JPH0743948A - 重合法トナー - Google Patents

重合法トナー

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JPH0743948A
JPH0743948A JP5206949A JP20694993A JPH0743948A JP H0743948 A JPH0743948 A JP H0743948A JP 5206949 A JP5206949 A JP 5206949A JP 20694993 A JP20694993 A JP 20694993A JP H0743948 A JPH0743948 A JP H0743948A
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達哉 中村
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Tatsuhiko Chiba
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Takashige Kasuya
貴重 粕谷
Makoto Kanbayashi
誠 神林
Kazuyuki Miyano
和幸 宮野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トナー中への着色剤の分散性が優れ、帯電性
及び色調の向上を図ることができる重合法トナーを提供
することにある。 【構成】 少なくとも着色剤を含有する重合性単量体系
を水系媒体中で懸濁重合して得られる重合法トナーであ
って、該着色剤として下記一般式の構造を有するアント
ラキノン系染料を用いることを特徴とする重合法トナー
である。 【化19】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、潜像を顕像化する方法
に用いられる重合法トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は米国特許第2,297,6
91号明細書等に記載されている如く、多数の方法が知
られており、一般には光導電性物質を利用し、種々の手
段で感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をト
ナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写部材にト
ナー画像を転写した後、加熱、圧力、或いは溶剤蒸気等
により定着し複写物を得る。また、トナーを用いて現像
する方法、或いはトナー画像を定着する方法としては、
従来各種の方法が提案され、それぞれの画像形成プロセ
スに適した方法が採用されている。
【0003】従来、これらの目的に用いるトナーは一般
に熱可塑性樹脂中に染・顔料からなる着色剤を溶融混合
し、均一に分散した後、微粉砕装置、分級機により所望
の粒径を有するトナーを製造してきた。
【0004】この製造方法はかなり優れたトナーを製造
し得るが、ある種の制限、即ちトナー用材料の選択範囲
に制限がある。例えば樹脂着色剤分散体が充分に脆く、
経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくては
ならない。ところがこういった要求を満たすために樹脂
着色剤分散体を脆くすると、実際に高速で微粉砕した場
合に形成された粒子の粒径範囲が広くなり易く、特に比
較的大きな割合の微粒子がこれに含まれるという問題が
生ずる。さらに、このように脆性の高い材料は、複写機
等の現像用に使用する際、さらなる微粉砕ないしは粉化
を受け易い。また、この方法では、着色剤等の固体微粒
子を樹脂中へ完全に均一に分散することは困難であり、
その分散の度合によっては、カブリの増大、画像濃度の
低下や混色性・透明性の不良の原因となるので、分散に
注意を払わなければならない。また、破断面に着色剤が
露出することにより、現像特性の変動を引き起こす場合
もある。
【0005】一方、これら粉砕法によるトナーの問題点
を克服するため、特公昭36−10231号、同43−
10799号及び同51−14895号公報等により懸
濁重合法によるトナーの製造方法が提案されている。懸
濁重合法においては、重合性単量体、着色剤、重合開始
剤さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加
剤を均一に溶解又は分散せしめて単量体組成物とした
後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、
例えば水相中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重
合反応を行なわせ、所望の粒径を有するトナー粒子を得
る。
【0006】この方法は粉砕工程が全く含まれないた
め、トナーに脆性が必要ではなく、軟質の材料を使用す
ることができ、また、分級工程の省略をも可能にするた
め、エネルギーの節約、時間の短縮、工程収率の向上
等、コスト削減効果が大きい。
【0007】また、粒子表面への着色剤の露出等が生ぜ
ず、均一な摩擦帯電性を有するという利点がある。
【0008】懸濁重合法によるトナーの製造方法に使用
される着色剤としては、顔料と染料が挙げられる。粉砕
法によるトナーの製造方法の場合は、着色剤として重合
阻害性を有する顔料や染料であっても使用可能である
が、懸濁重合法によるトナーの製造方法では着色剤によ
っては重合阻害性を顕著に示すものがあり、使用可能な
着色剤は大きく限定されてしまう。特に染料は重合阻害
性を示す傾向が著しく、懸濁重合法によるトナーの製造
方法の場合は、染料によって所望の色をした現像特性に
優れたトナーを得ることは困難であった。
【0009】上記問題点を解決する方法として、特開平
2−275964号公報には、重合阻害性を有する染・
顔料を塊状重合法により処理する重合法トナーの製造方
法が提案されている。この方法によれば、色調に優れた
重合法トナーを得ることが可能であるが、製造工程が増
すという問題が生じてしまう。
【0010】また、特公平1−217465号公報、同
2−51165号公報、同2−108068号公報には
マゼンタ系カラートナー用、特公平1−227162号
公報、同2−51165号公報、同2−108068号
公報にはイエロー系カラートナー用、特公平1−237
667号公報、同3−87754号公報にはシアン系カ
ラートナー用着色剤として、アントラキノン系色素が提
案されている。これら色素を用いた場合、結着樹脂への
溶融混和性、耐光性等が良好で、帯電特性、色調等の優
れたトナーが得られる。しかしながら、近年のカラー複
写機の高機能化に伴ない、帯電性、色調等の向上を考え
たとき、該色素のトナー中への分散性はまだ十分とは言
えない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のごとき問題を解決し、トナー中への着色剤の分散性が
優れ、帯電特性、耐光性が良好な重合法トナーを提供す
ることにある。
【0012】本発明の他の目的は、マゼンタトナー、イ
エロートナー、シアントナー各々の重合法トナーに適し
た重合阻害性の無い色調の優れた着色剤を提供すること
にある。
【0013】また、他の目的は定着性の優れた重合法ト
ナーを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の目的
は、着色剤を含有する重合性単量体系を、水系媒体中で
懸濁重合して得られる重合法トナーであって、該着色剤
として、下記一般式(I)の構造を有するアントラキノ
ン系染料を使用することにより達成される。
【0015】
【化5】
【0016】また、本発明の目的は、該着色剤として、
下記一般式(II)の構造を有するアントラキノン系染
料を使用することにより達成される。
【0017】
【化6】
【0018】[R4 =水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルコキシ
アルキル基、アルコキシアルコキシル基、アラルキル
基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボキシル基 R5 =−OH,−NH2 ,−H]
【0019】また、本発明の目的は、該着色剤として下
記一般式(III)又は(IV)の構造を有するアント
ラキノン系染料を併用又は単独で使用することにより達
成される。
【0020】
【化7】
【0021】(ベンゼン環Pは、1個以上のアルキル
基、シクロアルキル基、アルコキシ基、水酸基、トリフ
ルオロメチル基、アルコキシアルコキシ基、ヒドロキシ
アルキル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボ
ニル基、アルキルカルボキシ基、ハロゲン原子で置換さ
れたフェニル基)
【0022】
【化8】
【0023】(R6 〜R11は、水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
リール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシア
ルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボ
ニル基、又は、アシルオキシ基) 更に、本発明の目的は、該着色剤としてC.I.Pig
ment Blue16を含有することにより達成され
る。
【0024】本発明者等は、鋭意検討の結果、着色剤を
含有する重合性単量体系を、水系媒体中で懸濁重合して
得られる重合法トナーであって、該着色剤として、上記
一般式(I)〜(IV)の構造を有するアントラキノン
系染料又はC.I.Pigment Blue 16を
使用することにより、重合阻害性が無く、トナー中への
着色剤の分散性が良好で、帯電特性、色調等が優れた重
合マゼンタトナー、イエロートナー又はシアントナーが
得られることを見い出した。
【0025】本発明の重合トナーに係る着色剤の詳細を
以下に述べる。
【0026】(1)一般式(I)のマゼンタトナー用着
色剤 一般式(I)中のR1 ,R2 ,R3 は各々上述の通りで
あるが、これらの中の炭化水素置換基の具体例として
は、
【0027】メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチ
ル基、n−オクチル基、1,1,3,3−テトラメチル
ブチル基等のアルキル基;
【0028】メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ヘキシルオ
キシ基等のアルコキシル基;
【0029】メトキシメトキシ基、エトキシエトキシ
基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基等のアル
コキシアルコキシル基;
【0030】メトキシメチル基、メトキシエチル基、エ
トキシエチル基、n−プロポキシエチル基、n−ブトキ
シエチル基等のアルコキシアルキル基;
【0031】ベンジル基、フェネチル基、γ−フェニル
プロピル基等のアラルキル基;
【0032】メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、n−プロポキシカルボニル基等のアルコキシカル
ボニル基;
【0033】アセチルオキシ基、エチルカルボキシ基、
n−プロピルカルボキシ基等のアルキルカルボキシル基
が挙げられる。
【0034】また、R1 中のハロゲンとしては、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。
【0035】一般式(I)の化合物は、常法を用いて、
1−アミノ−2−ハロゲノ−4−ヒドロキシアントラキ
ノンを出発原料として、炭酸カリウム等の塩基存在下、
フェノール類、チオフェノール類と反応することにより
容易に得られる。
【0036】本発明に用いられる一般式(I)のアント
ラキノン系染料は、重合性単量体100重量部に対し
て、0.1〜20重量部添加することが好ましい。ま
た、これらアントラキノン系染料は、一般公知の顔料、
例えばC.I.ピグメントレッド122のごときキナク
リドン系顔料、C.I.ピグメントレッド57のごとき
アゾ系顔料、C.I.ソルベントレッド49のごときロ
ーダミン染料のレーキ顔料等と併用しても良い。
【0037】(2)一般式(II)のイエロートナー用
着色剤 一般式(II)中のR4 ,R5 は各々上述の通りである
が、R4 中の炭化水素置換基の具体例としては、
【0038】メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘプチル
基、ノニル基、ヘキシル基、n−ブチル基、イソブチル
基、t−ブチル基、n−オクチル基、1,1,3,3−
テトラメチルブチル基等のアルキル基;
【0039】シクロプロピル基、シクロブチル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、
等のシクロアルキル基;
【0040】メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ヘキシルオ
キシ基、オクチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、
デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキ
シ基等のアルコキシル基;
【0041】メトキシメトキシ基、エトキシエトキシ
基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基等のアル
コキシアルコキシル基;
【0042】メトキシメチル基、メトキシエチル基、エ
トキシエチル基、n−プロポキシエチル基、n−ブトキ
シエチル基等のアルコキシアルキル基;
【0043】ベンジル基、フェネチル基、γ−フェニル
プロピル基等のアラルキル基、メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基等
のアルコキシカルボニル基;
【0044】アセチルオキシ基、エチルカルボキシ基、
n−プロピルカルボキシ基等のアルキルカルボキシル基
が挙げられる。
【0045】またR4 中のハロゲンとしては、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。
【0046】一般式(II)の化合物は、常法を用い
て、1,8−ジニトロアントラキノン又は1,8−ジク
ロルアントラキノンを出発原料として、炭酸カリウム等
の塩基存在下、チオフェノール類と反応することにより
容易に得られる。
【0047】本発明に用いられる一般式(II)のアン
トラキノン系染料は、重合性単量体100重量部に対し
て、0.1〜20重量部添加することが好ましい。ま
た、これらアントラキノン系染料は、一般公知の顔料、
例えばC.I.ピグメントイエロー15,16,17の
ごときジスアゾ系顔料と併用しても良い。
【0048】(3)一般式(III),(IV)のシア
ントナー用着色剤 一般式(III)中のベンゼン環Pの具体例としては、
【0049】メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、1,1,
3,3−テトラメチルブチル基、n−ヘキシル基、n−
オクチル基等のアルキル基;
【0050】シクロペンチル基、シクロヘキシル基、等
のシクロアルキル基;
【0051】メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ
基等のアルコキシ基;
【0052】メトキシメトキシ基、エトキシエトキシ
基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基等のアル
コキシアルコキシ基;
【0053】ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル
基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシ−2,2−ジメ
チルプロピル基等のヒドロキシアルキル基;
【0054】メチルカルボニル基、エチルカルボニル基
等のアルキルカルボニル基;
【0055】メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基等のアルコキシカルボニル基;
【0056】アセトキシ基、プロピオニルオキシ基等の
アルキルカルボキシ基;
【0057】水酸基、トリフルオロメチル基及びフッ素
原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で1個以上
置換されたフェニル基を示す。
【0058】また、一般式(IV)中のR6 〜R11の具
体例としては、
【0059】水素原子、ハロゲン原子として、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等を、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のアルキル基;
【0060】シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シ
クロオクチル基等のシクロアルキル基;
【0061】アリル基、2−ブテニル基、2−ペンテニ
ル基等のアルケニル基;
【0062】フェニル基、p−メチルフェニル基、m−
メチルフェニル基、p−メトキシフェニル基、p−エト
キシカルボニルフェニル基等のアリール基;
【0063】ベンジル基、フェネチル基、3−フェニル
プロピル基等のアラルキル基;
【0064】メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ
基等のアルコキシ基;
【0065】メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ
基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基等のアル
コキシアルコキシ基;
【0066】メトキシメチル基、メトキシエチル基、エ
トキシエチル基、プロポキシエチル基等のアルコキシア
ルキル基;
【0067】メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基等のアルコキシカルボニル基;
【0068】アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキ
シ基等のアシルオキシ基などが挙げられる。
【0069】一般式(III)の化合物は、常法を用い
て、1,5−ジヒドロキシ−4,8−ジクロルアントラ
キノンを出発原料として、ウルマンの縮合反応により、
アニリン類と反応することで容易に得られる。また、一
般式(IV)の化合物は、常法を用いて、1,4−ジク
ロルアントラキノンを出発原料として、ウルマンの縮合
反応によりアニリン類と反応することで容易に得られ
る。
【0070】本発明に用いられる一般式(III)又は
(IV)のアントラキノン系染料は重合性単量体100
重量部に対して、0.1〜20重量部添加することが好
ましい。また、これらアントラキノン系染料は、C.
I.ピグメントブルー15のごときフタロシアニン顔料
などと併用しても良い。
【0071】(4)シアントナー用着色剤 本発明に用いられるC.I.Pigment Blue
16は重合性単量体100重量部に対して0.1〜2
0重量部添加することが好ましく、またC.I.Pig
ment Blue 15のごとき一般に知られている
青色系顔料と併用すると更に好ましい。
【0072】上記顔料は重合反応時の阻害性もなく、ま
た、造粒性も極めて良好である。
【0073】重合性単量体としてはスチレン・o−メチ
ルスチレン・m−メチルスチレン・p−メチルスチレン
・p−メトキシスチレン・p−エチルスチレン等のスチ
レン系単量体、アクリル酸メチル・アクリル酸エチル・
アクリル酸n−ブチル・アクリル酸イソブチル・アクリ
ル酸n−プロピル・アクリル酸n−オクチル・アクリル
酸ドデシル・アクリル酸2−エチルヘキシル・アクリル
酸ステアリル・アクリル酸2−クロルエチル・アクリル
酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メ
チル・メタクリル酸エチル・メタクリル酸n−プロピル
・メタクリル酸n−ブチル・メタクリル酸イソブチル・
メタクリル酸n−オクチル・メタクリル酸ドデシル・メ
タクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸ステアリ
ル・メタクリル酸フェニル・メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル・メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタ
クリル酸エステル類その他のアクリロニトリル・メタク
リロニトリル・アクリルアミド等の単量体が挙げられ
る。
【0074】これらの単量体は単独または混合して使用
し得る。上述の単量体の中でも、スチレンまたはスチレ
ン誘導体を単独で、あるいはほかの単量体と混合して使
用する事がトナーの現像特性及び耐久性の点から好まし
い。
【0075】本発明では、単量体系に樹脂を添加して重
合しても良い。例えば、単量体では水溶性のため水性懸
濁液中では溶解して乳化重合を起こすため使用できない
アミノ基、カルボン酸基、水酸基、スルフォン酸基、グ
リシジル基、ニトリル基等親水性官能基含有の単量体成
分をトナー中に導入したい時には、これらとスチレンあ
るいはエチレン等ビニル化合物とのランダム共重合体、
ブロック共重合体、あるいはグラフト共重合体等、共重
合体の形にして、あるいはポリエステル、ポリアミド等
の重縮合体、ポリエーテル、ポリイミン等重付加重合体
の形で使用が可能となる。こうした極性官能基を含む高
分子重合体をトナー中に共存させると、後述のワックス
成分を相分離させ、より内包化が強力となり、本発明の
目的とするトナーの性能を向上させるのでその使用が望
ましい。その使用量としては、1〜20wt%が好まし
い。又これら極性官能基を含む高分子重合体の平均分子
量は5,000以上が好ましく用いられる。5,000
未満、特に4,000以下では、本重合体が表面付近に
集中し易い事から、現像性、耐ブロッキング性等に悪い
影響が起こり易くなり好ましくない。また、単量体を重
合して得られるトナーの分子量範囲とは異なる分子量の
重合体を単量体中に溶解して重合すれば、分子量分布の
広い、耐オフセット性の高いトナーを得ることが出来
る。
【0076】本発明においては、トナーの帯電性を制御
する目的でトナー材料中に荷電制御剤を添加しておくこ
とが出来る。荷電制御剤としては、重合阻害性や水相移
行性の無い事が望まれるが、例えば正荷電制御剤として
はニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、四級
アンモニウム塩、アミン系あるいはイミン系の化合物、
重合体が挙げられ、負荷電制御剤としてはサリチル酸あ
るいはアルキルサリチル酸の金属化合物、含金モノアゾ
系染料、カルボン酸あるいはスルフォン酸官能基を有す
る重合体、ニトロフミン酸等のフミン酸及び塩類等が挙
げられる。
【0077】本発明の懸濁重合法では、低温定着性を良
くするために、あるいは熱ロール定着器と組み合わせた
時に、離型性を良くするために、トナー中に、可塑剤、
液状ゴム、シリコンオイル、ワックス等の低温流動化成
分、低表面エネルギー物質を含有させることが出来る。
【0078】ワックスとしては、例えばパラフィン・ポ
リオレフィン系ワックス及びこれらの変成物、例えば酸
化物やグラフト処理物の他、高級脂肪酸及びその金属
塩、高級脂肪族アルコール、高級脂肪族エステル、脂肪
族アミドワックスなどが挙げられる。これらワックスは
環球法(JIS K2531)に依る軟化点が30〜1
30℃、好ましくは50〜100℃を有するものが望ま
しい。また、重合性単量体に溶解する事が望ましい。軟
化点が30℃未満ではトナー中にこれを保持しておく事
が困難となり、130℃を超える場合では重合性単量体
への溶解が困難となりワックスの分散が不均一化しやす
く、また重合体組成物の粘度を上げるため造粒時に粒度
分布が広くなるので好ましく無い。これらワックスの添
加量としては、一般にトナーに対して5〜30wt%が
好ましい。
【0079】更に離型性を高めるためシリコーンオイル
を使用出来る。本発明に用いられるシリコーンオイルと
しては、25℃における粘度が100〜10万センチス
トークスの範囲のものが好ましい。この範囲外では離型
効果が低下し、トナーの保持性、造粒性の点でワックス
と同様の問題を生ずる。シリコーンオイルの添加量とし
ては、一般に重合性単量体100重量部当り0.1〜1
0重量部使用するのが適当である。10重量部以上使用
しても既に離型性は充分発揮されており、画像面がべた
つくだけであるのでそれ以上の添加は意味が無い。
【0080】本発明に使用する重合開始剤としては重合
反応時に半減期0.5〜30時間であるものを、重合性
単量体の0.5〜20重量%の添加量で重合反応を行な
うと、分子量5千〜10万の間に極大を有する重合体を
得、トナーに望ましい強度と適当な溶融特性を与えるこ
とが出来る。重合開始剤例としては、2,2’−アゾビ
ス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−
アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シ
クロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾ
ビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系またはジア
ゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエ
チルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシ
カーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−
ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオ
キサイド等の過酸化物系重合開始剤が挙げられる。ま
た、本発明では、分子量を調整するために、公知の連鎖
移動剤を添加しても良い。
【0081】本発明では、架橋剤を添加しても良く、好
ましい添加量としては、0.001〜15重量%であ
る。
【0082】本発明の懸濁重合法においては、分散安定
剤として公知の界面活性剤や有機・無機分散剤が使用出
来、中でも無機分散剤が有害な超微粉を生じ難く、その
立体障害性により分散安定性を得ているので反応温度を
変化させても安定性が崩れ難く、洗浄も容易でトナーに
悪影響を与え難いので、好ましく使用出来る。こうした
無機分散剤の例としては、燐酸カルシウム、燐酸マグネ
シウム、燐酸アルミニウム、燐酸亜鉛等の燐酸多価金属
塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、メ
タ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の
無機塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸
化アルミニウム、シリカ、ベントナイト、アルミナ等の
無機酸化物が挙げられる。
【0083】これらの無機分散剤は、重合性単量体10
0重量部に対して、0.2〜20重量部を単独で使用す
る事が望ましいが、超微粒子を発生し難いもののトナー
の微粒化はやや苦手であるので、0.001〜0.1重
量部の界面活性剤を併用しても良い。
【0084】界面活性剤としては、例えばドデシルベン
ゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペ
ンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、
オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステア
リン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等が挙げられ
る。
【0085】これら無機分散剤を用いる場合には、その
まま使用しても良いが、より細かい粒子を得るため、水
系媒体中にて該無機分散剤粒子を生成させることが出来
る。例えば、燐酸カルシウムの場合、高速撹拌下、燐酸
ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合し
て、水不溶性の燐酸カルシウムを生成させることが出
来、より均一で細かな分散が可能となる。この時、同時
に、水溶性の塩化ナトリウム塩が副生するが、水系媒体
中に水溶性塩が存在すると、重合性単量体の水への溶解
が抑制されて、乳化重合に依る超微粒トナーが発生し難
しくなるので、より好都合である。重合反応終期に残存
重合性単量体を除去する時には障害となることから、水
系媒体を交換するか、イオン交換樹脂で脱塩したほうが
良い。無機分散剤は、重合終了後酸あるいはアルカリで
溶解して、ほぼ完全に取り除くことが出来る。
【0086】本発明のトナー製造方法では、一般に上述
のトナー組成物、すなわち重合性単量体中に着色剤、離
型剤、可塑剤、結着剤、荷電制御剤、架橋剤等トナーと
して必要な成分及びその他の添加剤、例えば重合反応で
生成する重合体の粘度を低下させるために入れる有機溶
媒、分散剤等を適宜加えて、ホモジナイザー、ボールミ
ル、コロイドミル、超音波分散機等の分散機に依って均
一に溶解または分散せしめた単量体系を、分散安定剤を
含有する水系媒体中に懸濁する。この時、高速撹拌機も
しくは超音波分散機のような高速分散機を使用して一気
に所望のトナー粒子のサイズとするほうが、得られるト
ナー粒子の粒径がシャープになる。重合開始剤添加の時
期としては、重合性単量体中に他の添加剤を添加する時
同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前に混
合しても良い。また、造粒直後、重合反応を開始する前
に重合性単量体あるいは溶媒に溶解した重合開始剤を加
える事も出来る。
【0087】造粒後は、通常の撹拌機を用いて、粒子状
態が維持され且つ粒子の浮遊・沈降が防止される程度の
撹拌を行なえば良い。
【0088】重合工程においては、重合温度は40℃以
上、一般には50〜90℃の温度に設定して重合を行な
う。この温度範囲で重合を行なうと、内部に封じられる
べき離型剤やワックスの類が、相分離により析出して内
包化がより完全となる。残存する重合性単量体を消費す
るために、重合反応終期ならば、反応温度90〜150
℃にまで上げる事は可能である。
【0089】この他、重合転化率を上げて重合性単量体
を消費する方法としては、トナーの溶剤となる有機溶媒
を重合体系に入れる、可塑剤をトナーの耐ブロッキング
性を悪化させない程度の量を重合体系に入れる等して重
合体系の粘度を低下させる方法がある。
【0090】未反応の重合性単量体及び/或は有機溶剤
を除去する方法としては、トナー結着樹脂は溶解しない
が重合性単量体及び/或は有機溶媒成分は溶解する高揮
発性の有機溶媒で洗浄する方法、酸やアルカリで洗浄す
る方法、発泡剤や重合体を溶解しない溶媒成分を重合体
系に入れ、得られるトナーを多孔化する事により内部の
重合性単量体及び/或は有機溶媒成分の揮散面積をふや
す方法があるが、トナー構成成分の溶出、その溶媒の残
留性等溶媒の選択が難しいので、減圧下に重合性単量体
及び/或は有機溶媒成分を揮散させる方法が、もっとも
好ましい。
【0091】最終的には、少なくとも1000ppm以
下、定着時に発生する重合性単量体及びその反応残渣、
或は溶剤に依る異臭を感じなくするためには、より望ま
しくは100ppm以下にする。
【0092】その後、分散安定剤を除去し、生成したト
ナー粒子を洗浄、ろ過により回収して乾燥する。
【0093】本発明で用いられる各種特性付与を目的と
した添加剤は、トナーに添加した時の耐久性の点から、
トナー粒子の重量平均径の1/10以下の粒径であるこ
とが好ましい。この添加剤の粒径とは、電子顕微鏡にお
けるトナー粒子の表面観察により求めたその平均粒径を
意味する。これら特性付与を目的とした添加剤として
は、例えば、以下のようなものが用いられる。
【0094】1)流動性付与剤:金属酸化物(酸化ケイ
素,酸化アルミニウム,酸化チタンなど)・カーボンブ
ラック・フッ化カーボンなど。それぞれ、疎水化処理を
行ったものが、より好ましい。
【0095】2)研磨剤:金属酸化物(チタン酸ストロ
ンチウム,酸化セリウム,酸化アルミニウム,酸化マグ
ネシウム,酸化クロムなど)・窒化物(窒化ケイ素な
ど)・炭化物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシ
ウム,硫酸バリウム,炭酸カルシウムなど)など。
【0096】3)滑剤:フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニ
リデン,ポリテトラフルオロエチレンなど)・脂肪酸金
属塩(ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムな
ど)など。
【0097】4)荷電制御性粒子:金属酸化物(酸化
錫,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化ケイ素,酸化アルミニ
ウムなど)・カーボンブラックなど。
【0098】これら添加剤は、トナー粒子100重量部
に対し、0.1〜10重量部が用いられ、好ましくは、
0.1〜5重量部が用いられる。これら添加剤は、単独
で用いても、また、複数併用しても良い。
【0099】本発明における粒度分布測定について述べ
る。
【0100】測定装置としてはコールターカウンターT
A−II型(コールター社製)を用い、個数平均分布、
体積平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)
及びCX−1パーソナルコンピューター(キヤノン製)
を接続し電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%Na
Cl水溶液を調製する。
【0101】測定法としては前記電解水溶液100〜1
50ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアル
キルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さら
に測定試料を0.5〜50mg加える。
【0102】試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約
1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンター
TA−II型により、アパチャーとして100μmアパ
チャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定し
て体積平均分布、個数平均分布を求める。これら求めた
体積平均分布,個数平均分布より、重量平均粒径を得
る。
【0103】また、耐光性については、フェードメータ
ー(カーボンアーク灯)、63℃にて60時間照射後判
定を行った。
【0104】以下、実施例に基づき本発明を具体的に説
明する。
【0105】
【実施例】実施例1〜3はマゼンタトナー、実施例4〜
6はイエロートナー、実施例7〜9はシアントナー、実
施例10〜12はC.I.Pigment Blue
16を含有するシアントナーの例を示す。
【0106】実施例1 イオン交換水710gに0.1M−Na3 PO4 水溶液
450gを投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミ
キサー(特殊機化工業製)を用いて12,000rpm
にて撹拌した。これに1.0M−CaCl2 水溶液68
gを徐々に添加し、Ca3 (PO4 2 を含む水系媒体
を得た。
【0107】 スチレン 160g n−ブチルアクリレート 40g パラフィンワックス(m.p.70℃) 50g スチレン−メタクリル酸共重合体(95:5,Mw5万) 10g ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 1g
【0108】
【化9】
【0109】上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミ
キサー(特殊機化工業製)を用いて12,000rpm
にて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1
0gを溶解し、重合性単量体系を調製した。前記水系媒
体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃、N2 雰囲
気下において、TK式ホモミキサーにて9,000rp
mで20分間撹拌し、重合性単量体系を造粒した。その
後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で1時間反応さ
せた後、液温を80℃とし、10時間反応させた。その
後、冷却し、塩酸を加えCa3 (PO4 2 を溶解さ
せ、濾過、水洗、乾燥をして重合マゼンタトナーを得
た。得られたトナーの粒径は重量平均径8.2μmでシ
ャープな粒度分布を有していた。
【0110】得られたトナー100重量部に対して、B
ET法による比表面積が200m2/gである疎水性シ
リカ0.5重量部を外添した。このトナー5重量部に対
し、アクリルコートされたフェライトキャリア95重量
部を混合し、現像剤とした。この現像剤及び外添トナー
を用いて、キヤノン製フルカラー複写機CLC−500
改造機にて、画出し評価を行なったところ、2万枚耐久
後も現像性が低下することなく安定した鮮明なマゼンタ
色の良好な画像が得られた。また、定着性が優れその複
写物の耐光性も良好で6級であった。
【0111】実施例2 実施例1のアントラキノン系染料を
【0112】
【化10】
【0113】に変更した以外は実施例1と同様にして、
重合マゼンタトナーを得た。得られたトナーの粒径は、
重量平均径8.3μmでシャープな粒度分布を有してい
た。
【0114】実施例1と同様の処方にて、現像剤を調製
し、画出し評価を行なったところ、2万枚耐久後も現像
性が低下することなく、鮮明なマゼンタ色の良好な画像
が得られた。また、定着性が優れその複写物の耐光性も
良好で6級であった。
【0115】実施例3 実施例1のアントラキノン系染料を
【0116】
【化11】
【0117】 C.I.ピグメントレッド 122 10g に変更した以外は実施例1と同様にして、重合マゼンタ
トナーを得た。得られたトナーの粒径は、重量平均径
7.9μmでシャープな粒度分布を有していた。
【0118】実施例1と同様の処方にて、現像剤を調製
し、画出し評価を行なったところ、2万枚耐久後も現像
性が低下することなく、鮮明なマゼンタ色の良好な画像
が得られた。また、定着性が優れその複写物の耐光性も
良好で、8級であった。
【0119】比較例1 実施例1で使用したアントラキノン系染料 10g スチレン−アクリル共重合体(Mw=4万,Mw/Mn=3.5)200g パラフィンワックス(m.p.=70℃) 50g ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 1g
【0120】上記処方を、混合後、150℃に加熱し、
溶融混合を行ない、粉砕トナーを得ようとしたところ、
パラフィンワックスが分離し、均一な溶融混練物が得ら
れなかった。
【0121】比較例2 イオン交換水1200gにBET法による比表面積が2
00m2 /gであるアミノ変性コロイダルシリカ10g
を加え、60℃に加温し、TK式ホモミキサーM型(特
殊機化工業製)を用いて、10,000rpmで10分
間分散させた。更に塩酸を添加し、水系媒体のpHを6
とした。
【0122】 スチレン 160g n−ブチルアクリレート 40g パラフィンワックス(m.p.70℃) 50g スチレン−メタクリル酸共重合体(95:5,Mw=5万) 10g ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 1g アントラキノン系マゼンタ染料 10g (Red Violet R,バイエル社製)
【0123】上記処方を用い、以下実施例1と同様の操
作を行なったところ、重合反応は充分に進行せず、トナ
ー粒子として使用可能な重合体粒子は得られなかった。
【0124】比較例3 比較例1において、パラフィンワックスを使用しない処
方で、溶融混練、粗粉砕、微粉砕、分級を行なって、重
量平均径8.0μmの粉砕マゼンタトナーを得た。
【0125】実施例1と同様の処方にて現像剤を調製
し、画出し評価を行なったところ、耐久枚数1万枚でカ
ブリが発生した。また、定着性も不良であった。
【0126】実施例4 実施例1のアントラキノン系染料を
【0127】
【化12】
【0128】に変更した以外は実施例1と同様にして重
合イエロートナーを得た。得られたトナーの粒径は重量
平均径8.1μmでシャープな粒度分布を有していた。
【0129】実施例1と同様の処方にて現像剤を調製
し、画出し評価を行なったところ、2万枚耐久後も現像
性が低下することなく安定した鮮明なイエロー色の良好
な画像が得られた。また、定着性が優れその複写物の耐
光性も良好で7級であった。
【0130】実施例5 実施例1のアントラキノン系染料を
【0131】
【化13】
【0132】に変更した以外は実施例1と同様にして、
重合イエロートナーを得た。得られたトナーの粒径は、
重量平均径8.2μmでシャープな粒度分布を有してい
た。
【0133】実施例1と同様の処方にて、現像剤を調製
し、画出し評価を行ったところ、2万枚耐久後も現像性
が低下することなく、鮮明なイエロー色の良好な画像が
得られた。また、定着性が優れその複写物の耐光性も良
好で7級であった。
【0134】実施例6 実施例1のアントラキノン系染料を
【0135】
【化14】
【0136】 C.I.ピグメントイエロー 17 10g に変更した以外は実施例1と同様にして、重合イエロー
トナーを得た。得られたトナーの粒径は、重量平均径
7.9μmでシャープな粒度分布を有していた。
【0137】実施例1と同様の処方にて、現像剤を調製
し、画出し評価を行なったところ、2万枚耐久後も現像
性が低下することなく、鮮明なイエロー色の良好な画像
が得られた。また、定着性が優れその複写物の耐光性も
良好で、8級であった。
【0138】比較例4 実施例4で使用したアントラキノン系染料 10g スチレン−アクリル共重合体(Mw=4万,Mw/Mn=3.5)200g パラフィンワックス(m.p.=70℃) 50g ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 1g
【0139】上記処方を、混合後、150℃に加熱し、
溶融混合を行ない、粉砕トナーを得ようとしたところ、
パラフィンワックスが分離し、均一な溶融混練物が得ら
れなかった。
【0140】実施例7 実施例1のアントラキノン系染料を
【0141】
【化15】
【0142】に変更した以外は実施例1と同様にして重
合シアントナーを得た。得られたトナーの粒径は重量平
均径8.2μmでシャープな粒度分布を有していた。
【0143】実施例1と同様の処方にて現像剤を調製
し、画出し評価を行なったところ、2万枚耐久後も現像
性が低下することなく安定した鮮明なシアン色の良好な
画像が得られた。また、定着性が優れその複写物の耐光
性も良好で7級であった。
【0144】実施例8 実施例1のアントラキノン系染料を
【0145】
【化16】
【0146】に変更した以外は実施例1と同様にして、
重合シアントナーを得た。得られたトナーの粒径は、重
量平均径8.0μmでシャープな粒度分布を有してい
た。
【0147】実施例1と同様の処方にて、現像剤を調製
し、画出し評価を行ったところ、2万枚耐久後も現像性
が低下することなく、鮮明なシアン色の良好な画像が得
られた。また、定着性が優れその複写物の耐光性も良好
で6級であった。
【0148】実施例9 実施例1のアントラキノン系染料を
【0149】
【化17】
【0150】 C.I.ピグメントブルー 15 10g に変更した以外は実施例1と同様にして、重合シアント
ナーを得た。得られたトナーの粒径は、重量平均径7.
9μmでシャープな粒度分布を有していた。
【0151】実施例1と同様の処方にて、現像剤を調製
し、画出し評価を行なったところ、2万枚耐久後も現像
性が低下することなく、鮮明なシアン色の良好な画像が
得られた。また、定着性が優れその複写物の耐光性も良
好で、8級であった。
【0152】比較例5 実施例7で使用したアントラキノン系染料 10g スチレン−アクリル共重合体(Mw=4万,Mw/Mn=3.5)200g パラフィンワックス(m.p.=70℃) 50g ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 1g
【0153】上記処方を混合後150℃に加熱し、溶融
混合を行ない、粉砕トナーを得ようとしたところ、パラ
フィンワックスが分離し、均一な溶融混練物が得られな
かった。
【0154】比較例6 比較例5において、パラフィンワックスを使用しない処
方で、溶融混練、粗粉砕、微粉砕、分級を行なって、重
量平均径8.0μmの粉砕シアントナーを得た。
【0155】実施例1と同様の処方にて現像剤を調製
し、画出し評価を行なったところ、耐久枚数1万枚でカ
ブリが発生した。また、定着性も不良であった。
【0156】実施例10 実施例1のアントラキノン系染料をC.I.Pigme
nt Blue 16に変更した以外は実施例1と同様
にして、重合シアントナーを得た。得られたトナーの粒
径は、重量平均径8.2μmでシャープな粒度分布を有
していた。
【0157】実施例1と同様の処方にて現像剤を調製
し、画出し評価を行ったところ、1万枚耐久後も現像性
が低下することなく安定した良好な画像が得られた。
【0158】実施例11 C.I.Pigment Blue 16 8g C.I.Pigment Blue 15:3 2g
【0159】実施例1におけるアントラキノン系染料を
上記のものに変えた以外は同様にしてシアントナーを得
た。得られたトナーの粒径は重量平均径8.0μmであ
り、シャープな粒度分布を有していた。
【0160】同様にして評価したところ、1万枚の耐久
試験においても良好なシアン画像が得られた。また、実
施例10の定着画像の色相と比較して、本実施例の定着
画像の色相は、非常に優れたものであった。
【0161】実施例12 スチレン 170g 2−エチルヘキシルアクリレート 30g パラフィンワックス(m.p.=76℃) 40g スチレン−メタクリル酸共重合体(95:5,Mw5万) 10g C.I.Pigment Blue 16 5g 下記一般式で示されるアントラキノン系の青色染料 5g
【0162】
【化18】
【0163】上記処方で実施例1と同様にして重量平均
径7.8μmのシアントナーを得た。
【0164】同様にして評価したところ、良好な画像が
得られ、鮮やかさにも優れたシアントナーであった。
【0165】比較例7 実施例10で使用した顔料 10g スチレン−アクリル共重合体(Mw=4万,Mw/Mn=3.5)200g パラフィンワックス(m.p.=70℃) 50g ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 1g
【0166】上記処方を混合後150℃に加熱し、溶融
混合を行ない、粉砕トナーを得ようとしたところ、パラ
フィンワックスが分離し、均一な溶融混練物が得られな
かった。
【0167】比較例8 イオン交換水1200gにBET法による比表面積が2
00m2 /gであるアミノ変性コロイダルシリカ10g
を加え、60℃に加温し、TK式ホモミキサーM型(特
殊機化工業製)を用いて、10,000rpmで10分
間分散させた。更に塩酸を添加し、水系媒体のpHを6
とした。
【0168】 スチレン 160g n−ブチルアクリレート 40g パラフィンワックス(m.p.70℃) 50g スチレン−メタクリル酸共重合体(95:5,Mw=5万) 10g ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 1g 実施例10で使用した顔料 10g
【0169】上記処方を用い、以下実施例1と同様の操
作を行なったところ、重合反応は充分に進行せず、トナ
ー粒子として使用可能な重合体粒子は得られなかった。
これは、分散安定剤としてアミノ変性コロイダルシリカ
を用いたことに起因するものと考えられる。
【0170】比較例9 比較例7において、パラフィンワックスを使用しない処
方で、溶融混練、粗粉砕、微粉砕、分級を行なって、重
量平均径8.0μmの粉砕シアントナーを得た。
【0171】実施例1と同様の処方にて現像剤を調製
し、画出し評価を行なったところ、耐久枚数1000枚
でカブリが発生した。また、定着性も不良であった。
【0172】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明により、
帯電特性、耐光性が良好で、重合阻害性の無い、定着性
の優れた重合法トナーが得られる。
フロントページの続き (72)発明者 粕谷 貴重 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 神林 誠 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 宮野 和幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも着色剤を含有する重合性単量
    体系を水系媒体中で懸濁重合して得られる重合法トナー
    であって、 該着色剤として下記一般式(I)の構造を有するアント
    ラキノン系染料を単独で又は併用して使用することを特
    徴とする重合法トナー。 【化1】
  2. 【請求項2】 少なくとも着色剤を含有する重合性単量
    体系を水系媒体中で懸濁重合して得られる重合法トナー
    であって、 該着色剤として下記一般式(II)の構造を有するアン
    トラキノン系染料を単独で又は併用して使用することを
    特徴とする重合法トナー。 【化2】 [式中、R4 =水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
    シクロアルキル基、アルコキシル基、アルコキシアルキ
    ル基、アルコキシアルコキシル基、アラルキル基、アル
    コキシカルボニル基、アルキルカルボキシル基 R5 =−OH,−NH2 ,−Hを示す。]
  3. 【請求項3】 少なくとも着色剤を含有する重合性単量
    体系を水系媒体中で懸濁重合して得られる重合法トナー
    であって、 該着色剤として下記一般式(III),(IV)の構造
    を有するアントラキノン系染料を併用又は単独で使用す
    ることを特徴とする重合法トナー。 【化3】 [式中、ベンゼン環Pは、1個以上のアルキル基、シク
    ロアルキル基、アルコキシ基、水酸基、トリフルオロメ
    チル基、アルコキシアルコキシ基、ヒドロキシアルキル
    基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、
    アルキルカルボキシ基、ハロゲン原子で置換されたフェ
    ニル基を示す。] 【化4】 [式中、R6 〜R11は、水素原子、ハロゲン原子、アル
    キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール
    基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキ
    シ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル
    基、又は、アシルオキシ基を示す。]
  4. 【請求項4】 少なくとも着色剤を含有する重合性単量
    体系を水系媒体中で懸濁重合して得られる重合法トナー
    であって、 該着色剤としてC.I.Pigment Blue 1
    6を含有することを特徴とする重合法トナー。
  5. 【請求項5】 C.I.Pigment Blue 1
    5:3をC.I.Pigment Blue 16に対
    し5〜80wt%併用することを特徴とする請求項4に
    記載の重合法トナー。
JP05206949A 1993-07-30 1993-07-30 重合法トナー Expired - Lifetime JP3114039B2 (ja)

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