JPH0746628Y2 - 水中翼船のストラット - Google Patents

水中翼船のストラット

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Publication number
JPH0746628Y2
JPH0746628Y2 JP1989086387U JP8638789U JPH0746628Y2 JP H0746628 Y2 JPH0746628 Y2 JP H0746628Y2 JP 1989086387 U JP1989086387 U JP 1989086387U JP 8638789 U JP8638789 U JP 8638789U JP H0746628 Y2 JPH0746628 Y2 JP H0746628Y2
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JP
Japan
Prior art keywords
strut
hydrofoil
maximum thickness
wing
shape
Prior art date
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Application number
JP1989086387U
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English (en)
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JPH0325395U (ja
Inventor
泰夫 斎藤
惟夫 山野
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Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は水中翼船のストラットに関し、特に翼を支持す
るストラットの構造に改善を加えて形状抵抗の増加を招
くことなくスプレー抵抗を低減するようにしたものに関
する。
〔従来技術〕
最近、特公昭53-37636号公報に記載されているような高
速水中翼船が実用化されているが、この水中翼船では船
首部と船尾部とに夫々回動式ストラットを介して前部翼
と後部翼が設けられ、前部翼には前部フラップ装置がま
た後部翼には後部フラップ装置が夫々設けられ、船尾部
にはウォータジェット方式の推進装置が設けられ、種々
の検出機器からの検出信号に基いて制御装置によって前
部フラップ装置と後部フラップ装置とラダー(前部スト
ラット)を制御するようになっている。
ところで、上記水中翼船が翼走するときに1本の前部ス
トラット及び3本の後部ストラットが略鉛直姿勢に向き
船体は水面より高く浮上した状態となることから、45ノ
ットもの高速で航行するにも拘らず造波抵抗は僅少であ
るが、前部ストラット及び後部ストラットの前端で大き
なスプレーを発生させるスプレー抵抗が全推進抵抗の約
30%にも達する。
従来の水中翼船の前部ストラット及び後部ストラット
は、前端が鈍く後端が尖った翼形形状に構成されていた
ので、大きなスプレー抵抗が生じた。
一方、特公昭40-29061号公報や実公昭48-44957号公報に
は、水中翼船のストラットであって全長にわたって前端
がほぼナイフエッジ状に鋭く形成されたストラットが記
載されている。
尚、参考までに、高速船等の船体前部の左右両舷の側外
板の水面よりも高い部分に所定長さに亙って所定幅の板
部材を張出し棚状に固着してスプレーが船体上部に接触
するのを防止することにより船のスプレー抵抗を低減す
る技術は知られている。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記のように、従来の水中翼船のストラットは、前端が
鈍く後端が尖った翼形形状に構成されていたので、高速
にて翼走するときに全推進抵抗の約30%もの大きなスプ
レー抵抗が生じていた。
一方、前記公報に記載のストラットのようにストットの
全長にわたって、ストラットの前端をナイフエッジ状に
形成する場合には、スプレー抵抗を低減することは可能
であるものの、ストラットの常時水中にある部分の形状
抵抗が大きくなるという問題がある。
尚、上記スプレー抵抗低減用の板部材をヒントにしてス
トラットの水面よりも高い部分に水平鍔状に板部材を固
着することも考えられるが、船体は水面よりも高く浮上
しているので、ストラットで発生したスプレーの極く一
部しか船体に接触しないことから、上記鍔状の板部材で
はスプレー抵抗を低減することが難しい。本考案の目的
は、スプレー抵抗を著しく低減し得るような水中翼船の
ストラットを提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
第1請求項に係る水中翼船のストラットは、水中翼船が
翼走状態のときに船体から下方へ略鉛直に延び、下端部
に翼が固着された水中翼船のストラットにおいて、上記
ストラットのロード・ウォータ・ライン付近の部分とそ
れよりも上側の部分が、前端がナイフエッジ状に、且つ
断面形状にて最大厚部分が後半部にある対称翼形に形成
され、上記ストラットの下端側部分が、断面形状にて最
大厚部分が前半部にある対称翼形に形成され、上記最大
厚部分が後半部にある対称翼形の部分から最大厚部分が
前半部にある対称翼形の部分にわたって最大厚部分が連
続的に変化するように構成されたものである。
〔作用〕 第1請求項に係る水中翼船のストラットにおいては、ス
トラットのロード・ウォータ・ライン付近の部分とそれ
よりも上側の部分が、前端がナイフエッジ状に、且つ断
面形状にて最大厚部分が後半部にある対称翼形に形成さ
れているため、水中翼船の翼走時ストラットの前端から
発生するスプレーが著しく少なくなり、スプレー抵抗が
著しく低減する。
また、上記ストラットの下端側部分が、断面形状にて最
大厚部分が前半部にある対称翼形に形成されているた
め、粘性による形状抵抗が増加するのを防止することが
できる。
また、上記最大厚部分が後半部にある対称翼形の部分か
ら最大厚部分が前半部にある対称翼形の部分にわたって
最大厚部分が連続的に変化するように構成されているた
め、ストラットの構造が不連続的にならず、構造強度が
低下することもない。
〔考案の効果〕
第1請求項に係る水中翼船のストラットによれば、スト
ラットのロード・ウォータ・ライン付近の部分とそれよ
りも上側の部分が、前端がナイフエッジ状に、且つ断面
形状にて最大厚部分が後半部にある対称翼形に形成され
ているため、非常に簡単な構成によって全推進抵抗の約
30%にもなるスプレー抵抗を大幅に低減することが出
来、これにより推進用エンジンの燃料消費率を著しく改
善することが出来る。
そして、上記ストラットの下端側部分が、断面形状にて
最大厚部分が前半部にある対称翼形に形成されているた
め、粘性による形状抵抗が増加するのを防止することが
できる。
また、上記最大厚部分が後半部にある対称翼形の部分か
ら最大厚部分が前半部にある対称翼形の部分にわたって
最大厚部分が連続的に変化するように構成されているた
め、ストラットの構造が不連続的にならず、構造強度が
低下することもない。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例について図面に基いて説明する。
本実施例は、通称ジェットフォイルと称する水中翼船に
本発明を適用した場合の一例である。
第1図・第2図に示すように、水中翼船JFの船体10の船
首部の下部中央には翼形断面のラダーを兼ねる前部スト
ラット12がその上端部において鉛直軸回り及び左右方向
水平軸回りに回動可能に設けられ、前部ストラット12の
下端部には前部翼13が設けられ、前部翼13の後縁部には
前部フラップ14が設けられている。翼走時に前部ストラ
ット12は図示のように鉛直に下方へ伸張されまた艇走時
には矢印11方向へ回動して前方へ水平に起される。
船体10の船尾部の下部には、左右1対の翼形断面の後部
ストラット22・22がその上端部において左右方向の水平
枢支ピン21を介して回動可能に設けられ、左右の後部ス
トラット22・22の中間位置には中間ストラット23がその
上端において左右方向の水平枢支ピンを介して回動可能
に設けられ、左舷後部ストラット22と右舷後部ストラッ
ト22の下端部同士に亙って後部翼24が設けられ、後部翼
24は中間ストラット23の下端部にも固着されている。
上記後部翼24の後縁部には左舷側2枚及び右舷側2枚計
4枚の後部フラップが設けられている。但し、通常の場
合各舷の内側後部フラップと外側後部フラップとは同期
作動される。上記中間ストラット23及びその上端近傍の
船体底部とに亙ってウォータジェット方式の推進装置
(図示略)が設けられている。但し、これに代えてプロ
ペラ方式の推進装置を設けることも可能である。翼走時
に後部ストラット22・22及び中間ストラット23は図示の
ように鉛直に下方へ伸張されまた艇走時に矢印25方向へ
回動して後方へ水平に起される。
次に、上記前部ストラット12及び後部ストラット22.22
の構造について説明するが、前部ストラット12と後部ス
トラット22.22とは同様な構造なので前部ストラット12
についてのみ説明する。
第2図〜第4図に示すように、前部ストラット12の下端
側部分は2点鎖線で示す最大厚部分26を前半部に有し、
前端部が鈍くまた最大厚部分から後方に向って略テーパ
状に減厚する対称翼形に形成されている(第4図参
照)。
最大厚部分26は、2点鎖線で示すように上方にいくにつ
れて徐々に後方へ移行し、ロード・ウォータ・ライン
(以下、LWLという)27付近の部分とそれよりも上側の
部分では後半部の一定位置に位置し、前部ストラット12
のLWL27より上方の部分は、第4図のものとは前後に対
称な対称翼形に形成されている(第3図参照)。
即ち、前部ストラット12の前端から発生するスプレーS
を極力少なくしてスプレー抵抗を低減する為に、前部ス
トラット12のLWL27の付近の部分とそれよりも上側の部
分の前半部分は前端がナイフエッジ状に尖り前端から後
方に向かってテーパ状に増厚する形状に構成されてい
る。
水中翼船JFの翼走時、常時水中に位置する前部ストラッ
ト12の下端側部分は、粘性による形状抵抗を極力低く抑
える為に、上述のように後端がナイフエッジ状の翼形形
状に形成されている。但し、第3図の翼形形状から第4
図の翼形形状への移行は、第2図に最大厚部分26で示す
ように連続的に変化するように構成されている。
この前部ストラット12の構造においては、翼走時ナイフ
エッジ状に尖った前端で海面を割りながら進んでいくこ
とになるので、スプレーSの発生が低減し、スプレー抵
抗が約50%以上も低減し、特に高速域における推進抵抗
の低減効果が大きくなり、推進用エンジンの燃費が著し
く改善される。
尚、実際には前部ストラット12及び後部ストラット22・
22はステンレスやチタン合金製の金属板と補強部材など
を組合せて中空状に形成されるが、内部構造は直接関係
がないので第3図・第4図は中実状に図示してある。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示すもので、第1図は水中翼船
の右側面図、第2図は前部ストラットの要部右側面図、
第3図は第2図III-III線断面図、第4図は第2図IV-IV
線断面図である。 JF……水中翼船、12……前部ストラット、13……前部
翼、22……後部ストラット、24……後部翼、26……最大
厚部分。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−200079(JP,A) 特開 昭61−200080(JP,A) 特公 昭40−29061(JP,B1) 特公 昭40−20779(JP,B1) 実公 昭48−44957(JP,Y1)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】水中翼船が翼走状態のときに船体から下方
    へ略鉛直に延び、下端部に翼が固着された水中翼船のス
    トラットにおいて、 上記ストラットのロード・ウォータ・ライン付近の部分
    とそれよりも上側の部分が、前端がナイフエッジ状に、
    且つ断面形状にて最大厚部分が後半部にある対称翼形に
    形成され、 上記ストラットの下端側部分が、断面形状にて最大厚部
    分が前半部にある対称翼形に形成され、 上記最大厚部分が後半部にある対称翼形の部分から最大
    厚部分が前半部にある対称翼形の部分にわたって最大厚
    部分が連続的に変化するように構成された、 ことを特徴とする水中翼船のストラット。
JP1989086387U 1989-07-20 1989-07-20 水中翼船のストラット Expired - Lifetime JPH0746628Y2 (ja)

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JPH0325395U JPH0325395U (ja) 1991-03-15
JPH0746628Y2 true JPH0746628Y2 (ja) 1995-10-25

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JPH0698949B2 (ja) * 1985-02-28 1994-12-07 ヤマハ発動機株式会社 全没型水中翼船
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