JPH0747318Y2 - 物品収納箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、書類、書籍、カセット等の物品を収納する物
品収納箱に関する。

〔従来の技術と考案が解決しようとする課題〕

従来、この種の物品収納箱は、全体を一体成形したもの
であったため、在庫する際や運搬等の流通経路に於て、
かさ張るという問題があった。又、プラスチック成型品
では、抜け勾配があるために前後壁面板が平行でないか
ら、上下に積上げたときは不安定となり、また、横に並
設したときには一部に間隙を生じて整然と並べることが
難しいという問題があった。

そこで、本考案は、これらの問題点を解決することを目
的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上記課題を解決するために、平行な２枚の前
後壁面板が相互に接近して折畳まれる物品収納箱に於
て、上記前後壁面板の左右端縁部相互間を、第１・第２
部が同一鉛直面内で直列状に配設される展開状態乃至中
間折曲部にて内方へ折曲げられて第１・第２部の外面が
相互に当接状となる折畳状態に変位可能な側部用連結帯
板材にて連結すると共に、上記前後壁面板の底縁部相互
間を、第１・第２部が同一水平面内で直列状に配設され
る展開状態乃至中間折曲部にて内方へ折曲げられて第１
・第２部の外面が相互に当接状となる折畳状態に変位可
能な底部用連結帯板材にて連結し、かつ、上記前後壁面
板の左右端部間に箱内部から介装される側板に、展開状
態の上記側部用連結帯板材に嵌脱自在に嵌合する嵌合凹
部を設けると共に、展開状態の上記底部用連結帯板材に
載置される平板状の底板を受ける支持突部を、上記側板
の下端内縁部に設けたものである。

〔作用〕

底板は、展開状態の底部用連結帯板材に載置されている
と共に側板の支持突部にて受けられているのみであるの
で、簡単に取外すことができる。また、側板は前後壁面
板の左右端部間に箱内部から介装されて、その嵌合凹部
を展開状態の側部用連結帯板材に嵌合自在に嵌合されて
いるのみであるので、底板を取外せば、この側板を簡単
に取外すことができる。

そして、側板及び底板を取外せば、各連結帯板材は折畳
み可能であるので、各連結帯板材を折畳めば、前後壁面
板が相互に接近してこの物品収納箱を折畳むことができ
る。

また、折畳み状態から、各連結帯板材を展開状態とし
て、側板の嵌合凹部を側部用連結帯板材に嵌合させて、
この側板を前後壁面板の左右端部間に介装させ、かつ、
底板を底部用連結帯板材に載置させると共に、側板の支
持突部にて底板を受ければ、組立てることができる。

この組立状態では、側板にて側部用連結帯板材の内方へ
の折畳みを規制し、底板にて底部用連結帯板材の内方へ
の折畳みを規制し、安定した状態にてこの組立状態が保
持される。

〔実施例〕

以下、図示の実施例に基づき、本考案を詳説する。

第１図と第２図に本考案に係る物品収納箱の使用状態の
一実施例を示す。該物品収納箱は、前後壁面板1,1と、
一対の側板3,3と、平面視略矩形の平板状の底板４と、
を備えている。

上記前後壁面板1,1は、正面視略矩形で、略中央に外鍔
を有する握用長孔８が貫設されている。

しかして、前壁面板１と後壁面板１の左右端縁部相互間
は、側部用連結帯板材2a…にて連結されている。

この連結帯板材2a…は、第１・第２部12,13を有し、第
１・第２部12,13が同一鉛直面内で直列状に配設される
展開状態乃至中間折曲部7aにて内方へ折曲げられて第１
・第２部12,13が第５図に示すように外面が相互に当接
状となる折畳状態に変位する。第２図において、7,7
は、第１・第２部12,13の端部に設けられた折曲部であ
る。

また、前後壁面板1,1の底縁部相互間は、底部用連結帯
板材2b…にて連結されている。この底部用連結帯板材2b
は、第５図に示すように、上述の連結帯板材2aと同様、
第１・第２部14,15を有し、第１・第２部14,15が同一水
平面内で直列状に配設される展開状態乃至中間折曲部7b
にて内方へ折曲げられて第１・第２部14,15が外面が相
互に当接状となる折畳状態に変位する。

なお、該連結帯板材2a,2b…は、前後壁面板1,1の孔に、
その端部突起を圧入固着し、又は、挿入と共に接着若し
くは溶着等して固着する。

しかして、側板３は、第１図に示すように矩形板状であ
って、その外面に、連結帯板材2a,2aが嵌脱自在に嵌合
する嵌合凹部9,9が設けられる。

また、上方の嵌合凹部９には、掛止部５が設けられ、こ
の掛止部５によって下方開口状嵌込凹溝10が形成され、
この凹溝10に、連結帯板材2aの上部が巻込まれる。（第
１図と第２図と第６図参照）。

さらに、この側板３には、下端内縁部に第１図と第４図
に示すように支持突部６が設けられ、底板４が底部用連
結帯板材2b,2b上に載置された際に、この支持突部６に
て底板４を受ける。

従って、上述の如く構成された物品収納箱によれば、底
板４は、展開状態の底部用連結帯板材2bに載置されてい
ると共に側板３の支持突部６にて受けられているのみで
あるので、簡単に取外すことができる。また、側板３
は、前後壁面板1,1の左右端部間に箱内部から介装され
て、その嵌合凹部９を展開状態の側部用連結帯板材2aに
嵌脱自在に嵌合されけているのみであるので、底板を取
外せば、この側板３を簡単に取外すことができる。

側板３及び底板４を取外せば、各連結帯板材2a,2bの折
曲げが可能となって、第７図に示すように、前後壁面板
1,1の相互間の距離を順次縮めることができ、これによ
り、第５図に示すように、コンパクトにこの物品収納箱
を折畳むことができる。なお、第７図においては底部用
連結帯板材2bの図示を省略している。

また、折畳み状態から各連結帯板材2a,2b…を展開状態
として、一対の側板3,3の嵌合凹溝10,10に最上段の連結
帯板材2a,2aを差込み、次に、第６図の矢印Ａのように
側板を外方へ押付けて、嵌合凹部9,9を連結帯板材2a,2a
に夫々嵌合させ、最後に、底板４を側板3,3の支持突部
6,6と連結帯板材2b,2b上に載置すれば、第１図のように
組立てることができる。

ところで、一対の側板3,3は、掛止部5,5によって上端部
が掛止され、底板４によって下端部が掛止されているた
め、底板４が外れない限り、箱より外れない。

本考案は、全体として硬質プラスチック製とするのが望
ましい。また、上方開口状態を基本として、各構成材を
定義し、かつ、説明したが、使用の際には、前方へ開口
状として載置しても良いし、あるいは、横にねかして前
方開口状としても良い。

〔考案の効果〕

本考案は、上述の如く構成されているので、次に記載す
る効果を奏する。

展開状態においては、側板３にて側部用連結帯板材
2aの内方への折畳みを規制しかつ底板４にて底部用連結
帯板材2bの内方への折畳みを規制しているので、仕切板
を内装することなく、組立状態を安定した状態で保持す
ることができ、物品を安定した状態で収納することがで
きる。

仕切板を有さないので、物品の出入れを容易に行な
うことができ、しかも、組立・分解が極めて簡単であ
る。

展開状態（組立状態）においては、箱内面は、側板
３の内面と底板４の内面と前後壁面板1,1の内面にて形
成されることになり、この箱内面には折曲用の折目等が
形成されない。従って、折目が無い分、内部にゴミ等が
溜りにくく内部の清掃等を容易に行なうことができ、か
つ、物品の出入れをスムースに行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す一部断面正面図、第２
図は側面図、第３図は側板の側面図、第４図は側板の正
面図、第５図は折畳状態側面図、第６図は作用説明図、
第７図は折畳途中状態の断面平面図である。 １…壁面板、2a…側部用連結帯板材、2b…底部用連結帯
板材、３…側板、４…底板、7a,7b…中間折曲部、９…
嵌合凹部、12,14…第１部、13,15…第２部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】平行な２枚の前後壁面板1,1が相互に接近
   して折畳まれる物品収納箱に於て、 上記前後壁面板1,1の左右端縁部相互間を、第１・第２
   部12,13が同一鉛直面内で直列状に配設される展開状態
   乃至中間折曲部7aにて内方へ折曲げられて第１・第２部
   12,13の外面が相互に当接状となる折畳状態に変位可能
   な側部用連結帯板材2a…にて連結すると共に、上記前後
   壁面板1,1の底縁部相互間を、第１・第２部14,15が同一
   水平面内で直列状に配設される展開状態乃至中間折曲部
   7bにて内方へ折曲げられて第１・第２部14,15の外面が
   相互に当接状となる折畳状態に変位可能な底部用連結帯
   板材2b…にて連結し、かつ、上記前後壁面板1,1の左右
   端部間に箱内部から介装される側板3,3に、展開状態の
   上記側部用連結帯板材2aに嵌脱自在に嵌合する嵌合凹部
   ９を設けると共に、展開状態の上記底部用連結帯板材2b
   に載置される平板状の底板４を受ける支持突部６を、上
   記側板３の下端内縁部に設けたことを特徴とする物品収
   納箱。