JPH0747026A - 押し花成型コースタおよびその製造方法 - Google Patents
押し花成型コースタおよびその製造方法Info
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- JPH0747026A JPH0747026A JP21490593A JP21490593A JPH0747026A JP H0747026 A JPH0747026 A JP H0747026A JP 21490593 A JP21490593 A JP 21490593A JP 21490593 A JP21490593 A JP 21490593A JP H0747026 A JPH0747026 A JP H0747026A
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- Japan
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- coaster
- pressed flower
- flower
- pressed
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 生花の色彩をそのまま生かした押し花を使用
した装飾性の高いコースタであって、押し花の色彩が劣
化せずまた押し花が変質しにくいものを提供する。 【構成】 電子レンジを使用して短時間に水分を飛ばし
て乾燥させ、生花の原色を生かした押し花1を作る。こ
の押し花1をコースタ基材2aの上に仮止めし、紫外線
遮断性と酸素バリヤー性を有する保護フィルムFを密着
させる。保護フィルムFにより押し花1が酸素に触れま
た多くの紫外線が照射されるのを防ぎ、押し花1の変質
と色彩の劣化を防止できる。また微小な熱収縮性の保護
フィルムFを使用し、保護フィルムFをコースタ基材2
aに真空密着させ且つ熱収縮させることにより、コース
タ表面に押し花1が立体的に盛り上がり、またコースタ
表面のフィルムがエンボス状となり、外観の優れたもの
となる。
した装飾性の高いコースタであって、押し花の色彩が劣
化せずまた押し花が変質しにくいものを提供する。 【構成】 電子レンジを使用して短時間に水分を飛ばし
て乾燥させ、生花の原色を生かした押し花1を作る。こ
の押し花1をコースタ基材2aの上に仮止めし、紫外線
遮断性と酸素バリヤー性を有する保護フィルムFを密着
させる。保護フィルムFにより押し花1が酸素に触れま
た多くの紫外線が照射されるのを防ぎ、押し花1の変質
と色彩の劣化を防止できる。また微小な熱収縮性の保護
フィルムFを使用し、保護フィルムFをコースタ基材2
aに真空密着させ且つ熱収縮させることにより、コース
タ表面に押し花1が立体的に盛り上がり、またコースタ
表面のフィルムがエンボス状となり、外観の優れたもの
となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生花の原色を生かした
押し花を装飾材として使用し、且つこの押し花の色彩を
長期間にわたって維持できるようにした押し花成型コー
スタおよびその製造方法に関する。
押し花を装飾材として使用し、且つこの押し花の色彩を
長期間にわたって維持できるようにした押し花成型コー
スタおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコースタは、厚紙や木板や金属板
や樹脂板の表面に装飾模様を印刷しまたは塗装したもの
が主であった。この印刷や塗装では、装飾模様の色彩や
模様のデザインに限界がある。また最近では電子レンジ
の誘電加熱により短時間に水分を除去して生花の原色を
残したままの押し花を製造することが知られており、ま
たこの押し花を装飾材として使用した卓上の置物なども
現れている。
や樹脂板の表面に装飾模様を印刷しまたは塗装したもの
が主であった。この印刷や塗装では、装飾模様の色彩や
模様のデザインに限界がある。また最近では電子レンジ
の誘電加熱により短時間に水分を除去して生花の原色を
残したままの押し花を製造することが知られており、ま
たこの押し花を装飾材として使用した卓上の置物なども
現れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの押し花を使
用した場合、これが外気に触れると変質しやすく、また
ガラスなどにより覆った場合であっても紫外線が直接照
射されると押し花の色彩が劣化する問題がある。
用した場合、これが外気に触れると変質しやすく、また
ガラスなどにより覆った場合であっても紫外線が直接照
射されると押し花の色彩が劣化する問題がある。
【0004】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、生花の原色を生かした押し花を装飾材として使用
してデザインの特殊性を具備させるとともに、この押し
花の変質や色彩の劣化を防止できるようにした押し花成
型コースタおよびその製造方法を提供することを目的と
している。
あり、生花の原色を生かした押し花を装飾材として使用
してデザインの特殊性を具備させるとともに、この押し
花の変質や色彩の劣化を防止できるようにした押し花成
型コースタおよびその製造方法を提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、コースタの装
飾材として、従来の印刷や塗装に代えて押し花を利用し
たものである。押し花は生花の原色を生かしたものであ
り、これは、例えばマイクロ波を利用した電子レンジで
生花の水分を短時間に除去し乾燥させることにより製造
できる。本発明によるコースタは、コースタ基材の上に
前記の押し花が設置され、コースタ基材と押し花の表面
に、紫外線遮断性および酸素バリヤー性の透明な保護フ
ィルムが密着していることを特徴とするものであり、押
し花に酸素が触れないようにしまた紫外線照射量を少な
くして、押し花の変質や色彩の劣化が生じないようにし
たものである。
飾材として、従来の印刷や塗装に代えて押し花を利用し
たものである。押し花は生花の原色を生かしたものであ
り、これは、例えばマイクロ波を利用した電子レンジで
生花の水分を短時間に除去し乾燥させることにより製造
できる。本発明によるコースタは、コースタ基材の上に
前記の押し花が設置され、コースタ基材と押し花の表面
に、紫外線遮断性および酸素バリヤー性の透明な保護フ
ィルムが密着していることを特徴とするものであり、押
し花に酸素が触れないようにしまた紫外線照射量を少な
くして、押し花の変質や色彩の劣化が生じないようにし
たものである。
【0006】上記の保護フィルムとしては、例えば酸素
バリヤー性を有する外層とヒートシール性の内層とを含
む微小な熱収縮性の多層フィルムであっていずれかの層
に紫外線吸収剤が添加されたものが使用される。
バリヤー性を有する外層とヒートシール性の内層とを含
む微小な熱収縮性の多層フィルムであっていずれかの層
に紫外線吸収剤が添加されたものが使用される。
【0007】さらに本発明による押し花成型コースタの
製造方法は、生花を加圧した状態で電子レンジで誘電加
熱して押し花を製造し、この押し花をコースタ基材の表
面に固定または仮止めし、酸素バリヤー性を有する外層
とヒートシール性の内層とを含む微小な熱収縮性の多層
フィルムであっていずれかの層に紫外線吸収剤が添加さ
れた保護フィルムのパウチに、前記コースタ基材を入れ
て、コースタ基材と保護フィルムとを真空密着させ、さ
らに保護フィルムを加熱して前記ヒートシール性の内層
にてコースタ基材に接着すると共に保護フィルムを微収
縮させることを特徴とするものである。
製造方法は、生花を加圧した状態で電子レンジで誘電加
熱して押し花を製造し、この押し花をコースタ基材の表
面に固定または仮止めし、酸素バリヤー性を有する外層
とヒートシール性の内層とを含む微小な熱収縮性の多層
フィルムであっていずれかの層に紫外線吸収剤が添加さ
れた保護フィルムのパウチに、前記コースタ基材を入れ
て、コースタ基材と保護フィルムとを真空密着させ、さ
らに保護フィルムを加熱して前記ヒートシール性の内層
にてコースタ基材に接着すると共に保護フィルムを微収
縮させることを特徴とするものである。
【0008】以下、押し花成型コースタの詳細な製造方
法を説明する。 〔押し花の製造〕押し花用の生花は、特に限定するもの
でないが花萼が比較的小さいもので、また装飾のために
原色彩が鮮やかなものが好ましく、例えばパンジーなど
が適している。押し花の製造は、短時間に生花の水分を
飛ばす点から、電子レンジなどの誘電加熱装置を使用す
ることが好ましい。この場合、乾燥時の生花の変形や捩
れを防止するため、さらには花の水分を効果的に除去す
るために、ティッシュペーパーなどの吸水性のシートの
間に生花を挟持し、これを一対の耐熱プラスチック、耐
熱ガラスや陶磁器などのプレートで上下から固定するこ
とが好ましい。この固定状態のまま市販の電子レンジな
どの誘電加熱装置に入れ短時間に乾燥する。乾燥は花の
大きさや数にもよるが600W出力の市販の電子レンジ
の場合には2〜4分である。
法を説明する。 〔押し花の製造〕押し花用の生花は、特に限定するもの
でないが花萼が比較的小さいもので、また装飾のために
原色彩が鮮やかなものが好ましく、例えばパンジーなど
が適している。押し花の製造は、短時間に生花の水分を
飛ばす点から、電子レンジなどの誘電加熱装置を使用す
ることが好ましい。この場合、乾燥時の生花の変形や捩
れを防止するため、さらには花の水分を効果的に除去す
るために、ティッシュペーパーなどの吸水性のシートの
間に生花を挟持し、これを一対の耐熱プラスチック、耐
熱ガラスや陶磁器などのプレートで上下から固定するこ
とが好ましい。この固定状態のまま市販の電子レンジな
どの誘電加熱装置に入れ短時間に乾燥する。乾燥は花の
大きさや数にもよるが600W出力の市販の電子レンジ
の場合には2〜4分である。
【0009】〔押し花成型コースタの製造〕コースタ基
材は、一般の紙コースタに使用される厚紙であれば特に
限定するものではない。その坪量は一般に400〜70
0g/m2である。実施例では、大昭和加工紙株式会社
製の坪量が640g/m2のものを用いた。コースタ基
材と押し花を密着して覆う保護フィルムとしては、押し
花の変質と色彩の劣化を防止する点で、非通気性で酸素
や紫外線を遮断する透明フィルムが望ましい。この保護
フィルムは単層フィルムであってもよいが、単層フィル
ムにより上記の全ての要件を満足しえない場合には、多
層フィルムが用いられる。多層フィルムとしては、まず
ガスバリヤー性や紫外線遮断性を有する樹脂層を含むこ
とが必要である。ガスバリヤー性の樹脂層としては、エ
チレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂や
ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂など公知のものが
挙げられる。
材は、一般の紙コースタに使用される厚紙であれば特に
限定するものではない。その坪量は一般に400〜70
0g/m2である。実施例では、大昭和加工紙株式会社
製の坪量が640g/m2のものを用いた。コースタ基
材と押し花を密着して覆う保護フィルムとしては、押し
花の変質と色彩の劣化を防止する点で、非通気性で酸素
や紫外線を遮断する透明フィルムが望ましい。この保護
フィルムは単層フィルムであってもよいが、単層フィル
ムにより上記の全ての要件を満足しえない場合には、多
層フィルムが用いられる。多層フィルムとしては、まず
ガスバリヤー性や紫外線遮断性を有する樹脂層を含むこ
とが必要である。ガスバリヤー性の樹脂層としては、エ
チレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂や
ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂など公知のものが
挙げられる。
【0010】紫外線遮断性の樹脂層としては、フィルム
自体が紫外線を遮断しまたは吸収する性質のものが好ま
しいが、それで不十分な場合には、市販のサリチル酸誘
導体、ベンゾフェノン誘導体やベンゾトリアゾール誘導
体などの公知の紫外線吸収剤を添加する。その添加量は
一般に、添加する樹脂層に対して0.01〜5.0重量
部の範囲である。この紫外線吸収剤は多層フィルムのい
ずれかの層に添加すればよいが、例えば前述のガスバリ
ヤー性の樹脂層に紫外線吸収剤を添加することにより、
ガスバリヤー性と紫外線遮断性(紫外線吸収性)とを兼
ね備えた樹脂層を得ることができる。また保護フィルム
をコースタ基材に対しヒートシール接着する必要性か
ら、多層フィルムの内層をヒートシール層とすることが
必要である。このヒートシール層としては、熱に弱い花
を保護できるように低温シール性に優れたものであるこ
とが好ましく、またコースタ基材として厚紙を使用する
場合には紙表面と低温で熱融着できることが好ましい。
自体が紫外線を遮断しまたは吸収する性質のものが好ま
しいが、それで不十分な場合には、市販のサリチル酸誘
導体、ベンゾフェノン誘導体やベンゾトリアゾール誘導
体などの公知の紫外線吸収剤を添加する。その添加量は
一般に、添加する樹脂層に対して0.01〜5.0重量
部の範囲である。この紫外線吸収剤は多層フィルムのい
ずれかの層に添加すればよいが、例えば前述のガスバリ
ヤー性の樹脂層に紫外線吸収剤を添加することにより、
ガスバリヤー性と紫外線遮断性(紫外線吸収性)とを兼
ね備えた樹脂層を得ることができる。また保護フィルム
をコースタ基材に対しヒートシール接着する必要性か
ら、多層フィルムの内層をヒートシール層とすることが
必要である。このヒートシール層としては、熱に弱い花
を保護できるように低温シール性に優れたものであるこ
とが好ましく、またコースタ基材として厚紙を使用する
場合には紙表面と低温で熱融着できることが好ましい。
【0011】すなわち、保護フィルムとして多層フィル
ムを使用する場合、その層構成は、少なくともガスおよ
び/または水蒸気バリヤー性の樹脂層と、ヒートシール
層とを含むことが好ましく、また紫外線吸収剤は、例え
ば外層に含有させることが好ましいが、これに限定され
るものではない。コースタへの使用に適した多層フィル
ムの例としては、呉羽化学工業株式会社製の、商品型番
「FA−1」または「GP−31」その他の微収縮(1
20℃での熱収縮率が10%以下)の無延伸フィルムを
挙げることができ、これら多層フィルムのいずれかの層
に紫外線吸収剤を0.5重量部ぐらい添加したものがさ
らに好適である。
ムを使用する場合、その層構成は、少なくともガスおよ
び/または水蒸気バリヤー性の樹脂層と、ヒートシール
層とを含むことが好ましく、また紫外線吸収剤は、例え
ば外層に含有させることが好ましいが、これに限定され
るものではない。コースタへの使用に適した多層フィル
ムの例としては、呉羽化学工業株式会社製の、商品型番
「FA−1」または「GP−31」その他の微収縮(1
20℃での熱収縮率が10%以下)の無延伸フィルムを
挙げることができ、これら多層フィルムのいずれかの層
に紫外線吸収剤を0.5重量部ぐらい添加したものがさ
らに好適である。
【0012】コースタの製造方法としては、コースタ基
材としての前記厚紙の上に、前記の電子レンジにより製
造した押し花を載せ、例えば両面テープや接着剤などで
固定または仮止めする。そして「FA−1」または「G
P−31」などの多層フィルムをサイドシールして袋状
にしたパウチにコースタ基材を入れ、例えば株式会社古
川製作所製の真空包装機などで真空密着させる。さらに
真空密着したものを、赤外線ヒーターまたは熱ロールの
間に通して比較的低温にて加熱すると、「FA−1」や
「GP−31」の多層フィルムが微収縮する。多層フィ
ルムはコースタ基材表面に真空密着した状態で熱収縮さ
れるため、コースタ表面はエンボス処理を施したような
ややざらざらとしたつや消し状態に仕上がる。また、多
層フィルムの内層のヒートシール層が紙の表裏面に強固
に接着される。
材としての前記厚紙の上に、前記の電子レンジにより製
造した押し花を載せ、例えば両面テープや接着剤などで
固定または仮止めする。そして「FA−1」または「G
P−31」などの多層フィルムをサイドシールして袋状
にしたパウチにコースタ基材を入れ、例えば株式会社古
川製作所製の真空包装機などで真空密着させる。さらに
真空密着したものを、赤外線ヒーターまたは熱ロールの
間に通して比較的低温にて加熱すると、「FA−1」や
「GP−31」の多層フィルムが微収縮する。多層フィ
ルムはコースタ基材表面に真空密着した状態で熱収縮さ
れるため、コースタ表面はエンボス処理を施したような
ややざらざらとしたつや消し状態に仕上がる。また、多
層フィルムの内層のヒートシール層が紙の表裏面に強固
に接着される。
【0013】
【実施例】図1は以下の実施例により実際に製造した押
し花成型コースタCの外観斜視図、図2はその製造工程
を説明する斜視図である。 1.押し花の製造 使用した生花は紫と黄色の混ざった花弁を有するパンジ
ーである。このパンジーの花を、ティッシュペーパーの
間に挟み、これを直径が20cmのポリカーボネート製
多孔板(厚み:1.0mm、直径4mmの穴が5mm間
隔で開けられたもの)により上下で挟んで固定し、60
0W出力の市販の電子レンジに入れ、3分間乾燥した。
その結果、生花の原色が残った押し花1が製造された。
し花成型コースタCの外観斜視図、図2はその製造工程
を説明する斜視図である。 1.押し花の製造 使用した生花は紫と黄色の混ざった花弁を有するパンジ
ーである。このパンジーの花を、ティッシュペーパーの
間に挟み、これを直径が20cmのポリカーボネート製
多孔板(厚み:1.0mm、直径4mmの穴が5mm間
隔で開けられたもの)により上下で挟んで固定し、60
0W出力の市販の電子レンジに入れ、3分間乾燥した。
その結果、生花の原色が残った押し花1が製造された。
【0014】2.コースタ基材 コースタ基材は厚紙を使用し、その原紙は大昭和加工紙
株式会社製の坪量が640g/m2のものを使用した。
原紙は横939×縦636mmの大きさのものを9分割
したものであり、図2に示すように、この分割後の原紙
2は、コースタ基材2aを6個製造できる大きさ(横3
13×縦212mm)とした。図2に示すように原紙2
の表面に印刷を施した。この印刷は個々のコースタ基材
2aの外形となる外形線3と、外形線3の内側の装飾用
の帯線4である。外形線3は一辺が10cmの正方形の
角部にRをとった形状で、帯線4は一定の幅寸法でほぼ
正方形枠状に印刷されたもので、パンジーと色彩バラン
スのよい色が付けられたものである。
株式会社製の坪量が640g/m2のものを使用した。
原紙は横939×縦636mmの大きさのものを9分割
したものであり、図2に示すように、この分割後の原紙
2は、コースタ基材2aを6個製造できる大きさ(横3
13×縦212mm)とした。図2に示すように原紙2
の表面に印刷を施した。この印刷は個々のコースタ基材
2aの外形となる外形線3と、外形線3の内側の装飾用
の帯線4である。外形線3は一辺が10cmの正方形の
角部にRをとった形状で、帯線4は一定の幅寸法でほぼ
正方形枠状に印刷されたもので、パンジーと色彩バラン
スのよい色が付けられたものである。
【0015】3.保護フィルムの作成 保護フィルムとしては、呉羽化学工業株式会社製の商品
型番「FA−1」(フィルム厚:100μm)を使用し
た。「FA−1」の構成は、外層から順に、エチレン・
ビニルアルコール共重合体(EVOH)層(ガスバリヤ
ー層)/接着層/エチレン酢酸ビニル共重合体(EV
A)層(芯層)/接着層/アイオノマー(シーラント)
である。
型番「FA−1」(フィルム厚:100μm)を使用し
た。「FA−1」の構成は、外層から順に、エチレン・
ビニルアルコール共重合体(EVOH)層(ガスバリヤ
ー層)/接着層/エチレン酢酸ビニル共重合体(EV
A)層(芯層)/接着層/アイオノマー(シーラント)
である。
【0016】各層の詳細を説明する。 〔EVOH層〕ガスバリヤー層を構成するEVOHは、
株式会社クラレ製の商品名「EVAL−EPE」であ
る。 〔EVA層〕芯層は、酢酸ビニールの含有量が5重量%
のEVAで、MI(Melt Index)が2、融点が104℃
である。このEVA層に、紫外線吸収剤として日本チバ
ガイギー株式会社製の商品名「Tinuvin-P」を0.5重
量部添加した。 〔シーラント〕ヒートシール層を構成するシーラントは
エチレンとメタクリル酸との共重合体をイオン架橋した
アイオノマ(Ionomer)で、デュポン社製の商品名「サ
ーリン」であり、MIは2、融点は96℃である。 〔接着層〕接着層は、酢酸ビニールの含有量が17重量
%のEVAで、MIは0.7、融点は83℃である。図
2に示すように、上記構成の保護フィルムFを三方シー
ルして、開口部Faを有する袋体(パウチ)を形成し
た。この袋体の大きさは、313×212mmの原紙2
を収容できるものとした。
株式会社クラレ製の商品名「EVAL−EPE」であ
る。 〔EVA層〕芯層は、酢酸ビニールの含有量が5重量%
のEVAで、MI(Melt Index)が2、融点が104℃
である。このEVA層に、紫外線吸収剤として日本チバ
ガイギー株式会社製の商品名「Tinuvin-P」を0.5重
量部添加した。 〔シーラント〕ヒートシール層を構成するシーラントは
エチレンとメタクリル酸との共重合体をイオン架橋した
アイオノマ(Ionomer)で、デュポン社製の商品名「サ
ーリン」であり、MIは2、融点は96℃である。 〔接着層〕接着層は、酢酸ビニールの含有量が17重量
%のEVAで、MIは0.7、融点は83℃である。図
2に示すように、上記構成の保護フィルムFを三方シー
ルして、開口部Faを有する袋体(パウチ)を形成し
た。この袋体の大きさは、313×212mmの原紙2
を収容できるものとした。
【0017】4.押し花コースタの製造 原紙2上に印刷により6個取りしたそれぞれのコースタ
基材2a上の所定位置に、前記押し花を接着剤で固定
し、これを保護フィルムFのパウチ内に収納し、株式会
社古川製作所製の自動真空包装機(FVS−3)で真空
密着包装した。この真空包装により原紙2は保護フィル
ムFに閉じ込められ、また保護フィルムFは原紙2の表
面に食い込むように密着し、また押し花の立体感が助長
された。次にこれを赤外線ヒーターを通して加熱した。
加熱により保護フィルムFが微収縮した。保護フィルム
Fが原紙2に真空密着したまま熱収縮することにより、
フィルム表面に微細な皺が形成されて、表面が細かなエ
ンボス状態となる。このエンボス表面により保護フィル
ムFの表面の光沢が無くなってつや消し状態になった。
また加熱によ保護フィルムFの最内層のシーラント層が
溶融し、原紙2表面に強固に融着された。
基材2a上の所定位置に、前記押し花を接着剤で固定
し、これを保護フィルムFのパウチ内に収納し、株式会
社古川製作所製の自動真空包装機(FVS−3)で真空
密着包装した。この真空包装により原紙2は保護フィル
ムFに閉じ込められ、また保護フィルムFは原紙2の表
面に食い込むように密着し、また押し花の立体感が助長
された。次にこれを赤外線ヒーターを通して加熱した。
加熱により保護フィルムFが微収縮した。保護フィルム
Fが原紙2に真空密着したまま熱収縮することにより、
フィルム表面に微細な皺が形成されて、表面が細かなエ
ンボス状態となる。このエンボス表面により保護フィル
ムFの表面の光沢が無くなってつや消し状態になった。
また加熱によ保護フィルムFの最内層のシーラント層が
溶融し、原紙2表面に強固に融着された。
【0018】こうして得られたものを、外形線3によっ
て打ち抜き、一枚ずつのコースタに分離した。この分離
後のコースタCの外形を図1に示す。上記の実施例によ
る押し花成型コースタCを岩崎電気株式会社製のスーパ
ーUVテスターにかけ、テストしたところ、照射一年間
に相当する紫外線を当てても押し花1に色彩の変色は見
られなかった。また、比較例として、上記フィルムの代
わりに低密度ポリエチレンを保護フィルムとしたコース
タを製造して、上記と同様に照射一年間に相当する紫外
線を当てたところ、押し花1の色彩の劣化が激しく、見
栄えが著しく低下した。なお、上記実施例では、コース
タ基材として厚紙を使用したが、厚紙に代わるものとし
て、植物繊維を圧縮した板材、コルク材などを使用する
ことができる。
て打ち抜き、一枚ずつのコースタに分離した。この分離
後のコースタCの外形を図1に示す。上記の実施例によ
る押し花成型コースタCを岩崎電気株式会社製のスーパ
ーUVテスターにかけ、テストしたところ、照射一年間
に相当する紫外線を当てても押し花1に色彩の変色は見
られなかった。また、比較例として、上記フィルムの代
わりに低密度ポリエチレンを保護フィルムとしたコース
タを製造して、上記と同様に照射一年間に相当する紫外
線を当てたところ、押し花1の色彩の劣化が激しく、見
栄えが著しく低下した。なお、上記実施例では、コース
タ基材として厚紙を使用したが、厚紙に代わるものとし
て、植物繊維を圧縮した板材、コルク材などを使用する
ことができる。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明による押し花成型コ
ースタは、紫外線遮断性と酸素バリヤー製の保護フィル
ムにより押し花を覆ったため、押し花の色彩の劣化や変
質が生じにくくなり、長時間にわたって見栄えのよいも
のとなる。
ースタは、紫外線遮断性と酸素バリヤー製の保護フィル
ムにより押し花を覆ったため、押し花の色彩の劣化や変
質が生じにくくなり、長時間にわたって見栄えのよいも
のとなる。
【0020】また本発明の製造方法では、コースタ基材
を保護フィルムにより真空包装した後に加熱して保護フ
ィルムを熱収縮させるとともにヒートシールしているた
め、保護フィルムがコースタ基材表面に密着して押し花
の部分が立体感を生じるとともに、フィルム表面がエン
ボス状となってつや消し状態の良好な外観のコースタを
得ることができる。
を保護フィルムにより真空包装した後に加熱して保護フ
ィルムを熱収縮させるとともにヒートシールしているた
め、保護フィルムがコースタ基材表面に密着して押し花
の部分が立体感を生じるとともに、フィルム表面がエン
ボス状となってつや消し状態の良好な外観のコースタを
得ることができる。
【図1】本発明の実施例の押し花成型コースタの斜視
図、
図、
【図2】図1の押し花成型コースタの製造過程を示す斜
視図、
視図、
1 押し花 2 コースタ原紙 2a コースタ基材 C コースタ F 保護フィルム
Claims (3)
- 【請求項1】 コースタ基材の上に生花の原色を生かし
た押し花が設置され、コースタ基材と押し花の表面に、
紫外線遮断性および酸素バリヤー性の透明な保護フィル
ムが密着していることを特徴とする押し花成型コース
タ。 - 【請求項2】 保護フィルムは、酸素バリヤー性を有す
る外層とヒートシール性の内層とを含む微小な熱収縮性
の多層フィルムであって、いずれかの層に紫外線吸収剤
が添加されたものである請求項1記載の押し花成型コー
スタ。 - 【請求項3】 生花を加圧した状態で電子レンジで誘電
加熱して押し花を製造し、この押し花をコースタ基材の
表面に固定または仮止めし、酸素バリヤー性を有する外
層とヒートシール性の内層とを含む微小な熱収縮性の多
層フィルムであっていずれかの層に紫外線吸収剤が添加
された保護フィルムのパウチに、前記コースタ基材を入
れて、コースタ基材と保護フィルムとを真空密着させ、
さらに保護フィルムを加熱して前記ヒートシール性の内
層にてコースタ基材に接着すると共に保護フィルムを微
収縮させることを特徴とする押し花成型コースタの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21490593A JPH0747026A (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 押し花成型コースタおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21490593A JPH0747026A (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 押し花成型コースタおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0747026A true JPH0747026A (ja) | 1995-02-21 |
Family
ID=16663510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21490593A Withdrawn JPH0747026A (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 押し花成型コースタおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0747026A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2784329A1 (fr) * | 1998-10-07 | 2000-04-14 | De Marsac Guillaume Ma Tandeau | Procede de conditionnement pour presenter, preserver et utiliser la couleur d'une aile de papillon naturel |
JP2006016730A (ja) * | 2004-07-02 | 2006-01-19 | Daio Paper Corp | 紙コースター素材 |
JP2011121201A (ja) * | 2009-12-08 | 2011-06-23 | Honda Motor Co Ltd | 装飾体の貼付け方法及びその装置 |
-
1993
- 1993-08-06 JP JP21490593A patent/JPH0747026A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2784329A1 (fr) * | 1998-10-07 | 2000-04-14 | De Marsac Guillaume Ma Tandeau | Procede de conditionnement pour presenter, preserver et utiliser la couleur d'une aile de papillon naturel |
JP2006016730A (ja) * | 2004-07-02 | 2006-01-19 | Daio Paper Corp | 紙コースター素材 |
JP2011121201A (ja) * | 2009-12-08 | 2011-06-23 | Honda Motor Co Ltd | 装飾体の貼付け方法及びその装置 |
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