JPH0748328A - Ｌ−カルニチンのｏ−エステル類を含む皮膚病処置のための医薬組成物 - Google Patents

Ｌ−カルニチンのｏ−エステル類を含む皮膚病処置のための医薬組成物

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JPH0748328A
JPH0748328A JP6115025A JP11502594A JPH0748328A JP H0748328 A JPH0748328 A JP H0748328A JP 6115025 A JP6115025 A JP 6115025A JP 11502594 A JP11502594 A JP 11502594A JP H0748328 A JPH0748328 A JP H0748328A
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クラウジオ・カバザ
Paolo Cavazza
パオロ・カバザ
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Avantgarde SpA
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Ｌ−カルニチンのＯ−エステルを活性成分と
して含む、皮膚病の処置のための局所適用医薬組成物を
提供する。 【構成】 式(Ｉ)： 【化１】 〔式中、Ｒは、(ａ)飽和ジカルボン酸、または(ｂ)不飽
和モノカルボン酸からなる群から選択されるアシル基で
あり、Ｘ-は、薬理学的に許容され得る酸のアニオンで
ある〕で示されるエステルを含む、皮膚病処置のための
局所適用医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、Ｌ−カルニチンのＯ−
エステルを活性成分として含み、皮膚病の処置に局所適
用するのが好適な医薬組成物を製造するための上記エス
テルの使用に関する。
【０００２】
【発明の構成】これらのエステルは、式(Ｉ)：
【化２】 〔式中、Ｒは、(ａ)飽和ジカルボン酸、または(ｂ)不飽
和モノカルボン酸からなる群から選択されるアシル基で
あり、Ｘ-は、薬理学的に許容され得る酸のアニオンで
ある〕で示される。
【０００３】具体的には、特に好ましいエステル類は、
式中、酸(ａ)が、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン
酸およびピメリン酸から選択され、酸(ｂ)がリノール
酸、リノレン酸、オレイン酸およびアラキドン酸から選
択されるものである。
【０００４】本発明で使用されるエステルに含まれるも
のは、また式(Ｉ)で示される化合物の分子内塩である。
分子内塩において、第４級窒素原子は、カルニチンのカ
ルボキシル基か、またはＲが、ジカルボン酸(ａ)のアシ
ル基である場合、その酸の遊離カルボキシル基と塩を形
成している。
【０００５】本発明の式(Ｉ)で示される化合物の薬理学
的に許容され得る塩は、分子内塩に加えて、Ｌ−カルニ
チンに酸を付加することにより製造され、望ましくない
毒性または副作用を生じさせない全ての薬理学的に許容
され得る塩を含む。薬理学的に許容され得る塩の製造は
薬学技術において周知である。
【０００６】好ましい塩は塩化物、臭化物、オレイン酸
塩、酸性アスパラギン酸塩、酸性クエン酸塩、酸性リン
酸塩、フマール酸塩、酸性フマール酸塩、乳酸塩、マレ
イン酸塩、酸性マレイン酸塩、酸性シュウ酸塩、酸性硫
酸塩、グルコースリン酸塩、酒石酸塩および酸性酒石酸
塩である。
【０００７】式(Ｉ)で示されるエステル(式中、アシル
基は、先に列記した酸(ａ)および(ｂ)に由来するものあ
る)は既知の化合物である。具体的には：エステル(式
中、アシル基は酸(ａ)に由来するものである)は、例え
ば米国特許第４,４０１,８２７号に開示され、心臓障
害、高類脂血症および高リポたんぱく血症の処置のため
の治療的利用もまた記載されており；エステル(式中、
アシル基は、酸(ｂ)に由来するものである)は、例えば
ビオキミカ・エ・ビオフィジカ・アクタ(Biochim.Bioph
ys.Acta),２６０,５１５−５２６(１９７２)に開示され
ている。
【０００８】上記米国特許および上記刊行物のいずれも
ここに引用して本明細書の記載とする。本発明の組成物
による処置が好ましい皮膚病は、特に魚鱗癬、乾癬およ
び例えばふけ、アクネおよび手掌ないし足底の過角化症
のような角質形成障害から誘導される皮膚病である。
【０００９】魚鱗癬は、総合的な皮膚の乾燥、ざらざら
感およびはげ落ちを特徴とする皮膚病である。出生時か
らの遺伝的疾患として、または甲状腺機能亢進に関連す
る代謝性疾患として、または脂質合成を阻害する薬物
(例えば、ブチロフェノール類)の摂取によって、または
腫瘍性異常症候群、内部器官に関する癌症状の発現とし
て発生する。
【００１０】魚鱗癬の緩和な症状である乾皮症は、先天
的なものでなく、全身性異常と関連もしていない。中年
または老齢の患者の足の下部に通常発生し、寒い気候お
よび頻繁に入浴する患者で最も頻繁に見られる。それら
は軽度から中程度のかゆみであり、洗剤または他の刺激
物による付随性皮膚炎であることもある。
【００１１】皮膚表面のかさぶたの過度の蓄積により全
て特徴付けられる遺伝的魚鱗癬は、臨床的、遺伝学的お
よび組織学的基準により分類されている。
【００１２】何らかの形態の魚鱗癬の公知の処置は、皮
膚水和性軟化剤の局所投与を含む。更に、サリチル酸ま
たはビタミンＡ含有軟膏が広く使用されている。
【００１３】特に、尋常性魚鱗癬(Ichthyosis vulgari
s)、層状魚鱗癬(lamellar ichthyosis)および性関連魚
鱗癬(sex-linked ichthyosis)のかさぶたを除去するの
に有効な角質溶解性試薬は、プロピレングリコール、エ
チルアルコール、ヒドロキシプロピレングリコールおよ
び水からなるゲル内に６％サリチル酸を含む。
【００１４】更に、この疾患を処置するための公知の薬
剤は：５０％プロピレングリコール水溶液、親水性ワセ
リンおよび水(等量部)およびコールドクリームおよび種
々の基剤中のα−ヒドロキシ酸(例えば、乳酸およびピ
ルビン酸)を含む。層状魚鱗癬について、０.１％トレチ
ノイン(ビタミンＡ酸；レチノン酸)クリームが用いられ
ている。これらの処置はいずれも充分有効でないことが
分かっている。
【００１５】過角化症は皮膚の角質層が厚くなったもの
である。えり抜きの処置は、尿素、プロピレングリコー
ルまたはサリチル酸を含む薬剤の局所投与である。この
場合もまた、既知の処置はいずれも充分な効果が証明さ
れない。
【００１６】少なくとも前記の化合物の１種を、０.０
１重量％から２０重量％、好ましくは１重量％から１５
重量％、および最も好ましくは２から１０重量％含む、
溶液、ローション、クリームまたは軟膏として、本発明
の化合物を局所投与した場合、ひとの魚鱗癬症状の完全
な緩和および乾癬、およびふけ、アクネおよび手掌およ
び足底の過角化症のような異常な角化によって生じるこ
れらの疾患の治癒に非常に効果があることが本発明によ
り判明した。
【００１７】本発明の溶液、クリームまたは軟膏を毎日
規則的に投与した場合、２から３週間の内に影響を受け
ている部分の皮膚が正常な状態に戻ることもまた判明し
た。
【００１８】本発明の組成物を製造するために、式(Ｉ)
で示される化合物の少なくとも１種を好ましくは水また
はエタノールに最初に溶解する。製造した溶液を通常の
方法で親水性軟膏(ＵＳＰ)またはワセリン(ＵＳＰ)のよ
うな一般に市販されている軟膏基剤と混合し得る。
【００１９】本発明の化合物を溶解するために使用する
水またはエタノールは、全組成物中、１〜３０容量％の
範囲の濃度であり得る。本発明の化合物はまた溶液また
はローションの形にも製剤し得る。
【００２０】例えば式(Ｉ)で示される化合物を直接水、
エタノールおよびプロピレングリコール(重量で４０：
４０：２０)の混合液に溶解する。
【００２１】製剤のいくつかの例を以下に述べる： 製剤１： ５％溶液 式(Ｉ)で示される化合物５ｇを水５mLに溶解し、得られ
た溶液をエタノール４０mLおよびプロピレングリコール
２０mLと混合した。水適量を加えて製剤１００mLを製造
する。
【００２２】製剤２： ５％軟膏 式(Ｉ)で示される化合物５ｇをＵＳＰ級の親水性軟膏９
５ｇと、均一な粘稠性が得られるまで混和した。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成６年６月６日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００６
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００６】好ましい塩は塩化物、臭化物、オロチン酸
塩、酸性アスパラギン酸塩、酸性クエン酸塩、酸性リン
酸塩、フマール酸塩、酸性フマール酸塩、乳酸塩、マレ
イン酸塩、酸性マレイン酸塩、酸性シュウ酸塩、酸性硫
酸塩、グルコースリン酸塩、酒石酸塩および酸性酒石酸
塩である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 式(Ｉ)： 【化１】 〔式中、Ｒは、(ａ)飽和ジカルボン酸、または(ｂ)不飽
    和モノカルボン酸からなる群から選択されるアシル基で
    あり、Ｘ-は、薬理学的に許容され得る酸のアニオンで
    ある〕で示されるエステルを含む、皮膚病処置のための
    局所適用医薬組成物。
  2. 【請求項２】 式(Ｉ)で示される化合物の少なくとも１
    種を、０.０１重量％から２０重量％、好ましくは１重
    量％から１５重量％、最も好ましくは２重量％から１０
    重量％含む、請求項１記載の組成物。
  3. 【請求項３】 酸(ａ)がアゼライン酸、セバシン酸、ス
    ベリン酸およびピメリン酸から選択され、酸(ｂ)がリノ
    ール酸、リノレン酸、オレイン酸およびアラキドン酸か
    ら選択されるものである、請求項１または２記載の組成
    物。
JP6115025A 1993-05-28 1994-05-27 Ｌ−カルニチンのｏ−エステル類を含む皮膚病処置のための医薬組成物 Pending JPH0748328A (ja)

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