JPH074442Y2 - 湯沸し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、湯沸し装置に関し、特に液化ガスを内蔵する
ガスライターを利用可能にした湯沸し装置に係るもので
ある。

〔従来の技術〕

山、ハイキング、釣り等の行楽の際、現地で茶やコーヒ
或いはインスタントラーメン等の飲食のため、湯を必要
とすることがある。そのような場合、一般に、魔法瓶に
湯を入れてそれを持参し、現地にて、その魔法瓶の湯を
利用している。

しかしながら、そのような湯は、沸きたての湯に比べぬ
るいので、飲食物本来の味を十分に出し得ない。そこ
で、そのような湯を加熱、沸騰させるために携帯用のキ
ャンピングガスこんろ等が使用されていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、従来のキャンピングガスこんろ等は重く、取
り扱いも簡便ではなく、また、高価であり、且つ、燃料
の調達が容易ではないと云った不都合があった。

そこで、本考案はそのような問題点を考慮し、取り扱い
が簡便で、どこででも簡単に入手できる使い捨てガスラ
イターを利用できるようにし、マグカップ内の湯を沸か
したり、魔法瓶の湯を温め直したりすることができる湯
沸し装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の湯沸し装置は水若しくは湯を収容する容器と、
この容器内に収容された水若しくは湯に接触した状態に
配設される熱交換体とを備えている。また、この熱交換
体の内部にはノズル筒が固定されている。

一方、前記湯沸し装置は液化ガスを内蔵するライター
と、このライターを収納すると共にガスと空気の混合ガ
スを生成し連結チューブを介して前記ノズル筒へ混合ガ
スを導出するライター収納体とを備えている。

そして、前記ノズル筒の先端部にて混合ガスを燃焼させ
て前記熱交換体を加熱させることにより前記容器内の水
若しくは湯を沸騰させ得るよう構成してある。

〔作用〕

ノズル筒の先端部にて混合ガスを燃焼させるのに伴っ
て、前記熱交換体が加熱される。その熱は前記容器内の
水若しくは湯に伝わって行き、やがて、前記容器内の水
若しくは湯は沸騰する。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例について、図面を参照しながら詳
述する。

第１図は本考案の一実施例を示す湯沸し装置の断面図で
あり、第２図（ａ）は第１図のＡ−Ａ′線切断断面図、
第２図（ｂ）は第１図のＢ−Ｂ′線切断断面図である。
同図において、燃料となる液化ガスを内蔵するライター
１はライター収納体２の基体３内に収納してある。前記
ライター収納体２には蓋体４を設けてあり、この蓋体４
には空気取入孔５を穿設した円筒部６を形成してある。
また、前記蓋体４の上壁部内面には図において下方へ延
びる押圧ピン７を立設してあり、その先端部は前記ライ
ター１の制御杆に当接するよう構成してある。そして、
前記蓋体４と前記基体３の接する対接面の双方には気密
を保持し得るようゴム、軟質プラスチックその他の材料
で形成されるシール部材８を固定するための溝を形成
し、実施例のものでは、前記基体側の前記溝に前記シー
ル部材８を嵌め込んである。また、前記蓋体４の側壁に
は止具９をピン10により枢着してあり、前記基体３の側
壁に設けた係合ピン11に係合し得る構成にしてある（第
３図）。

一方、容器12には、水若しくは湯が収容され、その中に
銅、アルミニウムその他の材料で形成した熱交換体13を
設けてある。この熱交換体13は底面が閉塞された筒状体
に形成されており、その内部には、例えばアスベスト等
で成形した耐熱部材14が設けられていて、この耐熱部材
14によりノズル筒15を固定してある。また、この耐熱部
材14の中央部には円筒状に排気孔16を形成してあり、前
記ノズル筒15の先端部で燃焼したガスの排気がこの排気
孔16を通って前記熱交換体13の口から外部へ排出される
ようにしてある。なお、容器12としては茶碗、マグカッ
プ、丼あるいはインスタントラーメンの容器であっても
よい。

前記ノズル筒15の上端部にはゴム、軟質プラスチック、
塩化ビニール等で成形された可撓性の連結チューブ17の
端部が装着されており、この連結チューブ17の他の端部
は継手部材18を介して前記円筒部６に連結し前記ライタ
ー１からの気化ガスと適量の空気の混合ガスを前記ノズ
ル筒15へ導出できるよう構成してある。なお、前記連結
チューブ17と前記ノズル筒15は実施例のものでは別体に
してあるが耐熱性でかつ可撓性を有する材料で一体、若
しくは、例えば、接着剤で固着するなどして一体的に形
成してもよい。

前述のように構成された本考案の湯沸し装置で湯を沸か
すには、先ず、容器12に水若しくは湯を入れ、その中に
前記熱交換体13を入れる。次に、前記熱交換体13と前記
ライター収納体２の蓋体４を前記連結チューブ17で連結
する。そして、ライター１を前記ライター収納体２の基
体３に入れ、前記押圧ピン７が前記ライター１の制御杆
と対向する向きに前記蓋体４を合わせ、その状態でこの
蓋体４を前記止具９と前記係合ピン11で前記基体３に取
り付ける。次に、マッチ棒、木片等で火種を用意し前記
熱交換体13の口から、それを落とせば、前記ノズル筒先
端部で前記混合ガスが燃焼し前記熱交換体13の加熱によ
り、湯を沸かすことができる。

〔考案の効果〕

以上詳細に説明したように本考案によれば、液化ガスを
内蔵する使い捨てライターのようなライターを利用でき
るよう構成したから、どこででも手軽に燃料が得られ、
行楽地等で手軽に熱い湯を沸かすことができる。また、
ライター１本当たりおよそ30分程度の燃焼時間があり、
大型のマグカップ半杯分くらいの水は12分程で沸騰し、
同量の魔法瓶の湯を沸騰させるには約４分で沸騰させる
ことができる。従って、山や釣に行くときに持参すると
極めて便利に使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る湯沸し装置の断面図、 第２図（ａ）は第１図のＡ−Ａ′線切断断面図、 第２図（ｂ）は第１図のＢ−Ｂ′線切断断面図、 第３図はライター収納体の側面を示す端面図である。 １……ライター、２……ライター収納体、３……基体、
４……蓋体、５……空気取入孔、６……円筒部、７……
押圧ピン、８……シール部材、９……止具、10……ピ
ン、11……係合ピン、12……容器、13……熱交換体、14
……耐熱部材、15……ノズル筒、16……排気孔、17……
連結チューブ、18……継手部材．

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】水若しくは湯を収容する容器と、該容器内
   に収容された水若しくは湯に接触した状態に配設される
   熱交換体と、該熱交換体の内部に固定されるノズル筒
   と、液化ガスを内蔵するライターと、該ライターを収納
   すると共にガスと空気の混合ガスを生成し連結チューブ
   を介して前記ノズル筒へ混合ガスを導出するライター収
   納体とを備え、前記ノズル筒の先端部にて混合ガスを燃
   焼させて前記熱交換体を加熱させることにより水若しく
   は湯を沸騰させ得るよう構成した湯沸し装置。