JPH0744783B2 - アクテイブフイルタ - Google Patents

アクテイブフイルタ

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JPH0744783B2
JPH0744783B2 JP60159184A JP15918485A JPH0744783B2 JP H0744783 B2 JPH0744783 B2 JP H0744783B2 JP 60159184 A JP60159184 A JP 60159184A JP 15918485 A JP15918485 A JP 15918485A JP H0744783 B2 JPH0744783 B2 JP H0744783B2
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current
harmonic
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load
circuit
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恒夫 関口
義也 荻原
正光 熊沢
満 松川
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Nissin Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/40Arrangements for reducing harmonics

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  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は電力系統から高調波発生負荷へ給電する際
に、高調波発生負荷が発生する高調波成分が電力系統に
接続された他の負荷に悪影響を及ぼすのを防止するため
に、高調波発生負荷の電源入力端に設置されて補償電流
を注入し、電力系統に高調波が流出するのを阻止するア
クティブフィルタに関するものである。
従来の技術 この発明の基礎となるアクティブフィルタを第4図ない
し第8図に基づいて説明する。
このアクティブフィルタは、注入回路と電圧形インバー
タとを組合せて構成され、電圧形インバータを電流制御
モードで運転し、かつ高調波発生負荷の高調波電流と注
入回路の高調波電流との差のレベルと極性によって電圧
形インバータのスイッチング素子をオンオフ制御するも
のである。
すなわち、このアクティブフィルタは、第4図に示すよ
うに、電力系統1とこの電力系統1より給電される高調
波発生負荷2との間に設置されて前記高調波発生負荷2
から前記電力系統1へ流出する高調波電流をキャンセル
するための高調波電流を前記電力系統1に注入するアク
ティブフィルタであって、前記電力系統1に接続された
コンデンサCおよびリアクトルLの直列回路からなる注
入回路3と、前記高調波発生負荷2から前記電力系統1
に流れる高調波電流と前記注入回路3から前記電力系統
1に流れる高調波電流との和を検出する高調波電流検出
回路4と、負の所定値を下側しきい値とするとともに正
の所定値を上側しきい値とし前記高調波電流検出回路4
の出力Δiを入力とするヒステリシスコンパレータ5
と、前記注入回路3のコンデンサCおよびリアクトルL
の接続点に出力電圧を印加するようになし前記ヒステリ
シスコンパレータ5の出力に応じて前記両高調波電流の
和が両極性の所定値を超えたときにそれぞれ前記両高調
波電流の和がゼロに近づく方向にスイッチング素子をオ
ンオフする電圧形インバータ6とを備える構成である。
この場合、注入回路3のコンデンサCのインピーダンス
は−jXCで、リアクトルLのインピーダンスはjXLであ
り、XC=100%に対して、XL=6%程度に設定され、リ
アクトルLは基本波あるいはそれより低い周波数等の低
周波に対して、低インピーダンスとなるように設定さ
れ、電圧VAが電圧形インバータ6に加わらないようにし
ている。
高調波電流検出回路4は、変流器7,8と加算器9と基本
波除去フィルタ(ノッチフィルタ)10A,10Bとで構成さ
れ、負荷電流iLを変流器7で取り出すとともに、電流iC
を変流器8で取り出して両者をそれぞれ基本波除去フィ
ルタ10A,10Bに通したのち加算器9で加算することで負
荷電流iL中の高調波電流iLhと電流iC中の高調波電流iCh
の和Δiを出力するようになっている。
そして、この高調波電流検出回路4の出力Δiをヒステ
リシスコンパレータ5に入力するようになっている。
上記ヒステリシスコンパレータ5は第5図に示すように
高調波電流検出回路4の出力Δiが上側しきい値I0/2を
上まわったときに出力レベルが低レベルから高レベルに
変化し、下側しきい値−I0/2を下まわったときに出力レ
ベルが高レベルから低レベルに変化するようになってい
る。
このヒステリシスコンパレータ5の出力によって、第6
図に示す電圧形インバータ6の各スイッチング素子Q1
Q6をオンオフさせることで、高調波発生負荷2に流れる
高調波電流iLhを補償するための高調波電流iCh(iLh
逆極性)を注入回路3に流すことになる。
第6図は3相の電圧形インバータ6の回路図を示してい
る。図において、Q1およびQ2はA相のスイッチング素
子、Q3およびQ4はB相のスイッチング素子、Q5およびQ6
はC相のスイッチング素子、Eは直流電源、D1〜D6はス
イッチング素子Q1〜Q6に逆並列接続したダイオード、11
は高調波トランスである。
第7図は、高調波電流iChを拡大したものを示している
が、この図に基づいて動作をより詳しく説明する。
iCh<−iLh の場合で、点のように Δi=−(1/2)I0 に達すると、ヒステリシスコンパレータ5の出力が低レ
ベルとなり、例えばA相の下アームのスイッチング素子
Q2をオンにさせる。
この結果、高調波電流iChが増加して iCh>−iLh となる。この後、点のように Δi=(1/2)I0 に達すると、ヒステリシスコンパレータ5の出力が高レ
ベルとなり、例えばA相の上アームのスイッチング素子
Q1をオンにさせる。この結果、高調波電流iChが減少し
て iCh<−iLh となり、以下同様に変化する。したがって、高調波電流
iChは、I0の幅でジグザグに変化しながら高調波電流−i
Lhに沿って変化することになる。
第8図は第4図の各部の波形図を示している。同図
(A)は電圧VAを、同図(B)は負荷電流iLを、同図
(C)は負荷電流iL中の高調波電流iLhを、同図(D)
は注入回路3のコンデンサCの電流iCを、同図(E)は
電圧形インバータ6の出力電流iINVを、同図(F)は系
統電流iSを示している。
なお、B相,C相についても同様である。
発明が解決しようとする問題点 上記したアクティブフィルタは、負荷電流iLに電力系統
1の基本波近傍周波数の高調波が含まれたり、高調波電
流検出回路4における基本波除去が不十分な場合、電圧
形インバータ6は基本波電圧をも出力し、この基本波電
圧が注入回路3に印加されるが、注入回路3のリアクト
ルLのインピーダンスを低周波できわめて小さくなるよ
うに設定しているため、基本波近傍周波数に対してリア
クトルLが電圧形インバータ6の出力端をほぼ短絡した
状態となり、電圧形インバータ6からリアクトルLへ基
本波近傍周波数の電流がかなり流れることになり、すな
わち、電圧形インバータ6の出力電流iINVに基本波成分
が多く含まれることになり、この結果、電圧形インバー
タ6の容量を大きくせざるを得なかった。
また、この電流がリアクトルLに流れるため、リアクト
ルLの過負荷を生じることがある。
特に、高調波発生負荷2の負荷電流iLが第8図(B)の
ように、過渡的に増大したときには、基本波除去フィル
タ10Aの数サイクルの応答遅れのために基本波除去フィ
ルタ10Aを基本波が通り、高調波電流iLh(第8図
(C))中に負荷電流iL(第8図(B))の過渡変化区
間およびその直後の数サイクルの区間において基本波成
分が含まれ、この結果、電圧形インバータ6の出力電流
iINV(第8図(E))に基本波成分がきわめて多く含ま
れることになり、この結果電圧形インバータ6の容量を
きわめて大きくしなければならなかった。
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、電
圧形インバータから注入回路へ流出する基本波近傍周波
数の電流を高調波発生負荷の定常時だけでなく過渡変化
時においても低減することができるアクティブフィルタ
を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 この発明のアクティブフィルタは、電力系統とこの電力
系統より給電される高調波発生負荷との間に設置されて
前記高調波発生負荷から前記電力系統へ流出する高調波
電流をキャンセルするための高調波電流を前記電力系統
に注入するアクティブフィルタであって、前記電力系統
に一端が接続されたコンデンサおよびリアクトルの直列
回路からなる注入回路と、前記高調波発生負荷に流れる
高調波電流と前記注入回路に流れる電流から前記高調波
発生負荷の無いときに前記注入回路に流れる電流を差し
引いた電流との和を検出する電流検出回路と、負の所定
値を下側しきい値とするとともに正の所定値を上側しき
い値とし前記電流検出回路の出力を入力とするヒステリ
シスコンパレータと、前記注入回路の他端に出力電圧を
印加するようになし前記ヒステリシスコンパレータの出
力に応じて前記高調波発生負荷に流れる高調波電流と前
記注入回路に流れる電流から前記高調波発生負荷の無い
ときに前記注入回路に流れる電流を差し引いた電流との
和が両極性の所定値を超えたときにそれぞれ前記高調波
発生負荷に流れる高調波電流と前記注入回路に流れる電
流から前記高調波発生負荷の無いときに前記注入回路に
流れる電流を差し引いた電流との和がゼロに近づく方向
にスイッチング素子をオンオフする電圧形インバータと
を備える構成にしたものである。
作用 このように、この発明のアクティブフィルタは、高調波
発生負荷に流れる高調波電流と注入回路に流れる電流か
ら高調波発生負荷の無いときに注入回路に流れる電流を
差し引いた電流との和を電流検出回路で検出し、この電
流検出回路の出力をヒステリシスコンパレータに入力
し、このヒステリシスコンパレータの出力に応じて高調
波発生負荷に流れる高調波電流と注入回路に流れる電流
から高調波発生負荷の無いときに注入回路に流れる電流
を差し引いた電流との和が両極性の所定値を超えたとき
にそれぞれ上記の電流の和がゼロに近づく方向に電圧形
インバータのスイッチング素子をオンオフするようにし
たため、つぎのような作用がある。つまり、従来は電圧
形インバータからの補償電流は注入回路に並列に注入さ
れていたため、電圧形インバータが基本波電圧を発生し
たとき、その電流はインピーダンス値の小さいリアクト
ルに流れやすく、したがって大電流がリアクトルに供給
されることになるが、本発明では、注入回路が電圧形イ
ンバータと直列に接続されるので、電圧形インバータが
従来と同程度の基本波電圧を発生したときでも、注入回
路の基本波電流はそれほど大きな増加にはならない。し
たがって、リアクトルが過負荷になることはなく、また
電圧形インバータの容量を大きくする必要はない。
つぎに、高調波発生負荷のないときに注入回路に流れる
電流を差し引いた電流を減(加)算している点の作用効
果について説明する。注入回路には、系統の母線から基
本波電流が供給されており、そのうえ系統からの若干の
高調波電流や、インバータが発生する高調波電流が重畳
されている。
上記の高調波発生負荷のないときに注入回路に流れる電
流を差し引いた電流を減(加)算しているという構成
は、注入回路が系統に接続されたことによって常時流入
している基本波電流を打ち消して注入回路の高調波電流
のみを抽出するためのものであり、これと高調波発生負
荷の電流の高調波成分と合成してこの電流が零になるよ
うにインバータを制御するように構成したので、注入回
路の基本波電流の影響を受けることなく系統の高調波電
流を確実に補償できるのである。
また、電圧形インバータの出力をコンデンサおよびリア
クトルの直列回路を通して注入するため、電圧形インバ
ータの出力のすべてが高調波発生負荷の受電端に注入さ
れることになり、高調波発生負荷の負荷量が過渡的に増
大して高調波電流検出回路からヒステリシスコンパレー
タに基本波成分等の低周波成分が入力されて電圧形イン
バータおよび注入回路に大きい低周波電流が流れること
があっても応答性良く低周波電流を抑制することができ
る。
実施例 この発明の一実施例を第1図ないし第3図に基づいて説
明する。このアクティブフィルタは、第1図に示すよう
に、電力系統1とこの電力系統1より給電される高調波
発生負荷2との間に設置されて前記高調波発生負荷2か
ら前記電力系統1へ流出する高調波電流をキャンセルす
るための高調波電流を前記電力系統1に注入するアクテ
ィブフィルタであって、前記電力系統1に一端が接続さ
れたコンデンサCおよびリアクトルLの直列回路からな
る注入回路3と、前記高調波発生負荷2に流れる高調波
電流iLhと前記注入回路3に流れる電流iCから前記高調
波発生負荷2の無いときに前記注入回路3に流れる電流
iC0を差し引いた電流iXとの和を検出する電流検出回路
4′と、負の所定値を下側しきい値とするとともに正の
所定値を上側しきい値とし前記電流検出回路4′の出力
Δi′を入力とするヒステリシスコンパレータ5と、前
記注入回路3の他端に出力電圧を印加するようになし前
記ヒステリシスコンパレータ5の出力に応じて前記高調
波発生負荷2に流れる高調波電流iLhと前記注入回路3
に流れる電流iCから前記高調波発生負荷2の無いときに
前記注入回路3に流れる電流iC0を差し引いた電流iX
の和が両極性の所定値を超えたときにそれぞれ前記高調
波発生負荷2に流れる高調波電流iLhと前記注入回路3
に流れる電流iCから前記高調波発生負荷2の無いときに
前記注入回路3に流れる電流iC0を差し引いた電流iX
の和がゼロに近づく方向にスイッチング素子をオンオフ
する電圧形インバータ6とを備える構成にしたものであ
る。
この場合、電流検出回路4′は、負荷電流iLを変流器7
で検出し、これを基本波除去フィルタ10Aに通すこと
で、負荷電流iL中の高調波電流iLhを検出し、一方、注
入回路3に流れる電流iCを変流器8で検出し、この電流
iCから高調波発生負荷2が無い状態で注入回路3に流れ
る電流(基本波電流)iC0を減算器10Cで減算し、上記高
調波電流iLhと減算器10Cの出力iXとを加算器9で加算
し、加算器9の出力Δi′をヒステリシスコンパレータ
5の入力とするものである。
このアクティブフィルタは、高調波発生負荷2が無く、
高調波電流の補償をしていないときは、負荷電流iLがゼ
ロで、高調波電流iLhもゼロであるため、電流iCと電流i
C0との差がゼロになるように、すなわち電流iCとして なる基本波電流を流すような制御を行い、高調波電流補
償時には電流iCとして、上記の基本波電流iC0に高調波
電流iLhを補償するための高調波電流iCh(第4図の説明
で述べたのと同じ)を加算した電流を流すような制御を
行うことになる。
なお、基本波電流iC0は、系統電圧VAを90度位相をシフ
トし、これをコンデンサCおよびリアクトルLの直列回
路のインピーダンスで割算すれば求めることができる。
また、ヒステリシスコンパレータ5およびその他の動作
は第4図のものと同様である。
第2図は3相回路における回路例を示し、L1〜L3はリア
クトル、C1〜C3はコンデンサである。
第3図は高調波発生負荷2の負荷量が過渡的に増加した
ときの各部の波形図である。同図(A)は系統電圧V
Aを、同図(B)は負荷電流iLを、同図(C)は負荷電
流iC中の高調波電流iLhを、同図(D)は注入回路3の
電流iC,即ち電圧形インバータ6の出力電流iINVを、同
図(E)は系統電流iSを示している。
この図から明らかなように、負荷電流iLが増加したとき
に、電圧形インバータ6の出力電流iINVの基本波成分は
ほとんど増加しない。
このように、この実施例は、高調波発生負荷2に流れる
高調波電流iLhと注入回路3に流れる電流iCから高調波
発生負荷2の無いときに注入回路3に流れる電流iC0
差し引いた電流iXとの和を電流検出回路4′で検出し、
この電流検出回路4′の出力Δi′をヒステリシスコン
パレータ5に入力し、このヒステリシスコンパレータ5
の出力に応じて高調波発生負荷2に流れる高調波電流i
Lhと注入回路3に流れる電流iCから高調波発生負荷2の
無いときに注入回路3に流れる電流iC0を差し引いた電
流iXとの和が両極性の所定値を超えたときにそれぞれ上
記の電流iXの和がゼロに近づく方向に電圧形インバータ
6のスイッチング素子をオンオフするようにしたため、
つぎのような作用がある。つまり、従来はインバータか
らの補償電流は注入回路3に並列に注入されていたた
め、電圧形インバータ6が基本波電圧を発生したとき、
その電流はインピーダンス値の小さいリアクトルLに流
れやすく、したがって大電流がリアクトルLに供給され
ることになるが、本実施例では、注入回路3が電圧形イ
ンバータ6と直列に接続されるので、電圧形インバータ
6が従来と同程度の基本波電圧を発生したときでも、注
入回路3の基本波電流はそれほど大きな増加にはならな
い。
一例として、注入回路3の定数をコンデンサ100%、リ
アクトル6%とし、電圧形インバータ6の発生する基本
波電圧を20%とした場合、 (従来例の時) 定常時のリアクトル電流IL0は、 IL0=Va(=100)/{(−j100)+(+j6)}≒j1pu となり、電圧形インバータ6からの基本波電流II0は、 II0=20/j6≒−j3.33pu となる。故に、全リアクトル電流I0は、 I0=IL0+II0≒−j2.33pu となる。
(本願の場合) 定常時のリアクトル電流IL0は、 IL0=Va(=100)/{(−j100)+(+j6)}≒j1pu となり、インバータからの基本波電流II0は、 II0=20/{(−j100)+(+j6)}≒−j0.2pu となる。故に、全リアクトル電流I0は、 I0=IL0+II0≒−j1.2pu となる。したがって、リアクトル電流は本実施例の場
合、従来例に比べて約1/2、インバータ電流は約1/3にな
ることがわかる。
したがって、リアクトルLが過負荷になることはなく、
また電圧形インバータ6の容量を大きくする必要はな
い。
また、電圧形インバータ6の出力をコンデンサCおよび
リアクトルLの直列回路を通して注入するため、電圧形
インバータ6の出力のすべてが高調波発生負荷2の受電
端に注入されることになり、高調波発生負荷の負荷量が
過渡的に増大して高調波電流検出回路4′からヒステリ
シスコンパレータ5に基本波成分等の低周波成分が入力
されて電圧形インバータ6および注入回路3に大きい低
周波電流が流れることがあっても応答性良く低周波電流
を抑制することができる。
また、電圧形インバータを電流制御形で使用する場合、
一定周波数のキャリアとの比較でスイッチング素子をオ
ンオフする方式では例えば30度程度の位相遅れが生じる
が、この実施例では、位相遅れがなく、瞬時応答が期待
できる。また、注入回路3によって、インバータ定格の
低減も可能である。
発明の効果 この発明のアクティブフィルタは、注入回路が電圧形イ
ンバータと直列に接続されるので、電圧形インバータが
従来と同程度の基本波電圧を発生したときでも、注入回
路の基本波電流はそれほど大きな増加にはならない。し
たがって、リアクトルが過負荷になることはなく、また
電圧形インバータの容量を大きくする必要はない。
また、電圧形インバータの出力をコンデンサおよびリア
クトルの直列回路を通して注入するため、電圧形インバ
ータの出力のすべてが高調波発生負荷の受電端に注入さ
れることになり、高調波発生負荷の負荷量が過渡的に増
大して高調波電流検出回路からヒステリシスコンパレー
タに基本波成分等の低周波成分が入力されて電圧形イン
バータおよび注入回路に大きい低周波電流が流れること
があっても応答性良く低周波電流を抑制することができ
る。
また、コンデンサとリアクトルの直列回路を注入回路と
して構成し、インバータの出力回路はさらにこれに対し
て直列に接続しており、力率改善用コンデンサ設備がそ
のまま流用でき、設備コストを低く抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の構成を示す回路図、第2
図は第1図の要部の詳細な回路図、第3図は第1図の各
部の波形図、第4図はこの発明の基礎となるアクティブ
フィルタの回路図、第5図はヒステリシスコンパレータ
の動作特性図、第6図は電圧形インバータの回路図、第
7図は同じく動作説明のための拡大波形図、第8図は第
4図の各部の波形図である。 1…電力系統、2…高調波発生負荷、3…注入回路、
4′…電流検出回路、5…ヒステリシスコンパレータ、
6…電圧形インバータ、C…コンデンサ、L…リアクト
フロントページの続き (72)発明者 松川 満 京都府京都市右京区梅津高畝町47番地 日 新電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−141931(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力系統とこの電力系統より給電される高
    調波発生負荷との間に設置されて前記高調波発生負荷か
    ら前記電力系統へ流出する高調波電流をキャンセルする
    ための高調波電流を前記電力系統に注入するアクティブ
    フィルタであって、前記電力系統に一端が接続されたコ
    ンデンサおよびリアクトルの直列回路からなる注入回路
    と、前記高調波発生負荷に流れる高調波電流と前記注入
    回路に流れる電流から前記高調波発生負荷の無いときに
    前記注入回路に流れる電流を差し引いた電流との和を検
    出する電流検出回路と、負の所定値を下側しきい値とす
    るとともに正の所定値を上側しきい値とし前記電流検出
    回路の出力を入力とするヒステリシスコンパレータと、
    前記注入回路の他端に出力電圧を印加するようになし前
    記ヒステリシスコンパレータの出力に応じて前記高調波
    発生負荷に流れる高調波電流と前記注入回路に流れる電
    流から前記高調波発生負荷の無いときに前記注入回路に
    流れる電流を差し引いた電流との和が両極性の所定値を
    超えたときにそれぞれ前記高調波発生負荷に流れる高調
    波電流と前記注入回路に流れる電流から前記高調波発生
    負荷の無いときに前記注入回路に流れる電流を差し引い
    た電流との和がゼロに近づく方向にスイッチング素子を
    オンオフする電圧形インバータとを備えたアクティブフ
    ィルタ。
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