JPH0748022A - 仕分方法及び仕分装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 物品の切りだし設備等を設けることなく、物
品の搬送量や搬送タイミング並びに左右いずれの仕分け
もできる仕分方法及び仕分装置を提供する。 【構成】 物品を搬送するための複数条の搬送ベルト２
と、この複数条の搬送ベルトの間で搬送方向に沿った仕
分けローラ３と、支持ローラ４にて支持された搬送ベル
ト２と仕分けローラ３との上下位置を代えるアクチュエ
ータ７と、仕分けローラとの間に掛け渡された二つのベ
ルト１０ａ、１０ｂの掛け渡し方が反対になるように掛
け渡した二つの切換伝達ローラ８、１３と、移動可能な
ブラケット１５により切換伝達ローラのいずれにも接触
可能に配置され、かつ搬送ベルト２のリターン側に接触
して駆動されている駆動伝達ローラ１４と、切換伝達ロ
ーラのいずれかに駆動伝達ローラを接触させるべくブラ
ケットを移動させる駆動部材１７と、を備えた仕分装置
１である。又、必要に応じて物品の一時待機、切出し、
搬送、仕分けを組合わせて差動させる仕分方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、工場や配送等の物流過
程において各種物品の搬送に多用されている仕分方法及
び仕分装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の仕分装置には、物品の搬送部分が
ローラやスラット棒やベルトというように種々のタイプ
のものがある。また、仕分装置の上流側の搬送系には、
例えばこの仕分装置に物品を送り込む時、物品の量やタ
イミング等をコントロールするためのアキュームコンベ
ヤ等が設けられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】一般に仕分装置に言え
ることは、例えば移送物品の仕分けの方向に対して直角
方向に払い出すようにしても、払い出し動作中において
物品は搬送方向へ移動を続けるので、仕分け領域は例え
ば複数の仕分け位置があるときにその間隔が大きくな
り、仕分装置を大型にする大きな要因であり、仕分けの
ためのシュート間隔のスペースが大きくなる問題があっ
た。特に、搬送速度が大きくなるのに伴ってこの問題は
大きな問題であった。さらに又、一般に、仕分装置の上
流側には該仕分装置の仕分け動作を円滑に行えるように
するために、アキュームコンベヤのように仕分装置への
物品の送り出しの量（物品の間隔）やタイミングをコン
トロールする手段が必要となるために、設備全体として
かなり大がかりになっていた。

【０００４】一方、仕分装置には、実開昭６３−９３３
２６号公報に開示されいるような仕分装置もある。この
仕分装置は複数条の搬送ベルトの間に分岐ローラを配置
してこの分岐ローラを回転させておくと共に該分岐ロー
ラを搬送ベルトよりも高い位置となるように持ち上げる
ことによって物品を搬送方向に対して比較的急な角度で
仕分け方向に仕分ける装置である。この種の仕分装置の
場合、物品の移動向きが比較的急激な角度で移動するこ
とができ、例えば仕分け用のシュート等の幅も比較的小
さくすることができる。しかしながら、この仕分装置に
おいても、この仕分装置の上流側における物品の送り出
しの間隔やタイミングをコントロールする必要があり、
仕分装置の上流側のアキュームコンベヤ等は必要である
ために、仕分装置およびその周辺設備が大型化すること
は避けられなかった。又、従来においては任意の仕分装
置で仕分けする時間内に次の物品が来ないように物品同
士の間隔を大きくあける等の処置が必要で、物品の切出
し装置等の適切な装置がないと仕分装置の十分な能力を
発揮することができなかった。

【０００５】また、この種の仕分装置は物品を下方より
突き上げるように動作するので、仕分け時の物品は搬送
面から上方に向かった力を受けることになり、仕分け時
において搬送面と物品との摩擦力が低下する結果、その
挙動が不安定になる傾向があった。この挙動の不安定化
は仕分けの物品の方向転換に必要な移動距離に影響を及
ぼすものであり、特に搬送速度が高速化すると、この挙
動不安定化による仕分け位置の下流側へのずれ込みの問
題がクローズアップされてきている。

【０００６】本発明の目的は、物品間隔や搬送タイミン
グをコントロールする別の手段を必要とすることなく能
率的な仕分け作業ができる仕分方法及び装置を提供する
ことにある。さらに又、搬送方向に対する略直角な方向
の仕分けができ、しかも仕分け時の物品の挙動の不安定
化を防止して、仕分け位置のずれ込みを防止して隣合う
仕分け位置の間隔を小さくできるとともに、同じ仕分け
位置でも左右の仕分けが自在にできて仕分装置の小型化
が図れる仕分装置を提供することを目的とするものであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、物
品を所定方向に搬送可能な複数条の搬送ベルトの間で該
搬送ベルトに沿って配置され回転自在な仕分け手段を設
けて特定の搬送路を形成し、前記搬送ベルトを仕分け手
段よりも上方に位置させたときに前記物品を該搬送ベル
トにより移動し、前記仕分け手段を前記搬送ベルトより
も上方に位置させたときに、前記仕分け手段を回転させ
ずに該仕分け手段上に物品を載置して一時保持したり、
或いは前記仕分け手段を回転させることにより前記物品
を前記搬送路から横方向へ送りだすように仕分けること
を特徴とする仕分方法により達成するこができる。また
本発明の上記目的は、物品を所定方向に搬送するため敷
設された複数条の搬送ベルトと、この複数条の搬送ベル
トの間で搬送方向に沿って回転軸心を有する仕分けロー
ラと、支持ローラにより支持された前記搬送ベルトと仕
分けローラとの相対位置の上下移動を可能にするアクチ
ュエータと、前記仕分けローラとの間に掛け渡された二
つのベルトの掛け渡し方が反対になるように別々に掛け
渡した二つの切換伝達ローラと、移動可能に支持された
ブラケットにより前記切換伝達ローラのいずれにも接触
可能に配置され、かつ前記搬送ベルトのリターン側に接
触して駆動されている駆動伝達ローラと、前記各切換伝
達ローラのいずれかに前記駆動伝達ローラを接触させる
べく前記ブラケットを移動させる駆動部材と、を備えた
仕分装置によっても達成することができる。また、前記
切換伝達ローラを移動自在とし、該切換伝達ローラを移
動することにより前記駆動伝達ローラと接触するように
構成した仕分装置によっても上記目的を達成することが
できる。

【０００８】

【作用】本発明の仕分け方法は、搬送ベルトを仕分け手
段である例えば仕分けローラよりも上方に位置させたと
きに物品をこの搬送ベルトにより移動することができ、
一方、仕分けローラを搬送ベルトよりも上方に位置させ
たときに、この仕分けローラを回転しないようにするこ
とで、この仕分けローラ上に物品を載置して一時保持し
て物品の間隔を調整する等の機能を持たせることがで
き、また、前記仕分けローラを回転させることにより物
品を搬送路から横方向へ仕分けることができる。また、
上記した構成の本発明の仕分装置によれば、複数の搬送
ベルトにより移送されて来た物品は、搬送ベルトの降下
によって仕分けローラ上に移載され瞬間的に静止保持さ
れる。この状態で搬送ベルトのリターン側に接触回転さ
れていた駆動伝達ローラが右仕分け用もしくは左仕分け
用の切換伝達ローラのいずれか一方側に移動されると
（又は切換伝達ローラが駆動伝達ローラ側に移動される
と）、この駆動伝達ローラと接触した側の切換伝達ロー
ラが回転する。この切換伝達ローラの回転は仕分けロー
ラに掛け渡されたベルトを介して仕分けローラに伝達さ
れ、この仕分けローラの回転によって載置されていた物
品は、搬送ベルトの搬送方向に対して直角方向に移送さ
れて仕分けられる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１ないし図３を
参照して説明する。図１は図２のＩＩ−ＩＩ線に沿った
部分における仕分装置の主要部の概略側面図であり、図
２は仕分装置の概略構造を示す平面図、図３は図２にお
けるＩＩＩ−ＩＩＩに沿った部分の概略断面図である。
図２及び図３において、仕分装置１は物品ｅを搬送する
ための搬送路に沿って設けられた両サイドフレーム１１
と、この両サイドフレーム１１を所定間隔を保って固定
する複数の支持部１１ａとがあって、この支持部１１ａ
には搬送方向に沿って回転軸心３ａを有する仕分けロー
ラ３やその他ホイール等の仕分け手段が所定間隔を置い
て、複数本が互に平行に回転自在に設けてある。この仕
分けローラ３の上端面は前記両サイドフレーム１１の上
端面より僅かに高い位置になるべく設けてある。このよ
うな仕分けローラ３の間には搬送ベルト２がそれぞれ設
けてあって、その両端部の一方には駆動用プーリ（図示
せず）と従動用プーリを介して無端状に配設されてい
る。この搬送用ベルト２の駆動用プーリと従動用プーリ
との間には、所定間隔を保って搬送ベルト２を下方より
支持する複数個の支持ローラ４が設けてある。この支持
ローラ４は支軸５の両側に大径のローラ部を設けた形状
のもので、搬送ベルト２の中央内側の突出部２ａを受容
できるような構成になっている。

【００１０】このような支持ローラ４は、前記搬送ベル
ト２の搬送方向に対して直交する横一線状に配設されて
おり、上方に開放された支持フレーム６に回転自在に取
り付けてある。この支持フレーム６の下側にはダイヤフ
ラム等の如くエアーにより差動するアクチュエータ７が
設けてあって、このアクチュエータ７の付勢により上下
方向に移動となっている。このアクチュエータ７の上方
への付勢時には支持ローラ４上の搬送ベルト２の上面
（搬送面）は、前記仕分けローラ３の上端面より高い位
置に支持され、物品ｅの搬送に際して仕分けローラ３が
障害になることなく搬送されるようになっている（図３
の左側参照）。そして、アクチュエータ７の付勢が開放
されると図３の右側に示したように、搬送ベルト２の上
面は仕分けローラ３より低い位置に支持され、物品ｅは
仕分けローラ３上に載置されるようになっている。

【００１１】仕分けローラ３の下方側には該ローラの長
さ方向の略中央部分に仕分装置幅方向に延びる駆動伝達
ローラ１４が、この駆動伝達ローラ１４の前後には切換
伝達ローラ８、１３が設けられている。この駆動伝達ロ
ーラ１４は両サイドフレーム１１側に夫々配置されたブ
ラケット１５に回転可能に支持されていると共に、搬送
ベルト２のリターン側と接触して回転されている。切換
伝達ローラ８、１３は仕分けローラ２との間に掛け渡さ
れた二つのベルト１０ａ、１０ｂにより駆動力が伝達す
るようになっている。このベルト１０ａ、１０ｂはその
掛け渡し方が反対になっており、切換伝達ローラ８が回
転した時と切換伝達ローラ１３が回転した時とは後述す
るように仕分けローラ３の回転方向を反対にすることが
できる。

【００１２】図１に示すように、駆動伝達ローラ１４を
支持したブラケット１５は支持部材１６により搬送ベル
トに沿って移動可能に支持されており、その一端のブラ
ケット端部１５ａは適宜屈曲しており、このブラケット
端部１５ａを挟むように駆動部材であるアクチュエータ
１７が設けられている。図示の状態はこのアクチュエー
タ１７の双方にエアー圧がかかった状態であり、例えば
ブラケット１５を移動させる方向のアクチュエータ１７
の排気を行うことによりその動作ができるものである。
このように構成されていると、アクチュエータ１７の作
動により、駆動伝達ローラ１４が例えば切換伝達ローラ
８に当接すると、この切換伝達ローラ８が回転し、ベル
ト１０ａにより仕分けローラ３が所定の方向（例えば物
品を右側に仕分ける方向）に回転する。一方、アクチュ
エータ１７が前述の場合と反対に動作したときは、駆動
伝達ローラ１４が切換伝達ローラ１３に当接して、ベル
ト１０ｂにより仕分けローラ３がベルト１０ａの時とは
反対方向（例えば物品を左側に仕分ける方向）に回転す
る。なお、図１において搬送ベルト２のリターン側で駆
動伝達ローラ１４の前後に設けられた抑えローラ２１
は、搬送ベルト２と駆動伝達ローラ１４とのころがり接
触を良好に保つためのローラである。

【００１３】又、本発明は図１乃至図３に示すような構
成に限定されるものではなく、例えば図４に示すように
構成することもできる。この場合の駆動伝達ローラ１４
は前記実施例と同様に、両サイドフレーム１１の間に架
設されたローラであって、両端部が揺動可能なブラケッ
ト２５により支持されている。このブラケット２５は例
えば両サイドフレーム１１に架設された支軸２６に回動
自在に設けてあり、このブラケット２５の下方は連結ピ
ン２７を介してシリンダ部材２８のロッド２９に接続さ
れている。このシリンダ部材２８はその端部２０が例え
ば両サイドフレーム１１に回動自在に係止されており、
シリンダ部材２８への空気圧の付勢によりロッド２９は
伸縮され、ブラケット２５は支軸２６を支点として搖動
されて駆動伝達ローラ１４が、切換伝達ローラ８もしく
は切換伝達ローラ１３のいずれか一方側に接触されるよ
うになっている。

【００１４】上記各実施例においてはアクチュエータ７
の作動により搬送ベルト２が上下移動するように構成さ
れたが、本発明においては仕分けローラ３が上下移動す
る構成であってもよい。又、上記実施例の図においては
仕分けローラ３が搬送方向に沿って一つ設けられたもの
を示したが、本発明においてはこの仕分けローラ３が適
当な間隔をおいては物品搬送方向に複数設けられた構成
である。すなわち、物品の一時待機、切出しを上流側の
搬送ローラ３により行い、その下流側の仕分けローラ３
により所望の仕分けを的確に行うことができる。また、
上記実施例においては駆動伝達ローラ１４が搬送ベルト
２の外側面と接触する構成としたが、搬送ベルト２の内
側面と駆動伝達ローラ１４とが接触するような構成であ
ってもよい。さらに、上記実施例においては、駆動伝達
ローラ１４を移動させる構成としたが、本発明は切換伝
達ローラ８、１３を移動させて駆動伝達ローラ１４と接
触切換するように構成してもよい。

【００１５】

【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
仕分方法は、搬送ベルトを仕分けローラ等の仕分け手段
よりも上方に位置させたときに物品を該搬送ベルトによ
り移動することができ、一方、仕分け手段を搬送ベルト
よりも上方に位置させたときに、この仕分け手段を回転
しないようにすることで、この仕分け手段上に物品を載
置して一時保持して物品の間隔を調整する等の機能を持
たせることができ、また、前記仕分け手段を回転させる
ことにより物品を搬送路から横方向へ仕分けることがで
きるので、仕分けを行うときの物品の適切な搬送量や送
りだしタイミング調整の動作と仕分け動作とを別途装置
を用いることなく選択することができ、省スペース化及
び仕分け動作の確実性を高めることができる。又、本発
明の仕分装置は、物品を仕分けるのに比較的長い仕分け
ローラにより行うことで、仕分けに際して搬送中の物品
を確実に保持できるので、物品の動きは安定すると共に
仕分け方向への移動が容易となり、付帯設備がなくても
確実な能力の高い仕分けを行うことができる。又、本発
明によれば、仕分けローラが搬送ベルトの駆動力により
いずれの方向にも迅速且つ自在に回転できるので、仕分
け方向も搬送方向に対して直交する方向に左右いずれの
方向にも自在に仕分けることができ、しかも、仕分けロ
ーラを回転させる駆動源を別途設ける必要もなく、仕分
装置本体の小型軽量化並びに廉価化も達成することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す仕分装置の主要部側面
図である。

【図２】図１の仕分装置の概略構造を示す平面図であ
る。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面部分の概
略図である。

【図４】本発明の他の実施例を示す仕分装置の主要部側
面図である。

【符号の説明】

１ 仕分装置 ２ 搬送ベルト ３ 仕分けローラ ８、１３ 切換伝達ローラ １０ａ １０ｂ ベルト １４ 駆動伝達ローラ １５、２５ ブラケット １６ 支持部材 １７ アクチュエータ（駆動部材） ２６ 支軸 ２８ シリンダ部材（駆動部材） ２９ ロッド

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 物品を所定方向に搬送可能な複数条の搬
   送ベルトの間で該搬送ベルトに沿って配置され回転自在
   な仕分け手段を設けて特定の搬送路を形成し、前記搬送
   ベルトを仕分け手段よりも上方に位置させたときに前記
   物品を該搬送ベルトにより移動し、前記仕分け手段を前
   記搬送ベルトよりも上方に位置させたときに、前記仕分
   け手段を回転させずに該仕分け手段上に物品を載置して
   一時保持したり、或いは前記仕分け手段を回転させるこ
   とにより前記物品を前記搬送路から横方向へ送りだすよ
   うに仕分けることを特徴とする仕分方法。
2. 【請求項２】 物品（ｅ）を所定方向に搬送するため敷
   設された複数条の搬送ベルト（２）と、 この複数条の搬送ベルト（２）の間で搬送方向に沿って
   回転軸心を有する仕分けローラ（３）と、 支持ローラ（４）により支持された前記搬送ベルト
   （２）と仕分けローラ（２）との相対位置の上下移動を
   可能にするアクチュエータ（７）と、 前記仕分けローラ（２）との間に掛け渡された二つのベ
   ルト（１０ａ，１０ｂ）の掛け渡し方が反対になるよう
   に別々に掛け渡した二つの切換伝達ローラ（８、１３）
   と、 移動可能に支持されたブラケット（１５、２５）により
   前記切換伝達ローラ（８、１３）のいずれにも接触可能
   に配置され、かつ前記搬送ベルト（２）のリターン側に
   接触して駆動されている駆動伝達ローラ（１４）と、 前記各切換伝達ローラ（８、１３）のいずれかに前記駆
   動伝達ローラ（１４）を接触させるべく前記ブラケット
   （１５、２５）を移動させる駆動部材（１７、２８）
   と、を備えた仕分装置（１）。
3. 【請求項３】 前記切換伝達ローラ（８、１３）を移動
   自在とし、該切換伝達ローラ（８、１３）を移動するこ
   とにより前記駆動伝達ローラ（１４）と接触するように
   構成したことを特徴とする請求項１に記載の仕分装置。