JPH0744314B2 - 埋め込み型半導体レーザ - Google Patents

埋め込み型半導体レーザ

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JPH0744314B2
JPH0744314B2 JP1189914A JP18991489A JPH0744314B2 JP H0744314 B2 JPH0744314 B2 JP H0744314B2 JP 1189914 A JP1189914 A JP 1189914A JP 18991489 A JP18991489 A JP 18991489A JP H0744314 B2 JPH0744314 B2 JP H0744314B2
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    • H01S5/22Structure or shape of the semiconductor body to guide the optical wave ; Confining structures perpendicular to the optical axis, e.g. index or gain guiding, stripe geometry, broad area lasers, gain tailoring, transverse or lateral reflectors, special cladding structures, MQW barrier reflection layers having a ridge or stripe structure
    • H01S5/227Buried mesa structure ; Striped active layer
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、埋め込み型半導体レーザに関する。
〔従来の技術〕
従来、埋め込み型半導体レーザは、ダブルヘテロ(異
種)構造と、活性層を含めメサストライプ以外の領域に
確実に電流ブロック層が形成できるため、低い閾値電
流、安定した横モード動作、高温動作が可能などの優れ
た特性を有し、しかも最終エピタキシャル成長後の表面
が平坦なため、製造時の再現性および加工性に優れた半
導体レーザである。また基板にP形InP半導体基板を用
いることにより、P−nブロック層の耐圧が向上し、大
きな光出力が得られることが知られている。
このP形埋め込み型半導体レーザは、例えば、第6図
(A)に示すように、P形InP基板1上に積層されたP
形InPバッファ層(以下P−バッファ層とする)2、InG
aAsP活性層(以下活性層とする)3およびn形InPクラ
ッド層(以下n−クラッド層とする)4からなるダブル
ヘテロ接合の多層膜基板が、同図(A)に示すように、
P−バッファ層2までメサ(台形)状にエッチングされ
たメサストライプの両側面に、前記P−バッファ層2に
接するようにn形InP電流ブロック層(以下n−電流ブ
ロック層)5′と、前記活性層3に接するようにP形In
P電流ブロック層(以下P−電流ブロック層)6が積層
され、さらに、メサストライプを含む全面にn形InPク
ラッド層(以下n−クラッド層)8およびn形InGaAsP
コンタクト層(以下n−コンタクト層)9によって、前
記p−バッファ層2、活性層2、活性層3、n−クラッ
ド層4からなる発振領域55が埋め込まれ、前記n−コン
タクト層9に取り付けられたn形オーミック電極(金属
電極)21と、P形InP基板1とに取り付けられた、P形
オーミック電極22とでサンドイッチされている。
このP形オーミック電極22およびn形オーミック電極21
に、P形オーミック電極22が正(プラス)となるように
電圧を印加すると、活性層3を含む発振領域55のP−n
接合は、順方向にバイアスされる。
一方、メサ側面の前記P−バッファ層2、n−電流ブロ
ック層5′、P−電流ブロック層6、n−クラッド層8
からなる埋め込み層56は、上記のように、P−n−P−
nホモ(同種)接合による、いわゆる、サイリスタ構造
を形成しており、したがって、第5図(a)に示すよう
に、P−n−Pとn−P−n、二つのバイポーラトラン
ジスタTr1、Tr2の、コレクタC1、C2とベースB1、B2が、
互いに接続された等価回路で表わされ、トランジスタTr
1、Tr2のコレクタC1、C2電流が小さい時、すなわち、ゲ
ート電流Igが無い時や温度が低い場合、トランジスタTr
1、Tr2はOFFとなって、埋め込み層56は高抵抗を示し、
ほとんど電流を流さない。このため、電流ID活性層3に
集中し、n−クラッド層4からは電子が、またP−バッ
ファ層2からはホールが活性層3へ注入される。注入さ
れたこれら電子とホールは、活性層3と前記n−クラッ
ド層4およびP−バッファ層2間の電位障壁により、活
性層3内に押し止められて、電子とホールの密度は高い
値となる。この注入キャリア(電子およびホール)閉じ
込め効果によって、低い発振電流閾値(10〜20mA程度)
で光の発振増幅が行なわれる。
そして、活性層3内で注入キャリア(電子およびホー
ル)と光波は、活性層3に垂直方向には、活性層3より
屈折率が小さく、バンドギャップ(禁制帯幅)の大きい
n−クラッド層4とP−バッファ層2の反射面間を往復
しながら、活性層3に垂直な定在波となり(垂直横モー
ド)、平行方向には屈曲率が小さくバンドギャップの大
きな埋め込み層56の屈折率差のある境界面を全反射しな
がら、活性層3に平行な定在波となる(平行横モー
ド)。
以上のような垂直横モードおよび平行横モードとなった
光波は、第6図(B)に示す反射面bと劈開面aとの間
で形成される、いわゆる、光の共振器により反射をくり
返し、劈開面aより強いレーザビームとなって放射され
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の埋め込み形半導体レーザで、
例えば、第4図に示したように、印加電圧を高くして注
入電流を30mA以上に増加した場合、発振領域55内の電流
の一部は、メサ側面のP−n−P−n接合となっている
サイリスタ構造の埋め込み層56のゲート電流Igとして作
用し、第5図(a)のn−P−nトランジスタTr1(以
下トランジスタTr1とする)のベースB1電流となって、
トランジスタTr1のコレクタC1電流を増加させる。
この電流はP−n−PトランジスタTr2(以下トランジ
スタTr2とする)のベースB2電流として作用し、トラン
ジスタTr2のコレクタC2電流を増加させて、トランジス
タTr1のベースB1電流として作用し、互いのコレクタ電
流を増加させる。このため、2つのトランジスタTr1、T
r2は正帰還状態となり、大きなコレクタC1C2電流が流
れ、P−n−P−n接合はターンオンする。
この結果、低抵抗値となった埋め込み層56に、第6図
(A)に示すように、大きな漏洩電流ILEAKが流れる。
この漏洩電流ILEAKのために、第4図に示すようにレー
ザ発振に必要な活性層電流IDが小さくなり、発光効率お
よび発光出力が著しく低下する。
そのため、低下した光出力を元通りに増加させようと、
さらに、注入電流を増加させると、半導体レーザ内の温
度が上昇する。
この温度上昇により、熱擾乱を受けた活性層3内の電子
は、高エネルギー状態の電子が増加するため活性層3と
n−クラッド層4およびPバッファ層2との電位障壁を
超え、オーバーフローしたり、活性層3内での非発光再
結合(オージェ再結合)が増加し活性層3の光吸収損失
が増加するため、閾値電流の増加および、量子効率の低
下をまねき、高温動作が困難になると共に、発振領域55
各層のバンドギャップ(禁制帯幅)も小さくなり、発振
波長が長波長側に偏移し、さらに高温になると、劈開面
aが溶融して共振器としての機能が失なわれ、レーザ発
振ができなくなる問題があった。
そこで、この発明では、埋め込み層56はターンオンしに
くくして、漏洩電流による温度上昇を押えて、上記の課
題を解決することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明では、P形InP基
板上にP形InPバッファ層、InGaAsP活性層、およびn形
InPクラッド層が順に積層されたダブルヘテロ接合多層
膜基板を、所定幅でInGaAsP活性層よりも深くメサエッ
チングにより形成したメサトストライプの側面に、前記
P形InPバッファ層に接するn形InP電流ブロック層と前
記InGaAsP活性層に接するP形InP電流ブロック層を積層
して埋め込み相とし、前記メサストライプを含む全面に
わたってn形InPクラッド層およびn形InGaAsPコンタク
ト層を積層して前記活性層を埋め込んだ埋め込み型半導
体レーザにおいて、前記n形InP電流ブロック層をn形I
n(1-x)GaxASyP(1-y)組成(0≦x≦0.15、0≦y≦0.3
2)にすると共に、前記メサストライプ側面のP形InP電
流ブロック層およびn形InPクラッド層間にn形I
n(1-x)Gax′Asy′P(1-yキャップ層(0<x′≦
0.23、0<y′≦0.49)を形成して、メサストライプ側
面の埋め込み層を等価的に第5図(a)に示す、P−n
−P−nヘテロ接合のサイリスタ構造とする。すなわ
ち、上記のP形InPバッファ層2をP1、n形InGaAsP電流
ブロック層5のn1、P形InP電流ブロック層6をP2、n
形InGaAsPキャップ層7をn2としたのである。
また、上記半導体レーザのn形In(1-x)Gax′Asy′P
(1-yキャップ層を、InGaAsP活性層から所定距離お
いて形成することもできる。
上記n形In(1-x)GaxASyP(1-y)ブロック層およびn形In
(1-x)Gax′Asy′P(1-yキャップ層の添字
′、′は各組成の組成比を表示し、前記各層のバン
ドギャップ値を決定するもので、実験や経験等により、
例えば(0≦x≦0.15、0≦y≦0.32、0<x′≦0.2
3、0<y′≦0.49)等の範囲で適宜決定される。
また、所定幅は、半導体レーザの横モードおよび発振し
きい値を決定し、実験および経験等により、適宜に決定
する。
さらに、活性層とn−In(1-x)Gax′Asy′P(1-y
ャップ層との光学的な結合を避けるため、第3図に示す
所定距離aを0.5μm以上に決定する。
〔作用〕
このように構成される埋め込み型半導体レーザでは、n
形InP電流ブロック層をn形In(1−x′)Gax′As
y′(1−y′)とすることにより、n形InPよるバ
ンドギャップを小さくすると共に、メサストライプ側面
のP形InP電流ブロック層とn形InPクラッド層間に、バ
ンドギャップの小さなn形形In(1-x)GaxASyP(1-y)キャ
ップ層を形成し、第5図(a)に示す埋め込み層のP−
n−P−nサイリスタ構造におけるP1−n1、P2−n2層の
接合間に電子に対する電位障壁を設けて、サイリスタ構
造のターンオンを起こしにくくする。
すなわち、n形InGaAsPキャップ層は、P形InP電流ブロ
ック層とn形InPクラッド層間に形成されることにより
埋め込み層のサイリスタ構造P2−n2層間をヘテロ接合す
る。このとき、InPやInGaAsPなどの化合物半導体では、
周知の如く、電子の移動度は、正孔の移動度に対し40倍
程度大きく、半導体の特性は電子の振る舞いによって決
定される。
したがって、キャップ層をバンドギャップの小さなn形
としたことにより、P1−n2層間に順方向の電圧を印加し
たとき、キャップ層(n2層)とP形InP電流ブロック層
(P2層)との境界面のヘテロ接合において、電子に対し
て伝導帯のバンド不連続による電位障壁を形成すること
になる。
この電位障壁は、キャップ層とP形InPブロック層との
接合、即ち、第5図(a)のトランジスタ等価回路のト
ランジスタTr1のベースB1、エミッタE1間のエネルギー
準位差を、大きく、伝導帯のバンドを不連続で急峻なも
のとするため、電子の移動を効果的に阻止してエミッタ
E1からのベースB1への電子到達数を低減し、電子の注入
効率を低下してトランジスタTr1の電流増幅率αを1に
比べて非常に小さた値とすることができる。
このため、発振領域を流れる電流が埋め込み層に作用し
ても、トランジスタTr1の電流増幅率αが非常に小さな
値であるため、トランジスタTr1、Tr2はコレクタC1、C2
電流を増加させることができず、埋め込み層のターンオ
ンを阻止することができる。
一方、電流ブロック層は、組成比を変えてバンドギャッ
プの小さなn形InGaAsP(n1層)とすれば、サイリスタ
構造を形成するP形InPバッファ層(P1層)とヘテロ接
合することができるため、上述したキャップ層と同様
に、それらの境界面において伝導帯のバンドを不連続に
して順方向電圧印加時、電子に対して大きな電位障壁を
形成することができる。
このため、電子のP形InPバッファ層(P1層)への移動
を阻止することができる。
このとき、電子がこの電位障壁を越えるためには、第1
図からも明らかなようにn形InGaAsP電流ブロック層(n
1層)5がP形InP電流ブロック層(P2層)6とP形InP
バッファ層(P2層)2とに挟まれ、電気的にフロート状
態となっており、この部分のポテンシャルの上昇を必要
とするが、このポテンシャルを上昇させるための多数の
電子の注入には、キャップ層(n2層)7とP形InPバッ
ファ層(P1層)2間の順方向電圧を高くしなければなら
ないため、サイリスタ構造のブレークオーバー電圧を高
することができる。
したがって、キャップ層7と電流ブロック層5にバンド
ギャップの小さなn形InGaAsPを用いて、サイリスタ構
造のトランジスタ等価回路の電流利得αの低下と、サイ
リスタ構造のP1層への電子の到達数の低下を図ることに
より、高注入電流に対する埋め込み層のターンオンを阻
止することができる。
また、キャップ層を活性層から所定距離離して形成する
と、両者間の光学的な結合によるレーザ光のキャップ層
へのもれ現象、つまり光閉じ込め効果の低下や、レーザ
光によって生じる埋め込み層のターンオン電圧を低下を
防ぐ。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を、第1図から第5図に基づい
て説明する。
第1図に示す埋め込み型半導体レーザは、P形InPを基
板1とするInGaAsP埋め込み型半導体レーザで、このP
形InP基板1上にエピタキシャル成長法により、クラッ
ド層(屈折率の低い層)となるP型InPバッファ層2を
3μm積層し、さらに、この層の上に、発光波長1.3μ
mのInGaAsP活性層3を0.15μmおよびn形InPクラッド
層4を0.5μm、n形InGaAsP保護層を0.3μmこの順に
積層した後、このn形InGaAsP保護層をエッチングによ
り除去し、さらに、メサエッチングによりn形InPクラ
ッド層4、InGaAsP活性層3およびP形InPバッファ層2
を第2図に示すように、台形状のメサストライプ50と
し、発振領域55を形成する。この時、第1図に示すよう
に、P形InPバッファ層2でエッチングを止める必要は
なく、P形InP基板1までエッチングを行なってもよ
い。
また、エッチング後、メサ上部51の窒化シリコン(Si
N)絶縁膜を残したままメサ側面52に、第1図に示すよ
うに、発振領域55のP形InPバッファ層2に接する、不
純物濃度5×1017cm-3のn形InGaAsP電流ブロック層5
を、0.7μmの厚さに積層し、続いてP型InPブロック層
6を、InGaAsP活性層3に接するように、1.15μm積層
した後、第3図に示すように、n形InGaAsPキャップ層
7を、InGaAsP活性層3より0.5μmの所定距離a以上離
して積層し、発振領域55を挾み込むように、P−n−P
−nヘテロ接合の埋め込み層56を形成する。
さらに、この埋め込み層56の上部には、第1図に示すよ
うに、メサ上部51を含む全体を覆うように、n形InPク
ラッド層8およびn形InGaAsPコンタクト層9を積層
し、その上部と基板1下部に、オーミック電極21、22を
取り付ける。このように形成された埋め込み層56は、前
記活性層3とキャップ層7との光学的な結合による光閉
じ込め効果の低下や、光結合等によるターンオン電圧の
低下を防ぐことができる。
また、ヘテロ接合の埋め込み層56は、P−n−P−nサ
イリスタ構造となっており、第5図(a)で示す、トラ
ンジスタ等価回路で表わすことができ、各層の禁制帯幅
Eg(以下バンドギャップとする)は、P形InPバッファ
層2が、Eg=1.35eV、n形InGaAsP電流ブロック層5
が、Eg=1.29eV、P形InP電流ブロック層6が、Eg=1.3
5eV、n形InGaAsPキャップ層7が、Eg=1.1eVとなる。
このとき、従来の半導体レーザのホモ接合の埋め込み層
のn形InPおよびP形InPのバンドギャップは、Eg=1.35
eVとなるため、n2−P2層間において、従来の半導体レー
ザとは、0.25eVのエネルギー準位差を生じる。そのた
め、n2層からP2層へ向う電子は、この0.25eVのエネルギ
ー差の電位障壁によって、流れにくくなる。このこと
は、トランジスタTr1のエミッタE1からベースB1への電
子の注入効率を下げたこととなり、トランジスタTr1
エミッタ電流は減少する。
すなわち、トランジスタTr1の電流増幅率αは、1より
非常に小さくなり、例えば、同図(a)のトランジスタ
Tr1のベースB1へ、ゲート電流Igの注入があっても、ト
ランジスタTr1のコレクタC1電流はほとんど流れない。
また、このコレクタC1電流がベースB2電流となるトラン
ジスタTr2でも、コレクタC2電流が流れなくなるため、
これコレクタC2電流によるトランジスタTr1へのベースB
1電流も流れない。
この結果、トランジスタTr1、Tr2は正帰還ループを形成
することができず、ターンオンしにくくなるため、埋め
込み層56のP−n−P−n接合のターンオン電圧または
電流を、実用上必要なレベル以上の値に保ち、P−n−
P−n接合を通して流れる漏洩電流を極力小さくするこ
とができる。
このとき、もし、電子がキャップ層7とP形InP電流ブ
ロック層(P2層)6とを通過し、n形InGaAsPブロック
層(n1層)5へ達するようなことがあってもその先のP
形InPバッファ層(P1層)2への電子の移動は、n形InG
aAsPブロック層(n1層)5のバンドギャップを小さくし
て、P形InPバッファ層(P1層)2との境界面に形成し
たヘテロ接合による大きな電位障壁により阻止すること
ができる。
すなわち、電子がこの電位障壁を越えるためには、n形
InGaAsP電流ブロック層(n1層)5がP形InP電流ブロッ
ク層(P2層)6とP形InPバッファ層(P1層)2とに挾
まれ、電気的にフロート状態となっているため、多数の
電子の注入によるn形InGaAsP電流ブロック層(n1層)
5のポテンシャルの上昇が必要である。そのため、キャ
ップ層(n2層)7とP形InPバッファ層(P1層)2間の
順方向電圧を高設定することができ、サイリスタ構造の
ブレークオーバ電圧を高くすることができるので、高注
入電流に対して埋め込み層56のターンオンを起こり難く
することができる。
このように、この埋め込み層56では、サイリスタ構造の
P1−n1−P2−n2層のP1−n1層間とP2−n2層間とにヘテロ
接合による電位障壁を設け、サイリスタ構造のトランジ
スタの電流利得αの低下と、サイリスタ構造における電
子電流のP1層への到達率の低下を図り、この、二重の障
壁によって埋め込み層56のターンオンを防止しているの
で、高注入電流に対する埋め込み層56のターンオンをホ
モ接合の埋め込み層の場合に比べ、確実に防止すること
ができる。
この実施例は、以上のように構成されており、いま、こ
の半導体レーザに順方向電圧を印加し、その印加電圧を
高くして注入電流を高注入電流とすると、メサ側面の埋
め込み層56に設けたn形InGaAsPキャップ層7とn形InG
aAsPとしたブロック層5とが、埋め込み層56のサイリス
タ構造に電子電流が流れるのを阻止して、埋め込み層56
のターンオンを防止し、従来の埋め込み形半導体レー
ザ、例えば第4図に示したようなターンオンが発生しな
い。そのため、埋め込み層56に漏洩電流が流れず、活性
層3に電流が集中するので、発振時に半導体レーザが高
温にならず、正常なレーザ発振を高効率で続けることが
できる。
また、このように構成された半導体レーザは、第1図に
示すように、前記キャップ層7を形成したので、第6図
に示す、従来の半導体レーザのように、発振領域55を突
出がなく、前記クラッド層8やコンタクト層9積層時
の、エピタキシャル成長やプロセス加工がし易くなり製
造歩留りが向上すると共に、上部が平坦となるため、ヒ
ートシンクとの密着がよくなり、放熱特性の向上や大出
力化がはかれる。
なお、n形In(1-x)GaxASyP(1-y)電流ブロック層5およ
びn形In(1-x)Gax′Asy′P(1-yキャップ層7の組
成は適宜に変えることにより、各層のバンドギャップ値
を任意に設定して、ターンオン電圧を最適な値にするこ
とができる。
〔効果〕
この発明は、以上のように構成したので、半導体レーザ
を高注入電流で駆動した場合でも、埋め込み層のターン
オンによる漏洩電流を極力小さくすることが可能とな
り、低発振電流閾値、高効率、高出力および高温動作な
どの、優れた特性を実現することができる。
さらに、製造歩留りも向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の断面図、第2図は第1図
の一部斜視図、第3図は第1図の一部拡大図、第4図は
従来例の作用説明図、第5図(a)は第1図の一部模式
図、第6図(A)は従来例の一断面図、(B)はその斜
視図である。 1……P型InP基板、2……P型InPバッファ層、 3……InGaAsP活性層、4……n形InPクラッド層、 5……n形InGaAsP電流ブロック層、 5′……n形InP電流ブロック層、6……P形InP電流ブ
ロック層、 7……n形InGaAsPキャップ層、8……n形InPクラッド
層、 9……n形InGaAsPコンタクト層、 51……メサストライプ、a……所定距離。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】P形InP基板1上にP形InPバッファ層2、
    InGaAsP活性層3およびn形InPクラッド層4が順に積層
    されたダブルヘテロ接合多層膜基板を、所定幅で前記In
    GaAsP活性層3よりも深くメサエッチングにより形成し
    たメサストライプ50の側面に、前記P形InPバッファ層
    2に接するn形InP電流ブロック層5′と前記InGaAsP活
    性層3に接するP形InP電流ブロック層6を積層し、前
    記メサトストライプ50を含む全面にわたってn形InPク
    ラッド層8およびn形InGaAsPコンタクト層9を積層し
    て前記活性層3を埋め込んだ埋め込み型半導体レーザに
    おいて、 前記n形InP電流ブロック層5′をn形In(1-x)GaxASyP
    (1-y)5とすると共に、前記メサストライプ50側面のP形
    InP電流ブロック層6およびn形InPクラッド層8間に、
    n形In(1−x′)Gax′Asy′(1−y′)キャッ
    プ層7を形成したことを特徴とする埋め込み型半導体レ
    ーザ。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の埋め込み型半導体レー
    ザの上記In(1−x′)Gax′Asy′(1−y′)
    ャップ層7を、InGaAsP活性層3から所定距離aおいて
    形成したことを特徴とする埋め込み型半導体レーザ。
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