JPH0744027B2 - イオン処理装置 - Google Patents

イオン処理装置

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JPH0744027B2
JPH0744027B2 JP61098885A JP9888586A JPH0744027B2 JP H0744027 B2 JPH0744027 B2 JP H0744027B2 JP 61098885 A JP61098885 A JP 61098885A JP 9888586 A JP9888586 A JP 9888586A JP H0744027 B2 JPH0744027 B2 JP H0744027B2
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ion
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wafer
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和宏 西川
博 藤沢
勝男 内藤
宣夫 長井
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えばイオン注入装置等のイオン処理装置
に関し、特に、イオンビーム照射によるウエハの帯電現
象を軽減する手段の改良に関する。
〔従来の技術〕
イオン処理装置には、イオン注入装置、イオン注入と真
空蒸着を併用するイオン蒸着薄膜形成装置、イオンビー
ムエッチング装置等がある。以下においてはイオン注入
装置を例に説明する。
第4図は、従来のイオン注入装置の一例を示す概略図で
ある。この例のイオン注入装置はいわゆるメカニカルス
キャン方式のものであり、真空雰囲気中において、イオ
ン源2から引き出されたイオンビーム4を、弧状に曲が
った質量分析磁石6およびその下流側の板状の分析スリ
ット8を通して質量分析して所望質量のものを選択する
と共に、板状のマスク10を通して整形した後、例えば矢
印Bのように高速回転させられると共に矢印Cのように
並進させられるディスク26上に装着された複数枚のウエ
ハ28に順次照射してイオン注入するものである。
マスク10の下流側には、この例では、イオンビーム4が
ディスク26等に当たった際に発生する2次電子が真空容
器(図示省略、以下同じ)等の大地電位に逃げるのを防
止してイオンビーム4のビーム電流Iの計測を正確に行
うためのサプレッサ電極12およびニュートラルカップ16
が設けられており、サプレッサ電極12はサプレッサ電源
14によって負電位に保たれる。また、ディスク26の下流
側には、それの代わりにイオンビーム4を受け止めるキ
ャッチプレート30が設けられている。そしてディスク2
6、ニュートラルカップ16およびキャッチプレート30
は、電流計測手段としての電流計32に並列接続されてお
り、この電流計32によってイオンビーム4のビーム電流
Iが計測されて各種制御に供される。
ところで、上記のような装置においては、イオンビーム
4のビーム電流Iが大きくなる程、ウエハ28表面の帯電
現象が無視できなくなり、これを放置しておくと、ウエ
ハ28表面において放電が発生して部分的な絶縁破壊が起
こってウエハ28の歩留まりが悪化する等の支障を来すよ
うになる。
そのため従来は、もっぱら、ニュートラルカップ16の所
定部分に、イオンビーム照射領域におけるウエハ28に電
子シャワー24を供給する電子シャワー銃18を設けて、電
子シャワー24によってイオンビーム4の正電荷をキャン
セルさせ、それによって上記のようなウエハ28の帯電現
象を軽減させるようにしていた。尚、図中の20はフィラ
メント電源であり、22は加速電源である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが上記のような電子シャワー24を用いる場合に
は、次のような別の問題が懸念される。
電子シャワー24が電流計32を通さずに真空容器等の大
地電位に漏出する恐れがあり、そうなると電流計32によ
るビーム電流Iの計測に誤差が生じ、その結果ビーム電
流Iに基づくドーズ量の制御やディスク26の並進速度の
制御等に支障を来す。
電子シャワー24によりウエハ28が損傷を受ける恐れが
ある。
電子シャワー24がニュートラルカップ16に衝突した時
に生じるスパッタ粒子がウエハ28に達し、いわゆるクロ
スコンタミネーションを生じる恐れがある。
電子シャワー銃18には通常フィラメントカソード(ホ
ットカソード)を使用しており、これには寿命があるの
で定期的なメンテナンスが必要となる。
そこでこの発明は、電子シャワー以外の手段によって、
ウエハの帯電現象を軽減させることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明のイオン処理装置は、イオン源から引き出され
たイオンビームを、質量分析磁石およびその下流側の分
析スリットを通して質量分析した後にウエハに照射して
当該ウエハを処理する装置において、分析スリットの下
流側に、イオンビームが通過する開口部を有し負の電圧
が印加されて上流側からの電子の通過を阻止するシール
ド電極を設け、更に当該シールド電極のすぐ下流側に、
イオンビームが通過する開口部を有し正の電圧が印加さ
れてそこを通過するイオンビームを広げるエキスパンダ
ー電極を設けていることを特徴とする。
〔作用〕
エキスパンダー電極には正の電圧が印加されるため、イ
オンビームが当該エキスパンダー電極の開口部を通過す
ると、イオンビームの正の空間電荷中に捕捉されている
電子がエキスパンダー電極に吸収される。その結果、イ
オンビームの正の空間電荷が顕わになって、いわゆる空
間電荷によるイオンビームの広がりが起こり、イオンビ
ームの断面積が増大する。
その場合、ウエハの帯電電圧は、ビーム電流等の他の条
件を一定とするならば、イオンビームの断面積に反比例
するため、イオンビームの断面積増大によってウエハの
帯電現象は軽減される。
一方、シールド電極は、負の電圧が印加されるため、そ
の上流側のイオンビーム中に捕捉されている電子がエキ
スパンダー電極に流れ込むのを阻止する作用をする。こ
れによって、シールド電極より上流側での正の空間電荷
によるイオンビームの広がりが防止される。従って、エ
キスパンダー電極を設けても、イオンビームの広がりに
よる分析スリットにおける質量分解能の低下等の問題が
発生することはない。
〔実施例〕
第1図は、この発明の一実施例に係るイオン注入装置を
示す概略図である。第4図と同一または対応する部分に
は同一符号を付してその説明を省略する。
この実施例においては、従来の装置に設けられていた電
子シャワー銃18およびそのための電源20、22は省略し
て、その代わりに、イオンビーム4の経路上であって前
述した分析スリット8とその下流側のマスク10との間
に、イオンビーム4が通過する開口部34aを有するシー
ルド電極34と、更にそのすぐ下流側に、イオンビーム4
が通過する開口部38aを有するエキスパンダー電極38と
を設けている。
シールド電極34は、例えば図示例のように板状のもので
あっても良いし、あるいは平行平板状、筒状等のもので
あっても良い。そして当該シールド電極34は、大地電位
から絶縁されて設けられており、電源36から大地電位に
対する負の電圧(直流電圧)VSが印加される。この電圧
VSは、上流側からの電子の通過を阻止する(その詳細は
後述する)ことができる程度のもの、例えば−500V程度
で良い。
エキスパンダー電極38は、例えば図示例のように円筒状
等の筒状のものであっても良いし、あるいは平行平板
状、ある程度の厚みを有する板状等のものであっても良
く、またそれを網状の金属で構成しても良い。そして当
該エキスパンダー電極38は、大地電位から絶縁されて設
けられており、電源40から大地電位に対する正の電圧VE
が印加される。上記電圧VEは、例えば直流電圧であっ
て、例えば0〜+200V程度の範囲内で可変とするが好ま
しく、あるいはそれに高周波電圧を重畳させたようなも
のでも良い。その理由は後述する。
上記装置においては、エキスパンダー電極38には正の電
圧VEが印加されるため、エキスパンダー電極38は電子に
対してはそれを吸収する働きをする。即ち、イオンビー
ム4中には正の空間電荷中に電子が幾分捕捉されている
けれども、このイオンビーム4がエキスパンダー電極38
の開口部38a中を通過すると、捕捉されていた電子はエ
キスパンダー電極38に吸収される。その結果、イオンビ
ーム4の正の空間電荷が顕わになって、いわゆる空間電
荷によるイオンビーム4の広がりが起こり、その断面積
(ウエハ28の表面に対する断面積)が増大する。
その場合、イオンビーム4の照射によるウエハ28の帯電
電圧は、イオンビーム4のビーム電流I、イオンビーム
4がウエハ28に照射される時間等の条件を一定とするな
らば、イオンビーム4の断面積に反比例するため、イオ
ンビーム4の断面積増大によってウエハ28の帯電現象は
軽減される。
ちなみに、イオン源2から引き出すイオンビーム4の断
面積を拡大することによって上記帯電現象を軽減しよう
としても、イオン源2や質量分析磁石6、分析スリット
8等において、ビーム電流の低下、ビームエミッタンス
の悪化、質量分解能の悪化等といった新たな問題が発生
するのでうまくいかない。
エキスパンダー電極38におけるイオンビーム4の広がり
の程度は、前述したようにそれに印加する電圧VEを可変
としておけば、それを調整することにより所望のものに
調整することができ、それによって、ウエハ28の帯電軽
減とウエハ28の所定の処理とを両立させることができ
る。
また、電源40を例えば第2図に示すように、直流電源40
aと高周波電源40bとを直列接続したものとして、エキス
パンダー電極38に印加する電圧VEを例えば第3図に示す
ように、可変の直流電圧VDに高周波電圧VRを重畳させた
ようなものとしても良く、そのようにすれば、イオンビ
ーム4の広がりを滑らかに制御することができるように
なる。これは、高周波でイオンビーム4に言わば速い揺
さぶりをかけることによって、電圧VE(より具体的には
その直流電圧VD)の変化に対するイオンビーム4の形状
変化の追従性を良くして、イオンビーム4の形状が急変
するのを防ぐことができるからである。
一方、シールド電極34は、エキスパンダー電極38の効果
が当該シールド電極34よりも上流側に及ばないようにす
る働きをする。即ち、もしシールド電極34がなければ、
イオンビーム4のビーム軸方向にはその中の電子は自由
に動けるから、上流側からもビーム中の電子が容易にエ
キスパンダー電極38に流れ込む。従って、エキスパンダ
ー電極38の上流側においてもイオンビーム4の正の空間
電荷が顕わになり、結局、分析スリット8の相当上流側
からイオンビーム4が広がり始めることになる。そうな
ると、所望質量のイオンビーム4が分析スリット8の
開口部8aを通過しきれずウエハ28に届くビーム量が減少
する、逆に分析スリット8の開口部8aを広げると質量
分解能が低下する、等の問題を引き起こすことになる。
ところが、負の電圧VSが印加されるシールド電極34があ
れば、それよりも上流側のイオンビーム4中の電子は、
シールド電極34による電位障壁を乗り越えることができ
ないため、エキスパンダー電極38に流れ込むことはなく
なる。その結果、シールド電極34より上流側での正の空
間電荷によるイオンビーム4の広がりは防止され、上記
、のような問題はなくなる。
尚、この実施例におけるマスク10から下流側の構成はあ
くまでも一例であって必ずしも上記のようなものに限定
されるものではなく、またこの発明は、イオン注入装置
以外の一番初めに例示したような他のイオン処理装置に
も適用することができるのは勿論である。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明によれば、正電圧が印加されるエ
キスパンダー電極によって、そこを通過するイオンビー
ムを広げることができ、それによって、ウエハの帯電現
象を、問題の比較的多い電子シャワーによることなく軽
減することができる。
しかも、分析スリットのすぐ下流側に、負電圧が印加さ
れるシールド電極を設けているので、その上流側のイオ
ンビーム中に捕捉されている電子が、正電位のエキスパ
ンダー電極に流れ込むのを阻止することができ、それに
よって、シールド電極より上流側での正の空間電荷によ
るイオンビームの広がりを防止することができる。その
結果、エキスパンダー電極を設けても、イオンビームの
広がりによって分析スリットにおいて質量分解能が低下
する等の問題が発生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例に係るイオン注入装置を
示す概略図である。第2図は、第1図のエキスパンダー
電極用の電源の他の例を示す図である。第3図は、第2
図の電源によって得られる電圧波形の一例を示す図であ
る。第4図は、従来のイオン注入装置の一例を示す概略
図である。 2……イオン源、4……イオンビーム、6……質量分析
磁石、8……分析スリット、10……マスク、26……ディ
スク、28……ウエハ、34……シールド電極、34a……開
口部、36,40……電源、38……エキスパンダー電極、38a
……開口部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン源から引き出されたイオンビーム
    を、質量分析電磁石およびその下流側の分析スリットを
    通して質量分析した後にウエハに照射して当該ウエハを
    処理する装置において、分析スリットの下流側に、イオ
    ンビームが通過する開口部を有し負の電圧が印加されて
    上流側からの電子の通過を阻止するシールド電極を設
    け、更に当該シールド電極のすぐ下流側に、イオンビー
    ムが通過する開口部を有し正の電圧が印加されてそこを
    通過するイオンビームを広げるエキスパンダー電極を設
    けていることを特徴とするイオン照射装置。
JP61098885A 1986-04-28 1986-04-28 イオン処理装置 Expired - Lifetime JPH0744027B2 (ja)

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JPS6410563A (en) * 1987-07-02 1989-01-13 Sumitomo Eaton Nova Electric charging suppressor of ion implanter
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