JPH0748163A - 耐水性石コウ材料およびその製造方法 - Google Patents
耐水性石コウ材料およびその製造方法Info
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- JPH0748163A JPH0748163A JP1911591A JP1911591A JPH0748163A JP H0748163 A JPH0748163 A JP H0748163A JP 1911591 A JP1911591 A JP 1911591A JP 1911591 A JP1911591 A JP 1911591A JP H0748163 A JPH0748163 A JP H0748163A
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/14—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing calcium sulfate cements
- C04B28/16—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing calcium sulfate cements containing anhydrite, e.g. Keene's cement
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- C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
- C04B2111/20—Resistance against chemical, physical or biological attack
- C04B2111/27—Water resistance, i.e. waterproof or water-repellent materials
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- Organic Chemistry (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
〔目的〕 本発明は、耐水性石コウ材料およびその製造
方法であって、湿潤状態でも高強度かつ水への溶解速度
が遅いことが要求される床材あるいは壁材、さらにはコ
ンクリート打設用型枠等を効率よくしかも低コストで得
るようにするものである。 〔構成〕 石コウに0.1〜1%のポリアクリル酸ヒド
ラジドを含有する水溶液を混合してスラリーを調製し、
このスラリーにアルデヒドまたは多価金属イオン溶液を
添加して加圧脱水し、または前記スラリーを加圧脱水し
たのちアルデヒドもしくは多価金属イオン溶液に浸漬す
ることを特徴とする。
方法であって、湿潤状態でも高強度かつ水への溶解速度
が遅いことが要求される床材あるいは壁材、さらにはコ
ンクリート打設用型枠等を効率よくしかも低コストで得
るようにするものである。 〔構成〕 石コウに0.1〜1%のポリアクリル酸ヒド
ラジドを含有する水溶液を混合してスラリーを調製し、
このスラリーにアルデヒドまたは多価金属イオン溶液を
添加して加圧脱水し、または前記スラリーを加圧脱水し
たのちアルデヒドもしくは多価金属イオン溶液に浸漬す
ることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐水性石コウ材料およ
びその製造方法に関するものであり、より詳細には、見
かけ密度が高く、湿潤状態での圧縮強度、曲げ強度が優
れているため、従来の石コウパネル装飾品などのような
乾燥状態での用途以外に、湿潤状態でも高強度が要求さ
れる床材あるいは外壁材、さらにはコンクリート打設用
型枠等として好適に使用される耐水性石コウ材料および
その製造方法に関するものである。
びその製造方法に関するものであり、より詳細には、見
かけ密度が高く、湿潤状態での圧縮強度、曲げ強度が優
れているため、従来の石コウパネル装飾品などのような
乾燥状態での用途以外に、湿潤状態でも高強度が要求さ
れる床材あるいは外壁材、さらにはコンクリート打設用
型枠等として好適に使用される耐水性石コウ材料および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、石コウ材料は建築材、鋳型材
等として用いられてきた。これらは一般的に石コウのス
ラリーを所定形状の型枠に注入するか、あるいは抄紙で
抄いたスラリーを積層させたり、型枠内にスラリーを吹
きつけて積層させるなどにより常圧で成形されており、
このようにして製造される石コウ材料は見かけ密度0.
9〜1.3g/cm3 、乾燥状態では圧縮強度80〜30
0kgf/cm2 、曲げ強度50〜120kgf/cm2 程度で
ある。
等として用いられてきた。これらは一般的に石コウのス
ラリーを所定形状の型枠に注入するか、あるいは抄紙で
抄いたスラリーを積層させたり、型枠内にスラリーを吹
きつけて積層させるなどにより常圧で成形されており、
このようにして製造される石コウ材料は見かけ密度0.
9〜1.3g/cm3 、乾燥状態では圧縮強度80〜30
0kgf/cm2 、曲げ強度50〜120kgf/cm2 程度で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記石
コウ材料は水分を含む湿潤状態のもとでは、圧縮強度が
20〜80kgf/cm2 、曲げ強度が10〜30kgf/cm
2 程度に低下することから、建築材料等としては内壁材
あるいは天井材など水に濡れるおそれの少ない用途にの
み使用が限られるという問題があった。
コウ材料は水分を含む湿潤状態のもとでは、圧縮強度が
20〜80kgf/cm2 、曲げ強度が10〜30kgf/cm
2 程度に低下することから、建築材料等としては内壁材
あるいは天井材など水に濡れるおそれの少ない用途にの
み使用が限られるという問題があった。
【0004】また、石コウに耐水性を付与するための手
段として、従来ではポリアクリル酸メチル等の樹脂を含
浸させることが行われているが、高価な樹脂を多量に使
うことからコストが高くなり、しかも耐火性に劣るとい
う欠点があった。
段として、従来ではポリアクリル酸メチル等の樹脂を含
浸させることが行われているが、高価な樹脂を多量に使
うことからコストが高くなり、しかも耐火性に劣るとい
う欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、この
ような事情に鑑み研究を重ねた結果、β型半水石コウ、
α型半水石コウおよびII型無水石コウのうち単独もしく
はこれらの混合物と、ポリアクリル酸ヒドラジドを含有
する水溶液とを混合して調製したスラリーを加圧脱水成
形したのち、アルデヒドに浸漬することにより不溶化す
るか、またはスラリーにアルデヒドを加えることによ
り、不溶化したポリアクリル酸ヒドラジドを含む石コウ
スラリーとしてこれを加圧脱水成形し、湿潤強度が普通
の石コウに比較して高く、かつ水への溶解速度が遅い石
コウ材料が得られ、効率よくその目的を達成しえること
を見いだした。
ような事情に鑑み研究を重ねた結果、β型半水石コウ、
α型半水石コウおよびII型無水石コウのうち単独もしく
はこれらの混合物と、ポリアクリル酸ヒドラジドを含有
する水溶液とを混合して調製したスラリーを加圧脱水成
形したのち、アルデヒドに浸漬することにより不溶化す
るか、またはスラリーにアルデヒドを加えることによ
り、不溶化したポリアクリル酸ヒドラジドを含む石コウ
スラリーとしてこれを加圧脱水成形し、湿潤強度が普通
の石コウに比較して高く、かつ水への溶解速度が遅い石
コウ材料が得られ、効率よくその目的を達成しえること
を見いだした。
【0006】すなわち、前記石コウ材料はβ型半水石コ
ウ、α型半水石コウおよびII型無水石コウのうち単独も
しくはこれらの混合物に0.1〜1%のポリアクリル酸
ヒドラジドを含有する水溶液を混合してスラリーを調製
し、該スラリーに所定量のアルデヒドもしくは多価金属
イオン溶液を添加し、前記ポリアクリル酸ヒドラジドを
不溶化したのち、当該スラリーを50〜1000kg/cm
2 の圧力で加圧脱水し、あるいは50〜1000kg/cm
2 の圧力で加圧脱水させながら硬化させる。
ウ、α型半水石コウおよびII型無水石コウのうち単独も
しくはこれらの混合物に0.1〜1%のポリアクリル酸
ヒドラジドを含有する水溶液を混合してスラリーを調製
し、該スラリーに所定量のアルデヒドもしくは多価金属
イオン溶液を添加し、前記ポリアクリル酸ヒドラジドを
不溶化したのち、当該スラリーを50〜1000kg/cm
2 の圧力で加圧脱水し、あるいは50〜1000kg/cm
2 の圧力で加圧脱水させながら硬化させる。
【0007】あるいはβ型半水石コウ、α型半水石コウ
およびII型無水石コウのうち単独もしくはこれらの混合
物に0.1〜1%のポリアクリル酸ヒドラジドを含有す
る0.7〜2倍量の水溶液を混合してスラリーを調製
し、該スラリーを50〜1000kg/cm2 の圧力で加圧
脱水したのち養生し、これをそのまま或いは加熱乾燥さ
せた後、アルデヒドもしくは多価金属イオン溶液に浸漬
してポリアクリル酸ヒドラジドを不溶化することによ
り、耐水性に優れ湿潤強度が高く、しかも水への溶解速
度の極めて遅い石コウ材料を低コストで得られるように
するものである。
およびII型無水石コウのうち単独もしくはこれらの混合
物に0.1〜1%のポリアクリル酸ヒドラジドを含有す
る0.7〜2倍量の水溶液を混合してスラリーを調製
し、該スラリーを50〜1000kg/cm2 の圧力で加圧
脱水したのち養生し、これをそのまま或いは加熱乾燥さ
せた後、アルデヒドもしくは多価金属イオン溶液に浸漬
してポリアクリル酸ヒドラジドを不溶化することによ
り、耐水性に優れ湿潤強度が高く、しかも水への溶解速
度の極めて遅い石コウ材料を低コストで得られるように
するものである。
【0008】
【作用】本発明による耐水性石コウ材料は、ポリアクリ
ル酸ヒドラジドの水溶液に石コウを混合してスラリーを
調製し、少量のアルデヒドまたは多価金属イオン溶液を
添加してポリアクリル酸ヒドラジドを不溶化した後、加
圧脱水するか、あるいは加圧脱水させながら硬化させ
る。またアルデヒド、多価金属イオン溶液を添加しない
場合には、加圧脱水し硬化させた後にアルデヒドまたは
多価金属イオン溶液に含浸させることによりポリアクリ
ル酸ヒドラジドを不溶化させる。
ル酸ヒドラジドの水溶液に石コウを混合してスラリーを
調製し、少量のアルデヒドまたは多価金属イオン溶液を
添加してポリアクリル酸ヒドラジドを不溶化した後、加
圧脱水するか、あるいは加圧脱水させながら硬化させ
る。またアルデヒド、多価金属イオン溶液を添加しない
場合には、加圧脱水し硬化させた後にアルデヒドまたは
多価金属イオン溶液に含浸させることによりポリアクリ
ル酸ヒドラジドを不溶化させる。
【0009】また、このスラリーは加圧脱水することに
より、余分な水分を押し出し、石コウの硬化時の膨脹を
防ぐ、しかも、硬化する際内部へ針状に結晶成長するの
で結晶の絡みのよい材料となると共に高密度となるた
め、不溶化したポリアクリル酸ヒドラジドの存在とあい
まって水への溶解速度が抑制され、湿潤下においても高
強度が達成される。すなわち、加圧脱水により形成硬化
させるためにスラリー調製の際には、混水量を通常の
1.5〜5倍とすることが可能となるので、スラリー内
の気泡が抜け易くなり、かさ密度が1.8〜2.3g/
cm3 と高く、従って、湿潤状態の石コウの圧縮強度を2
00〜600kgf/cm2 に高めることができる。
より、余分な水分を押し出し、石コウの硬化時の膨脹を
防ぐ、しかも、硬化する際内部へ針状に結晶成長するの
で結晶の絡みのよい材料となると共に高密度となるた
め、不溶化したポリアクリル酸ヒドラジドの存在とあい
まって水への溶解速度が抑制され、湿潤下においても高
強度が達成される。すなわち、加圧脱水により形成硬化
させるためにスラリー調製の際には、混水量を通常の
1.5〜5倍とすることが可能となるので、スラリー内
の気泡が抜け易くなり、かさ密度が1.8〜2.3g/
cm3 と高く、従って、湿潤状態の石コウの圧縮強度を2
00〜600kgf/cm2 に高めることができる。
【0010】一方、ポリアクリル酸ヒドラジドは、石コ
ウ材料構成成分の間の空間を埋め耐水性を良くするほ
か、石コウの硬化を遅らせるので、加圧成形時における
粒子のパッキングを良くし、さらに成形体中に石コウの
水和に必要な水分を持ち込むため、石コウの曲げ強度を
80〜200kgf/cm2 に高くすることができる。
ウ材料構成成分の間の空間を埋め耐水性を良くするほ
か、石コウの硬化を遅らせるので、加圧成形時における
粒子のパッキングを良くし、さらに成形体中に石コウの
水和に必要な水分を持ち込むため、石コウの曲げ強度を
80〜200kgf/cm2 に高くすることができる。
【0011】さらに、ポリアクリル酸ヒドラジドは水溶
性であり、石コウと直接混合することが可能であるた
め、水不溶性ポリマーの場合のようにモノマーを含浸さ
せる等の特別なプロセスを経ることなく複合形成でき
る。さらにこのポリアクリル酸ヒドラジドはアルデヒド
または多価金属イオン溶液の添加により常温で不溶化す
るので、水への溶解速度が常圧成形の石コウ硬化体に比
べ3/4〜1/2と抑制され、容易に耐水性を達成でき
る。
性であり、石コウと直接混合することが可能であるた
め、水不溶性ポリマーの場合のようにモノマーを含浸さ
せる等の特別なプロセスを経ることなく複合形成でき
る。さらにこのポリアクリル酸ヒドラジドはアルデヒド
または多価金属イオン溶液の添加により常温で不溶化す
るので、水への溶解速度が常圧成形の石コウ硬化体に比
べ3/4〜1/2と抑制され、容易に耐水性を達成でき
る。
【0012】
【発明の好適態様】本発明に係る耐水性石コウ材料に使
用される石コウとしては、各種のβ型半水石コウ、α型
半水石コウおよびII型無水石コウが好適に使用できる。
また、混水量は石コウの種類によって異なるが、石コウ
100gに対し50〜300mlの範囲であり、良好な流
動性が得られる混水量としては80〜120mlである。
用される石コウとしては、各種のβ型半水石コウ、α型
半水石コウおよびII型無水石コウが好適に使用できる。
また、混水量は石コウの種類によって異なるが、石コウ
100gに対し50〜300mlの範囲であり、良好な流
動性が得られる混水量としては80〜120mlである。
【0013】また、アルデヒドとしては、ホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチ
ルアルデヒド、アミルアルデヒド、オクチルアルデヒ
ド、グルタルアルデヒドが使用でき、多価金属イオン溶
液としては硫酸アルミニウム、硫酸第2鉄などがある。
ヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチ
ルアルデヒド、アミルアルデヒド、オクチルアルデヒ
ド、グルタルアルデヒドが使用でき、多価金属イオン溶
液としては硫酸アルミニウム、硫酸第2鉄などがある。
【0014】さらに、加圧脱水の際に、微細なスラリー
粒子が凹型と凸型の間隙から流出するのを防ぐため、一
般的には精密な金型を必要とするが、本発明による方法
では、紙でクリアランスを埋めることにより、スラリー
の流出を防ぐことができるので、凹型と凸型の間には
0.2〜0.6mm程度のクリアランスが許される。
粒子が凹型と凸型の間隙から流出するのを防ぐため、一
般的には精密な金型を必要とするが、本発明による方法
では、紙でクリアランスを埋めることにより、スラリー
の流出を防ぐことができるので、凹型と凸型の間には
0.2〜0.6mm程度のクリアランスが許される。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る耐水性石コウ材料およびそ
の製造方法は、多量の樹脂を用いずに耐水性を付与でき
るので、低コストでしかも効率よく製造できるという利
点がある。また湿潤強度が高いことと、ポリアクリル酸
ヒドラジドが全体的に混入されているため、水への溶解
速度が通常の石コウに比べ遅く、耐久性に優れている。
従って、2次構造材として使用できるほか、表面に施し
た塗装との馴染も良いので、従来の石コウでは用いるこ
とのできなかった床材、外壁材および水まわり用材料等
に利用できるという利点を有している。
の製造方法は、多量の樹脂を用いずに耐水性を付与でき
るので、低コストでしかも効率よく製造できるという利
点がある。また湿潤強度が高いことと、ポリアクリル酸
ヒドラジドが全体的に混入されているため、水への溶解
速度が通常の石コウに比べ遅く、耐久性に優れている。
従って、2次構造材として使用できるほか、表面に施し
た塗装との馴染も良いので、従来の石コウでは用いるこ
とのできなかった床材、外壁材および水まわり用材料等
に利用できるという利点を有している。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。実施例1 濃度1%のポリアクリル酸ヒドラジド溶液30mlに水7
0mlを加え、これにβ型半水石コウ100gを撹拌しな
がら加え、よく混合してスラリーを調製し、次いでこの
スラリーに濃度37%のホルムアルデヒド溶液を1ml加
え、さらに撹拌したのち、縦2cm、横8cm、深さ4cmの
方形の金型および直径2cm、高さ8cmの円柱状の金型に
注ぎ、夫々圧力200kg/cm2 にて加圧脱水した。
る。実施例1 濃度1%のポリアクリル酸ヒドラジド溶液30mlに水7
0mlを加え、これにβ型半水石コウ100gを撹拌しな
がら加え、よく混合してスラリーを調製し、次いでこの
スラリーに濃度37%のホルムアルデヒド溶液を1ml加
え、さらに撹拌したのち、縦2cm、横8cm、深さ4cmの
方形の金型および直径2cm、高さ8cmの円柱状の金型に
注ぎ、夫々圧力200kg/cm2 にて加圧脱水した。
【0017】前記加圧脱水によって得られた成形体を約
5分御に金型から取り出し、半日以上養生した後、45
℃で2日間乾燥し乾燥状態での重量と大きさを測定し、
かさ比重を算出した。次に石コウ材料をアスピレータで
脱気し、これを水中に浸漬して常圧で24時間放置した
のち、表面の水を拭き取って重量と大きさを測定し、続
いて湿潤曲げ強度および湿潤圧縮強度を測定した。その
結果、乾燥比重は2.03、湿潤曲げ強度は196kgf
/cm2 、湿潤圧縮強度は410kgf/cm2 であった。
5分御に金型から取り出し、半日以上養生した後、45
℃で2日間乾燥し乾燥状態での重量と大きさを測定し、
かさ比重を算出した。次に石コウ材料をアスピレータで
脱気し、これを水中に浸漬して常圧で24時間放置した
のち、表面の水を拭き取って重量と大きさを測定し、続
いて湿潤曲げ強度および湿潤圧縮強度を測定した。その
結果、乾燥比重は2.03、湿潤曲げ強度は196kgf
/cm2 、湿潤圧縮強度は410kgf/cm2 であった。
【0018】さらに、曲げ試験後のサンプルを直方体に
成形し、600番のエメリペーパーで表面を磨き、約
1.8cm×1.5cm×1cmの大きさにした後、これを3
00mlの水を入れたビーカーの中のステンレスネットの
上に置き、下からマグネットスターラーで一定の速度で
撹拌しながら、25℃±0.2の範囲の温度で石コウの
溶解速度を測定した。その結果、2時間後の溶液中のカ
ルシウム濃度から算出した単位表面積当たりのカルシウ
ム溶出量は、3.0mgであった。
成形し、600番のエメリペーパーで表面を磨き、約
1.8cm×1.5cm×1cmの大きさにした後、これを3
00mlの水を入れたビーカーの中のステンレスネットの
上に置き、下からマグネットスターラーで一定の速度で
撹拌しながら、25℃±0.2の範囲の温度で石コウの
溶解速度を測定した。その結果、2時間後の溶液中のカ
ルシウム濃度から算出した単位表面積当たりのカルシウ
ム溶出量は、3.0mgであった。
【0019】比較例1 水80mlにβ型半水石コウ100gを撹拌しながら加え
て調製したスラリーを金型に注ぎ、加圧することなく硬
化させて得た成形体を養生した後、45℃で乾燥し、さ
らに水に24時間浸漬したのち湿潤強度を測った結果、
曲げ強度は20kgf/cm2 、圧縮強度は67kgf/cm2
であった。また石コウの溶解速度を実施例1と同様の方
法で測定した結果、2時間後の溶液中のカルシウム濃度
から算出した単位表面積当たりのカルシウム溶出量は、
4.8mgであった。以上の結果は、本発明による石コウ
材料が従来の製造方法による石コウ材料に比べ、湿潤強
度が高く、石コウの溶解速度が遅いことを示している。
て調製したスラリーを金型に注ぎ、加圧することなく硬
化させて得た成形体を養生した後、45℃で乾燥し、さ
らに水に24時間浸漬したのち湿潤強度を測った結果、
曲げ強度は20kgf/cm2 、圧縮強度は67kgf/cm2
であった。また石コウの溶解速度を実施例1と同様の方
法で測定した結果、2時間後の溶液中のカルシウム濃度
から算出した単位表面積当たりのカルシウム溶出量は、
4.8mgであった。以上の結果は、本発明による石コウ
材料が従来の製造方法による石コウ材料に比べ、湿潤強
度が高く、石コウの溶解速度が遅いことを示している。
【0020】実施例2 濃度1%のポリアクリル酸ヒドラジド溶液100mlにβ
型半水石コウ100gを加えよく混合してスラリーを調
製し、このスラリーを金型に注いで圧力1000kg/cm
2 で加圧脱水した。こうして得た成形体を1日養生し、
続いて45℃で乾燥させたのちホルムアルデヒドの5%
溶液に1日間浸漬した。次に再び45℃で乾燥し、さら
にこの成形体を2日間水中に浸漬したのち、表面の水を
拭きとって湿潤状態の曲げ強度および圧縮強度を測定し
た。その結果、曲げ強度は89kgf/cm2 、湿潤圧縮強
度は250kgf/cm2 であった。また、実施例1と同様
の方法で測定した単位表面積当たりのカルシウム溶出量
は、3.1mgであった。
型半水石コウ100gを加えよく混合してスラリーを調
製し、このスラリーを金型に注いで圧力1000kg/cm
2 で加圧脱水した。こうして得た成形体を1日養生し、
続いて45℃で乾燥させたのちホルムアルデヒドの5%
溶液に1日間浸漬した。次に再び45℃で乾燥し、さら
にこの成形体を2日間水中に浸漬したのち、表面の水を
拭きとって湿潤状態の曲げ強度および圧縮強度を測定し
た。その結果、曲げ強度は89kgf/cm2 、湿潤圧縮強
度は250kgf/cm2 であった。また、実施例1と同様
の方法で測定した単位表面積当たりのカルシウム溶出量
は、3.1mgであった。
【0021】実施例3 濃度1%のポリアクリル酸ヒドラジド溶液50mlに水2
0mlを加え、これにα型半水石コウ100gを撹拌しな
がら加え、よく混合した後、約1mlのアセトアルデヒド
を添加してスラリーを調製し、このスラリーを金型に注
いで圧力400kg/cm2 で加圧脱水した。こうして得た
成形体を5分後に金型から取り出し、実施例1と同様に
して、養生、乾燥し、2日間水に浸漬したのち、湿潤状
態で曲げ強度および圧縮強度を測定した。その結果、曲
げ強度は174kgf/cm2 、湿潤圧縮強度は583kgf
/cm2 であった。
0mlを加え、これにα型半水石コウ100gを撹拌しな
がら加え、よく混合した後、約1mlのアセトアルデヒド
を添加してスラリーを調製し、このスラリーを金型に注
いで圧力400kg/cm2 で加圧脱水した。こうして得た
成形体を5分後に金型から取り出し、実施例1と同様に
して、養生、乾燥し、2日間水に浸漬したのち、湿潤状
態で曲げ強度および圧縮強度を測定した。その結果、曲
げ強度は174kgf/cm2 、湿潤圧縮強度は583kgf
/cm2 であった。
【0022】実施例4 濃度1%のポリアクリル酸ヒドラジド溶液100mlに水
50mlを加え、これにβ型半水石コウ100gを撹拌し
ながら加え、さらに1mlのグルタルアルデヒドを添加し
て石コウスラリーを調製し、このスラリーを金型に注い
で圧力300kg/cm2 で加圧脱水した。こうして得た成
形体を実施例1と同様に処理したのち、湿潤状態で曲げ
強度および圧縮強度を測定した。その結果、曲げ強度は
152kgf/cm2 、湿潤圧縮強度は374kgf/cm2 で
あった。
50mlを加え、これにβ型半水石コウ100gを撹拌し
ながら加え、さらに1mlのグルタルアルデヒドを添加し
て石コウスラリーを調製し、このスラリーを金型に注い
で圧力300kg/cm2 で加圧脱水した。こうして得た成
形体を実施例1と同様に処理したのち、湿潤状態で曲げ
強度および圧縮強度を測定した。その結果、曲げ強度は
152kgf/cm2 、湿潤圧縮強度は374kgf/cm2 で
あった。
【0023】実施例5 濃度1%のポリアクリル酸ヒドラジド溶液10mlに水7
0mlを加え、これにβ型半水石コウ100gを撹拌しな
がら加え、さらに1mlのブチルアルデヒドを添加して石
コウスラリーを調製し、このスラリーを金型に注ぎこ
み、圧力100kg/cm2 で加圧脱水した。こうして得た
成形体を実施例1と同様に処理したのち、湿潤状態で曲
げ強度および圧縮強度を測定した。その結果、曲げ強度
は133kgf/cm2 、湿潤圧縮強度は430kgf/cm2
であった。
0mlを加え、これにβ型半水石コウ100gを撹拌しな
がら加え、さらに1mlのブチルアルデヒドを添加して石
コウスラリーを調製し、このスラリーを金型に注ぎこ
み、圧力100kg/cm2 で加圧脱水した。こうして得た
成形体を実施例1と同様に処理したのち、湿潤状態で曲
げ強度および圧縮強度を測定した。その結果、曲げ強度
は133kgf/cm2 、湿潤圧縮強度は430kgf/cm2
であった。
【0024】実施例6 濃度0.3%のポリアクリル酸ヒドラジド溶液100ml
にβ型半水石コウ100gを撹拌しながら加え、よく混
合し調製したスラリーを金型に注ぎ、圧力1000kg/
cm2 で加圧脱水した。こうして得た成形体を1日養生し
たのち、45℃で乾燥させ、次にこの成形体を0.2M
硫酸アルミニウム溶液に1日間浸漬した後、再び45℃
で乾燥させ、さらにこの成形体を水中に2日間浸漬し、
表面の水を拭きとって湿潤状態の曲げ強度および圧縮強
度を測定した。その結果、曲げ強度は83kgf/cm2 、
湿潤圧縮強度は212kgf/cm2 であった。
にβ型半水石コウ100gを撹拌しながら加え、よく混
合し調製したスラリーを金型に注ぎ、圧力1000kg/
cm2 で加圧脱水した。こうして得た成形体を1日養生し
たのち、45℃で乾燥させ、次にこの成形体を0.2M
硫酸アルミニウム溶液に1日間浸漬した後、再び45℃
で乾燥させ、さらにこの成形体を水中に2日間浸漬し、
表面の水を拭きとって湿潤状態の曲げ強度および圧縮強
度を測定した。その結果、曲げ強度は83kgf/cm2 、
湿潤圧縮強度は212kgf/cm2 であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 111:27 (72)発明者 和田 英男 香川県高松市花の宮町2丁目3番3号 工 業技術院四国工業試験所内 (72)発明者 大池 暹 香川県坂出市昭和町2丁目2番1号 丸専 化学株式会社内 (72)発明者 秋山 謙次 香川県坂出市昭和町2丁目2番1号 丸専 化学株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 β型半水石コウ、α型半水石コウおよび
II型無水石コウのうち単独もしくはこれらの混合物と、
この石コウに対し0.1〜1%のポリアクリル酸ヒドラ
ジドを含有する水溶液とを混合してスラリーを調製し、
このスラリーにアルデヒドもしくは多価金属イオン溶液
を添加して加圧脱水し、または前記スラリーを加圧脱水
したのちアルデヒドもしくは多価金属イオン溶液に浸漬
することを特徴とする耐水性石コウ材料。 - 【請求項2】 β型半水石コウ、α型半水石コウおよび
II型無水石コウのうち単独もしくはこれらの混合物に
0.1〜1%のポリアクリル酸ヒドラジドを含有する水
溶液を混合してスラリーを調製し、該スラリーに所定量
のアルデヒドもしくは多価金属イオン溶液を添加し、前
記ポリアクリル酸ヒドラジドを不溶化したのち、当該ス
ラリーを50〜1000kg/cm2 の圧力で加圧脱水し、
あるいは50〜1000kg/cm2 の圧力で加圧脱水させ
ながら硬化させることを特徴とする耐水性石コウ材料の
製造方法。 - 【請求項3】 β型半水石コウ、α型半水石コウおよび
II型無水石コウのうち単独もしくはこれらの混合物に
0.1〜1%のポリアクリル酸ヒドラジドを含有する
0.7〜2倍量の水溶液を混合してスラリーを調製し、
該スラリーを50〜1000kg/cm2 の圧力で加圧脱水
したのち養生し、これをそのまま或いは加熱乾燥させた
後、アルデヒドもしくは多価金属イオン溶液に浸漬して
ポリアクリル酸ヒドラジドを不溶化することを特徴とす
る耐水性石コウ材料の製造方法。 - 【請求項4】 アルデヒドが、ホルムアルデヒド、アセ
トアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒ
ド、アミルアルデヒド、オクチルアルデヒドおよびグル
タルアルデヒドのうちのいずれかであり、また多価金属
イオン溶液が硫酸アルミニウムもしくは硫酸第2鉄であ
る請求項第2項または第3項記載の耐水性石コウ材料の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1911591A JP2955615B2 (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | 耐水性石コウ材料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1911591A JP2955615B2 (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | 耐水性石コウ材料およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0748163A true JPH0748163A (ja) | 1995-02-21 |
JP2955615B2 JP2955615B2 (ja) | 1999-10-04 |
Family
ID=11990480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1911591A Expired - Lifetime JP2955615B2 (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | 耐水性石コウ材料およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2955615B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-21 JP JP1911591A patent/JP2955615B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2955615B2 (ja) | 1999-10-04 |
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