを連通させるた
め、冷却ダクトに導入される走行風が該ダクトから上記
連通路及び吸気ダクトの下流部を通って、吸気としてエ
ンジンに供給されることになる。これにより、高出力要
求時に多量の、しかもエンジンルーム外部から取り入れ
られた低温の吸気が大きな動圧により応答性よくエンジ
ンに供給されて、要求に応じた高い出力が得られること
になる。
また、加速時等の特定運転状態において、吸気ダクトと
冷却ダクトとが連通されることにより、該吸気ダクト内
に生じるスポーティな吸気音が連通路を介して冷却ダク
ト内に伝播されることになるのであるが、この場合、上
記吸気ダクトと連通路とがほぼ同一の通路断面積とされ
ていることにより、上記のスポーティな吸気音が減衰さ
れることなく効果的に冷却ダクト側に伝達され、更に、
このスポーティな吸気音が当該冷却装置を通過して後方
の車室側に向けて放出されることになり、これにより、
車室内の乗員にスポーティな吸気音が伝達されることに
なって、より快適な走行感を与えることができる。
(実施例) 以下、本考案の実施例について説明する。
まず、第1図により本実施例に係るエンジン1の吸気装
置の全体構成を説明すると、該装置は、外部から吸気を
取り入れる吸気ダクト10と、その吸気が該ダクト10から
導入されるエアクリーナ20と、排気ガスのエネルギで吸
気を加圧する排気ターボ過給機30と、更に、この加圧さ
れた吸気を冷却するインタクーラ40とで構成されてい
る。そして、これらを介して導入された吸気をスロット
ルバルブ2を介してエンジン1の各燃焼室に供給するよ
うになっている。
上記吸気ダクト10は、第1図および第2図に示すよう
に、エンジンルーム3の前部上方に車体幅方向に延びる
ように配置されて、同じくエンジンルーム3の前部上方
に車体幅方向に配設された第1クロスメンバ4に、図面
上、左側の端部に設けられたフランジ部11と、右側の端
部及び中央部に設けられたブラケット12、13との3箇所
で固定されている。また、この吸気ダクト10には、左側
の端部に前方に向けて開口する吸気入口14が設けられて
おり、更に、右側の端部の底面には長円形の吸気出口15
が開設されている。
また、上記エアクリーナ20は、第1図および第3図に示
すように、吸気ダクト10の右側の端部の直後方に配置さ
れて、エンジンルーム3の中央部に車体幅方向に配設さ
れた第2クロスメンバ5と、車体前後方向に配設された
右側のサイドフレーム6とにブラケット21、22、23を介
して固定されている。そして、第3図に示すように、該
クリーナ20は、上部ケース24と下部ケース25とで構成さ
れていると共に、下部ケース25の前面には接続管部26が
突設されて、該管部26が上記吸気ダクト10の吸気出口15
に下方に向けて突設された接続管部16と接続されてお
り、これにより、吸気ダクト10から該エアクリーナ20に
吸気が導入されるようになっている。
更に、第1図および第2図に示すように、上記エアクリ
ーナ20から通路51、上記排気ターボ過給機30及び通路52
を介して吸気が導入されるインタクーラ40は、エンジン
ルーム3の中央部において吸気ダクト10の直後方に配置
され、該ダクト10の下方に前後方向に配設されたブラケ
ット41(第2図参照)を介して前部が上記第1クロスメ
ンバ4に支持されていると共に、後部は上記第2クロス
メンバ5にブラケット42、43を介して支持されている。
また、このインタクーラ40は、上方および下方のタンク
部44、45と、これらの間の熱交換部46とで構成されてい
ると共に、両タンク部44、45の後面には吸気入口47と吸
気出口48とがそれぞれ設けられ、吸気入口47は上記通路
52を介して排気ターボ過給機30に、また吸気出口48は通
路53を介して上記スロットルバルブ2にそれぞれ接続さ
れている。そして、このインタクーラ40は、当該車両の
走行時に走行風によって吸気を冷却する空冷式とされ、
該クーラ40に冷却風を導くクーラダクト60が備えられて
いる。
このクーラダクト60は、第2図に示すように、上部が上
記インタクーラ40を第1クロスメンバ4に支持させるブ
ラケット41に固定されていると共に、後端部はブラケッ
ト61を介してインタクーラ40に固定されている。更に、
このクーラダクト60は、走行風を十分に導入しうるよう
に通路断面積が十分大きく設定されていると共に、この
実施例においては、その内部が仕切り壁62によって左右
に分割されて大径の第1ダクト63と比較的小径の第2ダ
クト64とが形成されている。そして、上記各ダクト63、
64の前端開口部65が、車体前端の下部に設けられた空気
取入れ口7からラジエータ70に冷却風を導入するラジエ
ータダクト71内に開口されていると共に、上記各ダクト
63、64の後端部はインタクーラ40における熱交換部46の
前面に対向して開口されており、これにより、ラジエー
タダクト71に導入される走行風の一部が、該クーラダク
ト60内を通ってインタクーラ40の熱交換部46に供給され
るようになっている。
そして本実施例においては、第4図および第5図に示す
ように、上記吸気ダクト10とクーラダクト60における第
2ダクト64とを連通させる連通路17が設けられており、
この連通路17の上端が上記吸気ダクト10の中間部下面に
開口され、且つ下方に延びてその下端が上記クーラダク
ト60の上面を貫通して、該クーラダクト60の第2ダクト
64内に開口されいる。そして、上記吸気ダクト10の通路
断面積S1と連通路17の通路断面積S2および上記第2ダク
ト64における連通路17の直下流側よりインタークーラ40
の前面に至る通路断面積S3がそれぞれほぼ同一の通路断
面積に設定されている。
更に、上記吸気ダクト10と連通路17との連通部には揺動
可能に制御弁80が設けられていると共に、該吸気ダクト
10の上面後縁部に沿って設けられて車体後方に突出する
突出部10aの下面に、上記制御弁80のアクチュエータ81
が取り付けられており、該アクチュエータ81の作動によ
り、連結ロッド82や揺動レバー83等を介して制御弁80が
回動されて、上記連通路17を遮断した状態と、該連通路
17を開通させてクーラダクト60における第2ダクト64内
を吸気ダクト10の下流部に連通させた状態とに切り換え
られるようになっている。
そして、本実施例においては、上記アクチュエータ81を
介して制御弁80を切換え作動させるコントローラ84が備
えられ、該コントローラ84に、当該車両の車速を検出す
る車速センサ85からの信号と、エンジン1の回転数を検
出するエンジン回転センサ86からの信号と、スロットル
バルブ2の開度を検出するスロットル開度センサ87から
の信号とが入力されるようになっている。
次に、上記実施例の作用を説明する。
エンジン1の運転時に、吸気ダクト10の左端部の吸気入
口14から該ダクト10内に取り入れられた吸気は、該ダク
ト10における右端部の吸気出口15から接続管部16、26を
通ってエアクリーナ20に供給され、該クリーナ20でゴミ
や異物が除去される。そして、この吸気は、次に通路51
を介して排気ターボ過給機30に供給され、該過給機30で
排気ガスのエネルギにより加圧された後、更に通路52を
介してインタクーラ40に導入され、該クーラ40で冷却さ
れた上で、通路53及びスロットルバルブ2を介してエン
ジン1の各燃焼室に供給される。
一方、当該車両の走行時においては、第2図に示す車体
前部の空気取り入れ口7からラジエータダクト71に導入
された走行風がラジエータ70に供給されて、該ラジエー
タ70に送り込まれているエンジン1の冷却水を冷却す
る。また、このラジエータダクト71内にはクーラダクト
60の先端の空気入口65が開口されているから、ラジエー
タダクト71内に導入された走行風の一部が該クーラダク
ト60内に分岐導入され、第1、第2ダクト63、64を介し
て、上記インタクーラ40の熱交換部46に供給される。こ
れにより、上記排気ターボ過給機30で加圧された際に温
度が高くなった吸気が、該インタクーラ40において走行
風により冷却され、その上でエンジン1の燃焼室に供給
されることになる。
また、特に、この吸気装置においては、上記吸気ダクト
10にクーラダクト60における第2ダクト64内へ通じる連
通路17が設けられていると共に、該連通路17を開閉する
制御弁80が備えられ、該制御弁80がコントローラ84によ
りアクチュエータ81を介してエンジン1の運転状態に応
じて開閉制御されるようになっており、次に、このコン
トローラ84による制御弁80の制御を第6図のフローチャ
ートに従って説明する。
まず、コントローラ84は、ステップS1で、第5図に示す
各センサ85、86、87からの信号に基づいて、当該車両の
車速、エンジン回転数及びスロットル開度を読み込み、
次いでステップS2で車速が所定値(例えば40Km/h)より
小さいか否かを判定する。そして、この所定値以上のと
きは、次にステップS3で、スロットル開度の変化率から
エンジン1が加速状態にあるか否かを判定し、加速状態
にない場合は、さらにステップS4で、エンジン1の運転
領域が回転数及びスロットル開度が所定値以上の高負荷
高速領域にあるか否かを判定する。そして、加速状態に
なく且つ高負荷高速領域にない場合は、ステップS5で、
上記制御弁80を閉じた状態、つまり、連通路17を遮断し
て吸気ダクト10とクーラダクト60における第2ダクト64
との間を遮断した状態に設定する。これにより、吸気
は、従来と同様に、吸気ダクト10の先端の吸気入口14か
ら取り入れられて、エンジン1に供給されることにな
る。
一方、エンジン1が加速状態にあり、あるいは上記の高
負荷高速領域にある場合、つまり高出力が要求されてい
るときは、コントローラ84は、上記ステップS3もしくは
ステップS4からステップS6を実行して、上記制御弁80を
開状態に設定する。そのため、この場合は、上記連通路
17が開通されてクーラダクト60における第2ダクト64が
吸気ダクト10の下流部に連通されることにより、ラジエ
ータダクト71から上記第2ダクト64に導入された走行風
がさらに吸気ダクト10に導入され、該吸気ダクト10から
エアクリーナ20、排気ターボ過給機30及びインタクーラ
40を通ってエンジン1に供給されることになる。その場
合に、上記第2ダクト64を介して導入された走行風の動
圧によって多量の吸気が応答性よくエンジン1に供給さ
れることになり、これにより、高出力要求時にその要求
に応じた出力が得られることになる。また、この場合、
エンジン1に供給される吸気は、エンジンルーム3の外
部から取り入れられた低温の空気であるから、エンジン
ルーム3内の空気を取り入れる場合より吸気の充填効率
が高くなり、これによっても出力が増大することにな
る。
また、特に、本実施例においては、上記のように高出力
要求時には、上記吸気ダクト10とクーラダクト60におけ
る第2ダクト64とが連通路17を介して連通されることに
より、吸気ダクト10内で生じるスポーティなエンジン吸
気音が上記第2ダクト64内に伝播されるのであるが、こ
の場合、第4図に鎖線で示す吸気音の伝達経路(イ)を
構成する上記吸気ダクト10の通路断面積S1と連通路の通
路断面積S2およびクーラダクト60における第2ダクト64
の通路断面積S3がそれぞれほぼ同一の通路断面積とされ
ていることにより、上記のスポーティな吸気音が減衰さ
れることなく効果的に第2ダクト64側に伝達され、更
に、このスポーティな吸気音がインタークーラ40の熱交
換部46を通過して後方の車室側に向けて放出されること
になり、これにより、車室内の乗員にスポーティな吸気
音が伝達されることになって、より快適な走行感を与え
ることができる。
ここで、上記実施例について本願の考案者が行った乗員
に快適な走行感を与えるエンジン吸気音に関する実験結
果について説明する。
第7図は、吸気ダクト10とクーラダクト60における第2
ダクト64とを連通させたときのインタクーラ40の直後方
におけるエンジン回転数の2次成分と4次成分の音圧レ
ベルを示すもので、車室内における不快なこもり音とな
る2次成分がエンジン回転数の上昇に対して略一定に保
持されるのに対して、乗員に快適な走行感を与える4次
成分は、矢印Aで示すように、高回転領域でエンジン回
転数の上昇に従って音圧レベルが高くなり、本実施例に
より快適なエンジン吸気音が得られることが確認され
た。
なお、第6図のフローチャートにおけるステップS2で車
速が所定値(40Km/h)より小さいと判定されたときは、
ステップS7で上記制御弁80が閉状態に設定される。従っ
て、スロットル開度の変化率が大きくてステップS3で加
速状態と判定されるような場合であっても、低車速時及
び停車中における所謂エンジンの空吹かし時等において
は、上記吸気ダクト10と第2ダクト64とが連通されない
ことになる。つまり、走行風が第2ダクト64に十分に導
入されない低車速時等に、該第2ダクト64と吸気ダクト
10とを連通させると、該第2ダクト64の下流側からイン
タクーラ40の熱交換部46を介してエンジンルーム3内の
高温の空気を吸入することになって、吸気充填効率ない
し出力の低下を招き、また低車速時等においては路面上
の溜り水がラジエータダクト71ないし第2ダクト64に吸
入され易くなり、これがさらに吸気ダクト10からエンジ
ン1内に流入する恐れがある。そこで、低車速時や停車
時等においては、常に吸気ダクト10と第2ダクト64とを
遮断し、上記のような不具合を防止するのである。
また、第8〜10図は、連通路を介して接続される吸気ダ
クトとクーラダクトの接続構造の他の実施例をそれぞれ
示すものである。なお、これらの各実施例においては、
図示しないけれども、吸気ダクトと連通路との連通部に
上記と同様構成とされた制御弁が設けられているものと
する。
まず、第8図に示すものは、クーラダクト601を大径の
第1ダクト631と比較的小径の第2ダクト641とに上下に
分割すると共に、吸気ダクト101の通路断面積S11と連通
路171の通路断面積S12および上記第2ダクト641の通路
断面積S13をそれぞれほぼ同一の通路断面積としたもの
であって、これによれば、上記と同様に吸気ダクト101
内に生じたスポーティな吸気音を減衰させることなく効
果的に車室側に伝達することができると共に、上記第1
ダクト631の上部に位置する第2ダクト641と吸気ダクト
101とが連通路171を介して連通されることになるので、
該吸気ダクト101側への水の侵入を効果的に防止するこ
とができる。
更に、第9図に示すものは、クーラダクト602を第1ダ
クト632と第2ダクト642とに左右に分割すると共に、該
第2ダクト642の前端開口部を拡張し、該第2ダクト642
と吸気ダクト102とを連通路172により連通させたもので
ある。これによれば、上記第2ダクト642より連通路172
を介して吸気ダクト102内に導入される空気量を増加さ
せることができる。
更にまた、第10図に示すものは、クーラダクト603を第
1ダクト633と第2ダクト643とに左右に分割すると共
に、これら第1、第2ダクト633、643を左右に分割する
仕切り壁623の後端部に左右に揺動可能とされた可動フ
ラップ623′を取り付けたものであって、これによれ
ば、上記可動フラップ623′を必要に応じて揺動させる
ことにより、連通路173と第2ダクト643との連通部の通
路断面積を任意に可変調整することが可能となり、上記
吸気ダクト103内に生じたエンジン吸気音を連通路173
よび第2ダクト633を介して車室側に伝達する場合にお
ける吸気音のレベルを調整することができる。
なお、本実施例においては、冷却装置としてのインタク
ーラ用のクーラダクトを用いて該クーラダクトと吸気ダ
クトとを連通路により連通するように構成したけれど
も、例えば、エンジンルーム内にオイルクーラ及び該ク
ーラに走行風を導入するオイルクーラダクトが設けられ
ている場合は、このダクトを利用しても同様の作用が得
られる。
(考案の効果) 以上のように本考案によれば、インタクーラ等の冷却装
置に走行風を導入する冷却ダクトを利用することによ
り、別途ダクトを設けることなく、加速時等の高出力要
求時に、十分な量の、しかもエンジンルームの外部から
取り入れられた低温の吸気が応答性よくエンジンに供給
されることになって、要求に応じた出力が得られること
になる。
また、特に、本考案によれば、吸気ダクトと連通路とが
ほぼ同一の通路断面積とされていることにより、該連通
路を介して吸気ダクトと冷却ダクトとを連通させる場合
に吸気ダクト内に生じたスポーティな吸気音が減衰され
ることなく効果的に冷却ダクトに伝達され、更に、この
スポーティな吸気音が当該冷却装置を通過して後方の車
室側に向けて放出されることになり、これにより、車室
内の乗員にスポーティな吸気音が良好に伝達されること
になって、より快適な走行感を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示すもので、第1図はエンジン
ルーム内における吸気装置の各構成要素の配置を示す平
面図、第2図は第1図II−II線で切断した同縦断側面
図、第3図および第4図は同じく第1図III−III線、IV
−IV線でそれぞれ切断した要部縦断側面図、第5図は第
4図V矢視による吸気ダクトの背面図、第6図は制御弁
の開閉制御を示すフローチャート図、第7図はエンジン
吸気音に関する実験結果を示すグラフ、第8〜10図はそ
れぞれ連通路を介して接続される吸気ダクトとクーラダ
クトとの接続構造の他の実施例を示す概略斜視図であ
る。 1…エンジン、3…エンジンルーム、10,101,102,103
…吸気ダクト、17,171,172,173…連通路、40…冷却装
置(インタクーラ)、64,641,642,643…冷却ダクト
(第2ダクト)、80…制御弁、S1,S2,S3,S11,S12
S13…通路断面積。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンルーム内に、エンジンに吸気を供
    給する吸気ダクトと、該エンジンルーム内に配備された
    冷却装置に冷却用空気として走行風を導く冷却ダクトと
    が備えられた車両におけるエンジンの吸気装置であっ
    て、上記吸気ダクトの流入開口端より下流側と上記冷却
    ダクトとを連通する連通路を設けると共に、この連通路
    に、高エンジン出力が要求される特定運転状態で冷却ダ
    クトを吸気ダクトに連通させる制御弁を設け、且つ該連
    通路と上記吸気ダクトとをほぼ同一の通路断面積に設定
    したことを特徴とするエンジンの吸気装置。
JP7017889U 1989-06-15 1989-06-15 エンジンの吸気装置 Expired - Lifetime JPH0748983Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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