JPH0766775B2 - イオン注入装置 - Google Patents
イオン注入装置Info
- Publication number
- JPH0766775B2 JPH0766775B2 JP60272819A JP27281985A JPH0766775B2 JP H0766775 B2 JPH0766775 B2 JP H0766775B2 JP 60272819 A JP60272819 A JP 60272819A JP 27281985 A JP27281985 A JP 27281985A JP H0766775 B2 JPH0766775 B2 JP H0766775B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ion beam
- wafer
- ion
- electrode
- expander
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、質量分析後のイオンビームを発散させるこ
とによってウエハに照射するイオンビームの断面積を拡
大できるように改良したイオン注入装置に関する。
とによってウエハに照射するイオンビームの断面積を拡
大できるように改良したイオン注入装置に関する。
第3図は、従来のイオン注入装置の一例を示す概略図で
ある。このイオン注入装置は、イオン源2から射出され
たイオンビーム4を、弧状に曲がった質量分析電磁石6
および板状の分析スリット8を通して質量分析して所望
質量のものを選択すると共に、板状のマスク10を通して
所定の大きさにした後、例えば、矢印Aのように回転さ
せられると共に矢印Bのように並進させられるディスク
14上に取り付けられた複数枚のウエハ12に照射して、各
ウエハ12に順次イオン注入するものである。この場合イ
オンビーム4は、イオン源2、分析スリット8およびマ
スク10で決定される形状でウエハ12上に照射される。
ある。このイオン注入装置は、イオン源2から射出され
たイオンビーム4を、弧状に曲がった質量分析電磁石6
および板状の分析スリット8を通して質量分析して所望
質量のものを選択すると共に、板状のマスク10を通して
所定の大きさにした後、例えば、矢印Aのように回転さ
せられると共に矢印Bのように並進させられるディスク
14上に取り付けられた複数枚のウエハ12に照射して、各
ウエハ12に順次イオン注入するものである。この場合イ
オンビーム4は、イオン源2、分析スリット8およびマ
スク10で決定される形状でウエハ12上に照射される。
〔発明が解決しようとする問題点〕 上記のようなイオン注入装置は、一般に大電流タイプの
ものであり、そのような装置においてはイオンビーム4
のビーム電流がmAオーダーとなるため、ウエハ12の温度
上昇および帯電が問題となる。この帯電は、ウエハ12の
表面にレジスト膜等の絶縁膜を施している場合に特に生
じ易い。そして例えば、温度上昇はウエハ12の物性変化
等をもたらし、帯電は放電現象によるウエハ12等の部分
的な絶縁破壊等をもたらす。
ものであり、そのような装置においてはイオンビーム4
のビーム電流がmAオーダーとなるため、ウエハ12の温度
上昇および帯電が問題となる。この帯電は、ウエハ12の
表面にレジスト膜等の絶縁膜を施している場合に特に生
じ易い。そして例えば、温度上昇はウエハ12の物性変化
等をもたらし、帯電は放電現象によるウエハ12等の部分
的な絶縁破壊等をもたらす。
この場合、上記問題は、イオンビーム4の単位断面積当
たりのビーム電流を減少させる、換言すればウエハ12に
照射するイオンビーム4の断面積(横断面積)を大きく
することによって低減させることが可能である。これを
簡単に説明すると、ウエハ12表面の温度上昇Cは、定常
状態において次式で表される(保持体は一定温度に冷却
されているものとする。)。
たりのビーム電流を減少させる、換言すればウエハ12に
照射するイオンビーム4の断面積(横断面積)を大きく
することによって低減させることが可能である。これを
簡単に説明すると、ウエハ12表面の温度上昇Cは、定常
状態において次式で表される(保持体は一定温度に冷却
されているものとする。)。
C=JIE/SU ・・・(1) ここで、Jは係数、Uはウエハと保持体(例えばディス
ク14)との間の総括伝熱係数、I,Eはイオンビーム4の
ビーム電流および加速電圧、Sはイオンビーム4の断面
積である。また、ウエハ12がイオンビーム4中を1回通
過した時の帯電電圧Vは、大略次式で表される。
ク14)との間の総括伝熱係数、I,Eはイオンビーム4の
ビーム電流および加速電圧、Sはイオンビーム4の断面
積である。また、ウエハ12がイオンビーム4中を1回通
過した時の帯電電圧Vは、大略次式で表される。
V=KtI/S ・・・(2) ここで、Kは係数、tはイオンビーム4がウエハ12を照
射する時間である。上記(1)、(2)式から分かると
おり、イオンビーム4の温度上昇Cおよび帯電電圧V
(tは一定とする。)は、いずれもイオンビーム4の断
面積Sに反比例する。
射する時間である。上記(1)、(2)式から分かると
おり、イオンビーム4の温度上昇Cおよび帯電電圧V
(tは一定とする。)は、いずれもイオンビーム4の断
面積Sに反比例する。
しかしながら、上記のような装置において、イオン源2
から引き出すイオンビーム4の断面積を拡大することに
よって上記問題に対処しようとすると、イオン源2や質
量分析電磁石6等において、ビーム電流の低下、ビーム
エミッタンスの悪化、質量分析能力の悪化等といった新
たな問題が発生する。
から引き出すイオンビーム4の断面積を拡大することに
よって上記問題に対処しようとすると、イオン源2や質
量分析電磁石6等において、ビーム電流の低下、ビーム
エミッタンスの悪化、質量分析能力の悪化等といった新
たな問題が発生する。
そこでこの発明は、ビーム電流の低下、質量分析能力の
悪化等の問題を発生させることなく、イオンビームの断
面積を拡大することができるイオン注入装置を提供する
ことを目的とする。
悪化等の問題を発生させることなく、イオンビームの断
面積を拡大することができるイオン注入装置を提供する
ことを目的とする。
この発明のイオン注入装置は、イオン源から射出された
イオンビームを質量分析電磁石を通して質量分析した後
ウエハに照射してイオン注入するイオン注入装置におい
て、質量分析電磁石からのイオンビームの経路上に、イ
オンビームが通過する開口をそれぞれ有しビーム進行方
向において互いに間をあけて対向する二つのアース電極
と、この二つのアース電極間にあって内側をイオンビー
ムが通過するように形成されていて正電位に保たれ、前
記二つのアース電極と協働して静電場によって通過中の
イオンビームを発散させるエキスパンダー電極とを設け
ていることを特徴とする。
イオンビームを質量分析電磁石を通して質量分析した後
ウエハに照射してイオン注入するイオン注入装置におい
て、質量分析電磁石からのイオンビームの経路上に、イ
オンビームが通過する開口をそれぞれ有しビーム進行方
向において互いに間をあけて対向する二つのアース電極
と、この二つのアース電極間にあって内側をイオンビー
ムが通過するように形成されていて正電位に保たれ、前
記二つのアース電極と協働して静電場によって通過中の
イオンビームを発散させるエキスパンダー電極とを設け
ていることを特徴とする。
〔作用〕 イオンビームは、一方のアース電極からエキスパンダー
電極を経て他方のアース電極へと通過する過程で、静電
気力を受けて、即ち静電場のレンズ効果によって発散す
る。即ち、その断面積が拡大する。それによって、ウエ
ハ表面の温度上昇および帯電が抑制される。しかも上記
のような手段によれば、ビーム電流の低下、質量分析能
力の悪化等の問題が発生することもない。
電極を経て他方のアース電極へと通過する過程で、静電
気力を受けて、即ち静電場のレンズ効果によって発散す
る。即ち、その断面積が拡大する。それによって、ウエ
ハ表面の温度上昇および帯電が抑制される。しかも上記
のような手段によれば、ビーム電流の低下、質量分析能
力の悪化等の問題が発生することもない。
第1図はこの発明の一実施例に係るイオン注入装置を示
す概略図であり、第2図は第1図の装置のエキスパンダ
ー電極の一例を示す斜視図である。第3図と同等部分に
は、同一符号を付してその説明を省略する。
す概略図であり、第2図は第1図の装置のエキスパンダ
ー電極の一例を示す斜視図である。第3図と同等部分に
は、同一符号を付してその説明を省略する。
第3図に示した分析スリット8およびマスク10は、イオ
ンビーム4が通過する開口をそれぞれ有していて互いに
対向(面対向)しており、かつ接地(アース)されてい
るため、この実施例においては二つのアース電極として
当該分析スリット8およびマスク10をそのまま利用して
おり、そして両者間であってイオンビーム4の経路上
に、直流安定化電源18から直流正電圧が印加されて正電
位に保たれるエキスパンダー電極16を設けている。もっ
とも、前述したような二つのアース電極を、分析スリッ
ト8、マスク10とは別個に設けても良いのは勿論であ
る。
ンビーム4が通過する開口をそれぞれ有していて互いに
対向(面対向)しており、かつ接地(アース)されてい
るため、この実施例においては二つのアース電極として
当該分析スリット8およびマスク10をそのまま利用して
おり、そして両者間であってイオンビーム4の経路上
に、直流安定化電源18から直流正電圧が印加されて正電
位に保たれるエキスパンダー電極16を設けている。もっ
とも、前述したような二つのアース電極を、分析スリッ
ト8、マスク10とは別個に設けても良いのは勿論であ
る。
エキスパンダー電極16は、例えば、円筒状(第2図参
照)、角筒状等の筒状、あるいは平行平板状のものであ
り、その内側をイオンビーム4が通過するようになって
いる。図中のビーム形状はビームの集束・発散の様子を
示す一例である。当該エキスパンダー電極16の形状は、
具体的には必要とするイオンビーム4の形状に応じて選
定すれば良い。尚、上記のようなエキスパンダー電極16
は、網状の金属で構成しても良い。
照)、角筒状等の筒状、あるいは平行平板状のものであ
り、その内側をイオンビーム4が通過するようになって
いる。図中のビーム形状はビームの集束・発散の様子を
示す一例である。当該エキスパンダー電極16の形状は、
具体的には必要とするイオンビーム4の形状に応じて選
定すれば良い。尚、上記のようなエキスパンダー電極16
は、網状の金属で構成しても良い。
上記のようなイオン注入装置においては、質量分析電磁
石6、分析スリット8によって質量分析されたイオンビ
ーム4は、分析スリット8から大地に対して正電位とな
っているエキスパンダー電極16を経てマスク10へと通過
する過程で、静電気力を受けて、即ち静電場のレンズ効
果によって発散する。この場合、イオンビーム4のエネ
ルギーや分析スリット8、マスク10およびエキスパンダ
ー電極16の配置等に応じて、直流安定化電源18からエキ
スパンダー電極16に印加する電圧を調整することによっ
て、ウエハ12に照射されるイオンビーム4の発散角、即
ちイオンビーム4の断面積を調整することが可能であ
る。
石6、分析スリット8によって質量分析されたイオンビ
ーム4は、分析スリット8から大地に対して正電位とな
っているエキスパンダー電極16を経てマスク10へと通過
する過程で、静電気力を受けて、即ち静電場のレンズ効
果によって発散する。この場合、イオンビーム4のエネ
ルギーや分析スリット8、マスク10およびエキスパンダ
ー電極16の配置等に応じて、直流安定化電源18からエキ
スパンダー電極16に印加する電圧を調整することによっ
て、ウエハ12に照射されるイオンビーム4の発散角、即
ちイオンビーム4の断面積を調整することが可能であ
る。
例えば、ウエハ12に照射されるイオンビーム4の直径を
N倍、即ち断面積をN2倍とすることによって、前述した
(1)、(2)式からも分かるように、ウエハ12表面の
温度上昇は1/N2に、帯電電圧は1/N(実施例ではtがN
に比例する。)になることが期待できる。
N倍、即ち断面積をN2倍とすることによって、前述した
(1)、(2)式からも分かるように、ウエハ12表面の
温度上昇は1/N2に、帯電電圧は1/N(実施例ではtがN
に比例する。)になることが期待できる。
以上のようにこの発明によれば、イオンビームは、一方
のアース電極からエキスパンダー電極を経て他方のアー
ス電極へと通過する過程で、静電場のレンズ効果によっ
て発散するので、ビーム電流の低下、質量分析能力の悪
化等の問題を発生させることなく、イオンビームの断面
積を拡大することができ、それによってウエハの温度上
昇および帯電を抑制することができる。
のアース電極からエキスパンダー電極を経て他方のアー
ス電極へと通過する過程で、静電場のレンズ効果によっ
て発散するので、ビーム電流の低下、質量分析能力の悪
化等の問題を発生させることなく、イオンビームの断面
積を拡大することができ、それによってウエハの温度上
昇および帯電を抑制することができる。
しかも、イオンビームがウエハに当たった際にウエハか
ら放出される二次電子が、正電位のエキスパンダー電極
に吸い込まれる等してウエハに戻らないと、ウエハには
正電荷が流入したのと等価になり、それによってウエハ
に流れるビーム電流計測に誤差をもたらすだけでなく、
ウエハの正帯電を増大させるけれども、この発明のよう
にエキスパンダー電極の下流側にアース電極を設けてお
くと、それが障壁となって、ウエハからエキスパンダー
電極が見通しにくくなるので、ウエハから放出された二
次電子が正電位のエキスパンダー電極に吸い込まれにく
くなり、その結果、ウエハから放出された二次電子は、
ウエハ表面の正電荷あるいはイオンビームの正電荷によ
って引き込まれてウエハに戻りやすくなり、その結果、
ウエハからの二次電子放出によってビーム電流計測誤差
およびウエハ帯電が生じるのを抑制することができる。
ら放出される二次電子が、正電位のエキスパンダー電極
に吸い込まれる等してウエハに戻らないと、ウエハには
正電荷が流入したのと等価になり、それによってウエハ
に流れるビーム電流計測に誤差をもたらすだけでなく、
ウエハの正帯電を増大させるけれども、この発明のよう
にエキスパンダー電極の下流側にアース電極を設けてお
くと、それが障壁となって、ウエハからエキスパンダー
電極が見通しにくくなるので、ウエハから放出された二
次電子が正電位のエキスパンダー電極に吸い込まれにく
くなり、その結果、ウエハから放出された二次電子は、
ウエハ表面の正電荷あるいはイオンビームの正電荷によ
って引き込まれてウエハに戻りやすくなり、その結果、
ウエハからの二次電子放出によってビーム電流計測誤差
およびウエハ帯電が生じるのを抑制することができる。
第1図は、この発明の一実施例に係るイオン注入装置を
示す概略図である。第2図は、第1図の装置のエキスパ
ンダー電極の一例を示す斜視図である。第3図は、従来
のイオン注入装置の一例を示す概略図である。 2……イオン源、4……イオンビーム、6……質量分析
電磁石、8……分析スリット(アース電極)、10……マ
スク(アース電極)、12……ウエハ、16……エキスパン
ダー電極
示す概略図である。第2図は、第1図の装置のエキスパ
ンダー電極の一例を示す斜視図である。第3図は、従来
のイオン注入装置の一例を示す概略図である。 2……イオン源、4……イオンビーム、6……質量分析
電磁石、8……分析スリット(アース電極)、10……マ
スク(アース電極)、12……ウエハ、16……エキスパン
ダー電極
Claims (1)
- 【請求項1】イオン源から射出されたイオンビームを質
量分析電磁石を通して質量分析した後ウエハに照射して
イオン注入するイオン注入装置において、質量分析電磁
石からのイオンビームの経路上に、イオンビームが通過
する開口をそれぞれ有しビーム進行方向において互いに
間をあけて対向する二つのアース電極と、この二つのア
ース電極間にあって内側をイオンビームが通過するよう
に形成されていて正電位に保たれ、前記二つのアース電
極と協働して静電場によって通過中のイオンビームを発
散させるエキスパンダー電極とを設けていることを特徴
とするイオン注入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60272819A JPH0766775B2 (ja) | 1985-12-04 | 1985-12-04 | イオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60272819A JPH0766775B2 (ja) | 1985-12-04 | 1985-12-04 | イオン注入装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62133662A JPS62133662A (ja) | 1987-06-16 |
JPH0766775B2 true JPH0766775B2 (ja) | 1995-07-19 |
Family
ID=17519196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60272819A Expired - Lifetime JPH0766775B2 (ja) | 1985-12-04 | 1985-12-04 | イオン注入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0766775B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2569613B2 (ja) * | 1987-10-27 | 1997-01-08 | 日新電機株式会社 | イオン注入装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5274198A (en) * | 1975-12-15 | 1977-06-21 | Ibm | Method of changing beam diameter |
-
1985
- 1985-12-04 JP JP60272819A patent/JPH0766775B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5274198A (en) * | 1975-12-15 | 1977-06-21 | Ibm | Method of changing beam diameter |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62133662A (ja) | 1987-06-16 |
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