JPH0744724Y2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

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JPH0744724Y2
JPH0744724Y2 JP1953990U JP1953990U JPH0744724Y2 JP H0744724 Y2 JPH0744724 Y2 JP H0744724Y2 JP 1953990 U JP1953990 U JP 1953990U JP 1953990 U JP1953990 U JP 1953990U JP H0744724 Y2 JPH0744724 Y2 JP H0744724Y2
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valve
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control device
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正晴 斎藤
誠次 鶴田
勝彦 内田
聖治 菅
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、内燃機関の吸気・排気バルブの開閉動作時期
を運転状態に応じて可変制御するバルブタイミング制御
装置に関する。
従来の技術 例えば自動車用内燃機関の従来のバルブタイミング制御
装置としては、本出願人が先に出願した特開昭63−1318
08号公報等に記載されたものが知られている。
これは、機関のクランク軸から駆動力が伝達されるタイ
ミングプーリと該タイミングプーリと同軸上に配置され
たカムシャフトとの間に、内外周に設けられた歯のうち
少なくとも一方がはす歯である筒状歯車を配置してお
り、この筒状歯車は、外周に設けられた外歯をタイミン
グプーリの内周に有するインナ歯に、内周に設けられた
内歯をカムシャフトの外周に有するアウタ歯に夫々噛合
させてタイミングプーリの回転力をカムシャフトに伝達
するようになっている。また、筒状歯車の前後に形成さ
れた各圧力室に油圧を給排する2系統の油圧回路を、該
各油圧回路の上流側に夫々設けられる2方型電磁弁の切
替作動により切り替えることによって筒状歯車をカムシ
ャフトの前後軸方向に移動させ、タイミングプーリとカ
ムシャフトの相対回転を得て、該カムシャフトによる吸
気・排気バルブの開閉時期を機関の運転状態に応じて進
遅制御するようになっている。
そして、前述のように筒状歯車の軸方向への移動を2系
統の油圧回路によって行なうことにより、筒状歯車の良
好な移動応答性を確保できると共に、バルブタイミング
の有効可変巾を大きくすることが可能になるなどの優れ
た効果が得られるものである。
考案が解決しようとする課題 然し乍ら、前記従来のバルブタイミング制御装置にあっ
ては、2系統の油圧回路の各油圧通路が、カムシャフト
の内部軸方向に貫通形成されている。すなわち、第1油
圧回路の油圧通路は、カムシャフトの半径方向から内部
中央軸方向を貫通して固定ボルトの内部軸方向を貫通し
て形成され、一方第2油圧回路の油圧通路は、前記油圧
通路と並行にカムシャフト内を軸方向に貫通して形成さ
れている。したがって、カムシャフト内の穿孔が多くな
ることから、カムシャフトの剛性,強度が低下し、経時
的に亀裂や破損の発生する虞がある。また、カムシャフ
トに2本の孔開け加工を施さなければならず、その孔開
け加工作業が煩雑となり、作業能率の低下と製造コスト
の高謄を招来する。
更に、前述のように第1,第2油圧回路の各上流側に高価
な2方向型電磁弁を2つ設けなければならないため、部
品コストの高謄が余儀なくされるばかりか、メインオイ
ルギャラリから各電磁弁までの油圧回路及びドレン通路
の複数化により油圧回路が複雑になると共に、各通路の
加工コストも高くなる。
課題を解決するための手段 本考案は、前記従来の問題点に鑑みて案出されたもの
で、とりわけ第1油圧回路の一部を、カムシャフトの回
転体側端部内のボルト孔に挿通螺着した固定ボルトの内
部軸方向に貫通形成すると共に、第2油圧回路の一部を
前記ボルト孔と固定ボルトとの間に形成し、更に、前記
第1,第2油圧回路の上流側に、該各油圧回路を機関運転
状態に応じて切り替える1つの方向制御弁を設けたこと
を特徴としている。
作用 前記構成の本考案によれば、カムシャフトには固定ボル
トが挿通螺着するボルト孔のみを穿設するだけであるか
ら、該カムシャフトの剛性,強度が前記従来に比較して
十分に向上すると共に、その孔開け作業工数も削減でき
る。
また、各油圧回路を適宜切り替える方向制御弁を1つ設
けるだけであるから、部品コストの低廉化が図れると共
に、油圧回路の単純化により通路の加工工数も少なくな
る。
実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。
第1図はDOHC型動弁機構に適用されたバルブタイミング
制御装置の第1実施例を示し、図中1は機関のクランク
軸から駆動力が伝達され、かつ内周にインナー歯1aが形
成された回転体たるスプロケット、2は該スプロケット
1と同軸上に配置されて図外の吸気バルブを開閉作動さ
せるカムシャフトであって、このカムシャフト2は、一
端部2aの内部中央軸方向にボルト孔3が穿設されている
と共に、該ボルト孔3に外方から挿通した固定ボルト4
を介して該一端部2aにスリーブ5が固着されている。
前記ボルト孔3は、先端部3aのみに雌ねじが形成され、
開口端から先端部3a間の内周面が平坦状に形成されてい
る。一方、スリーブ5は、基部の内部軸方向に前記ボル
ト孔3と連続するボルト挿通孔6が形成されていると共
に、外周にはアウタ歯5aが形成されている。更に、前記
固定ボルト4は、軸部4aの外径がボルト孔3及びボルト
挿通孔6の内径よりも1回り小さく設定されていると共
に、軸部4aの先端部4bに前記雌ねじ部と螺着する雄ねじ
部が形成されている。
図中7はスプロケット1とスリーブ5との間に介装され
た筒状歯車で、この筒状歯車7は、長尺な歯車を軸直角
方向に切断分割して形成され、はす歯に形成された同一
歯形の外歯7cと内歯7dとを有する2個の歯車構成体7a,7
bと、両歯車構成体7a,7bを連結ピン8を介して弾性的に
連結するコイルスプリング9とからなり、前記外歯7cが
スプロケット1のインナー歯1aに、内歯7dがスリーブ5
のアウタ歯5aに夫々噛合しつつ全体が前後軸方向に移動
可能になっている。また、筒状歯車7は、前側の歯車構
成体7aの前端部がスプロケット1の一端側内周とスリー
ブ5の端部外周との間に固定された円環部10に突き当た
ってそれ以上の前方移動が規制され、一方、後側の歯車
構成体7bの後端部がスリーブ5の他端に有する環状の段
差部5cに突き当たってそれ以上の後方移動が規制される
ようになっている。更に、前記円環部10の内側面には、
前側歯車構成体7aの前端が臨む第1圧力室11が形成さ
れ、一方、スリーブ5の他端に形成された環状部5bと後
側歯車構成体7bとの間には、第2圧力室12が形成されて
いる。更にまた、この第2圧力室12内には、機関停止時
に筒状歯車7を前方に付勢するばね力の小さな圧縮スプ
リング17が弾装されている。尚、円環部10の外側面に
は、スリーブ5の一端側油室13を液密的に閉塞する円板
状端板14がボルトにより固定されている。
そして、前記筒状歯車7は、2系統の第1,第2油圧回路
15,16から給排される潤滑油の油圧によって前後に移動
するようになっている。前記第1油圧回路15は、シリン
ダヘッド19とカムシャフト2の半径方向に連続して貫通
形成されて、上流端がオイルメインギャラリ18に接続さ
れた第1縦方向孔15aと、カムシャフト2のボルト孔3
を延長して形成されて第1縦方向孔15aと連通する第1
横方向孔15bと、固定ボルト4の内部中央軸方向に貫通
形成されて第1横方向孔15bと連通する第1軸方向孔15c
とを備えており、この第1軸方向孔15cは、前記スリー
ブ5の油室13及びスリーブ5の端部に半径方向に穿設さ
れた通孔15dを介して第1圧力室11に連通している。
一方、第2油圧回路16は、シリンダヘッド19とカムシャ
フト2の半径方向に連続して貫通形成されて、上流端が
第1油圧回路15と同様にオイルメインギャラリ18に接続
された第2縦方向孔16aと、固定ボルト4の軸部外周面4
cと前記ボルト孔3及びボルト挿通孔6の各内周面との
間に形成された環状通路16bと、スリーブ5のカムシャ
フト2一端面側に半径方向に形成されて、前記環状通路
16bと第2圧力室12と連通する連通路16cとを備えてい
る。
また、第1,第2縦方向孔15a,16aの各上流端とオイルメ
インギャラリ18との接続個所には、方向制御弁たる1個
の4方向型電磁弁20が介装されている。この電磁弁20
は、オイルメインギャラリ18と第1油圧回路15あるいは
第2油圧回路16のいずれか一方を連通すると同時に、他
方を電磁弁20の端部に接続された一本のドレン通路21と
連通する切替制御を行なっている。また、みの電磁弁20
は、図外のクランク角センサやエアフローメータ等の出
力信号に基づいて機関の運転状態を検出する電子コント
ローラからの指令信号によって前記相対的な切替作動す
るようになっている。
したがって、この実施例によれば、例えば機関低負荷時
には、図外の電子コントローラから4方型電磁弁20にOF
F信号が出力され、該電磁弁20が第1縦方向孔15aとドレ
ン通路21を連通させて第1圧力室11内の潤滑油を排出す
る。同時に電磁弁20がオイルメインギャラリ18と第2縦
方向孔16aとを連通させて、環状通路16bと連通路16cを
介して第2圧力室12に潤滑油を供給し、これによって該
第2圧力室12の内部圧力が上昇する。依って、筒状歯車
7は、第2圧力室12内の高油圧と圧縮スプリング17のば
ね力との合成力で前方(図中左方向)に速やかに移動
し、カムシャフト2がスプロケット1に対して一方向に
相対回動して吸気バルブの閉じるタイミングを遅らせ
る。これによって、燃焼の安定性、燃費の向上が図れ
る。
また、機関高負荷時には、電磁弁20にON信号が出力され
て該電磁弁20が切替作動して第2縦方向孔16aとドレン
通路21とを連通させ、これによって第2圧力室12内の潤
滑油を排出する。同時に電磁弁20は、オイルメインギャ
ラリ18と第1縦方向孔15aとを連通するため、第1圧力
室11に第1横方向孔15b,第1軸方向孔15c,油室13,通孔1
5dを夫々介して潤滑油が供給されて内部圧力が上昇す
る。依って、筒状歯車7は、第1圧力室11内の高油圧と
圧縮スプリング17を圧縮しながら後方(図中右方向)に
速やかに移動してカムシャフト2を他方向に回動させ、
これによって吸気バルブの閉じるタイミングを早めて吸
気充填効率を高め、出力を向上させることができる。
第2図は本考案の第2実施例を示し、この実施例では、
方向制御弁としてロータリー式の4方向型電磁弁30を用
いたものである。具体的に説明すれば、シリンダヘッド
19の内部横方向に穿設された弁孔19aに、該弁孔19aと同
一軸方向に連続して形成されたオイルメインギャラリ18
が接続されていると共に、上側の縦方向に並設された第
1,第2縦方向孔15a,16aが半径方向から接続され、また
第1,第2縦方向孔15a,16aに対向して下側に縦方向に穿
設された一本のドレン通路21が接続されている。そし
て、前記電磁弁30は、第3図及び第4図に示すように前
記弁孔19a内に回転自在に収納されたロータリー弁体31
と、シリンダヘッド19の外端部に固着されて前記ロータ
リー弁体31を正逆回転させるソレノイド部32とを備えて
いる。前記ロータリー弁体31は、自由端側の内部軸方向
にオイルメインギャラリ18と連通する供給通路33が形成
されていると共に、90°の角度位置に前記供給通路33と
第1,第2縦方向孔15a,16aとを適宜連通する第1,第2供
給通路部34,35が半径方向に沿って形成されている。ま
た、ドレン通路21側の外周面には、該ドレン通路21と連
通する排出通路溝36が軸方向に沿って切欠形成されてい
ると共に、外周面の対向した位置に、各縦方向孔15a,16
aと排出通路溝36とを適宜連通する第1,第2排出通路部3
7,38が周方向に沿って形成されている。
前記ソレノイド部32は、第1実施例と同様な電子コント
ローラからのNO−OFF信号によって正逆駆動回転するよ
うになっている。
したがって、機関低負荷域では、ソレノイド部32にOFF
信号が出力され、ロータリー弁体31が第3図Aに示す回
転位置に保持される。依って、第1縦方向孔15aが、第
3図Bの如く第1排出通路部37と排出通路溝36とを介し
てドレン通路21に連通するため、第1圧力室11内の潤滑
油が排出される。同時に、第2縦方向孔16aが、第3図
Cの如く供給通路33と第2供給通路部35とを介してオイ
ルメインギャラリ18に連通する。したがって、前述と同
様に第2圧力室12が高圧となって筒状歯車7を前方に移
動させ、カムシャフト2とスプロケット1の相対回動位
置を一方側へ速やかに変換させる。
一方、機関高負荷時には、ソレノイド部32にON信号が出
力され、ロータリー弁体31が第4図Aに示す位置に回転
保持される。依って、第2縦方向孔16aが第4図Cの如
く排出通路部38と排出通路溝36を介してドレン通路21に
連通して第2圧力室12内の潤滑油が排出される。同時
に、第1縦方向孔15aが、第4図Bの如く供給通路33と
第1供給通路部34を介してオイルメインギャラリ18に連
通する。したがって、第1圧力室11内が高圧となって筒
状歯車7を後方に移動させ、カムシャフト2とスプロケ
ット1の相対回動位置を他方側へ速やかに変換させる。
したがって、この実施例によれば第1実施例と同様作用
効果が得られることは勿論のこと、方向制御弁としてロ
ータリー式の電磁弁30を用いたため、流路の切り替えが
比較的速やかに行なえると共に、コスト的にも有利とな
る。
また、各実施例では、電磁弁20,30の単一化によりコス
トの低廉化が図れると共に、油圧供給通路やドレン通路
の一本化が可能になるため、油圧回路の簡素化と製造コ
ストの低廉化が図れる。
尚、本考案は前記実施例の構成に限定されるものではな
い。
考案の効果 以上の説明で明らかなように、本考案によれば、とりわ
け、各油圧回路をカムシャフトのボルト孔及び該ボルト
孔に挿通した固定ボルトを利用して形成したため、カム
シャフト内の穿孔数が減少し、該カムシャフトの剛性,
強度が従来に比較して十分に向上し、経時的な亀裂や破
損等が防止される。
しかも、各油圧回路の切り替えを1つの方向制御弁で行
なうようにしたため、従来に比して部品コストの低廉化
が図れる。また、該方向制御弁の単一化に伴い油圧回路
の簡素化が図れると共に、前記カムシャフトに対する孔
開け加工を含めた孔開け加工工数の減少化により、製造
作業能率の向上と製造コストの低廉化が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例を示す縦断面図、第2図は
本考案の第2実施例を示す縦断面図、第3図Aは本実施
例の作用を示す要部拡大図、同図Bは同図AのI−I線
断面図、同図Cは同図AのII−II線断面図、第4図Aは
本実施例の別異の作用を示す要部拡大図、同図Bは同図
AのIII−III線断面図、同図Cは同図AのIV−IV線断面
図である。 1……スプロケット(回転体)、2……カムシャフト、
3……ボルト孔、4……固定ボルト、15……第1油圧回
路、15a……第1縦方向孔、15c……第1軸方向孔、16…
…第2油圧回路、16a……第2縦方向孔、16b……環状通
路、20,30……4方向型電磁弁(方向制御弁)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 菅 聖治 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ア ツギユニシア内 (56)参考文献 実開 平2−72305(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関により駆動される回転体とカムシャフ
    トとの間に筒状歯車を噛合させると共に、該筒状歯車を
    2系統の油圧回路で前記カムシャフトの軸方向に移動さ
    せることにより、前記回転体とカムシャフトとの相対回
    動を得て吸気・排気バルブの開閉時期を制御するバルブ
    タイミング制御装置において、前記第1油圧回路の一部
    を、前記カムシャフトの一端部内のボルト孔に挿通螺着
    した固定ボルトの内部軸方向に貫通形成すると共に、第
    2油圧回路の一部を、前記ボルト孔と固定ボルトとの間
    に形成し、更に、前記第1,第2油圧回路の上流側に、該
    各油圧回路を機関運転状態に応じて切り替える1つの方
    向制御弁を設けたことを特徴とする内燃機関のバルブタ
    イミング制御装置。
JP1953990U 1989-09-20 1990-02-28 内燃機関のバルブタイミング制御装置 Expired - Lifetime JPH0744724Y2 (ja)

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US07/585,735 US5058539A (en) 1989-09-20 1990-09-20 Valve timing adjusting system for internal combustion engine
DE4029849A DE4029849C2 (de) 1989-09-20 1990-09-20 Ventilsteuerzeiten-Einstellvorrichtung für Brennkraftmaschinen
FR9101056A FR2658239A1 (en) 1990-01-30 1991-01-30 Apparatus for adjusting the valve control of an internal combustion engine

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