JPH0748745Y2 - 水の付着性を利用して取水する設備 - Google Patents
水の付着性を利用して取水する設備Info
- Publication number
- JPH0748745Y2 JPH0748745Y2 JP1991034658U JP3465891U JPH0748745Y2 JP H0748745 Y2 JPH0748745 Y2 JP H0748745Y2 JP 1991034658 U JP1991034658 U JP 1991034658U JP 3465891 U JP3465891 U JP 3465891U JP H0748745 Y2 JPH0748745 Y2 JP H0748745Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- overflow
- plane
- weir
- intake
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
- Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、水力発電や上水道等の
取水設備に関し、除塵並びに防砂機能を備えかつ制水機
能を有する堰の構造の改良に関する。
取水設備に関し、除塵並びに防砂機能を備えかつ制水機
能を有する堰の構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】さて、水力発電や上水道の取水設備にお
いて、流れ込んでくる流木や塵芥の流入を阻止するため
に堰の上流においてスクリーンを設けてこれを防いでい
たが、スクリーンに溜まった流木や塵芥を除去する作業
が必要になる。そこで、スクリーンを設けることなく効
果的に流木や塵芥を除去する堰の構造が既に提案されて
いる。この技術は特許第53127号等で知見し得ると
ころである。
いて、流れ込んでくる流木や塵芥の流入を阻止するため
に堰の上流においてスクリーンを設けてこれを防いでい
たが、スクリーンに溜まった流木や塵芥を除去する作業
が必要になる。そこで、スクリーンを設けることなく効
果的に流木や塵芥を除去する堰の構造が既に提案されて
いる。この技術は特許第53127号等で知見し得ると
ころである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前記技術において、洪
水時であっても頭打ち取水量が得られるものの、通常時
における取水量が、最大でも頭打ち取水量に限定される
という取水量の制限が生じるもので、これを解消するに
は取水堰の長さを大きくとって取水量を確保しなければ
ならないことになる。しかし、限定された環境において
取水堰の長さをむやみに大きくすることが困難な場合も
生じる。
水時であっても頭打ち取水量が得られるものの、通常時
における取水量が、最大でも頭打ち取水量に限定される
という取水量の制限が生じるもので、これを解消するに
は取水堰の長さを大きくとって取水量を確保しなければ
ならないことになる。しかし、限定された環境において
取水堰の長さをむやみに大きくすることが困難な場合も
生じる。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本考案では、取水
堰に流入する水の整流度合いを向上することによって取
水量を大幅に増大させる手段を考案した。すなわち、取
水堰越流部を円弧状曲面に形成し、越流部に続く上流側
を緩い勾配平面となし、越流部に続く下流側を俯角とな
した取水堰において、越流部に続く上流側の緩い勾配平
面と、勾配平面に続く水平平面とからなり、勾配平面の
長さを越流部の円弧状曲面の曲率半径の7倍乃至14倍
としたものである。
堰に流入する水の整流度合いを向上することによって取
水量を大幅に増大させる手段を考案した。すなわち、取
水堰越流部を円弧状曲面に形成し、越流部に続く上流側
を緩い勾配平面となし、越流部に続く下流側を俯角とな
した取水堰において、越流部に続く上流側の緩い勾配平
面と、勾配平面に続く水平平面とからなり、勾配平面の
長さを越流部の円弧状曲面の曲率半径の7倍乃至14倍
としたものである。
【0005】
【作用】越流部に続く上流側の勾配平面の長さを長くす
ることによって、越流部に流入する前に水流は整流さ
れ、越流部を通過して下流の俯角部に落下する際に俯角
部への付着性が増して、より大量の水が俯角部に沿って
集水溝に流入するものである。
ることによって、越流部に流入する前に水流は整流さ
れ、越流部を通過して下流の俯角部に落下する際に俯角
部への付着性が増して、より大量の水が俯角部に沿って
集水溝に流入するものである。
【0006】
【実施例】図示の実施例に基づいて詳細に説明する。図
1は本考案に係る堰の断面図を示したもので、1は越流
部であって円弧状の曲面をなしている。2は、前記越流
部1に続く上流に位置し上流側に向かって傾斜する緩い
勾配平面である。3は、前記勾配平面2の上流で勾配平
面2に続く水平平面である。4は、前記越流部1に続く
下流に位置した俯角部であり、5は前記俯角部4に続く
集水溝である。
1は本考案に係る堰の断面図を示したもので、1は越流
部であって円弧状の曲面をなしている。2は、前記越流
部1に続く上流に位置し上流側に向かって傾斜する緩い
勾配平面である。3は、前記勾配平面2の上流で勾配平
面2に続く水平平面である。4は、前記越流部1に続く
下流に位置した俯角部であり、5は前記俯角部4に続く
集水溝である。
【0007】勾配平面2は水平面に対して角度Uで緩く
上流方向に傾斜しており、角度Uは前記先行技術からも
知見し得るように4°〜8°程度が実用範囲であり、角
度が小さいほど整流効果が大きくなる。一方、俯角部4
は垂直面に対して角度Dの俯角をもって構成されてお
り、前記先行技術から知見し得るように角度Dは13°
〜17°の範囲が適当であり、水の付着性や混入物の排
出性能から15°前後が実用的な角度といえる。
上流方向に傾斜しており、角度Uは前記先行技術からも
知見し得るように4°〜8°程度が実用範囲であり、角
度が小さいほど整流効果が大きくなる。一方、俯角部4
は垂直面に対して角度Dの俯角をもって構成されてお
り、前記先行技術から知見し得るように角度Dは13°
〜17°の範囲が適当であり、水の付着性や混入物の排
出性能から15°前後が実用的な角度といえる。
【0008】さて、貯水池に溜められた水は水平平面3
から勾配平面2を経て越流部1にさしかかり越流部1を
越えた後は、水の一部は付着性によって越流部1に続く
俯角部4に沿って斜めに流下して集水溝5に流れ込み、
それ以外の水は越流部1を越える際の慣性によって垂直
ないしは下流方向に流下して排水溝へ排水される。ここ
で、俯角部4に沿って集水溝5に流入する水の量は越流
部1に流入する水の整流度合いに大きく影響され、整流
度合いが大きければ集水溝5に導入できる水の量が多く
なる。
から勾配平面2を経て越流部1にさしかかり越流部1を
越えた後は、水の一部は付着性によって越流部1に続く
俯角部4に沿って斜めに流下して集水溝5に流れ込み、
それ以外の水は越流部1を越える際の慣性によって垂直
ないしは下流方向に流下して排水溝へ排水される。ここ
で、俯角部4に沿って集水溝5に流入する水の量は越流
部1に流入する水の整流度合いに大きく影響され、整流
度合いが大きければ集水溝5に導入できる水の量が多く
なる。
【0009】この整流度合いを大きくするには、越流部
1の上流の勾配平面2の長さLを大きくすれば効果的で
あることが判明した。すなわち、越流部1の上流の長さ
Lは越流部1の曲率半径Rと関連し、L=(7〜14)
Rの関係で与えられた時に大幅に取水量が増大するもの
である。
1の上流の勾配平面2の長さLを大きくすれば効果的で
あることが判明した。すなわち、越流部1の上流の長さ
Lは越流部1の曲率半径Rと関連し、L=(7〜14)
Rの関係で与えられた時に大幅に取水量が増大するもの
である。
【0010】実験例によれば、L=4Rで構成した場合
とL=14Rで構成した場合を比較すると、堰の単位長
さあたりの1秒間の取水量は6.8リットルから16.
0リットルに増加し、2.4倍の取水量が得られた。
とL=14Rで構成した場合を比較すると、堰の単位長
さあたりの1秒間の取水量は6.8リットルから16.
0リットルに増加し、2.4倍の取水量が得られた。
【0011】実用的には堰の構造や構築費用の面から見
て、勾配平面2の長さをむやみに長く取ることは困難で
あり、実用上は勾配平面2が越流部1の曲率半径Rの7
〜14倍程度が適当である。
て、勾配平面2の長さをむやみに長く取ることは困難で
あり、実用上は勾配平面2が越流部1の曲率半径Rの7
〜14倍程度が適当である。
【0012】
【考案の効果】以上詳述したように本考案によれば、越
流部に続く上流の勾配平面の長さを越流部の曲率半径の
7倍乃至14倍に構成することによって、取水量を大幅
に増加させることができ、しかも従来のこのような堰が
有していた、流木や塵埃の除去が可能なことや、制水門
スクリーンが不要である等の効果がそのまま維持できる
もので、当該分野に大きく寄与するものである。
流部に続く上流の勾配平面の長さを越流部の曲率半径の
7倍乃至14倍に構成することによって、取水量を大幅
に増加させることができ、しかも従来のこのような堰が
有していた、流木や塵埃の除去が可能なことや、制水門
スクリーンが不要である等の効果がそのまま維持できる
もので、当該分野に大きく寄与するものである。
【図1】 実施例の堰の断面図
【図2】 LとRの関係の実験結果を示す図
1 越流部 2 勾配平面 3 水平平面 4 俯角部 5 集水溝 L 勾配平面の長さ R 越流部の曲率半径
Claims (1)
- 【請求項1】 取水堰越流部を円弧状曲面に形成し、越
流部に続く上流側を緩い勾配平面となし、越流部に続く
下流側を俯角となした取水堰において、越流部に続く上
流側の緩い勾配平面と、勾配平面に続く水平平面とから
なり、勾配平面の長さを越流部の円弧状曲面の曲率半径
の7倍乃至14倍としたことを特長とする取水堰。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991034658U JPH0748745Y2 (ja) | 1991-04-17 | 1991-04-17 | 水の付着性を利用して取水する設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991034658U JPH0748745Y2 (ja) | 1991-04-17 | 1991-04-17 | 水の付着性を利用して取水する設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04126931U JPH04126931U (ja) | 1992-11-19 |
JPH0748745Y2 true JPH0748745Y2 (ja) | 1995-11-08 |
Family
ID=31917018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991034658U Expired - Lifetime JPH0748745Y2 (ja) | 1991-04-17 | 1991-04-17 | 水の付着性を利用して取水する設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0748745Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-04-17 JP JP1991034658U patent/JPH0748745Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04126931U (ja) | 1992-11-19 |
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