JPH074448A - 湿式多板式クラッチ装置 - Google Patents
湿式多板式クラッチ装置Info
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- JPH074448A JPH074448A JP14180093A JP14180093A JPH074448A JP H074448 A JPH074448 A JP H074448A JP 14180093 A JP14180093 A JP 14180093A JP 14180093 A JP14180093 A JP 14180093A JP H074448 A JPH074448 A JP H074448A
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- clutch
- plate
- cooling oil
- clutch plate
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- Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 湿式多板式クラッチ装置における焼き付き等
を防止する。 【構成】 複数のリング状の駆動クラッチプレート15
と複数のリング状の受動クラッチプレートとを交互に配
置して、これらを押し付けまたは引き離して、動力を伝
達または断つようになる湿式多板式クラッチ装置におい
て、前記駆動クラッチプレート15を板厚方向で二分割
し、この二分割した相対向する面に放射方向に断面半円
状の溝部20を形成して、冷却用の油が溝部20に流れ
込むようにすることで、ここでの冷却性を向上し、湿式
多板式クラッチ装置における焼き付き等を防止する。
を防止する。 【構成】 複数のリング状の駆動クラッチプレート15
と複数のリング状の受動クラッチプレートとを交互に配
置して、これらを押し付けまたは引き離して、動力を伝
達または断つようになる湿式多板式クラッチ装置におい
て、前記駆動クラッチプレート15を板厚方向で二分割
し、この二分割した相対向する面に放射方向に断面半円
状の溝部20を形成して、冷却用の油が溝部20に流れ
込むようにすることで、ここでの冷却性を向上し、湿式
多板式クラッチ装置における焼き付き等を防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のリング状の駆動
クラッチプレートと複数のリング状の受動クラッチプレ
ートとを交互に配置して、これらを押し付けまたは引き
離して、動力を伝達または断つようになる湿式多板式ク
ラッチ装置に関する。
クラッチプレートと複数のリング状の受動クラッチプレ
ートとを交互に配置して、これらを押し付けまたは引き
離して、動力を伝達または断つようになる湿式多板式ク
ラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フォークリフトトラック等の産業
車両に具備される変速機は、図1に示すように、ミッシ
ョンケース1にトルクコンバータ2側に連結する入力軸
3と、中間軸4と、駆動輪側に連結する出力軸5とを回
転自在に設け、前記入力軸3に、湿式多板式の前進クラ
ッチ6と後進クラッチ7とを設けると共に、前進クラッ
チ6に連結する前進歯車8と後進クラッチ7に連結する
後進歯車9とを設け、前記中間軸4に、前進歯車8に歯
号する中間軸第一歯車10を設けると共に、後進歯車9
に反転歯車11を介して歯合する中間軸第二歯車12を
設け、前記出力軸5に、中間軸第二歯車12とを歯合す
る出力軸歯車13を設けた構成となっており、このよう
な構成により、エンジンの回転力がトルクコンバータ2
を経て入力軸3に伝わり、該入力軸3において、前進ク
ラッチ6と後進クラッチ7との内、クラッチが接続した
側だけが中間軸4に回転を伝え、該中間軸4より出力軸
5に回転を伝えるようになっている。
車両に具備される変速機は、図1に示すように、ミッシ
ョンケース1にトルクコンバータ2側に連結する入力軸
3と、中間軸4と、駆動輪側に連結する出力軸5とを回
転自在に設け、前記入力軸3に、湿式多板式の前進クラ
ッチ6と後進クラッチ7とを設けると共に、前進クラッ
チ6に連結する前進歯車8と後進クラッチ7に連結する
後進歯車9とを設け、前記中間軸4に、前進歯車8に歯
号する中間軸第一歯車10を設けると共に、後進歯車9
に反転歯車11を介して歯合する中間軸第二歯車12を
設け、前記出力軸5に、中間軸第二歯車12とを歯合す
る出力軸歯車13を設けた構成となっており、このよう
な構成により、エンジンの回転力がトルクコンバータ2
を経て入力軸3に伝わり、該入力軸3において、前進ク
ラッチ6と後進クラッチ7との内、クラッチが接続した
側だけが中間軸4に回転を伝え、該中間軸4より出力軸
5に回転を伝えるようになっている。
【0003】前記前進クラッチ6と後進クラッチ7とを
具体的に説明すると、図2に示すように、前記入力軸3
にほぼ円筒状のドラム14を固着し、該ドラム14の内
周に前進クラッチ6用と後進クラッチ7用のリング状の
駆動クラッチプレート(ドライブプレート)15を所定
の間隙を有しながら複数枚ずつ嵌合し、該駆動クラッチ
プレート15の各間隙にリング状の受動クラッチプレー
ト(ドリブンプレート)16をそれぞれに配置し、該受
動クラッチプレート16を前進歯車8あるいは後進歯車
9の側面に一体的に形成した円筒部8a,9aの外周に
嵌合する。前記受動クラッチプレート16には、その両
面、すなわち駆動クラッチプレート15との接触部にリ
ング状のクラッチランニング(クラッチフェーシング)
17を貼着している。一方、前記ドラム14の内部側に
は、前進クラッチ6用と後進クラッチ7用のピストン6
a,7aをそれぞれ設け、該ピストン6a,7aが圧油
によりそれぞれの駆動クラッチプレート15と受動クラ
ッチプレート16との接触部を押すようになっており、
駆動クラッチプレート15と受動クラッチプレート16
とが、押し付けられると両クラッチプレートの面接触に
よる摩擦力で回転力が伝達され、引き離されると回転力
の伝達が断たれるようになっている。
具体的に説明すると、図2に示すように、前記入力軸3
にほぼ円筒状のドラム14を固着し、該ドラム14の内
周に前進クラッチ6用と後進クラッチ7用のリング状の
駆動クラッチプレート(ドライブプレート)15を所定
の間隙を有しながら複数枚ずつ嵌合し、該駆動クラッチ
プレート15の各間隙にリング状の受動クラッチプレー
ト(ドリブンプレート)16をそれぞれに配置し、該受
動クラッチプレート16を前進歯車8あるいは後進歯車
9の側面に一体的に形成した円筒部8a,9aの外周に
嵌合する。前記受動クラッチプレート16には、その両
面、すなわち駆動クラッチプレート15との接触部にリ
ング状のクラッチランニング(クラッチフェーシング)
17を貼着している。一方、前記ドラム14の内部側に
は、前進クラッチ6用と後進クラッチ7用のピストン6
a,7aをそれぞれ設け、該ピストン6a,7aが圧油
によりそれぞれの駆動クラッチプレート15と受動クラ
ッチプレート16との接触部を押すようになっており、
駆動クラッチプレート15と受動クラッチプレート16
とが、押し付けられると両クラッチプレートの面接触に
よる摩擦力で回転力が伝達され、引き離されると回転力
の伝達が断たれるようになっている。
【0004】このような変速機を具備する産業車両にお
いては、頻繁に前進と後進とを切り換え操作を行い、さ
らには前進または後進走行を停止する前に後進または前
進に切り換え操作を行ったりする為、前進クラッチ6あ
るいは後進クラッチ7に大量の摩擦熱が発生する。ま
た、作業機を作動しながら微速走行する際、作業機作動
の為にエンジン回転を上げつつ、微速走行の為に前進ク
ラッチ6あるいは後進クラッチ7において半クラッチ状
態とする。これにより、前進クラッチ6あるいは後進ク
ラッチ7に大量の摩擦熱が発生する。これらの摩擦熱は
入力軸3内に形成された冷却用管路22から供給される
冷却油によって円筒部8a,9aを経て冷却されるよう
になっているが、発熱源であるクラッチラインニング1
7の両側は両クラッチプレートがあるので十分な冷却を
行うことは困難であった。この為、大量の摩擦熱の発生
により前進クラッチ6あるいは後進クラッチ7の駆動ク
ラッチプレート15または受動クラッチプレート16及
びクラッチランニング17において焼き付きや磨耗によ
る破損が生じるという問題があった。
いては、頻繁に前進と後進とを切り換え操作を行い、さ
らには前進または後進走行を停止する前に後進または前
進に切り換え操作を行ったりする為、前進クラッチ6あ
るいは後進クラッチ7に大量の摩擦熱が発生する。ま
た、作業機を作動しながら微速走行する際、作業機作動
の為にエンジン回転を上げつつ、微速走行の為に前進ク
ラッチ6あるいは後進クラッチ7において半クラッチ状
態とする。これにより、前進クラッチ6あるいは後進ク
ラッチ7に大量の摩擦熱が発生する。これらの摩擦熱は
入力軸3内に形成された冷却用管路22から供給される
冷却油によって円筒部8a,9aを経て冷却されるよう
になっているが、発熱源であるクラッチラインニング1
7の両側は両クラッチプレートがあるので十分な冷却を
行うことは困難であった。この為、大量の摩擦熱の発生
により前進クラッチ6あるいは後進クラッチ7の駆動ク
ラッチプレート15または受動クラッチプレート16及
びクラッチランニング17において焼き付きや磨耗によ
る破損が生じるという問題があった。
【0005】そこで、従来は、駆動クラッチプレート1
5あるいは受動クラッチプレート16及びクラッチラン
ニング17を板厚を厚くかつ径を大きくして、それぞれ
の熱容量を増大し、摩擦熱による焼き付き等を防止する
ようにしていた。
5あるいは受動クラッチプレート16及びクラッチラン
ニング17を板厚を厚くかつ径を大きくして、それぞれ
の熱容量を増大し、摩擦熱による焼き付き等を防止する
ようにしていた。
【0006】また、クラッチランニング17の表面(駆
動クラッチプレート15に接触する側)に冷却油を流す
溝部18を形成し、該溝部18の形状は、図3(a),
(b),(c),(d),(e)に示すように、サンバ
ースト型、平行型、螺旋と平行を組み合わせたもの、放
射型、あるいは格子型等があり、これによりクラッチラ
ンニング17での放射性を向上して摩擦熱による焼き付
き等を防止するようにしていた。
動クラッチプレート15に接触する側)に冷却油を流す
溝部18を形成し、該溝部18の形状は、図3(a),
(b),(c),(d),(e)に示すように、サンバ
ースト型、平行型、螺旋と平行を組み合わせたもの、放
射型、あるいは格子型等があり、これによりクラッチラ
ンニング17での放射性を向上して摩擦熱による焼き付
き等を防止するようにしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の変速機におい
て、前者である駆動クラッチプレート等の大型化は、前
進クラッチと後進クラッチの大型化を招き、強いては変
速機全体の大型化を招くという問題があった。
て、前者である駆動クラッチプレート等の大型化は、前
進クラッチと後進クラッチの大型化を招き、強いては変
速機全体の大型化を招くという問題があった。
【0008】また後者であるクラッチランニングへの溝
部の形成は、多数形成することが望ましいが、多数形成
することでクラッチランニングの駆動クラッチプレート
への接触面積低下により、クラッチプレートの単位面積
当りの負荷が増大し、クラッチプレートの強度不良が生
じると共に、受動クラッチプレートが空転する際、クラ
ッチプレートの溝部によりつれ廻りトルクが増大し、受
動クラッチプレートを回転させてしまう恐れがあった。
この為、前進クラッチあるいは後進クラッチでの焼き付
き防止の為、クラッチランニングへの溝部の形成には限
度があった。更にクラッチランニング表面が磨耗する
と、表面に形成した溝部の断面積が減少して、冷却油の
油量が減少し、時間が経つに連れて摩耗が加速されると
いう問題があった。
部の形成は、多数形成することが望ましいが、多数形成
することでクラッチランニングの駆動クラッチプレート
への接触面積低下により、クラッチプレートの単位面積
当りの負荷が増大し、クラッチプレートの強度不良が生
じると共に、受動クラッチプレートが空転する際、クラ
ッチプレートの溝部によりつれ廻りトルクが増大し、受
動クラッチプレートを回転させてしまう恐れがあった。
この為、前進クラッチあるいは後進クラッチでの焼き付
き防止の為、クラッチランニングへの溝部の形成には限
度があった。更にクラッチランニング表面が磨耗する
と、表面に形成した溝部の断面積が減少して、冷却油の
油量が減少し、時間が経つに連れて摩耗が加速されると
いう問題があった。
【0009】本発明は、これらの問題を解消すること
を、その課題としている。
を、その課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はクラッチ装置に
おいて、駆動クラッチプレートあるいは受動クラッチプ
レートを板厚方向で二分割し、この二分割した相対向す
る面に冷却用の油が流れ込む溝部を形成した構成とす
る。
おいて、駆動クラッチプレートあるいは受動クラッチプ
レートを板厚方向で二分割し、この二分割した相対向す
る面に冷却用の油が流れ込む溝部を形成した構成とす
る。
【0011】
【作 用】本発明は、クラッチ装置において、駆動ク
ラッチプレートあるいは受動クラッチプレートに溝部を
形成し、この溝部に冷却用の油を流れ込むようにしたこ
とで、ここで放熱性及び冷却性の向上を行い焼き付き等
を防止する。
ラッチプレートあるいは受動クラッチプレートに溝部を
形成し、この溝部に冷却用の油を流れ込むようにしたこ
とで、ここで放熱性及び冷却性の向上を行い焼き付き等
を防止する。
【0012】
【実 施 例】本発明による一実施例について説明す
る。従来とほぼ同様となる産業車両の変速機において、
前進クラッチ6と後進クラッチ7とは、図4に示すよう
に、入力軸3にほぼ円筒状のドラム14を固着し、該ド
ラム14の内周に前進クラッチ6用と後進クラッチ7用
のリング状の駆動クラッチプレート15を所定の間隙を
有しながら複数枚ずつ嵌合する。該駆動クラッチプレー
ト15は、その両端に設けた駆動クラッチプレート15
を除いたすべての駆動クラッチプレート15を板厚方向
の中心で二分割し、この二分割した駆動クラッチプレー
ト15の相対向する面に、図5(a),(b)に示すよ
うに、放射方向に断面半円状の溝部20を形成してお
り、2分割した駆動クラッチプレート15を合わせる
際、互いに形成した溝部20を相対向させている。そし
て、前記駆動クラッチプレート15に形成した溝部20
においては、その内周側の端縁部それぞれにテーパ状の
切欠部21を形成している。
る。従来とほぼ同様となる産業車両の変速機において、
前進クラッチ6と後進クラッチ7とは、図4に示すよう
に、入力軸3にほぼ円筒状のドラム14を固着し、該ド
ラム14の内周に前進クラッチ6用と後進クラッチ7用
のリング状の駆動クラッチプレート15を所定の間隙を
有しながら複数枚ずつ嵌合する。該駆動クラッチプレー
ト15は、その両端に設けた駆動クラッチプレート15
を除いたすべての駆動クラッチプレート15を板厚方向
の中心で二分割し、この二分割した駆動クラッチプレー
ト15の相対向する面に、図5(a),(b)に示すよ
うに、放射方向に断面半円状の溝部20を形成してお
り、2分割した駆動クラッチプレート15を合わせる
際、互いに形成した溝部20を相対向させている。そし
て、前記駆動クラッチプレート15に形成した溝部20
においては、その内周側の端縁部それぞれにテーパ状の
切欠部21を形成している。
【0013】そして、従来と同様、前進歯車8あるいは
後進歯車9の円筒部8a,9aに嵌合し、かつクラッチ
ランニング17を貼着した受動クラッチプレート16を
前記駆動クラッチプレート15の各間隙それぞれに配置
しており、ドラム14内に設けたピストン6a,7aに
より両クラッチプレートを押し付けたり引き離したりし
て、回転力を伝達したり断ったりするようになってい
る。
後進歯車9の円筒部8a,9aに嵌合し、かつクラッチ
ランニング17を貼着した受動クラッチプレート16を
前記駆動クラッチプレート15の各間隙それぞれに配置
しており、ドラム14内に設けたピストン6a,7aに
より両クラッチプレートを押し付けたり引き離したりし
て、回転力を伝達したり断ったりするようになってい
る。
【0014】このように構成した前進クラッチ6と後進
クラッチ7とにおいては、冷却用の油が供給されている
が、この供給は、入力軸3内に形成された冷却用管路2
2内を油が供給され、前進クラッチ6と後進クラチ7の
部分で入力軸3の外周より油が流入され、前進歯車8の
円筒部8aと後進歯車9の円筒部9aとに形成されてい
る穴部8b,9bを通って駆動クラッチプレート15と
受動クラッチプレート16及びクラッチランニング17
との接触部に油が供給される。そして、油が駆動クラッ
チプレート15に形成した溝部20内にも供給され、該
溝部20を通って外周側に流れる。このとき溝部20の
端縁部に切欠部21を形成しているので、油が容易に溝
部20内に流入するようになる。
クラッチ7とにおいては、冷却用の油が供給されている
が、この供給は、入力軸3内に形成された冷却用管路2
2内を油が供給され、前進クラッチ6と後進クラチ7の
部分で入力軸3の外周より油が流入され、前進歯車8の
円筒部8aと後進歯車9の円筒部9aとに形成されてい
る穴部8b,9bを通って駆動クラッチプレート15と
受動クラッチプレート16及びクラッチランニング17
との接触部に油が供給される。そして、油が駆動クラッ
チプレート15に形成した溝部20内にも供給され、該
溝部20を通って外周側に流れる。このとき溝部20の
端縁部に切欠部21を形成しているので、油が容易に溝
部20内に流入するようになる。
【0015】このように構成したことで、前進クラッチ
6と後進クラッチ7とにおいて、大量の摩擦熱が発生し
ても、駆動クラッチプレート15に形成した溝部20に
冷却用の油を流して駆動クラッチプレート15での放射
熱を向上し、駆動クラッチプレート15と受動クラッチ
プレート16及びクラッチランニング17を冷却するこ
とで、焼き付き等を防止することができる。
6と後進クラッチ7とにおいて、大量の摩擦熱が発生し
ても、駆動クラッチプレート15に形成した溝部20に
冷却用の油を流して駆動クラッチプレート15での放射
熱を向上し、駆動クラッチプレート15と受動クラッチ
プレート16及びクラッチランニング17を冷却するこ
とで、焼き付き等を防止することができる。
【0016】そして、従来のような駆動クラッチプレー
ト15あるいは受動クラッチプレート16及びクラッチ
ランニング17を大きくして、それぞれの熱容量を増大
させる必要もなくなり、各クラッチプレート等の小型
化、さらには変速機全体の小型化を行うことができる。
また、クラッチランニング17の表面への溝部18の形
成も従来のような多数形成する必要もなくなり、これに
よりクラッチランニング17の単位面積当りの負荷増大
による強度不良を防止し、あるいはクラッチランニング
17の耐久性低下やつれ廻りトルクの増大等を心配する
ことなく溝部20の形状や本数を任意に設定することが
できると共に、受動クラッチプレート16空転時のつれ
廻りトルクの増大も防止することができる。また、クラ
ッチランニング17の表面が磨耗しても溝部20の断面
積が変化しないため、時間が経っても冷却性能が低下す
ることをなくすことができる。
ト15あるいは受動クラッチプレート16及びクラッチ
ランニング17を大きくして、それぞれの熱容量を増大
させる必要もなくなり、各クラッチプレート等の小型
化、さらには変速機全体の小型化を行うことができる。
また、クラッチランニング17の表面への溝部18の形
成も従来のような多数形成する必要もなくなり、これに
よりクラッチランニング17の単位面積当りの負荷増大
による強度不良を防止し、あるいはクラッチランニング
17の耐久性低下やつれ廻りトルクの増大等を心配する
ことなく溝部20の形状や本数を任意に設定することが
できると共に、受動クラッチプレート16空転時のつれ
廻りトルクの増大も防止することができる。また、クラ
ッチランニング17の表面が磨耗しても溝部20の断面
積が変化しないため、時間が経っても冷却性能が低下す
ることをなくすことができる。
【0017】また、駆動クラッチプレート15に形成す
る溝部20は、プレス等で一体的に形成するようになっ
ており、その作成も容易に行えるようになっている。
る溝部20は、プレス等で一体的に形成するようになっ
ており、その作成も容易に行えるようになっている。
【0018】なお、本実施例においては、駆動クラッチ
プレート15を二分割し、該駆動クラッチプレート15
に断面半円状の溝部20を放射方向に形成しているが、
受動クラッチプレート16を二分割し、こちらに溝部2
0を形成しても良くまた、溝部20をクラッチランニン
グ17に形成する溝部18と同様、図3(a),
(b),(c)に示すように、サンバースト型、平行
型、螺旋と平行を組み合わせたもの等に形成しても良
く、さらに、溝部20の断面形状を図6(a),(b)
に示すように、台形型、三角形型等でも良い。また、二
分割した駆動クラッチプレート15を合わせる際、互い
に形成した溝部20を相対向させているが、これをずら
すようにしても良く、また、一方のみに溝部20を形成
しても良い。
プレート15を二分割し、該駆動クラッチプレート15
に断面半円状の溝部20を放射方向に形成しているが、
受動クラッチプレート16を二分割し、こちらに溝部2
0を形成しても良くまた、溝部20をクラッチランニン
グ17に形成する溝部18と同様、図3(a),
(b),(c)に示すように、サンバースト型、平行
型、螺旋と平行を組み合わせたもの等に形成しても良
く、さらに、溝部20の断面形状を図6(a),(b)
に示すように、台形型、三角形型等でも良い。また、二
分割した駆動クラッチプレート15を合わせる際、互い
に形成した溝部20を相対向させているが、これをずら
すようにしても良く、また、一方のみに溝部20を形成
しても良い。
【0019】
【発明の効果】本発明は、クラッチ装置において、駆動
クラッチプレートあるいは受動クラッチプレートに溝部
を形成し、冷却用の油が流れこむようにしたことで、放
熱性及び冷却性を向上して、焼き付き等を防止すること
ができる。よって、従来のような各クラッチプレートの
大型化を防止し、クラッチ装置全体の小型化及び軽量化
を図ることができる。
クラッチプレートあるいは受動クラッチプレートに溝部
を形成し、冷却用の油が流れこむようにしたことで、放
熱性及び冷却性を向上して、焼き付き等を防止すること
ができる。よって、従来のような各クラッチプレートの
大型化を防止し、クラッチ装置全体の小型化及び軽量化
を図ることができる。
【0020】また、溝部の端縁部にテーパ状の切欠部を
形成したことで、冷却用の油が容易に溝部内に流れ込む
ようになり、冷却性を一層向上することができる。
形成したことで、冷却用の油が容易に溝部内に流れ込む
ようになり、冷却性を一層向上することができる。
【図1】産業車両の変速機の説明図。
【図2】従来の変速機におけるクラッチ装置の説明図。
【図3】(a)従来のクラッチ装置のクラッチランニン
グの説明図。(b)従来のクラッチ装置のクラッチラン
ニングの説明図。(c)従来のクラッチ装置のクラッチ
ランニングの説明図。(d)従来のクラッチ装置のクラ
ッチランニングの説明図。(e)従来のクラッチ装置の
クラッチランニングの説明図。
グの説明図。(b)従来のクラッチ装置のクラッチラン
ニングの説明図。(c)従来のクラッチ装置のクラッチ
ランニングの説明図。(d)従来のクラッチ装置のクラ
ッチランニングの説明図。(e)従来のクラッチ装置の
クラッチランニングの説明図。
【図4】本発明による変速機におけるクラッチ装置の説
明図。
明図。
【図5】(a)本発明によるクラッチ装置の駆動クラッ
チプレートの正面図。(b)本発明によるクラッチ装置
の駆動クラッチプレートの側面図。
チプレートの正面図。(b)本発明によるクラッチ装置
の駆動クラッチプレートの側面図。
【図6】(a)本発明によるクラッチ装置の他の駆動ク
ラッチプレートの一部側面図。(b)本発明によるクラ
ッチ装置の他の駆動クラッチプレートの一部側面図。
ラッチプレートの一部側面図。(b)本発明によるクラ
ッチ装置の他の駆動クラッチプレートの一部側面図。
1…ミッションケース、2…トルクコンバータ、3…入
力軸、4…中間軸、5…出力軸、6…前進クラッチ、6
a…ピストン、7…後進クラッチ、7a…ピストン、8
…前進歯車、8a…円筒部、8b…穴、9…後進歯車、
9a…円筒部、9b…穴、10…中間軸第一歯車、11
…反転歯車、12…中間軸第二歯車、13…出力軸歯
車、14…ドラム、15…駆動クラッチプレート、16
…受動クラッチプレート、17…クラッチランニング、
18…溝部、20…溝部、21…切欠部、22…冷却用
管路。
力軸、4…中間軸、5…出力軸、6…前進クラッチ、6
a…ピストン、7…後進クラッチ、7a…ピストン、8
…前進歯車、8a…円筒部、8b…穴、9…後進歯車、
9a…円筒部、9b…穴、10…中間軸第一歯車、11
…反転歯車、12…中間軸第二歯車、13…出力軸歯
車、14…ドラム、15…駆動クラッチプレート、16
…受動クラッチプレート、17…クラッチランニング、
18…溝部、20…溝部、21…切欠部、22…冷却用
管路。
Claims (2)
- 【請求項1】 複数のリング状の駆動クラッチプレート
15と複数のリング状の受動クラッチプレート16とを
交互に配置して、これらを押し付けまたは引き離して、
動力を伝達または断つようになる湿式多板式クラッチ装
置において、 前記駆動クラッチプレート15あるいは受動クラッチプ
レート16を板厚方向で二分割し、この二分割した相対
向する面に、冷却用の油が流れ込む溝部20を形成した
ことを特徴とする湿式多板式クラッチ装置。 - 【請求項2】 前記溝部20において、冷却用の油が流
れ込む側の端縁部にテーパ状になる切欠部21を形成し
たことを特徴とする請求項1記載の湿式多板式クラッチ
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14180093A JPH074448A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 湿式多板式クラッチ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14180093A JPH074448A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 湿式多板式クラッチ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH074448A true JPH074448A (ja) | 1995-01-10 |
Family
ID=15300433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14180093A Pending JPH074448A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 湿式多板式クラッチ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH074448A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008106929A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-05-08 | Jtekt Corp | 駆動力伝達装置 |
JPWO2013011575A1 (ja) * | 2011-07-20 | 2015-02-23 | アイシン・エーアイ株式会社 | 変速機 |
-
1993
- 1993-06-14 JP JP14180093A patent/JPH074448A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008106929A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-05-08 | Jtekt Corp | 駆動力伝達装置 |
JPWO2013011575A1 (ja) * | 2011-07-20 | 2015-02-23 | アイシン・エーアイ株式会社 | 変速機 |
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