JPH0743672U - シール装置 - Google Patents

シール装置

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JPH0743672U
JPH0743672U JP1589494U JP1589494U JPH0743672U JP H0743672 U JPH0743672 U JP H0743672U JP 1589494 U JP1589494 U JP 1589494U JP 1589494 U JP1589494 U JP 1589494U JP H0743672 U JPH0743672 U JP H0743672U
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JP
Japan
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seal
sealing device
moving surface
groove
pressure
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Application number
JP1589494U
Other languages
English (en)
Inventor
幸夫 谷川
Original Assignee
株式会社阪上製作所
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 流体圧力が高い場合であっても十分な潤滑性
を確保するとともに、一方流体圧力が低い場合にも摩擦
音あるいはきしみ音の発生を防止できるシール装置を提
供する。 【構成】 弾性材料から成る略矩形断面のシール本体2
の運動面3において、軸方向の圧力側端面8から反対側
の端面8の方向に運動面の一部に設けられるシール部7
に達しない長さを有し、かつ軸方向に平行または60°以
下の角度に傾斜させた複数の凹溝6を備える。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、シール装置、特に流体圧シリンダ等の往復運動または回転運動する ピストン部あるいはロッド部に取り付けられ、流体の圧力をシールするシール装 置に関する。
【0002】
【従来の技術】
往復運動または回転運動する流体圧のシール装置は、流体の圧力、運動条件な どにより、シール本体の運動面全体が相手運動部材であるシリンダチューブまた はロッドに強い力で押し付けられる。このような状態で運動することにより、シ ール装置と相手部材との間の相対的運動面の潤滑が不足あるいは無くなり摩擦力 が増大し、運動時にシール装置と相手部材の摩擦による摩擦音であるキシミ音が 発生することがある。しかも、流体機械の種類によっては、かかる音の発生と、 同時に起きるスティックスリップ現象が問題となっている。
【0003】 このような摩擦音の発生は、シール性を重視して設計される往復運動に使用さ れるロッド用のUパッキンに多いが、弾性材料から成る本体が略矩形断面のシー ル装置である、シールリングやOリングなどの弾性付与装置と組合わせて使われ るスリッパーシールにおいてもこのような摩擦音が発生する。このようなシール 本体が矩形断面のシール装置は、相手運動面との接触がシール装置の運動面全面 で接触するため、流体圧力によって接触面圧が高くなり摩擦力が上昇すると共に 、シール装置の軸方向幅と同等以下の微小ストロークの作動の場合は、接触面の 潤滑不良が起こりやすい。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
このような本体が略矩形断面のシール装置の運動面の潤滑不良を防止するため 、運動面に環状の凹溝を設け、その溝に潤滑剤を保持させることが提案されてい るが、孤立した溝であるため圧力変動に追随できず、特に高圧が作用した場合、 潤滑作用が十分とは言えず、またきしみ音の発生も避けられない。
【0005】 ここに、本考案の目的は、高圧、低圧であってもシール装置の運動面の潤滑不 良をなくし、且つ作用する流体圧力が高い場合であっても十分な潤滑性を確保す るとともに摩擦音あるいはきしみ音の発生を防止できるシール装置を提供するこ とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
ここに、本考案の要旨とするところは、往復運動または回転運動するピストン 部あるいはロッド部に取り付けられて流体圧力をシールするシール装置であって 、弾性材料から成る略矩形断面のシール本体の運動面において、軸方向の圧力側 の端面から反対側の端面の方向に運動面の一部に設けられるシール部に達しない 長さを有し、かつ軸方向に平行または60°以下の角度に傾斜させた複数の凹溝を 備えたシール装置である。
【0007】 このように、本考案にかかるシール装置は、特に流体圧シリンダ等の往復運動 または回転運動するピストン部あるいはロッド部に取り付けられるのであって、 シール本体としては、合成ゴム、熱可塑性エラストマー、合成樹脂材料などの弾 性材料から成るのである。 かかるシール装置の具体的例としては、シールリング、ピストンリング、スリ ッパシールなどの略矩形断面のシール装置が挙げられる。
【0008】 なお、上述の凹溝の長さは、本体運動面の中央あるいは片側側面部にあるシー ル部に達することなく、したがって、前記シール本体の運動面において軸方向の 端面から反対側の端面の方向に貫通することはない。本来のシール性が確保でき ないからである。
【0009】 上記凹溝は、軸方向に傾斜させて設ける場合、一方の方向のみでなく互いに交 差するように設けることもできる。この場合、凹溝は単に左右両方向に凹溝を交 差させるようにしてもよい。 溝は、シール装置の端面側を深くし、シール面側を浅くすることが好ましい。
【0010】 このように運動面に凹溝を備えたシール装置としては、これまでにも、例えば 実開昭55−100749号公報、実開昭56−139060号公報、さらには実公昭43−30970 号公報などにおいても開示されているが、それらはいずれもUパッキングやリッ プシールタイプのものにアヤ目状の溝、螺旋状の溝、あるいはネジ溝を設けたも のであって、低圧側あるいは開放端側に溝が開いており、その目的は、溝内に単 に潤滑剤を保持して摺動抵抗を低減したり、オイル側、つまり高圧側から漏れた オイルをネジ溝と回転軸とのポンプ効果によってオイル側に戻し、実質的な漏れ を無くすためとにある。つまり、いずれも、溝→潤滑油保持機能→摺動抵抗低減 ( あるいは油循環路の確保) との技術思想に立脚するものである。また構造的に も圧力側に開いた凹溝を設けることは考えられない。
【0011】 一方、上述の本考案は、高圧側に開いた溝を設けることで溝内に高圧をかけ、 その浮き上がり効果で摩擦力を低減するのであって、潤滑剤の一種の溜めとして の作用と高圧発生作用との相乗効果を利用するのである。さらに本考案の場合、 略矩形断面のシール本体を用い、運動面の一部には凹溝は形成せずにシール部を 確保しているため十分なシール効果は確保できる。
【0012】
【作用】
次に、本考案について添付図面を参照してさらに詳細に説明する。 図1は、本考案にかかるシール装置の略式図であり、シールリングの外周面に 本考案にかかる凹溝を設けた例を示す側面図である。
【0013】 本考案にかかるシール装置1は、シール本体2の外周面の運動面3に軸方向に それぞれ平行な例えば矩形断面の凹溝6を圧力側の側面8から低圧側の端面側8 に設けられているシール部に達しない長さで設けている。
【0014】 このような構成により、低圧側にシール面が確保され、シール性が確保でき、 圧力側の端面からシール面方向に設けられた凹溝に流体圧力が導入され、潤滑性 が確保されると共に、凹溝内に導入された流体圧力が、シール本体を径方向に押 戻すため、運動面とは反対の面に作用する液体圧力が、シール本体を相手運動面 に押し付ける力を低減して、接触面圧が下がるため、摩擦力が低減される。
【0015】 このように運動面のシール面に対して、運動面側に設けた凹溝に流体圧力が導 入されることによって、運動面の潤滑が保持され、されに流体圧力により接触面 圧が小さくなることの相乗効果により、低摩擦性が維持され、摩擦音やスティッ クスリップのないシール装置が得られる。
【0016】 図2に示すシール装置は、ピストン部に取り付けられ、シール装置の軸方向両 側からの流体圧力をシールするためのシール装置で、運動面のほぼ中央に環状に シール面が設けられており、軸方向両端面からシール面の方向に断面が三角形状 のくさび状の凹溝6を設けている。この場合は、運動面の両側からシール部に延 びる凹溝をシール部の両側の運動面でそれぞれ千鳥状に配置している。
【0017】 凹溝6は軸方向に平行または軸線に対し傾斜した角度を持つ。特に制限はない が、前述のように、このときの傾斜角度は好ましくは60°以下、さらに好ましく は45°以下である。また凹溝6はシール部7の方向へ近づくに従い、浅くなるよ うに設けることが好ましい。
【0018】 本考案の好適態様によれば、図3(a) 、(b) 、(c) および(d) に示すように、 凹溝6の断面形状は、円弧状、矩形、台形、三角形等適宜選ぶことができる。
【0019】 図1および図2は、いずれもピストン用のシール装置( 運動面が外周面となる ) の例を示したが、これらの外周面と内周面の構成を逆にすることにより、内周 面が運動面のロッド用のシール装置とすることができる。
【0020】
【考案の効果】
このように、本考案にかかるシール装置によれば、運動面のシール部を除いた 部分に凹溝を設けることにより、この凹溝に潤滑剤を保持せしめ、パッキンに圧 力が作用して、パッキンの運動面が相手運動部材であるロッドあるいはシリンダ ーチューブと圧接した状態においても、潤滑剤が運動面に常に保持できるように することにより潤滑切れの発生が防止され、また凹溝が圧力側に開いていること により一種の浮上り効果が発生し、それらの相乗的作用効果の結果、高圧下であ っても摩擦抵抗が低減し、さらに摩擦音であるキシミ音の発生、スティックリッ プの発生が防止され、シール装置の摩耗も減少し、耐久性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる凹溝を運動面に設けたシール装
置の側面図である。
【図2】本考案にかかる別のシール装置の側面図であ
る。
【図3】図3(a) 、(b) 、(c) および(d) は、本考案に
かかるシール装置の運動面に設ける凹溝の各種形状を示
す断面図である。
【符号の説明】
1: シール装置 2: シール本体 3: 運動面 6: 凹溝 7: シール部 8: 端面 (底面)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復運動または回転運動するピストン部
    あるいはロッド部に取り付けられて流体圧力をシールす
    るシール装置であって、弾性材料から成る略矩形断面の
    シール本体の運動面において、軸方向の圧力側端面から
    反対側の端面の方向に運動面の一部に設けられるシール
    部に達しない長さを有し、かつ軸方向に平行または60°
    以下の角度に傾斜させた複数の凹溝を備えたシール装
    置。
JP1589494U 1994-12-26 1994-12-26 シール装置 Pending JPH0743672U (ja)

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JP1589494U JPH0743672U (ja) 1994-12-26 1994-12-26 シール装置

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JP1589494U JPH0743672U (ja) 1994-12-26 1994-12-26 シール装置

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JPH0743672U true JPH0743672U (ja) 1995-09-05

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19970701