JPH0747808A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH0747808A
JPH0747808A JP5215015A JP21501593A JPH0747808A JP H0747808 A JPH0747808 A JP H0747808A JP 5215015 A JP5215015 A JP 5215015A JP 21501593 A JP21501593 A JP 21501593A JP H0747808 A JPH0747808 A JP H0747808A
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vertical
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ドライグリップ性能及び高速耐久性能を維持し
つつ、ウエットグリップ性能を向上させ、さらにタイヤ
騒音を低減する。 【構成】トレッド部Tを円周方向に連続して延びるタイ
ヤ赤道両側の2本の縦溝7によって、一対のショルダー
部8、8と、中央部9とに区分する。中央部9は、縦溝
7のタイヤ軸方向内側の溝底縁から半径方向外側に凸る
曲線で軸方向内側にのびる溝壁面9aと、この溝壁面9
a間を滑らかに継ぐ中央接地面9bとからなる中央部表
面形状を具えるとともに、中央部表面形状は、前記ショ
ルダー部8の接地面間を連らかに継ぐ仮想トレッド線1
0に接する一連の曲線により形成される。前記接地面9
bは、溝巾W1が5mm以下、かつ溝深さD1が縦溝深さ
Dの0.4〜0.9倍の縦ラジエーション溝20を具え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に乗用車タイヤとし
て好適に採用でき、ドライグリップ性能及び高速耐久性
能を維持しつつ、ウエットグリップ性能の向上及びタイ
ヤ騒音の低減を達成しうる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の静粛性向上に伴い、タイヤ
が発生する騒音の車両全体の騒音への寄与率が大とな
り、その低減が望まれている。特に1kHz付近の人間が
聴取しやすい領域の騒音の低減が望まれ、このような高
周波領域の主要な音源の一つにいわゆる気柱共鳴による
音がある。
【0003】他方、タイヤトレッドには、ウエットグリ
ップを維持するため一般にタイヤ周方向に連続する複数
の縦溝が配置される。
【0004】このようなタイヤは接地状態において、路
面と縦溝とによって一種の気柱を形成し、転動中のタイ
ヤトレッドの変形により、この気柱内に空気が流動する
ことによって、特定波長、すなわち、気柱の2倍の波長
の音が発生する。
【0005】この現象は、気柱共鳴と呼ばれ、縦溝を有
するタイヤでは、800〜1.2kHzの騒音の主たる音
源となる。この気柱共鳴音の波長は、タイヤの速度によ
らずほぼ一定周波数となり、車内音及び車外音を増加さ
せる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この気柱共鳴を防止す
るべく、縦溝の本数、又は溝容積を減らすことが知られ
ているが、縦溝本数、溝容積の減少はウエットグリップ
性能の低下を招く。
【0007】一方、ウエットグリップ性能を向上させる
ためには、逆に縦溝の本数、溝容積を増加させればよい
が、単なる増加は、前記のタイヤ騒音の増大の他、接地
面積の減少によるドライグリップ性能の低下、トレッド
パターンの剛性低下による操縦安定性能の低下を招来す
る。
【0008】従来は、このような相反する性能のいずれ
かを犠牲にして、タイヤ性能が調整されていた。
【0009】本発明は、ドライグリップ性能及び高速耐
久性能を損なうことなく、ウエットグリップ性能を改善
でき、しかも気柱共鳴の抑制によりタイヤ騒音を低減し
うる空気入りタイヤの提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、トレッド部に
実質的に円周方向に連続して延びるタイヤ赤道両側の2
本の縦溝を設けることによって、トレッド部を縦溝のタ
イヤ軸方向外側の溝底縁よりも外側の一対のショルダー
部と縦溝のタイヤ軸方向内側の溝底縁間の中央部とに区
分した空気入りタイヤであって、前記中央部は、タイヤ
子午断面において、前記内側の溝底縁から半径方向外側
に凸の曲線でタイヤ軸方向内側にのびる内側の溝壁面と
この内側の溝壁面間を滑らかに継ぐ中央接地面とからな
る一連の曲線を用いた中央部表面形状を具え、しかも該
中央部表面形状は、前記ショルダー部の接地面間を継ぐ
仮想トレッド線に実質的に接するとともに、前記中央接
地面に、実質的に円周方向に連続してのびしかも前記縦
溝の溝深さDの0.4〜0.9倍の溝深さD1を有しか
つ溝巾W1を5mm以下とした縦ラジエーション溝を設け
たことを特徴とする空気入りタイヤである。
【0011】
【作用】中央部表面形状において、内側の溝壁面が半径
方向外側に凸る曲面で形成されることによって縦溝の溝
深さがタイヤ軸方向外側に向かって除々に拡大ししかも
中央部表面形状が一連の凸曲線からなることによって隆
起状の中央部が排水性を向上し、ハイドロプレーニング
現象を減じてウエッドグリップ性を向上する。
【0012】又2本の縦溝を具えかつ中央部表面形状
が、ショルダー部の接地面を継ぐ仮想トレッド線に接す
ることによってドライグリップ性能をも維持しうる。
【0013】又中央部における縦溝の溝深さを一連の曲
線で除々に深くすることによって接地面の接地中心の前
後(進行方向の前後)に接地面での溝形状巾がラッパ状
に増加する拡巾部が形成され、これにより気柱共鳴を防
ぎタイヤ騒音の低下に役立つ。
【0014】又前記中央接地面に配する縦ラジエーショ
ン溝は、所定の溝巾、溝深さを有しているため、前記特
性を維持しながら中央部の温度上昇を抑制でき、高速耐
久性を向上する。
【0015】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて詳述す
る。図1は、JATMA規格適用リムRに取付けられか
つ正規内圧を充填した標準状態でのタイヤのタイヤ子午
断面を示す。
【0016】タイヤ1は、トレッド部Tからサイドウォ
ール部Sをへてビード部Bのビードコア2の回りをタイ
ヤ軸方向内側から外側に巻き上げられて係止されるラジ
アル配列のカーカス3と、トレッド部Tの内方かつカー
カス3外側のベルト層4とを具える。又ビードコア2、
2間をのびるカーカス3の本体部とその両端の巻返し部
との間には、ビードコア2からタイヤ半径方向外側にの
びるビードエーペックス6が配置され、ビード部Bの形
状及び剛性を保持している。
【0017】なおタイヤ1は、タイヤ断面高さ/タイヤ
巾である偏平率が0.4〜0.6程度であり、相対的に
排水性に劣る広巾の偏平タイヤ、特に乗用車用の偏平ラ
ジアルタイヤとして形成される。
【0018】前記ベルト層4は、スチール、芳香族ポリ
アミドなどの引張剛性の高いコードを用いた複数のプラ
イを、各プライ間でコードが交差するように、タイヤ周
方向に対し、15〜30°の比較的小さい角度で配列す
ることにより形成されている。又カーカス3は、乗用車
用タイヤであるとき、通常ナイロン、レーヨン、ポリエ
ステルなどの有機繊維コードを用いうる。
【0019】トレッド部Tはその表面に、タイヤ赤道C
Lの両側に位置して実質的に円周方向に連続して延びる
2本の縦溝7、7を具え、このことによって、該縦溝7
のタイヤ軸方向外側の溝底縁7bよりも外側の一対のシ
ョルダー部8と、縦溝7のタイヤ軸方向内側の溝底縁7
a、7a間に位置する中央部9とにトレッド部Tを区分
する。
【0020】前記縦溝7は、好ましくはタイヤ赤道面を
中心とした対称位置、より好ましくは、タイヤ赤道面と
トレッド接地端TEとの間のほぼ中央に、溝底中心が位
置するように配置されており、又その溝深さDは、トレ
ッド接地巾TWの4〜8%、例えばサイズ205/55
R15においては7.5〜15.0mm、好ましくは8.
4mmである。
【0021】さらに中央部9の表面は、タイヤ軸を含む
断面であるタイヤ子午断面において、前記内側の溝底縁
7a、7aから半径方向外側に凸る曲線に沿ってタイヤ
軸方向内方にのびる内側の溝壁面9a、9aと、これら
内側の溝壁面9a、9a間を滑らかに継ぐ中央接地面9
bとからなる一連の凸曲線を用いた中央部表面形状を具
える。
【0022】なお中央接地面9bとは、前記中央部9の
うち、前記標準状態において正規荷重を付加したときに
接地するトレッド面の領域をいい、又前記トレッド接地
端TEとは、前記正規荷重を付加したときのショルダ部
8の接地面の外端をいう。
【0023】そしてこの中央部表面形状の前記曲線は、
ショルダー部8の接地面を延長してこの接地面間を滑ら
かに継ぐ仮想トレッド線10に実質的に接する。
【0024】ここで「実質的に接する」とは、タイヤ赤
道CL上で、中央接地面9bと仮想トレッド線10との
間の距離Lが、トレッド接地巾TWの2%以内であるこ
とをいう。2%以上ではショルダー部と中央部の接地圧
の差が大きくなり、グリップ性能が低下し、耐摩耗性を
損なう。
【0025】さらに接地面間を滑らかに継ぐ仮想トレッ
ド線10とは、ショルダー部接地面のタイヤ軸方向の内
縁aにおける接線に接してかつこの内縁a、aに両端を
有する単一曲率半径の円弧曲線として定義し、前記接線
がほぼ平行なとき、内縁a、a間を結ぶ直線状となる。
【0026】本発明では、中央部9を前記のごとき曲線
からなる中央部表面形状とすることによって、タイヤ中
央に、曲率半径が比較的小かつタイヤ巾に比しては充分
に巾狭の隆起部を設けることになり、ハイドロプレーニ
ング現象を防いでウエットグリップ性を向上している。
これは一般に小巾かつ曲率半径の小さいタイヤが同現象
の防止効果に優れることに由来する。
【0027】さらに中央部9の曲率半径、特に中央接地
面9aの曲率半径を減じることにより、両外側への水切
り性を高めウェット路面での排水効果を向上しうる。
【0028】なおショルダー部8の接地面の曲率半径R
2も小さくすると、接地面積の減少によるドライ路面で
のグリップ性能、及びコーナリング時の操縦安定性能が
低下する。従ってショルダー部8の接地面の曲率半径R
2は比較的大きく、好ましくは、接地巾TWの3倍以
上、かつショルダー部の接地面がタイヤ軸と平行な直線
に近づくまで許容できる。
【0029】図1には、中央部表面形状を曲率半径R1
の単一の円弧からなる曲線で形成した例を示している。
この曲率半径R1は、前記ショルダー部8の曲率半径R
2より充分に小さく、かつ本例ではこの曲線は、前記仮
想トレッド線10に内接している。
【0030】又曲率半径R1は、トレッド接地巾TWの
0.5〜1.5倍の範囲に設定することが好ましい。
0.5倍より小さいと、中央部9の接地面、即ち中央接
地面9bの巾SWが小さくなり、ドライグリップの低下
が大きくなりやすい。1.5倍より大きいと、排水効果
が不足しウエットグリップ性を損なう。又曲率半径R
1、R2はともにその中心をタイヤ赤道面上に配する。
【0031】なおドライグリップ性、耐摩耗性、操縦安
定性などの維持のために、前記中央接地面9bの巾SW
はトレッド接地巾TWの5〜40%程度、好ましくは1
5〜35%とする。さらに前記内の溝底縁7a、7a間
の距離である中央部9の巾CWは、トレッド接地巾TW
の40〜55%程度とするのがよい。
【0032】さらにショルダー部8において、前記縦溝
7のタイヤ軸方向外側の溝壁面8aは、タイヤ半径線X
となす角度αを0〜40°、好ましくは5〜25°とし
た比較的急峻かつ非円弧の例えば直線とすることが望ま
しく、このことによって、接地圧の高いショルダー部8
の前記内縁aでの路面とのエッジ効果が発揮され、横方
向力を向上しコーナリングパワを高めてドライグリップ
性を維持するのに役立つ。なお外側の溝壁面8aは、内
側の溝壁面9aと同様なタイヤ軸方向外側にのびる凸曲
線とすることもでき、又特に図3に示すように、円周方
向にジグザグに折曲がってのびる溝壁面8aとすること
により牽引性を高めることができる。
【0033】さらに各縦溝7は、気柱騒音低下のため
に、前記正規荷重を負荷したときの接地状態における溝
巾GWを、トレッド接地巾TWの15%以上にする。
【0034】これは、縦溝7の溝深さを一定として、ト
レッド接地巾TWと縦溝7の溝巾GWとの溝巾比GW/
TWを変化させて通過騒音を測定した結果による。なお
テストタイヤサイズは205/55 R15であり、ト
レッド面に各2つの断面U字の縦溝を設けている。
【0035】測定は、排気量2000ccの国産乗用車
に装着し、速度60km/hでの通過騒音をJASO規格
(マイク位置7.5m)により測定した。図7から溝巾
比の増加とともに通過騒音が増大し、比が13%のとき
最大となった後に急激に低下している。従って溝巾比
は、15%以上、より好ましくは20%以上である。
【0036】さらに図8は、溝巾比GW/TWが13%
のものと27%のものについて周波数分析した結果であ
る。27%のものが1kHz付近の騒音が低下しているこ
とが分かる。
【0037】又縦溝7に関して、縦溝7、7の前記溝巾
GWの溝巾総和2GWと、トレッド接地巾TWとの比で
ある総溝巾比2GW/TWが、コーナリングパワ、ウエ
ットグリップ性に影響を与えることが判明した。図1に
示す単一円弧の中央部表面形状を有する同サイズのタイ
ヤと、図14に示す4本の縦溝G…を有する従来例のタ
イヤにおいて、総溝巾比ΣGW/TWを変化させてコー
ナリングパワを測定した結果を図9に示している。総溝
巾比は、実施例については、前記の2GW/TWの値
を、従来例については(ΣGW)/TWの値を用いた。
コーナリングパワは、各タイヤを正規リムに装着し、正
規内圧を充填し、室内台上ドラム試験機で測定した。従
来タイヤに比べて値が大きいことがわかる。これは、前
記定義の総溝巾比を一定とするとき、凸な曲面の溝壁面
9aがタイヤ横剛性の増加に寄与していると考えられ
る。しかしながら総溝巾比が50%をこえるとコーナリ
ングパワが大巾に低下している。
【0038】同様にして、ハイドロプレーニング現象が
発生した速度を測定した結果を図10に示している。従
来タイヤに比べ、実施例は、同一の総溝巾比であって
も、ハイドロプレーニング発生速度が大きく、同現象が
発生しにくいことがわかる。これは、本発明のタイヤの
前記隆起した小巾の中央部9において、凸曲面の溝壁面
9aを具えることによって接地の際、縦溝7が接地中心
Qの前後で図11に示すような、ラッパ状に広がる拡巾
部13を形成し、排水性を向上する。又このように形成
される拡巾部13は、縦溝7内での気柱共鳴の発生をも
防ぎ前述のごとく、タイヤ騒音の低下にも役立つ。
【0039】以上の騒音、コーナリングパワによるドラ
イグリップ性、ハイドロプレーニング現象によるウエッ
トグリップ性から、溝巾比は15%以上より好ましくは
20%以上、又総溝巾比は30〜50%より好ましくは
40〜50%である。
【0040】なお図1の実施例では、中央部表面形状
を、単一円弧で形成しているが、図5に示すように、楕
円形状、もしくは楕円に近似される曲線で形成すること
もできる。
【0041】また、図6には、前記中央部表面形状のう
ち、前記溝壁面9aと中央接地面9bとが異なる曲率半
径R3、R4の円弧で形成された場合を示す。曲率半径
R3は、中央接地面9bの曲率半径R4及びショルダー
部の接地面の曲率半径R2より夫々小さく、好ましく
は、その下限は、トレッド接地巾TWの5%以上であ
る。5%未満では、排水効果が不足しやすい。又上限
は、前記曲率半径R4と一致する値であり、このとき中
央部表面形状は単一円弧となる。又曲率半径R4は、曲
率半径R2にウエットグリップ性を損なわない程度に近
づけ実質的に同一とすることもできる。
【0042】さらに左右の溝壁面9a、9aにおいて、
例えばタイヤ取付に際して車両外側に向く側一方の溝壁
面9aの曲率半径R3を他方より大とするように左右で
異ならせ、外部への放射音を低下するのもよい。
【0043】ここで、このような隆起状の中央部9を設
けたタイヤでは、特に前記中央部9の発熱が従来タイヤ
に比して大であり、この発熱が原因して高速耐久性を低
下させていることが判明した。
【0044】従って、本発明では、図2に示すように、
前記中央部9に、放熱用の縦ラジエーション溝20を少
なくとも含むラジエーション溝21を形成する
【0045】該ラジエーション溝21は、本例では、前
記縦ラジエーション溝20と、横ラジエーション溝22
とからなり、この縦ラジエーション溝20は、タイヤ赤
道CL上を通って実質的に円周方向に連続してのびる1
本の本例では直線状の細溝として形成される。又縦ラジ
エーション溝20は、その溝深さD1を、前記縦溝7の
溝深さDの0.4〜0.9倍、しかもその溝巾W1を5
mm以下とすることにより、ブロック剛性を維持しつつ必
要な放熱効果を発揮させる。なお溝巾W1が5mmより大
の時、及び溝深さD1が溝深さDの0.9倍より大の
時、気柱共鳴が発生しタイヤノイズを悪化する。又溝深
さD1が溝深さDの0.4倍より小の時、放熱効果が不
十分となる。
【0046】又前記横ラジエーション溝22は、前記縦
ラジエーション溝20から隔たる内端の位置から、タイ
ヤ軸方向に対して20度以上の傾斜角度θを有してタイ
ヤ軸方向外方に向かってのびるとともに、その外端は、
前記縦溝7内で開口する。
【0047】このように、横ラジエーション溝22は、
前記縦ラジエーション溝20と離間しているために、前
記中央部9の必要な剛性を維持でき、操縦安定性を確保
する。
【0048】又横ラジエーション溝22は、同様にその
溝深さD2が前記溝深さDの0.4〜0.9倍であっ
て、しかも少なくとも前記中央接地面9b内における溝
巾W2を3mm以下としている。前記溝深さD2が溝深さ
Dの0.9倍より大の時、前記溝巾W2が3mmより大の
時、及び前記傾斜角度θが20度より小の時、横ラジエ
ーション溝22のピッチ音が過大となる。又溝深さD2
が溝深さDの0.4倍より小の時、満足な放熱効果が期
待できない。
【0049】又前記縦ラジエーション溝20及び横ラジ
エーション溝22は夫々、各溝20、22における溝壁
面とトレッド面上の法線とがなす角、すなわち溝壁面の
傾斜勾配が15度以下、より好ましくは5度以下であっ
て、このことによって、タイヤ摩耗に原因するラジエー
ション溝21の寸法変化を抑制している。
【0050】又本例では、さらに前記ショルダ部8にシ
ョルダー溝23を形成している。ショルダー溝23は、
内端が前記縦溝7内で開口しかつ外端がトレッド端で開
口するラグ溝であって、前記縦溝7内で開口することに
よって放熱効果がよりいっそう高まりショルダ溝8の温
度上昇を大巾に抑制するとともに、排水性を向上し、例
えば図13に示すように、旋回ハイドロプレーニング
(ラテラルハイドロプレーニング)性能を向上させる。
【0051】又通常タイヤの横溝の円周方向の平均ピッ
チ長さは、30mm程度であって、例えば速度60km/h
における一次周波数が500〜600Hzとなって、図1
2に示すように、前記隆起状中央部9を有するトレッド
プロファイルのタイヤにおけるノイズピークの周波数と
一致する。従って、本例では、横ラジエーション溝22
の平均ピッチ長さP1及びショルダー溝23の平均ピッ
チ長さP2を夫々40mm以上に設定し、各溝22、23
のピッチ一次周波数を前記ノイズピークと異ならせるこ
とが好ましい。
【0052】なお図4に、前記縦ラジエーション溝20
がジグザグ溝である場合が示されている。
【0053】
【具体例】タイヤサイズ205/55 R15のタイヤ
を表1の諸元により製作し、騒音、コーナリングパワ、
ハイドロプレーニング発生速度、及び高速耐久性を測定
しその測定結果を同表に示す。なお実施例、比較例とも
に図1、6のトレッドプロファイルを有し、従来品は図
14のトレッドプロファイルを有する。又コーナリング
パワ、ハイドロプレーニング発生速度について従来品1
を100とする指数によって示している。いずれも測定
条件は前記の通りであり、指数が大である程優れてい
る。実施例のタイヤは、ハイドロプレーニング特性に優
れるとともに、総縦溝巾比が近似する従来例タイヤに比
しては、ハイドロプレーニング特性、コーナリングパワ
を高めつつ、騒音を低下しているのがわかる。又実施例
のタイヤは、ラジエーション溝を具えるため、トレッド
温度上昇が抑制され、高速耐久性が従来タイヤとほぼ同
程度に向上しているのがわかる。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】このように、本発明の空気入りタイヤ
は、ドライグリップ性能及び高速耐久性を損なうことな
く、ウエットグリップ性能を向上しかつ気柱共鳴による
タイヤ騒音を低減しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のタイヤの断面図である。
【図2】そのトレッドパターンの一例を表す部分平面図
である。
【図3】縦溝の他の例を示すトレッドパターンの部分平
面図である。
【図4】縦ラジエーション溝の他の例を示すトレッドパ
ターンの部分平面図である。
【図5】中央部表面形状の他の例を示すタイヤの断面図
である。
【図6】中央部表面形状のさらに他の例を示すタイヤの
断面図である。
【図7】騒音試験の結果を示す線図である。
【図8】騒音試験の結果を示す線図である。
【図9】総溝巾比とコーナリングパワとの関係を示す線
図である。
【図10】総溝巾比とハイドロプレーニング発生速度と
の関係を示すグラフである。
【図11】本発明の一実施例のタイヤのトレッド接地面
を模式的に示す平面図である。
【図12】本発明のトレッドプロファイルにおけるタイ
ヤノイズの周波数分析の結果を示す線図である。
【図13】ショルダ溝とラテラルハイドロプレーニング
性能との関係を示す線図である。
【図14】従来タイヤのトレッド部断面図である。
【符号の説明】
7 縦溝 7a 内側の溝底縁 8 ショルダー部 9 中央部 9a 内側溝壁面 9b 中央接地面 10 ショルダー部の接地面間の仮想トレッド線 20 縦ラジエーション溝 22 横ラジエーション溝 23 ショルダ溝 CL タイヤ赤道 T トレッド部
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部に実質的に円周方向に連続して
    延びるタイヤ赤道両側の2本の縦溝を設けることによっ
    て、トレッド部を縦溝のタイヤ軸方向外側の溝底縁より
    も外側の一対のショルダー部と縦溝のタイヤ軸方向内側
    の溝底縁間の中央部とに区分した空気入りタイヤであっ
    て、前記中央部は、タイヤ子午断面において、前記内側
    の溝底縁から半径方向外側に凸の曲線でタイヤ軸方向内
    側にのびる内側の溝壁面とこの内側の溝壁面間を滑らか
    に継ぐ中央接地面とからなる一連の曲線を用いた中央部
    表面形状を具え、しかも該中央部表面形状は、前記ショ
    ルダー部の接地面間を継ぐ仮想トレッド線に実質的に接
    するとともに、前記中央接地面に、実質的に円周方向に
    連続してのびしかも前記縦溝の溝深さDの0.4〜0.
    9倍の溝深さD1を有しかつ溝巾W1を5mm以下とした
    縦ラジエーション溝を設けたことを特徴とする空気入り
    タイヤ。
  2. 【請求項2】前記中央部は、前記縦ラジエーション溝の
    両側に、前記縦溝の溝深さDの0.4〜0.9倍の溝深
    さD2を有しかつタイヤ軸方向に対して20度以上の角
    度を有して傾斜してのびる横ラジエーション溝を具え、
    しかも該横ラジエーション溝は、タイヤ軸方向の内端が
    前記横ラジエーション溝と隔たりかつ外端が前記縦溝内
    で開口するとともに少なくとも前記中央接地面内におけ
    る溝巾W2を3mm以下としたことを特徴とする請求項1
    記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】前記ショルダー部は、タイヤ軸方向の内端
    が前記縦溝内で開口しかつ外端がトレッド端で開口する
    ショルダ溝を具えることを特徴とする請求項1記載の空
    気入りタイヤ。
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