JPH0745239B2 - ホログラム化粧樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

ホログラム化粧樹脂成形品の製造方法

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JPH0745239B2
JPH0745239B2 JP60241264A JP24126485A JPH0745239B2 JP H0745239 B2 JPH0745239 B2 JP H0745239B2 JP 60241264 A JP60241264 A JP 60241264A JP 24126485 A JP24126485 A JP 24126485A JP H0745239 B2 JPH0745239 B2 JP H0745239B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ホログラム化粧樹脂成形品の製造方法に関
し、更に詳しくは表面にホログラムを有する樹脂成形品
を容易且つ安価に提供することを目的とする。
(従来の技術) 従来、種々の樹脂成形品が広く製造および使用され、且
つこれらの樹脂成形品には種々の着色や模様が付与され
て美粧および意匠効果が高められている。このような美
粧および意匠効果を付与する一手段として、樹脂成形品
の表面に立体的な視感を与えるホログラムを付与するこ
とも行われている。
樹脂成形品の表面にホログラムを付与する方法として
は、(1)射出成形等の金型の表面に予めホログラムの
凹凸形状を設けておいて、射出成形と同時に樹脂成形品
の表面にホログラムの凹凸形状を転写させる方法、
(2)樹脂成形品の表面に感光性樹脂からなる層を形成
し、レーザー光線等で直接ホログラムを形成する方法、
(3)樹脂成形品の表面にホログラム転写シートにより
ホログラムの凹凸形状を熱転写する方法あるいはホログ
ラムシールを貼着する方法等が知られている。
(発明が解決しようとしている問題点) 上記(1)の方法では、ホログラム凹凸形状は極めて微
細である等の点から金型の製造コストが高く、少量生産
には不向きであり、且つホログラム画像ごとに金型を変
える必要があり、更にホログラムの凹凸形状の正確な再
現が困難であり、工業的には実用性が低い。また上記
(2)の方法では、樹脂成形品ごとにレーザー光線の照
射が必要であり、またそのレーザー光線の照射装置等が
高価であり、また大量複製ができず、上記と同様に工業
的には実用性が低い。また上記(3)の方法では、一般
に樹脂成形品は耐熱性が劣るので、熱転写時には転写時
の熱によってホログラムの凹凸形状が変形したり、ある
いは転写時に転写面に気泡が混入したり、ホコリが付着
することがあり、転写あるいは貼着後に剥離し易い等種
々の問題が生じる。また樹脂成形品の一方の面が加熱さ
れる結果、樹脂成形品の反り等の変形が発生し易い。
従って、本発明の目的は、上記の従来技術の欠点を解決
し、安価に且つ容易に高品質のホログラム化粧樹脂成形
品を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は前記の従来技術の問題点を解決し、上記の本
発明の目的を達成すべく鋭意研究の結果、従来公知の合
成樹脂の注形方法において、その型枠の内面の少なくと
も1部に予めホログラム転写シートを貼着しておいて注
形と同時にホログラム画像の転写を行うことによって本
発明の目的が達成されることを知見して本発明を完成し
た。
すなわち、本発明は、重合性樹脂液を型枠内に注入して
重合性樹脂液を重合硬化させてなる樹脂成形品の製造方
法において、型枠の内面の1部に、剥離シート上にホロ
グラム画像が形成されたホログラム転写シートを貼着
し、重合性樹脂液を重合硬化させることによって、ホロ
グラム転写シートの少なくともホログラム画像を樹脂成
形品の表面に埋め込み固定し、その後剥離シートを剥離
することを特徴とするホログラム化粧樹脂成形品の製造
方法である。
次に本発明を本発明方法の原理を図解的に示す添付図面
を参照して更に詳しく説明する。
すなわち、本発明ほ方法では、第1図に示す如く、注形
用の型枠材料1を用意し、その少なくとも1部の表面に
ホログラム転写シート2を設けることが必要である。
次に上記の如くして形成したホログラム転写シート2を
有する型枠材料1の少なくとも1個を用いて第2図に示
す如くの注形型枠3を形成し、その型枠の空隙中に重合
性樹脂液4を注入し、適当な条件下で重合性樹脂液4を
重合硬化させ、重合硬化後型枠1、1′を取り除き、次
いでホログラム転写シートの剥離シートを剥離すること
によってその表面の少なくとも1部にホログラムの画像
5を有する第3図示の如き樹脂成形品6を得る。
以上が本発明の製造方法の基本的態様であり、上記本発
明方法において使用する重合性樹脂液とは、(メタ)ア
クリル酸エステルあるいはその混合物等の如き常温で液
状のビニルモノマーあるいはそれらをある程度重合させ
たシロップ状のプレポリマーが最も好ましいものであ
り、これらのモノマーあるいはシロップは必要成分とし
てパーオキサイド類、ヒドロパーオキサイド類、アゾ化
合物等のラジカル重合開始剤を含有するものであり、そ
の他任意成分として各種の着色剤、充填剤、難燃剤、安
定剤、可塑剤、相溶性あるいは共重合性のある他の合成
樹脂あるいはビニルモノマー等の添加剤も含有すること
ができる。これらのビニルモノマーあるいはシロップは
いずれも従来の注形技術において周知であり、いずれも
市場から容易に入手して使用することができる。また、
これらのモノマーやシロップの重合硬化条件等もいずれ
も従来技術に準ずればよい。
また、本発明で使用する型枠材料は、少なくともその表
面が上記重合性樹脂液に対して不活性である限り、いず
れの材料も使用でき、例えば、ガラス板、金属板、プラ
スチック板等がいずれも使用でき、またこれらの材料か
ら構成する型枠の形状は、平板状、角柱状その他のいず
れの形状でもよい。
また、本発明において上記の如き型枠の内面の少なくと
も1部に設けるホログラム転写シートは、本願出願人に
よる多くの先行出願明細書において十分に開示されてお
り、これらのものは本発明においていずれも有用であ
る。それらのホログラム転写シートの基本的構成は第4
図に示す如く、剥離シート7上に必要に応じて剥離層8
を設け、その表面にホログラムの凹凸形状9を有する樹
脂層10を設け、該樹脂層の凹凸形状面に反射性金属層11
を設け、必要に応じて該金属層上に接着剤層12を設けて
なるものである。
以上は、本発明において使用するホログラム転写シート
の基本的構成であるが、上記のホログラム転写シートに
おいては、ホログラムの画像は図示の例とは異なり、剥
離シートの全面に設けることなく部分的に設けてもよ
く、またホログラムの画像と重複してあるいは重複する
ことなく、一般の印刷インキによる印刷模様を有しても
よいのは当然である。
上記の如きホログラム転写シート2は、次の如き材料か
らなる。
剥離シート7としては、その表面がホログラム層10また
はその上に必要に応じて形成する剥離層8(転写後は保
護層ともなる)と容易に剥離可能に粘着する程度の剥離
性を有するシート状物であれば、いずれの公知の材料で
もよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等のプラスチック
フィルム、これらのフィルムに離型剤を塗布した剥離性
フィルム、更には上記の如きフィルムをラミネートした
クラフト紙、グラシン紙、パーチメント紙、更にはこれ
らのフィルムや紙にシリコン処理を施したもの等がいず
れも使用できる。このような剥離シートの厚さは、適当
な強度と耐熱性を有するものであれば、特に制限はない
が、一般的には50〜200μmの厚さである。
上記剥離シート7上に合成樹脂層10を形成するための合
成樹脂としては、その表面にホログラム凹凸形状9を付
与することができるものであればよい。
このような成樹脂としては、熱可塑性合成樹脂、例え
ば、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂(例えば、ポリメチ
ルメタクリレート等)、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン等、または熱硬化性合成樹脂、例えば、不飽和ポリエ
ステル、メラミン、エポキシ、ポリエステル(メタ)ア
クリレート〔本明細書においては、(メタ)アクリレー
トの語は、アクリレートおよびメタクリレートの双方を
包含する意味である。〕、ウレタン(メタ)アクリレー
ト、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メ
タ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、
メラミン(メタ)アクリレート、もしくはトリアジン系
(メタ)アクリレート等が挙げられる。或いは上記熱可
塑性合成樹脂および熱硬化性合成樹脂を混合して使用し
てもよい。
更にこのような合成樹脂としては、特に、熱プレスより
ホログラムの凹凸形状を賦型でき、賦型後には、硬化し
て充分な耐久性を生じるものがよく、いわゆる紫外線硬
化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化、自然硬化型の反
応性の樹脂等が好ましい。
特に好ましいものは、紫外線もしくは電子線で硬化する
塾成形成を有する樹脂であり、例えば、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)
アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリ
コールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロ
ピレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコールジクリシジルエー
テルジ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラグリ
シジルエーテルテトラ(メタ)アクリレート等のラジカ
ル重合性不飽和基を有する単量体が用いられる。
更に熱成形性を有する紫外線または電子線硬化性樹脂と
しては、以下の化合物(1)〜(8)を重合もしくは共
重合させた重合体に対し、後述する方法(イ)〜(ニ)
によりラジカル重合性不飽和基を導入したものが用いら
れる。
(1)水酸基を有する単量体:N−メチロール(メタ)ア
クリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート
等。
(2)カルボキシル基を有する単量体:(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリロイルオキシエチルモノサクシネ
ート等。
(3)エポキシ基を有する単量体:グリシジル(メタ)
アクリレート等。
(4)アジリジニル基を有する単量体:2−アジリジニル
エチル(メタ)アクリレート、2−アジリジニリプロピ
オン酸アリル等。
(5)アミノ基を有する単量体:(メタ)アクリルアミ
ド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート等。
(6)スルフォン基を有する単量体:2−(メタ)アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等。
(7)イソシアネート基を有する単量体:2,4−トリエン
ジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートの1モル対1モル付加物等のジイソシアネート
と活性水素を有するラジカル重合性単量体の付加物等。
(8)更に、上記の共重合体のガラス転移点を調節した
り、硬化膜の物性を調節したりするために、上記の化合
物と、この化合物と共重合可能な以下のような単量体と
を共重合させることができる。このような共重合可能な
単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。
次に上述のようにして得られた重合体を以下に述べる方
法(イ)〜(ニ)により反応させ、ラジカル重合性不飽
和基を導入することによって、紫外線もしくは電子線硬
化性樹脂が得られる。
(イ)水酸基を有する単量体の重合体または共重合体の
場合には、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有
する単量体等を縮合反応させる。
(ロ)カルボキシル基、スルフォン基を有する単量体の
重合体または共重合体の場合には、前述の水酸基を有す
る単量体を縮合反応する。
(ハ)エポキシ基、イソシアネート基あるいはアジリジ
ニル基を有する単量体の重合体または共重合体の場合に
は、前述の水酸基を有する単量体もしくはカルボキシル
基を有する単量体を付加反応させる。
(ニ)水酸基あるいはカルボキシル基を有する単量体の
重合体または共重合体の場合には、エポキシ基を有する
単量体あるいはアジリジニル基を有する単量体あるいは
ジイソシアネート化合物と水酸基含有アクリル酸エステ
ル単量体の1対1モルの付加物を付加反応させてもよ
い。
また更に、前述の単量体と、上記の熱成形性の紫外線ま
たは電子線硬化性樹脂とを混合して用いることもでき
る。
また上記のものは電子線照射により十分に硬化可能であ
るが、紫外線照射で硬化させる場合には、増感剤とし
て、ベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエー
テル等のベンゾインエーテル類、ハロゲン化アセトフェ
ノン類等の紫外線照射によりラジカルを発生するものも
用いることができる。
上記の合成樹脂層10すなわちホログラム層の厚みは、0.
1〜100μm、好ましくは5〜30μmである。
合成樹脂層10の一方の面は、ホログラムの凹凸形状9を
形成する。この凹凸形状9再生光によりホログラムを再
生するものであり、実際にはピッチ0.1〜20μm、凹凸
の高低差0.01〜1μmである。このよう凹凸形状は予め
作成されたホログラム原版(マスター板)の型面の凹凸
形状の逆形状が熱プレス等により形成される。
凹凸形状9が形成されている面には、光反射性金属層11
が積層される。光反射性金属層11はホログラム層10に光
反射性を与えるものであって、Cr、Ti、Fe、Co、Ni、C
u、Ag、Au、Ge、Al、Mg、Sb、Pb、Pd、Cd、Bi、Sn、S
e、In、Ga、Rb等の金属およびその酸化物、窒化物等を
単独もしくは2種以上組合せて用いて形成される。これ
らの金属のうちAl、Cr、Ni、Ag、Au等が特に好ましい。
このような光反射性金属層11をホログラム層10の面に形
成するのは、上記のような金属あるいは合金を準備し、
これをスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーテ
ィング法、電気メッキ法等の従来既知の方法によって成
膜すればよい。この光反射性金属層10の膜厚は、10〜1
0,000オングストローム、好ましくは200〜2,00オングス
トローム、より好ましくは300〜500オングストロームで
ある。
上記の光反射性金属層10の表面には、通常のホログラム
転写シートの場合は感熱性の接着剤層12が形成されてお
り、発明ではそのまま使用することができる。しかしな
がら、本発明方法では、液状の重合性樹脂液を使用して
注形を行なうので、このような接着剤層を設けなくても
よい。また、注形後転写されたホログラム画像と成形品
との接着性を向上させるためには、光反射性金属層10の
表面に接着剤層12を設けるのが好ましい。
接着剤層12を形成する接着性樹脂としては、従来公知の
接着性樹脂はいずれも使用でき、例えば、ポリイソプレ
ンゴム、ポリイソブチルゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、ブタジエンアクリロニトリルゴム等のゴム系樹脂、
(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリビニルエーテ
ル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩素化オレフィン系
樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂等の任意の接着性樹
脂が使用でき、更に必要に応じて、軟化剤、充填剤、老
化防止剤等の各種添加剤も添加することができる。この
ような接着性樹脂はいずれも市場から入手し容易に使用
できるものである。これらの接着性樹脂として、本発明
において特に好ましいものは、重合性樹脂液がアクリル
系である場合には、アクリル系の樹脂やアクリル変性の
各種の樹脂であり、このようなアクリル系の樹脂を使用
することにより、ホログラム画像を成形品により十分に
一体化することができる。
このような接着性樹脂に必要に応じて有機溶剤を添加し
て粘度を調整して、例えば、ロールコーティング、ダイ
コーティング、ナイフコーティング、グラビアコーティ
ング等慣用のコーティング方法により、前記の光反射性
金属層9の面に塗布して接着剤層12を形成する。このよ
うに形成する接着剤層12は、いずれの厚みでもよいが、
一般的には約1〜50g/m2(固形分)に相当する厚みに形
成するのが好ましい。
本発明で使用するホログラム転写シート2は基本的には
以上のような構成からなっている。
第4図に図解的に示した例は、上記のホログラム転写シ
ートのホログラム層10と剥離シート7との間に透光性の
保護層8(剥離層)を設けた例である。
保護層8は転写後のホログラム層10を保護するととも
に、転写時の剥離シート7とホログラム層10との剥離性
を良くするものであり、剥離性を重視すれば剥離層とも
言えるものである。勿論保護層と剥離層の両者を設けて
もよいのは当然である。
このような保護層および/または剥離層8としては、十
分に透光性である材料であればいずれでもよく、例え
ば、セルロース系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系
樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ウレタン
系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の単
体、混合物および共重合体等、更にこれに各種添加剤を
添加した樹脂からなる塗料から各種のコーティングで形
成した層でもよい。これらの保護層8は0.05〜10μm、
望ましくは0.1〜5μm程度の厚さが好ましい。このよ
うな保護層8は、染料もしくは顔料によって常法に従っ
て透光性に着色することもできる。
以上の如きホログラム転写シート2を型枠1、1′の内
面の少なくとも1部に設ける方法は、組立て前の型材料
あるいは組立後の型枠の内面の適当位置に、ホログラム
転写シートの接着剤層が表面に出るように貼着すればよ
い。使用する接着剤および貼着方法はいずれも従来公知
の方法でよい。
上記の如く、ホログラム転写シート2を型枠材料1、
1′の表面に転写シートの接着剤層12が内側表面となる
ように設け、これらを組立てることにより任意の形状の
型枠を形成してもよく、また型枠材料から型枠を組立て
た後にその内面に転写シートの接着剤層が内側となるよ
うに設けてもよい。
このようなホログラム転写シート2を設けた型枠3を使
用するのが本発明の主たる特徴であり、このような型枠
を用いて型中に重合性樹脂液4を注入し、重合硬化させ
て樹脂成形品6を得る方法はいずれも従来公知の注形方
法に準ずることができる。典型的な例としてメチルメタ
クリレート系の重合性樹脂液を重合性樹脂液として利用
する場合には、型枠中にこれらのアクリルシロップを注
入し、十分に脱泡し、80〜100℃程度の温浴中に1〜5
時間程度浸してある程度重合硬化させ、次いで100〜150
℃程度の温度の硬化炉中で2〜5時間重合硬化させるこ
とにより、完全に重合硬化した樹脂成形品が得られる。
以上の如くして得られる樹脂成形品の離型および剥離シ
ートの剥離は従来公知の方法に準じて行えばよい。ま
た、このような離型においては、ホログラム転写シート
を型枠に強固に接着しておくことにより、離型と同時に
剥離シートも剥離することができる。このように剥離シ
ートを剥離した樹脂成形品6の表面の少なくとも1部に
は型枠に設けたホログラム転写シートからのホログラム
画像5が転写されている。
以上の如くして本発明方法により、目的とするホログラ
ム化粧樹脂成形品が得られ、この樹脂成形品はその表面
にホログラムによる立体的画像が形成されているもので
ある。
(作用・効果) 以上の如き本発明によれば、本発明方法では従来の射出
成形における如き高価な金型を用意する必要がないので
非常に経済的であり、射出成形方法とは異なり、液状の
重合性樹脂液を使用するので、ホログラムの凹凸画像が
良好に転写される。
また、従来技術の如く、一旦成形した樹脂成形品の表面
にホログラムの凹凸形状を形成するものではなく、注形
と同時にホログラムの凹凸画像が樹脂成形品の表面に形
成されるので、工程的にも簡略化され、非常に経済的で
ある。
また従来の如く熱転写によりホログラムの凹凸画像を樹
脂成形品に付与する場合には、転写時の熱によって、樹
脂成形品が板状の場合には樹脂成形品の反りが発生した
りして、樹脂成形品によってはこの方法な適用できなか
ったり、ホログラム画像と成形品が一体化せず剥離した
りするものであったが、本発明によれば、いずれの形状
の成形品であっても、また耐熱性の低い樹脂成形品であ
っても何らの支障もなく樹脂成形品の表面にホログラム
画像を容易に付与することができ、且つホログラムの画
像は成形品と十分に一体化しているので、後に剥離した
り、損なわれたりすることがない。
次に実施例を挙げて本発明方法を更に具体的に説明す
る。
実施例1 厚さ80μmのポリエステルフィルム上に、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂との混合溶液を固形
分で1g/m2の割合でグラビア印刷方式により塗布し、次
いでアクリルメラミン系の紫外線硬化性樹脂をロールコ
ーターにより20μmの厚さに塗布し、この面に予めホロ
グラムの凹凸形状が形成してあるホログラムのマスター
版を密着させたまま紫外線を照射して硬化性樹脂を重合
硬化させ、ホログラムの凹凸形状を転写させた。次にそ
の表面に真空蒸着方法によりアルミニウムを400オング
ストロームの厚さに全面に蒸着し、更にその表面に塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体の溶液を固形分で1.5g/m2
の割合で塗布して接着層と形成し、本発明で使用するホ
ログラム転写シートとした。
次にこの転写シートを接着剤層が外側に出るようにして
厚さ2mmのガラス板に一時的に固定した。このガラス板
ともう一枚のガラス板とを型枠材料として使用し、転写
シートが内側になるようにしてガラス板の間に厚さ5mm
の塩化ビニル樹脂製のガスケットをはさんで固定し、型
枠とした。
次にこの型枠中に粘度100〜200cpsの着色メチルメタク
リレート重合製樹脂液を注入して密閉し、80℃の湯浴中
に1時間浸漬して重合製樹脂液を重合硬化させ、更に13
0℃の硬化炉中で30分間十分に重合硬化させた。
冷却後型枠を開き、固化したアクリル樹脂板を取り出
し、その表面に付着しているポリエステルフィルムを剥
離し、本発明によるホログラム化粧樹脂成形品を得た。
この樹脂成形品の表面はホログラムによる優れた立体的
視感を有するものであった。
なお、また上記方法において、ホログラム転写シートを
ガラス板に接着剤により強固に接着しておけば、型枠を
開く時に成形品から転写シートのポリエステルフィルム
も同時に剥離することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、本発明方法を図解的に示す図であ
り、第4図は本発明で使用するホログラム転写シートの
1例の断面を図解的に示す図である。 1、1′;型枠材料 2;ホログラム転写シート 3;型枠 4;重合性樹脂液 5;ホログラム画像 6;成形品 7;剥離シート 8;剥離層 9;凹凸形状 10;合成樹脂層 11;反射性金属層 12;接着剤層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合性樹脂液を型枠内に注入して重合性樹
    脂液を重合硬化させてなる樹脂成形品の製造方法におい
    て、型枠の内面の1部に、剥離シート上にホログラム画
    像が形成されたホログラム転写シートを貼着し、重合性
    樹脂液を重合硬化させることによって、ホログラム転写
    シートの少なくともホログラム画像を樹脂成形品の表面
    に埋め込み固定し、その後剥離シートを剥離することを
    特徴とするホログラム化粧樹脂成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】ホログラム画像の凹凸形状が、紫外線また
    は電子千硬化性樹脂で形成されている特許請求の範囲第
    (1)項に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】重合性樹脂液が、アクリル型重合性樹脂液
    である特許請求の範囲第(1)項に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】ホログラム転写シートが接着剤層を有し、
    該接着剤層がアクリル型樹脂からなる特許請求の範囲第
    (1)項に記載の製造方法。
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