JPH0746333Y2 - 濾過布 - Google Patents
濾過布Info
- Publication number
- JPH0746333Y2 JPH0746333Y2 JP1990053220U JP5322090U JPH0746333Y2 JP H0746333 Y2 JPH0746333 Y2 JP H0746333Y2 JP 1990053220 U JP1990053220 U JP 1990053220U JP 5322090 U JP5322090 U JP 5322090U JP H0746333 Y2 JPH0746333 Y2 JP H0746333Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- napped
- knitted fabric
- filter cloth
- filter
- solid particle
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Filtering Materials (AREA)
- Knitting Of Fabric (AREA)
Description
本考案は、工場排水や河川水等の浄化用に好適に使用し
うる濾過布に関するものである。
うる濾過布に関するものである。
従来より、工場排水や河川水等に含まれている固体粒子
群を捕捉除去し、工場排水等を浄化するための濾過材と
して、各種のものが使用されている。例えば、金網,布
帛,不織布,繊維塊状物等が濾過材として使用されてい
る。 この濾過材の使用方法の一例としては、例えば第5図に
示す如き方法が採用されている。即ち、金網製円筒体
(5)の内面に濾過材(6)が張設され、金網製円筒体
(5)の内部に収納された給水パイプ(11)から工場排
水等の廃液(7)が矢印(c)の方向に給水される。こ
の給水された廃液(7)は、濾過材(6)及び金網製円
筒体(5)を矢印(d)の方向に通過して、貯水槽(1
0)内に濾過水(8)として流出する。廃液(7)が矢
印(d)の方向に通過するのは、貯水槽(10)における
水位と金網製円筒体(5)中の廃液(7)の水位との水
位差(11)によるものである。金網製円筒体(5)及び
濾過材(6)は矢印(g)の方向に回転しており、廃液
(7)が流出しない場所で、シャワーノズル(9)から
噴出する洗浄水(14)が矢印(e)の方向に付与され、
濾過材(6)に付着した固体粒子群を洗浄除去し、回収
桶(13)で回収されるのである。また、貯水槽(10)の
濾過水(8)は、排水パイプ(12)によって矢印(f)
の方向に排水される。 このような使用方法に供せられる濾過材は、固体粒子群
の捕捉効率が高いことはもちろん、洗浄水によって固体
粒子群が良好に洗浄除去されることが要求される。 しかしながら、前記した濾過材にあっては、固体粒子群
の捕捉効率の高いものを使用すると、洗浄除去効率が低
いという傾向があった。洗浄除去効率が低いということ
は、濾過材中に固体粒子群が残留しているということで
あり、濾過材が目詰まりを起こして、廃液の処理量が経
時的に低下していくという欠点を惹起するのである。ま
た、固体粒子群の捕捉効率の低いものを使用すれば、洗
浄除去効率も良好であるという傾向がある。従って、こ
の濾過材を使用すれば、廃液の処理量の低下は免れられ
るが、もともと固体粒子群の捕捉効率が低いため、廃液
を浄化する能率が低く、清浄な濾過水が得られにくいと
いう欠点があった。
群を捕捉除去し、工場排水等を浄化するための濾過材と
して、各種のものが使用されている。例えば、金網,布
帛,不織布,繊維塊状物等が濾過材として使用されてい
る。 この濾過材の使用方法の一例としては、例えば第5図に
示す如き方法が採用されている。即ち、金網製円筒体
(5)の内面に濾過材(6)が張設され、金網製円筒体
(5)の内部に収納された給水パイプ(11)から工場排
水等の廃液(7)が矢印(c)の方向に給水される。こ
の給水された廃液(7)は、濾過材(6)及び金網製円
筒体(5)を矢印(d)の方向に通過して、貯水槽(1
0)内に濾過水(8)として流出する。廃液(7)が矢
印(d)の方向に通過するのは、貯水槽(10)における
水位と金網製円筒体(5)中の廃液(7)の水位との水
位差(11)によるものである。金網製円筒体(5)及び
濾過材(6)は矢印(g)の方向に回転しており、廃液
(7)が流出しない場所で、シャワーノズル(9)から
噴出する洗浄水(14)が矢印(e)の方向に付与され、
濾過材(6)に付着した固体粒子群を洗浄除去し、回収
桶(13)で回収されるのである。また、貯水槽(10)の
濾過水(8)は、排水パイプ(12)によって矢印(f)
の方向に排水される。 このような使用方法に供せられる濾過材は、固体粒子群
の捕捉効率が高いことはもちろん、洗浄水によって固体
粒子群が良好に洗浄除去されることが要求される。 しかしながら、前記した濾過材にあっては、固体粒子群
の捕捉効率の高いものを使用すると、洗浄除去効率が低
いという傾向があった。洗浄除去効率が低いということ
は、濾過材中に固体粒子群が残留しているということで
あり、濾過材が目詰まりを起こして、廃液の処理量が経
時的に低下していくという欠点を惹起するのである。ま
た、固体粒子群の捕捉効率の低いものを使用すれば、洗
浄除去効率も良好であるという傾向がある。従って、こ
の濾過材を使用すれば、廃液の処理量の低下は免れられ
るが、もともと固体粒子群の捕捉効率が低いため、廃液
を浄化する能率が低く、清浄な濾過水が得られにくいと
いう欠点があった。
そこで、本考案は、ある特殊な編物を濾過布とすること
により、廃液中の固体粒子群の捕捉効率が高く、且つ瀘
過布の背面から洗浄水を吹き付けることによって、捕捉
された固体粒子群が洗浄水によって良好に洗浄除去され
るようにして、長期に亙って捕捉効率が高いと共に廃液
の処理量が低下しないようにしたものである。
により、廃液中の固体粒子群の捕捉効率が高く、且つ瀘
過布の背面から洗浄水を吹き付けることによって、捕捉
された固体粒子群が洗浄水によって良好に洗浄除去され
るようにして、長期に亙って捕捉効率が高いと共に廃液
の処理量が低下しないようにしたものである。
即ち、本考案は、編地部と、該編地部の片面に形成され
た立毛部とよりなる編物であって、該編物は(i)立毛
部を構成する立毛繊維の繊度が2.1〜5.0デニールである
こと、(ii)立毛部を構成する立毛繊維の長さが1〜5m
mであること、(iii)立毛部を構成する立毛繊維の本数
は6000〜18720本/cm2であること、(iv)立毛部を構成
する立毛繊維は、編地部への横臥及び編地部からの起立
を繰り返し行うことが可能な柔軟性を持つこと、(v)
編地部を構成する編目の数は300ループ/cm2以上である
ことの五つの条件を満足することを特徴とする濾過布に
関するものである。なお、特開昭58−207917号公報、特
開昭60−49895号公報及び特開昭61−171516号公報に
は、本考案と同様に、編地部と立毛部とよりなる瀘過布
が記載されているが、この瀘過布は、瀘過布の背面(被
瀘過液の流出側の面)から洗浄水を吹き付けることによ
って、捕捉された固体粒子群を良好に洗浄除去するため
の工夫が施されていないものであって、この点で本考案
とは決定的に相違する。 本考案に係る濾過布は、編地部(2)と、該編地部
(2)の片面に形成された立毛部(1)とよりなるもの
である。 立毛部(1)は、多数の起立した立毛繊維群からなるも
のである。本考案において、この立毛部(1)を構成す
る立毛繊維の繊度は、2.1〜5.0デニールでなければなら
ない。繊度が5.0デニールを超えると、立毛繊維が横臥
しにくくなるので好ましくない。即ち、立毛繊維の横臥
による固体粒子群の捕捉、及び立毛繊維の起立による捕
捉した固体粒子群の洗浄除去が良好に行われなくなるた
め、好ましくない。また、繊度が2.1デニール未満であ
ると、立毛繊維の強度が低下し、立毛繊維の横臥と起立
が繰り返されることによって、立毛繊維が切断し脱落し
やすくなるので好ましくない。また、立毛繊維の剛性が
低下し、立毛繊維間が絡みやすくなり、瀘過布の洗浄時
に立毛繊維群が分離しにくくなって、瀘過布中に捕捉し
た固体粒子群を洗浄除去しにくくなるので、好ましくな
い。 立毛部(1)を構成する立毛繊維の長さは1〜5mmでな
ければならない。ここで、立毛繊維の長さとは、第1図
に示す如く、編地部(2)の表面から立毛繊維の先端ま
での長さ(L)を意味している。立毛繊維の長さが1mm
未満であると、立毛繊維が横臥しにくくなって固体粒子
群を捕捉しにくくなると共に、捕捉した固体粒子群を洗
浄除去しにくくなるので好ましくない。また、立毛繊維
の長さが5mmを超えると、立毛繊維間が絡みやすくな
り、濾過布の洗浄時に立毛繊維群が分離しにくくなっ
て、濾過布中に捕捉した固体粒子群を洗浄除去しにくく
なるので、好ましくない。 立毛部(1)を構成する立毛繊維の本数は、6000〜1872
0本/cm2でなければならない。立毛繊維の本数が6000本
/cm2未満になると、この立毛部(1)で固体粒子群を
捕捉する能力が低下するため、好ましくない。また立毛
繊維の本数が18720本/cm2を超えると、単位面積当りの
立毛繊維の本数が多くなりすぎて、立毛繊維間が絡みや
すくなり、瀘過布の洗浄時に立毛繊維群が分離しにくく
なって、瀘過布中に捕捉した固体粒子群を洗浄除去しに
くくなるので、好ましくない。 立毛部(1)を構成する立毛繊維は、編地部(2)への
横臥及び編地部(2)からの起立を繰り返し行うことが
可能な柔軟性を持つことが必要である。本考案に係る瀘
過は、その使用方法からも明らかなように、立毛繊維の
編地部(2)への横臥によって、固体粒子群を捕捉し、
立毛繊維の編地部(2)からの起立によって、固体粒子
群を洗浄除去するものであるから、この横臥と起立とが
スムースに行える程度の柔軟性を持つことが必要なので
ある。この程度の柔軟性は、ポリエステル等の一般に使
用される合成繊維を立毛繊維として使用すれば、十分に
達成可能なものである。 編地部(2)を構成する編目の数は、300ループ/cm2以
上でなければならない。編目の数が300ループ/cm2未満
になると、編地部(2)が粗くなって、固体粒子群を捕
捉する能力が低下するので、好ましくない。 本考案に係る濾過布を製造する方法としては、例えば
丸編や経編等の常法の手段によって、パイル編物を製編
し、そのパイル編物のパイルループをシャーリングして
濾過布を得る方法、トリコット編機やラッセル編機等
の経編機でサテン調の組織を製編し、コード編した糸
(振り糸)を起毛した後、この起毛部シヤーリングして
濾過布を得る方法、ダブルラッセル編機で二重編物を
製編し、この二重編物の中央部を切断して、同時に二枚
の濾過布を得る方法等が採用される。これらの方法によ
って、地組織として編地部が形成され、この編地部の片
面に立毛部が形成された濾過布が得られるのである。な
お、上記のいずれの方法においても、パイルループや振
り糸は立毛繊維となるものであるから、単糸繊度が5デ
ニール以下の糸が用いられることは言うまでもない。
た立毛部とよりなる編物であって、該編物は(i)立毛
部を構成する立毛繊維の繊度が2.1〜5.0デニールである
こと、(ii)立毛部を構成する立毛繊維の長さが1〜5m
mであること、(iii)立毛部を構成する立毛繊維の本数
は6000〜18720本/cm2であること、(iv)立毛部を構成
する立毛繊維は、編地部への横臥及び編地部からの起立
を繰り返し行うことが可能な柔軟性を持つこと、(v)
編地部を構成する編目の数は300ループ/cm2以上である
ことの五つの条件を満足することを特徴とする濾過布に
関するものである。なお、特開昭58−207917号公報、特
開昭60−49895号公報及び特開昭61−171516号公報に
は、本考案と同様に、編地部と立毛部とよりなる瀘過布
が記載されているが、この瀘過布は、瀘過布の背面(被
瀘過液の流出側の面)から洗浄水を吹き付けることによ
って、捕捉された固体粒子群を良好に洗浄除去するため
の工夫が施されていないものであって、この点で本考案
とは決定的に相違する。 本考案に係る濾過布は、編地部(2)と、該編地部
(2)の片面に形成された立毛部(1)とよりなるもの
である。 立毛部(1)は、多数の起立した立毛繊維群からなるも
のである。本考案において、この立毛部(1)を構成す
る立毛繊維の繊度は、2.1〜5.0デニールでなければなら
ない。繊度が5.0デニールを超えると、立毛繊維が横臥
しにくくなるので好ましくない。即ち、立毛繊維の横臥
による固体粒子群の捕捉、及び立毛繊維の起立による捕
捉した固体粒子群の洗浄除去が良好に行われなくなるた
め、好ましくない。また、繊度が2.1デニール未満であ
ると、立毛繊維の強度が低下し、立毛繊維の横臥と起立
が繰り返されることによって、立毛繊維が切断し脱落し
やすくなるので好ましくない。また、立毛繊維の剛性が
低下し、立毛繊維間が絡みやすくなり、瀘過布の洗浄時
に立毛繊維群が分離しにくくなって、瀘過布中に捕捉し
た固体粒子群を洗浄除去しにくくなるので、好ましくな
い。 立毛部(1)を構成する立毛繊維の長さは1〜5mmでな
ければならない。ここで、立毛繊維の長さとは、第1図
に示す如く、編地部(2)の表面から立毛繊維の先端ま
での長さ(L)を意味している。立毛繊維の長さが1mm
未満であると、立毛繊維が横臥しにくくなって固体粒子
群を捕捉しにくくなると共に、捕捉した固体粒子群を洗
浄除去しにくくなるので好ましくない。また、立毛繊維
の長さが5mmを超えると、立毛繊維間が絡みやすくな
り、濾過布の洗浄時に立毛繊維群が分離しにくくなっ
て、濾過布中に捕捉した固体粒子群を洗浄除去しにくく
なるので、好ましくない。 立毛部(1)を構成する立毛繊維の本数は、6000〜1872
0本/cm2でなければならない。立毛繊維の本数が6000本
/cm2未満になると、この立毛部(1)で固体粒子群を
捕捉する能力が低下するため、好ましくない。また立毛
繊維の本数が18720本/cm2を超えると、単位面積当りの
立毛繊維の本数が多くなりすぎて、立毛繊維間が絡みや
すくなり、瀘過布の洗浄時に立毛繊維群が分離しにくく
なって、瀘過布中に捕捉した固体粒子群を洗浄除去しに
くくなるので、好ましくない。 立毛部(1)を構成する立毛繊維は、編地部(2)への
横臥及び編地部(2)からの起立を繰り返し行うことが
可能な柔軟性を持つことが必要である。本考案に係る瀘
過は、その使用方法からも明らかなように、立毛繊維の
編地部(2)への横臥によって、固体粒子群を捕捉し、
立毛繊維の編地部(2)からの起立によって、固体粒子
群を洗浄除去するものであるから、この横臥と起立とが
スムースに行える程度の柔軟性を持つことが必要なので
ある。この程度の柔軟性は、ポリエステル等の一般に使
用される合成繊維を立毛繊維として使用すれば、十分に
達成可能なものである。 編地部(2)を構成する編目の数は、300ループ/cm2以
上でなければならない。編目の数が300ループ/cm2未満
になると、編地部(2)が粗くなって、固体粒子群を捕
捉する能力が低下するので、好ましくない。 本考案に係る濾過布を製造する方法としては、例えば
丸編や経編等の常法の手段によって、パイル編物を製編
し、そのパイル編物のパイルループをシャーリングして
濾過布を得る方法、トリコット編機やラッセル編機等
の経編機でサテン調の組織を製編し、コード編した糸
(振り糸)を起毛した後、この起毛部シヤーリングして
濾過布を得る方法、ダブルラッセル編機で二重編物を
製編し、この二重編物の中央部を切断して、同時に二枚
の濾過布を得る方法等が採用される。これらの方法によ
って、地組織として編地部が形成され、この編地部の片
面に立毛部が形成された濾過布が得られるのである。な
お、上記のいずれの方法においても、パイルループや振
り糸は立毛繊維となるものであるから、単糸繊度が5デ
ニール以下の糸が用いられることは言うまでもない。
本考案に係る濾過布の作用を第2図及び第3図に基づい
て説明する。 第2図は、廃液が矢印(a)の方向に通過する場合にお
ける、濾過布の概略断面図である。濾過布の立毛部
(1)において、立毛繊維は廃液の圧力によって横臥せ
しめられている。従って、濾過布の厚さ方向に立毛繊維
が堆積した状態となって、立毛繊維間に微細な間隙が形
成される。従って、この横臥した立毛部(1)によっ
て、廃液中の固体粒子群が捕捉される。そして、横臥し
た立毛部(1)を通過した固体粒子群は、更に編地部
(2)によって捕捉されるのである。このように、本考
案に係る濾過布は二重の捕捉層を有しているので、捕捉
効率の高い濾過布とすることが可能である。 固体粒子群を捕捉した濾過布は、第3図に示す如き状態
で洗浄される。第3図中、矢印(b)は洗浄水の通過方
向である。この洗浄によつて、横臥していた立毛繊維は
起立し、洗浄水によって立毛繊維群が左右に揺動する。
従って、立毛繊維間に捕捉されていた固体粒子群が脱落
しやすくなる。また、横臥していた立毛繊維が起立する
と、編地部(2)表面も立毛繊維群の堆積から解放さ
れ、編地部に捕捉されていた固体粒子群も、脱落しやす
くなる。
て説明する。 第2図は、廃液が矢印(a)の方向に通過する場合にお
ける、濾過布の概略断面図である。濾過布の立毛部
(1)において、立毛繊維は廃液の圧力によって横臥せ
しめられている。従って、濾過布の厚さ方向に立毛繊維
が堆積した状態となって、立毛繊維間に微細な間隙が形
成される。従って、この横臥した立毛部(1)によっ
て、廃液中の固体粒子群が捕捉される。そして、横臥し
た立毛部(1)を通過した固体粒子群は、更に編地部
(2)によって捕捉されるのである。このように、本考
案に係る濾過布は二重の捕捉層を有しているので、捕捉
効率の高い濾過布とすることが可能である。 固体粒子群を捕捉した濾過布は、第3図に示す如き状態
で洗浄される。第3図中、矢印(b)は洗浄水の通過方
向である。この洗浄によつて、横臥していた立毛繊維は
起立し、洗浄水によって立毛繊維群が左右に揺動する。
従って、立毛繊維間に捕捉されていた固体粒子群が脱落
しやすくなる。また、横臥していた立毛繊維が起立する
と、編地部(2)表面も立毛繊維群の堆積から解放さ
れ、編地部に捕捉されていた固体粒子群も、脱落しやす
くなる。
市販の28ゲージトリコット編機を用いて、第4図に示す
編組織でトリコット編物を得た。第4図に示す編組織に
おいて、トリコット編機の前筬(F)で編目形成された
コード編糸条(3)が製編後に起毛及びシャーリング加
工されて立毛繊維となる。一方、後筬(B)で編目形成
されたデンビー編糸条(4)は、編地部を構成する。以
上のようにして、第1表に示す如き濾過布を得た。な
お、使用した糸条はポリエステルマルチフィラメント糸
条である。 以上の濾過布を、第5図に示すドラム式濾過機の金網製
円筒体(5)の内面に張設し、一定の懸濁水(浮遊固体
濃度1790mg/l)を廃液として用い、各濾過布の濾過処理
試験を行った。そして、その性能の評価結果を第2表に
示した。 第2表に示したように、実施例に係る濾過布は、廃液中
の浮遊固体の捕捉率が高く、且つ濾過処理を続けても濾
過処理水量の経時的低下率が低い。即ち、実施例に係わ
る濾過布は、高い捕捉効率と長期に亙る高い廃液処理量
を具現したものである。これに対し、立毛繊維本数又は
編目密度の少ない比較例2及び3に係る濾過布は、廃液
中の浮遊固体の捕捉率が低い。また、立毛繊維のデニー
ルの太い比較例1に係る濾過布、又は立毛繊維が所定の
長さを持っていない比較例4及び5に係る濾過布は、濾
過処理水量の経時的低下率が大きい。
編組織でトリコット編物を得た。第4図に示す編組織に
おいて、トリコット編機の前筬(F)で編目形成された
コード編糸条(3)が製編後に起毛及びシャーリング加
工されて立毛繊維となる。一方、後筬(B)で編目形成
されたデンビー編糸条(4)は、編地部を構成する。以
上のようにして、第1表に示す如き濾過布を得た。な
お、使用した糸条はポリエステルマルチフィラメント糸
条である。 以上の濾過布を、第5図に示すドラム式濾過機の金網製
円筒体(5)の内面に張設し、一定の懸濁水(浮遊固体
濃度1790mg/l)を廃液として用い、各濾過布の濾過処理
試験を行った。そして、その性能の評価結果を第2表に
示した。 第2表に示したように、実施例に係る濾過布は、廃液中
の浮遊固体の捕捉率が高く、且つ濾過処理を続けても濾
過処理水量の経時的低下率が低い。即ち、実施例に係わ
る濾過布は、高い捕捉効率と長期に亙る高い廃液処理量
を具現したものである。これに対し、立毛繊維本数又は
編目密度の少ない比較例2及び3に係る濾過布は、廃液
中の浮遊固体の捕捉率が低い。また、立毛繊維のデニー
ルの太い比較例1に係る濾過布、又は立毛繊維が所定の
長さを持っていない比較例4及び5に係る濾過布は、濾
過処理水量の経時的低下率が大きい。
以上説明したように、本考案に係る濾過布は、特定の編
目密度の編地部と、該編地部の片面に設けられた特定の
立毛部とよりなるものである。従って、本考案に係る濾
過布は、特定の立毛部と特定の編地部という二重の捕捉
層を有しており、捕捉効率が高いという効果を奏するも
のである。 また、本考案に係る濾過布を洗浄すれば、立毛部を構成
する立毛繊維が起立及び揺動し、立毛部に捕捉された固
体粒子群が速やかに除去され、また立毛繊維の起立によ
って編地部も解放されて編地部に捕捉されている固体粒
子群も速やかに除去される。従って、本考案に係る濾過
布は洗浄しやすく、この洗浄によって捕捉されている固
体粒子群が速やかに除去されるので、長期に亙って使用
しても廃液の処理量の低下が少ないという効果を奏する
ものである。 即ち、本考案に係わる濾過布は、従来の濾過布において
具備せしめるのが困難であった二つの特性、つまり捕捉
効率が高いという性能及び経時的に廃液処理量が低下し
にくいという性能を兼ね備えたものであり、利用価値の
大きいものである。 また、本考案に係る濾過布は、編物であるため伸縮性に
富み、各種濾過機への張設が容易であるという効果も奏
する。
目密度の編地部と、該編地部の片面に設けられた特定の
立毛部とよりなるものである。従って、本考案に係る濾
過布は、特定の立毛部と特定の編地部という二重の捕捉
層を有しており、捕捉効率が高いという効果を奏するも
のである。 また、本考案に係る濾過布を洗浄すれば、立毛部を構成
する立毛繊維が起立及び揺動し、立毛部に捕捉された固
体粒子群が速やかに除去され、また立毛繊維の起立によ
って編地部も解放されて編地部に捕捉されている固体粒
子群も速やかに除去される。従って、本考案に係る濾過
布は洗浄しやすく、この洗浄によって捕捉されている固
体粒子群が速やかに除去されるので、長期に亙って使用
しても廃液の処理量の低下が少ないという効果を奏する
ものである。 即ち、本考案に係わる濾過布は、従来の濾過布において
具備せしめるのが困難であった二つの特性、つまり捕捉
効率が高いという性能及び経時的に廃液処理量が低下し
にくいという性能を兼ね備えたものであり、利用価値の
大きいものである。 また、本考案に係る濾過布は、編物であるため伸縮性に
富み、各種濾過機への張設が容易であるという効果も奏
する。
第1図は、本考案の一例に係る濾過布の模式的横断面図
である。第2図は、第1図の濾過布の立毛部に向かって
廃液が透過する場合の模式的横断面図であり、第3図
は、第1図の濾過布の編地部から洗浄水を噴霧した場合
の模式的横断面図である。第4図は、本考案の一例に係
る濾過布を製造する場合の編組織図である。第5図は、
ドラム式濾過機の概略図であり、濾過布の一使用例を示
したものである。 (1)……立毛部,(2)……編地部
である。第2図は、第1図の濾過布の立毛部に向かって
廃液が透過する場合の模式的横断面図であり、第3図
は、第1図の濾過布の編地部から洗浄水を噴霧した場合
の模式的横断面図である。第4図は、本考案の一例に係
る濾過布を製造する場合の編組織図である。第5図は、
ドラム式濾過機の概略図であり、濾過布の一使用例を示
したものである。 (1)……立毛部,(2)……編地部
Claims (1)
- 【請求項1】編地部と、該編地部の片面に形成された立
毛部とよりなる編物であって、該編物は下記(i)〜
(v)の条件を満足することを特徴とする濾過布。 記 (i)立毛部を構成する立毛繊維の繊度が2.1〜5.0デニ
ールであること。 (ii)立毛部を構成する立毛繊維の長さが1〜5mmであ
ること。 (iii)立毛部を構成する立毛繊維の本数は6000〜18720
本/cm2であること。 (iv)立毛部を構成する立毛繊維は、編地部への横臥及
び編地部からの起立を繰り返し行うことが可能な柔軟性
を持つこと。 (v)編地部を構成する編目の数は300ループ/cm2以上
であること。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990053220U JPH0746333Y2 (ja) | 1990-05-21 | 1990-05-21 | 濾過布 |
Applications Claiming Priority (1)
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Patent Citations (4)
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