JPH074369Y2 - メカニカルシール - Google Patents
メカニカルシールInfo
- Publication number
- JPH074369Y2 JPH074369Y2 JP5107390U JP5107390U JPH074369Y2 JP H074369 Y2 JPH074369 Y2 JP H074369Y2 JP 5107390 U JP5107390 U JP 5107390U JP 5107390 U JP5107390 U JP 5107390U JP H074369 Y2 JPH074369 Y2 JP H074369Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mechanical seal
- sleeve
- shaft
- vibration
- mating ring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Mechanical Sealing (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、軸周をシールするメカニカルシールであっ
て、摺動面からシャフトへ伝達される摺擦音を抑制する
ようにしたものに関する。
て、摺動面からシャフトへ伝達される摺擦音を抑制する
ようにしたものに関する。
従来から、たとえばウォーターポンプ等の機器の軸周を
密封するメカニカルシールの一種として、第4図に示す
ようなものがある。
密封するメカニカルシールの一種として、第4図に示す
ようなものがある。
すなわちこのカートリッジ型メカニカルシールは、ポン
プハウジング2の軸孔開口部に密嵌された鋼材の単板か
らなる断面略コ字形の環状のカートリッジケース6内
に、軸方向移動自在かつ回り止めされた状態に支持さ
れ、該カートリッジケース6内のばね8ににって軸方向
に付勢されるとともにゴムベローズ10によってカートリ
ッジケース6との間の気密が保持された非回転のシール
リング12と、シャフト4に外装したスリーブ14のフラン
ジ部14′にガスケット16を介して嵌め込まれてシャフト
4と一体回転し上記シールリング14と密接摺動するメイ
ティングリング18とを備えてなるもので、その摺動面S
において軸封機能を営む構造となっている。
プハウジング2の軸孔開口部に密嵌された鋼材の単板か
らなる断面略コ字形の環状のカートリッジケース6内
に、軸方向移動自在かつ回り止めされた状態に支持さ
れ、該カートリッジケース6内のばね8ににって軸方向
に付勢されるとともにゴムベローズ10によってカートリ
ッジケース6との間の気密が保持された非回転のシール
リング12と、シャフト4に外装したスリーブ14のフラン
ジ部14′にガスケット16を介して嵌め込まれてシャフト
4と一体回転し上記シールリング14と密接摺動するメイ
ティングリング18とを備えてなるもので、その摺動面S
において軸封機能を営む構造となっている。
しかし、上記従来のメカニカルシールには、いわゆる
「鳴き」と呼ばれる耳障りな摺擦音が発生することが問
題となっている。
「鳴き」と呼ばれる耳障りな摺擦音が発生することが問
題となっている。
この「鳴き」は、シールリング12がカートリッジケース
6内にばね8およびゴムベローズ10によって弾性的に支
持されていることによる摺動面Sにおける捩り方向のス
ティック−スリップ現象によって発生するもので、この
「鳴き」音は、メイティングリング20からスリーブ14の
フランジ部14′へ伝達される過程で弾性体からなるガス
ケット16によってある程度吸収されるが、このガスケッ
ト16は相当圧縮された状態にあってばね定数が高いの
で、吸振能力が十分でないばかりか、一定の振動数域
(回転数域)では、共振ダンパ現象によってスリーブ14
の振動が増幅され、大きな放射音が生じる問題があっ
た。
6内にばね8およびゴムベローズ10によって弾性的に支
持されていることによる摺動面Sにおける捩り方向のス
ティック−スリップ現象によって発生するもので、この
「鳴き」音は、メイティングリング20からスリーブ14の
フランジ部14′へ伝達される過程で弾性体からなるガス
ケット16によってある程度吸収されるが、このガスケッ
ト16は相当圧縮された状態にあってばね定数が高いの
で、吸振能力が十分でないばかりか、一定の振動数域
(回転数域)では、共振ダンパ現象によってスリーブ14
の振動が増幅され、大きな放射音が生じる問題があっ
た。
本考案は、このような点に鑑み、「鳴き」による不快な
放射音を低減することを課題としてなされたものであ
る。
放射音を低減することを課題としてなされたものであ
る。
上記課題を解決するため、本考案は、ばねで軸方向に付
勢された非回転のシールリングと密接摺動するメイティ
ングリングがシャフトに外装したスリーブのフランジ部
に嵌着された構造を有するメカニカルシールにおいて、
スリーブが、二枚の金属板の間に粘弾性板体を介在させ
た三層構造としたものである。
勢された非回転のシールリングと密接摺動するメイティ
ングリングがシャフトに外装したスリーブのフランジ部
に嵌着された構造を有するメカニカルシールにおいて、
スリーブが、二枚の金属板の間に粘弾性板体を介在させ
た三層構造としたものである。
上記構成によると、摺動面におけるスティック−スリッ
プ現象によってメイティングリングに発生した捩り振動
はガスケットを介してスリーブに伝播されるが、このス
リーブは二枚の金属板の間に粘弾性板体を介在させた三
層構造になるため、スリーブへ到達する振動エネルギ
は、前記粘弾性板体の振動吸収および振動減衰作用によ
って減少し、また、一定の振動数域(回転数域)での共
振ダンパ現象によるスリーブの振動自体を抑えることが
できる。
プ現象によってメイティングリングに発生した捩り振動
はガスケットを介してスリーブに伝播されるが、このス
リーブは二枚の金属板の間に粘弾性板体を介在させた三
層構造になるため、スリーブへ到達する振動エネルギ
は、前記粘弾性板体の振動吸収および振動減衰作用によ
って減少し、また、一定の振動数域(回転数域)での共
振ダンパ現象によるスリーブの振動自体を抑えることが
できる。
以下、本考案のメカニカルシールを、第1図および第2
図に示す一実施例を参照しながら説明する。なお、図示
の実施例において、第4図に示す先の従来例と同一部分
には同一の符号を用い、その説明は省略する。
図に示す一実施例を参照しながら説明する。なお、図示
の実施例において、第4図に示す先の従来例と同一部分
には同一の符号を用い、その説明は省略する。
本実施例は、フランジ部140′においてメイティングリ
ング18をシャフト4の外周に保持するスリーブ140を、
鋼材からなる二枚の金属板142,144の間にエラストマー
などの粘弾性板体146を挟持した三層構造とし、圧縮状
態にあるガスケット16のばね定数よりもばね定数を低く
したこの粘弾性板体146の弾性特性および粘性特性によ
り、摺動面Sでのスティック−スリップ現象によるメイ
ティングリング18からの伝達振動を吸収・減衰し、「鳴
き」の放射音量を低減するものである。
ング18をシャフト4の外周に保持するスリーブ140を、
鋼材からなる二枚の金属板142,144の間にエラストマー
などの粘弾性板体146を挟持した三層構造とし、圧縮状
態にあるガスケット16のばね定数よりもばね定数を低く
したこの粘弾性板体146の弾性特性および粘性特性によ
り、摺動面Sでのスティック−スリップ現象によるメイ
ティングリング18からの伝達振動を吸収・減衰し、「鳴
き」の放射音量を低減するものである。
すなわち、メイティングリング18からガスケット16を介
して内側(第2図中下側)の金属板142へ伝達された振
動は、ばね定数の低い粘弾性板体146で吸収されること
から、外側(第2図中上側)の金属板144からの放射音
や、該金属板144からシャフト4へ伝達される振動を抑
制することができる。
して内側(第2図中下側)の金属板142へ伝達された振
動は、ばね定数の低い粘弾性板体146で吸収されること
から、外側(第2図中上側)の金属板144からの放射音
や、該金属板144からシャフト4へ伝達される振動を抑
制することができる。
第3図は、メカニカルシールの「鳴き」再現試験を実施
した結果を表わすもので、プロット○で示す本考案のメ
カニカルシールは、プロット●で示す従来のメカニカル
シールに比較して、約20dB程度の音量低下が確認され
た。
した結果を表わすもので、プロット○で示す本考案のメ
カニカルシールは、プロット●で示す従来のメカニカル
シールに比較して、約20dB程度の音量低下が確認され
た。
なお、本考案は、各部の形状等について特に図示のもの
に限定するものではなく、また、金属板142,144および
粘弾性板体146の厚さや材質などは、要求される強度
や、対象となる「鳴き」の振動数を考慮して任意に選定
される。
に限定するものではなく、また、金属板142,144および
粘弾性板体146の厚さや材質などは、要求される強度
や、対象となる「鳴き」の振動数を考慮して任意に選定
される。
以上、本考案のメカニカルシールによると、メイティン
グリングをシャフト上に保持するスリーブが粘弾性板体
による振動吸収・減衰機能を有するため、メイティング
リングからスリーブを介してシャフトへ伝達されあるい
はスリーブから直接放射される「鳴き」の不快な放射音
を抑制することができる。
グリングをシャフト上に保持するスリーブが粘弾性板体
による振動吸収・減衰機能を有するため、メイティング
リングからスリーブを介してシャフトへ伝達されあるい
はスリーブから直接放射される「鳴き」の不快な放射音
を抑制することができる。
第1図は本考案に係るメカニカルシールの一実施例を示
す半裁断面図、第2図は同じく要部拡大断面図、第3図
は試験結果を示すグラフ、第4図は従来のメカニカルシ
ールの一例を示す半裁断面図である。 2ハウジング、4シャフト、8ばね、12シールリング、
18メイティングリング、140スリーブ、140′フランジ
部、142,144金属板、146粘弾性板体
す半裁断面図、第2図は同じく要部拡大断面図、第3図
は試験結果を示すグラフ、第4図は従来のメカニカルシ
ールの一例を示す半裁断面図である。 2ハウジング、4シャフト、8ばね、12シールリング、
18メイティングリング、140スリーブ、140′フランジ
部、142,144金属板、146粘弾性板体
Claims (1)
- 【請求項1】ばねで軸方向に付勢された非回転のシール
リングと密接摺動するメイティングリングがシャフトに
外装したスリーブのフランジ部に嵌着された構造を有す
るメカニカルシールにおいて、スリーブが、二枚の金属
板の間に粘弾性板体を介在させた三層構造であることを
特徴とするメカニカルシール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5107390U JPH074369Y2 (ja) | 1990-05-16 | 1990-05-16 | メカニカルシール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5107390U JPH074369Y2 (ja) | 1990-05-16 | 1990-05-16 | メカニカルシール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0410166U JPH0410166U (ja) | 1992-01-28 |
JPH074369Y2 true JPH074369Y2 (ja) | 1995-02-01 |
Family
ID=31570181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5107390U Expired - Lifetime JPH074369Y2 (ja) | 1990-05-16 | 1990-05-16 | メカニカルシール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH074369Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4793151B2 (ja) * | 2006-07-18 | 2011-10-12 | いすゞ自動車株式会社 | メカニカルシール装置及びウォーターポンプ |
-
1990
- 1990-05-16 JP JP5107390U patent/JPH074369Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0410166U (ja) | 1992-01-28 |
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